JPH11116380A - 分子線エピタキシ装置 - Google Patents

分子線エピタキシ装置

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JPH11116380A
JPH11116380A JP28825397A JP28825397A JPH11116380A JP H11116380 A JPH11116380 A JP H11116380A JP 28825397 A JP28825397 A JP 28825397A JP 28825397 A JP28825397 A JP 28825397A JP H11116380 A JPH11116380 A JP H11116380A
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Koji Tamamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブド・クラッキングセルを用いた分子線
エピタキシ装置において、本体チャンバの真空吸引やガ
ス出し作業を効率よく行い、作業時間を短縮する。 【解決手段】 バルブド・クラッキングセル20は、本
体チャンバ10に接続され、原材料30を貯蔵する貯蔵
部22と、原材料30からの分子線を分解して本体チャ
ンバ10に供給するクラッキング部24と、貯蔵部22
とクラッキング部24との間を区切る分子線量制御バル
ブ26と、貯蔵部22と本体チャンバ10とをつなぐ排
気通路を構成する排気管28を具備する。また、排気管
28には、貯蔵部22と本体チャンバ10との排気通路
を開閉する排気通路開閉バルブ12を設ける。吸引排気
の際には、排気通路開閉バルブ12及び分子線量制御バ
ルブ26を開成し、大きい排気容量により迅速な作業を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高真空に保持さ
れた本体チャンバ内に分子線を供給し、前記本体チャン
バ内に配置された基体上に半導体等の結晶を成長させる
分子線エピタキシ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体結晶の成長方法の1つ
として、超高真空チャンバ内で分子線により半導体結晶
を成長させるようにした分子線エピタキシ(MBE)装
置が知られている。この分子線エピタキシ装置では、通
常分子線を得るための蒸着源セルとしては、クヌーセン
型セル(Kセル)を用いている。これはまず、原材料を
充填する例えばBN(窒化ボロン)製のルツボを、例え
ばタンタル線により抵抗加熱法で加熱することにより、
所望の蒸気圧を得る。そして、この蒸気圧を、成長する
基板方向に分子線として飛散させることにより、基板上
に結晶の成長を得るようになっている。
【0003】しかしながら、蒸気圧が比較的高い、砒素
(As)、隣(P)、アンチモン(Sb)などのV族元
素用や、イオウ(S)、セレン(Se)などのVI族元
素用としては上記のKセルではなく、クラッキングゾー
ンを設けたクラッキングセルが用いられることが多い。
すなわち、上述のような元素は、通常のKセルで加熱す
ると、例えばAsはAs4 という多重原子分子という形
で分子線ビームとなり、成長基板まで飛散して、成長に
係わることになるが、この多重分子原子は結晶面への付
着係数が低いために、原材料としての効率が悪い。この
結果、原材料の充填のためのメンテナンスがそれだけ余
計に必要となるので、超高真空を利用したMBEでは稼
働効率が悪化してしまうからである。また、このような
原材料の浪費は、そのまま真空度の悪化につながり、さ
らには成長膜への不純物の混入の原因にもなるからであ
る。
【0004】そこで、たとえばAs4 をAs2 に分解す
るクラッキングを行えるようにしたのがクラッキングセ
ルである。なお、クラッキングセルは、上述のAsだけ
でなく、P、Sb、S、Seなどでも使用できる。ま
た、このようなクラッキングセルを設けた構成に加え、
さらに、クラッキング領域の温度による蒸気圧のコント
ロールより、分子線ビーム量をより高精度に制御できる
ようにしたバルブド・クラッキングセルが用いられるこ
とも多い。
【0005】図2は、従来のバルブド・クラッキングセ
ルを用いた分子線エピタキシ装置の構成を簡単に示す断
面図である。この図2において、バルブド・クラッキン
グセル50は、上述した成長基体(図示せず)を配置し
た本体チャンバ40に接続されており、原材料60を貯
蔵する貯蔵部52と、この貯蔵部52に貯蔵された原材
料60からの分子線を分解して本体チャンバ40に供給
するクラッキング(分解)部54と、貯蔵部52とクラ
ッキング部54との間を区切る分子線量制御バルブ56
を具備している。
【0006】例えば貯蔵部52にSを入れて120℃に
加熱し、クラッキング部54を260°Cに加熱するこ
とにより、Sを含んだ化合物半導体である、例えばZn
SSeやZnMgSSeが、組成の制御性、再現性よく
成長することができる。また、バルブド・クラッキング
セル50の分子線量制御バルブ56は、マイクロメータ
が付加されたものであり、非常に正確な分子線量の調整
を行えることが特徴となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な構成の分子線エピタキシ装置において、チャンバ内の
超高真空を得る必要がある。これは、貯蔵部52側に設
けた吸引装置(図示せず)により、貯蔵部52、分子線
量制御バルブ56、クラッキング部54を介して本体チ
ャンバ40内の真空吸引を行ったり、原材料表面やチャ
ンバ内壁からの不純物ガスの脱離を促進するガス出し作
業等を行うことによって実現できる。
【0008】しかしながら、分子線量制御バルブ56
は、分子線量を正確に制御することが本来の役割である
ため、開口径はかなり小さく、排気容量の小さいもので
ある。このため、上述した真空吸引やガス出しを、分子
線量制御バルブ56を介して行うと、排気効率が極めて
悪いため、作業時間が長くなり、装置の稼働効率がかな
り悪化するという問題がある。
【0009】そこで本発明の目的は、バルブド・クラッ
キングセルを用いた分子線エピタキシ装置において、本
体チャンバの真空吸引やガス出し作業を効率よく行え、
作業時間の短縮と装置の稼働率の改善を図ることを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、分子線によって結晶を成長させるための基体
を配置する本体チャンバと、前記本体チャンバに接続さ
れ、前記本体チャンバ内に分子線を供給する分子線源セ
ルと、前記分子線源セルを通して前記本体チャンバ内の
吸引を行う吸引装置とを有し、前記分子線源セルが、原
材料を貯蔵する貯蔵部と、前記貯蔵部に貯蔵された原材
料からの分子線を分解して前記本体チャンバに供給する
分解部と、前記貯蔵部と前記分解部との間を区切る分子
線量制御バルブとを具備したバルブド・クラッキングセ
ルより構成される分子線エピタキシ装置において、前記
貯蔵部と前記本体チャンバとをつなぐ排気通路を設け、
前記吸引装置により、前記貯蔵部及び前記排気通路を通
して前記本体チャンバを直接吸引排気するようにしたこ
とを特徴とする。
【0011】本発明の分子線エピタキシ装置では、本体
チャンバの吸引排気作業時には、貯蔵部、分子線量制御
バルブ、分解部を通る従来の排気経路に加えて、貯蔵部
と本体チャンバを直接つなぐ排気通路を設けたことで、
排気容量が大幅に拡大することになる。よって、大きな
排気容量により、効率よく吸引排気を行うことができる
ので、真空吸引やガス出し作業を行う場合に、所望の真
空状態を得るための時間を大幅に短縮でき、装置の稼働
率も改善できる。特に、真空吸引およびガス出し作業
は、一連の作業工程の中で最も時間がかかる工程である
が、上述のような貯蔵部と本体チャンバとを直接つなぐ
排気専用の通路を設けることで、工程時問が大幅に短縮
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明による分子線エピタ
キシ装置の実施の形態について説明する。なお、以下に
述ベる実施の形態は、本発明の好適な具体例であり、技
術構成上好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において、本発明を限定する旨の
記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0013】図1は、本発明のバルブド・クラッキング
セルを用いた分子線エピタキシ装置の構成例を簡単に示
す断面図である。この図1において、バルブド・クラッ
キングセル20は、上述した成長基体(図示せず)を配
置した本体チャンバ10に接続されており、原材料30
を貯蔵する貯蔵部22と、この貯蔵部22に貯蔵された
原材料30からの分子線を分解して本体チャンバ10に
供給するクラッキング(分解)部24と、貯蔵部22と
クラッキング部24との間を区切る分子線量制御バルブ
26と、貯蔵部22と本体チャンバ10とをつなぐ排気
通路を構成する排気管28を具備している。
【0014】また、排気管28には、貯蔵部22と本体
チャンバ10とをつなぐ排気通路を開閉する排気通路開
閉バルブ12が設けられている。この排気通路開閉バル
ブ12は、例えば、電磁式のゲートバルブ等であり、超
高真空のチャンバ間を分割するような、内通リークに強
いバルブが採用されている。一方、貯蔵部22とクラッ
キング部24との間を区切る分子線量制御バルブ26
は、マイクロメータ付きで分子線量を正確にコントロー
ルするためのバルブであり、排気容量の小さいものとな
っている。
【0015】図3は、本例において、原材料30を貯蔵
部22に充填した後の吸引排気工程における各バルブ1
2、26の開閉状態を示す説明図である。まず、原材料
30を充填後に、バルブ12、26を両方開けて、速や
かに真空引きを行う。分子線量制御バルブ26に加え
て、排気通路開閉バルブ12を開放して吸気を行うこと
により、短時間で例えば10-7Torrの超高真空を得
ることができる。
【0016】次に、ベーキングを行う。これは空気中に
露出したチャンバの内壁に付着した不純物、例えば、
水、酸素、炭素に関連した不純物を、例えば150°C
でチヤンバ全体を加熱しながら真空引きする工程であ
る。例えば、48時間のベーキングによって、10-9
orrの超高真空を得ることができる。排気通路開閉バ
ルブ12を具備した排気管28を設けたことで、より短
時間で目的の超高真空を得ることが可能である。次に、
ベ−キングを停止して、液体窒素などで冷却してチヤン
バの内壁に不純物を付着させることにより、例えば10
-10 Torrの超高真空が得ることができる。排気通路
開閉バルブ12を具備した排気管28を設けたことで、
より短時間で目的の超高真空を得ることが可能である。
【0017】次に、原材料のガス出しを行う。これは本
発明による最大の効果を得ることができる工程である。
例えば、貯蔵部及びクラッキング部の温度を、通常の成
長に用いる場合の温度より20°C高い温度までゆっく
りと上昇させる。例えばSでは、貯蔵部22を140°
Cまで温度を上げ、クラッキング部24は280°Cま
で温度を上げる。
【0018】この際、従来の分子線量制御バルブ26だ
けでは、最大に開いていても、不純物ガスの排気の効率
が悪いので、作業時間が例えば24時間もかかるが、排
気通路開閉バルブ12を具備した排気管28を設けたこ
とで、排気通路開閉バルブ12を開いた状態で同じ工程
を行うと、6時問程度で、原材料30からの分子線を飛
散した状態で、10-10 Torrの超高真空を維持する
ことができる。
【0019】また、この時、QMA(4重極質量分析
計、Quadrapole MassAnalyze
r)によると、残留不純物である、水(18)や酸素
(32)や二酸化炭素(44)などは、ほとんど検出さ
れず、水素(2)だけが、なお残留していることがわか
る。この後、通常の結晶成長工程では、排気通路開閉バ
ルブ12を閉じて作業を行う。
【0020】以上のように、特に時間のかかる真空吸引
およびガス出し作業において、上述のような貯蔵部22
と本体チャンバ10とを直接つなぐ排気専用の通路を設
けることで、工程時問を大幅に短縮できる。以上、本発
明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明
は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例え
ば、上述した実施の形態に挙げた数値や構造は、あくま
でも一例に過ぎず、必要に応じて、これと異なる数値や
構造などを用いてもよい。例えば、ベーキングの温度や
到達真空度の数値については、あくまでも一例に過ぎな
い。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の分子線エピ
タキシ装置では、バルブド・クラッキングセルにおい
て、貯蔵部と本体チャンバとをつなぐ排気通路を設け、
吸引装置により、貯蔵部及び排気通路を通して本体チャ
ンバを直接吸引排気するようにした。したがって、本体
チャンバの真空排気作業時に排気容量の大きい排気通路
を用いることができ、例えば真空引き及びガス出し工程
において大幅な工程時間の短縮を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるバルブド・クラッキン
グセルを用いた分子線エピタキシ装置の構成例を簡単に
示す断面図である。
【図2】従来のバルブド・クラッキングセルを用いた分
子線エピタキシ装置の構成例を簡単に示す断面図であ
る。
【図3】図1に示す分子線エピタキシ装置の吸引排気工
程における各バルブの開閉状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10……本体チャンバ、12……排気通路開閉バルブ、
20……バルブド・クラッキングセル、22……貯蔵
部、24……クラッキング部、26……分子線量制御バ
ルブ、28……排気管、30……原材料。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子線によって結晶を成長させるための
    基体を配置する本体チャンバと、前記本体チャンバに接
    続され、前記本体チャンバ内に分子線を供給する分子線
    源セルと、前記分子線源セルを通して前記本体チャンバ
    内の吸引を行う吸引装置とを有し、 前記分子線源セルが、原材料を貯蔵する貯蔵部と、前記
    貯蔵部に貯蔵された原材料からの分子線を分解して前記
    本体チャンバに供給する分解部と、前記貯蔵部と前記分
    解部との間を区切る分子線量制御バルブとを具備したバ
    ルブド・クラッキングセルより構成される分子線エピタ
    キシ装置において、 前記貯蔵部と前記本体チャンバとをつなぐ排気通路を設
    け、前記吸引装置により、前記貯蔵部及び前記排気通路
    を通して前記本体チャンバを直接吸引排気するようにし
    た、 ことを特徴とする分子線エピタキシ装置。
  2. 【請求項2】 前記排気通路を開閉する排気通路開閉バ
    ルブを設けたことを特徴とする請求項1記載の分子線エ
    ピタキシ装置。
  3. 【請求項3】 前記排気通路開閉バルブは電磁式ゲート
    バルブであることを特徴とする請求項2記載の分子線エ
    ピタキシ装置。
  4. 【請求項4】 前記排気通路開閉バルブは前記本体チャ
    ンバの吸引排気作業時及び真空解除時に開き、結晶成長
    工程においては閉じるようにしたことを特徴とする請求
    項2記載の分子線エピタキシ装置。
  5. 【請求項5】 前記分子線量制御バルブはマイクロメー
    タ付きバルブであることを特徴とする請求項1記載の分
    子線エピタキシ装置。
  6. 【請求項6】 前記本体チャンバの吸引排気作業時に
    は、前記排気通路開閉バルブと分子線量制御バルブの両
    方を開いて吸引排気作業を行うことを特徴とする請求項
    2記載の分子線エピタキシ装置。
  7. 【請求項7】 前記本体チャンバの吸引排気作業には、
    前記本体チャンバを常温で吸引排気する第1の工程と、
    前記本体チャンバを加熱して吸引排気する第2の工程
    と、加熱した本体チャンバを冷却する第3の工程と、前
    記原材料のガス出しを行いながら前記本体チャンバを吸
    引排気する第4の工程とを含むことを特徴とする請求項
    1記載の分子線エピタキシ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012233531A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Toshiba Corp 圧力制御装置
JP2013080761A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Toshiba Corp 圧力制御装置
US9027588B2 (en) 2011-04-28 2015-05-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Pressure control device

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