JPH11118024A - ローラチェーン・スプロケットシステム - Google Patents

ローラチェーン・スプロケットシステム

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JPH11118024A
JPH11118024A JP10189706A JP18970698A JPH11118024A JP H11118024 A JPH11118024 A JP H11118024A JP 10189706 A JP10189706 A JP 10189706A JP 18970698 A JP18970698 A JP 18970698A JP H11118024 A JPH11118024 A JP H11118024A
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roller
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chain
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    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
    • F16H55/30Chain-wheels
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
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    • F16H55/02Toothed members; Worms
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    • F16H2055/306Chain-wheels with means providing resilience or vibration damping in chain sprocket wheels

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チェーンおよびスプロケットの噛合時におけ
る衝突ノイズばかりでなくチェーンの弦運動によるノイ
ズを低減する。 【解決手段】 スプロケット歯のフランク部を基部A
B,中間部BCおよび先端部CDから構成する。そし
て、基部ABを歯底部の円弧面の中心Aからフランク部
上の点Bまで延びる円弧形状とし、点Bをスプロケット
のピッチ円Cpとローラの外周円との交点とし、先端部
CDを、スプロケット歯外周円の直径Deにおける歯の
頂上部Dから歯のフランク部上の点Cまで延びる円弧形
状とするとともに、点Cを、ピッチ円Cpおよび中心線
bの交点上に中心Crを有しかつピッチpおよびローラ
半径rr 間の差である半径から形成される円弧上の点と
する。さらに、中間部BCを、フランク部上の点Bから
点Cにおいて基部ABと先端部CDとを接続する複合曲
線から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローラチェーンと
ともに使用されるスプロケットに関する。また本発明
は、コーダル運動(chordal motion)やチェーンおよびス
プロケットの衝突に関連するノイズを減少させるため
に、ローラチェーンとともに使用されるスプロケットに
関する。さらに本発明は、従来のスプロケットよりもノ
イズを大きく低減させるスプロケットの独特な歯形形状
に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】発明の背景 スプロケットおよびローラチェーンは、自動車用トラン
スミッションやトランスファケース、エンジンタイミン
グシステム等において一般に使用されている。現在使用
されているスプロケットは、種々の形式の歯形形状を有
している。たとえば、広く使用されている標準規格のス
プロケットは、尖端形状を有する歯を備えている。この
従来のスプロケットの歯底部は、チェーンのローラ半径
と実質的に一致する半径を有しかつローラ半径の中心が
スプロケットのピッチ円に位置している円弧形状を有し
ている。
【0003】動力の伝達を実現するために、スプロケッ
ト歯は、ローラチェーンのローラと噛み合う。衝突ノイ
ズは、ローラチェーンのローラがスプロケットのスプロ
ケット歯と衝突し噛み合うときに発生する。
【0004】ノイズはまた、チェーンがスプロケットと
噛み合うときのチェーンの鉛直方向の動きによっても発
生する。これは、スプロケットと噛み合うときに、チェ
ーンがスプロケットに多角形状に巻き付くことによる。
このような巻き付きは、チェーンが駆動および従動スプ
ロケットに入り込みあるいはこれらのスプロケットから
離れていくときに、チェーンの弦運動すなわち鉛直運動
を生じさせる。弦運動は、チェーンの緊張力を変化させ
るとともに、チェーン走行時の周速を変化させる。その
結果、従動軸に対する駆動力の変動、従動軸の角速度変
動およびノイズの上昇が引き起こされる。
【0005】チェーンおよびスプロケットの運転中のノ
イズを減少させるための多くの試みがこれまでなされて
きた。このようなノイズ低減の種々の試みは、チェーン
がスプロケットと接触するときの噛合または衝突ノイズ
ばかりでなく、チェーンの弦運動によるノイズを減少さ
せるための種々の設計手法を含んでいた。
【0006】たとえば、チェーンおよびスプロケットに
より生じるノイズを減少させるためにサイレントチェー
ンが用いられてきた。一般に、サイレントチェーンは、
多数のリンクプレートから構成されており、各リンクプ
レートは、一対の内向き歯および開孔を有している。リ
ンクは、交互に配置されており、開孔つまりピン孔内に
挿入されたピンによって連結されている。
【0007】リンクプレートの各歯は、内側フランクお
よび外側フランクから構成されている。各歯のうちの少
なくとも一つのフランクが動力伝達のためにスプロケッ
ト歯と噛み合う。その結果、駆動スプロケットから従動
スプロケットに動力が伝達される。サイレントチェーン
の例は米国特許第 5,345,753号に見出され、該特許は本
発明の譲受人により所有されている。
【0008】チェーンの運転中のノイズをさらに減少さ
せるために、サイレントチェーンそのものに多くの変更
が加えられてきた。たとえば、あるタイプのサイレント
チェーンは、異なった形状の内側フランクおよび外側フ
ランクを有するリンクプレートを不規則に配置してい
る。リンクプレートの内側フランクの形状すなわち突出
量は、チェーンの長さ方向において不規則になってい
る。あるいは、内側フランク噛合のリンクおよび外側フ
ランク噛合のリンクが、ノイズ低減のために不規則に配
置されている。
【0009】サイレントチェーンのノイズを低減させる
ための他の試みは、リンクプレートおよびスプロケット
歯の噛合調整を含んでいた。すべてのリンク列について
内側フランクの突出部の形状または突出量のいずれか一
方を外側フランクよりも大きくすることによって、スプ
ロケット歯と同時に噛み合うリンクプレート歯の枚数を
増加させている。
【0010】ノイズ低減のためのチェーンおよびその構
造の変化に加えて、チェーンおよびスプロケットの噛合
いにより生じるノイズを低減させるために、スプロケッ
ト自身にも変更が加えられている。たとえば米国特許第
4,758,209号においては、スプロケットが、実質的に同
一の半径を有しかつ交互に変化する歯の形状を有する偶
数枚の歯から構成されている。一方の歯の形状は、外方
に収束しかつわずかに丸みを帯びた端部を有するフラン
クから構成されている。他方の歯の形状は、わずかに丸
みを帯びた縁部を有するインボリュート曲線のフランク
から構成されている。
【0011】このスプロケットは、ブロック配列のタイ
ミングチェーンとともに使用されており、外方に収束す
るフランクが噛合先行側の(leading) チェーンリンク歯
の内側フランクと噛み合い、インボリュート曲線のフラ
ンクが後方側の(trailing)チェーンリンク歯の外側フラ
ンクと噛み合う。
【0012】チェーン駆動機構におけるノイズ低減のた
めの他の方法は、米国特許第 5,360,378号に見出され
る。このチェーン駆動機構においては、スプロケットの
各側面にラバーリングが設けられている。各ラバーリン
グはスプロケットと同軸に配置されている。ラバー本体
の外縁部とピンリンクプレートおよびローラリンクプレ
ートの内縁部との間にクリアランスが形成されているの
で、ラバーリングはその回転時にはチェーンと噛み合わ
ない。
【0013】スズキらによる米国特許第 5,397,278号
は、従来のローラチェーンのようなチェーンのためのス
プロケットの使用について記述している。このスプロケ
ットは、運転中においてローラチェーンのローラおよび
スプロケット間の衝撃を減少させる。スズキらによるス
プロケットは、隣り合う二枚の歯の間に配置された底面
を有する複数の歯を備えている。各歯は、噛合先行側の
フランクと後方側のフランクとを有している。ある一つ
の歯の噛合先行側フランクおよびこれに先行する歯の後
側フランクには、チェーンのローラがこれらの歯の間の
歯底部に着座することなく接触する二つの噛合点があ
る。
【0014】スズキらによると、歯の噛合先行側の面に
おける歯末面は、ローラ径と同一径を有する円の包絡線
によって限定されており、ローラは、隣り合う歯との間
の間隙内に位置するローラの中心に中心を有しかつチェ
ーンローラ間のピッチと等しい半径を有する円周に従っ
て移動する。スズキらは、チェーンがスプロケットに入
り込むときのチェーンの弦運動によるノイズについては
言及していない。
【0015】本発明は、スプロケット噛合時のチェーン
の弦運動によるノイズおよび衝突ノイズの双方について
取り組むスプロケットの設計によって、チェーンおよび
スプロケット組立体の運転により生じるノイズの問題に
取り組んでいる。さらに詳細には、本発明は、スプロケ
ット歯の歯形形状の設計手法を含んでいる。
【0016】このように本発明の目的は、チェーンおよ
びスプロケット間の衝突によるノイズおよびチェーンの
コーダル運動によるノイズを一層低減させることができ
るローラチェーン・スプロケットシステムを提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るロ
ーラチェーン・スプロケットシステムは、スプロケット
がピッチ円Cpによって限定されるとともに、その外周
に均等間隔で配置された複数の歯を有しており、前記歯
が半径方向に延びるとともに、隣り合う歯との間でロー
ラチェーンのローラを収容するように十分に間隔を隔て
て配置されており、前記歯の各々が側面のフランク部と
頂上部とを有し、隣り合う歯の前記各フランク部が歯底
部を形成する円弧面で接続され、前記頂上部がスプロケ
ットの外周円の直径Deによって限定されており、ロー
ラチェーンが交互に配置されたリンクプレートの複数の
列を有し、前記リンクプレートが前記リンクプレートの
列の関節運動を許容するようにピン部材によって連結さ
れており、前記リンクプレートの列の各々が前記スプロ
ケットの歯と接触するためのローラを有し、前記各ロー
ラが半径rr によって限定される外周面を有しており、
前記スプロケット歯のフランク部の各々が基部AB,中
間部BCおよび先端部CDを有するとともに、前記基部
ABが前記歯底部の前記円弧面の中心Aから前記フラン
ク部上の点Bまで延びる円弧形状を有し、前記点Bがス
プロケットのピッチ円Cpとローラの外周円との交点と
して定義されており、前記先端部CDが、スプロケット
外周円の直径Deにおける前記歯の頂上部Dから前記歯
のフランク部上の点Cまで延びる円弧形状を有するとと
もに、前記点Cが、ピッチ円Cpおよび中心線bの交点
の上に中心Crを有しかつピッチpおよびローラ半径r
r 間の差である半径から形成される円弧上の点として定
義されており、前記中間部BCが、フランク部上の点B
から交点Cにおいて基部ABと先端部CDとを混成した
複合形状を有していることを特徴としている。
【0018】請求項2の発明に係るローラチェーン・ス
プロケットシステムは、請求項1において、スプロケッ
ト歯の歯形形状における前記中間部BCの複合曲線が以
下の式およびにより定義されていることを特徴とし
ている。
【0019】ここで f(x,y,β) ={x −[(Rp ・sin β−√{−Rp2 +2Rp2
・ cosβ−Rp2(cos β)2+p2}−(n−1)・p)・cos(n ・
α−β) +Rp・ sin(n・α−β) ]}2 +{y −[−(R
p ・sin β−√{−Rp2 +2Rp2・ cosβ−Rp2 (cosβ)2
+p2}−(n−1)・p)・sin(n ・α−β) +Rp・cos(n ・
α−β) ]}2 −r2 である。
【0020】また x,y : スプロケット軸の原点Oに関して定義され
たデカルト座標(直交座標)であって、xは、キャビテ
ィすなわち歯間の間隙の半径方向対称軸に沿って延びて
いる p : スプロケットピッチであって、隣り合うロ
ーラの中心Cr間の直線距離 Rp : スプロケットのピッチ円の半径であって、
Rp=1/2Dpとなっている(Dp:ピッチ円Cpの
直径) α : 連続する二枚の歯の間の角度 β : 第1のローラの位置をx軸に関して定義す
る角度 n : 自然数(1,2,3,…)であって、スプ
ロケットと同時に噛み合うローラの数 である。
【0021】請求項3の発明に係るローラチェーン・ス
プロケットシステムは、請求項2において、スプロケッ
ト歯の各面の形状が他の面の形状と互いに対称になって
いることを特徴としている。
【0022】請求項4の発明に係るローラチェーン・ス
プロケットシステムは、請求項3において、先端部が中
間部と一致していることを特徴としている。
【0023】請求項5の発明に係るローラチェーン・ス
プロケットシステムは、請求項4において、前記先端部
の縁部が丸く形成されていることを特徴としている。
【0024】請求項6の発明に係るローラチェーン・ス
プロケットシステムは、請求項4において、前記先端部
の縁部が傾斜面になっていることを特徴としている。
【0025】本発明においては、スプロケットのフラン
ク部が、上述のような基部AB,中間部BCおよび先端
部CDから構成されており、これにより、チェーンおよ
びスプロケット間の衝突によるノイズおよびチェーンの
コーダル運動によるノイズを一層低減させることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】発明の要約 本発明は、チェーン・スプロケット組立体に使用される
スプロケットに関する。このスプロケットは、基部およ
び中間部を備えた歯形形状を有している。基部は、チェ
ーンローラの半径と等しいかあるいはチェーンローラの
半径よりもわずかに大きい円弧形状を有している。中間
部は、複数の線から混成されている。スプロケット歯形
形状はまた、半径Rの円弧により構成される先端部を有
している。この半径Rは、チェーンローラのピッチおよ
びローラ半径間の差に等しく、隣り合う歯との間の間隙
の底部に着座するローラの中心と一致する中心を有して
いる。
【0027】本発明によるスプロケットによれば、チェ
ーンローラが、スプロケット歯と衝突することなく徐々
に噛み合うようになり、これにより、衝突ノイズが低減
する。したがって、従来のスプロケットおよびチェーン
と比べて、運転中のチェーンの衝突ノイズあるいは噛合
ノイズが減少すると予想される。
【0028】さらに、本発明によるスプロケットの設計
手法によれば、チェーンローラおよびスプロケットが徐
々に噛み合う一方、チェーンの張り側スパンがスプロケ
ット軸に関して同じ位置に維持され、これにより、チェ
ーンの垂直方向の弦運動を制限しあるいは最小に抑え
る。その結果、従来の組立体と比較して、チェーンロー
ラおよびスプロケットがリード角で噛み合うようにな
り、チェーンの弦運動に関連するノイズが減少すると考
えられる。
【0029】好ましい実施態様の詳細な説明 まず、対比のために、従来のスプロケットを図1を用い
て説明する。図1は、ローラチェーン用の従来のスプロ
ケット1を示している。従来のローラチェーンは、各ロ
ーラ2とともに、スプロケット1に入り込み、スプロケ
ット1の回りに巻き付く。とくに、ローラチェーンのロ
ーラ2は、参照数字21 ,2 2 ,2 3等で示されてお
り、ローラ21 がまずスプロケット1と噛み合い、次に
ローラ22等が噛み合う。スプロケット1は時計方向に
回転している。
【0030】図1から分かるように、スプロケット1が
回転すると、スプロケット歯がローラ2と接触し、ロー
ラ2が、スプロケット1の連続する歯の間の間隙の底部
に着座する。このようなローラおよびスプロケット歯間
の衝突すなわち噛合いが衝突ノイズを生じさせる。
【0031】各ローラ2が連続してスプロケット1に入
り込む場合において、ローラ2が、図1に示される二つ
の歯3の間に形成される特定の歯元部またはキャビティ
に着座したとき、ローラチェーンは押し上げられ、次に
押し下げられる。この垂直方向の動きすなわち弦運動
は、チェーンの緊張力を変化させ、チェーンの周速を変
化させる。その結果、従動軸に対する駆動力の変動、従
動軸の角速度変動および弦運動によるノイズ増加が引き
起こされる。
【0032】本発明によるチェーンスプロケット歯の設
計手法は、以下に記述される。とくに、本発明によるチ
ェーンスプロケット歯のための新しい歯形形状が以下に
説明される。この新しい歯形形状は、図3に示されてい
る。なお、全米規格協会(ANSI:American Nationa
l Standards Institute)による従来の歯形形状が同図中
の破線で示されている。
【0033】図2ないし図4に見られるように、スプロ
ケット10は、歯底部13によって隔てられた歯12を
有している。同じ歯数を有する従来のスプロケット歯と
比較して、本発明によるスプロケット歯12は、かなり
幅の広いすなわち肉厚のある先端部を有している。図3
は、以下に定義される歯を示している。以下のパラメー
タは、本発明による歯形形状を定義するのに用いられて
いる。
【0034】p :スプロケットピッチ(チェーンピッ
チすなわち連続する二つのローラの各中心Cr間の直線
距離と一致している) Dp:スプロケットのピッチ径すなわちスプロケットに
巻き付くチェーンの一部のローラの中心によって定義さ
れるピッチ円Cpの直径 De:工業規格によって定義されるスプロケット外周円
Ceの直径あるいはスプロケット頂上部までの最大円の
直径 α :隣り合う二枚のスプロケット歯の法線(すなわち
スプロケット中心から歯の中心まで延びる半径)a,a
間の角度 z :スプロケットの歯数 rr :チェーンのローラ半径
【0035】本発明のスプロケットは、図2および図3
に示すように矢印Fの方向に回転する。スプロケット歯
の先行噛合面12eおよび後方噛合面12uは、左右対
称になっている。すなわち、各スプロケット歯は、法線
aを含む半径方向の平面に関して対称になっている。
【0036】本発明によるスプロケット歯12eの歯形
形状が以下に説明される。歯底部すなわち二枚のスプロ
ケット歯間の間隙13の半径方向の対称線bに関して、
スプロケット歯12の形状12eまたは12uについ
て、以下の部分が定義されており、これらの部分は、点
A,B,C,Dによって範囲が定められている。AB部
分は基部、BC部分は中間部、CD部分は先端部と呼ば
れる。
【0037】なお、CD部分は本発明のスプロケット歯
に含まれているものの、改良されたノイズ低減のために
は必ずしも必要なものではない。
【0038】点Aは、歯底部13の対称軸bが二つの歯
間の間隙の底部と交差する点である。点Bは、ピッチ円
Cpと、点Aに着座するローラによって限定される外周
円との交点である。点Cは、先端の湾曲部または先端部
と、中間の湾曲部または中間部との交点として定義され
る。点Dは、外形線12eと外周円の直径Deとの交点
である。
【0039】スプロケット歯形形状の基部ABは、ピッ
チ円と対称軸bとの交点に中心Crを有し、ローラ半径
r と等しいかあるいは若干大きい半径rを有する円弧
である。
【0040】中間部BCは、次の式によって定義され
る。すなわち
【0041】ここで f(x,y,β) ={x −[(Rp ・sin β−√{−Rp2 +2Rp2
・ cosβ−Rp2(cos β)2+p2}−(n−1)・p)・cos(n ・
α−β) +Rp・ sin(n・α−β) ]}2 +{y −[−(R
p ・sin β−√{−Rp2 +2Rp2・ cosβ−Rp2 (cosβ)2
+p2}−(n−1)・p)・sin(n ・α−β) +Rp・cos(n ・
α−β) ]}2 −r2 である。
【0042】また、x,yは、スプロケット軸の原点O
に関して定義されたデカルト座標(直交座標)であっ
て、xは、キャビティすなわち間隙の半径方向対称軸に
沿って延びている(図2参照)。
【0043】Rpは、スプロケットのピッチ円の半径で
あって、Rp=1/2Dpとなっている。βは、第1の
ローラの位置あるいはスプロケット歯間のキャビティの
位置xをスプロケットの鉛直方向の中心線に関して定義
した角度である。nは、自然数(1,2,3,…)であ
って、スプロケットと同時に噛み合うローラの数であ
る。αは、隣り合う二枚の歯の中心間の角度であって、
pは、隣り合う二つのローラの中心間のピッチまたは距
離である。
【0044】上記式は、中間部BCが一連の曲線部分か
らなる複合曲線であることを示している。図5には、中
間部BCを構成する曲線の一つが示されており、半径R
の先端部CDの延長線が破線で示されている。
【0045】先端部CDは、p−rr に等しい半径Rを
有する円弧である。また、先端部CDは、スプロケット
ピッチ(およびチェーンピッチ)からローラ径を引いた
ものに等しく、ローラは、ピッチ円および間隙の対称軸
b上に中心Crを有している。先端部CDは、点Dの近
傍において、傾斜したまたは丸みを帯びた縁部を有して
いてもよい。
【0046】図2にもっともよく示されるように、この
ようなスプロケットの新しい歯形形状により、ローラチ
ェーンのローラおよびスプロケット歯を徐々に接触させ
ることができるようになる。位置22 に到達するとき各
ローラは、ローラおよびスプロケット歯間の衝突を防止
するために、スプロケット歯にすでに十分に保持されて
着座している。このような設計は、噛合ノイズまたは衝
突ノイズを低減させる。
【0047】しかも、この新しい設計により、スプロケ
ットとの各噛合段階でチェーンの張り側スパンと実質的
に同じライン上に各ローラを保持することができ、これ
により、チェーンの垂直方向のコーダルアクションおよ
びこれにより生じるノイズを低減させ、最小に抑えるこ
とができる。
【0048】本発明によるスプロケット歯形形状の先端
部CDの長さは、非常に小さいかあるいは実質的に零で
ある。垂直方向のコーダルアクションによるノイズと同
様に衝突ノイズを低減させるという本発明の目的は、歯
形形状が基部ABおよび中間部BCのみから構成され先
端部CDのないスプロケットであっても達成可能であ
る。このような変形例は、先端部CDを有する実施例と
同様に作動する。
【0049】本発明が関連する技術分野の当業者は、と
くに上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神ある
いは本質的な特徴から外れることなく、本発明の原理を
採用する種々の変形例やその他の実施態様を構築し得
る。上述の実施態様はあらゆる点で単なる例示としての
みみなされるべきものであり、限定的なものではない。
【0050】それゆえ、本発明の範囲は、上記記述内容
よりもむしろ添付の請求の範囲に示されている。したが
って、本発明が個々の実施態様に関連して説明されてき
たものの、構造、順序、材料その他の変更は、本発明の
範囲内においてではあるが、当該分野の当業者にとって
明らかであろう。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るロー
ラチェーン・スプロケットシステムによれば、チェーン
およびスプロケット間の衝突によるノイズおよびチェー
ンのコーダル運動によるノイズを一層低減させることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスプロケットおよびローラチェーンを示
す図であって、ここでは、チェーンローラの一部がスプ
ロケットと噛み合う状態が示されている。
【図2】本発明によるスプロケットを示す図であって、
スプロケット歯がローラチェーンのローラと噛み合う状
態が示されている。
【図3】本発明によるスプロケット歯形形状の一部を示
す拡大図であって、破線で示される従来のスプロケット
歯形形状の一部と比較して示されている。
【図4】本発明によるスプロケット歯の拡大図であっ
て、スプロケット歯と噛み合うチェーンローラの位置が
示されている。
【図5】図3および図4に示された、本発明によるスプ
ロケットの新しい歯形形状の拡大図である。
【符号の説明】
10 スプロケット 12 歯 13 歯底部 AB 基部 BC 中間部 CD 先端部 p スプロケットピッチ Cp ピッチ円 Rp スプロケットのピッチ円の半径 De スプロケットの外周円の直径 α 連続する二枚の歯の間の角度 β 第1のローラの位置をx軸に関して定義する
角度 n スプロケットと同時に噛み合うローラの数 rr ローラ半径

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラチェーン・スプロケットシステム
    であって、 スプロケットがピッチ円Cpによって限定されるととも
    に、その外周に均等間隔で配置された複数の歯を有して
    おり、前記歯が半径方向に延びるとともに、隣り合う歯
    との間でローラチェーンのローラを収容するように十分
    に間隔を隔てて配置されており、前記歯の各々が側面の
    フランク部と頂上部とを有し、隣り合う歯の前記各フラ
    ンク部が歯底部を形成する円弧面で接続され、前記頂上
    部がスプロケットの外周円の直径Deによって限定され
    ており、 ローラチェーンが交互に配置されたリンクプレートの複
    数の列を有し、前記リンクプレートが前記リンクプレー
    トの列の関節運動を許容するようにピン部材によって連
    結されており、前記リンクプレートの列の各々が前記ス
    プロケットの歯と接触するためのローラを有し、前記各
    ローラが半径rr によって限定される外周面を有してお
    り、 前記スプロケット歯のフランク部の各々が基部AB,中
    間部BCおよび先端部CDを有するとともに、前記基部
    ABが前記歯底部の前記円弧面の中心Aから前記フラン
    ク部上の点Bまで延びる円弧形状を有し、前記点Bがス
    プロケットのピッチ円Cpとローラの外周円との交点と
    して定義されており、 前記先端部CDが、スプロケット外周円の直径Deにお
    ける前記歯の頂上部Dから前記歯のフランク部上の点C
    まで延びる円弧形状を有するとともに、前記点Cが、ピ
    ッチ円Cpおよび中心線bの交点の上に中心Crを有し
    かつピッチpおよびローラ半径rr 間の差である半径か
    ら形成される円弧上の点として定義されており、 前記中間部BCが、フランク部上の点Bから交点Cにお
    いて基部ABと先端部CDとを混成した複合形状を有し
    ている、ことを特徴とするローラチェーン・スプロケッ
    トシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 スプロケット歯の歯形形状における前記中間部BCの複
    合曲線が以下の式およびにより定義されている、こ
    とを特徴とするローラチェーン・スプロケットシステ
    ム。 ここで f(x,y,β) ={x −[(Rp ・sin β−√{−Rp2 +2Rp2
    ・ cosβ−Rp2(cos β)2+p2}−(n−1)・p)・cos(n ・
    α−β) +Rp・ sin(n・α−β) ]}2 +{y −[−(R
    p ・sin β−√{−Rp2 +2Rp2・ cosβ−Rp2 (cosβ)2
    +p2}−(n−1)・p)・sin(n ・α−β) +Rp・cos(n ・
    α−β) ]}2 −r2 である。また x,y : スプロケット軸の原点Oに関して定義され
    たデカルト座標(直交座標)であって、xは、キャビテ
    ィすなわち歯間の間隙の半径方向対称軸に沿って延びて
    いる p : スプロケットピッチであって、隣り合うロ
    ーラの中心Cr間の直線距離 Rp : スプロケットのピッチ円の半径であって、
    Rp=1/2Dpとなっている(Dp:ピッチ円Cpの
    直径) α : 連続する二枚の歯の間の角度 β : 第1のローラの位置をx軸に関して定義す
    る角度 n : 自然数(1,2,3,…)であって、スプ
    ロケットと同時に噛み合うローラの数 である。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 スプロケット歯の各面の形状が他の面の形状と互いに対
    称になっている、ことを特徴とするローラチェーン・ス
    プロケットシステム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 先端部が中間部と一致している、ことを特徴とするロー
    ラチェーン・スプロケットシステム。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記先端部の縁部が丸く形成されている、ことを特徴と
    するローラチェーン・スプロケットシステム。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 前記先端部の縁部が傾斜面になっている、ことを特徴と
    するローラチェーン・スプロケットシステム。
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