JPH11117749A - 筒内噴射式内燃機関のピストン - Google Patents

筒内噴射式内燃機関のピストン

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JPH11117749A
JPH11117749A JP9288129A JP28812997A JPH11117749A JP H11117749 A JPH11117749 A JP H11117749A JP 9288129 A JP9288129 A JP 9288129A JP 28812997 A JP28812997 A JP 28812997A JP H11117749 A JPH11117749 A JP H11117749A
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bowl
piston
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fuel
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スワール流を利用した成層希薄燃焼とタンブ
ル流を利用した均質燃焼とを、高いレベルで両立させ
る。 【解決手段】 ピストン4頂面に、シリンダヘッド側の
ペントルーフ型燃焼室の傾斜面に平行な吸気弁側傾斜面
22および排気弁側傾斜面23からなる凸部21が設け
られ、中心部にボウル12が凹設されている。ボウル1
2の外周に、一対のスワール案内溝26,27が凹設さ
れており、始端部26a,27aからスワール旋回方向
に沿って円弧状に延び、徐々に深くなって、終端部26
b,27bがボウル12に連通している。燃料噴射弁1
0の噴霧角はスワール案内溝26,27を含むように広
く設定されており、均質燃焼時には、燃料が広く拡散す
る。成層燃焼時には、ピストン4上下動に伴いスワール
案内溝26,27をガスが流動し、スワールを助長する
とともに、ボウル12内に燃料を集める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガソリン機関に
代表される筒内噴射式内燃機関のピストン、特に、シリ
ンダ内に生成されるタンブル成分およびスワール成分を
利用して、均質燃焼と成層燃焼の双方が可能な筒内噴射
式内燃機関のピストンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】全開出力時等にシリンダ内に略均質な空
燃比の混合気を形成していわゆる均質燃焼を行うととも
に、低負荷域では、シリンダ内の一部つまり点火プラグ
近傍のみに比較的濃い混合気を形成して平均的な空燃比
を非常に大きく得るようした成層燃焼を行う筒内噴射式
内燃機関が従来から種々提案されている。
【0003】成層希薄燃焼を可能とした筒内噴射式内燃
機関のピストンとしては、例えば、特公平8−3542
9号公報に記載のものが知られている。この公報に記載
の内燃機関は、ピストンの頂部に、ピストン外形円に対
し偏心した非円形のボウルが形成されているとともに、
ピストン上死点付近において該ボウルへ向けて燃料を噴
射供給できるように燃料噴射弁が配置されている。上記
ボウルは、内部に燃料およびスワールを封じ込めるよう
に、リエントラント型の構成となっている。また、この
ボウルに強いスワールを生成するために、一対の吸気ポ
ートの一方をヘリカルポートとして構成するとともに、
他方の吸気ポートを開閉する空気制御弁を備えている。
【0004】つまり、この公報の内燃機関では、希薄燃
焼時には、上記空気制御弁を閉じて一方のヘリカルポー
トのみから新気を導入し、シリンダ内に強いスワールを
生成する。このスワールは、ピストンの上昇に伴ってボ
ウル内に導入されるので、圧縮上死点付近でボウル内に
燃料を噴射することにより、ボウル内で可燃混合気が形
成され、かつ点火プラグ近傍に運ばれる。従って、適宜
な時期に点火を行うことにより、着火燃焼に至ることに
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、ピストン頂部のボウルに十分な強度のス
ワールを保存するために、上述のようにヘリカルポート
を利用して、シリンダ内に非常に強いスワールを生成す
るようにしているので、全開出力時に、吸気抵抗が大き
く、最大出力が抑制されてしまう、という欠点がある。
【0006】また仮にヘリカルポートとせずに直線状の
ポートとした場合には、ボウル内に十分な強度のスワー
ルを生成することは困難である。
【0007】さらに、上記のような構成では、上死点付
近で噴射された燃料が全てボウル内に入るように燃料噴
射弁の噴霧角を狭く設定する必要があり、吸気行程中に
噴射される均質燃焼時に、それだけ燃料の霧化が悪くな
り、全開出力等の点で不利となる。
【0008】つまり、成層希薄燃焼と高負荷時の均質燃
焼とを十分に両立させることができない。
【0009】この発明は、ヘリカルポートを用いずに成
層希薄燃焼を実現でき、かつこの成層希薄燃焼と均質燃
焼とを十分に両立させることを可能とする筒内噴射式内
燃機関のピストンを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る筒内噴射
式内燃機関のピストンは、シリンダヘッドに凹設された
ペントルーフ型燃焼室に2つの吸気弁および2つの排気
弁を有するとともに、シリンダ略中央に点火プラグを有
し、かつ、シリンダ内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁
が吸気弁側のシリンダヘッド底部に配置され、シリンダ
内にタンブル流成分を付与した状態で吸気行程付近で燃
料噴射を行うことにより均質燃焼を実現するとともに、
シリンダ内にスワール成分を付与した状態で圧縮行程付
近で燃料噴射を行うことにより成層燃焼を実現するよう
にした筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、上記ペ
ントルーフ型燃焼室を構成する2つの傾斜面にそれぞれ
略平行となるように傾斜した吸気弁側傾斜面および排気
弁側傾斜面を有する頂部の凸部と、この凸部中央に凹設
された真円形のボウルと、このボウルの外周縁に沿って
円弧状に凹設され、かつスワール旋回方向について下流
側となる一端部が上記ボウルに連通しているとともに、
この下流側となる一端部の溝深さが他端部よりも深いス
ワール案内溝と、を備えていることを特徴としている。
【0011】また請求項1の発明をさらに具体化した請
求項2の発明では、一対のスワール案内溝が、ボウルの
全周を囲むように形成されている。
【0012】上記の構成では、吸気弁側傾斜面と排気弁
側傾斜面とを有するピストン頂部の凸部が、ピストン上
死点において、シリンダヘッド側の燃焼室内に入り込む
ようになっており、両者間の空間は非常に小さなものと
なる。成層燃焼時には、例えば一方の吸気ポートを閉じ
る等の手段によって、シリンダ内にスワールが生成され
る。このスワールは、ピストンの上昇に伴ってボウル内
に封じ込められるが、ピストンが上昇すると、スワール
案内溝内のガスは、溝深さが深い方へ進もうとするの
で、スワールが助長もしくは強化され、ヘリカルポート
に依存しなくとも、十分なスワールをボウル内に確保で
きる。そして、上死点近傍で燃料がボウルへ向けて噴射
されることにより、良好な成層燃焼を実現できる。また
均質燃焼時には、一対の吸気弁を介してシリンダ内に流
入した新気によってタンブル流が生成され、かつ吸気行
程付近で燃料が噴射される。このタンブル流によってボ
ウル内の燃料の滞留が防止され、均質な混合気による均
質燃焼を実現できる。
【0013】特に、請求項3の発明では、ピストンが上
死点にあるときにシリンダヘッド側の燃焼室壁面とスワ
ール案内溝との間に生じる流路が、上記下流側の端部へ
向かって徐々に上下に拡大するように、スワール案内溝
の深さが設定されている。従って、ピストンの上昇に伴
ってピストン頂部がシリンダヘッド側の燃焼室壁面に接
近すると、流路面積が拡大するスワール下流側へ向かっ
て確実にガス流動が生じ、スワールの強化が達成され
る。
【0014】また請求項4の発明では、上記燃料噴射弁
の噴霧角が、圧縮行程付近で噴射したときにスワール案
内溝を含むように広角度に設定されている。すなわち、
本発明では、スワール案内溝内をボウルへ向かってスワ
ールが流れるので、請求項4のように噴霧角を大きく設
定しても、案内溝に付着した燃料がボウル内へ向かい、
成層化を実現できる。しかも、このように広く噴射する
ことで、ピストンに付着した燃料の液膜厚さが薄くな
り、蒸発も促進されるため、すすの抑制の上でも有利と
なる。そして、このように噴霧角を拡大すれば、均質燃
焼時には、燃料の霧化が良好なものとなる。
【0015】また請求項5の発明においては、上記スワ
ール案内溝とボウルとの間に残存する突条部が、シリン
ダ平面上で上記燃料噴射弁の噴霧軸線と交差している。
【0016】この構成では、手前側つまり燃料噴射弁寄
りの突条部に衝突した燃料が、スワール案内溝を流れる
スワールによって速やかにボウルへ送り込まれ、かつ微
粒化、蒸発する。
【0017】特に、請求項6の発明では、燃料噴射弁に
近い一方のスワール案内溝が、他方のスワール案内溝に
比して、狭くかつ深い。これにより、燃料噴射弁に近い
スワール案内溝のガス流動(スワール)が相対的に強く
なり、ここに衝突した燃料がさらに速やかにボウルへ送
り込まれる。
【0018】
【発明の効果】この発明に係る筒内噴射式内燃機関のピ
ストンによれば、ピストンの上下動を利用してスワール
の助長、強化を行うことができるので、ヘリカルポート
のような手段を利用しなくとも、シリンダ内に発生した
スワールとともにボウル内に十分に強いスワールを生成
でき、安定した成層燃焼を実現できる。また、燃料噴射
弁の噴霧角を拡大することが可能となり、タンブル流を
利用した均質燃焼の際に、燃料の霧化が良好なものとな
るので、良好な均質燃焼が可能となる。つまり、低負荷
時の成層希薄燃焼と高負荷時の均質燃焼とを非常に高い
レベルで両立させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】始めに、この発明のピストン4が用いられ
る筒内噴射式内燃機関の構成を図1および図2に基づい
て説明する。図示するように、シリンダブロック1に
は、複数のシリンダ3が直列に配置されており、その上
面を覆うように、シリンダヘッド2が固定されている。
上記シリンダ3内には、ピストン4が摺動可能に嵌合し
ている。また、上記シリンダヘッド2に凹設された燃焼
室11は、いわゆるペントルーフ型に構成されており、
その一方の傾斜面11aに一対の吸気弁5が、他方の傾
斜面11bに一対の排気弁6がそれぞれ配置されてい
る。そして、これらの一対の吸気弁5および一対の排気
弁6によって囲まれたシリンダ3の略中心位置に、点火
プラグ7が配置されている。
【0021】上記シリンダヘッド2には、一対の吸気弁
5にそれぞれ対応する一対の吸気ポート8が、互いに独
立して形成されている。つまり、この一対の吸気ポート
8は、シリンダヘッド2内で合流せず、それぞれシリン
ダヘッド2側面において独立して開口している。また上
記排気弁6に対応して排気ポート9が形成されている。
【0022】略円筒状をなす電磁式燃料噴射弁10は、
吸気弁5側のシリンダ3側壁寄りのシリンダヘッド2下
面部に配置されており、その中心軸が斜め下方へ向かっ
た姿勢で取り付けられている。特に、図2に示すよう
に、上記燃料噴射弁10は、2つの吸気弁5の間に配置
されている。
【0023】上記シリンダ3内に配置されたピストン4
の頂部中央には、後述するように、円形のボウル12が
形成されており、ピストン4が上死点近傍にあるとき
に、上記燃料噴射弁10の噴霧軸線がこのボウル12を
指向するようになっている。なお、この燃料噴射弁10
の噴霧角は、上死点近傍で燃料が噴射されたときに、ボ
ウル12の外側にまで燃料噴霧が広がるように、比較的
広く設定されている。
【0024】上記の一対の吸気ポート8は、それぞれ吸
気マニホルド13側に独立して形成された一対の吸気通
路14a,14bに接続されている。そして、一方の吸
気通路14b内には、該吸気通路14bを開閉するバタ
フライバルブ型の空気制御弁15が介装されている。こ
の空気制御弁15は、シャフト16を介して図示せぬ駆
動機構により機関運転条件に応じて開閉制御される。な
お、上記空気制御弁15が閉じた状態では、他方の吸気
通路14aに連なる吸気ポート8のみを通して新気が流
入するのであるが、この吸気ポート8は、ヘリカルポー
トではなく、略直線状のポート形状をなしている。
【0025】上記の内燃機関の基本的な作用について簡
単に説明すると、先ず、機関の全負荷時あるいは希薄燃
焼域の中でも比較的空燃比が小さな領域では、シリンダ
3内に均質な混合気を形成して点火する均質燃焼が行わ
れる。この均質燃焼時には、上記空気制御弁15は、開
状態に制御され、一対の吸気ポート8の双方からシリン
ダ3内へ新気が導入される。これにより、シリンダ3内
には、強いタンブル流(縦渦)が生成される。また、燃
料は、吸気行程中にシリンダ3内に噴射供給される。こ
の燃料は、タンブル流によってシリンダ3内で積極的に
拡散され、ボウル12内に滞留することなく均質化が促
進される。
【0026】一方、低負荷域で、かつ空燃比を非常に大
きくする希薄燃焼域では、混合気の成層化により確実な
着火を可能とする成層希薄燃焼を行う。この成層希薄燃
焼時には、上記空気制御弁15が閉じられ、一方の吸気
ポート8のみからシリンダ3内に新気が流入する。これ
により、シリンダ3内では、タンブル成分が相対的に弱
められ、かつ水平方向に沿ったスワール流が強く生成さ
れる。そして、この成層希薄燃焼の際には、燃料は、圧
縮行程の後半において燃料噴射弁10からボウル12へ
向けて噴射される。この噴射された燃料は、ピストン4
頂部のボウル12内に封じ込められたスワール流に乗っ
て気化し、点火プラグ7周辺に着火可能な混合気を形成
するので、適宜なタイミングで点火することにより、着
火燃焼が可能となる。
【0027】次に、図3〜図5に基づいて、ピストン4
の構成、特にその頂部の構成を詳細に説明する。
【0028】このピストン4においては、上死点におい
て、ボウル12がシリンダ3内の空間の大部分を占める
ように、頂面に凸部21が設けられている。この凸部2
1は、基本的に2つの面から山形に構成されている。す
なわち、シリンダヘッド2側のペントルーフ型燃焼室1
1を構成する2つの傾斜面11a,11bに対し略平行
な平面からなる吸気弁側傾斜面22および排気弁側傾斜
面23を有し、これらが、ピストン4中央の尾根部21
aで交差した形となっている。また、この凸部21の側
面24,25は、ピストン4の外形円と同心の円錐面か
ら構成されている。
【0029】この図3〜図5に示す第1の実施例におい
ては、ボウル12は、点火プラグ7と同心をなすよう
に、ピストン4の中心に設けられている。つまり吸気弁
側傾斜面22と排気弁側傾斜面23とに亙って凹設され
ている。上記ボウル12は、ピストン4の平面上で見て
真円形をなし、かつ比較的小型でかつ深いものとなって
いる。そして、底面がピストン4中心線と直交する面に
沿っているとともに、内周側壁面が上方へ向かって緩く
テーパ状に拡がった形をなしている。図1に示すよう
に、ピストン4が上死点にあるときには、点火プラグ7
がボウル12内に入り、かつその外周部が凸部21によ
り囲まれた形となる。
【0030】また上記ボウル12の外周部には、一対の
スワール案内溝26,27が凹設されている。2つのス
ワール案内溝26,27は、ボウル12を中心として回
転対称形状をなしており、両者によって、ボウル12の
全周が囲まれている。各スワール案内溝26,27は、
始端部26a,27aが尾根部21a付近にあり、ここ
からスワール旋回方向に沿って円弧状に延びているとと
もに、略180°旋回して終端部26b,27bがやは
り尾根部21aに位置し、かつこの終端部26b,27
bがボウル12にそれぞれ連通している。各スワール案
内溝26,27の始端部26a,27aは、他方のスワ
ール案内溝26,27の終端部26b,27bの外周側
に重なっている。つまり、スワール案内溝26,27
は、始端部26a,27aから徐々に内周側へ向かうよ
うに形成されている。そして、終端部26b,27bを
除く部分では、ボウル12や他方のスワール案内溝2
6,27との間を仕切るように、突条部28,29が残
存している。また、上記スワール案内溝26,27は、
その溝深さが、始端部26a,27aから終端部26
b,27bへ向かって徐々に深くなっている。なお、ボ
ウル12は、終端部26b,27bの深さよりもさらに
深く形成されている。
【0031】上記の構成においては、真円形をなすボウ
ル12がピストン4中心に位置し、かつスワール旋回方
向に沿ってスワール案内溝26,27が形成されている
ため、成層燃焼時にシリンダ3内に生成されたスワール
が、該ボウル12内にスムースに案内され、十分な強さ
を保ったまま保存される。しかも、圧縮行程後半におい
てボウル12へ向けて燃料が噴射された後、ピストン4
が上死点に近づくと、ボウル12を囲む吸気弁側傾斜面
22と排気弁側傾斜面23とが、図1に示すように、シ
リンダヘッド2側の対応する平面にそれぞれ近接するた
め、シリンダ3内のガスがスワール案内溝26,27に
封じ込められ、かつその流路が拡大する方向つまり終端
部26b,27bへ向かって動こうとするので、スワー
ル旋回方向と同方向の流れが発生する。従って、ボウル
12内のスワールが助長、強化される。しかも、燃料噴
射弁10から噴射された燃料は、ボウル12の外側に位
置するスワール案内溝26,27にも広がるが、スワー
ル案内溝26,27に付着した燃料は、スワールに乗っ
て速やかにボウル12内に運び込まれる。特に、ボウル
12の手前側に位置する突条部28に衝突した燃料も、
スワール案内溝26に沿って速やかにボウル12内に移
動する。そのため、噴霧角が広くても、十分に良好な成
層化を達成できる。しかも、ボウル12へ向かう間に、
燃料の気化も進み、ボウル12内での燃焼が良好とな
る。従って、吸気ポート8をヘリカルポートとせずとも
安定した成層希薄燃焼が可能となり、ヘリカルポートを
用いることによる最大出力の低下を回避できる。
【0032】また、均質燃焼時には、一対の吸気ポート
8から流入した新気によってシリンダ3内にタンブル流
が形成され、かつ吸気行程中に燃料噴射が行われる。こ
こで、燃料噴射弁10の噴霧角を大きく設定することに
よって、燃料噴霧が広く拡散することになり、従って、
高負荷時にも均質な混合気を形成でき、良好な均質燃焼
が可能である。
【0033】次に、図6〜図8は、この発明に係るピス
トン4の第2実施例を示している。この実施例において
は、ボウル12が吸気弁5側に偏心しており、シリンダ
3の中心に位置する点火プラグ7がボウル12の外周部
に来るように構成されている。そして、これに対応し
て、一対のスワール案内溝26,27が上述した第1実
施例と同様に形成されている。
【0034】なお、凸部21を構成する吸気弁側傾斜面
22および排気弁側傾斜面23の傾斜に伴ってスワール
案内溝26,27の上縁の位置が変化しているが、基本
的に、ピストン4が上死点にあるときにシリンダヘッド
2側の燃焼室11壁面とスワール案内溝26,27との
間に生じる流路が、終端部26b,27bへ向かって徐
々に上下に拡大するように、スワール案内溝26,27
の深さが設定されている。
【0035】この第2実施例の構成においては、ボウル
12外周部をスワールとともに流れる濃厚な混合気が点
火プラグ7近傍に集まりやすくなり、一層確実な着火が
可能となる。
【0036】次に、図9〜図11は、この発明に係るピ
ストン4の第3実施例を示している。この実施例におい
ては、第2実施例と同様に、ボウル12が吸気弁5側に
偏心しており、シリンダ3の中心に位置する点火プラグ
7がボウル12の外周部に来るように構成されている。
そして、このボウル12の両側に、一対のスワール案内
溝26,27が形成されているが、この実施例では、燃
料噴射弁10に近い一方のスワール案内溝26が、他方
のスワール案内溝27に比して、径方向の幅が狭く、か
つ深く形成されている。
【0037】このように構成することにより、燃料噴射
弁10に近いスワール案内溝26でのガス流動つまりス
ワールが相対的に強くなり、ここに衝突して付着した燃
料がさらに速やかにボウル12へ送り込まれるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る筒内噴射式内燃機関の構成を示
す縦断面図。
【図2】この内燃機関の平面図上の構成を示す説明図。
【図3】この発明に係るピストンの第1実施例を示す平
面図。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図。
【図5】図3のB−B線に沿った断面図。
【図6】この発明に係るピストンの第2実施例を示す平
面図。
【図7】図6のC−C線に沿った断面図。
【図8】図6のD−D線に沿った断面図。
【図9】この発明に係るピストンの第3実施例を示す平
面図。
【図10】図9のE−E線に沿った断面図。
【図11】図9のF−F線に沿った断面図。
【符号の説明】
4…ピストン 12…ボウル 21…凸部 22…吸気弁側傾斜面 23…排気弁側傾斜面 26,27…スワール案内溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに凹設されたペントルー
    フ型燃焼室に2つの吸気弁および2つの排気弁を有する
    とともに、シリンダ略中央に点火プラグを有し、かつ、
    シリンダ内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁が吸気弁側
    のシリンダヘッド底部に配置され、シリンダ内にタンブ
    ル流成分を付与した状態で吸気行程付近で燃料噴射を行
    うことにより均質燃焼を実現するとともに、シリンダ内
    にスワール成分を付与した状態で圧縮行程付近で燃料噴
    射を行うことにより成層燃焼を実現するようにした筒内
    噴射式内燃機関のピストンにおいて、 上記ペントルーフ型燃焼室を構成する2つの傾斜面にそ
    れぞれ略平行となるように傾斜した吸気弁側傾斜面およ
    び排気弁側傾斜面を有する頂部の凸部と、この凸部中央
    に凹設された真円形のボウルと、このボウルの外周縁に
    沿って円弧状に凹設され、かつスワール旋回方向につい
    て下流側となる一端部が上記ボウルに連通しているとと
    もに、この下流側となる一端部の溝深さが他端部よりも
    深いスワール案内溝と、を備えていることを特徴とする
    筒内噴射式内燃機関のピストン。
  2. 【請求項2】 一対のスワール案内溝が、ボウルの全周
    を囲むように形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の筒内噴射式内燃機関のピストン。
  3. 【請求項3】 ピストンが上死点にあるときにシリンダ
    ヘッド側の燃焼室壁面とスワール案内溝との間に生じる
    流路が、上記下流側の端部へ向かって徐々に上下に拡大
    するように、スワール案内溝の深さが設定されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の筒内噴射式内
    燃機関のピストン。
  4. 【請求項4】 上記燃料噴射弁の噴霧角は、圧縮行程付
    近で噴射したときにスワール案内溝を含むように広角度
    に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の筒内噴射式内燃機関のピストン。
  5. 【請求項5】 上記スワール案内溝とボウルとの間に残
    存する突条部が、シリンダ平面上で上記燃料噴射弁の噴
    霧軸線と交差することを特徴とする請求項4記載の筒内
    噴射式内燃機関のピストン。
  6. 【請求項6】 燃料噴射弁に近い一方のスワール案内溝
    が、他方のスワール案内溝に比して、狭くかつ深いこと
    を特徴とする請求項2記載の筒内噴射式内燃機関のピス
    トン。
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