JPH11127775A - 焙炒野菜類 - Google Patents

焙炒野菜類

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JPH11127775A
JPH11127775A JP30948597A JP30948597A JPH11127775A JP H11127775 A JPH11127775 A JP H11127775A JP 30948597 A JP30948597 A JP 30948597A JP 30948597 A JP30948597 A JP 30948597A JP H11127775 A JPH11127775 A JP H11127775A
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武 酒井
Kaoru Katayama
薫 片山
Kazuyori Ochiai
一頼 落合
Masaru Kihara
大 木原
Ikunoshin Katou
郁之進 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 褐変や褐変臭の少ない、焙炒香味に優れ、嗜
好の多様化に適応できる野菜類やキノコ類、その製造方
法、またこれらの野菜類やキノコ類由来の加工処理物を
提供する。 【解決手段】 野菜類及び/又はキノコ類、あるいはそ
の前処理物を、乾燥熱風で焙炒する工程を含有する処理
で得られる焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類。あるい
はその製造方法。上記焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ
類を湿式加圧下の加熱で処理することにより得られる加
熱処理物。当該加熱処理物を含有、添加及び/又は希釈
してなる食品又は飲料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な焙炒香味を
有する、野菜類及び/又はキノコ類の加工処理物、また
その製造方法に関する。また本発明は該加工処理物を加
熱処理して得られ、機能性飲食品の素材として有用な加
熱処理物及び該加熱処理物を含有する食品又は飲料に関
する。
【0002】
【従来の技術】野菜類やキノコ類は、生食される以外
は、ゆで物、和え物、煮物、炒め物、揚げ物等として利
用されている。しかし、生の野菜類やキノコ類は、かさ
高い、長期保存できない等の点で不利である。そこで野
菜類やキノコ類を乾燥して、このかさ高さの減少、保存
性の向上が図られている。すなわちこの目的の達成のた
め、生の野菜の良さを生かした処理や乾燥法が採られ
る。例えば前処理として野菜類やキノコ類中に含まれる
酵素をブランチングやイオウ処理して不活性化する。乾
燥工程では、野菜の色や香味変化を防ぐために乾燥温度
や時間は過度の条件をとらないよう配慮される。乾燥方
法は、古来よりの天日干し、熱風乾燥が行われ、近年に
なり品質を重視した真空乾燥が行われている。一方、乾
燥による野菜類やキノコ類の加工品も知られている。例
えばかんぴょう、切り干し大根、干しシイタケ等がある
が、乾燥は主に温和な天日干しで、性状と香味は生の場
合と異なった性状と香味の製品として使用されている。
特公平4−57313号公報にはアスパラガスを原料と
した粉末茶並びに抽出茶液が記載されているが、その製
造工程における焙煎温度は90〜120℃で、この温度
以上では褐変や焦げを生ずることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】野菜類やキノコ類を原
料として、褐変や褐変臭が少なく、かつ焙炒香味成分の
豊富な焙炒野菜類や焙炒キノコ類は得られていないのが
現状である。このような新規な焙炒野菜類や焙炒キノコ
類はそれ自体が新規で多様化する嗜好に対応する食品で
あり、更に健康増進用の飲食品の新素材としても期待さ
れる。ここで言う焙炒香味とは強い乾燥熱風による香ば
しい味成分並びにクッキング香の成分をいう。本発明の
目的は褐変や褐変臭の少ない、焙炒香味に優れ、嗜好の
多様化に適応できる野菜類やキノコ類、また健康増進用
飲食品の素材としても優れた野菜類やキノコ類、またそ
の製造方法を提供することにある。またこれらの野菜類
やキノコ類由来の加工処理物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は野菜類及び/又はキノコ類、あるい
はその前処理物を、乾燥熱風で焙炒する工程を含有する
処理で得られる焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類に関
する。本発明の第2の発明は野菜類及び/又はキノコ
類、あるいはその前処理物を、乾燥熱風で焙炒処理する
工程を含有することを特徴とする焙炒野菜類及び/又は
焙炒キノコ類の製造方法に関する。本発明の第3の発明
は本発明の第1の発明の焙炒野菜類及び/又は焙炒キノ
コ類を湿式加圧下の加熱で処理することにより得られる
加熱処理物に関する。本発明の第4の発明は本発明の第
3の発明の加熱処理物を含有、添加及び/又は希釈して
なる食品又は飲料に関する。
【0005】本発明者らは鋭意検討の結果、野菜類及び
/又はキノコ類、あるいはその前処理物、例えば脱水処
理物を乾燥熱風で焙炒することにより、これらの野菜類
及び/又はキノコ類が焙炒香味の豊富な新素材となるこ
とを見出し本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本明細書でいう野菜類とは、一般に食されているも
のであればよく特に限定はないが、葉菜、茎菜、根菜、
果菜、花菜、イモ類であり、例えばタマネギ、アスパラ
ガス、ウリ、カブ、カボチャ、キャベツ、ゴボウ、シ
ソ、大根、トマト、ナス、ニンジン、ニンニク、白菜、
ピーマン、フキ、ショウガ、モヤシ、ワサビ、ホウレン
草、ネギ、ニラ、パセリ、甘藷、馬鈴薯、タロイモ等が
挙げられる。
【0007】本明細書でいうキノコ類とは、特に限定は
ないが、一般に食されているものであればよく、例え
ば、シイタケ、マツタケ、ブナシメジ、ハタケシメジ、
ホンシメジ、エノキタケ、ナメコ、イワタケ、キクラ
ゲ、キヌガサタケ、クリタケ、クロカワ、コウタケ、シ
ョウロ、タマゴタケ、チチタケ、ナラタケ、ハエトリシ
メジ、ハツタケ、ヒラタケ、ホウキタケ、マイタケ、マ
ツオウジ、マッシュルームが挙げられる。これらの野菜
類及び/又はキノコ類は1つ以上組合せて用いることが
できる。
【0008】野菜類及び/又はキノコ類の前処理物とし
ては特に限定は無く、その例としては使用する野菜類及
び/又はキノコ類の脱水物が例示される。脱水された野
菜類及び/又はキノコ類を得るための脱水工程として
は、野菜類及び/又はキノコ類の水分含量が低減される
方法であれば特に限定はないが、自然乾燥して脱水、人
工乾燥して脱水(熱風による脱水、加圧下脱水、減圧下
脱水、常圧下脱水、真空脱水)、有機溶剤による脱水
等、通常行われる方法が用いられる。例えば野菜類及び
/又はキノコ類を空気の温度条件30〜120℃未満で
数分から数日間、乾燥すれば良い。この脱水工程におい
ての加熱温度は一定温度でも良く、連続的に温度を変化
させても良く、また段階的に温度を変化させても良い。
更に詳しくは、香味成分の増強のためには30〜90℃
以下、好ましくは50〜60℃で5〜35時間の処理を
行い、次いで酵素失活、タンパク質変性、結晶水の除去
等を行うために90〜120℃未満、好ましくは100
〜110℃で1〜5時間の処理を行う。
【0009】本発明で焙炒処理を行う野菜類及び/又は
キノコ類は水分含量が0w/w%超〜40w/w%(湿
潤物に対する水分)、好ましくは1w/w%〜15w/
w%の野菜類及び/又はキノコ類が良く、必要に応じこ
れらの水分含量に調整した前処理物を使用することがで
きる。このような脱水工程を経ると、焙炒香味の先駆体
成分の増強、一方褐変成分の前駆体成分(アミノ酸、糖
類)生成の防止と脱水によりアミノカルボニル反応の抑
制ができる。したがって焙炒工程を経ても褐変及び褐変
臭が少なく、且つ焙炒香味の多い野菜類及び/又はキノ
コ類の処理物が得られる。
【0010】焙炒処理の方法としては特開平2−799
65号公報に記載の乾燥熱風を使用する方法があり、焙
炒処理の条件は、使用する野菜類及び/又はキノコ類、
あるいはその前処理物の性状により設定すれば良い。例
えば脱水処理した野菜類及び/又はキノコ類を乾燥熱風
120℃超〜400℃、好ましくは200〜300℃で
数秒〜数十分、好ましくは5秒〜5分間、乾燥熱風に接
触されたことでの褐変や褐変臭がなく、かつ焙炒香味の
豊富な焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類が得られる。
焙炒後の水分含量は0w/w%超〜10w/w%、保存
の上からは0w/w%超〜7w/w%、更に好ましくは
0w/w%超〜5w/w%である。また必要に応じ水分
調整を行っても良い。
【0011】本発明の焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ
類の形状は、加工時の原料の形状により異なるが、食品
としての目的に応じ、スライス状にしても良く、また粉
末状にしても良く、任意の形状とすることができる。
【0012】熱風乾燥による焙炒処理を行う野菜類及び
/又はキノコ類、あるいはその前処理物の形状は特に限
定は無く、効率よく本発明の焙炒野菜類及び/又は焙炒
キノコ類が得られる形状であれば良く、そのままの形
状、細断物、ペースト化物、粉末化物等、目的に応じた
形状とすれば良い。また必要に応じては浸漬、煮沸、凍
結、蒸煮、pH調整等の処理を行った野菜類及び/又は
キノコ類を脱水処理し、焙炒処理を行っても良い。これ
らの焙炒処理前の形状及び脱水処理前の処理は適宜組合
せて行うことができる。
【0013】本発明の焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ
類を湿式加圧下で加熱処理することにより、加熱処理物
中にアポトーシス誘発作用、制がん作用を有する下記式
(化1)で表される4,5−ジヒドロキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オン(以下、シクロペンテノンと称す)
が生成する。したがって本発明の焙炒野菜類及び/又は
焙炒キノコ類はアポトーシス誘発作用、制がん作用等を
有する機能性食品又は飲料の素材としても極めて有用で
ある。
【0014】
【化1】
【0015】焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類の湿式
加圧下での加熱処理は、特にその方法に限定はなく、通
常の加圧条件下で湿式加熱すればよく、例えば、加圧蒸
煮や加圧蒸しが挙げられる。加圧の条件は、ゲージ圧0
〜14kg/cm2 (100〜200℃)、操作上から
は、ゲージ圧0.2〜4kg/cm2 (105〜150
℃)が好ましい。湿式加圧下での加熱時間は、0.1〜
20時間、好ましくは0.5〜10時間であり、用いる
原料の素材や加圧条件の組合せにより適宜選択でき、こ
れらの湿式加圧下での加熱処理により、本発明の加熱処
理物を得ることができる。
【0016】焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類の湿式
加圧下での固液比は、それぞれの固形(含水物として)
1〜80w/v%、好ましくは操作上2〜75w/v%
である。
【0017】本発明の加熱処理物とは、処理物そのま
ま、加熱処理物を溶液と混合した後に固液分離した液及
び残渣、部分精製したものが含まれる。部分精製は、活
性炭処理、滓下げ、限外ろ過等通常の食品業界での処理
方法であればよい。また、処理物そのまま、固液分離し
た液及び残渣、部分精製したものを、希釈、濃縮、粉末
化したものも本発明の加熱処理物に含まれる。
【0018】本発明においては有機酸類を添加し、酸性
下で加熱処理をすることが好ましい。使用する有機酸と
しては、可食可能な有機酸であればよく、例えば、揮発
性酸の酢酸、プロピオン酸、不揮発性酸の乳酸、クエン
酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、アス
コルビン酸(ビタミンC)、ソルビン酸、イタコン酸、
コウジ酸、酒石酸、シュウ酸、フィチン酸等が挙げられ
るが、不揮発性酸が操作上及び香味の点から好ましい。
また、これらの塩を用いてもよい。これら有機酸及び有
機酸の塩は単独又は併用して用いてもよい。
【0019】使用する有機酸は湿熱加圧前に添加してお
けばよく、原料の素材にあらかじめ添加しておいてもよ
い。添加量は、湿潤素材の重量当り0.001〜20w
/v%、仕上りの香味の上からは0.01〜10w/v
%が好ましい。pHの面からは、添加後pH2〜7、好
ましくはpH3〜6が仕上りの味覚の上で良好な結果が
得られる。
【0020】本発明の食品又は飲料は、従来より製造さ
れている原材料を用いることができる。例えば、原材料
として、果糖ぶどう糖液糖、上白糖、グラニュー糖、果
糖、ぶどう糖、オリゴ糖、水飴等の糖質、及び/又はア
スパルテーム、ステビア、フコース、ミラクリン、ラカ
ンカ等の甘味料、及び/又はタンパク質分解物、アミノ
酸液、酵母エキス、グルタミン酸、呈味性核酸、アルギ
ニン、アスパラギン、乳精ミネラル等の調味料、及び/
又は赤キャベツ、アナトー、カロチノイド、フラボノイ
ド、アントシアニン等の着色剤、及び/又はグリセリン
脂肪酸エステル等の乳化剤、及び/又はビタミンA、カ
ロチン、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミンB6
ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、葉酸等のビタ
ミン強化剤、及び/又はシリコーン等の製造用剤、及び
/又は食塩、塩化カリウム、マグネシウムの塩、鉄の塩
等のミネラル剤、及び/又はジェランガム、ローカスト
ビーンガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、
カラギーナン、グアーガム、ペクチン、結晶セルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、コンニャクマンナ
ン、寒天、アルギン酸ナトリウム、キチン、グルコサミ
ン等の増粘材及び/又は食物繊維等の食品素材や食品添
加物等の飲食可能な物質の使用が可能である。
【0021】本明細書でいう食品又は飲料とは、当該加
熱処理物を含有した食品又は飲料であればよく、例えば
製菓・製パン類、穀粉・麺類、農産・林産加工食品、畜
産加工品、乳・乳製品、油脂・油脂加工品、酒類、飲
料、調味料及び食品素材等が挙げられる。特に、飲料、
アルコール含有飲料、スープ類、調味料等に用いると新
しい味覚の付与された飲食品となる。添加量は、0超〜
100%未満で適宜選択できる。
【0022】本発明の食品又は飲料の製造法は、特に限
定はないが、調理、加工及び一般に用いられている食品
又は飲料の製造法による製造を挙げることができ、製造
された食品又は飲料に、焙炒野菜類及び/又は焙炒キノ
コ類を湿式加圧下の加熱で処理することにより得られる
本発明の加熱処理物が含有されていれば良い。すなわ
ち、調理・加工前、調理・加工時、更には調理・加工後
に本発明の加熱処理物を添加してもよいし、調理及び加
工品やその材料を、本発明の加熱処理物へ添加し、本発
明の加熱処理物を希釈してもよい。また本発明の加熱処
理物はそのまま用いても良いし、濃縮して用いても良
い。
【0023】本発明の加熱処理物はがん細胞増殖抑制作
用、抗菌作用を有し、本発明の加熱処理物を含有する食
品又は飲料は制がん性、抗菌性の生理機能を有する食品
又は飲料として有用である。
【0024】以上、本発明により従来にない食味を有し
た野菜類及び/又はキノコ類の加工処理物、すなわち焙
炒野菜類、焙炒キノコ類が提供される。この焙炒野菜類
及び/又は焙炒キノコ類は十分に加熱処理が行われてお
り、そのまま食品として食することができる。またこの
焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類は保存性も良く、ま
た食物繊維等の食品中の有効成分が濃縮されている点に
おいても極めて優れている。本発明の焙炒野菜類及び/
又は焙炒キノコ類は、従来の野菜類及び/又はキノコ類
に準じた方法で調理・加工品としても良く、新規な風味
を有する調理・加工品を得ることができる。更に本発明
の焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類を湿式で加熱処理
することにより、制がん作用、アポトーシス誘発作用等
の生理機能を有するシクロペンテノンを含有する加熱処
理物が得られ、この加熱処理物を使用することにより製
造される食品又は飲料は制がん用、アポトーシス誘発用
の機能性食品又は飲料として有用である。
【0025】なおシクロペンテノンはウロン酸及び/又
はウロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物、例えば果
物果皮、果物搾汁かす、例えばリンゴ搾汁かす、ミカン
搾汁かす、野菜搾汁かす、ビートかす、穀物かす、例え
ば清酒粕、ビールかす、焼酎かす、ウイスキーかす、豆
類かす、例えばおから、デンプンかす、例えば甘藷デン
プンかす、馬鈴薯デンプンかす、海藻かす等の農水産・
食品加工処理物をそのまま、あるいは乾燥、粉砕し、原
料として用い、該原料を加熱処理することにより製造で
きる。
【0026】ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含有
する農水産・食品加工処理物、例えば甘藷デンプンか
す、馬鈴薯デンプンかす等のデンプンかすの加熱処理方
法としては、シクロペンテノンが生成する条件であれば
特に限定は無いが、デンプンかす、例えば甘藷デンプン
かす、馬鈴薯デンプンかすを例えば60〜350℃で数
秒〜数日、好ましくは80〜150℃で数分〜数日加熱
処理すれば、シクロペンテノンを有する加熱処理物を得
ることができる。加熱処理時のpHは特に限定はない
が、酸性下で行うのが好ましく、その原料に応じ加熱処
理時のpHを調整すればよい。
【0027】加熱処理時の原料の濃度はその加熱処理に
よりシクロペンテノンを生成しうる範囲内であれば特に
限定は無く、操作性、収率等の点を考慮し設定すれば良
い。本発明における加熱処理は湿式加熱でも、乾式加熱
でも良いがシクロペンテノンの生成効率の点からは湿式
加熱が好ましい。湿式加熱としては、水蒸気加熱、水蒸
気加圧加熱、加圧式加熱等任意の湿式加熱方法を用いる
ことができる。
【0028】ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含有
する農水産・食品加工処理物、例えば甘藷デンプンか
す、馬鈴薯デンプンかす等のデンプンかすの加熱処理物
中のシクロペンテノンの精製、単離手段としては、化学
的方法、物理的方法等の公知の精製手段を用いれば良
く、ゲルろ過法、分子量分画膜による分画法、溶媒抽出
法、分留法、イオン交換樹脂等を用いた各種クロマトグ
ラフィー法等の従来公知の精製方法を組合せ、加熱処理
物中に生成されたシクロペンテノンを精製、単離するこ
とができる。シクロペンテノンはウロン酸及び/又はウ
ロン酸誘導体を含有する農水産・食品加工処理物、例え
ば甘藷デンプンかす、馬鈴薯デンプンかす等のデンプン
かす等を原料として簡便に、安価に製造することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお実施例において%はw/w%を意味する。
【0030】実施例1 市販のキャベツを8mm角に細断し、その1000g
(水分93%)を通常の乾燥機で50℃で12時間乾
燥、脱水した。脱水を更に高めるため、通常の乾燥機で
110℃で2時間乾燥し、前処理物である脱水キャベツ
を得た。この方法により得た脱水キャベツ(水分7%)
は焙炒香味はなく、変色もなく通常の乾燥野菜に近い性
状であった。得られた脱水キャベツ10gずつを用い
て、150℃、200℃、250℃、300℃、350
℃で30秒間乾燥熱風で焙炒処理し(熱風発生機TSK
−60:竹綱製作所製)、焙炒キャベツ(水分2%)を
得た。得られた焙炒キャベツを用いて香り、味、色につ
いて官能検査を行った。パネラーは10名で1良→3悪
の3点法で行った。評価平均点を基に、1〜1.4を◎
極めて良し、1.5〜2.0を○良、2.1〜2.4を
△やや良、2.5〜3.0を×不良として表示した。そ
の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】 表 1 焙炒キャベツの官能評価 ─────────────────────────────────── 焙炒温度 香り 味 色 総合 (℃) ──────────────────────────────────── 対照 (焙炒無し) △ 野菜臭 △ 野菜香味のみ ◎ 変化無し △ 150 ○ 焙炒香 ○ 焙炒味 ◎ 変化無し ○ ややあり ややあり 200 ◎ 焙炒香 ◎ 焙炒味良好 ◎ 変化無し ◎ 良好 野菜香味との バランス良好 250 ◎ 焙炒香 ◎ 焙炒味良好 ◎ 変化無し ◎ 良好 野菜香味との バランス良好 300 ◎ 焙炒香 ◎ 焙炒味良好 ◎ 変化無し ◎ 良好 野菜香味との バランス良好 350 ○ 焙炒香 ○ 焙炒 ○ やや褐色 ○ やや強い ややきつい ───────────────────────────────────
【0032】表1より、焙炒キャベツは香ばしい焙炒香
と野菜の香りが複合した新規な香りとなり、クッキング
香が豊かと評価された。また焙炒キャベツは旨味が増
し、濃厚感と奥行きある味で味に幅が感じられ、新規な
味となった。対照の脱水キャベツは単にキャベツの乾燥
品の香りと味であった。また焙炒温度を変化させること
によって、焙炒香味の程度を調整することもでき、褐変
や褐変臭の少ない焙炒野菜が得られる。次に250℃、
30秒焙炒した焙炒キャベツ及び対照の脱水キャベツを
用いて、生キャベツ当り同量を用いる配合で、通常の焼
きめしを調理して食して比較した。その結果、焙炒キャ
ベツを用いた焼きめしは、キャベツ風味以外にも香ばし
い香味が油分と良くなじみ、隠し味としての効果を有す
ることが指摘された。
【0033】実施例2 市販の人参、又はタマネギを8mm角に細断し、各々の
1000g(水分93%)を通常の乾燥機で50℃で1
2時間乾燥、脱水した。これらの乾燥物の脱水を更に高
めるため、通常の乾燥機で110℃で2時間乾燥し、前
処理物である脱水人参、脱水タマネギを得た。この方法
により得た脱水人参、脱水タマネギ(それぞれ水分7
%)は焙炒香味はなく、変色もなく通常の乾燥野菜に近
い性状であった。本発明の前処理物として、得られた脱
水人参、脱水タマネギ又は市販の切り干しダイコンを3
0gずつ用いて、250℃で30秒間乾燥熱風で焙炒処
理して焙炒人参、焙炒タマネギ又は焙炒ダイコン(それ
ぞれ水分2%)を得た。得られた焙炒人参、焙炒タマネ
ギ又は焙炒ダイコンを用いて香り、味、色について官能
検査を行った。パネラーは10名で1良→3悪の3点法
で行った。評価平均点を基に、1〜1.4を◎極めて良
し、1.5〜2.0を○良、2.1〜2.4を△やや
良、2.5〜3.0を×不良として表示した。脱水人
参、脱水タマネギ又は脱水ダイコン(対照)との比較結
果を表2に示す。
【0034】
【表2】 表 2 焙炒人参、焙炒タマネギ、焙炒ダイコンの官能評価 ─────────────────────────────────── 香り 味 色 総合 ─────────────────────────────────── 対照人参 (焙炒無し) △ 野菜臭 △ 野菜香味のみ ◎ 変化無し △ 焙炒人参 ◎ 焙炒香味 ◎ 野菜香味と ○ 変化微少 ◎ 良好 焙炒香との バランス良好 対照ダイコン △ 野菜臭 △ 野菜香味のみ ◎ 変化無し △ (焙炒無し) 焙炒ダイコン ◎ 焙炒香味 ◎ 野菜香味と ○ 変化やや ○ 良好 焙炒香との 褐色 バランス良好 対照タマネギ △ 野菜臭 △ 野菜香味のみ ◎ 変化無し △ (焙炒無し) 焙炒タマネギ ◎ 焙炒香味 ◎ 野菜香味と ○ 変化やや ◎ 良好 焙炒香との 黄色 バランス良好 ───────────────────────────────────
【0035】表2より、焙炒人参、焙炒タマネギ又は焙
炒ダイコンは香ばしい焙炒香と野菜の香りが複合した新
規な香りとなり、クッキング香が豊かと評価された。ま
た焙炒人参、焙炒タマネギ、焙炒ダイコンは旨味が増
し、濃厚感と奥行きある味で味に幅が感じられ、新規な
味となった。対照の脱水人参、脱水タマネギ又は脱水ダ
イコン単にこれらの野菜の乾燥品の香りと味であった。
実施例1と同様にして人参、タマネギにおいて焙炒品と
脱水品のそれぞれを通常の焼きめし調理を行って食して
比較すると、焙炒品はクッキング香が豊かで、味も油分
と良くなじみ、隠し味としての効果を有することが認め
られた。
【0036】実施例3 細断したブナシメジ、細断したシイタケ、ほぐしたエノ
キタケを50℃で12時間乾燥、脱水し、脱水を更に高
めるため、110℃で2時間更に乾燥した。この方法に
より得た脱水キノコを用いて、250℃で30秒間乾燥
熱風で焙炒処理して焙炒キノコを得た。焙炒キノコは脱
水キノコに比べ、焙炒香が良好で、キノコ香味と焙炒味
が付加され新規な香味の品質であった。焙炒エノキタケ
をすき焼きの具として用い、一方対照として脱水エノキ
タケを用いて比較すると、焙炒エノキタケはすき焼きの
タレと良くなじみ、焙炒香味と醤油味のバランスが良く
よれていた。
【0037】実施例4 (1)細断したキャベツを50℃で12時間乾燥、脱水
し、脱水を更に高めるため、110℃で2時間更に乾燥
した。この方法により得た脱水キャベツを用いて、15
0℃、200℃、250℃で30秒間乾燥熱風で焙炒処
理して焙炒キャベツを得た。脱水キャベツ、焙炒キャベ
ツを水に懸濁し、2%懸濁物を調製し、それぞれの懸濁
物を希硫酸でpH2又はクエン酸でpH3に調整した
後、121℃で4時間の湿式加圧下での加熱処理を行
い、加熱処理物を得た。加熱処理物を冷却した後、ろ紙
ろ過によりろ液を調製し、ろ液中のシクロペンテノン生
成量を、HPLCにより、後記参考例1−(2)記載の
シクロペンテノンのα型結晶を標準物質とした積分値の
検量線から算出した。HPLCの条件を示す。 カラム:カプセル(CAPCELL)C18 300
S−5μm(京都クロマト社製) 溶出液:精製水 流速:1ml/min 検出:吸光度215nm その結果を表3に示す。下記表3に示すように脱水キャ
ベツ、焙炒キャベツの加熱処理物中にシクロペンテノン
が生成した。
【0038】
【表3】 表 3 ───────────────────────────── 焙炒温度 pH ろ液中 ℃ シクロペンテノン 生成量(μg/ml) ───────────────────────────── 対照 2 48 (脱水キャベツ) 3 39 150 2 58 3 44 200 2 64 3 46 250 2 79 3 50 ────────────────────────────
【0039】(2)細断したキャベツを50℃で12時
間乾燥、脱水し、脱水キャベツを調製した。この脱水キ
ャベツを150℃、200℃、250℃で30秒間乾燥
熱風で焙炒処理して焙炒キャベツを得た。各焙炒キャベ
ツを水に懸濁し、2%懸濁物を調製し、クエン酸でpH
3に調整後、121℃で4時間の湿式加圧下での加熱処
理を行い、加熱処理物を得た。加熱処理物を冷却した
後、ろ紙ろ過によりろ液を調製し、ろ液中のシクロペン
テノン生成量を、実施例4−(1)記載の方法で測定し
た。その結果を表4に示す。下記表4に示すように焙炒
キャベツの加熱処理物中にシクロペンテノンが生成し
た。
【0040】
【表4】 表 4 ─────────────────────── 焙炒温度 ろ液中 ℃ シクロペンテノン 濃度(μg/ml) ─────────────────────── 150 33 200 55 250 65 ───────────────────────
【0041】(3)細断したキャベツを50℃で12時
間乾燥、脱水し、脱水を更に高めるため、110℃で2
時間更に乾燥した。この方法により得た脱水キャベツを
用いて、200℃、250℃、300℃、350℃で3
0秒間乾燥熱風で焙炒処理して焙炒キャベツを得た。焙
炒キャベツを水に懸濁し、2%懸濁物を調製し、クエン
酸でpH3に調整後、121℃で4時間の湿式加圧下で
の加熱処理を行い、加熱処理物を得た。加熱処理物を冷
却した後、ろ紙ろ過によりろ液を調製し、ろ液中のシク
ロペンテノン生成量を実施例4−(1)記載の方法で測
定した。その結果を表5に示す。下記表5に示すよう
に、250℃の焙炒キャベツの加熱処理物中にシクロペ
ンテノンが最も多く生成していた。
【0042】
【表5】 表 5 ─────────────────────── 焙炒温度 ろ液中 ℃ シクロペンテノン 濃度(μg/ml) ─────────────────────── 200 65 250 100 300 67 350 62 ───────────────────────
【0043】(4)細断したキャベツを50℃で12時
間乾燥、脱水し、脱水を更に高めるため、110℃で2
時間更に乾燥した。この方法により得た脱水キャベツを
用いて、250℃で15、30、60、120、24
0、480秒間乾燥熱風で焙炒処理して焙炒キャベツを
得た。焙炒キャベツを水に懸濁し、2%懸濁物を調製
し、希硫酸でpH2に調整後、121℃で4時間の湿式
加圧下での加熱処理を行い、加熱処理物を得た。加熱処
理物を冷却した後、ろ紙ろ過によりろ液を調製し、ろ液
中のシクロペンテノン生成量を実施例4−(1)記載の
方法で測定した。その結果を表6に示す。表6に示すよ
うに焙炒時間30秒で最も多くシクロペンテノンの生成
していた。
【0044】
【表6】
【0045】(5)細断したキャベツを50℃で12時
間乾燥、脱水し、脱水を更に高めるため、110℃で2
時間更に乾燥した。この方法により得た脱水キャベツを
用いて、250℃で30秒間乾燥熱風で焙炒処理して焙
炒キャベツを得た。焙炒キャベツを水に懸濁し、2%懸
濁物を調製し、希硫酸でpH1、2、3、4に調整後、
121℃で4時間の湿式加圧下での加熱処理を行い、加
熱処理物を得た。加熱処理物を冷却した後、ろ紙ろ過に
よりろ液を調製し、ろ液中のシクロペンテノン生成量を
実施例4−(1)記載の方法で測定した。その結果を表
7に示す。表7に示すように初発pH1での加熱処理物
中にシクロペンテノンが最も多く生成していた。
【0046】
【表7】 表 7 ────────────────────── 初発pH ろ液中 シクロペンテノン 濃度(μg/ml) ────────────────────── 1 233 2 87 3 47 4 33 ──────────────────────
【0047】(6)細断した生キャベツ、細断した人
参、細断したタマネギを50℃で12時間乾燥、脱水
し、脱水を更に高めるため、110℃で2時間更に乾燥
し、脱水キャベツ、脱水人参、脱水タマネギを得た。こ
の方法により得た脱水処理物及び市販の切り干しダイコ
ンを用いて、250℃で30秒間乾燥熱風で焙炒処理し
て焙炒処理物を得た。焙炒処理物を水に懸濁し、2%懸
濁物を調製し、希硫酸でpH2に調整後、121℃で4
時間の湿式加圧下での加熱処理を行い、加熱処理物を得
た。加熱処理物を冷却した後、ろ紙ろ過によりろ液を調
製し、ろ液中のシクロペンテノン生成量を実施例4−
(1)記載の方法で測定した。その結果を表8に示す。
表8に示すように各焙炒処理物の加熱処理物中にシクロ
ペンテノンの生成が確認された。
【0048】
【表8】 表 8 ─────────────────────── 焙炒処理物 ろ液中 シクロペンテノン 濃度(μg/ml) ─────────────────────── 焙炒人参 62 焙炒ダイコン 112 焙炒タマネギ 75 焙炒キャベツ 83 ───────────────────────
【0049】(7)実施例3−(6)記載の焙炒処理物
を水に懸濁し、2%懸濁物を調製し、希硫酸でpH3.
8に調整後、115℃で2時間の湿式加圧下での加熱処
理を行い、加熱処理物を得た。加熱処理物を冷却した
後、ろ紙ろ過によりろ液を調製し、ろ液中のシクロペン
テノン生成量を実施例4−(1)記載の方法で測定し
た。その結果を表9に示す。表9に示すように各焙炒処
理物の加熱処理物中にシクロペンテノンの生成が確認さ
れた。
【0050】
【表9】 表 9 ─────────────────────── 焙炒処理物 ろ液中 シクロペンテノン 濃度(μg/ml) ─────────────────────── 焙炒人参 35 焙炒ダイコン 119 焙炒タマネギ 35 焙炒キャベツ 36 ───────────────────────
【0051】参考例1 (1)グルクロノラクトン(ナカライテスク社製)50
0gを38リットルの水に溶解し、生蒸気を吹込んで1
25℃で5時間加熱した。冷却後減圧下濃縮し、NaO
Hで濃縮液をpH5.0に調整した。この液を水で平衡
化したダイヤイオンSA−10A(三菱化学社製)を用
いた陰イオン交換カラム(20リットル)にチャージ
し、水で溶出してくる非吸着画分24リットルを得た。
この画分を減圧下、2.8リットルまで濃縮し、終濃度
2MになるようにNaClを加え、2M NaCl水溶
液で平衡化した合成吸着剤SP−207(三菱化学社
製)カラム(15リットル)に2回に分けてチャージし
た。2M NaCl水溶液でカラムを洗浄し、0.1M
NaCl水溶液で溶出される画分合計78リットルを
得た。この画分を減圧下11リットルまで濃縮し、濃縮
液に対して上記と同様のSP−207カラムクロマトグ
ラフィーを行い24リットルの溶出液を得た。但し、す
べての試料を1回のクロマトグラフィーにかけ、溶出は
水で行った。溶出液を減圧下100mlまで濃縮し、A
C−110−10透析膜(旭化成社製)を用いた電気透
析により脱塩し、シクロペンテノンの6%溶液100m
lを得た。このシクロペンテノン溶液を減圧下濃縮し、
赤褐色の濃縮残渣を調製した。またこのシクロペンテノ
ン溶液を凍結乾燥し、赤褐色の凍結乾燥物を調製した。
【0052】(2)参考例1−(1)で得られたシクロ
ペンテノンの凍結乾燥物120gに酢酸エチルエステル
1. 5リットルを加え、60℃に加熱し、抽出した。得
られた酢酸エチルエステル抽出液を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮残渣を酢酸エチルエス
テル0. 5リットルに加熱溶解し、5℃に1晩放置し結
晶化させた。結晶を吸引ろ過し、減圧乾燥することによ
り、淡黄色のシクロペンテノンのα型結晶50.9gを
得た。
【0053】参考例2 (1)甘藷デンプンかす(固形分27%)を乾燥物換算
で3%、5%、7%となるよう精製水に懸濁し、N−硫
酸溶液にてpH2に調整した。次いで120℃で4時間
の湿式加圧下での加熱処理を行い、加熱処理物を得た。
加熱処理物を冷却した後、ろ紙ろ過によりろ液を調製
し、ろ液中のシクロペンテノン生成量を、実施例4−
(1)記載の方法で測定した。その結果を表10に示
す。下記表10に示すように各甘藷デンプンかす濃度で
の加熱処理によりシクロペンテノンが生成した。
【0054】
【表10】 表 10 ────────────────────── 甘藷デンプンかす ろ液中 乾燥物換算 シクロペンテノン % 生成量(μg/ml) ────────────────────── 3 91 5 155 7 164 ──────────────────────
【0055】(2)甘藷デンプンかす(固形分27%)
を乾燥物換算で5%なるよう精製水に懸濁し、N−硫酸
溶液、N−NaOH溶液にてpH1、2、3、4に調整
した。次いで120℃で4時間の湿式加圧下での加熱処
理を行い、加熱処理物を得た。加熱処理物を冷却した
後、ろ紙ろ過によりろ液を調製し、ろ液中のシクロペン
テノン生成量を実施例4−(1)記載の方法で測定し
た。その結果を表11に示す。表11に示すように、初
発pH1の加熱処理物中に最も多くシクロペンテノンが
生成していた。
【0056】
【表11】 表 11 ────────────────────── 初発pH ろ液中 シクロペンテノン 生成量(μg/ml) ────────────────────── 1 206 2 156 3 45 4 微量 ──────────────────────
【0057】(3)甘藷デンプンかす(固形分27%)
を乾燥物換算で5%となるよう精製水に懸濁し、N−硫
酸溶液にてpH2に調整した。次いで120℃で1、
2、4、6、8時間の湿式加圧下での加熱処理を行い、
加熱処理物を得た。加熱処理物を冷却した後、ろ紙ろ過
によりろ液を調製し、ろ液中のシクロペンテノン生成量
を実施例4−(1)記載の方法で測定した。その結果を
表12に示す。表12に示すようにシクロペンテノン生
成量は加熱時間に依存していた。
【0058】
【表12】 表 12 ─────────────────────── 加熱時間 ろ液中 シクロペンテノン 生成量(μg/ml) ─────────────────────── 1 27 2 49 4 133 6 157 8 219 ───────────────────────
【0059】(4)甘藷デンプンかす(固形分27%)
を乾燥物換算で5%となるよう精製水に懸濁し(懸濁液
のpHは4)、デンプンかす湿重量の0.1、1%とな
るようペクチナーゼ〔スクラーゼ:三共(株)社製〕を
添加し、40℃、4時間のペクチナーゼ処理を行った
後、N−硫酸溶液にてpH2に調整後、120℃で4時
間の湿式加圧下での加熱処理を行い、加熱処理物を得
た。加熱処理物を冷却した後、ろ紙ろ過によりろ液を調
製し、ろ液中のシクロペンテノン生成量を実施例4−
(1)記載の方法で測定した。その結果を表13に示
す。表13に示すようにシクロペンテノン生成量はペク
チナーゼ添加量に依存していた。
【0060】
【表13】 表 13 ─────────────────────── ペクチナーゼ ろ液中 添加濃度 シクロペンテノン % 生成量(μg/ml) ─────────────────────── 無添加 130 0.1 179 1 238 ───────────────────────
【0061】(5)甘藷デンプンかす(固形分27%)
を固形物換算で750gを水道水に懸濁し、N−硫酸溶
液にてpHを2に調整し、15リットルの懸濁液を調製
した。この懸濁液を120℃、4時間の湿式加圧下での
加熱処理を行い、加熱処理物約14リットルを得た。加
熱処理物を冷却した後、ろ過を行いろ液約11リットル
を得た。ろ液中のシクロペンテノン生成量を実施例4−
(1)記載の方法で測定した。ろ液中のシクロペンテノ
ン量は134mg/リットルであった。ろ液中のシクロ
ペンテノンを参考例1に記載の方法で精製、結晶化し、
シクロペンテノンのα型結晶を得た。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は野菜類及び
/又はキノコ類、あるいはその前処理物を、乾燥熱風で
の焙炒工程を包含する工程で製造することにより、褐変
及び褐変臭の少なく、且つ焙炒香味の多い新規野菜類及
び/又はキノコ類、及びその製造方法を提供することが
できる。本発明の新規野菜類及び/又はキノコ類すなわ
ち焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類はこれまでにない
風味を有し、そのまま食することもでき、調理・加工用
の素材とすることもできる。更にこれらの焙炒野菜類及
び/又は焙炒キノコ類を湿式加熱処理することにより、
加熱処理物中にアポトーシス誘発作用、制がん作用等の
生理機能を有するシクロペンテノンが生成し、この加熱
処理物は制がん用、アポトーシス誘発用の機能性飲食品
の素材として有用であり、本発明により、この加熱処理
物及び該加熱処理物を含有、添加及び/又は希釈してな
る制がん用、アポトーシス誘発用の機能性食品又は機能
性飲料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 大 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野菜類及び/又はキノコ類、あるいはそ
    の前処理物を、乾燥熱風で焙炒する工程を含有する処理
    で得られる焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類。
  2. 【請求項2】 前処理物が野菜類及び/又はキノコ類の
    脱水処理物である請求項1記載の焙炒野菜類及び/又は
    焙炒キノコ類。
  3. 【請求項3】 野菜類及び/又はキノコ類、あるいはそ
    の前処理物を、乾燥熱風で焙炒処理する工程を含有する
    ことを特徴とする焙炒野菜類及び/又は焙炒キノコ類の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前処理物が野菜類及び/又はキノコ類の
    脱水処理物である請求項3記載の焙炒野菜類及び/又は
    焙炒キノコ類の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の焙炒野菜類及び/
    又は焙炒キノコ類を湿式加圧下の加熱で処理することに
    より得られる加熱処理物。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の加熱処理物を含有、添加
    及び/又は希釈してなる食品又は飲料。
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