JPH11117933A - 樹脂結合質軸受材の製造方法 - Google Patents

樹脂結合質軸受材の製造方法

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JPH11117933A
JPH11117933A JP28349297A JP28349297A JPH11117933A JP H11117933 A JPH11117933 A JP H11117933A JP 28349297 A JP28349297 A JP 28349297A JP 28349297 A JP28349297 A JP 28349297A JP H11117933 A JPH11117933 A JP H11117933A
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resin
bearing material
base material
heat treatment
bonded
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JP28349297A
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Shinichi Ozaki
伸一 尾崎
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Toyo Tanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥装置や染色装置向けのローラーを支持
するための樹脂結合質軸受材であって、優れた特性を有
する樹脂結合質軸受材の製造方法を提供する。 【解決手段】 基材に結合材として熱硬化性樹脂を添加
し混練した後成形し、さらに熱処理をすることにより樹
脂結合質の軸受材を製造するに際し、前記基材が天然黒
鉛(好ましくは天然黒鉛として土状黒鉛を使用)と仮焼
コークスから構成されると共にその残部が熱硬化性樹脂
(フェノール樹脂や熱硬化性樹脂等)から構成され、か
つ前記熱処理をその熱硬化性樹脂の硬化完結温度以上の
温度条件下で行うようにした。また、他の製造方法は、
基材に結合材として熱硬化性樹脂を添加し混練した後成
形し、さらに熱処理をすることにより樹脂結合質の軸受
材を製造するに際し、前記基材が非黒色系充填材から構
成されると共にその残部がエポキシ樹脂で構成され、か
つ前記熱処理をエポキシ樹脂の硬化完結温度以上の温度
条件下で行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂結合質軸受材の
製造方法に関し、特に布帛の染色乾燥や合板用薄板等の
乾燥を連続して行うための装置に用いるのに適した樹脂
結合質軸受材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】布帛の染色乾燥や合板用薄板等の乾燥を
連続して行うための乾燥装置は、通常、装置の内外にか
けて一対のローラーを複数配置し、これらのローラーの
回転により、対象物(所定の処理を終えて湿った状態に
ある布帛や合板用薄板)を乾燥装置内に導き、所定の速
度で搬送する間に乾燥を終了し、再び乾燥装置から回収
する操作が連続的に行えるようにされている。乾燥装置
内は、通常200℃前後の高温に保持されているため、
装置の運転中は各ローラーも熱伝達によって150℃程
度に達し、この結果、各ローラーの回転を支えるための
軸受材も同程度の高温に達し、厳しい環境状態に曝され
ることになる。
【0003】また、布帛の染色工程では、布帛を染色液
中へ導くための一対のローラーが酸性又はアルカリ性の
染色液内に配置され、また染色後乾燥装置へ向かう布帛
にはその染色液がたっぷり含まれているため、一対のロ
ーラーにより搬送されるときに同時に染色液が絞り出さ
れ、この染色液がローラーの表面を流れるという状況を
呈する。従って、染色液内に配置されるローラーや上記
の搬送用ローラーの回転を支える軸受材も当然に酸性又
はアルカリ性の染色液に曝されるということになる。
【0004】ところで、上記の特殊な環境下でしかも目
的製品の性質上、潤滑剤による汚染を嫌う分野では一般
の金属軸受材は不向きであり、これに代わって潤滑剤が
不要な樹脂結合質軸受材が使用されている。とくに材質
として、これまでにも自己潤滑性,耐熱性,耐薬品性の
点で基本的に優れた材料である炭素材が着目され、炭素
質の基材と結合材としての熱硬化性樹脂とからなる樹脂
結合質軸受材が汎用されている。例えば、天然黒鉛及び
人造黒鉛からなる70重量%の基材に30重量%の熱硬
化性樹脂からなる結合材を添加し混練した後160℃程
度以下の温度で成形し、さらに150℃程度の温度で熱
処理し、必要な寸法出しの加工を行って、目的寸法の樹
脂結合質軸受材(製品)を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、染色
工程や乾燥工程に配置される種々のローラーを支えるた
めの軸受材としては、一般に炭素質を基材とした樹脂結
合質の軸受材が使用されている。しかし、従来の炭素質
を基材とした樹脂結合質軸受材(以下「従来型軸受材」
と略称することがある。)については、いろいろの問題
が生じている。即ち、乾燥工程に配置されるローラーを
支える樹脂結合質軸受材は、耐熱温度が150℃程度が
限度であり、また強度的に弱くしかも高温乾燥状態での
摺動時の摩耗量が多い。このため比較的寿命が短く、メ
ンテナンス(新規な軸受材への取替作業)の回数が多く
なる分だけ装置の運転時間が短くなり、乾燥効率ひいて
は生産性が低くなるという問題である。
【0006】また、染色工程に配置されるローラーを支
える樹脂結合質軸受材としては、耐熱性は必要としない
ものの、酸性又はアルカリ性の染色液に侵されにくいも
のでなければならない。しかし、従来型軸受材には、耐
酸性又は耐アルカリ性の点で満足できるものはなく、そ
の侵食が極端な場合は軸受の破損からローラーの離脱、
搬送中の布帛への付傷、運転停止という一連の事態の発
生を招く。さらに、従来型軸受材は基材に黒鉛を使用し
ているため、摺動によって生じる摩耗粉は黒色であり、
このため布帛の場合はその黒色摩耗粉による汚染の問題
が無視できない。従って、染色工程に配置されるローラ
ー支持軸受材の基材には、黒色摩耗粉が生じる黒鉛を使
用することは好ましくない。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、第1の目的は、炭素質を基材とした樹脂結合
質軸受材でありながらも、耐熱性に優れ、十分な強度を
有し、ドライ摺動時の耐摩耗性に優れると共に必要に応
じて耐化学薬品性も付与された特性を有し、乾燥装置向
けローラーの支持に最適な樹脂結合質軸受材を提供する
ことにある。第2の目的は、炭素質を基材としないが樹
脂結合質軸受材であって、十分な強度を有し、摺動時の
耐摩耗性にも優れると共に、耐化学薬品性にも優れ、摩
耗粉が非黒色系であるような特性を有し、染色装置向け
ローラーの支持に最適な樹脂結合質軸受材を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成し
得た本発明に係る樹脂結合質軸受材の製造方法とは、基
材に結合材として熱硬化性樹脂を添加し混練した後成形
し、さらに熱処理をすることにより樹脂結合質の軸受材
を製造する方法において、前記基材が天然黒鉛と仮焼コ
ークスから構成されると共にその残部が熱硬化性樹脂か
ら構成され、かつ前記熱処理を熱硬化性樹脂の硬化完結
温度以上の温度条件下で行うことを特徴とする。
【0009】これにより、得られた樹脂結合質軸受材い
わば改良型軸受材は、炭素質を基材とした樹脂結合質軸
受材でありながらも、従来型軸受材に比べて耐熱性に優
れ十分な強度を有し、ドライ摺動時の耐摩耗性に優れた
特性を有するものである。さらに、結合材たる熱硬化性
樹脂(フェノール樹脂やエポキシ樹脂等)の硬化条件を
制御することにより、得られる樹脂結合質軸受材に耐化
学薬品性を付与せしめることができる。従って、乾燥装
置の下流側以後に配置される搬送用ローラーの軸受材に
好適であるのは勿論のこと、乾燥装置の上流側以前に配
置されるローラーであって、酸性液又はアルカリ液で湿
っている布帛の搬送用ローラーの軸受材としても十分適
用可能であり、結局、本発明の樹脂結合質軸受材であれ
ば、乾燥装置に向けて配置されるすべてのローラーの支
持に最適な軸受材とすることができる。また、本発明の
軸受材の基材の一つである天然黒鉛として、好ましくは
土状黒鉛を使用することにより、強度面での改善をより
確実,顕著なものとすることができる。
【0010】また、上記第2の目的を達成し得た本発明
に係る樹脂結合質軸受材の製造方法は、基材に結合材と
して熱硬化性樹脂を添加し混練した後成形し、さらに熱
処理をすることにより樹脂結合質の軸受材を製造する方
法において、前記基材が非黒色系充填材から構成される
と共にその残部がエポキシ樹脂で構成され、かつ前記熱
処理をエポキシ樹脂の硬化完結温度以上の温度条件下で
行うことを特徴とする。
【0011】これにより、得られた樹脂結合質軸受材い
わば改良型軸受材は、炭素質を基材としない樹脂結合質
軸受材であっても、従来型軸受材に比べて十分な強度を
有し、摺動時の耐摩耗性にも優れると共に、耐化学薬品
性にも優れ、さらに摩耗粉も非黒色系であるような特性
を有するものである。従って、染色装置向けローラーの
支持に最適な樹脂結合質軸受材とすることができる。
【0012】以下、本発明を詳しく説明する。 (1)本発明者は、まず、炭素質を基材とした樹脂結合
質軸受材(従来型軸受材)において問題視されていた強
度特性,熱的特性及び耐摩耗特性面での不十分な点は、
炭素質基材と結合材の成分組成を変更して最適にする、
つまり炭素質基材を構成する炭素原料の種類を変更し、
また同時に結合材がその役割を十分を発揮できるような
対策を講じれば解決できるはずであり、さらにアルカリ
や酸性に弱い点は、耐化学薬品性に強い結合材を選択し
適切な量だけ加えれば解決できるはずと考えた。そし
て、その考えを基に適切な炭素原料の種類と結合材を含
めた相互間の各配合割合、結合材としての機能を十分発
揮させる手段及び耐化学薬品性を付与させるに適切な熱
硬化性樹脂と添加量を見い出すべく鋭意実験検討を重ね
た。
【0013】その結果、最終的に、第1の目的を達成し
得る発明として、「基材に結合材として熱硬化性樹脂を
添加し混練した後成形し、さらに熱処理をすることによ
り樹脂結合質の軸受材を製造する方法において、前記基
材が天然黒鉛と仮焼コークスから構成されると共にその
残部が熱硬化性樹脂(フェノール樹脂やエポキシ樹脂
等)から構成され、かつ前記熱処理をその熱硬化性樹脂
の硬化完結温度以上の温度条件下で行う」という特有の
構成を採用し得たものである。また第2の目的を達成し
得る発明として、「基材に結合材として熱硬化性樹脂を
添加し混練した後成形し、さらに熱処理をすることによ
り樹脂結合質の軸受材を製造する方法において、前記基
材が非黒色系充填材から構成されると共にその残部がエ
ポキシ樹脂で構成され、かつ前記熱処理をエポキシ樹脂
の硬化完結温度以上の温度条件下で行う」という特有の
構成を採用し得たものである。
【0014】(2)本発明の樹脂結合質軸受材の製造方
法では、まず原料として天然黒鉛と仮焼コークスからな
る基材にその残部が熱硬化性樹脂(フェノール樹脂やエ
ポキシ樹脂等)からなる結合材を添加してロール等の手
段により均一に混練する。天然黒鉛としては、土状黒
鉛,鱗状黒鉛等が挙げられ、特に土状黒鉛を選択しかつ
粒度分布が適当な範囲に収まるように管理された粉砕品
を使用すれば、強度面での一層の改善が期待できる。天
然黒鉛の配合割合としては、天然黒鉛が少なすぎると潤
滑性が悪くなるため、20重量%以上とすることが好ま
しく、その反面多すぎると強度不足の傾向が目立つた
め、35重量%以下とすることが好ましい。
【0015】また、仮焼コークスとしては、石油,石炭
等のコークスが挙げられるが、灰分管理がし易いという
点で石油コークスの使用が好ましい。仮焼コークスの配
合割合としては、仮焼コークスが少なすぎると強度不足
の傾向が目立つため、30重量%以上とすることが好ま
しく、その反面多すぎると成形,加工がしにくくなるた
め、40重量%以下とすることが好ましい。
【0016】次に、得られた混練物は160℃程度以下
で金型成形することにより、所要形状の軸受材用成形品
となす。次に、この軸受材用成形品を熱処理するが、設
定温度としては、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂やエポ
キシ樹脂等)の硬化が完結する温度以上とする必要があ
り、少なくとも最大200℃まで昇温可能な条件下で熱
処理する必要がある。熱硬化性樹脂の硬化を完全に終了
させることによって、結合材としての役目を最大限発揮
させることができ、上記の如く強度改善を目指して適切
に選択された炭素原料を樹脂で強固に結合し一体化する
ことができる。熱処理が終われば、必要な寸法出しのた
めの加工を行うことにより、所要寸法の樹脂結合質軸受
材(製品)が得られる。
【0017】上記の製法により得られた樹脂結合質軸受
材(製品)は、炭素質を基材とした樹脂結合質軸受材で
ありながらも、従来型軸受材に比べて十分な強度を有
し、ドライ摺動時の耐摩耗性はもちろん、耐熱性も向上
し、さらに耐化学薬品性も付与されたものとなる。従っ
て、本発明に係る樹脂結合質軸受材は、乾燥装置の下流
側以後に配置される搬送用ローラーの軸受材に好適であ
るのは勿論のこと、乾燥装置の上流側以前に配置される
ローラーであって、酸性液又はアルカリ液で湿っている
布帛の搬送用ローラーの軸受材としても十分適用可能で
あり、結局、乾燥装置に向けて配置されるすべてのロー
ラーの支持に最適な軸受材とすることができる。
【0018】(3)本発明にかかる他の樹脂結合質軸受
材の製造方法では、まず原料として少なくとも50重量
%以上の非黒色系充填材からなる基材に30〜50重量
%のエポキシ樹脂からなる結合材を添加してロール等の
手段により均一に混練する。非黒色系充填材としては、
タルク,着色剤等が挙げられ、布帛の染色乾燥等のよう
に黒色摩耗粉による汚染を嫌う分野へ適用する場合は、
白色系充填材を使用すればよい。
【0019】非黒色系充填材の配合割合を50重量%以
上とすることにより、エポキシ樹脂の補強効果を高める
ことができる。また、エポキシ樹脂の配合割合として
は、エポキシ樹脂が少なすぎると耐熱性及び耐化学薬品
性の付与が不十分となるため、30重量%以上とするこ
とが好ましく、その反面多すぎると強度面での改善が不
十分となるため、50重量%以下とすることが好まし
い。
【0020】次に、得られた混練物は、以後、上記
(2)に記載の製造方法と同一条件下で金型成形して軸
受材用成形品とし、さらに熱処理を行ってエポキシ樹脂
の硬化を完結させた後、必要な寸法出しのための加工を
行うことにより、所要寸法の樹脂結合質軸受材(製品)
が得られる。但し、その場合でも、エポキシ樹脂の劣化
開始温度以下にすることが好ましい。
【0021】上記の製法により得られた本発明に係る他
の樹脂結合質軸受材(製品)は、炭素質を基材としない
樹脂結合質軸受材であっても、従来型軸受材に比べて十
分な強度を有し、摺動時の耐摩耗性にも優れると共に、
耐化学薬品性にも優れ、さらに摩耗粉も非黒色系である
ような特性を有するものである。従って、染色装置向け
ローラーの支持に最適な樹脂結合質軸受材とすることが
できる。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 (実施例1)20重量%の天然黒鉛(土状黒鉛)と40
重量%の仮焼コークス(石油コークス)からなる基材に
フェノール樹脂をその残部相当分(40重量%)添加し
てロール練りした後、160℃で金型成形することによ
り、外形39mm×内径25mm×高さ40mmの円筒
形状の丸型軸受用成形体を得た。次に、この丸型軸受用
成形体を200℃の雰囲気下で5時間保持する熱処理を
行って、フェノール樹脂の硬化を完結させ、本発明に係
る改良型の樹脂結合質軸受材を得た。
【0023】得た改良型軸受材について、その物性,耐
摩耗性,耐化学薬品性をそれぞれ調べるために以下の通
り試験を行い、評価した。物性及び耐化学薬品性の結果
については、製造条件と併せて表1に示し、耐摩耗性の
結果については図1に示す。 〔物性試験〕改良型軸受材について、嵩密度,曲げ強
さ,圧縮強さ,シャルピー衝撃値,耐熱温度を測定し
た。 〔耐摩耗性試験〕試験条件は、次の(イ)から(ホ)
の通りである。 (イ)荷重 :0.1、0.2、0.4、0.6MPa (ロ)周速 :5.5m/s (ハ)相手材 :FC (ニ)摺動面積:1.0cm2 (5×20mm) (ホ)試験時間:各荷重共2時間 〔耐化学薬品性試験〕濃硫酸や水酸化ナトリウム等の
強酸,強アルカリやその希釈溶液中に軸受材を浸した状
態で1500時間放置して浸食状況を調べ、外観で評価
した。
【0024】(実施例2)実施例1と同一の基材,同一
の結合材であるものの、その配合割合として天然黒鉛
(土状黒鉛)を35重量%、仮焼コークス(石油コーク
ス)を30重量%、フェノール樹脂を35重量%に変更
する以外は、実施例1と同一の製造条件で本発明に係る
改良型の樹脂結合質軸受材を得た。得られた改良型軸受
材について、実施例1と同様の試験を行った。その結果
を実施例1と同様、表1及び図1に併せて示す。
【0025】(実施例3)60重量%の白色系充填材
(タルク)に40重量%のエポキシ樹脂を添加した後、
実施例1と同一の製造条件で本発明に係る改良型の樹脂
結合質軸受材を得た。得られた改良型軸受材について、
実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及び図
1に示す。
【0026】(比較例1)従来の製法に従って、実施例
と同一寸法の丸型軸受材を得た。即ち、70重量%の人
造黒鉛からなる基材にフェノール樹脂をその残部相当分
(30重量%)添加してロール練りした後、160℃で
金型成形して丸型軸受用成形体を得た。次に、この丸型
軸受用成形体を150℃の雰囲気下で5時間保持する熱
処理を行って、従来型の樹脂結合質軸受材を得た。得ら
れた従来型軸受材について、実施例1と同様の試験を行
った。その結果を表1及び図1に示す
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、本発明の要件を
満たす実施例1〜3はいずれも、従来例に相当する比較
例1に比べて、嵩密度はむしろ小さめになっているにも
かかわらず、強度、耐熱度の両面において著しく改善さ
れている様子が分かる。また実施例1〜3はいずれも、
比較例1に比べて、耐化学薬品効果が優れており、さら
に実施例3の場合には、耐熱性は比較例1と同じレベル
であるが、耐化学薬品性の点で優れていることが分か
る。また図1から明らかなように、実施例1,2は、比
較例1に比べて優れた耐摩耗性を示しており、実施例3
も、荷重条件が0.3〜0.5(MPa)程度の範囲で
は比較例1よりも耐摩耗性が良いことが分かる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明の製造方法によれば、得られる改良型軸
受材は、炭素質を基材とした樹脂結合質軸受材でありな
がらも、従来型軸受材に比べて耐熱性に優れ十分な強度
を有し、ドライ摺動時の耐摩耗性に優れた特性を有する
ものである。さらに、結合材たる熱硬化性樹脂(フェノ
ール樹脂やエポキシ樹脂等)の硬化条件を制御すること
により、得られる樹脂結合質軸受材に耐化学薬品性を付
与せしめることができる。従って、乾燥装置の下流側以
後に配置される搬送用ローラーの軸受材に好適であるの
は勿論のこと、乾燥装置の上流側以前に配置されるロー
ラーであって、酸性液又はアルカリ液で湿っている布帛
の搬送用ローラーの軸受材としても十分適用可能であ
り、結局、本発明の樹脂結合質軸受材であれば、乾燥装
置向けて配置されるすべてのローラーの支持に最適な軸
受材とすることができる。
【0030】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち天然黒鉛として粒度分布が適当な
範囲で管理された土状黒鉛を使用するものであり、従っ
て、請求項1記載の発明の効果に加えて強度面で一層の
改善が図られた樹脂結合質軸受材を得ることができる。
【0031】さらに、請求項3記載の発明によれば、得
られる改良型軸受材は、炭素質を基材としない樹脂結合
質軸受材であっても、従来型軸受材に比べて十分な強度
を有し、摺動時の耐摩耗性にも優れると共に、耐化学薬
品性にも優れ、さらに摩耗粉も非黒色系であるような特
性を有するものである。従って、染色装置向けローラー
の支持に最適な樹脂結合質軸受材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3及び比較例1についての耐摩耗性
試験の結果を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に結合材として熱硬化性樹脂を添加
    し混練した後成形し、さらに熱処理をすることにより樹
    脂結合質の軸受材を製造する方法において、前記基材が
    天然黒鉛と仮焼コークスから構成されると共にその残部
    が熱硬化性樹脂から構成され、かつ前記熱処理を熱硬化
    性樹脂の硬化完結温度以上の温度条件下で行うことを特
    徴とする樹脂結合質軸受材の製造方法。
  2. 【請求項2】 天然黒鉛が土状黒鉛である請求項1記載
    の樹脂結合質軸受材の製造方法。
  3. 【請求項3】 基材に結合材として熱硬化性樹脂を添加
    し混練した後成形し、さらに熱処理をすることにより樹
    脂結合質の軸受材を製造する方法において、前記基材が
    非黒色系充填材から構成されると共にその残部がエポキ
    シ樹脂で構成され、かつ前記熱処理をエポキシ樹脂の硬
    化完結温度以上の温度条件下で行うことを特徴とする樹
    脂結合質軸受材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1652877A1 (de) * 2004-10-27 2006-05-03 Sgl Carbon Ag Verschleissbeständiger Gleitwerkstoffkörper aus Graphit und Kunstharzbinder
CN119613915A (zh) * 2024-11-05 2025-03-14 湖北飞龙摩擦密封材料股份有限公司 一种以改性土状石墨作为摩擦性能调节剂的摩擦材料、制备方法及应用

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