JPH11129291A - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

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JPH11129291A
JPH11129291A JP30077697A JP30077697A JPH11129291A JP H11129291 A JPH11129291 A JP H11129291A JP 30077697 A JP30077697 A JP 30077697A JP 30077697 A JP30077697 A JP 30077697A JP H11129291 A JPH11129291 A JP H11129291A
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JP
Japan
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slide member
cavity
mold
molding material
slide
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JP30077697A
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Inventor
Akio Takano
昭雄 高野
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/34Moulds having venting means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スライド部材の先端部の直径を小さくして、キ
ャビティ内における設置位置の選択範囲を拡大する 【解決手段】溶融成形材料Pがスライド部材11の先端
周縁部8に到達するまで、キャビティ4内の空気および
溶融成形材料Pから発生するガスは、キャビティに進入
してくる溶融成形材料により圧縮力を受け、開口部10
に流入し、ガス通路12a、12bから金型外部へ容易
に排出される。スライド部材11の先端周縁部8に到達
した溶融成形材料Pは、スライド部材11がキャビティ
表面7から高さaだけ突出してキャビティ高さtが急激
に狭くなり流動抵抗が大きくなるため、スライド部材1
1に乗り上げるよりも前に、流動抵抗の低いスライド部
材11の周囲に流動する。そして、スライド部材11の
周囲を埋め尽くして溶融成形材料Pの内圧がスライド部
材11に乗り上げるに十分なだけ高まってから先端周縁
部8から開口部10に向かってスライド部材11の先端
部9上を流動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出成形用金型に関
し、さらに詳しくは、溶融成形材料を金型に射出したと
きのキャビティ内のガス抜き性を改良した射出成形用金
型に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形において、溶融成形材料を金型
に射出してキャビティ内に充填する際に、キャビティ内
に存在する空気と溶融成形材料の先端から発生するガス
等の気体は、注入口から圧入されてくる溶融成形材料に
押されてキャビティ内で圧縮され金型構成部材の微少な
空隙、例えばパーティング面や入れ子のはめ合わせ面か
ら金型の外部に排出される。しかしながら、排出しきれ
ない気体が溶融成形材料の流動をさまたげてショートシ
ョットや焼けという成形不良現象を引き起こすことが知
られている。キャビティ内の気体をできるだけ効率よく
排出する方法として、パーティング面にガスベント溝を
加工する方法、溶融成形材料の流動終端部にガス抜きピ
ンを設置する方法、キャビティ面に多孔質部材を入れ子
する方法などが一般に採用されている。さらに改良され
た方法として、特公平6−88292号公報に開示され
た方法がある。これは図12、図13に示すように、ス
プリング109によりキャビティ104の方向に付勢さ
れたスライド部材107の内周シール面115と軸部材
106の先端シール面116とに間隙を設け、開口部1
14から当該間隙及びガス抜き通路117、更には金型
外部に連通する貫通穴110を通ってキャビティ内の気
体を金型外部へ逃がすためのガス抜き通路を形成したも
のである。このガス抜き通路の作用により、溶融成形材
料Pがスライド部材107の先端に到達するまでは、キ
ャビティ内の気体は当該ガス抜き通路を通って円滑に外
部に排出することとができる。そして、溶融成形材料P
がスライド部材107の先端周縁部113に到達してか
ら開口部114に達するまでの間に、スライド部材10
7は溶融成形材料Pからの押圧により押し下げられ、ス
ライド部材107の内周シール面115と軸部材106
の先端シール面116とが当接することにより上記間隙
は閉鎖され、開口部114に到達した溶融成形材料Pの
開口部114への流入が防止される。ここで、開口部1
14の直径は3mm以上、内周シール面115の間隙は
0.3mm以上に設定され、上記従来のガスベント溝や
多孔質部材を用いたガス抜き方法と比較して格段のガス
排出能力がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公平6−88292
号公報に開示された方法では、スライド部材107の先
端面は、開口部114が最も高く周縁部113に向かう
につれて低くなる略円錐台形状をなし、没入前の状態で
周縁部113はスライド部材107が設置されている型
部材のキャビティ表面と一致させるのがよいと推奨さ
れ、更に、溶融成形材料が周縁部113に到達した後、
開口部114に到達する前に、スライド部材107が溶
融成形材料に押圧されてスライド穴103に没入し、内
周シール面115と先端シール面116との密着を確実
にするためには、スライド部材107の周縁部113と
開口部114までの距離は長いほうがよく、20mm以
上に設定することが望ましいとされている。
【0004】しかしながら、上記構成では、スライド部
材107の直径は40mm以上の大型の部材となり、実
際に金型に設置する場合には、キャビティ形状を考慮す
ると望ましい位置に設置することが困難である場合が多
い、という不都合がある。
【0005】さらに、周縁部113がキャビティ表面と
一致するように配置されたスライド部材107が溶融成
形材料により押圧されてスライド穴に没入するので、ス
ライド部材107の周縁部113はキャビティ表面より
陥没し、その結果として、成形品には直径40mmもの
望ましくない突起形状が周縁部近傍に形成されることに
なり不都合である。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れ、その目的は、スライド部材の直径をできるだけ小さ
くして、しかもスライド部材の本来の作動を確実に達成
することにより、キャビティ内における設置位置の選択
範囲を拡大すると共に、成形品に望ましくない突起形状
が形成されることなく、効率のよいガス抜きを実現でき
る射出成形用金型を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】通常の熱可塑性プラスチ
ックの射出成形では、金型に射出された溶融成形材料は
粘度の高い流体であり、キャビティ内を流動するときに
大きな流動抵抗を受けることになり、キャビティを充填
するために100Mpa(1000kgf/平方cm)
前後の射出圧力を必要とすることは周知である。
【0008】さらに、成形品形状に局部的に薄肉部が存
在すると、その薄肉部に達した溶融成形材料は薄肉部を
避けて周辺部に先に流れて行き、薄肉部には周辺部の溶
融成形材料の内圧が薄肉部に溶融成形材料を押し込むの
に十分な圧力まで高まってから流れ込み始めるという事
実もしばしば経験するところである。
【0009】そこで、本発明は、このような経験をもと
に、上記課題を解決し、目的を達成するためになされた
ものである。即ち、固定型と可動型からなり、型締め状
態で内部にキャビティを形成する射出成形用金型におい
て、前記固定型又は可動型のいずれか一方に設けられ、
前記成形キャビティに開口するスライド穴と、前記スラ
イド穴内に設けられ、該スライド穴の内周面に摺動可能
に設けられた筒状のスライド部材と、前記スライド部材
の内周面に摺動可能に設けられた軸部材と、前記スライ
ド部材の先端部を前記スライド穴からキャビティ内部に
突出させるように付勢する付勢手段と、前記スライド部
材の先端部に設けられ、該スライド部材の内周面をキャ
ビティ内に連通する開口部と、前記成形キャビティを前
記開口部から前記スライド部材の内周面を介して型外部
に連通するガス通路とを備え、前記スライド部材の先端
部に溶融成形材料が到達する以前には該スライド部材は
該付勢手段により、該先端部が前記キャビティに突出し
て、該スライド部材の開口部の内周面と前記軸部材の先
端部との間に隙間が形成され、該スライド部材の先端部
に溶融成形材料が到達すると該スライド部材は該溶融成
形材料により該スライド穴内へ没入する方向へ押圧さ
れ、前記軸部材の先端部と前記スライド部材の開口部の
内周面とが当接して該成形キャビティと前記開口部との
連通を閉塞するように構成され、前記スライド部材の先
端部に溶融成形材料が到達する以前における、前記スラ
イド部材の先端部の前記キャビティ表面からの突出量
を、該キャビティの高さ寸法が急激に狭くなるように設
定した。
【0010】また、好ましくは、前記スライド部材の先
端部の前記キャビティ表面からの突出量は、前記溶融成
形材料が前記スライド部材の先端部に到達したときに、
最初に該スライド部材の周囲を流れ、該溶融成形材料の
内圧が高まった後に該スライド部材に乗り上げて該スラ
イド部材を該スライド穴内へ没入する方向へ押圧する量
に設定される。
【0011】また、好ましくは、前記突出量を、0.3
mm以上に設定した。
【0012】また、好ましくは、前記スライド部材は、
前記軸部材の先端部と前記スライド部材の開口部の内周
面とが当接したときに、該スライド部材の先端部が前記
キャビティ表面と連続した面となるように配置されてい
る。
【0013】また、好ましくは、前記スライド部材の開
口部の側縁面は、該開口部の内周面が軸部材の軸方向に
沿って前記キャビティ方向にテーパ状或いは円弧状に拡
径するランド部を有する。
【0014】また、好ましくは、前記ガス通路は、前記
金型外部において真空吸引手段に接続され、該真空吸引
手段は、前記固定側型と前記可動側型が閉じられたこと
を検出して真空吸引を開始し、前記溶融成形材料の前記
キャビティへの充填が完全に終了した後に真空吸引を停
止する。
【0015】また、好ましくは、前記スライド部材又は
軸部材のいずれかに設けられ、前記スライド部材の移動
を所定量に規制する規制手段を更に具備する。
【0016】また、好ましくは、前記規制手段は、前記
軸部材の軸方向に直交する方向に設けられている。
【0017】また、好ましくは、前記規制手段は、前記
スライド部材又は前記軸部材の一方に設けられ、前記軸
方向に直交する方向に配置された規制ピンと、前記スラ
イド部材又は前記軸部材の他方に設けられ、該規制ピン
に係合する軸方向に形成された長穴とを有する。
【0018】以上のように、本発明の請求項1の発明に
おいては、金型に射出された溶融成形材料がスライド部
材の先端部に到達するまでは、キャビティ内の気体はス
ライド部材の開口部及びガス通路を介して円滑に金型外
部に排出される。そして、溶融成形材料がスライド部材
の先端部に到達すると、スライド部材の先端部が、該キ
ャビティの高さ寸法が急激に狭くなるようにキャビティ
表面より突出しているために、溶融成形材料は流動抵抗
が高いスライド部材を避けて流動抵抗の低い周囲に流
れ、スライド部材に乗り上げるに十分な内圧に達してか
らスライド部材の先端部周縁から開口部に向かって流動
することになる。従って、付勢手段の付勢力を溶融成形
材料の内圧を考慮した値に設定しておけば、溶融成形材
料がスライド部材の先端部に乗り上げるとすぐに、スラ
イド部材は溶融成形材料の押圧により押し下げられて前
記間隙は閉塞され、開口部に到達した溶融成形材料が開
口部に流入することを確実に防止できる。
【0019】また、請求項2の発明においては、スライ
ド部材の先端部のキャビティ表面からの突出量は、溶融
成形材料がスライド部材の先端部に到達したときに、最
初に該スライド部材の周囲を流れ、溶融成形材料の内圧
が高まった後に該スライド部材に乗り上げてスライド部
材をスライド穴内へ没入する方向へ押圧する量に設定さ
れる。また、請求項3の発明においては、前記突出量
を、0.3mm以上に設定した。
【0020】従来例の特公平6−88292公報に開示
されたように、最初からスライド部材の先端部をキャビ
ティ表面と連続した面となるように配置した場合には、
キャビティ内を流動する溶融成形材料の先端部分はほと
んど圧力をもたないため、スライド部材の先端部に溶融
成形材料が到達してからスライド部材を押し下げるため
の押圧を発生するまでに溶融成形材料はある程度の距離
を流れなければならない。そのため、従来例ではスライ
ド部材の周縁部から開口部までの距離を20mm程度確
保する必要があった。
【0021】この従来例に対して、本発明では、スライ
ド部材の先端部をキャビティ表面から突出させた状態に
設けたことにより、溶融成形材料が先端部に乗り上げる
ときには、すでにある程度の内圧を発生した状態になっ
ているため、先端部に溶融成形材料が乗り上げるとすぐ
にスライド部材を押し下げることができる。これによ
り、スライド部材の周縁部から開口部までの距離を5m
m以内にまで縮小することが可能になる。スライド部材
の先端部のキャビティ表面からの突出量を大きくするほ
ど溶融成形材料がスライド部材の先端部に乗り上げるの
により高い内圧に達していることが必要となるので、先
端部に乗り上げた溶融成形材料はより高い押圧をスライ
ド部材に加えることになり、スライド部材の押し下げ動
作はより速くより確実に行われることになる。
【0022】また、請求項4の発明においては、軸部材
の先端部とスライド部材の開口部の内周面とが当接した
ときに、スライド部材の先端部がキャビティ表面と連続
した面となるように配置されているので、成形品の成形
面は、連続面を形成しており、不要な突起形状の形成を
防止することができる。
【0023】また、請求項5の発明においては、スライ
ド部材の開口部の側縁面は、開口部の内周面が軸部材の
軸方向に沿ってキャビティ方向にテーパ状或いは円弧状
に拡径するランド部を有することにより、開口部の側縁
面の形状をなめらかにして鋭角形状と比較して機械的耐
久性が向上すると共に、キャビティから開口部に流入す
る気体は滑らかな変化の流線を描くことになる。丸善
(株)発行の機械設計便覧第3版950ページに示され
た、19−4−3断面積の変化による損失、A管路入口
の損失によると、広い空間から細い管路に流体が流れ込
むときに、管路入口が直角に角をなす場合の損失係数ζ
=0.50、45度面取り形状の場合の損失係数ζ=
0.25、R面取り形状の場合の損失係数ζ=0.06
〜0.005と説明されている。これは、キャビティか
ら開口部に流入する気体の流入の難易に関係するもので
あり、45度面取り、あるいはR面取りをした開口部入
口にすると、直角に角をなす開口部入口に比べて、損失
係数が1/2又は1/10以下になり、気体の流入が非
常に滑らかに行われることになる。キャビティヘの溶融
成形材料の充填は非常に短時間で行われるものであるか
ら、キャビティ内の気体の排出効率が高いほど優れたガ
ス抜き効果が得られるので、開口部の入口の損失係数の
大小は重要な要因の一つと言える。
【0024】また、請求項6の発明においては、キャビ
ティ内の気体をより効果的に排出するために、溶融成形
材料をキャビティに射出開始する前にキャビティ内の強
制排気を開始しようとするものである。射出成形機から
出力される型締め完了信号および必要に応じてノズルタ
ッチ完了信号を真空吸引装置に送り、それにより真空吸
引を開始する。型締め完了信号は金型に設置したリミッ
トスイッチから出力させることもできる。スライド部材
の開口部と金型外部を連通するガス通路は容易に気体が
通過できるための十分な大きさをもっているので、きわ
めて短時間でキャビティ内は減圧される。次に、適宜設
定した射出遅延時間が経過した後に溶融成形材料の射出
が行われキャビティは溶融成形材料で充填される。溶融
成形材料がスライド部材に到達すると、溶融成形材料の
押圧によりスライド部材は押し下げられてスライド部材
のシール面と軸部材の先端テーパ部とが密接することに
より開口部が閉鎖されるので、溶融成形材料がガス通路
に流入する恐れがなく、真空吸引を停止するタイミング
を微妙に調節する必要はない。溶融成形材料の充填が完
了した後であればいつ停止してもよいから簡単なタイマ
での設定も可能である。キャビティからの真空排気口が
溶融成形材料の到達により自動的に閉鎖されることと、
真空吸引の開始と停止の制御がきわめて単純であるため
に、非常に安価に実施することができる。
【0025】また、請求項7〜9の発明においては、キ
ャビティ方向に付勢されたスライド部材の内周面と軸部
材の先端面との間には、規制ピンと長穴とによって規制
された状態で間隙が保持される。従って、軸部材に対す
るスライド部材の付勢時の軸方向の位置関係の規制を、
軸部材とスライド部材に設けた規制ピンと長穴により可
能となっているため、従来例に見られるような外径方向
に張り出した移動量規制のためのつば形状が不要とな
り、非常に小型の機構とすることができ、キャビティ内
での設置位置の選択範囲の自由度がきわめて高くなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施形態]図1〜図3は本発明に係る第1実施
形態の射出成形用金型を示す要部断面図である。
【0027】図1、図2において、射出成形用金型は固
定側型1、可動側型2からなり、可動側型2のキャビテ
ィ4に開口するスライド穴6の内部に同軸的に軸部材1
3が固定して配置されている。軸部材13の外周囲に
は、同じく同軸的に筒状のスライド部材11がスライド
穴6の内周面と摺接して軸方向に移動可能に配置されて
いる。スライド部材11はキャビティ側の先端部9の中
央部分に開口部10が設けられ、開口部10はスライド
部材11の内周でテーパをなして広がる内周シール面1
4に連接している。スライド部材11の後端部25近傍
の内周は拡径した空間部15を形成し、外周は拡径した
肩部16を形成する。軸部材13の先端部はスライド部
材11の内周シール面14に対向するテーパ形状の軸側
シール面18を形成する。スライド部材11の空間部1
5には付勢手段としてコイルばね22が配置され、スラ
イド部材11をキャビティ方向に付勢しているが、スラ
イド部材11の肩部16がスライド穴6の下部にあるザ
グリ部21の突出時受け面19に当接することでスライ
ド部材11のキャビティ方向への移動位置は規制され
る。本実施形態では、キャビティ高さtが3mmであ
り、肩部16が突出時受け面19に当接するとき、スラ
イド部材11の先端周縁部8がキャビティ表面7からの
高さaとして0.5mm突出するように配置され、スラ
イド部材11の後端部25とザグリ部21の没入時受け
面20とが形成する間隙bをb=a=0.5mm程度と
なるように設定している。スライド部材11の内周シー
ル面14と軸部材13の先端部の軸側シール面18との
間には対向間隙sがあり、軸部材13とスライド部材1
1の間にもガス抜き通路27が設けられ、さらに、金型
の外部に連通するガス通路12a、12bが設置されて
いるので、キャビティ4は開口部10、対向間隙s、ガ
ス抜き通路27、空間部15およびガス通路12a、1
2bを経由して金型の外部に連通している。スライド部
材11の先端部9の外径は9mm、内周シール面14の
テーパ角度cは60度、対向間隙sは0.25mm、開
口部の直径は2mmに設定されている。しかし、本実施
形態において、これらの数値は固定されたものではな
く、使用されるプラスチック材料の種類や成形品の肉厚
を勘案して任意に決定できる。例えば、キャビティ高さ
tが1.5mmの場合にスライド部材11の先端周縁部
8のキャビティ表面からの突出量aが0.3mmでも効
果が確認された。
【0028】これにより、固定側型1と可動側型2が閉
じられた後、図示しない射出成形機により溶融成形材料
の注入口3に射出された溶融成形材料Pがスライド部材
11の先端周縁部8に到達するまで、キャビティ4内の
空気および溶融成形材料Pから発生するガスは、キャビ
ティに進入してくる溶融成形材料により圧縮力を受け、
開口部10に流入し、ガス通路12a、12bから金型
外部へ容易に排出される。スライド部材11の先端周縁
部8に到達した溶融成形材料Pは、スライド部材11が
キャビティ表面7から高さaだけ突出してキャビティ高
さtが急激に狭くなり流動抵抗が大きくなるため、スラ
イド部材11に乗り上げるよりも前に、流動抵抗の低い
スライド部材11の周囲に流動する。そして、溶融成形
材料Pの内圧がスライド部材11に乗り上げるに十分な
だけ高まってからはじめて溶融成形材料Pは先端周縁部
8から開口部10に向かってスライド部材11の先端部
9上を流動する。コイルばね22の付勢力を適正に設定
しておくことにより、溶融成形材料Pがスライド部材1
1の先端周縁部9に乗り上げるとすぐに溶融成形材料P
の内圧によりスライド部材11は押し下げられスライド
部材11の内周シール面14と軸部材13の軸側シール
面18は密接し開口部10が閉鎖されるため、開口部1
0に達した溶融成形材料Pが対向間隙sに進入すること
は防止される。
【0029】図3はスライド部材11が押し下げられス
ライド部材11の内周シール面14と軸部材13の軸側
シール面18が密接し開口部10が閉鎖された状態を示
す要部断面図である。
【0030】図3に示すように、スライド部材11の後
端部25とザグリ部分21の没入受け面20は当接し、
スライド部材11の先端周縁部8はキャビティ表面7と
連続した同一面となるように配置されている。これによ
り、スライド部材11の開口部10にシール面の密接に
よる過剰な荷重が負荷されることが回避できるととも
に、成形品表面に不必要な突起物が形成されることも回
避できる。本実施形態において、スライド部材先端部9
は平面形状にしてあるので、平板状の成形品に不必要な
凹みを形成することもない。
【0031】本実施形態では、スライド部材11の先端
部9の軸直角断面の外周形状を円形としているが、キャ
ビティ内のスライド部材11を設置する部位の成形品形
状の必要性に応じて、四角形や多角形の断面形状にする
ことができる。また、当該機構を設置する部位はキャビ
ティ内の溶融成形材料の流動終端部近傍が最優先である
が、キャビティ内の任意の部位に設置しても作動は確実
に行われる。また、キャビティ内に限られるものではな
く、必要に応じてランナ部に設置することもできる。 [第2の実施形態]図4は本発明に係る第2実施形態の
射出成形用金型を示す要部断面図である。
【0032】図4に示すように、第2の実施形態の射出
成形用金型は、第1の実施形態と同様に、コイルばね2
2によりスライド部材11がキャビティ方向に付勢さ
れ、スライド部材11の肩部16がザグリ部分21の突
出受け面19に当接し、スライド部材11の先端周縁部
8はキャビティ表面7より高さaだけ突出している。さ
らに、スライド部材11の後端部25とザグリ部分21
の没入受け面20との間隙bは高さaと同寸法に設定さ
れている。スライド部材11のキャビティ側先端部9a
は中央に開口部10aを有し、先端周縁部8から開口部
10aに向かって盛り上がった形状をなし、開口部10
aの側縁面は滑らかなアール面取りと呼称する円弧状の
面取りがなされており、その奥に連接するテーパ状の内
周シール面14とこの面取り部との間はランド17を形
成する。スライド部材11の内周シール面14と軸部材
13の軸側シール面18は対向隙間sを有する。キャビ
ティ4は開口部10、ランド17、対向隙間s、ガス抜
き通路27、空間部分15およびガス通路12を経由し
て金型外部と連通している。図4は金型に射出された溶
融成形材料Pがスライド部材11に到達する前の状態を
示している。キャビティ4内の空気および溶融成形材料
から発生するガスは開口部10に流入し、ガス通路12
から金型外部へ排出される。このとき、開口部10の側
縁面はアール面取りされた形状となっているので、第1
の実施形態の開口部11のような鋭角の入り口に比較し
て流体の流動損失係数が大幅に減少し、気体の排出効率
が改善されることになる。
【0033】スライド部材11の先端周縁部8に到達し
た溶融成形材料Pは、スライド部材11がキャビティ表
面7から高さaだけ突出してキャビティ高さが急激に狭
くなり流動抵抗が大きいためスライド部材11に乗り上
げるよりも前に、流動抵抗の低いスライド部材11の周
囲に流動する。溶融成形材料Pの内圧がスライド部材1
1に乗り上げるに十分なだけ高まってからはじめて溶融
成形材料Pは先端周縁部8から開口部10aに向かって
スライド部材11の先端部9a上を流動する。コイルば
ね22の付勢力を適正に設定しておくことにより、溶融
成形材料Pがスライド部材11の先端部9aに乗り上げ
るとすぐに溶融成形材料の内圧によりスライド部材11
は押し下げられスライド部材11の内周シール面14と
軸部材13の軸側シール面18は密接し開口部10aが
閉鎖されるため、開口部11aに達した溶融成形材料P
が対向間隙sに進入することは防止される。このとき、
スライド部材11の先端部9aは先端周縁部8から開口
部10aに向かって盛り上がった形状になっているの
で、先端周縁部8から開口部10aに向かう溶融成形材
料Pの流れは開口部10aを中心とする同心円状の流れ
になるような作用を受けることになり溶融成形材料Pが
開口部10aに到達するまでに内周シール面14と軸側
シール面18とをより確実に密接させることになる。
【0034】その他、第1の実施形態と同じ部材には、
同一の符号を付して説明を省略する。 [第3の実施形態]図5は本発明に係る第3実施形態の
射出成形用金型を示す要部断面図である。
【0035】図5に示すように、第3実施形態の射出成
形用金型は、第1の実施形態の構成において、可動型2
のガス通路12のガス出口30に真空吸引用配管31を
接続する。真空吸引配管31は途中に制御装置34と接
続された電磁切替え弁32を介して他端が真空ポンプ3
3に連接されている。
【0036】射出成形が行われるとき、金型が閉じられ
ると、図示しない射出成形機の型締め完了信号が制御装
置34に送られ制御装置34は電磁切替え弁32を開き
キャビティ4内を減圧する。射出成形機の射出遅延時間
を経過後、射出成形機から射出された溶融成形材料Pは
減圧されているキャビティ4に流入する。キャビティ4
への溶融成形材料Pの充填完了後、制御装置34はあら
かじめ設定した時間が経過すると電磁切替え弁32を閉
じる。シール面の対向隙間sはスライド部材11が溶融
成形材料Pの押圧により自然に押し下げられることによ
り閉鎖されるので、溶融成形材料Pがガス通路12に流
入する心配がないから電磁切替え弁32を閉じるタイミ
ングを厳密に制御する必要はない。溶融成形材料の充填
が完了した後であればいつ停止してもよいから簡単なタ
イマで制御できる。減圧したキャビティに射出された溶
融成形材料は、気体の抵抗が減少し充填速度が高まるこ
とと、流動途中での気体の巻き込みや閉じ込めのような
望ましくない現象を避けることができるため、成形品の
品質向上が期待できる。
【0037】その他、第1の実施形態と同じ部材には、
同一の符号を付して説明を省略する。 [第4の実施形態]図6〜図8は本発明に係る第4の実
施形態の射出成形用金型を示す要部断面図である。
【0038】図6、図7において、射出成形用金型は、
固定側型51、可動側型52からなり、可動側型52の
キャビティ54に開口するスライド穴53の内部に同軸
的に軸部材56が締結ネジ72により固定して配置され
ている。軸部材56は2段階の段付き形状になってお
り、キャビティ方向にある細径部の外周には、同軸的に
筒状の移動部材57が配置され、中間の中径部の外周に
は、同軸的に付勢手段としてコイルばね59が配置され
ている。この移動部材57の外周はスライド穴53の内
周面と摺接して軸方向に移動可能であり、移動部材57
のキャビティ側先端部62は中央に開口部64を有し、
開口部64から内周に向かってテーパ角度cをもつ内周
弁座面65が設けられ、この内周弁座面65は軸部材5
6の先端部に設けられている外周弁座面66と対向して
いる。移動部材57の後端部は軸部材56の中径部と同
径の段付きをなし、コイルばね59の一端部を係止して
いる。軸部材56の細径部には軸方向に直交する方向に
規制ピン58が配置され、移動部材57には規制ピン5
8と係合する長穴68が軸方向に配置され、これによ
り、コイルばね59に付勢された移動部材57のキャビ
ティ方向の移動量が規制される。軸部材56の細径部か
ら中径部にかけて、および大径部にはガス通路67が形
成され、金型外部に連通するガス排出路60に連通され
ている。コイルばね59により付勢されている移動部材
57のキャビティ側先端周縁部63はキャビティ表面6
1から高さaだけ突出するように配置されている。この
とき移動部材57の内周弁座面65と軸部材56の外周
弁座面66との間には間隙sが形成され、移動部材57
の後端部70と軸部材56の肩部69との間に距離bの
空間がある。
【0039】図8は図7のX−X断面図であり、規制ピ
ン58、長穴68a、68b、ガス通路67a、67b
の関係を示す。
【0040】本実施形態において、スライド穴53の直
径は10mm、キャビティの高さtは2.5mm、移動
部材57の先端周縁部の突出量aは0.5mm、内周弁
座面65のテーパ角度cは60度、内周弁座面65と外
周弁座面66との間隙sは0.25mm、移動部材57
の後端部70と軸部材56の肩部69との空間bは0.
5mm、そして開口部64の直径は2mmに設定されて
いる。ただし、これらの数値は固定されたものではな
く、キャビティの高さや使用するプラスチック材料の種
類、さらに、成形品の大きさや形状を勘案して任意に決
定できる。また、この機構を設置する場所は通常の成形
においてウエルドラインが発生する部位、および溶融成
形材料の充填終端部近傍などが望ましく、設置個数は1
つのキャビティに1個と限られるものではなく、成形品
形状およびゲート配置により複数設置することも可能で
ある。小型で単純な機構であるから複数個設置する場合
にも、設置場所の選択の自由度がきわめて高い。
【0041】これにより、固定側型51と可動側型52
が閉じられた後、図示しない射出成形機により溶融成形
材料の注入口71に射出された溶融成形材料Pが材料流
路55を通ってキャビティ内に進入し移動部材57の先
端周縁部63に到達する以前は、キャビティ54内の空
気および溶融成形材料Pから発生するガスは、キャビテ
ィ内に進入してくる溶融成形材料により圧縮され、開口
部64に流入し、間隙s、ガス通路67およびガス排出
路60を通って金型外部に容易に排出される。
【0042】溶融成形材料が移動部材57の先端周縁部
63に到達すると、移動部材57の先端部がキャビティ
表面61より突出して急激にキャビティ高さが狭くなっ
ているため、溶融成形材料Pは流動抵抗が高い移動部材
57の先端部にそのまま乗り上げることができずに、ま
ず流動抵抗の低い移動部材57の周辺部分に流れ、移動
部材57に乗り上げるのに十分な内圧に達してはじめて
移動部材57に乗り上げることになる。このときの溶融
成形材料Pの内圧を考慮した付勢力をコイルばね59に
設定しておくことにより、溶融成形材料Pが移動部材5
7の先端部62に乗り上げるとすぐに移動部材57は溶
融成形材料Pの押圧によって押し下げられ内周弁座面6
5が外周弁座面66に当接して停止する。これにより、
内周及び外周弁座面65、66間の間隙sは閉鎖され、
開口部64に到達した溶融成形材料Pが間隙sに流入す
ることは防止される。コイルはねの付勢力が大きすぎる
場合は移動部材57が押し下げられる前に溶融成形材料
が間隙sに進入して成形品にバリとして残されたり、は
なはだしい場合は軸部材56のガス通路67を閉塞して
しまうことがあるので、コイルばねの付勢力の設定は重
要である。本実施形態において、付勢力を1.96N
(0.2kgf)に設定した場合には問題無く作動した
が、3.92N(0.4kgf)に設定した場合には若
干のバリが発生した。なお、キャビティの高さtが一定
のとき突出量aを大きくすればするほど溶融成形材料が
移動部材の先端部に乗り上げるために高い内圧を必要と
することになるので移動部材の押し下げ動作はより速く
より確実に行われることになるから突出量は大きいほど
よい。
【0043】また、内周弁座面65と外周弁座面66が
当接して停止する時に、同時に移動部材57の後端部7
0と軸部材66の肩部69とが当接するように空間bを
設定している。これにより、溶融樹脂の最終充填圧を両
弁座面65、66の当接面および後端部70と肩部69
の当接面の2個所で受けることになり、耐久性の高い構
造となっている。
【0044】図9はキャビティに溶融成形材料Pが充填
完了した状態を示す。移動部材57は押し下げられて内
周弁座面65と外周弁座面66とが当接し、移動部材5
7の後端部70と軸部材56の肩部69も当接してい
る。更に、移動部材57の先端周縁部63はキャビティ
表面61と連続した同一面となるように配置されてい
る。このように、突出量aを予めキャビティ表面61と
連続した同一面となるように設定しておけば、成形され
た成形品の表面には従来例に見られたような不要な突起
物が形成されることはない。本実施形態では移動部材5
7の先端部62は平面に形成しているので、平板状の成
形品に不必要な凹みを形成することもない。
【0045】本実施形態では、移動部材57の先端部6
2の軸直角断面の外周形状を円形としているが、キャビ
ティ内の移動部材57を設置する部位の成形品形状の必
要性に応じて、四角形や多角形の断面形状にすることを
妨げるものではない。また、当該機構を設置する部位は
キャビティ内の溶融成形材料の流動終端部近傍が最優先
であるが、キャビティ内の任意の部位に設置しても作動
は確実に行われる。また、キャビティ内に限定されるも
のではなく必要に応じて部分的に拡径したランナ部に設
置することも可能である。 [第5の実施形態]図10は本発明に係る第5実施形態
の射出成形用金型を示す要部断面図である。
【0046】図10に示すように、第5の実施形態の射
出成形用金型は、第4の実施形態と同様に、キャビティ
に開口するスライド穴53の内部に軸部材56、移動部
材57およびコイルばね59が同軸的に配置され、軸部
材56に対する移動部材57の軸方向への移動量は規制
ピン58および長穴68の係合により規制されている。
移動部材57の内周弁座面65と軸部材56の外周弁座
面66は対向して間隙sを有する。軸部材56により形
成されるガス通路67は金型外部に連通するガス排出路
60に連通されている。移動部材57の先端周縁部63
はキャビティ表面61から突出して配置される。移動部
材57の先端部62aは先端周縁部63から中央の開口
部64に向かって盛り上がった形状をしており、そのた
め、開口部64においてキャビティ高さが最も狭くなっ
ている。
【0047】これにより、固定側型51と可動側型52
とが閉じられた後、射出成形機により金型に射出された
溶融成形材料Pが成形キャビティ54に進入し移動部材
57の先端周縁部63に到達する以前は、キャビティ内
の空気および溶融成形材料から発生するガスは、キャビ
ティ54に進入してくる溶融成形材料により圧縮力を受
け、開口部64に流入し、間隙s、ガス通路67、およ
びガス排出路60を通って金型外部に容易に排出され
る。
【0048】溶融成形材料が移動部材57の先端周縁部
63に到達すると、移動部材57の先端部62aがキャ
ビティ表面61より突出して急激にキャビティ高さが狭
くなっているため、溶融成形材料は流動抵抗が高い移動
部材57の先端部62aにそのまま乗り上げることがで
きずに、まず流動抵抗の低い移動部材周辺部に流れて行
き、移動部材57に乗り上げるのに十分な内圧に達する
とはじめて移動部材57に乗り上げることになる。この
ときの溶融成形材料の内圧を考慮した付勢力をコイルば
ね59に設定しておくことにより、溶融成形材料が移動
部材の先端部62aに乗り上げるとすぐに移動部材57
は溶融成形材料Pの押圧により押し下げられ、内周弁座
面65と外周弁座面66は当接し、溶融成形材料が両弁
座面の間隙sに流入することは防止される。
【0049】本実施形態において、移動部材57の先端
部62aはその先端周縁部63から中央の開口部64に
向かって盛り上がった形状をしてキャビティ高さを開口
部64に近づくほど狭くなるようにしているので、先端
周縁部63に乗り上げた溶融成形材料Pが開口部64に
向かって流れるためには溶融成形材料の内圧がさらに高
まることが必要となる。より高い内圧によって、より高
い押圧が発生し、溶融成形材料が開口に到達するまでに
移動部材の押し下げがより確実に実行されることにな
る。
【0050】その他、第4の実施形態と同じ部材には、
同一の符号を付して説明を省略する。 [第6の実施形態]図11は本発明にかかわる第6実施
形態の射出成形用金型を示す要部断面図でである。
【0051】図11に示すように、第6の実施形態の射
出成形用金型は、固定側型51、可動側型52、および
部材73aと部材73bが一体的に結合されて可動側型
52に組込まれるスライドコア73によりキャビティ5
4が形成されている。部材73aのキャビティ表面61
に開口するスライド穴53の内部に、第4の実施形態と
同様のガス抜き機構が配置されている。移動部材57の
先端周縁部63はキャビティ表面61から突出してい
る。成形キャビティ54は開口部64、内周及び外周弁
座面間の間隙s、ガス通路67a、67bおよびガス排
出路60により金型外部に連通されている。
【0052】これにより、固定側型51と可動側型52
とが閉じられた後、射出成形機により金型に射出された
溶融成形材料Pが成形キャビティ54に進入し移動部材
57の先端周縁部63に到達する以前は、キャビティ内
の空気および溶融成形材料から発生するガスは、金型外
部に容易に排出される。
【0053】溶融成形材料pが移動部材57の先端周縁
部63に到達すると、移動部材57の先端部がキャビテ
ィ表面61より突出して急激にキャビティ高さが狭くな
っているため、溶融成形材料は流動抵抗が高い移動部材
57の先端部にそのまま乗り上げることができずに、ま
ず流動抵抗の低い移動部材周辺部に流れて行き、移動部
材57に乗り上げるのに十分な内圧に達するとはじめて
移動部材57に乗り上げることになる。このときの溶融
成形材料の内圧を考慮した付勢力をコイルばね59に設
定しておくことにより、溶融成形材料が移動部材の先端
部に乗り上げるとすぐに移動部材7は溶融成形材料Pの
押圧により押し下げられ、両弁座面は当接し、溶融成形
材料が両弁座面の間隙sに流入することは防止される。
【0054】その他、第4の実施形態と同じ部材には、
同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】この第5の実施形態のように、本実施形態
のガス抜き機構は小型で単純な構造であるから、設置す
る場所の選択の自由度が高いので、スライドコアに設置
することも可能である。
【0056】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施形態を修正又は変更したものに適用可能であ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る射出
成形用金型によれば、スライド部材の先端部の周縁部に
到達した溶融成形材料は、周縁部がキャビティ表面より
突出して流路が狭められ流動抵抗が増大するので、流動
抵抗が低いスライド部材の周囲に先ず回り込み、溶融成
形材料の内圧が高まった後にほば先端部の周縁部全周か
らスライド部材に乗り上げることになるため、スライド
部材の先端部の周縁部から中央の開口部までの距離が短
くても、溶融成形材料の押圧により軸部材の先端部とス
ライド部材の内周面の隙間の閉鎖が確実に行われ、隙間
に溶融成形材料が流入することが防止でき、従来の方法
に比べて非常に小型の機構とすることができ、キャビテ
ィ内の設置位置の選択自由度がきわめて大きくなる。ま
た、応用例として、金型における部分的に拡張したラン
ナ部へ設置することも容易である。
【0058】また、スライド部材の先端部のキャビティ
表面からの突出量は、溶融成形材料がスライド部材の先
端部に到達したときに、最初に該スライド部材の周囲を
流れ、溶融成形材料の内圧が高まった後に該スライド部
材に乗り上げてスライド部材をスライド穴内へ没入する
方向へ押圧する量に設定される。また、突出量を、0.
3mm以上に設定した。従って、スライド部材の周縁部
から開口部までの距離を5mm以内にまで縮小すること
が可能になる。
【0059】また、溶融成形材料の押圧により押し下げ
られたスライド部材の周縁部はキャビティ表面と連続し
た面となるまで没入されるため、成形品の表面に不要な
突起形状が形成される恐れがなくなる。
【0060】また、スライド部材の開口部の側縁面は損
失係数が小さい形状に設計されているので、効率のよい
気体排出が可能となる。
【0061】また、真空吸引手段と接続することで、真
空引き射出成形を実施する場合に、非常に単純な装置構
成とすることができるので、安価にしかも簡便に実用す
ることができる。また、キャビティ内の気体をより効果
的に排出するために、溶融成形材料をキャビティに射出
開始する前にキャビティ内の強制排気を開始し、真空吸
引の開始と停止の制御がきわめて単純であるために、非
常に安価に実施することができる。
【0062】また、規制ピンと長穴の係合によるスライ
ド部材の移動を所定量に規制する構成とすることによ
り、金型への設置に必要とされる横断面積を最小限にす
ることができるとともに、スライド部材のキャビティ側
の先端周縁部をキャビティ表面から突出して設置するこ
とにより、溶融成形材料がスライド部材の先端部に乗り
上げるときの溶融成形材料の内圧を高めて、溶融成形材
料がスライド部材の先端部に乗り上げるとすぐにスライ
ド部材の押し下げを確実に動作させることができるので
一層の小型化が可能となる。従来例ではスライド部材の
先端部の直径が40mmも必要だったものが本発明によ
れば10mm以内でも実用可能である。また、小型で単
純な機構であるから設置部位の選択の自由度が高く、工
事費用も低簾で済むという効果がある。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の射出成形用金型を
示す要部断面図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の射出成形用金型を
示す要部断面図である。
【図3】本発明に係る第1実施形態の射出成形用金型を
示す要部断面図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の射出成形用金型を
示す要部断面図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態の射出成形用金型を
示す要部断面図である。
【図6】本発明に係る第4の実施形態の射出成形用金型
を示す要部断面図である。
【図7】本発明に係る第4の実施形態の射出成形用金型
を示す要部断面図である。
【図8】本発明に係る第4の実施形態の射出成形用金型
を示す要部断面図である。
【図9】キャビティに溶融成形材料が充填完了した状態
を示す図である。
【図10】本発明に係る第5実施形態の射出成形用金型
を示す要部断面図である。
【図11】本発明にかかわる第6実施形態の射出成形用
金型を示す要部断面図である。
【図12】従来の射出成形用金型を示す要部断面図であ
る。
【図13】従来の射出成形用金型を示す要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1、51…固定側型 2、52…可動側型 4、54…キャビティ 6、53…スライド穴 13、56…軸部材 11、57…スライド部材 22、59…コイルばね 12、60…ガス通路 7、61…キャビティ表面 8、63…先端周縁部 10、64…開口部 14、65…スライド部材の内周面(内周弁座面) 18、66…軸部材の先端部(外周弁座面) 58…規制ピン 68…長穴 P…溶融成形材料 a…突出量

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型からなり、型締め状態で
    内部にキャビティを形成する射出成形用金型において、 前記固定型又は可動型のいずれか一方に設けられ、前記
    成形キャビティに開口するスライド穴と、 前記スライド穴内に設けられ、該スライド穴の内周面に
    摺動可能に設けられた筒状のスライド部材と、 前記スライド部材の内周面に摺動可能に設けられた軸部
    材と、 前記スライド部材の先端部を前記スライド穴からキャビ
    ティ内部に突出させるように付勢する付勢手段と、 前記スライド部材の先端部に設けられ、該スライド部材
    の内周面をキャビティ内に連通する開口部と、 前記成形キャビティを前記開口部から前記スライド部材
    の内周面を介して型外部に連通するガス通路とを備え、 前記スライド部材の先端部に溶融成形材料が到達する以
    前には該スライド部材は該付勢手段により、該先端部が
    前記キャビティに突出して、該スライド部材の開口部の
    内周面と前記軸部材の先端部との間に隙間が形成され、
    該スライド部材の先端部に溶融成形材料が到達すると該
    スライド部材は該溶融成形材料により該スライド穴内へ
    没入する方向へ押圧され、前記軸部材の先端部と前記ス
    ライド部材の開口部の内周面とが当接して該成形キャビ
    ティと前記開口部との連通を閉塞するように構成され、 前記スライド部材の先端部に溶融成形材料が到達する以
    前における、前記スライド部材の先端部の前記キャビテ
    ィ表面からの突出量を、該キャビティの高さ寸法が急激
    に狭くなるように設定したことを特徴とする射出成形用
    金型。
  2. 【請求項2】 前記スライド部材の先端部の前記キャビ
    ティ表面からの突出量は、前記溶融成形材料が前記スラ
    イド部材の先端部に到達したときに、最初に該スライド
    部材の周囲を流れ、該溶融成形材料の内圧が高まった後
    に該スライド部材に乗り上げて該スライド部材を該スラ
    イド穴内へ没入する方向へ押圧する量に設定されること
    を特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 前記突出量を、0.3mm以上に設定し
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形用
    金型。
  4. 【請求項4】 前記スライド部材は、前記軸部材の先端
    部と前記スライド部材の開口部の内周面とが当接したと
    きに、該スライド部材の先端部が前記キャビティ表面と
    連続した面となるように配置されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の射出成形用金
    型。
  5. 【請求項5】 前記スライド部材の開口部の側縁面は、
    該開口部の内周面が軸部材の軸方向に沿って前記キャビ
    ティ方向にテーパ状或いは円弧状に拡径するランド部を
    有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    に記載の射出成形用金型。
  6. 【請求項6】 前記ガス通路は、前記金型外部において
    真空吸引手段に接続され、該真空吸引手段は、前記固定
    側型と前記可動側型が閉じられたことを検出して真空吸
    引を開始し、前記溶融成形材料の前記キャビティへの充
    填が完全に終了した後に真空吸引を停止することを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の射出成形
    用金型。
  7. 【請求項7】 前記スライド部材又は軸部材のいずれか
    に設けられ、前記スライド部材の移動を所定量に規制す
    る規制手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
  8. 【請求項8】 前記規制手段は、前記軸部材の軸方向に
    直交する方向に設けられていることを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
  9. 【請求項9】 前記規制手段は、前記スライド部材又は
    前記軸部材の一方に設けられ、前記軸方向に直交する方
    向に配置された規制ピンと、前記スライド部材又は前記
    軸部材の他方に設けられ、該規制ピンに係合する軸方向
    に形成された長穴とを有することを特徴とする請求項1
    乃至8のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
JP30077697A 1997-10-31 1997-10-31 射出成形用金型 Withdrawn JPH11129291A (ja)

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