JPH1112323A - 発泡用プロピレン系樹脂 - Google Patents

発泡用プロピレン系樹脂

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JPH1112323A
JPH1112323A JP8475098A JP8475098A JPH1112323A JP H1112323 A JPH1112323 A JP H1112323A JP 8475098 A JP8475098 A JP 8475098A JP 8475098 A JP8475098 A JP 8475098A JP H1112323 A JPH1112323 A JP H1112323A
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克春 田頭
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清文 松岡
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信幸 御手洗
Takamasa Tsuyuki
貴正 津行
Hideji Kimura
秀治 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単体で肉厚10mm以上、独立気泡率80%
以上、80%圧縮後の独立気泡率の低下が5%以下、発
泡体密度が0.009〜0.045g/cm3の押出発泡
体を得ることができるプロピレン系樹脂。 【解決手段】 (ア)引張り降伏強さσyと引張弾性率
Esの比σy/Esが、0.021以上、(イ)210
℃での平衡コンプライアンスJe0が、1.0×10-4
上かつ1.2×10-3(1/Pa)以下、(ウ)230
℃でのMFRが0.1を超え10g/10分未満、
(エ)210℃でのゼロ剪断粘度が0.8×105(Pa
・s)以上、(オ)融解エネルギーΔHが55J/g以
上のプロピレン系樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、緩衝材、
浮材、断熱材等に用いられ得る種々の発泡体の為の発泡
用プロピレン系樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン重合体は、高い剛性を有
しているので、高発泡倍率の押出発泡体としたときに高
い機械的特性を有するため、近年その開発が種々なされ
ている。例えば、特開平7−138323号公報には、
発泡成形時に独立かつ均一な気泡が生成し、表面外観、
耐熱性に優れた発泡体を成形性よく得ることができる発
泡用プロピレン系重合体として、プロピレン量が90重
量部以上のプロピレンとα−オレフィンの共重合体であ
り、粘度[η]が0.5〜1.9dl/g、Mw/Mnが
6以上の(A)成分を70〜99.5重量部と、粘度
[η]が4.5〜9dl/gのプロピレン系重合体を0.
5〜30重量部とからなるプロピレン系重合体が開示さ
れている。しかしながら、当該発明では、(A)成分と
(B)成分の溶融状態での相溶性が十分ではなく、発泡
成形時のセル膜の均一性が十分ではない。また、当該公
報には、その(B)成分のプロピレン含量が示されてい
ない。また、(A)成分のα−オレフィン含量は、好ま
しくは、2重量部未満と規定されているが、2重量部未
満では発泡体の緩衝性が不十分である。
【0003】また、特開平7−252318号公報に
は、単体で肉厚が20mm以上ある状態において、密度
が0.005〜0.03g/cm3、平均気泡が0.4〜
2.0mm、独立気泡率80%以上で、最大加速度の最
小値が80G以下の値を示す押出発泡体を得ることので
きるポリプロピレン系樹脂として、2軸伸長歪0.2に
おける2軸伸長粘度が4.5×106Poise以上、2
軸歪硬化率αが0.30以上、エチレン含有量が0.05
〜8重量%のポリプロピレン系重合体が開示されてい
る。しかしながら、この技術では、ある程度のレベルま
では安定で均一な膜が製造可能であるが、気泡膜成長時
の結晶化による結晶化度の上昇で膜伸長伸びの低下を引
き起こす。また、発泡体圧縮時にセル膜が座屈し好まし
くない。さらに、特表平5−506875号公報には、
「大部分は線状であるが、高分子量の少量成分は高度に
枝分かれしているポリプロピレン系重合体」を用いるこ
とで、肉厚0.5〜5.0mmのポリプロピレン系重合体
のシート状押出発泡体が得られる旨の記載がある。しか
し、この技術では、肉厚が5mm以下の発泡シート状の
ものであれば、良質の発泡体は得られるが、発泡体の肉
厚を20mm以上に高めた板状発泡体では、破泡が著し
く、独立気泡率が急激に低下してしまうという問題があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記課題を解
決するためになされたもので、その目的は、単体で肉厚
10mm以上、独立気泡率80%以上、80%圧縮後の
独立気泡率の低下が5%以下、発泡体密度が0.009
〜0.045g/cm3の押出発泡体を得ることができる
プロピレン系樹脂にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のプロピレン系樹
脂は、下記(ア)〜(オ)の各要件を満足することを特
徴とするものである。 (ア)引張り降伏強さσyと引張弾性率Esの比σy/
Esが、0.021以上。 (イ)210℃での平衡コンプライアンスJe0が、1.
0×10-4以上かつ1.2×10-3(1/Pa)以下。 (ウ)230℃でのMFRが0.1を超え10g/10
分未満。 (エ)210℃でのゼロ剪断粘度が0.8×105(Pa
・s)以上。 (オ)融解エネルギーΔHが55J/g以上。 この際、歪硬化温度幅が4℃以上であることが望まし
い。
【0006】このようなプロピレン系樹脂としては、4
0を超え80重量部未満の下記(A)成分と、20を超
え60重量部未満の下記(B)成分を含有し、135℃
テトラリン溶媒中で測定した(A)及び(B)成分の極
限粘度[η](dl/g)の比[η]B/[η]Aが2を
超え7未満である上記のプロピレン系樹脂が望ましい。 (A)成分:93を超え98重量%未満のプロピレン
と、2を超え7重量%未満のエチレン及び/又はα−オ
レフィンから得られ、230℃のMFRが5を超え50
g/10分未満であるプロピレン系共重合体。 (B)成分:93重量%以上のプロピレンと、7重量%
未満のエチレン及び/又はα−オレフィンから得られ、
230℃のHLMFRが0.5を超え20g/10分未
満、210℃でのゼロ剪断粘度が3.0×105を超え
9.0×106(Pa・s)未満であるプロピレン系共重
合体。
【0007】さらに、上記の(A)及び(B)成分に対
して、下記(C)成分を1〜15重量部を含有すること
を特徴とするプロピレン系樹脂が望ましい。 (C)成分:97重量%を超えるプロピレンと、3重量
%未満のエチレン及び/又はα−オレフィンから得ら
れ、MFRが20g/10分未満であるプロピレン系重
合体。また、(A)成分中のエチレン及び/又はα−オ
レフィンに対する(B)成分中のエチレン及び/又はα
−オレフィンの重量比CB/CAが1.00未満であるこ
とが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のプロピレン系樹脂におい
ては、(ア)引張り降伏強さσyと引張弾性率Esの比
σy/Esが、0.021以上であることが必要とされ
る。本発明において引張り降伏強さσyと引張弾性率E
sは、JIS K6758に準拠して引張試験を行うこ
とにより測定されるものである。この引張り降伏強さσ
yと引張弾性率Esの比σy/Esは、「セル構造体、
多孔質材料の活用のために」(L.J.Gibson,M.F.Ashby
(大塚正久訳)、1993年、内田老鶴圃発行)に詳説
されているように、圧縮変形後の回復の大きさの指標と
なるものである。この比σy/Esは、0.023以上
であればより好ましく、0.025以上であればさらに
好ましい。σy/Esが0.021未満の場合、圧縮後
の回復性が悪くなる傾向がある。すなわち、発泡体が圧
縮されると圧縮応力から開放されても、元の厚みに戻ら
なくなってしまう上に緩衝特性が変化する。これは、圧
縮時に気泡面が接触して作られる稜線の交点が変形して
しまい、圧縮応力から開放されても元の気泡構造へ回復
することができなくなってしまうためと考えられる。気
泡の稜線の交点の変形は、その付近の気泡膜に大きな変
形をもたらすために、大きな独立気泡率の低下をもたら
し、結果として、発泡体の弾性率の低下、圧縮時降伏点
応力の低下などを引き起こす。
【0009】本発明のプロピレン系樹脂においては、
(イ)210℃での平衡コンプライアンスJe0が、1.
0×10-4以上かつ1.2×10-3(1/Pa)以下で
あることが必要である。平衡コンプライアンスJe0
後述の実施例の欄に記載の方法によって測定されるもの
であって、弾性変形の尺度である。平衡コンプライアン
スJe0が1.0×10-4未満では均一に気泡が成長せず
独立気泡率が低下する。他方、1.2×10-3よりも大
きいと、そのポリプロピレン系重合体は、「大部分は線
状であるが、高分子量の少量成分は高度に枝分かれして
いるポリプロピレン系重合体」になっていると推測され
る。高分子量の少量成分が高度に枝分かれしている構造
をもつポリプロピレン系重合体では、発泡体の肉厚を2
0mm以上に高めた板状発泡体では、破泡が著しく生
じ、独立気泡率が急激に低下してしまうという問題があ
る。
【0010】本発明のプロピレン系樹脂においては、
(ウ)230℃でのMFRが0.1を超え10g/10
分未満である必要がある。より好ましくは0.5を超え
8g/10分未満、更に好ましくは0.5を超え5g/
10分未満である。MFRが0.1g/10分以下では
プロピレン系樹脂を溶融する際に、押出機に負荷がかか
り過ぎる。10g/10分以上では圧縮前の独立気泡率
が低く押出成形で厚板の発泡体が得られない。尚、MF
Rはメルトフローレートと云われるもので、JIS K
7210、表1の条件14によって測定されるものであ
る。
【0011】本発明のプロピレン系樹脂においては、
(エ)210℃でのゼロ剪断粘度が0.8×105(Pa
・s)以上である必要がある。この210℃でのゼロ剪
断粘度は、後述の実施例の欄に記載の方法によって測定
されるものであって、ゼロ剪断粘度は、重量平均分子量
を一定にして比較した場合の超高分子量成分の割合の尺
度となる。ゼロ剪断粘度は0.8×105(Pa・s)以
上であるが、より好ましくは3.0×105(Pa・s)
以上、更に好ましくは5.0×105(Pa・s)以上で
ある。0.8×105(Pa・s)未満では独立気泡率の
高い発泡体が得られない。
【0012】本発明のプロピレン系樹脂においては、
(オ)融解エネルギーΔHが55J/g以上である必要
がある。より好ましくは60J/g以上である。55J
/g未満では剛性が不足する。なお、融解エネルギーΔ
Hが高過ぎる場合、発泡体の圧縮後の回復性が悪いの
で、120J/g以下、好ましくは100J/g以下、
さらに好ましくは90J/g以下が良い。
【0013】本発明のプロピレン系樹脂においては、歪
硬化温度幅が4℃以上であることが望ましい。ここで、
歪硬化温度とは、樹脂を一定温度下で伸長した場合に、
ある歪みまで伸長した後に、急激に粘度が上昇する現象
が発生するときの温度をいい、その現象の起こる最高の
温度と最低の温度との差を歪硬化温度幅をいう。歪硬化
温度は、100〜180℃が好ましく、120〜170
℃がさらに好ましい。100℃未満ではポリプロピレン
としての成形ができず、180℃を超えると同様にポリ
プロピレンとしての成形ができない。歪硬化温度幅は4
℃以上であることが望ましく、好ましくは5℃以上であ
る。4℃未満では、独立気泡率の高い発泡体が得られる
成形温度領域が狭く、安定して独立気泡率の高い発泡体
を得ることが難しい。
【0014】上述したような本発明の発泡用プロピレン
系樹脂としては、下記(A)成分と(B)成分とを含有
するものが好適である。 (A)成分:93を超え98重量%未満のプロピレン
と、2を超え7重量%未満のエチレン及び/又はα−オ
レフィンから得られ、230℃のMFRが5を超え50
g/10分未満であるプロピレン系共重合体。 (B)成分:93重量%以上のプロピレンと、7重量%
未満のエチレン及び/又はα−オレフィンから得られ、
230℃のHLMFRが0.5以上20g/10分未
満、210℃でのゼロ剪断粘度が3.0×105を超え
9.0×106(Pa・s)未満であるプロピレン系共重
合体。
【0015】この(A)成分において、230℃のMF
Rが5を超え50g/10分未満であることが望まし
い。5g/10分以下では流動性が十分でなく、50g
/10分以上であると、厚板にする場合にスウェルが小
さく、十分でない。また、(A)成分においては、93
を超え98重量%未満のプロピレンと、2を超え7重量
%未満のエチレン及び/又はα−オレフィンから得られ
たもの、好ましくは94を超え96重量%未満のプロピ
レンと、4を超え6重量%未満のエチレン及び/又はα
−オレフィンから得られたものが、成形時の破泡を防ぐ
点、また発泡体を圧縮した時の独立気泡率の低下を少な
くする点から望ましい。プロピレンを98重量%以上含
有する場合は、結晶化度が大き過ぎて発泡時に気泡膜が
延伸されず破泡してしまう。93重量%以下の場合、結
晶化度が小さくなり剛性が不足する。α−オレフィンと
しては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−
1−ペンテンを例示することができる。これら2種以上
のコモノマーを混合してプロピレンとの共重合に用いる
こともできる。
【0016】上記(B)成分は、230℃のHLMFR
が0.5を超え20g/10分未満であるが、より好ま
しくは4を超え10g/10分未満、更に好ましくは4
を超え8g/10分未満である。0.5g/10分以下
では(A)成分との分散性が十分でない。また、20g
/10分以上であると厚板にする場合に、成形ダイ出口
の圧力が高くならず厚板化が困難である。なお、HLM
FRとはハイロードメルトフローレートと云われるもの
で、JIS K7210、温度230℃、荷重21.6
kgfの条件で測定されるものである。また、(B)成
分は、93重量%以上のプロピレンと7重量%未満のエ
チレン及び/又はα−オレフィンから得られたものが、
プロピレン系重合体の本来有する剛性を保持する点から
望ましい。プロピレンが93重量%未満の場合、結晶化
度が小さくなり剛性が不足する。この(B)成分の21
0℃でのゼロ剪断粘度は、3.0×105を超え9.0×
106(Pa・s)未満が好ましく、より好ましくは5.
0×105を超え3.0×106(Pa・s)未満、更に
好ましくは5.0×105を超え1.0×106(Pa・
s)未満である。210℃でのゼロ剪断粘度が3.0×
105(Pa・s)以下の場合には、発泡時のセル膜の
粘度が十分ではなく、破膜が起こる。また、9.0×1
6(Pa・s)以上の場合は、(A)成分との分散性
が悪い。α−オレフィンとしては、(A)成分と同様
に、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘ
プテン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−
ペンテンを例示することができる。これら2種以上のコ
モノマーを混合してプロピレンとの共重合に用いること
もできる。
【0017】この(A)成分と(B)成分とを含有する
プロピレン系樹脂においては、その(A)成分の組成割
合は、40を超え80重量部未満、好ましくは50を超
え70重量部未満が望ましい。40重量部以下では流動
性が悪い。80重量部以上では独立気泡率が十分に高く
ならない。また、(B)成分の組成割合は、20を超え
60重量部未満、好ましくは30を超え50重量部が望
ましい。60重量部以上であると流動性が悪い。20重
量部以下では独立気泡率が十分に高くならない。さら
に、135℃でテトラリン溶媒中で測定した(A)及び
(B)成分の極限粘度[η](dl/g)の比[η]B
/[η]Aが2を超え7未満である。好ましくは、2を
超え6未満、さらに好ましくは2を超え5未満である。
[η]B/[η]Aが2以下の場合、気泡成長時の安定が
悪く、独立気泡率が低下する。7以上の場合、(A)及
び(B)成分の分散性が十分ではない。さらに、(A)
成分と(B)成分を共に含有するプロピレン系樹脂にお
いては、プロピレンが93を超え99重量%未満、エチ
レン及び/又はα−オレフィンが1を超え7重量%未満
であることが好ましく、プロピレンが94を超え98重
量%未満、エチレン及び/又はα−オレフィンが2を超
え6重量%未満であればより好ましく、プロピレンが9
5を超え97重量%未満、エチレン及び/又はα−オレ
フィンが3を超え5重量%未満であればさらに好まし
い。プロピレン系樹脂が、プロピレンを99重量%以上
含有する場合は80%圧縮後の独立気泡率の低下が著し
い。また、93重量%以下の場合、剛性が不足する。
【0018】上記の(A)及び(B)成分からなる樹脂
組成物に下記の(C)成分を1〜15重量部、好ましく
は3〜10重量部用いることにより、独立気泡率の高い
発泡体をより安定的に得ることができる。(C)成分と
しては、MFRが20g/10分未満、好ましくは15
g/10分未満であるプロピレン系重合体であり、97
重量%を超えるプロピレンと3重量%未満のエチレン及
び/又はα−オレフィンから得られたもの、好ましくは
98重量%を超えるプロピレンと2重量%未満のエチレ
ン及び/又はα−オレフィンから得られたプロピレン系
重合体が望ましい。MFRが20/10分以上では、発
泡時のセル膜の粘度を低下させ、破膜が起こる。また、
エチレン及び/又はα−オレフィンが3重量%以上では
効果が発現しない。(A)及び(B)成分に対する
(C)成分の量が1重量部未満では独立気泡率の高い発
泡体を安定的に得られにくく、15重量部を超えると8
0%圧縮後の独立気泡率の低下が著しい。
【0019】本発明の発泡用プロピレン系樹脂は、スラ
リー法重合または気相法重合またはスラリー法と気相法
重合の組み合わせにて、チーグラーナッタ触媒でプロピ
レンとエチレンまたはα−オレフィンを共重合すること
によって製造することができる。プロピレン系樹脂が上
述した(A)、(B)成分からなる場合、(A)成分は
スラリー法重合または気相法重合にて、チーグラーナッ
タ触媒で、分子量制御剤として水素を使用し、重合圧力
30〜50kg/cm2、重合温度70〜80℃、エチ
レン及び/又はα−オレフィンを0.5〜2.0モル%加
えることで、MFRが10を超え50g/10分未満の
プロピレンとエチレン及び/又はα−オレフィンの共重
合体を得る。(B)成分はスラリー法重合または気相法
重合にて、チーグラーナッタ触媒で、分子量制御剤とし
て水素を使用し、水素濃度0〜0.008モル%、重合
圧力30〜50kg/cm2、重合温度70〜80℃、
エチレン及び/又はα−オレフィンを0.5〜2.0モル
%加えることで、HLMFRが0.5を超え20g/1
0分未満のプロピレンとエチレン及び/又はα−オレフ
ィンの共重合体を得る。(A)及び(B)成分は、連続
2段重合またはコンパウンディングにて組成物とするこ
とができる。
【0020】(C)成分は、スラリ−法重合または気相
法重合にて、チ−グラ−ナッタ触媒で、分子量制御剤と
して水素を使用し、重合圧力30〜50kg/cm2
重合温度70〜80℃、エチレン及び/又はα−オレフ
ィンを0〜2.0モル加えることで得られる。(A)、
(B)及び(C)成分は、連続多段重合またはコンパウ
ンディングにて組成物とすることができる。
【0021】本発明のプロピレン系樹脂を発泡させる方
法としては、特に制限されるものではなく、周知の種々
の方法を適用することができる。例えば、ポリプロピレ
ンを押出機に投入し、押出機内で樹脂を溶融し、押出機
内で常温常圧下で気化する液化ガス(揮発性発泡剤:例
えば、フロン系ガスや、ブタンやプロパン等の炭化水素
系ガス)を注入し、押し出す方法(参照:特開平5−2
28980号公報)がある。この方法であると、ガスの
気化熱で樹脂を冷却することにより気泡を安定化させ発
泡倍率の高い発泡体が得られやすいという利点がある。
また、ポリプロピレンと分解型発泡剤を発泡剤を分解さ
せずに溶融・混練して押し出した後、電子線、架橋剤な
どを用いて架橋させ、炉で加熱して発泡剤を分解させて
発泡する方法(参照:特公昭46−19854号公報)
がある。この方法であると、架橋により粘度が高くなる
ため、発泡倍率が高く、微細な気泡の発泡体が得られる
という利点がある。
【0022】さらに、ポリプロピレンと共に、加熱によ
り分解して気体を発生する化合物(分解型発泡剤)を押
出機に投入し、押出機内で樹脂を溶融し、発泡剤を分解
温度以上に加熱した後、押し出す方法(参照:特公昭5
8−31098号公報)がある。この方法であると、プ
ロピレン系樹脂に、一般的なブレンダー、ミキサー等を
用いて発泡剤を混合して押出機に投入すればよく、連続
的に効率よく発泡体を押し出す方法としては特別な装置
を必要とせず、また、分解型発泡剤は一般的に主に窒
素、炭酸ガスを発生するため、環境破壊および引火の心
配が無く、その上、架橋を必要としないため再溶融して
リサイクルが可能であるという利点を有する。そのよう
な加熱分解型発泡剤は、種々のものがあり、有機系発泡
剤としては例えばアゾジカルボンアミド、N,N’−ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p’−オキシ
ビスベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。ま
た、無機系発泡剤としては重炭酸ナトリウム、炭酸アン
モニウム、重炭酸アンモニウム、カルシウムアジド等が
挙げられる。また、重炭酸ナトリウムとクエン酸の混合
物等、無機系発泡剤と脂肪酸との混合物を用いることが
できる。中でも重炭酸ナトリウムとクエン酸の混合物等
の無機系が最も好ましい。また、分解型発泡剤は、その
分解温度が150〜210℃のものが好ましいが、押出
機内の温度で分解するものが良い。
【0023】発泡体の成形方法としては、分解型発泡剤
または揮発性発泡剤とともにポリプロピレン系重合体を
押出機によって押し出す方法を採用でき、例えば本発明
のプロピレン系重合体を、分解型発泡剤とともに押出機
により溶融可塑化し、ダイヘッドからスクリュー回転、
プランジャー、アキュミュレーター等により押し出し発
泡させる方法や、または、タルクなどの気泡核剤ととも
に押出機により押し出し、押出機内の溶融状態の樹脂に
揮発性発泡剤を注入し、ダイヘッドからスクリュー回
転、プランジャー、アキュミュレーダー等により押し出
し発泡させる方法などがある。成形に際して2台以上の
押出機を用いて一方に本発明のプロピレン系重合体、他
方に異なる樹脂を供与して、それぞれの押出機からダイ
ヘッドに供給することにより、2層以上からなる成形体
をつくることも可能である。
【0024】発泡剤としては揮発性発泡剤、分解型発泡
剤などが挙げられる。揮発性発泡剤としては、例えばプ
ロパン、ブタン、ペンタン、イソブタン、ネオペンタ
ン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭
化水素;シクロブタン、シクロペンタンなどの環式脂肪
族炭化水素;メチルクロライド、メチレンクロライド、
ジクロロフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、
ジクロロジフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、
ジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロ
ロテトラフルオロエタン、モノクロロペンタフルオロエ
タン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1−ク
ロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジクロロ−
2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−
1−フルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げら
れる。また、分解型発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビス
イソブチロニトリル、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウムなどが挙げられる。これらの発泡剤
は2種以上を混合して用いることもできる。本発明にお
ける発泡剤の配合量は、発泡剤の種類および所望する発
泡倍率により異なるが、樹脂100重量部に対して一般
に0.1〜30重量部であり、0.2〜20重量部が好ま
しい。0.1重量部未満では、発泡倍率が上がらず、3
0重量部を超えると樹脂が気泡を保持することができず
に気泡が潰れるため、却って発泡倍率が低下する。ま
た、有機系発泡剤を用いる場合には、分解温度を低温側
に調整する発泡助剤として、尿素、脂肪酸金属塩、酸化
亜鉛等を有機系発泡剤100重量部に対して、0.1〜
50重量部添加して用いることができる。
【0025】また、発泡に際し、気泡調整剤としてタル
ク、微細珪酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどの無機粉
末;多価カルボン酸の酸性塩;多価カルボン酸と炭酸ナ
トリウムもしくは重炭酸ナトリウムの反応物などを少量
配合してもよい。さらに、発泡収縮防止剤としてラウリ
ル酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミ
ド、N−エチルステアリン酸アミド、N,N−ジステア
リン酸アミド、ジラウリン酸アミド、ジステアリン酸ア
ミド、ジパルミチン酸アミドなどの高級脂肪族アミド;
ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルア
ミン、オクタデシルアミン、エイコシルアミン、デコシ
ルアミン、N−メチルオクタデシルアミン、N−エチル
オクタデシルアミン、ヘキサデシルプロピレンアミン、
オクタデシルプロピレンアミンなどの飽和高級アルキル
アミンなどを配合してもよい。
【0026】目的の用途に応じた、所望の断面形状、
幅、厚みの発泡体の成形方法としては、上記発泡体成形
方法として挙げた押出機を用いて、ロッド状、シート
状、またはボード状物品を得る様々な方法を用いること
ができるが、押出機に円形ダイまたは異形ダイを用いて
ロッド状物品を得る方法、押出機にTダイを取り付け、
シート状またはボード状に押し出し、発泡シートを得る
方法、サーキュラーダイを取り付け、円筒状に押し出し
た後、一ヵ所以上を切り開き、発泡シートを得る方法が
適している。円形ダイ、異形ダイ、またはTダイを取り
付け、シート状に押し出し、発泡シートを得る方法で
は、ロール、キャタピラー等の引取機を用いて発泡体を
引き取りつつ、冷却装置を備えたロール、金属板、金型
等を用いてリップから出た発泡シートの厚み制御、表面
の平滑化を行うことが望ましい。サーキュラーダイを取
り付け、円筒状に押し出した後、一ヵ所以上を切り開
き、発泡シートを得る方法では同様に、引取機を用いて
シートを引き取りつつ、冷却装置を備えた金属製の筒に
リップから出た筒状の発泡体を被せ、冷却しつつ、発泡
体をシート状に固定し、表面を平滑にしてから、切り裂
くことが望ましい。
【0027】本発明の提供する発泡体は、精密機器、電
気製品などの梱包緩衝材用途に好適であるが、建築分野
などの断熱材、食品などの包装材、物品、壁面などの保
護シート、鞄・文具・ドアなどの芯材として用いること
ができる。また、得られた発泡シートを加熱により軟化
させ、金型により容器形状に加工することによって成形
し、食品トレイ、ボール箱の中仕切りトレイ、ボウル、
弁当容器、惣菜容器、コップ、どんぶり、蓋等、食品容
器、雑貨容器、部品容器として用いることができる。
【0028】本発明に関するプロピレン系重合体組成物
には、該組成物の特性を損なわない範囲で各種の添加
剤、配合剤、充填剤等を使用することができる。これら
を具体的に示せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫外線
吸収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防義剤、難燃剤、滑
剤(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、ガラスフィ
ラー等の無機充填剤、有機充填剤、補強剤、着色剤(染
料、顔料)、香料等が挙げられる。
【0029】本発明の発泡用プロピレン系樹脂には、気
泡膜固化過程においてプロピレン系樹脂を速やかに固化
させる目的で公知の造核剤の必要量を添加してもよい。
例えば、カルボン酸類の金属塩、ジベンジリデンソルビ
トール誘導体、フォスフェート金属塩、タルクなどの無
機化合物が挙げられる。具体例としては、安息香酸ナト
リウム、アジピン酸アルミニウム、チオフェネカルボン
酸ナトリウム、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビ
トール、1,3,2,4−ジ−(p−メチルベンジリデ
ン)ソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−
2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、ナトリ
ウム−ビス−(4−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト、ナトリウム−ビス−(4−メチルフェニル)フォス
フェート、カリウム−ビス−(4−t−ブチルフェニ
ル)フォスフェート、ナトリウム−2,2−メチレン−
ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ
ート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートならびに
タルク、炭酸カルシウムなどが挙げられる。これらの造
核剤は1種でもよく2種以上を併用することもできる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。 [実施例1] (A)成分の調製:触媒としてMgCl2担持TiCl4
(助触媒トリエチルアルミニウム)を用い、内容積15
0リットルの撹拌機付き反応器にて、プロピレンを60
リットル/h、エチレンを0.7モル%フィードし、水
素濃度1モル%、重合温度75℃、重合圧力45kg/
cm2で重合し、MFRが45g/10分、エチレン含
量CAが3.2重量%のプロピレン系重合体を重合した。 (B)成分の調製:触媒としてMgCl2担持TiCl4
(助触媒トリエチルアルミニウム)を用い、内容積15
0リットルの撹拌機付き反応器にて、プロピレンを60
リットル/h、エチレンを0.7モル%フィードし、重
合温度70℃、重合圧力45kg/cm2で、HLMF
Rが1.0g/10分、エチレン含量CBが3.0重量%
のプロピレン系重合体を重合した。上記調製した(A)
成分を70重量%、(B)成分を30重量%と共に、
(A)及び(B)成分100重量部に対して酸化防止剤
(サンド社「P−EPQ」)を0.05重量部、ステア
リン酸カルシウムを0.05重量部、酸化防止剤(ガイ
ギー社、「イルガノックス1010」商標)を0.1重
量部添加し、同方向2軸押出機(神戸製鋼所製KTX3
7mmφ)を用いてダイ温度220℃で溶融混練してペ
レットを得た。得られたプロピレン系樹脂の各種物性、
即ち、MFR、エチレンまたはα−オレフィン含有量C
E、(A)及び(B)成分のエチレンまたはα−オレフ
ィンの重量%の比CB/CA、極限粘度比[η]B
[η]A、σy/Es、ゼロ剪断粘度η0、平衡コンプラ
イアンスJe0、融解エネルギーΔHを表1に示す。
【0031】[実施例2]触媒としてMgCl2担持T
iCl4(助触媒トリエチルアルミニウム)を用い、内
容積150リットルの撹拌機付き反応器にて、プロピレ
ンを60リットル/h、エチレンを0.8モル%フィー
ドし、水素濃度0.005モル%、重合温度70℃、重
合圧力45kg/cm2で重合し、HLMFRが18g
/10分、エチレン含量が3.8重量%になるように触
媒供給量を調整し、第1段階の重合を行なった。続い
て、内容積300リットルの撹拌機付き反応器にて、エ
チレンを1.0モル%フィードし、水素濃度1〜2モル
%、重合温度70℃、重合圧力45kg/cm2の条件
を保持するようにプロピレンを供給し、最終のMFRが
0.8g/10分、かつ第2段階の重合量が全重合量に
対して50重量%になるように触媒量を調整し、第2段
階の重合を行いプロピレン系樹脂を得た。得られたプロ
ピレン系樹脂の諸物性を表1に示す。なお、第1段階の
重合を行なわず、第2段階の重合条件で重合を行なって
得たプロピレン系重合体((A)成分に相当)のMFR
は28g/10分、[η]Aは1.2dl/gであった。
【0032】[実施例3〜15、比較例1〜9]実施例
1と同様の製造方法を用い、表1〜5に示したMFRま
たはHLMFR、構成成分としてのエチレンまたはα−
オレフィン含有量、組成割合を有する(A)及び(B)
成分を調製した。また、(A)、(B)成分をコンパウ
ンディング後の諸物性を同表中に示した。
【0033】[比較例10〜12]比較のために、各市
販のプロピレン系重合体の諸物性を表5中に示した。比
較例10は、特開平4−363227号公報の実施例に
採用されているモンテル社(旧米国ハイモント社)製
「PF−815」、比較例11は、日本ポリオレフィン
(株)製ポリプロピレン樹脂「SG510」、比較例1
2は、日本ポリオレフィン(株)製ポリプロピレン樹脂
「SA510」である。
【0034】[実施例16] (C)成分の調製:触媒としてMgCl2担持TiCl4
(助触媒トリエチルアルミニウム)を用い、内容積15
0リットルの撹拌機付き反応器にて、プロピレンを60
リットル/hフィードし、水素濃度0.1モル%、重合
温度70℃、重合圧力45kg/cm2でMFR1.3g
/10分のプロピレン系重合体を重合した。実施例1と
同様の製造方法を用いて調製した、表3に示すMFR、
HLMFR、エチレンまたはα−オレフィン含有量の
(A)成分、(B)成分及び(C)成分をそれぞれ55
量%、36重量%、9重量%、実施例1と同様の手法に
従いコンパウンディングした後の諸物性を表3に示し
た。 [実施例17〜20]実施例1および実施例16と同様
の製造方法を用い、表3に示したMFRまたはHLMF
R、構成成分としてのエチレンまたはα−オレフィン含
有量、組成割合を有する(A)、(B)、及び(C)成
分(実施例20ではエチレンを必要量フィードした)を
調製した。また、(A)、(B)、及び(C)成分をコ
ンパウンディング後の諸物性を同表中に示した。
【0035】なお、各表中において、諸物性は次の方法
で求めた。 (MFR)JIS K7210に準拠し、表1の条件1
4で測定した。 (HLMFR)JIS K7210に準拠し、温度23
0℃、荷重21.6kgfの条件で測定した。 (エチレン及びα−オレフィン含有量CE)C.J.Carman
等によって報告されている13C−NMR法による方法
(Macromolecules,10,537頁(1977年))に
基づいて行った。なお、2段重合で得られる2段目の成
分の値については、1段目の成分の値、最終的なプロピ
レン系樹脂の値、および1段目と2段目の成分の重量分
率より計算によって求めた。 (極限粘度[η]の測定)テトラリン中、135℃で測
定した。
【0036】(ゼロ剪断粘度η0)プロピレン系樹脂を
用いて直径25mm、厚さ1.5mmにして気泡が入ら
ないように、230℃で5分間プレスで圧縮成形し、Rh
eometrics社製のRheometer(RMS800)を使用し
て、温度210±1℃、周波数(ω)が0.01rad
/sec〜100rad/sec、歪10〜15%で、
1.5mmの間隙をおいて配置した直径25mmのパラ
レルプレートを使用して動的溶融粘度η*を測定し、η*
−ω曲線を得た。下記のBuecheの式(参照:RAFFAELE S
ABIA, Journal of Applied Polymer Science, 7巻,3
50頁(1963年))に、η*−ω曲線を回帰法にて
フィッティングさせ、最小二乗法による近似によりゼロ
剪断粘度η0を求めた。 ln(η*/η0)=(η*/η0−C1)ln(1+(C3ω)C2) ・・・Buecheの式 ここで、C1、C2、C3は回帰法にて決定される定数で
ある。
【0037】(引張降伏強さσyと引張弾性率Esの測
定)JIS K6758に準拠し、引張試験を行い、引
張降伏強さσyと引張弾性率Esを測定した。ただし、
引張弾性率は、試験速度50mm/分で行った。 (平衡コンプライアンスJe0)プロピレン系樹脂を直
径25mm、厚さ1.5mmにして気泡が入らないよう
に、230℃で5分間プレスで圧縮成形した。試験をRh
eometrics社製のRheometer(RMS800)を使用して
1.4mmの間隙をおいて配置した直径25mmのパラ
レルプレートを使用して温度210±1℃で実行した。
300秒間、100N/m2の一定応力を加えた状態で
プロピレン系樹脂をクリープさせた。得られたクリープ
曲線に対して横軸300秒を接点として、接線を引いた
切片値(時間0秒での歪値)を100N/m2で割った
値をJe0とした。
【0038】(融解エネルギーΔH)示差走査型熱量計
(Perkin Elmer社製DSC7)を使用し、ΔHの測定を
行った。インジウムの融解熱28.4J/gを用いてΔ
Hのキャリブレーションを行なった後、空のアルミニウ
ムパンを上記機器にセットし、窒素雰囲気下で30℃か
ら230℃まで20℃/分の速度で昇温(1次昇温)
し、5分間ホールド、20℃/分の速度で30℃まで降
温し、5分間ホールド、さらに230℃まで20℃/分
の速度で昇温(2次昇温)してベースライン補正曲線を
取った。約5mgのプロピレン系樹脂を上記と同様の条
件で測定し、融解曲線を得た。2次昇温融解曲線につい
てベースライン補正を行い、ΔHを求めた。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】実施例1〜20及び比較例1〜12の各プ
ロピレン系樹脂を発泡させてプロピレン系発泡体を製造
した。成形には、シリンダーに発泡剤注入口を有する第
一押出機(口径40mm、L/D=32)と、第二押出
機(口径60mm、L/D=28)を連結した押出機を
用いた。発泡剤としては、HCFC142bが60重量
%、HCFC22が40重量%の混合フロンガスを用い
た。第一押出機で樹脂温度を融点以上に上げて溶融さ
せ、発泡剤を注入し、第二押出機で発泡適性温度まで樹
脂温度を下げた後、3mmφの円形ダイを通して押し出
し、発泡させた。樹脂の吐出量は4kg/hに調節し、
発泡剤の注入量は0.6kg/hに調節した。発泡成形
時の発泡温度幅並びに得られた各プロピレン系発泡体に
おける発泡体密度、80%圧縮前後の独立気泡率、発泡
体厚みの測定結果を、プロピレン系樹脂における、キャ
ピログラフ内のバレル圧力(キャピラリー圧力ΔP)、
歪み硬化温度幅、スティフネスの測定結果とともに表6
〜8に示した。
【0045】(独立気泡率の測定方法)ASTM D2
856に準拠し、空気比較式比重計(東京サイエンス
(株)製「1000型」)を使用して、試料の実容積V
aを測定し、独立気泡率を求めた。独立気泡率は、全気
泡に対する独立気泡の割合である。独立気泡率Fc
(%)は下式で求められる。また、独立気泡率は、得ら
れたままのロッド状発泡体サンプル(80%圧縮前)
と、そのロッド状発泡体サンプルを径方向に直径が元の
直径の20%に圧縮したサンプル(80%圧縮後)につ
いて測定した。 Fc=100−Fo−Fw Fo={(Va−Vx)/Va}×100 Fw=(Vw/Va)×100 Va=l×h×w Vw=W/ρr ここで、Fo:連続気泡率(%) Fw:気泡壁の占める容積分率(%) Va:試料のみかけの容積 Vx:試料の実容積 Vw:気泡壁容積 l:試料の長さ h:試料の高さ w:試料の幅 W:試料の重さ ρr:樹脂の比重
【0046】(キャピラリー圧力ΔPの測定)東洋精機
製作所製のキャピログラフ1Cを用いて測定される。測
定条件としては直径0.76mm、長さ0.76mm、入
射角30°のキャピラリーを用い190℃に温度調整さ
れたバレルに、プロピレン系樹脂を約10〜20gづつ
投入し、金属棒で空気を追い出し、溶融樹脂の体積がバ
レル体積の50%以上になるまで樹脂を投入する。その
後、樹脂が溶融したところで一定速度で段階ごとに
(0.5、7.5、10、20、30mm/分)上記樹脂
をキャピラリーから押出し、剪断速度650sec-1
のバレル内の応力を測定し、ΔPと定義した。 (スティフネスの測定)JIS K6758に従って得
られたプレス片につき、ASTM D747−70に準
拠し測定した。
【0047】(歪硬化温度の測定)試料を厚さ約1.5
mmの平板状に圧縮成形した後、幅約6.5mm、長さ
約80mmに削り出し、ノギス、厚み計を用いて正確に
幅、厚みを測定した後、伸長粘度測定機(RME:Rheo
metric Scientific社製)に装着した。装置内の温度が
一定温度に安定した後、歪速度0.1/秒で伸長し、伸
長によって懸る力(以下、張力という。)を測定した。
測定温度を変えて同様の測定を行なった。ある温度で測
定すると、サンプルがある程度伸張したあとに急激に張
力が上昇する現象が観察され、このような温度領域より
も測定温度が低い場合には、サンプルは固体状態にある
ため、伸長とともに張力は急激に上昇し、測定温度が高
い場合には、溶融状態にあるため伸長とともに張力は次
第に減少する。ここでは、上記測定条件において、溶融
張力を真歪εに対してプロットし、真歪が2以上まで切
断せずに伸長でき、かつ、真歪が1以上において溶融張
力が一定値になるかまたは減少後、再度上昇する場合が
ある。1℃づつ測定温度を変化させて測定し、以上の現
象が現れる温度を歪硬化温度とし、その最高値と最低値
の差を歪硬化温度幅とした。図1に、実施例14のプロ
ピレン系樹脂についての、溶融張力−真歪εのグラフを
示す。なお、真歪εは以下の式で与えられる。 ε=ln(l1/l0) ここで、l1は伸長したサンプルの長さ、l0はサンプル
の初期長さである。
【0048】(発泡成形温度範囲)良好な状態の発泡体
が得られる押出直前の樹脂温度幅を発泡成形温度範囲と
した。この温度幅を測定するために、上記発泡成形条件
で発泡成形を行う時に、第二押出機のシリンダ温度、ダ
イ温度を変化させて、押し出される樹脂の温度を変えて
成形を行った。樹脂温度の測定は、熱電対を用いた温度
計を用い、ダイ出口から約10mm押出機側に入った場
所の樹脂温度をプローブを差し込んで測定した。樹脂温
度が低い場合には、発泡体に半固化状態の樹脂が混ざる
ようになり、発泡状態が不均一になる。この状態が観察
される温度を発泡成形温度の下限とした。また、樹脂温
度が高くなると、粘度の低下により、押出後に気泡構造
を維持することができなくなるか、圧力低下により押出
機内で発泡剤が気化し樹脂から分離するために、良好な
発泡体が得られなくなる。この状態が観察される温度を
発泡成形温度の上限とした。そして、発泡成形温度範囲
は、発泡成形温度の上限から下限の温度を引いた数値と
した。
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】表6〜8から明らかなように、実施例の発
泡体であると、単体で肉厚15mm以上、独立気泡率が
80%以上で、しかも80%圧縮後の独立気泡率の低下
が4%以内で75%以上を保っており、また、発泡体密
度も0.030g/cm3以下ときわめて軽い押出発泡体
である。
【0053】
【発明の効果】本発明のプロピレン系樹脂は、高い機械
的特性を有しつつ、独立気泡率が高く、高発泡倍率の緩
衝性の高い押出発泡体とすることのできるもので、特
に、安定して均一な発泡体とすることができる上に、圧
縮しても座屈しにくいものである。また、破泡を伴うこ
となく肉厚の大きな成形体とすることができる。さら
に、本発明のプロピレン系樹脂においては、その(A)
成分と(B)成分の溶融状態での相溶性は良好で、均一
でかつ緩衝性に優れた発泡体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例14について、各温度毎の真歪εに対
する溶融張力の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津行 貴正 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社内 (72)発明者 木村 秀治 神奈川県川崎市川崎区夜光二丁目3番2号 日本ポリオレフィン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(ア)〜(オ)の各要件を満足する
    ことを特徴とするプロピレン系樹脂。 (ア)引張り降伏強さσyと引張弾性率Esの比σy/
    Esが、0.021以上。 (イ)210℃での平衡コンプライアンスJe0が、1.
    0×10-4以上かつ1.2×10-3(1/Pa)以下。 (ウ)230℃でのMFRが0.1を超え10g/10
    分未満。 (エ)210℃でのゼロ剪断粘度が0.8×105(Pa
    ・s)以上。 (オ)融解エネルギーΔHが55J/g以上。
  2. 【請求項2】 歪硬化温度幅が4℃以上であることを特
    徴とする請求項1記載のプロピレン系樹脂。
  3. 【請求項3】 40を超え80重量部未満の下記(A)
    成分と、20を超え60重量部未満の下記(B)成分を
    含有し、135℃テトラリン溶媒中で測定した(A)及
    び(B)成分の極限粘度[η](dl/g)の比[η]
    B/[η]Aが2を超え7未満であることを特徴とする請
    求項1又は2記載のプロピレン系樹脂。 (A)成分:93を超え98重量%未満のプロピレン
    と、2を超え7重量%未満のエチレン及び/又はα−オ
    レフィンから得られ、230℃のMFRが5を超え50
    g/10分未満であるプロピレン系共重合体。 (B)成分:93重量%以上のプロピレンと、7重量%
    未満のエチレン及び/又はα−オレフィンから得られ、
    230℃のHLMFRが0.5を超え20g/10分未
    満、210℃でのゼロ剪断粘度が3.0×105を超え
    9.0×106(Pa・s)未満であるプロピレン系共重
    合体。
  4. 【請求項4】 前記(A)及び(B)成分に対して、下
    記(C)成分を1〜15重量部を含有することを特徴と
    する請求項3記載のプロピレン系樹脂。 (C)成分:97重量%を超えるプロピレンと、3重量
    %未満のエチレン及び/又はα−オレフィンから得ら
    れ、MFRが20g/10分未満であるプロピレン系重
    合体。
  5. 【請求項5】(A)成分中のエチレン及び/又はα−オ
    レフィンに対する(B)成分中のエチレン及び/又はα
    −オレフィンの重量比CB/CAが1.00未満であるこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のプロピレン系樹
    脂。
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WO2005026255A1 (ja) * 2003-09-12 2005-03-24 Kaneka Corporation ポリプロピレン系樹脂組成物、それからなる発泡成形体およびその製造方法

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