JPH11120522A - Mr複合薄膜磁気ヘッド - Google Patents
Mr複合薄膜磁気ヘッドInfo
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- JPH11120522A JPH11120522A JP28521697A JP28521697A JPH11120522A JP H11120522 A JPH11120522 A JP H11120522A JP 28521697 A JP28521697 A JP 28521697A JP 28521697 A JP28521697 A JP 28521697A JP H11120522 A JPH11120522 A JP H11120522A
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Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 線記録密度の増加に伴う記録媒体の保磁力増
大により、MR複合薄膜磁気ヘッドのオーバーライトお
よび非線形磁化遷移点シフトの特性が劣化する。 【解決手段】 MR複合薄膜磁気ヘッドにおいて、上部
磁極を少なくとも2層以上の磁性膜で構成し、ギャップ
面近傍の層に飽和磁束密度が1.2T以上2.4T以下
の高Bsメッキ膜を使用し、かつ下部磁極および中部樹
極に比抵抗が80μΩcm以上1500μΩcm以下の
高比抵抗スパッタ膜を使用することで、オーバーライト
および非線形磁化遷移点シフトの特性を改善する。
大により、MR複合薄膜磁気ヘッドのオーバーライトお
よび非線形磁化遷移点シフトの特性が劣化する。 【解決手段】 MR複合薄膜磁気ヘッドにおいて、上部
磁極を少なくとも2層以上の磁性膜で構成し、ギャップ
面近傍の層に飽和磁束密度が1.2T以上2.4T以下
の高Bsメッキ膜を使用し、かつ下部磁極および中部樹
極に比抵抗が80μΩcm以上1500μΩcm以下の
高比抵抗スパッタ膜を使用することで、オーバーライト
および非線形磁化遷移点シフトの特性を改善する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜磁気ヘッドに係
り、特に高密度高周波ディジタル記録に用いたときに非
線形磁化遷移点シフトが小さく、高密度高周波記録が可
能な磁気ヘッドに関する。
り、特に高密度高周波ディジタル記録に用いたときに非
線形磁化遷移点シフトが小さく、高密度高周波記録が可
能な磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録装置の記録密度の向上は
著しく、計算機用磁気ディスク装置の分野では、年率6
0%の早さで記録密度の増加が進んでいる。記録密度の
増加を実現するために、磁気記録媒体の改良に加えて、
記録再生特性に優れた磁気ヘッドの開発が進んでいる。
1平方インチ当たり1Gb以上の高記録密度を達成する
ために、再生ヘッドとして、従来のインダクティブ型よ
りも格段に再生出力の高いMR(磁気抵抗効果型)ヘッ
ドが開発され使用されている。一方、記録ヘッドには従
来の電磁誘導を利用したインダクティブ型の薄膜磁気ヘ
ッドが用いられている。現実には、再生ヘッドと記録ヘ
ッドを一体に形成した、インダクティブ記録・MR再生
の複合ヘッドが用いられている。以下、本ヘッドをMR
複合薄膜磁気ヘッドと称する。
著しく、計算機用磁気ディスク装置の分野では、年率6
0%の早さで記録密度の増加が進んでいる。記録密度の
増加を実現するために、磁気記録媒体の改良に加えて、
記録再生特性に優れた磁気ヘッドの開発が進んでいる。
1平方インチ当たり1Gb以上の高記録密度を達成する
ために、再生ヘッドとして、従来のインダクティブ型よ
りも格段に再生出力の高いMR(磁気抵抗効果型)ヘッ
ドが開発され使用されている。一方、記録ヘッドには従
来の電磁誘導を利用したインダクティブ型の薄膜磁気ヘ
ッドが用いられている。現実には、再生ヘッドと記録ヘ
ッドを一体に形成した、インダクティブ記録・MR再生
の複合ヘッドが用いられている。以下、本ヘッドをMR
複合薄膜磁気ヘッドと称する。
【0003】図2は、現在用いられているMR複合薄膜
磁気ヘッドの構造を示している。図2(a)は本MR複
合薄膜磁気ヘッドの上面図を、図2(b)は、図2
(a)のA−A’断面の浮上面近傍を示している。ま
た、図2(c)は図2(a)の浮上面B−B’を示して
いる。本MR複合薄膜磁気ヘッドは、基板30の上に、
下部磁極31、絶縁層32、中部磁極33が形成され、
下部磁極と中部磁極の間に、MR素子からなる再生部3
4が構成されている。中部磁極の上に、記録ギャップ材
35が形成され、さらにコイル36が形成されている。
コイルを絶縁するために、絶縁層37が形成され、さら
に上部磁極38が形成され、最上層にこれらを保護する
ための保護層39が形成されている。本薄膜磁気ヘッド
は、コイル36に記録電流を印加して上部磁極38と中
部磁極33に記録磁束を誘起せしめ、記録ギャップ近傍
で上部磁極と中部磁極から漏洩する磁界により、浮上面
40の近傍に設置した記録媒体に信号磁化を記録する。
再生時には、記録媒体の信号磁化から発生する磁界をM
R再生素子で検出する。本磁気ヘッドでは、図2(c)
のように、下部および中部磁極の幅に比較して上部磁極
の幅を大幅に狭く形成しており、この上部磁極の幅によ
り記録トラック幅Twを規定している。
磁気ヘッドの構造を示している。図2(a)は本MR複
合薄膜磁気ヘッドの上面図を、図2(b)は、図2
(a)のA−A’断面の浮上面近傍を示している。ま
た、図2(c)は図2(a)の浮上面B−B’を示して
いる。本MR複合薄膜磁気ヘッドは、基板30の上に、
下部磁極31、絶縁層32、中部磁極33が形成され、
下部磁極と中部磁極の間に、MR素子からなる再生部3
4が構成されている。中部磁極の上に、記録ギャップ材
35が形成され、さらにコイル36が形成されている。
コイルを絶縁するために、絶縁層37が形成され、さら
に上部磁極38が形成され、最上層にこれらを保護する
ための保護層39が形成されている。本薄膜磁気ヘッド
は、コイル36に記録電流を印加して上部磁極38と中
部磁極33に記録磁束を誘起せしめ、記録ギャップ近傍
で上部磁極と中部磁極から漏洩する磁界により、浮上面
40の近傍に設置した記録媒体に信号磁化を記録する。
再生時には、記録媒体の信号磁化から発生する磁界をM
R再生素子で検出する。本磁気ヘッドでは、図2(c)
のように、下部および中部磁極の幅に比較して上部磁極
の幅を大幅に狭く形成しており、この上部磁極の幅によ
り記録トラック幅Twを規定している。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】計算機用磁気ディス
ク装置では、線記録密度の増加に伴って、オーバーライ
ト(O/W)および非線形磁化遷移点シフト(Non
Linear Transition Shift;以下
省略してNLTSと称す)の特性不足が問題となり、今
後の記録密度の増加を実現するためにはO/WおよびN
LTSの改善が課題になっている。NLTSとは、ディ
ジタル信号の記録において、記録された信号が、本来記
録すべき位置からずれてしまう現象である。また、O/
Wとは長波長の信号を記録した後に、短波長の信号を重
ね書きした場合に、先に記録した長波長信号が消去され
ずに残ってしまう現象である。O/Wは特に高保磁力の
記録媒体に対して、記録磁界強度および記録磁界勾配が
不足している時に問題となる。またNLTSは、高周
波、高密度記録時に、磁極の高周波特性が不足し、記録
磁界の変化が遅れることに起因すると考えられる。
ク装置では、線記録密度の増加に伴って、オーバーライ
ト(O/W)および非線形磁化遷移点シフト(Non
Linear Transition Shift;以下
省略してNLTSと称す)の特性不足が問題となり、今
後の記録密度の増加を実現するためにはO/WおよびN
LTSの改善が課題になっている。NLTSとは、ディ
ジタル信号の記録において、記録された信号が、本来記
録すべき位置からずれてしまう現象である。また、O/
Wとは長波長の信号を記録した後に、短波長の信号を重
ね書きした場合に、先に記録した長波長信号が消去され
ずに残ってしまう現象である。O/Wは特に高保磁力の
記録媒体に対して、記録磁界強度および記録磁界勾配が
不足している時に問題となる。またNLTSは、高周
波、高密度記録時に、磁極の高周波特性が不足し、記録
磁界の変化が遅れることに起因すると考えられる。
【0005】従来、薄膜磁気ヘッド用の記録磁極として
は、主に、83Ni−17Fe(wt%)合金のメッキ
膜が使用されていた。この材料は、軟磁気特性に優れて
おり、またメッキ法により作製できるため狭トラック幅
を有する薄膜ヘッドの磁極材料として好適であった。し
かし、記録の高密度化、高周波化が進むにつれ、以下の
ような問題が生ずるようになった。すなわち、記録密度
を増加するためには、記録媒体の保磁力を増加すること
により、記録磁化の反磁界による減磁をふせぎ、磁化遷
移領域を減少して、高記録密度での出力を増加する必要
がある。しかし、媒体の保磁力が高い場合には、これに
十分信号磁化を記録するための、強い記録磁界強度が必
要である。上記の83Ni−17Fe(wt%)合金は
飽和磁束密度が約1Tであり、近年使用されるようにな
った、保磁力が1.9×10E5A/m以上の媒体に対
しては、磁極飽和の問題を生じ、記録磁界強度が不足す
るという問題を生じた。記録磁界強度の不足は、特にO
/W特性の劣化として現れ、必要となる−30dB以下
のO/W特性が−26dB以上となる問題があった。
は、主に、83Ni−17Fe(wt%)合金のメッキ
膜が使用されていた。この材料は、軟磁気特性に優れて
おり、またメッキ法により作製できるため狭トラック幅
を有する薄膜ヘッドの磁極材料として好適であった。し
かし、記録の高密度化、高周波化が進むにつれ、以下の
ような問題が生ずるようになった。すなわち、記録密度
を増加するためには、記録媒体の保磁力を増加すること
により、記録磁化の反磁界による減磁をふせぎ、磁化遷
移領域を減少して、高記録密度での出力を増加する必要
がある。しかし、媒体の保磁力が高い場合には、これに
十分信号磁化を記録するための、強い記録磁界強度が必
要である。上記の83Ni−17Fe(wt%)合金は
飽和磁束密度が約1Tであり、近年使用されるようにな
った、保磁力が1.9×10E5A/m以上の媒体に対
しては、磁極飽和の問題を生じ、記録磁界強度が不足す
るという問題を生じた。記録磁界強度の不足は、特にO
/W特性の劣化として現れ、必要となる−30dB以下
のO/W特性が−26dB以上となる問題があった。
【0006】一方、記録の高密度化と同時に高周波化も
進展しており、直径3.5インチのディスクを用いる磁
気ディスク装置では、最高使用周波数は80MHzを越
えるものが開発されるようになっている。このように使
用周波数が高くなった場合には、必要な記録信号の変化
速度に、磁極の磁束変化が追随できず、記録磁界の変化
に遅れを生じて、前述のNLTS特性が劣化してしまう
という問題を生ずるようになった。
進展しており、直径3.5インチのディスクを用いる磁
気ディスク装置では、最高使用周波数は80MHzを越
えるものが開発されるようになっている。このように使
用周波数が高くなった場合には、必要な記録信号の変化
速度に、磁極の磁束変化が追随できず、記録磁界の変化
に遅れを生じて、前述のNLTS特性が劣化してしまう
という問題を生ずるようになった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記のよう
な問題を解決し、高密度、高周波記録を実現するために
MR複合薄膜磁気ヘッドのO/WおよびNLTSを改善
することを目的としたものである。
な問題を解決し、高密度、高周波記録を実現するために
MR複合薄膜磁気ヘッドのO/WおよびNLTSを改善
することを目的としたものである。
【0008】本発明では、上記の目的を達成するために
以下のような手段を用いる。 (1)まず、上部磁極を少なくとも2層以上の磁性膜で
構成し、ギャップ面近傍の層に飽和磁束密度が1.2T
以上、2.4T以下の高Bsメッキ膜を使用する。より
好ましくは1.4T以上、2.4T以下の高Bsメッキ
膜を使用する。また、下部磁極および中部磁極に比抵抗
が80μΩcm以上、1500μΩcm以下の高比抵抗
スパッタ膜を使用する。より好ましくは100μΩcm
以上、1500μΩcm以下の高比抵抗スパッタ膜を使
用する。
以下のような手段を用いる。 (1)まず、上部磁極を少なくとも2層以上の磁性膜で
構成し、ギャップ面近傍の層に飽和磁束密度が1.2T
以上、2.4T以下の高Bsメッキ膜を使用する。より
好ましくは1.4T以上、2.4T以下の高Bsメッキ
膜を使用する。また、下部磁極および中部磁極に比抵抗
が80μΩcm以上、1500μΩcm以下の高比抵抗
スパッタ膜を使用する。より好ましくは100μΩcm
以上、1500μΩcm以下の高比抵抗スパッタ膜を使
用する。
【0009】(2)また、上記(1)において、前記高
Bsメッキ膜としてNi濃度が40wt%以上50wt
%以下のNi−Fe合金メッキ膜を使用する。
Bsメッキ膜としてNi濃度が40wt%以上50wt
%以下のNi−Fe合金メッキ膜を使用する。
【0010】(3)また、上記(2)において、前記高
比抵抗スパッタ膜としてCo系非晶質合金スパッタ膜を
使用する。
比抵抗スパッタ膜としてCo系非晶質合金スパッタ膜を
使用する。
【0011】(4)また、上記(3)において、前記高
比抵抗スパッタ膜としてCoが82at%以上94at
%以下、Taが3at%以上、Zrが2at%以上の組
成を有する非晶質合金スパッタ膜を使用する。
比抵抗スパッタ膜としてCoが82at%以上94at
%以下、Taが3at%以上、Zrが2at%以上の組
成を有する非晶質合金スパッタ膜を使用する。
【0012】(5)また、上記(1)ないし(4)にお
いて、前記上部磁極のギャップ面近傍の層の厚さを0.
3μm以上、1.5μm以下とする。
いて、前記上部磁極のギャップ面近傍の層の厚さを0.
3μm以上、1.5μm以下とする。
【0013】(6)また、上記(1)ないし(5)にお
いて、記録ギャップ長が0.25μm以上0.45μm
以下となるように構成する。
いて、記録ギャップ長が0.25μm以上0.45μm
以下となるように構成する。
【0014】上記のように、上部磁極を少なくとも2層
以上の磁性膜で構成し、ギャップ面近傍の層に83Ni
−17Fe(wt%)合金メッキ膜よりも飽和磁束密度
Bsの高い、Bs1.2T以上、2.4T以下の高Bs
メッキ膜を使用することにより、O/W特性を改善し、
−30dB以下のO/Wを得ることが出来る。より好ま
しくは1.4T以上、2.4T以下の高Bsメッキ膜を
使用することにより、より顕著にO/W特性を向上する
ことが出来る。
以上の磁性膜で構成し、ギャップ面近傍の層に83Ni
−17Fe(wt%)合金メッキ膜よりも飽和磁束密度
Bsの高い、Bs1.2T以上、2.4T以下の高Bs
メッキ膜を使用することにより、O/W特性を改善し、
−30dB以下のO/Wを得ることが出来る。より好ま
しくは1.4T以上、2.4T以下の高Bsメッキ膜を
使用することにより、より顕著にO/W特性を向上する
ことが出来る。
【0015】本発明において、上部磁極にメッキ膜を使
用する理由は、以下の通りである。すなわち、本発明の
MR複合薄膜磁気ヘッドにおいては、図1(b)のよう
に上部磁極18によりトラック幅Twを規定するため、
約2μmあるいはそれ以下のトラック幅に上部磁極の浮
上面形状を精度良く形成する必要がある。メッキ法によ
れば、レジストを露光、現像して、レジストにトラック
幅に相当する矩形状の凹部を形成し、この凹部にメッキ
膜を形成することにより、幅に対して膜厚が大きい矩形
状の上部磁極を精度良く形成することが出来る。一方、
スパッタ膜を使用する場合には、一旦スパッタ膜を形成
した後、レジスト等をマスクとしてイオンミリング、化
学エッチング等により所望のトラック幅を得る。しか
し、一般に膜の下部の幅が上部の幅より大きい台形状と
なり、メッキ膜のように矩形状の上部磁極形状が得られ
ないという問題がある。
用する理由は、以下の通りである。すなわち、本発明の
MR複合薄膜磁気ヘッドにおいては、図1(b)のよう
に上部磁極18によりトラック幅Twを規定するため、
約2μmあるいはそれ以下のトラック幅に上部磁極の浮
上面形状を精度良く形成する必要がある。メッキ法によ
れば、レジストを露光、現像して、レジストにトラック
幅に相当する矩形状の凹部を形成し、この凹部にメッキ
膜を形成することにより、幅に対して膜厚が大きい矩形
状の上部磁極を精度良く形成することが出来る。一方、
スパッタ膜を使用する場合には、一旦スパッタ膜を形成
した後、レジスト等をマスクとしてイオンミリング、化
学エッチング等により所望のトラック幅を得る。しか
し、一般に膜の下部の幅が上部の幅より大きい台形状と
なり、メッキ膜のように矩形状の上部磁極形状が得られ
ないという問題がある。
【0016】前記の高Bsメッキ膜として、たとえば、
Ni濃度が42wt%以上50wt%以下のNi−Fe
合金メッキ膜は1.5T以上、1.7Tまでの高い飽和
磁束密度を有し、保磁力Hcも120A/m以下であり
記録用磁性膜として好適である。また比抵抗も83Ni
−17Fe(wt%)合金メッキ膜の約22μΩcmに
対して約55μΩcmと高いため、O/WおよびNLT
S特性を向上することが出来る。
Ni濃度が42wt%以上50wt%以下のNi−Fe
合金メッキ膜は1.5T以上、1.7Tまでの高い飽和
磁束密度を有し、保磁力Hcも120A/m以下であり
記録用磁性膜として好適である。また比抵抗も83Ni
−17Fe(wt%)合金メッキ膜の約22μΩcmに
対して約55μΩcmと高いため、O/WおよびNLT
S特性を向上することが出来る。
【0017】本発明において、高Bsメッキ膜を使用す
るギャップ面近傍の層の膜厚を0.3μm以上、1.5
μm以下とする理由は以下のとおりである。すなわち、
一般に高Bsの膜は従来の83Ni−17Fe(wt
%)合金メッキ膜に比較して軟磁気特性が劣る場合が多
い。上記の45Ni−55Fe(wt%)合金メッキ膜
の場合もHcは83Ni−17Fe(wt%)膜の24
A/mよりは大きい。また磁歪定数が大きいという難点
がある。このため、高Bsメッキ膜を使用する下層の膜
厚が1.5μm以上の場合には記録効率が低下し、記録
電流に対する記録磁界の立ち上がりが遅くなり、NLT
Sが劣化する恐れがある。また、下層の膜厚が0.3μ
m以下の場合には記録磁界の向上が十分でなく、O/W
特性の改善が目標とする−30dB以下に満たなくな
る。なお、上部磁極をメッキ法により形成する場合に
は、メッキ電流を通すためのシード膜を約0.1μm形
成する。このシード膜は45Ni−55Fe(wt%)
合金スパッタ膜のように1.2T以上の高Bsであるこ
とが望ましい。しかし、シード膜として従来の83Ni
−17Fe(wt%)合金スパッタ膜を用いた場合で
も、膜厚が薄いため本発明の効果は維持される。
るギャップ面近傍の層の膜厚を0.3μm以上、1.5
μm以下とする理由は以下のとおりである。すなわち、
一般に高Bsの膜は従来の83Ni−17Fe(wt
%)合金メッキ膜に比較して軟磁気特性が劣る場合が多
い。上記の45Ni−55Fe(wt%)合金メッキ膜
の場合もHcは83Ni−17Fe(wt%)膜の24
A/mよりは大きい。また磁歪定数が大きいという難点
がある。このため、高Bsメッキ膜を使用する下層の膜
厚が1.5μm以上の場合には記録効率が低下し、記録
電流に対する記録磁界の立ち上がりが遅くなり、NLT
Sが劣化する恐れがある。また、下層の膜厚が0.3μ
m以下の場合には記録磁界の向上が十分でなく、O/W
特性の改善が目標とする−30dB以下に満たなくな
る。なお、上部磁極をメッキ法により形成する場合に
は、メッキ電流を通すためのシード膜を約0.1μm形
成する。このシード膜は45Ni−55Fe(wt%)
合金スパッタ膜のように1.2T以上の高Bsであるこ
とが望ましい。しかし、シード膜として従来の83Ni
−17Fe(wt%)合金スパッタ膜を用いた場合で
も、膜厚が薄いため本発明の効果は維持される。
【0018】上記のように、本発明では下部磁極および
中部磁極に比抵抗が80μΩcm以上、1500μΩc
m以下の高比抵抗スパッタ膜を使用する。より好ましく
は100μΩcm以上、1500μΩcm以下の高比抵
抗スパッタ膜を使用する。これにより高周波特性を向上
し、NLTS特性を改善することが出来る。前記のよう
に、本発明のMR複合薄膜磁気ヘッドでは上部磁極はト
ラック幅を規定するために精度良く狭い幅に形成する必
要があるが、下部および中部磁極の幅は、上部磁極の少
なくとも5倍以上、実際には約50倍と大きく、幅につ
いては高い精度を必要としない。従って、メッキ膜のみ
ならずスパッタ膜が使用できる。下部および中部磁極の
飽和磁束密度は高いほうが好ましいが、上部磁極に比較
して幅が広いため上部磁極よりも飽和磁束密度が低くて
もよい。一方、高周波でのNLTSを低減するために
は、軟磁気特性が優れるとともに比抵抗が高く、渦電流
損失を防止できる材料が好ましい。一般に、軟磁気特性
を有するメッキ膜で高比抵抗を得ることは困難である。
一方、スパッタ膜では軟磁気特性および高比抵抗を共に
満足する材料を得ることができる。軟磁気特性にすぐれ
飽和磁束密度が高く、比抵抗の高いスパッタ膜として
は、たとえばCo系の非晶合金膜があげられる。また、
これらの合金は従来のNi−Fe系メッキ膜に比較して
硬度が高く、浮上面の加工による段差の発生を防ぎ平坦
性を改良する上で効果がある。
中部磁極に比抵抗が80μΩcm以上、1500μΩc
m以下の高比抵抗スパッタ膜を使用する。より好ましく
は100μΩcm以上、1500μΩcm以下の高比抵
抗スパッタ膜を使用する。これにより高周波特性を向上
し、NLTS特性を改善することが出来る。前記のよう
に、本発明のMR複合薄膜磁気ヘッドでは上部磁極はト
ラック幅を規定するために精度良く狭い幅に形成する必
要があるが、下部および中部磁極の幅は、上部磁極の少
なくとも5倍以上、実際には約50倍と大きく、幅につ
いては高い精度を必要としない。従って、メッキ膜のみ
ならずスパッタ膜が使用できる。下部および中部磁極の
飽和磁束密度は高いほうが好ましいが、上部磁極に比較
して幅が広いため上部磁極よりも飽和磁束密度が低くて
もよい。一方、高周波でのNLTSを低減するために
は、軟磁気特性が優れるとともに比抵抗が高く、渦電流
損失を防止できる材料が好ましい。一般に、軟磁気特性
を有するメッキ膜で高比抵抗を得ることは困難である。
一方、スパッタ膜では軟磁気特性および高比抵抗を共に
満足する材料を得ることができる。軟磁気特性にすぐれ
飽和磁束密度が高く、比抵抗の高いスパッタ膜として
は、たとえばCo系の非晶合金膜があげられる。また、
これらの合金は従来のNi−Fe系メッキ膜に比較して
硬度が高く、浮上面の加工による段差の発生を防ぎ平坦
性を改良する上で効果がある。
【0019】高抵抗スパッタ膜の具体的な組成としては
例えばCoが82at%以上94at%以下、Taが3
at%以上、Zrが2at%以上の非晶質合金スパッタ
膜が挙げられる。これらのうちCo濃度が94at%と
高い膜は、比抵抗が80μΩcmと非晶質合金スパッタ
膜の中では低めの値であるが、飽和磁束密度が約1.5
Tと高く、優れたO/W特性を得る上で効果がある。ま
た、Co濃度が82at%と低い膜は、飽和磁束密度が
約0.8Tと低いが、比抵抗が約150μΩcmと極め
て高く、高周波でのNLTS低減に効果がある。
例えばCoが82at%以上94at%以下、Taが3
at%以上、Zrが2at%以上の非晶質合金スパッタ
膜が挙げられる。これらのうちCo濃度が94at%と
高い膜は、比抵抗が80μΩcmと非晶質合金スパッタ
膜の中では低めの値であるが、飽和磁束密度が約1.5
Tと高く、優れたO/W特性を得る上で効果がある。ま
た、Co濃度が82at%と低い膜は、飽和磁束密度が
約0.8Tと低いが、比抵抗が約150μΩcmと極め
て高く、高周波でのNLTS低減に効果がある。
【0020】上記に加えて、本発明では記録ギャップ長
が0.25μm以上0.45μm以下となるように構成
する。記録ギャップ長を0.25μm未満とした場合に
はO/W特性およびNLTS特性が低下し、記録ギャッ
プ長が0.45μmを越える場合にはNLTS特性が低
下するという問題を生ずる。
が0.25μm以上0.45μm以下となるように構成
する。記録ギャップ長を0.25μm未満とした場合に
はO/W特性およびNLTS特性が低下し、記録ギャッ
プ長が0.45μmを越える場合にはNLTS特性が低
下するという問題を生ずる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により詳細
に説明する。図1(a)および(b)に、本発明の実施
例のMR複合薄膜磁気ヘッドの断面図を示す。図2
(a)は本発明および従来のMR複合薄膜磁気ヘッドの
平面図である。ここで、図1(a)は図2(a)のA−
A’における断面に相当し、図1(b)は図2(a)の
B−B’における断面に相当する。従来の磁気ヘッドで
は、中部磁極33および上部磁極38に83Ni−17
Fe(wt%)の組成を中心とする合金メッキ膜が使用
されていた。本実施例では、図1(a)のように上部磁
極を2層の磁性膜で構成し、ギャップ近傍の下層21に
1.2T以上の高Bsメッキ膜を使用する。中部磁極1
3には高比抵抗スパッタ膜を使用する。具体的には、高
比抵抗スパッタ膜としてはCoTaZr系非晶質合金ス
パッタ膜、高Bsメッキ膜としては45Ni−55Fe
(wt%)の組成を中心とする合金メッキ膜を使用す
る。また、下部磁極11としては中部磁極と同様に高比
抵抗スパッタ膜、具体的にはCoTaZr系非晶質合金
スパッタ膜を使用した。
に説明する。図1(a)および(b)に、本発明の実施
例のMR複合薄膜磁気ヘッドの断面図を示す。図2
(a)は本発明および従来のMR複合薄膜磁気ヘッドの
平面図である。ここで、図1(a)は図2(a)のA−
A’における断面に相当し、図1(b)は図2(a)の
B−B’における断面に相当する。従来の磁気ヘッドで
は、中部磁極33および上部磁極38に83Ni−17
Fe(wt%)の組成を中心とする合金メッキ膜が使用
されていた。本実施例では、図1(a)のように上部磁
極を2層の磁性膜で構成し、ギャップ近傍の下層21に
1.2T以上の高Bsメッキ膜を使用する。中部磁極1
3には高比抵抗スパッタ膜を使用する。具体的には、高
比抵抗スパッタ膜としてはCoTaZr系非晶質合金ス
パッタ膜、高Bsメッキ膜としては45Ni−55Fe
(wt%)の組成を中心とする合金メッキ膜を使用す
る。また、下部磁極11としては中部磁極と同様に高比
抵抗スパッタ膜、具体的にはCoTaZr系非晶質合金
スパッタ膜を使用した。
【0022】本発明のMR複合薄膜磁気ヘッドの製造方
法の一例を以下に記載する。図1において、基板10と
してAl2O3−TiCを用い、この上に下部磁極とな
るCo83Ta22Zr4.8(at%)の組成を有す
る非晶質合金スパッタ膜をマグネトロンスパッタ装置を
用いて形成した。この膜のBsは0.9T、比抵抗は1
45μΩcmだった。次に、下部磁極として残すべき部
分をレジストで保護し、化学エッチングにより不要部を
除去した。化学エッチングには硝酸、硫酸コバルトおよ
びフッ酸の混合液を用いた。化学エッチングを行った場
合、下部磁極の磁性膜の端部は、図1(b)に示すよう
に基板に対して傾斜するごとくエッチングされる。この
磁性膜端面と基板との傾斜角度は約45度から20度と
なった。次に、再生ギャップとなる絶縁層12およびM
R素子および電極、バイアス膜などからなる再生素子1
4を形成した。次に、下部磁極と同様の方法でCoTa
Zr非晶質合金スパッタ膜からなる中部磁極13を形成
した。組成はCo88Ta8Zr4(at%)とした。
この膜のBsは1.3T、比抵抗は120μΩcmだっ
た。次に、記録ギャップとなる絶縁材15、コイル1
6、およびコイルの絶縁材17を形成した。絶縁材17
としてはレジストを用いた。次に、上部磁極のメッキ膜
を形成するためメッキ電流を流すための下地膜として、
83Ni−17Fe(wt%)合金膜をスパッタリング
法により形成した。膜厚は0.1μmとした。この上
に、上部磁極の形状の周囲を囲むが如くフレーム状のレ
ジストを形成した。次いで、上部磁極下層21として、
45Ni−55Fe(wt%)合金膜をメッキ法により
形成した。膜厚t’を0.5μmとした。この膜のBs
は1.65T、比抵抗は55μΩcmだった。さらに、
83Ni−17Fe(wt%)合金膜をメッキ法により
形成した。膜厚を3.5μmとした。以上のメッキ工程
により、レジストフレーム内部および外部にメッキ膜が
形成され、不要な下地膜およびメッキ膜をイオンミリン
グおよび化学エッチングにより除去することにより、所
望の形状の上部磁極を得た。さらに、Al2O3からな
る保護材19をマグネトロンスパッタ法により形成し、
所定の形状に加工することによりMR複合薄膜磁気ヘッ
ドを作製した。
法の一例を以下に記載する。図1において、基板10と
してAl2O3−TiCを用い、この上に下部磁極とな
るCo83Ta22Zr4.8(at%)の組成を有す
る非晶質合金スパッタ膜をマグネトロンスパッタ装置を
用いて形成した。この膜のBsは0.9T、比抵抗は1
45μΩcmだった。次に、下部磁極として残すべき部
分をレジストで保護し、化学エッチングにより不要部を
除去した。化学エッチングには硝酸、硫酸コバルトおよ
びフッ酸の混合液を用いた。化学エッチングを行った場
合、下部磁極の磁性膜の端部は、図1(b)に示すよう
に基板に対して傾斜するごとくエッチングされる。この
磁性膜端面と基板との傾斜角度は約45度から20度と
なった。次に、再生ギャップとなる絶縁層12およびM
R素子および電極、バイアス膜などからなる再生素子1
4を形成した。次に、下部磁極と同様の方法でCoTa
Zr非晶質合金スパッタ膜からなる中部磁極13を形成
した。組成はCo88Ta8Zr4(at%)とした。
この膜のBsは1.3T、比抵抗は120μΩcmだっ
た。次に、記録ギャップとなる絶縁材15、コイル1
6、およびコイルの絶縁材17を形成した。絶縁材17
としてはレジストを用いた。次に、上部磁極のメッキ膜
を形成するためメッキ電流を流すための下地膜として、
83Ni−17Fe(wt%)合金膜をスパッタリング
法により形成した。膜厚は0.1μmとした。この上
に、上部磁極の形状の周囲を囲むが如くフレーム状のレ
ジストを形成した。次いで、上部磁極下層21として、
45Ni−55Fe(wt%)合金膜をメッキ法により
形成した。膜厚t’を0.5μmとした。この膜のBs
は1.65T、比抵抗は55μΩcmだった。さらに、
83Ni−17Fe(wt%)合金膜をメッキ法により
形成した。膜厚を3.5μmとした。以上のメッキ工程
により、レジストフレーム内部および外部にメッキ膜が
形成され、不要な下地膜およびメッキ膜をイオンミリン
グおよび化学エッチングにより除去することにより、所
望の形状の上部磁極を得た。さらに、Al2O3からな
る保護材19をマグネトロンスパッタ法により形成し、
所定の形状に加工することによりMR複合薄膜磁気ヘッ
ドを作製した。
【0023】上記のように作製した本発明のMR複合薄
膜磁気ヘッドの記録特性を従来のMR複合薄膜磁気ヘッ
ドと比較した結果を表1に記載する。記録特性の測定に
は、3.5インチの磁気ディスクを用い、5400r.
p.m.の回転数で中周および外周の測定を行った。中
周での記録密度は175kFCI、外周での記録密度は
160kFCIである。磁気ディスクは保磁力1.9×
10E5A/mであり、浮上量を約45nmとした。O
/Wは、LFで記録した時の再生出力に対する、LFで
記録した後HFで記録した時のLFの残留出力の比を測
定した。NLTSは5次高調波抽出法で測定した。中周
のLFは13MHz、HFは65MHz、外周のLFは
16MHz、HFは80MHzである。記録電流は30
mAopとした。
膜磁気ヘッドの記録特性を従来のMR複合薄膜磁気ヘッ
ドと比較した結果を表1に記載する。記録特性の測定に
は、3.5インチの磁気ディスクを用い、5400r.
p.m.の回転数で中周および外周の測定を行った。中
周での記録密度は175kFCI、外周での記録密度は
160kFCIである。磁気ディスクは保磁力1.9×
10E5A/mであり、浮上量を約45nmとした。O
/Wは、LFで記録した時の再生出力に対する、LFで
記録した後HFで記録した時のLFの残留出力の比を測
定した。NLTSは5次高調波抽出法で測定した。中周
のLFは13MHz、HFは65MHz、外周のLFは
16MHz、HFは80MHzである。記録電流は30
mAopとした。
【0024】比較例1として、中部磁極を83Ni−1
7Fe(wt%)合金メッキ膜とし、上部磁極も83N
i−17Fe(wt%)合金メッキ膜としたヘッドを用
いた。上部磁極の膜厚tを4.5μm、記録ギャップ長
を0.4μmとした。また、下部磁極はCo83Ta1
2.2Zr4.8(at%)非晶質合金膜とした。中部
磁極の膜厚は3μm、下部磁極の膜厚は2μmとした。
図2(b)における浮上面近傍の上部磁極曲面の接線と
ギャップ面のなす角を60度とした。比較例2のヘッド
として、上部磁極全体を45Ni−55Fe(wt%)
合金メッキ膜で構成し、上部磁極膜厚を3.5μmとし
たヘッドを用いた。その他の構造は比較例1と同様とし
た。比較例3のヘッドとして、上部磁極下層を45Ni
−55Fe(wt%)合金メッキ膜で構成し、上部磁極
上層を83Ni−17Fe(wt%)合金メッキ膜で構
成し、上部磁極上層膜厚を4.0μm、上部磁極下層膜
厚を0.5μmとしたヘッドを用いた。その他の構造は
比較例1と同様にした。.本発明1のヘッドとして、比
較例3のヘッドにおいて、中部磁極をCoTaZr非晶
質合金スパッタ膜で構成したヘッドを用いた。本発明2
および3のヘッドとして、本発明1のヘッドの記録ギャ
ップ長を0.35μmおよび0.3μmに低減したヘッ
ドを用いた。
7Fe(wt%)合金メッキ膜とし、上部磁極も83N
i−17Fe(wt%)合金メッキ膜としたヘッドを用
いた。上部磁極の膜厚tを4.5μm、記録ギャップ長
を0.4μmとした。また、下部磁極はCo83Ta1
2.2Zr4.8(at%)非晶質合金膜とした。中部
磁極の膜厚は3μm、下部磁極の膜厚は2μmとした。
図2(b)における浮上面近傍の上部磁極曲面の接線と
ギャップ面のなす角を60度とした。比較例2のヘッド
として、上部磁極全体を45Ni−55Fe(wt%)
合金メッキ膜で構成し、上部磁極膜厚を3.5μmとし
たヘッドを用いた。その他の構造は比較例1と同様とし
た。比較例3のヘッドとして、上部磁極下層を45Ni
−55Fe(wt%)合金メッキ膜で構成し、上部磁極
上層を83Ni−17Fe(wt%)合金メッキ膜で構
成し、上部磁極上層膜厚を4.0μm、上部磁極下層膜
厚を0.5μmとしたヘッドを用いた。その他の構造は
比較例1と同様にした。.本発明1のヘッドとして、比
較例3のヘッドにおいて、中部磁極をCoTaZr非晶
質合金スパッタ膜で構成したヘッドを用いた。本発明2
および3のヘッドとして、本発明1のヘッドの記録ギャ
ップ長を0.35μmおよび0.3μmに低減したヘッ
ドを用いた。
【0025】
【表1】
【0026】表1のように、上部および中部磁極とも8
3Ni−17Fe合金メッキ膜を使用した比較例1は、
内周および外周ともO/Wが−30dB以上で大きく、
また、外周のNLTSも30%以上の大きな値になって
いる。これは、83Ni−17Fe合金メッキ膜がBs
が約1Tと低く、記録磁界が十分でないためにLFの消
去残りが生じ、O/Wの値が大きくなってしまうためで
ある。上部磁極全体を高Bsを有する45Ni−55F
eメッキ膜で構成した比較例2のヘッドは、上部磁極膜
厚tを3.5μmに減少しているが、上部磁極膜のBs
が大幅に増加したためにO/W特性が大幅に向上し、−
30dB以下になった。しかし、NLTSが比較例1の
ヘッドより増加し、40〜50%の大きな値となった。
これは45Ni−55Feメッキ膜の磁歪が大きく、内
部応力の影響で磁気特性が劣化し、記録電流に対する磁
界の立ち上がりが遅くなったためと考えられる。上部磁
極を2層とした比較例3のヘッドでは、上部磁極の下層
をBsの大きい45Ni−55Feとしたために、O/
Wが改善され、また、NLTSも比較例1よりも改善さ
れた。しかし、高周波の外周条件においてまだNLTS
が大きく、またO/W特性も−30dBに近い値であ
り、十分な特性とはいえなかった。そこで、中部磁極を
CoTaZrスパッタ膜で構成した本発明1のヘッドで
は、O/W特性がさらに向上し、また特に外周条件での
NLTSが低下した。これは、中部磁極に用いたCoT
aZr膜のBsが1.3Tと、比較例1および比較例2
で用いた83Ni−17Fe合金より大きいこと、ま
た、比抵抗が120μΩcmと高いために高周波での渦
電流損失が低減されたためと考えられる。記録ギャップ
長を0.35μmおよび0.3μmと低減した本発明2
および3のヘッドでは、O/Wが若干増加したが、NL
TSがさらに低減し、必要とされる30%以下のNLT
Sが得られた。
3Ni−17Fe合金メッキ膜を使用した比較例1は、
内周および外周ともO/Wが−30dB以上で大きく、
また、外周のNLTSも30%以上の大きな値になって
いる。これは、83Ni−17Fe合金メッキ膜がBs
が約1Tと低く、記録磁界が十分でないためにLFの消
去残りが生じ、O/Wの値が大きくなってしまうためで
ある。上部磁極全体を高Bsを有する45Ni−55F
eメッキ膜で構成した比較例2のヘッドは、上部磁極膜
厚tを3.5μmに減少しているが、上部磁極膜のBs
が大幅に増加したためにO/W特性が大幅に向上し、−
30dB以下になった。しかし、NLTSが比較例1の
ヘッドより増加し、40〜50%の大きな値となった。
これは45Ni−55Feメッキ膜の磁歪が大きく、内
部応力の影響で磁気特性が劣化し、記録電流に対する磁
界の立ち上がりが遅くなったためと考えられる。上部磁
極を2層とした比較例3のヘッドでは、上部磁極の下層
をBsの大きい45Ni−55Feとしたために、O/
Wが改善され、また、NLTSも比較例1よりも改善さ
れた。しかし、高周波の外周条件においてまだNLTS
が大きく、またO/W特性も−30dBに近い値であ
り、十分な特性とはいえなかった。そこで、中部磁極を
CoTaZrスパッタ膜で構成した本発明1のヘッドで
は、O/W特性がさらに向上し、また特に外周条件での
NLTSが低下した。これは、中部磁極に用いたCoT
aZr膜のBsが1.3Tと、比較例1および比較例2
で用いた83Ni−17Fe合金より大きいこと、ま
た、比抵抗が120μΩcmと高いために高周波での渦
電流損失が低減されたためと考えられる。記録ギャップ
長を0.35μmおよび0.3μmと低減した本発明2
および3のヘッドでは、O/Wが若干増加したが、NL
TSがさらに低減し、必要とされる30%以下のNLT
Sが得られた。
【発明の効果】以上のように、本発明のヘッドにおい
て、上部磁極を少なくとも2層以上で構成し、ギャップ
面近傍の下層に高Bsのメッキ膜を使用し、さらに中部
磁極に高比抵抗を有するスパッタ膜を使用することによ
り、高記録密度高周波においてO/WおよびNLTS特
性に優れたMR複合薄膜磁気ヘッドを得ることができ
た。
て、上部磁極を少なくとも2層以上で構成し、ギャップ
面近傍の下層に高Bsのメッキ膜を使用し、さらに中部
磁極に高比抵抗を有するスパッタ膜を使用することによ
り、高記録密度高周波においてO/WおよびNLTS特
性に優れたMR複合薄膜磁気ヘッドを得ることができ
た。
【図1】図1(a)は本発明のMR複合薄膜磁気ヘッド
の断面図、図1(b)は本発明のMR複合薄膜磁気ヘッ
ドの浮上面側から見た断面図。
の断面図、図1(b)は本発明のMR複合薄膜磁気ヘッ
ドの浮上面側から見た断面図。
【図2】図2(a)は本発明および従来のMR複合薄膜
磁気ヘッドの平面図、図2(b)は従来のMR複合薄膜
磁気ヘッドの断面図、図2(c)は従来のMR複合薄膜
磁気ヘッドの浮上面側から見た断面図。
磁気ヘッドの平面図、図2(b)は従来のMR複合薄膜
磁気ヘッドの断面図、図2(c)は従来のMR複合薄膜
磁気ヘッドの浮上面側から見た断面図。
10 基板、11 下部磁極、12 絶縁層、13 中
部磁極、14 再生素子、15 絶縁材、16 コイ
ル、17 コイルの絶縁材、18 上部磁極上層、19
保護材、20 浮上面、21 上部磁極下層
部磁極、14 再生素子、15 絶縁材、16 コイ
ル、17 コイルの絶縁材、18 上部磁極上層、19
保護材、20 浮上面、21 上部磁極下層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 秀治 栃木県真岡市松山町18番地 日立金属株式 会社電子部品工場内 (72)発明者 上田 裕司 栃木県真岡市松山町18番地 日立金属株式 会社電子部品工場内
Claims (6)
- 【請求項1】 再生にMR素子を用い、記録にインダク
ティブ薄膜磁気ヘッドを用い、下部磁極と中部磁極の間
にMR素子を有し、中部磁極と上部磁極の間に記録用コ
イルを配し、下部および中部磁極のトラック幅方向への
幅がトラック幅の5倍以上であり、上部磁極の幅が記録
トラック幅にほぼ等しい記録再生兼用MR複合型薄膜磁
気ヘッドにおいて、上部磁極を少なくとも2層以上の磁
性膜で構成し、ギャップ面近傍の層に飽和磁束密度が
1.2T以上2.4T以下の高Bsメッキ膜を使用し、
かつ下部磁極および中部磁極に比抵抗が80μΩcm以
上1500μΩcm以下の高比抵抗スパッタ膜を使用す
ることを特徴とするMR複合薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1のMR複合薄膜磁気ヘッドにお
いて、前記高Bsメッキ膜としてNi濃度が40wt%
以上50wt%以下のNi−Fe合金メッキ膜を使用す
ることを特徴としたMR複合薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1のMR複合薄膜磁気ヘッドにお
いて、前記高比抵抗スパッタ膜としてCo系非晶質合金
スパッタ膜を使用することを特徴としたMR複合薄膜磁
気ヘッド。 - 【請求項4】 請求項3のMR複合薄膜磁気ヘッドにお
いて、前記高比抵抗スパッタ膜として、Coが82at
%以上94at%以下、Taが3at%以上、Zrが2
at%以上の組成を有する非晶質合金スパッタ膜を使用
することを特徴としたMR複合薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のMR複合薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、前記上部磁極のギャップ面近傍の層の厚
さを0.3μm以上、1.5μm以下とすることを特徴
としたMR複合薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のMR複合薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、記録ギャップ長が0.25μm以上0.
45μm以下であることを特徴とするMR複合薄膜磁気
ヘッド。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28521697A JPH11120522A (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | Mr複合薄膜磁気ヘッド |
| US09/157,958 US6101068A (en) | 1997-09-22 | 1998-09-22 | MR composite-type thin-film magnetic head having an upper pole with a high saturation magnetic flux density and an intermediate pole with a high resistivity |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28521697A JPH11120522A (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | Mr複合薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11120522A true JPH11120522A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17688616
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28521697A Withdrawn JPH11120522A (ja) | 1997-09-22 | 1997-10-17 | Mr複合薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11120522A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6795271B2 (en) | 2000-01-05 | 2004-09-21 | Nec Corporation | Recording head, recording head manufacturing method, combined head and magnetic recording/reproduction apparatus |
-
1997
- 1997-10-17 JP JP28521697A patent/JPH11120522A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6795271B2 (en) | 2000-01-05 | 2004-09-21 | Nec Corporation | Recording head, recording head manufacturing method, combined head and magnetic recording/reproduction apparatus |
| US7173793B2 (en) | 2000-01-05 | 2007-02-06 | Nec Corporation | Recording head, recording head manufacturing method, combined head and magnetic recording/reproduction apparatus |
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