JPH11116894A - 上塗り塗料用硬化性組成物及びそれを塗布してなる塗装物 - Google Patents

上塗り塗料用硬化性組成物及びそれを塗布してなる塗装物

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JPH11116894A
JPH11116894A JP9276972A JP27697297A JPH11116894A JP H11116894 A JPH11116894 A JP H11116894A JP 9276972 A JP9276972 A JP 9276972A JP 27697297 A JP27697297 A JP 27697297A JP H11116894 A JPH11116894 A JP H11116894A
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俊郎 南部
Yoshiyuki Kono
良行 河野
Masaharu Inoue
正治 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐候性を有すると同時に、優れた耐汚
染性、密着性等を有する塗膜を与える、上塗り塗料用硬
化性組成物を提供する。 【解決手段】 【化1】 (Rは水酸基または炭素数1〜10のアルキル基、R
は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、アリ
ール基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素
基、aは0〜2の整数)で表わされる炭素原子に結合し
た反応性シリル基及び水酸基を含有するアクリル系共重
合体(A)100重量部に対し、 【化2】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基およ
びアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、R
炭素数1〜10のアルキル基、アリール基およびアラル
キル基から選ばれた1価の炭化水素基、bは0または
1)で表わされるシリコン化合物及び/又はその加水分
解縮合物(B)2〜70重量部、(C)イソシアナート
基を2個以上有する化合物0.1〜30重量部、(D)
硬化触媒0.1〜10重量部、(E)ポリエーテル変性
ジメチルポリシロキサン0.01〜10重量部を含有し
てなるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上塗り塗料用硬化
性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、たとえば金
属、セラミックス、ガラス、セメント、窯業系成形物、
プラスチック、木材、紙、繊維等からなる建築物、家電
用品、産業機器、自動車塗装用等に好適に使用しうる上
塗り塗料用硬化性樹脂組成物、および、当該上塗り塗料
用硬化性樹脂組成物を塗装した塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、窯
業系成形物、コンクリートや鉄鋼からなる建築物、建材
等の産業製品等の表面を、たとえばフッ素樹脂塗料、ア
クリルウレタン塗料、アクリルシリコン塗料等の塗料で
被覆することによって建築物等の外観をよくしたり、防
食性や耐候性等を向上させたりしている。また、同時に
近年の都市部を中心とした環境の悪化や美観・景観保護
の意識の向上から、上記の塗料に耐汚染性性能を付与し
た物が開発上市されるようになってきている。
【0003】この中でアクリルシリコン塗料について
は、その架橋形態によって、他の2種に比較して被塗物
によっては密着性や塗り重ね時に生じる縮み等の性能が
不充分であり、イソシアナート化合物の添加によりこれ
らの性能改善を行ってきている。
【0004】しかしながら、これをアクリルメラミン塗
膜、フッソメラミン塗膜、アクリルウレタン塗膜、酸−
エポキシ系塗膜等の熱硬化性塗膜の上にオーバーコート
する場合やこれらベースコートを塗装した後、ウェット
オンウェットで塗装する方式(2コート1ベーク)が用
いられる自動車用途においては、非常に高い外観性が要
求される。このため、表面調整剤(レベリング剤)が必
須であるが、レベリング剤を添加した場合、外観性は得
られるものの、接触角が高くなり、耐汚染性が発現しな
くなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のご
とき実状に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の反応性
シリル基と水酸基を必須成分として含有するアクリル系
共重合体、特定のシリコン化合物、多官能性イソシアナ
ート化合物、特定の硬化触媒、特定のポリエーテル変性
ジメチルポリシロキサンを特定の割合で配合した組成物
が、常温または加熱下で硬化性を有し、該組成物からの
塗膜が、アクリルシリコン樹脂塗料からの塗膜と同様に
優れた耐候性を有すると共に、優れた耐汚染性と密着
性、耐溶剤性、耐衝撃性を同時に有することを見いだし
た。
【0006】すなわち、本発明の上塗り塗料用硬化性組
成物は、一般式(I):
【化3】 (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜10のアル
キル基、Rは、水素原子または炭素数1〜10のアル
キル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1
価の炭化水素基、aは0〜2の整数を示す。)で表わさ
れる炭素原子に結合した反応性シリル基および水酸基を
必須成分として含有するアクリル系共重合体(A)10
0部(重量部、以下同様)に対して、一般式(II):
【化4】 (式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、アリー
ル基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素
基、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基
およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素、bは
0または1を示す。)で表わされるシリコン化合物およ
び/またはその加水分解縮合物(B)2〜70重量部、
架橋剤としてのイソシアナート基を2個以上有する化合
物(C)0.1〜30重量部、硬化触媒(D)0.1〜
10重量部、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン
(E)0.01〜10重量部を含有してなるものであ
る。
【0007】前記アクリル系共重合体(A)は、一般式
(I)で表わされる炭素原子に結合した反応性シリル基
を分子内に有する単量体単位を3〜90重量%含有する
共重合体であることが好ましい(請求項2)。
【0008】また、前記硬化触媒(D)は、有機金属系
化合物であることが好ましく、特に分子内にS原子を含
有する錫系化合物であることが好ましい(請求項3、
4)。
【0009】上記硬化性組成物は、メルカプト基含有炭
化水素および/またはメルカプトシラン(F)をさらに
含有していてもよい(請求項5)。
【0010】本発明の塗装物は、メタリック粉末および
/または着色顔料を含有する塗料が塗布された塗布面に
トップコートクリアー塗料が塗布されてなる塗装物であ
って、前記トップコートクリアー塗料が、上記いずれか
の塗料用硬化性組成物を主成分として含有するものであ
る(請求項6)。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の上塗り塗料用硬化性組成
物には、水分(湿気)の存在下、室温で硬化性を有する
ベース樹脂として一般式(I):
【化5】 (式中、Rは、水素原子または炭素数1〜10のアル
キル基、Rは、水素原子または炭素数1〜10のアル
キル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1
価の炭化水素基、aは0〜2の整数を示す。)で表わさ
れる炭素原子に結合した反応性シリル基および水酸基を
必須成分として含有するアクリル系共重合体(A)が含
有される。
【0012】アクリル系共重合体(A)は、その主鎖が
実質的にアクリル系単量体が共重合した主鎖からなる
(以下、主鎖が実質的にアクリル共重合鎖からなるとも
いう。)共重合体であるため、得られる本発明の上塗り
塗料用硬化性樹脂組成物から形成される塗膜の耐候性、
耐薬品性等が優れたものとなる。
【0013】なお、上記において「アクリル系共重合体
(A)の主鎖が実質的にアクリル共重合体鎖からなる」
とは、アクリル系共重合体(A)の主鎖を構成する単位
のうちの50%(重量%、以下同様。)以上、より好ま
しくは70%以上がアクリル系単量体単位から形成され
ていることを意味する。
【0014】また、アクリル系共重合体(A)は、反応
性シリル基が炭素原子に結合した形式で含有されている
ため、塗膜の耐水性、耐アルカリ性、耐酸性等が優れた
ものとなる。
【0015】アクリル系共重合体(A)において、一般
式(I)で表わされる炭素原子に結合した反応性シリル
基の数は、アクリル系共重合体(A)1分子あたり2個
以上、好ましくは3個以上であることが、本発明の組成
物から形成される塗膜の耐候性、耐溶剤性等の耐久性が
優れるという点から好ましい。
【0016】前記一般式(I)で表わされる反応性シリ
ル基は、アクリル系共重合体(A)の主鎖の末端に結合
していてもよく、側鎖に結合していてもよく、主鎖の末
端および側鎖に結合していてもよい。
【0017】前記一般式(I)において、Rは、水素
原子または炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、i−ブチル基等の炭素数1〜4
のアルキル基である。前記アルキル基の炭素数が10を
越える場合には、反応性シリル基の反応性が低下するよ
うになる。また、前記Rが、例えばフェニル基、ベン
ジル基等のアルキル基以外の基である場合にも、反応性
シリル基の反応性が低下するようになる。
【0018】また、前記一般式(I)において、R
は、水素原子または炭素数1〜10、好ましくは上記
について例示されたような炭素数1〜4のアルキル
基、例えばフェニル基等の好ましくは炭素数6〜25の
アリール基、および例えばベンジル基等の好ましくは炭
素数7〜12のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水
素基である。これらの中では、本発明の組成物が硬化性
に優れるという点から炭素数1〜4のアルキル基である
のが好ましい。
【0019】前記一般式(I)において、(RO)
3−aは、3−aが1以上3以下になるように、すなわ
ちaが0〜2になるように選ばれるが、アクリル系共重
合体(A)の硬化性が良好になるという点からは、aが
0または1であるのが好ましい。したがって、Rの結
合数は0〜1であるのが好ましい。
【0020】一般式(I)中に存在する(RO)また
はRの個数が2個以上の場合、2個以上含まれるR
またはRは、同じであってもよく、異なっていてもよ
い。
【0021】前記一般式(I)で表わされる炭素原子に
結合した反応性シリル基の具体例としては、例えば後述
する反応性シリル基を含有する単量体に含有される基が
挙げられる。
【0022】また、アクリル系共重合体(A)として
は、合成の容易さの点から、その分子内に一般式(I)
で表わされる炭素原子に結合した反応性シリル基を含有
する単量体単位を含有したものが好ましい。なお、アク
リル系共重合体(A)中の前記単量体単位の含有割合
は、本発明の組成物を用いて形成される塗膜の耐久性が
優れる、強度が大きくなるという点から、3〜90%、
中でも10〜70%、特には10〜50%であるのが好
ましい。
【0023】前記アクリル系共重合体(A)に含有され
る一般式(I)で表わされる炭素原子に結合した反応性
シリル基を含有する単量体単位以外の単量体単位として
は、後述するアクリル系単量体からの単位、後述する必
要により用いられるその他の単量体からの単位が挙げら
れる。
【0024】アクリル系共重合体(A)は、数平均分子
量が、本発明の組成物を用いて形成される塗膜の耐久性
等の物性が優れるという点から、1,000〜30,0
00、中でも3,000〜25,000であることが好
ましい。
【0025】上記のごときアクリル系共重合体(A)
は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0026】次に、アクリル系共重合体(A)の製法の
一例について説明する。
【0027】アクリル系共重合体(A)は、例えば重合
性2重結合および炭素原子に結合した反応性シリル基を
含有した単量体(以下、モノマー(A−1)とい
う。)、水酸基含有モノマー(以下、モノマー(A−
2)という。)、(メタ)アクリル酸および/またはそ
の誘導体(以下、モノマー(A−3)という。)ならび
に必要により用いられるその他の単量体を含有するもの
を重合することによって製造することができる。
【0028】前記モノマー(A−1)の具体例として
は、例えば、
【化6】 等の一般式(III):
【化7】 (式中、R、R、aは、前記と同じ、Rは、水素
原子またはメチル基を示す。)で表わされる化合物;
【化8】 等の一般式(IV):
【化9】 (式中、R、R、Rおよびaは、前記と同じ、n
は、1〜12の整数を示す。)で表わされる化合物;
【化10】 等の一般式(V):
【化11】 (式中、R、R、R、aおよびnは、前記と同
じ。)で表わされる化合物;
【化12】 等の一般式(VI):
【化13】 (式中、R、R、Rおよびaは、前記と同じ、m
は、1〜14の整数を示す。)で表わされる化合物;
【化14】 (式中、pは0〜20の整数を示す。)等の一般式(V
II):
【化15】 (式中、R、R、R、aは、前記と同じ、qは0
〜22の整数を示す。)で表わされる化合物や、炭素原
子に結合した反応性シリル基をウレタン結合またはシロ
キサン結合を介して末端に有する(メタ)アクリレート
等が挙げられる。これらの中では、共重合性および重合
安定性、ならびに得られる組成物の硬化性および保存安
定性が優れるという点から、前記一般式(IV)で表わ
される化合物が好ましい。
【0029】これらモノマー(A−1)は、単独で用い
てもよく、2種以上併用しても良い。
【0030】モノマー(A−1)は、上記のように、得
られるアクリル系共重合体(A)中に一般式(I)で表
わされる炭素原子に結合した反応性シリル基を含有する
単量体単位が3〜90%、さらには10〜70%、特に
は10〜50%含有されるように使用するのが好まし
い。
【0031】前記モノマー(A−2)の具体例として
は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、4−ヒドロキシスチレンビニルトルエン、東亜合成
化学工業(株)製のアロニクス5700、4−ヒドロキ
シスチレン、日本触媒化学工業(株)製のHE−10,
HE−20,HP−1およびHP−20(以上、いずれ
も末端に水酸基を有するアクリル酸エステルオリゴマ
ー)、日本油脂(株)製のブレンマーPPシリーズ(ポ
リプロピレングリコールメタクリレート)、ブレンマー
PEシリーズ(ポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート)、ブレンマーPEPシリーズ(ポリエチレングリ
コールポリプロピレングリコールメタクリレート)、ブ
レンマーAP−400(ポリプロピレングリコールモノ
アクリレート)、ブレンマーAE−350(ポリエチレ
ングリコールモノアクリレート)、およびブレンマーG
LM(グリセロールモノメタクリレート、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸のヒ
ドロキシアルキルエステル類、水酸基含有化合物とε−
カプロラクトンとの反応により得られるε−カプロラク
トン変性ヒドロキシアルキルビニル系共重合性化合物P
laccel FA−1、PlaccelFA−4、P
laccel FM−1、Placcel FM−4
(以上、ダイセル化学工業(株)製)、TONE M−
201(UCC社製)、ポリカーボナート含有ビニル系
化合物(具体例としては、HEAC−1(ダイセル化学
工業(株)製)等が挙げられる。中でも、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートは、イソシアナートとの反応性に優れ、耐候
性、耐薬品性、耐衝撃性が良好な塗膜が得られる点から
好ましい。特に好ましいのは、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートである。また、使用量としては、水酸
基当量(OH基1個当たりの樹脂の分子量)で300以
上が好ましく、さらに、400以上が好ましく、特に5
00以上が好ましい。
【0032】これらのアルコール性水酸基含有ビニル系
共重合性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用
しても良い。
【0033】前記モノマー(A−3)の具体例として
は、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、3,3,5−
トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステア
リル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、
グリシジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、α−エチル(メタ)アク
リルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メ
チル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモ
ルホリン、アロニクスM−5700、マクロモノマーで
あるAS−6、AN−6、AA−6、AB−6、AK−
6等の化合物(以上、東亜合成化学工業(株)製)、
(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類と
リン酸またはリン酸エステル類との縮合生成物等のリン
酸エステル基含有(メタ)アクリル系化合物、ウレタン
結合やシロキサン結合を含む(メタ)アクリレート等が
挙げられる。この中では、得られるアクリル系共重合体
(A)が後述する一般式(II)で表わされるシリコン
化合物および/またはその加水分解縮合物(B)との相
溶性に優れるという点から、n−ブチルメタクリレート
を含有することが好ましい。
【0034】これらモノマー(A−2)は単独で用いて
もよく、2種以上併用しても良い。
【0035】前記モノマー(A−2)と(A−3)の使
用量の合計は、用いるモノマー(A−1)の種類および
使用量に応じて適宜調整すればよいが、通常用いる重合
成分全量の5〜90%、中でも30〜85%、特には5
0〜85%であるのが好ましい。また、モノマー(A−
1)の使用量としては、重合成分の1〜50%、中でも
3〜40%、特には5〜30%が好ましい。なお、モノ
マー(A−3)としてn−ブチルメタアクリレートを用
いる場合には、その使用量が用いる単量体量の20〜5
0%であることが、後述する一般式(II)で表わされ
るシリコン化合物および/またはその加水分解縮合物
(B)との相溶性、および得られる硬化性組成物から形
成される塗膜の各種特性のバランスが優れるという点か
ら好ましい。
【0036】また、本発明においては、得られる本発明
の組成物から形成される塗膜の耐候性をさらに向上させ
る目的で、例えば主鎖にウレタン結合やシロキサン結合
により形成されたセグメント、モノマー(A−1)、モ
ノマー(A−2)、モノマー(A−3)以外の単量体に
由来するセグメント等を50%を超えない範囲でアクリ
ル系共重合体(A)の製造時に導入してもよい。
【0037】上記モノマー(A−1)、モノマー(A−
2)、モノマー(A−3)以外の単量体の具体例として
は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、クロロスチ
レン、スチレンスルホン酸、4−ヒドロキシスチレン、
ビニルトルエン等の芳香族炭化水素系ビニル系化合物;
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン
酸、これらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン
塩等の塩;無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸の酸無
水物、これらの酸無水物と炭素数1〜20の直鎖状また
は分岐鎖を有するアルコールとのジエステルまたはハー
フエステル等の不飽和カルボン酸のエステル;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレート等のビニ
ルエステルやアリル化合物;ビニルピリジン、アミノエ
チルビニルエーテル等のアミノ基含有ビニル系化合物;
イタコン酸ジアミド、クロトン酸アミド、マレイン酸ジ
アミド、フマル酸ジアミド、N−ビニルピロリドン等の
アミド基含有ビニル系化合物;2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、メチルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロ
プレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、フルオ
ロオレフィンマレイミド、N−ビニルイミダゾール、ビ
ニルスルホン酸等のその他のビニル系化合物等が挙げら
れる。
【0038】これらは単独で用いてもよく、2種以上併
用しても良い。
【0039】アクリル系共重合体(A)にはカルボキシ
ル基またはアミノ基等の基が含まれていてもよく、その
場合には、硬化性、密着性が向上するが、重合体鎖に結
合しているカルボキシル基やアミノ基の場合、活性が弱
く、これらを硬化触媒の代わりに使用して硬化させよう
としても良好な特性の硬化物が得られない。
【0040】上記アクリル系共重合体(A)は、例えば
特開昭54−36395号公報、特開昭57−5595
4号公報等に記載のヒドロシリル化法または反応性シリ
ル基を含有する単量体を用いた溶液重合法によって製造
することができるが、合成の容易さ等の点から反応性シ
リル基を含有する単量体を用い、アゾビスイソブチロニ
トリル等のアゾ系ラジカル重合開始剤を用いた溶液重合
法によって製造するのが特に好ましい。
【0041】この溶液重合法に用いられる溶剤は、非反
応性のものであればよく、特に制限はないが、例えばト
ルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の
炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル
類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソル
ブ類;セロソルブアセテート等のエーテルエステル類;
メチルエチルケトン、アセト酢酸エチル、アセチルアセ
トン、メチルイソブチルケトン、アセトン等のケトン類
等が挙げられる。
【0042】また、上記溶液重合の際には、必要に応じ
て、例えばn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエト
キシシラン、(CHO)Si−S−S−Si(OC
、(CHO)Si−S−Si(OC
等の連鎖移動剤を単独または2種以上併用する
ことにより、得られるアクリル系共重合体(A)の分子
量を調整してもよい。特に、例えばγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン等のアルコキシシリル基を分子
中に有する連鎖移動剤を用いた場合には、アクリル系共
重合体(A)の末端に反応性シリル基を導入することが
できるので好ましい。かかる連鎖移動剤の使用量は、用
いる重合成分全量の0.05〜10%、さらには0.1
〜8%であることが好ましい。
【0043】本発明のアクリル共重合体(A)には、保
存安定性をよくするために脱水剤を配合することができ
る。
【0044】この脱水剤の具体例としては、オルトギ酸
メチル、オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト
酢酸エチル、オルトプロピオン酸トリメチル、オルトプ
ロピオン酸トリエチル、オルトイソプロピオン酸トリメ
チル、オルトイソプロピオン酸トリエチル、オルト酪酸
トリメチル、オルト酪酸トリエチル、オルトイソ酪酸ト
リメチル、オルトイソ酪酸トリエチル等が挙げられる。
【0045】これらは単独で用いてもよく、2種以上併
用しても良い。
【0046】これら脱水剤は、(A)成分100部に対
して200部以下、好ましくは100部以下、さらに好
ましくは50部以下の割合で使用する。
【0047】また、これら脱水剤は、例えばアクリル系
共重合体(A)を重合する前の成分に加えてもよく、ア
クリル系共重合体(A)の重合中に加えてもよく、ある
いは、得られたアクリル系共重合体(A)とその他の成
分との混合時に加えてもよく、特に限定はない。
【0048】本発明においては、前述のアクリル系共重
合体(A)と共に、本発明の組成物から形成される塗膜
の耐汚染性を向上させると共に、該塗膜と被塗物との密
着性を向上させるための成分である、一般式(II):
【化16】 (式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、アリー
ル基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素
基、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基
およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、b
は0または1を示す。)で表わされるシリコン化合物お
よび/またはその部分加水分解縮合物(B)(以下、シ
リコン化合物等(B)ともいう。)が使用される。シリ
コン化合物等(B)をアクリル系共重合体(A)と混合
させたものは、常温硬化性および加熱硬化性を有する組
成物となり、この組成物を用いて形成される塗膜は優れ
た耐汚染性を有するが、その塗膜が優れた耐汚染性を有
する理由は、まだ定かには判明していない。おそらくア
クリル系共重合体(A)とシリコン化合物等(B)との
相対的硬化速度の違いと相溶性に起因し、表面硬度およ
び親水性が向上することが影響しているものと考えられ
る。
【0049】上記一般式(II)において、Rは、炭
素数1〜10、好ましくは例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、アリール基、
好ましくは例えばフェニル基等の炭素数6〜9のアリー
ル基、およびアラルキル基、好ましくは例えばベンジル
基等の炭素数7〜9のアラルキル基から選ばれた1価の
炭化水素基である。前記アルキル基の炭素数が10を超
える場合には、シリコン化合物等(B)の反応性が低下
するようになる。また、Rが、前記アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基以外の基の場合にも反応性が低下
するようになる。
【0050】また、上記一般式(II)において、R
は炭素数1〜10、好ましくはRと同様の炭素数1〜
4のアルキル基、アリール基、好ましくはRと同様の
炭素数6〜9のアリール基、およびアラルキル基、好ま
しくはRと同様の炭素数7〜9のアラルキル基から選
ばれた1価の炭化水素基である。
【0051】前記一般式(II)において、(RO)
4−bは、bが0〜1になるように選ばれるが、本発明
の組成物から形成される塗膜の硬化性が向上するという
点からは、bが0であるのが好ましい。
【0052】一般式(II)中に存在する(RO)の
個数が2個以上の場合、2個以上含まれるRは同じで
あってもよく、異なっていても良い。
【0053】上記シリコン化合物の具体例としては、例
えばテトラメチルシリケート、テトラエチルシリケー
ト、テトラn−プロピルシリケート、テトラi−プロピ
ルシリケート、テトラn−ブチルシリケート、テトラi
−ブチルシリケート等のテトラアルキルシリケート;メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ラン、オクタデシルトリエトキシシラン、3−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリsec−
オクチルオキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、
メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシ
シラン等のトリアルコキシシラン等が挙げられる。
【0054】また、上記シリコン化合物の部分加水分解
縮合物の具体例としては、たとえば上記テトラアルコキ
シシランやトリアルコキシシランに通常の方法で水を添
加し、縮合させて得られるものが挙げられ、たとえばM
SI51、ESI28、ESI40、HAS−1、HA
S−10(以上、コルコート(株)製)、MS56(三
菱化学(株)製)等のテトラアルコキシシランの部分加
水分解縮合物や、たとえばAFP−1(信越化学工業
(株)製)等のトリアルコキシシランの部分加水分解縮
合物等が挙げられる。
【0055】これらシリコン化合物等(B)は単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0056】上記シリコン化合物等(B)のうちでは、
アクリル系共重合体(A)との相溶性、得られる本発明
の組成物の硬化性が良好で、該組成物を用いて形成され
る塗膜の硬度に優れるという点から、MSI51(テト
ラメトキシシランの部分加水分解縮合物)、ESI40
(テトラエトキシシランの部分加水分解縮合物)、MS
56等のテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物
を用いるのが好ましく、MS56が配合量が低減できる
点から特に好ましい。
【0057】本発明の組成物には、また、上記アクリル
共重合体(A)およびシリコン化合物等(B)に対し
て、架橋剤としてイソシアナート基を2個以上有する化
合物(C)が配合される。
【0058】このイソシアナート基を2個以上有する化
合物としては、脂肪族系もしくは芳香族系のものが挙げ
られる。
【0059】脂肪族多官能性イソシアナートの具体例と
しては、常温硬化用でヘキサメチレンジイソシアナート
があり、構造としては単量体、ビュレット型、ウレジオ
型、イソシヌレート型がある。
【0060】加熱硬化用としては、ブロックタイプのも
のがある。そのブロック剤としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec
−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、ベンジルアルコール、フルフ
リルアルコール、シクロヘキシルアルコール、フェノー
ル、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、p−tert−ブチルフェノール、チモール、p−
ニトロフェノール、β−ナフトール等がある。また、芳
香族多官能性イソシアナートとしては、2,4−トリレ
ンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナー
ト、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、
キシレンジイソシアナート、ポリメチレン−ポリフェニ
ル−ポリイソシアナート、イソフォロンジイソシアナー
トがある。これにも、ビュレット型、ウレジオ型、イソ
シアヌレート型がある。
【0061】上記イソシアナート化合物とともに配合す
る硬化触媒(D)としては、有機金属化合物が使用され
る。貯蔵安定性と硬化活性を考慮すると、分子内にS原
子を含有する化合物が好ましい。
【0062】有機錫化合物の具体例としては、ジブチル
錫ビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネート、ジ
オクチル錫ビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネ
ート、オクチルブチル錫ビスイソノニル−3−メルカプ
トプロピオネート、ジブチル錫ビスイソオクチルチオグ
ルコレート、ジオクチル錫ビスイソオクチルチオグルコ
レート、オクチルブチル錫ビスイソオクチルチオグルコ
レート等が挙げられる。
【0063】前記錫系化合物のうちでは、ジブチル錫ビ
スイソノニル−3−メルカプトプロピオネート、ジブチ
ル錫ビスイソオクチルチオグルコレートが、イソシアナ
ートと配合した場合の貯蔵安定性および可使時間とポッ
トライフのバランスが良好で、塗膜の水との接触角が小
さくなるという点から好ましい。
【0064】これら硬化触媒(D)は、単独で用いても
よく、また、異なるタイプのものまたは同じタイプのも
のを2種以上併用してもよい。
【0065】本発明に用いられるポリエーテル変性ジメ
チルポリシロキサン(E)は、ポリアルキレンオキサイ
ド構造をポリジメチルシロキサンの片末端、両末端また
は側鎖に導入したものである。
【0066】ポリアルキレンオキサイド構造は、エチレ
ンオキサイド構造単位を必須とし、他に任意に炭素数3
〜8のオキシアルキレン構造単位を1種または2種以上
併せ有することができる。
【0067】ポリジメチルシロキサンの末端あるいは側
鎖に導入されたポリアルキレンオキシドの末端基は特に
限定されないが、−OH基のように硬化に関与する官能
基の場合もあり、これらも好適に使用できる。
【0068】本発明に使用するポリエーテル変性ジメチ
ルポリシロキサン(E)は、上に述べた条件に適合する
ものであれば特に限定されないが、具体的には下記一般
式(1)または(2)で表わされるものが好適な例とし
て挙げられる。
【0069】
【化17】 (PAGはエチレンオキシド構造単位を含むポリアルキ
レンオキシド鎖であり、Meはメチル基、Rはアルキレ
ン基を表す。また、n、XおよびYは、それぞれ整数を
表す。) これらの具体例を市販品について非制限的に列挙する
と、一般式(1)で表わされるものとしては、SF84
27、BY16−005、BY16−006、BY6−
007、BY16−008、一般式(2)で表わされる
ものとしては、SH3746、SF8428、SH37
71、BY16−036、BY16−027、BY16
−038、SH8400、SH3749、SH374
8、SF8410(以上、東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)製品)、BYK−306、BYK−30
7、BYK−333、BYK−325(以上、ビックケ
ミー・ジャパン(株)製)が挙げられる。
【0070】本発明で用いることができる、メルカプト
基含有炭化水素および/またはメルカプトシラン(F)
としては、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエト
キシシラン、(CHO)Si−S−S−Si(OC
、(CHO)Si−S−Si(OC
等の化合物がある。これらは、単独で用いても
よく、2種以上を併用することもできる。本化合物を、
イソシアナート化合物(B)、硬化触媒(D)を混合し
た系に添加すると、これらの混合物の貯蔵安定性を向上
できる。また、上記混合物をアクリル共重合体(A)に
配合した時のポットライフをも向上させることができ
る。
【0071】上記アクリル系共重合体(A)、シリコン
化合物(B)、イソシアナート化合物(C)、硬化触媒
(D)、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン
(E)の配合割合は、アクリル系共重合体(A)100
部(重量部、以下同様。)に対してシリコン化合物等
(B)が2〜70部、イソシアナート化合物(C)が
0.1〜30部、硬化触媒(D)が0.1〜10部、ポ
リエーテル変性ジメチルポリシロキサン(E)が0.0
1〜10部、メルカプト基含有炭化水素および/または
メルカプトシラン(F)が0〜10部になるように調整
することができる。
【0072】シリコン化合物等(B)の量が2部未満の
場合には、得られる組成物を用いて形成した塗膜の耐汚
染性の改良効果が不充分となり、また、70部を超える
と、塗膜の表面光沢等の外観性が低下したり、クラック
等が発生したりするようになる。
【0073】また、イソシアナート化合物(C)が0.
1部未満の場合には、得られる組成物の密着性や硬化性
が低下するようになり、30部を超えると、この組成物
を用いて得られる塗膜に未反応のイソシアナート化合物
あるいはイソシアネート基が残存し、塗り重ね時に縮み
を生じる原因となるほか、塗膜表面の水との接触角が低
下し難くなり、耐汚染性の改良に悪影響を与える。
【0074】さらに、硬化触媒(D)の量が10部を超
えると、該組成物を用いて形成した塗膜の表面光沢等外
観性の低下傾向が認められるので好ましくない。
【0075】ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン
(E)の量が0.01部未満の場合は、外観性が不充分
となり、10部を越えると接触角が低下せず、耐汚染性
が発現し難い。
【0076】メルカプト基含有炭化水素および/または
メルカプトシラン(F)の配合量が10部を超えると、
硬化性が低下するので好ましくない。
【0077】前記シリコン化合物等(B)の配合量は、
3〜60部が好ましく、さらに好ましくは5〜50部で
ある。
【0078】また、前記イソシアナート化合物(C)の
配合量としては、0.5〜25部が好ましく、さらに好
ましくは1〜25部である。
【0079】また、硬化触媒(D)の配合量としては、
0.2〜5部が好ましく、0.5〜5部がより好まし
く、0.5〜3部がさらに好ましい。
【0080】ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン
(E)の配合量としては、0.01〜5部が好ましく、
0.1〜5部がさらに好ましい。
【0081】さらに、メルカプト基含有炭化水素および
/またはメルカプトシラン(F)の配合量としては、
0.2〜5が好ましく、0.5〜5部がさらに好まし
い。
【0082】また、本発明の上塗り塗料用硬化性組成物
には、塗料に通常用いられる、たとえば酸化チタン、群
青、紺青、亜鉛華、ベンガラ、黄鉛、鉛白、カーボンブ
ラック、透明酸化鉄、アルミニウム粉などの無機顔料、
アゾ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、キノリン系顔
料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料等の
有機顔料等の顔料;希釈剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
タレ防止剤、レベリング剤等の添加剤;ニトロセルロー
ス、セルロースアセテートブチレート等の繊維素;エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹
脂、塩素化ポリプロピレン、塩化ゴム、ポリビニルブチ
ラール、ポリシロキサン等の樹脂等を適宜加えても良
い。
【0083】上記した本発明の硬化性組成物を主成分と
して含有してなるトップコートクリアー塗料の塗布は、
浸漬、吹き付け、刷毛塗り、ロールコーターまたはフロ
ーコーターを用いる方法など、従来から行われている種
々の方法により行うことができる。その後、常温以上、
好ましくは55〜350℃に加熱することにより硬化さ
せることができる。
【0084】塗装物の塗膜の厚さは、用途によって異な
るため一概に規定できないが、メタリック粉末および/
または着色顔料を含有する塗膜の厚さは、隠蔽性などの
点から10〜30μmの範囲が好ましく、また、トップ
コートクリアー塗膜の厚さは、耐久性等の点から20〜
50μmの範囲が好ましい。
【0085】
【実施例】次に、本発明の上塗り塗料用硬化性組成物を
実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0086】製造例1(アクリル共重合体(A)−1の
製造) 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応器にキシレン30部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、 スチレン 15部(以下同様) γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 13 メチルメタクリレート 42 n−ブチルメタクリレート 20 ヒドロキシエチルメタクリレート 10 キシレン 25 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 2.8 からなる混合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴下した。滴下終了後、 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.2 トルエン 8 を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間熟成
してから冷却した。得られた樹脂溶液の樹脂固形分に対
して、オルト酢酸メチルエステルを3部添加し、さらに
キシレンを加えて樹脂固形分濃度が50%のアクリル共
重合体(A)−1を得た。
【0087】得られたアクリル共重合体の数平均分子量
は8,000であった。
【0088】製造例2(アクリル共重合体(A)−2の
製造) 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応器にキシレン30部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、 スチレン 15部(以下同様) γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 13 メチルメタクリレート 47 n−ブチルメタクリレート 20 ヒドロキシエチルメタクリレート 5 キシレン 25 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 2.8 からなる混合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴下した。滴下終了後、 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.2 トルエン 8 を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間熟成
してから冷却した。得られた樹脂溶液の樹脂固形分に対
して、オルト酢酸メチルエステルを3部添加し、さらに
キシレンを加えて樹脂固形分濃度が50%のアクリル共
重合体(A)−2を得た。
【0089】得られたアクリル共重合体の数平均分子量
は8,200であった。
【0090】製造例3(アクリル共重合体(A)−3の
製造) 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応器にキシレン30部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、 スチレン 15部(以下同様) γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 5 メチルメタクリレート 38 n−ブチルメタクリレート 20 n−ブチルアクリレート 6 ヒドロキシエチルメタクリレート 16 キシレン 25 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 2.8 からなる混合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴下した。滴下終了後、 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.2 トルエン 8 を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間熟成
してから冷却した。得られた樹脂溶液の樹脂固形分に対
して、オルト酢酸メチルエステルを3部添加し、さらに
キシレンを加えて樹脂固形分濃度が50%のアクリル共
重合体(A)−3を得た。
【0091】得られたアクリル共重合体の数平均分子量
は7,800であった。
【0092】製造例4(アクリル共重合体(A)−4の
製造) 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴
下ロートを備えた反応器にキシレン30部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、 スチレン 15部(以下同様) γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 20 メチルメタクリレート 35 n−ブチルメタクリレート 20 n−ブチルアクリレート 8 ヒドロキシエチルメタクリレート 2 キシレン 25 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.8 からなる混合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴下した。滴下終了後、 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.2 トルエン 8 を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間熟成
してから冷却した。得られた樹脂溶液の樹脂固形分に対
して、オルト酢酸メチルエステルを3部添加し、さらに
キシレンを加えて樹脂固形分濃度が50%のアクリル共
重合体(A)−4を得た。
【0093】得られたアクリル共重合体の数平均分子量
は5,400であった。
【0094】実施例1〜7および比較例1〜5 表1及び2に示す各成分を混合し、トップコートクリア
ー塗料を調整した。
【0095】トップコートクリアー塗料の塗装 脱脂およびリン酸化成処理を行った鋼板に、自動車用エ
ポキシアミド系カチオン電着プライマーおよび中塗りサ
ーフェーサーを塗装した塗板に、アクリルメラミン樹脂
塗料(スーパーテックF50黒 日本ペイント(株)
製)を塗装し、セッティングの後、180℃で30分間
焼き付け、下地塗膜を作製した。
【0096】得られた下地塗膜に表1で調整したトップ
コートクリアー塗料を塗装し、30分間セッティングし
た後、70℃で30分間焼き付けた。乾燥膜厚は30〜
40μmであった。
【0097】[外観性]光沢および鮮映性を目視により
総合評価した。
【0098】 ○は良好、△はやや不良を示す。
【0099】[密着性]得られた塗膜を室温で7日間放
置した後、JISK5400に準拠して碁盤目密着性を
測定した。「10」は、はがれが認められず、「0」
は、完全にはがれたことを示す。
【0100】[水に対する接触角]得られた塗膜を室温
で7日間放置した後、協和界面科学製CA−S150型
を用い、塗膜表面に約0.03mlのイオン交換水の水
滴を滴下し、23℃にて3分後の静的接触角を測定し
た。
【0101】[耐汚染性(明度差)]曝露初期のL*a
*b*表色系で表わされる明度を色彩色差計(ミノルタ
製CR−300)で測定し、大阪府摂津市で南面30゜
の屋外曝露を3ヶ月実施した。曝露後のL*a*b*を
測定し、曝露前後の明度差(ΔL*値)を汚染性の尺度
とした。なお、数値の小さい方が汚れていることを示す
(数値の大きい方が耐汚染性に優れていることを示
す)。
【0102】
【表1】
【表2】
【0103】
【発明の効果】本発明の上塗り塗料用硬化性組成物は、
常温または加熱下で硬化性を有し、該組成物からの塗膜
(すなわち塗装物)は、アクリルシリコン樹脂塗料から
の塗膜と同様に優れた耐候性を有すると同時に、優れた
耐汚染性、密着性等を有している。従って、例えば建築
用や自動車用等に代表される、上記のような性能が要求
される種々の用途に好適に用いることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、Rは、水酸基または炭素数1〜10のアルキ
    ル基、Rは、水素原子または炭素数1〜10のアルキ
    ル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1価
    の炭化水素基、aは、0〜2の整数を示す。)で表わさ
    れる炭素原子に結合した反応性シリル基および水酸基を
    含有するアクリル系共重合体(A)100重量部に対
    し、一般式(II): 【化2】 (式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、アリー
    ル基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素
    基、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基
    およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、b
    は、0または1を示す。)で表わされるシリコン化合物
    および/またはその加水分解縮合物(B)2〜70重量
    部、(C)イソシアナート基を2個以上有する化合物
    0.1〜30重量部、(D)硬化触媒0.1〜10重量
    部、(E)ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン
    0.01〜10重量部を含有してなる上塗り塗料用硬化
    性組成物。
  2. 【請求項2】 前記アクリル系共重合体(A)が、一般
    式(I)で表わされる炭素原子に結合した反応性シリル
    基を分子内に有する単量体単位を3〜90重量%含有す
    る共重合体である、請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 前記硬化触媒(D)が、有機金属系化合
    物である、請求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記有機金属系化合物が、分子内にS原
    子を含有する錫系化合物である、請求項3記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 メルカプト基含有炭化水素および/また
    はメルカプトシラン(F)をさらに含有してなる、請求
    項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 メタリック粉末および/または着色顔料
    を含有する塗料が塗布された塗布面にトップコートクリ
    アー塗料が塗布されてなる塗装物であって、前記トップ
    コートクリアー塗料が、請求項1〜5のいずれか1項記
    載の塗料用硬化性組成物を主成分として含有することを
    特徴とする塗装物。
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