JPH1112874A - アクリル系糸条およびアクリル系糸条のスチーム延伸方法および装置および炭素繊維 - Google Patents

アクリル系糸条およびアクリル系糸条のスチーム延伸方法および装置および炭素繊維

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JPH1112874A
JPH1112874A JP16289697A JP16289697A JPH1112874A JP H1112874 A JPH1112874 A JP H1112874A JP 16289697 A JP16289697 A JP 16289697A JP 16289697 A JP16289697 A JP 16289697A JP H1112874 A JPH1112874 A JP H1112874A
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stretching
acrylic yarn
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Hidemi Goto
英実 後藤
Jun Yamazaki
潤 山崎
Fumio Ogawa
文夫 小川
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  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】太物アクリル系糸条に対して、工程通過性に優
れたアクリル系糸条およびアクリル系糸条のスチーム延
伸方法および装置および炭素繊維を提供する。 【解決手段】アクリル系フィラメント糸条であって、下
記に示す走行糸幅指数Kが95未満であることを特徴と
するアクリル系糸条。 K=Wmin ×100/Wmax (ここで、Kとは、接触角4πのローラ群に糸条を2分
間走行させたときの、該ローラ上の最大糸幅Wmax (m
m)、最小糸幅Wmin (mm)に対し、上式で定義され
る走行糸幅指数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素繊維用前駆体な
どとしても用いられるアクリル系糸条に関し、および4
000フィラメント以上の太物アクリル系フィラメント
糸条を高倍率で安定に延伸するスチーム延伸方法および
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアクリロニトリル系繊維糸条は、炭
素繊維の前駆体(プリカーサ)としても利用されてお
り、性能の優れた炭素繊維を得るために、多くの改善技
術が開示されている。炭素繊維はそのプリカーサである
アクリロニトリル系繊維を紡糸する製糸工程、200〜
400℃の空気雰囲気中で該繊維を加熱焼成して酸化繊
維に転換する耐炎化工程、窒素、アルゴン、ヘリウム等
の不活性雰囲気中でさらに300〜2500℃に加熱し
て炭化する炭化工程を経ることで得られ、複合材料の強
化繊維として航空宇宙用途やスポーツ用途、一般産業用
途などに幅広く利用されている。
【0003】これらのうち一般産業分野への用途拡大の
要求に応えるためには、第一に製造原価を軽減して、廉
価な炭素繊維を提供することが重要である。従来、炭素
繊維に係わる改善は性能の改善に関するものが多く、製
造原価の低減を目的としたものは少なかった。
【0004】炭素繊維のプリカーサの製造方法に関し
て、処理する糸条を太く(太糸条化)するとともに、糸
条幅を狭く(高密度化)することによって、限られた設
備の中で生産量を増大させること、すなわち設備生産性
を向上させることがコストダウンを図る上で重要なポイ
ントとなっている。
【0005】製糸工程での糸条単位を太糸条化したり、
あるいは高密度化すると、特に延伸工程や水洗工程およ
び工程油剤の付与工程で単糸間接着が発生したり、延伸
での毛羽や断糸、水洗不足、油剤の付着斑が惹起され
て、原糸の製造工程における工程通過性が阻害されるの
みならず、次の焼成工程においても断糸や毛羽が発生し
て工程通過性を阻害すると共に、得られる炭素繊維の物
性をも低下させる原因になるのである。これらの製糸工
程での阻害要因は、糸条への加熱や、浴液の浸透が均一
とならず、処理斑が発生することにあることをつきと
め、これらの要因を排除することによって、工程通過性
を改善することについて鋭意検討した。
【0006】このうちスチーム延伸については、これを
安定に行う手段として、これまでに特開昭58−214
520号公報、特開昭60−193632号公報、特開
昭60−257219号公報、および特開平5−263
313号公報等が開示されている。
【0007】特開昭58−214520号公報には、延
伸チューブの両端にラビリンスシールを配し、ラビリン
ス径と延伸張力を適正化して、糸条を一段で延伸しよう
とする技術が開示されている。しかしながら、本発明の
目的である太い糸条の延伸においては、ラビリンス径の
大きさおよび延伸張力を適正化しても、太糸条の束内を
均一加熱することができず、延伸切れが発生するという
問題があった。
【0008】特開昭60−193632号公報および特
開昭60−257219号公報には、いずれも加圧延伸
機に関する技術が開示されており、延伸装置の両端に加
圧流体のシール構造を有し、前者においてはスチーム等
の加圧流体の吹き込み口を糸条の導入側に、後者におい
ては糸条の出側に設けて一段延伸を行うものである。特
に後者においては、加圧流体の吹き込み位置を糸条の出
側に配し、糸条と加圧流体の流れを向流とし、熱効率を
高める構造としたものであるが、これをもってしても太
糸条を均一加熱することはできない。
【0009】さらに、特開平5−263313号公報に
は、前述の欠点を補うため、加圧スチーム延伸機の中を
ラビリンスシールで2つに区切り、予熱ゾーンを設ける
ことで太糸条のスチーム延伸を安定して行う技術が開示
されている。本技術は太物糸条のスチーム延伸には効果
的な技術であるが、より高速で処理しようとすると、毛
羽が多発する問題点があった。これはスチーム延伸工程
に先立って処理される、給油工程・乾燥緻密化工程にお
いて、糸条の単糸同士が軽い程度で融着する、単糸間接
着が生じることにより、予熱ゾーンでの熱伝達が不十分
になり、延伸能が低下するものと考えられる。
【0010】このため、太物糸条を効率良く延伸する手
段として、前述に様な単糸間接着が発生していても十分
な延伸性能を有する技術を検討し、本発明に到達した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、太物
アクリル系糸条に対して、工程通過性に優れたアクリル
系糸条およびアクリル系糸条のスチーム延伸方法および
装置および炭素繊維を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のアクリル系糸
条、スチーム延伸方法、スチーム延伸装置、炭素繊維は
上記課題を解決するために次の構成を有する。
【0013】(1)アクリル系フィラメント糸条であっ
て、下記に示す走行糸幅指数Kが95未満であることを
特徴とするアクリル系糸条。
【0014】K=Wmin ×100/Wmax (ここで、Kとは、接触角4πのローラ群に糸条を2分
間走行させたときの、該ローラ上の最大糸幅Wmax (m
m)、最小糸幅Wmin (mm)に対し、上式で定義され
る走行糸幅指数である。) (2)アクリル系フィラメント糸条が単糸数4000本
以上からなるものであることを特徴とする前記(1)に
記載のアクリル系糸条。
【0015】(3)前記(1)または(2)に記載の糸
条をスチーム延伸して得られるアクリル系糸条。
【0016】(4)アクリル系糸条をスチーム中で延伸
するに際し、スチーム延伸する前の糸条に対して流体処
理を施して糸条を開繊したのち延伸することを特徴とす
るアクリル系糸条のスチーム延伸方法。
【0017】(5)アクリル系フィラメント糸条が単糸
数4000本以上からなるものであることを特徴とする
前記(4)に記載のアクリル系糸条のスチーム延伸方
法。
【0018】(6)前記(4)または(5)に記載のス
チーム延伸方法において、開繊処理を施す流体が空気で
あることを特徴とするアクリル系糸条のスチーム延伸方
法。 (7)前記(4)または(5)に記載のスチーム延伸方
法において、開繊処理を施す流体がスチームであること
を特徴とするアクリル系糸条のスチーム延伸方法。
【0019】(8)アクリル系糸条のスチーム延伸装置
において、スチーム延伸機のフィードロールの途中ある
いはフィードロールの上流側に流体処理ノズルを備えた
ことを特徴とするアクリル系糸条のスチーム延伸装置。
【0020】(9)前記(3)に記載のアクリル系糸条
を焼成して得られる炭素繊維。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細と好ましい態
様を説明する。
【0022】本発明の糸条、方法および装置に適用する
アクリル系糸条の素材としてのアクリル系重合体は、ア
クリロニトリル90重量%以上からなる重合体とするも
のであることが好ましい。従って、10重量%以内で他
のモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。コモ
ノマーとしてはアクリル酸、メタアクリル酸、イタコン
酸、もしくはこれらのメチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、ブチルエステル、アルカリ金属
塩、アンモニウム塩、またはアリルスルホン酸、メタリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、もしくはこれらの
アルカリ金属塩等のうち一種または二種以上を用いるこ
とができる。
【0023】本発明のアクリル系重合体は、たとえば公
知の乳化重合、塊状重合、溶液重合等の重合法を用いて
重合され、さらにこれらの重合体からアクリル系繊維を
製造するに際しては、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド(以下、DMSO)、ジメチルホルムアミ
ド、硝酸、ロダンソーダ水溶液等を溶媒とするポリマー
溶液を紡糸原液として、通常の湿式紡糸法、乾湿式紡糸
法によって紡糸し、その後、浴中延伸を行う。浴中延伸
は紡出糸を直接行っても良いし、一度水洗し溶媒を除去
した後に行ってもよい。浴中延伸は通常50〜98℃の
延伸浴中で約2〜6倍に延伸される。浴中延伸後は、通
常、油剤を付与し、ホットローラ等で乾燥緻密化した
後、スチーム延伸に供される。
【0024】本発明に適用する糸条は、前述したアクリ
ル系糸条で加圧スチーム延伸処理するものであれば特に
限定されないが、炭素繊維プリカーサを製造する場合
に、本発明の効果が後段の焼成工程で重要性を増すので
好適である。
【0025】本発明に適用する糸条は、糸条を構成する
単糸の数が4000フィラメント以上、さらには600
0フィラメント以上である場合に効果が著しく、また、
最終的に得られるアクリル系糸条の総繊度が4000デ
ニール以上、さらには6000デニール以上である場合
に特に効果が著しく発現するので好ましい。このような
太糸条のフィラメントをスチーム延伸する場合、糸束内
部にまでスチームや熱が均一に伝わりにくく、十分な延
伸性能が得られない場合が多い。特にスチーム延伸に先
立って行われる乾燥緻密化工程で、油剤に起因する疑似
接着が生じる場合はその延伸能低下が顕著となる。
【0026】このため、本発明の延伸方法では、下記式
に示す走行糸幅指数Kが95未満である糸条を延伸する
ことが重要である。ここで、Kとは、接触角4πのロー
ラ群に糸条を2分間走行させたときの、該ローラ上の最
大糸幅Wmax (mm)、最小糸幅Wmin (mm)に対
し、次式で定義される走行糸幅指数である。
【0027】K=Wmin ×100/Wmax 接触角4πのローラ群に糸条を走行させたときの上記K
値が95未満、より好ましくは90未満のアクリル糸条
であればスチーム延伸機に供給するローラ本、接触角は
特に限定されない。
【0028】Kが95未満、より好ましくは90未満で
あれば太糸条のスチーム延伸は良好に行われるが、さら
にはスチーム延伸機に供給する糸条を流体処理して糸条
に十分開繊させることにより、糸条の疑似接着をはがす
とともに糸束内部へスチームを浸透させる作用が高まる
のでスチーム延伸をさらに好ましく行うことができる。
【0029】通常、これらの開繊処理は、スチーム延伸
機のフィードロールに導く糸条に対して行ない、この開
繊処理によってフィードロール上の糸幅が変化するほど
糸条の各単糸を動きやすくして、単糸間の疑似接着を容
易にひきはがすことが可能となる。
【0030】開繊のための流体処理に使用する流体は空
気、スチーム、水、有機溶媒、無機物あるいは有機物を
含んだ溶液など、アクリル系糸条に化学変化を生じさせ
ず、かつ開繊効果を与えるものであればいずれでもよい
が、生産時の作業性等を考慮すると空気、スチームなど
が好ましい。
【0031】本開繊処理は、通常開繊ノズルを使用して
行うが、走行糸条を開繊できるものであればその形状は
特に限定されないが、走行糸条の直角方向から流体を吹
き付けることのできるノズルが好ましく用いることがで
きる。また、流体が空気あるいはスチームの場合は、そ
の圧力が1〜5kgf/cm2 程度であるのが好まし
い。
【0032】開繊ノズルの位置や、開繊処理時の糸条張
力は、糸条を開繊させるために適宜選ぶことができる
が、好ましくはローラ間の距離が300mm以上あるロ
ーラ間に開繊ノズルを設置し、できるだけ小さい張力で
処理すると開繊効果が高まって延伸性が向上する。
【0033】本発明の延伸方法は、延伸チューブにスチ
ームを吹き込むことにより延伸するのが好ましいが、延
伸チューブ内を糸条通過口を有するシール部材によって
予熱状態の延伸工程とそれに続く加熱状態の延伸工程の
2工程に分割し、それぞれの領域を圧力制御して延伸す
ると、延伸安定性がより向上して好ましい。糸条通過口
を有するシール部材を2領域間に設けることにより、同
一チューブ内の2領域の圧力を設定することができる。
この場合、加熱状態の延伸工程における圧力を予熱状態
の延伸工程における圧力より0.2〜5.0kg/cm
2 高くするのが好ましい。この圧力差が0.2kg/c
m2 未満では、従来の一段延伸と同様、前段の予熱部で
糸条内の延伸張力斑が生じやすくなり、毛羽が発生する
という問題があり、一方、圧力差が5.0kg/cm2
を越えると予熱部の温度が低すぎて、十分な予熱が行わ
れないか、または、予熱が十分であったとしても後段の
圧力が高すぎて、延伸ゾーンで糸条の溶断が生じるとい
う問題がある。
【0034】また、本発明の延伸方法は、延伸時の糸条
張力を0.1〜1.0g/d、好ましくは0.2〜0.
8g/dの範囲に保持するのが好ましい。延伸張力が
0.1g/d未満では、スチーム圧力が高すぎて(温度
が高すぎて)溶断による延伸切れが発生するという問題
があり、一方、延伸張力が1.0g/dを越えるとスチ
ーム圧力が低すぎて(温度が低すぎて)延伸切れが起こ
るという問題がある。
【0035】また、本発明では、加熱域に吹き込む加圧
スチームに適度の湿り度を与えることは、アクリル系糸
条を適度に濡らして可塑化効果を与え、延伸性を高める
ことからも好ましいことである。この湿りスチームを吹
き込むことによる糸条の水分率は、糸条に含まれる水分
が低すぎると十分な可塑化効果が得られずに延伸性が低
下し単糸切れによる毛羽が発生し、また、その後の乾燥
工程における糸条の水分蒸発負荷が増大することを防ぐ
観点から、高すぎても好ましくなく、延伸後の糸条水分
率の範囲は概ね2〜30%の範囲であるのが好ましい。
【0036】延伸チューブ内の加圧スチームのシール部
材は、通常ラビリンスノズルと称する糸条の通過とスチ
ームの流出を同時に行う小口径を有するパイプを一個あ
るいは複数個連ねて用いるが、これに限定されるもので
はない。なおラビリンスノズルを使用する場合は、該小
口径の形状、寸法および使用個数はチューブ内の圧力を
糸条通過口の大小により所定の圧力範囲に調節できるも
のであればよい。
【0037】スチーム延伸倍率は、スチーム延伸に先立
って行われる浴中での延伸倍率によって決定すべきであ
るが、通常、2〜6倍の延伸を行い、全延伸倍率を7〜
16倍の範囲にするのが好ましい。この時のスチーム圧
力は、延伸倍率と延伸温度によって左右されるが、本発
明における糸条の張力は、前記した延伸倍率のもとで、
先に述べたように0.1〜1.0g/dに保持するもの
であることが好ましい。
【0038】次に、図面に示す実施例にしたがって本発
明の実施態様をさらに詳細に説明する。
【0039】図1は本発明に係るスチーム延伸装置の一
例を示すものであり、延伸チューブの両端および中央部
にスチームのシール構造を有した二段延伸機構を有する
延伸機と糸条開繊のためのノズルを有する断面図であ
る。
【0040】糸条Aはフィードローラ群8を径て、スチ
ーム加圧装置Bへ供給される。このスチーム加圧装置B
は、糸条の供給口1を有するシール部材4と、糸条取り
出し口2を有するシール部材5を両端に備えた円筒状容
器(延伸チューブ)10から構成されている。延伸チュ
ーブ10はシール部材11により予熱域と加熱域に分け
られ、加熱域に加圧スチーム供給口3を有している。加
圧スチームは加湿器7およびスチーム導入管6を径て延
伸チューブ10に導入される。糸条Aは、フィードロー
ラ群8に入る前、あるいはフィードローラ群の途中で、
開繊ノズル13により開繊処理を受けた後、スチーム加
圧装置Bに導かれ、スチーム加圧装置B中を通過する間
にスチームにより加圧加温され、ドローローラ9により
延伸される。
【0041】この延伸ゾーンの圧力制御は、供給スチー
ムの圧力制御器12ならびにシール部材4、5および1
1の開口径を調節することにより行われる。この際、糸
条Aが円滑に通過し、かつチューブ内の圧力バランスが
適正に保たれるように開口径を調整することが好まし
い。このシール部材の形状、寸法は上記条件が満たされ
るなら特に限定されるものではない。スチームの供給口
3の位置は、糸条の予熱と延伸が十分に行われることを
考慮すれば、シール部材11に隣接した位置に設けるこ
とが好ましい。
【0042】なお、予熱ゾーンの圧力はシール部材11
の開口径を調節することにより適宜設定することができ
る。
【0043】
【実施例】以下実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0044】実施例1 アクリロニトリル99.7モル%、イタコン酸0.3モ
ル%からなる固有粘度[η]が1.80のアクリル系重
合体の20%DMSO溶液を紡糸原液として、孔径が
0.1mmφの6000ホールの口金を用いてDMSO
30%、水70%からなる凝固浴中に3mmの空気層を
介した後に吐出し、凝固糸を得た。該凝固糸を2本合わ
せて12000フィラメントとしてから水洗し、熱水中
で2.5倍に延伸した後、シリコーン系油剤を付与して
から乾燥緻密化を行い、引続いて延伸チューブの両端を
ラビリンスノズルでシールし、チューブ中央部のスチー
ム吹き込み口に隣接し、かつ糸条導入側にもう一段ラビ
リンスシールを設けた加圧スチーム延伸装置で延伸し
(5倍延伸)、単繊維繊度が1.0dで、総繊度が12
000dの延伸糸を得た。
【0045】スチーム延伸にあたって、図1に示すよう
に接触角4πのフィードローラ群に糸条を通しながら開
繊ノズルに圧縮空気を供給し、糸条を開繊しながら延伸
し、延伸糸条の走行毛羽数(10分間の毛羽数を目測で
カウントし、1分当たりに換算)を測定した。また、こ
のときのフィードロール上の糸幅を2分間測定し、その
間の最大糸幅Wmax 、最小糸幅Wmin も測定した。結果
を表1に示す。
【0046】表1の結果から、本発明による開繊処理後
の延伸方法により、毛羽の発生が大幅に改善されること
がわかる。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、アクリル系太物糸条を
高倍率で延伸することができるスチーム延伸方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の延伸装置の一例の断面図である。
【符号の説明】
A:延伸に供される糸条 B:スチーム加圧装置 1:糸条の供給口 2:延伸糸条の取り出し口 3:スチーム供給口 4:糸条導入部のシール部材 5:延伸糸条取り出し部のシール部材 6:スチーム導入管 7:供給スチームの加湿器 8:糸条のフィードローラ群 9:延伸糸条のドローローラ群 10:円筒状容器 11:予熱域と加熱域の間の糸条通過口を有するシール
部材 12:スチーム圧力制御装置 13:開繊ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D02J 1/18 D02J 1/18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル系フィラメント糸条であって、下
    記に示す走行糸幅指数Kが95未満であることを特徴と
    するアクリル系糸条。 K=Wmin ×100/Wmax (ここで、Kとは、接触角4πのローラ群に糸条を2分
    間走行させたときの、該ローラ上の最大糸幅Wmax (m
    m)、最小糸幅Wmin (mm)に対し、上式で定義され
    る走行糸幅指数である。)
  2. 【請求項2】アクリル系フィラメント糸条が単糸数40
    00本以上からなるものであることを特徴とする請求項
    1に記載のアクリル系糸条。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の糸条をスチーム
    延伸して得られるアクリル系糸条。
  4. 【請求項4】アクリル系糸条をスチーム中で延伸するに
    際し、スチーム延伸する前の糸条に対して流体処理を施
    して糸条を開繊したのち延伸することを特徴とするアク
    リル系糸条のスチーム延伸方法。
  5. 【請求項5】アクリル系フィラメント糸条が単糸数40
    00本以上からなるものであることを特徴とする請求項
    4に記載のアクリル系糸条のスチーム延伸方法。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載のスチーム延伸方
    法において、開繊処理を施す流体が空気であることを特
    徴とするアクリル系糸条のスチーム延伸方法。
  7. 【請求項7】請求項4または5に記載のスチーム延伸方
    法において、開繊処理を施す流体がスチームであること
    を特徴とするアクリル系糸条のスチーム延伸方法。
  8. 【請求項8】アクリル系糸条のスチーム延伸装置におい
    て、スチーム延伸機のフィードロールの途中あるいはフ
    ィードロールの上流側に流体処理ノズルを備えたことを
    特徴とするアクリル系糸条のスチーム延伸装置。
  9. 【請求項9】請求項3に記載のアクリル系糸条を焼成し
    て得られる炭素繊維。
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