JPH11124499A - ガスアシスト射出成形用ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ガスアシスト射出成形用ポリアミド樹脂組成物

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JPH11124499A
JPH11124499A JP9290626A JP29062697A JPH11124499A JP H11124499 A JPH11124499 A JP H11124499A JP 9290626 A JP9290626 A JP 9290626A JP 29062697 A JP29062697 A JP 29062697A JP H11124499 A JPH11124499 A JP H11124499A
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Katsushi Watanabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスアシスト射出成形により、中空率、及び
中空内面平滑性に優れた成形品を得るのに適したポリア
ミド樹脂組成物の提供。 【解決手段】 ポリアミド樹脂30〜100重量%と無
機充填剤0〜70重量%とからなり、融点+20℃にお
ける、せん断速度が1000sec-1時の自由流入角2
αが22〜80の範囲にあることを特徴とするポリアミ
ド樹脂組成物。特に、ポリアミド樹脂の結晶化温度が2
10℃以下が好ましく、また、ポリアミド樹脂が、ヘキ
サメチレンアジパミド単位70〜95重量%と、ヘキサ
メチレンイソフタラミド単位30〜5重量%とからなる
共重合体が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂組
成物に関するものであり、詳しくはガスアシスト射出成
形により、中空率、及び中空内面平滑性に優れた成形品
を得るのに適した組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、得られた成形品にそりやひけ
が発生することを防止する方法として、比較的成形工程
も短く、効率的な方法として、ガスアシスト成形法が知
られている。この方法は、金型に設けられたキャビティ
内に溶融樹脂を射出している間に、あるいは溶融樹脂の
射出完了後に、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を
注入することにより成形品内部に中空部を形成させる方
法である。かかるガスアシスト成形法によれば、溶融樹
脂中に加圧流体を注入することによって、成形品表面と
内部との温度差に基づく、冷却・固化に伴う収縮の差を
小さくすることにより、防止するものである。
【0003】ガスアシスト成形法において、例えばポリ
アミド等の結晶性樹脂を用いる場合にはこの成形法によ
る効果はさらに顕著である。しかしながら、繊維状充填
剤を含む結晶性樹脂を用いた場合には、その内表面に繊
維状充填剤が露出し易く、特により高い強度や剛性を必
要とする用途に、比較的高い濃度で該繊維状充填剤を添
加したものを用いる場合には、繊維状充填剤の中空部内
表面への露出がより顕著となり、更には中空部が凝集し
た繊維状充填剤で閉塞気味となり、ガスアシスト射出成
形法本来の目的である成形品のそりやひけを解消するこ
とができないばかりか、注入した加圧流体が溶融樹脂層
を突き抜けてしまう、いわゆるガス抜けが生じる場合が
ある。
【0004】この現象を解決する方法として、例えば特
開平9−11269号公報による方法が提案されてい
る。この提案によれば、特定繊維径及び繊維長範囲の繊
維フィラーを10〜50容量%含む第1の熱可塑性樹脂
ペレットと該繊維フィラーを5容量%以下含む、又は該
繊維フィラーを含まない第2の熱可塑性樹脂とを特定比
率にて混合し、ガスアシスト射出成形に供することによ
り解決できるとされている。この開示された技術によ
り、流動長さの短い成形品においては、中空部を塞ぐほ
どの突出部の形成は回避されるものの、2種の樹脂ペレ
ットを成形直前に混合して用いることから、溶融樹脂の
流動挙動は極めて不均一であり、中空部形状の均一性や
安定性が充分でない。
【0005】また、成形品の流動長が長い、いわゆる長
尺成形品に長い中空部を形成させるような用途において
は、中空部長さ、中空厚みの均一性、及び中空部内表面
の平滑性の点において充分とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、種々
の形状を有する成形品においても、均一、且つ平滑な中
空部を形成することのできるポリアミド樹脂組成物を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
対して鋭意検討した結果、溶融したポリアミド樹脂又は
ポリアミド樹脂組成物の流動挙動として、高せん断速度
下(又は、高伸長速度下)における溶融伸長粘度挙動に
着目し、研究を進めた結果、融点+20℃におけるせん
断速度が1000sec-1時の自由流入角2αが特定範
囲にあるポリアミド樹脂又はポリアミド樹脂組成物を用
いてガスアシスト射出成形を行うことにより、上記課題
が解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は次の通りである。 1)ポリアミド樹脂30〜100重量%と無機充填剤0
〜70重量%とからなり、融点+20℃における、せん
断速度が1000sec-1時の自由流入角2αが22〜
80の範囲にあることを特徴とするポリアミド樹脂組成
物。 2)ポリアミド樹脂の結晶化温度が210℃以下である
ことを特徴とする上記1記載のポリアミド樹脂組成物。
【0009】3)ポリアミド樹脂が、(a)アジピン酸
及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレ
ンアジパミド単位70〜95重量%と、(b)イソフタ
ル酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメ
チレンイソフタラミド単位30〜5重量%とからなる共
重合体である上記1又は2記載のポリアミド樹脂組成
物。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるポリアミド樹脂としては、酸アミド(−CONH
−)結合を繰り返し単位にもつ高分子化合物で、重合形
式により、(1)ラクタムの開環重合によるもの、
(2)アミノカルボン酸の重縮合によるもの、(3)ジ
アミンと二塩基酸の重縮合によるものなどが挙げられ
る。
【0011】具体例としては、ポリアミド6、ポリアミ
ド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド
46、ポリアミド610、ポリアミド612等の脂肪族
ポリアミド、ポリ(メタキシレンアジパミド)、ポリ
(ヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリ(ヘキサメ
チレンイソフタルアミド)などの脂肪族−芳香族ポリア
ミド、及びこれらの共重合体や混合物が挙げられる。ま
た、その骨格に2−メチルペンタメチレンジアミンとア
ジピン酸又はドデカ二酸との縮合物を含むナイロン6
6、ナイロン612、ポリ(メタキシレンアジパミ
ド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)、及び
ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、又はこれら
の共重合体や混合物も利用することが出来る。
【0012】これらの中でも結晶化温度が210℃以下
のポリアミド樹脂を用いることが、中空部が均一でかつ
平滑な成形品を得るために、好ましい。本発明におい
て、融点及び結晶化温度とは、DSCにより求め、JI
S K7121に従い、300℃にて5分間保持した
後、降温速度及び昇温速度が20℃/分の条件にて測定
し、発熱ピーク温度及び吸熱ピーク温度より得られる値
である。
【0013】特に成形品外観に優れた中空成形品を得る
ための好ましい例としては、ヘキサメチレンアジパミド
単位を70〜95重量%、及びヘキサメチレンイソフタ
ルアミド単位(6I)30〜5重量%から構成されるポ
リアミド樹脂を用いることが挙げられる。6I単位が5
重量%より少ない場合や30重量%を超える場合には、
溶融樹脂の流動停止が早くなり、成形品外表面及び内表
面ともに悪くなる傾向がある。
【0014】また、ポリアミド樹脂の分子量としては成
形が可能であれば特に制限されないが、温度25℃、9
8重量%硫酸中の濃度1g/デシリットルにおける相対
粘度が2.0〜4.5の範囲、好ましくは2.5〜4.
0の範囲に相当するものが好ましい。本発明に用いられ
る無機充填剤としては、例えば、ガラス繊維、ミルドフ
ァイバー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、チタン酸カ
リウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化マグ
ネシウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸水素カルシウ
ム、セピオライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、
炭素繊維、カオリン、ワラストナイト、タルク、モンモ
リロナイト、膨潤性フッ素雲母系鉱物及びマイカ等の無
機充填剤である。またこれらを2種類以上組み合わせて
用いることもできる。特に本発明においては、無機充填
剤の一部又は全部としてガラス繊維を利用することが好
ましい。
【0015】本発明で用いられるガラス繊維としては、
通常熱可塑性樹脂に使用されているものを使うことがで
き、繊維径や長さに特に制限はないが、例えば、直径が
5〜25μのチョップドストランド、ロービング、ミル
ドファイバーのいずれを使用しても良い。チョップドス
トランドを用いる場合には、その長さが0.1から6m
mの範囲で適宜選択して用いることができる。無機充填
剤は、その表面に通常公知のシラン系カップリング剤を
付着させたものを用いても良い。シランカップリング剤
の例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランなどが利用できる。
【0016】無機充填剤の配合量としては、0〜70重
量%、好ましくは10〜65重量%である。配合量が7
0重量%より多いと樹脂の流動性が悪くなり薄肉部への
樹脂の充填が困難となるばかりか、ガスアシスト射出成
形において加圧流体を注入することすらできなくなる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を製造する際には、必要
に応じて用いられる各種の添加剤を混合し、混練すれば
よい。その際、配合、混練方法や順序には特に制限はな
く、通常用いられる混合機、例えば、ヘンシェルミキサ
ー、タンブラー、リボンブレンダー等で混合が行われ
る。混練機としては、一般に単軸又は2軸の押出機が用
いられる。
【0017】本発明のポリアミド樹脂組成物は、融点+
20℃における、せん断速度が1000sec-1時の自
由流入角2αが22〜80の範囲にある。本発明におい
て、自由流入角2αは以下の方法により求めた。まず、
自由流入角2αを算出するために、英国ROSAND社
製ツインキャピラリーレオメーターRH7−2型を使用
し、せん断速度100〜4000sec -1の範囲、ここ
では1000sec-1における溶融せん断粘度(ηs)
及び溶融伸長粘度(ηe)を測定した。その際、オリフ
ィスは、ダイ径1.0mm、ダイ入口角180度、のも
ので、L/Dが16及び0.25、の2つのオリフィス
を使用する。測定温度は、ポリアミド樹脂又はポリアミ
ド樹脂組成物の融点+20℃の温度にて実施した。得ら
れた溶融せん断粘度及び溶融伸長粘度から、次式を用い
て算出した。
【0018】2α=2tan-1(2ηs/ηe)0.5 すなわち、自由流入角2αは、溶融せん断粘度(ηs)
に対して溶融伸長粘度(ηe)が大きい程、小さくなる
ことを示している。自由流入角が22未満の場合には、
充分な中空部が形成されないばかりか、中空部均一性も
低下し、好ましくない。また、自由流入角が80を超え
る場合には、注入した加圧流体が溶融樹脂層を突き抜け
てしまう、いわゆるガス抜けが生じ易く、好ましくな
い。
【0019】本発明におけるガスアシスト射出成形条件
としては特に限定はないが、例えば、樹脂温度が250
℃から310℃の範囲、金型温度が40℃〜130℃の
範囲である。加圧流体の注入箇所に特に制限はなく、樹
脂注入部に加圧流体注入部を配置してもよいし、樹脂注
入部から離して加圧流体注入部を配置しても良い。加圧
流体としては、常温、常圧下でガス状であり、成形時に
溶融樹脂と反応や混合しないものが好ましい。具体的な
例としては、窒素ガス、空気、炭酸ガス、ヘリウム等が
挙げられる。より具体的には特公昭57−14968号
公報(旭化成(株)の出願)に記載の方法が好ましい。
【0020】本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要
に応じ本発明の目的を損なわない範囲に於いて、通常の
ポリアミド樹脂に添加される酸化防止剤、紫外線吸収
剤、熱安定剤、光劣化防止剤、染料、顔料等の着色剤、
可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、難燃剤等を添加すること
もできるし、他のポリアミド樹脂、他の熱可塑性樹脂を
ブレンドしても良い。
【0021】例えば、酸化防止剤として、ヒンダードフ
ェノール系安定剤の使用が好ましい。その例としては、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、ペンタエルスリチル−テトラキス[3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジ
ン、2,2’−オギザミドビス−エチル(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシ
アヌレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)などが挙げられ
る。
【0022】熱安定剤としては、リン系安定剤または銅
化合物の使用が好ましい。リン系安定剤としては、例え
ば、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ール−ジ−ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホス
ファイト等が挙げられる。
【0023】銅化合物としては、例えば、塩化銅、臭化
銅、ヨウ化銅、リン酸銅、銅アンモニウム錯体、ステア
リン酸銅、モンタン酸銅、アジピン酸銅、イソフタル酸
銅、テレフタル酸銅、安息香酸銅、ピロリン酸銅、酢酸
銅、アンモニア銅等が挙げられる。好ましくは、臭化
銅、ヨウ化銅、酢酸銅等が挙げられる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
限定されるものではない。なお、用いたポリアミド樹脂
は次の通りである。 a1:ポリアミド66(旭化成工業(株)製、商標;レ
オナ1402、硫酸溶液粘度2.8)。
【0025】a2:ポリアミド66(旭化成工業(株)
製、商標;レオナ1500、硫酸溶液粘度3.7)。 a3:製造例1に従って製造したポリアミド。 a4:製造例2に従って製造したポリアミド。 a5:ポリアミド66(旭化成工業(株)製、商標;レ
オナ1200S、硫酸溶液粘度2.5)。
【0026】b1:ナイロン6(宇部興産(株)製、商
標;1013A、硫酸溶液粘度2.3)。 b2:ナイロン6(宇部興産(株)製、商標;1022
A、硫酸溶液粘度4.4)。
【0027】
【製造例1】アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等
モル塩2.20kgとイソフタル酸とヘキサメチレンジ
アミンの等モル塩0.50kg及び純水2.5kgを5
Lのオートクレーブの中に仕込み、よく攪拌した。充分
2 置換した後、攪拌しながら温度を室温から220℃
まで約1時間かけて昇温した。この際、オートクレーブ
内の水蒸気による自然圧で内圧は18kg/cm2 −G
になるが、18kg/cm2 −G以上の圧力にならない
よう水を反応系外に除去しながらさらに加熱を続けた。
さらに2時間後内温が260℃に到達したら加熱を止
め、オートクレーブの排出バルブを閉止し、約8時間か
けて室温まで冷却した。冷却後オートクレーブを開け、
約2kgのポリマーを取り出し粉砕した。
【0028】得られた粉砕ポリマーを、10Lのエバポ
レーターに入れN2 気流下、200℃で20時間固相重
合した。得られた重合物は、ヘキサメチレンアジパミド
単位を81.2重量%含み、硫酸溶液粘度は2.8であ
った。
【0029】
【製造例2】アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等
モル塩2.3kgとε−カプロラクタム0.25kg及
び純水2.5kgを5Lのオートクレーブの中に仕込
み、よく攪拌した。充分N2 置換した後、攪拌しながら
温度を室温から220℃まで約1時間かけて昇温した。
この際、オートクレーブ内の水蒸気による自然圧で内圧
は18kg/cm2 −Gになるが、18kg/cm2
G以上の圧力にならないよう水を反応系外に除去しなが
らさらに加熱を続けた。さらに2時間後内温が260℃
に到達したら加熱を止め、オートクレーブの排出バルブ
を閉止し、約8時間かけて室温まで冷却した。冷却後オ
ートクレーブを開け、約2kgのポリマーを取り出し粉
砕した。
【0030】得られた粉砕ポリマーを、10Lのエバポ
レーターに入れN2 気流下、200℃で20時間固相重
合した。得られた重合物は、ヘキサメチレンアジパミド
単位を90.2重量%含み、硫酸溶液粘度は2.9であ
った。
【0031】
【実施例1〜6】ポリアミド樹脂として上記a1〜a
4、b1及びb2を用い、ガスアシスト射出成形を実施
した。予め、英国ROSAND社製ツインキャピラリー
レオメーターRH7−2型を使用し、せん断速度100
0sec-1における溶融せん断粘度(ηs)及び溶融伸
長粘度(ηe)を測定した。その際、オリフィスは、ダ
イ径1.0mm、ダイ入口角180度、のもので、L/
Dが16及び0.25、の2つのオリフィスを使用し
た。測定温度は各ポリアミド樹脂の融点+20℃の温度
にて実施した。得られた溶融せん断粘度及び溶融伸長粘
度から前述の式を用いて自由流入角2α算出した。
【0032】成形機としては旭エンジニアリング(株)
製中空射出成形用ガス注入設備を設置した住友重工
(株)製SG220を用いた。加圧流体としては窒素ガ
スを用い、ノズル注入方式を採用した。射出成形条件と
しては、シリンダー温度を280℃、金型温度を80
℃、射出圧力140kg/cm2 、ガス圧力200kg
/cm2 、遅延時間(溶融樹脂の射出後加圧ガスを注入
するまでの時間)1秒、ガス注入時間3秒、保持時間3
0秒にて実施した。
【0033】評価に用いる成形品として、図1〜3に示
したような骨状のガスチャンネルを有する細長平板(長
さ500mm、幅200mm、厚さ3mm)を採用し
た。得られた成形品の中空性に関する評価としては、各
ガスチャンネルを軸線に沿って鋸で切断し、各ガスチャ
ンネルのガスのはみ出し有無、各ガスチャンネルの中空
部長さ(図2のD)の平均値およびばらつき、各中空部
の肉厚(図3のE)の平均値およびばらつき、各中空部
内表面(図3のF)の粗さの平均値を評価した。
【0034】ガスのはみ出し有無は目視で判断した。中
空部長さは、各ガスチャンネルの中空部先端の成形品中
心軸線からの到達距離をノギスで測定した。中空部の肉
厚は、各ガスチャンネルの中空部の先端と成形品中心部
との間の中央部分のチャンネル凸部側の肉厚をマイクロ
メーターで測定した。中空部内表面の粗さは、各ガスチ
ャンネルの中空部の先端と成形品中心部との間の中央部
分のチャンネル平面壁側の中空部内表面をミツトヨ製S
urftest−201型の表面粗度計で測定した。結
果を表1に示す。
【0035】
【比較例1】ポリアミド樹脂としてa5を用いて、実施
例1と同様に評価した。その自由流入角2αは95であ
った。得られた成形品は充分な中空部を有するものの、
多くの部分で骨状ガスチャンネル部からガスがはみ出し
てしまった。結果を表1に示す。
【0036】
【実施例7】ポリアミド樹脂としてa3、無機充填剤と
してガラス繊維を用いた。このポリアミド樹脂67重量
部とガラス繊維(旭ファイバーグラス(株)社製、商
標;CS03JA416)33重量部を用い、東芝機械
(株)製TEM35φ2軸押出機を使用して、ポリアミ
ド樹脂をフィードホッパーから供給し、ガラス繊維はサ
イドフィード口から供給、シリンダー設定温度280
℃、スクリュー回転数300rpmの条件下、混練し、
紡口より押し出されたストランドを冷却し、ペレタイズ
してポリアミド樹脂組成物を得た。
【0037】得られた組成物を用いて実施例1と同様に
して射出成形板を成形し、評価した。結果を表1に示
す。
【0038】
【比較例2】実施例7において、ポリアミド樹脂の配合
量を35重量部とガラス繊維の配合量を65重量部に変
更する以外は実施例7と同様に実施し、ポリアミド樹脂
組成物を得た。このポリアミド樹脂組成物の自由流入角
は20であった。得られた組成物を用いて前述の方法に
て射出成形板を成形した。得られた成形品はゲート近傍
のガスチャンネル部に中空を形成したものの、他のガス
チャンネル部にはほとんど中空を形成しなかった。ゲー
ト近傍のガスチャンネル部を切り出して観察した結果、
ガラス繊維の固まりから成る瘤が形成され、その表面に
は多数のガラス繊維が露出していた。結果を表1に示
す。
【0039】
【比較例3】比較例2において得られたポリアミド樹脂
組成物ペレットとポリアミド樹脂a3ペレットを重量比
で4:1の割合でプラスチック製の袋内で混合したもの
を、成形機のホッパーに投入し、前述の成形条件にて射
出成形板を成形し、評価した。結果を表2に示す。
【0040】得られた成形品はガスチャンネル部に中空
を形成したものの、中空長さは各ガスチャンネルで不均
一であり、中空部の肉厚も同様であった。これは2種類
の熱可塑性樹脂ペレットの混練が不均一なため、得られ
た成形品中に不均一に分散し、中空形成が不安定になっ
ているためと考えられる。このペレットブレンドしたポ
リアミド樹脂組成物の自由流入角は19であった。
【0041】
【実施例8〜10】使用するポリアミド樹脂をそれぞれ
a1、a4、b1に変更する以外は実施例7と同様に実
施し、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られた組成物を
用いて前述の方法にて射出成形板を成形し、評価した。
結果を表1に示す。
【0042】
【実施例11〜14】使用する無機充填剤の種類及び配
合量をそれぞれ、実施例11ではミルドガラス繊維(日
本電気硝子(株)社製、商標;EPG170)33重量
部に、実施例12では焼成カオリン(エンゲルハルト社
製、商標;トランスリンク445)40重量部に、実施
例13ではガラス繊維(同上のもの)15重量部と焼成
カオリン(前述のもの)18重量%に、実施例14では
太径ガラス繊維(旭ファイバーグラス(株)製、商標;
CS03TAFT692)60重量部に変更する以外は
実施例7と同様にして実施し、ポリアミド樹脂組成物を
得た。
【0043】得られた組成物を用いて前述と同様に評価
し、その結果を表2に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は、比較
的長尺な成形品で且つ多数のガスチャンネル部を有する
成形品であっても、均一な中空部を広い範囲で形成で
き、幅広い用途に利用できる。その用途としては、例え
ば、アウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフ
レール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サン
ルーフデフレクター等の自動車部品、及び机及び椅子の
脚、座受け、肘掛け等の各種オフィス部品、更には、車
椅子部品、ドアハンドル、手摺り、浴室等の握り棒、窓
用ノブ、グレーティング材等工業用途に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリアミド樹脂組成物の評価に用いる
成形品の平面図である。
【図2】図1のX−Y断面図である。
【図3】図1のM−N断面図である。
【符号の説明】
A ガスチャンネル B ゲート入口 C 中空部 D 中空部長さ E 中空部肉厚 F 中空部内表面 R8 直径8mmの半円状のガスチャンネル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂30〜100重量%と無
    機充填剤0〜70重量%とからなり、融点+20℃にお
    ける、せん断速度が1000sec-1時の自由流入角2
    αが22〜80の範囲にあることを特徴とするポリアミ
    ド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂の結晶化温度が210℃
    以下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂が、(a)アジピン酸及
    びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレン
    アジパミド単位70〜95重量%と、(b)イソフタル
    酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチ
    レンイソフタラミド単位30〜5重量%とからなる共重
    合体である請求項1又は2記載のポリアミド樹脂組成
    物。
JP9290626A 1997-10-23 1997-10-23 ガスアシスト射出成形用ポリアミド樹脂組成物 Pending JPH11124499A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001098148A (ja) * 1999-07-23 2001-04-10 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂組成物および成形品

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