JPH11130852A - 脂肪族ポリエステル共重合体の製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステル共重合体の製造方法

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JPH11130852A
JPH11130852A JP29686297A JP29686297A JPH11130852A JP H11130852 A JPH11130852 A JP H11130852A JP 29686297 A JP29686297 A JP 29686297A JP 29686297 A JP29686297 A JP 29686297A JP H11130852 A JPH11130852 A JP H11130852A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性よく生分解性を有する脂肪族ポリエス
テルを製造する方法を提供する。 【解決手段】 (a)脂肪族ジオール、(b)脂肪族ジ
カルボン酸またはその誘導体、(c)2官能脂肪族オキ
シカルボン酸を反応させて脂肪族ポリエステル共重合体
を製造するに際して、反応系に下記(d)を共存させる
ことを特徴とする数平均分子量が1万〜20万である脂
肪族ポリエステル共重合体の製造方法。(d)式(I)
で示される3官能ポリオール 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形法、中空
成形法および押し出し成形法などの汎用プラスチック成
形法で成形可能な高分子量脂肪族ポリエステル共重合体
の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、優れ
た物性と成形に必要な溶融粘度を有し、生産性が良く、
また生分解性にも優れた脂肪族ポリエステル共重合体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム、繊維、その他の成形品
の成形に用いられていた数平均分子量1万以上程度の高
分子量ポリエステルは、芳香族ポリエステル、例えばテ
レフタル酸とエチレングリコールとからつくられるPE
T、またはテレフタル酸と1,4−ブタンジオールとか
らつくられるPBT、に限られるといっても過言ではな
かった。これに対して脂肪族ポリエステルの実用化が極
めて困難であった背景には、脂肪族ポリエステルの融点
が比較的低いこと、また脂肪族ポリエステルが通常知ら
れた重縮合反応では数平均分子量が15,000以上の
ものを得ることが困難であり、得られたとしても熱分解
しやすく、また一般に得ることが容易な数平均分子量1
万程度の共重合体では実用上十分な強度が得られなかっ
たこと、などがあった。
【0003】また、特開平4−189822号公報、お
よび同5−287043号公報などには、数平均分子量
が5,000以上、望ましくは10,000以上、で、
末端基が実質的にヒドロキシル基であるポリエステルジ
オールに、その融点以上の溶融状態において、カップリ
ング剤としてのジイソシアナート基を添加することによ
り、ウレタン結合を含む高分子量の脂肪族ポリエステル
が得られることが記載されている。しかし、本発明者ら
の知る限り、ウレタン結合を含む脂肪族ポリエステル
は、汎用プラスチック成形法で成形する場合、条件によ
っては着色したり、ミクロゲルが発生したりするなどの
問題がある。
【0004】本発明者らは、先に特開平8−25968
0号公報において、脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン
酸またはその機能的誘導体、2官能脂肪族オキシカルボ
ン酸、3官能多価アルコールを共重合させることによ
り、溶融粘度が大きく、数平均分子量に比して大きな重
量平均分子量を有する脂肪族ポリエステル共重合体の製
造方法を提案したが、生産性という面ではまだ不十分で
あった。またこの脂肪族ポリエステル共重合体は生分解
性速度も遅いものであった。
【0005】一般に、脂肪族ポリエステル共重合体の溶
融粘度を高めるためには多官能ポリオールを共重合さ
せ、架橋構造を取らせることが有用であることが知られ
ている(WO96/19521号公報、特開平9−77
850号公報参照)。しかしながら、これらの公報に例
示されている1,2,6−ヘキサントリオール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン等を併用しても、重合速
度は必ずしも満足できる程速くはなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
品、フィルム、繊維などの各種分野に応用可能な、優れ
た物性と溶融粘度および生分解性を有する、高分子量の
脂肪族ポリエステル共重合体を生産性良く製造する方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため鋭意検討した結果、脂肪族ポリエステル
共重合体を製造する際に、反応系に特定の3官能ポリオ
ールを共存させることにより、重合速度が大幅に増大
し、また生分解性の向上した脂肪族ポリエステル共重合
体が得られることを見出した。すなわち本発明の要旨
は、(a)脂肪族ジオール、(b)脂肪族ジカルボン酸
またはその誘導体、(c)2官能脂肪族オキシカルボン
酸を反応させて脂肪族ポリエステル共重合体を製造する
に際して、反応系に(d)式(I)で示される3官能ポ
リオールを共存させることを特徴とする数平均分子量が
1万〜20万である脂肪族ポリエステル共重合体の製造
方法に存する。
【0008】
【化6】
【0009】
【発明の実施の形態】
<(a)脂肪族ジオール>本発明に用いられる(a)脂
肪族ジオールは、脂肪族化合物であって、水酸基を2個
持つ化合物であり、好ましくは下記の式(III)で表され
るものである。
【化7】 HO−R1 −OH (III)
【0010】(式中、R1 は2価の脂肪族炭化水素基、
好ましくは炭素数2〜11、特に好ましくは炭素数2〜
6の2価の脂肪族炭化水素基である。好ましいR1 は−
(CH 2 m −、であり、mは2〜11の整数、好まし
くは2〜6の整数を示す) 本発明に用いることができる脂肪族ジオールは特に限定
されないが、その具体例としては、エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,6−シク
ロヘキサンジメタノールが挙げられる。これらは単独で
用いても、2種以上を併用してもよい。得られる共重合
体の物性の点からは、脂肪族ジオールは、1,4−ブタ
ンジオール、エチレングリコールまたは1,6−ヘキサ
ンジオールであることが特に好ましい。
【0011】<(b)脂肪族ジカルボン酸またはその誘
導体>本発明に用いられる脂肪族ジカルボン酸として
は、分子中に2個のカルボン酸基を有するものであれば
特に限定されるものではないが、(b)脂肪族ジカルボ
ン酸は、下記の式(IV)で表されるものが好ましい。
【0012】
【化8】 HOOC−R2 −COOH (IV)
【0013】(式中、R2 は直接結合、または2価の脂
肪族炭化水素基、好ましくは炭素数2〜11、特に好ま
しくは炭素数2〜6の2価の脂肪族炭化水素基である。
好ましいR2 は、−(CH2 p −である。ただし、p
は0または1〜11の整数、好ましくは0または1〜6
の整数を表す) 脂肪族ジカルボン酸の好ましい具体例としては、シュウ
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
スベリン酸、ドデカン二酸等が挙げられる。誘導体とし
ては通常、脂肪族カルボン酸の酸無水物や低級アルキル
エステル、好ましくは、酸無水物が挙げられる。得られ
る共重合体の物性からは、(b)成分はコハク酸または
無水コハク酸であることが好ましい。これらのジカルボ
ン酸または誘導体は、単独で用いても2種以上を併用し
てもよい。 <(c)2官能脂肪族オキシカルボン酸>本発明に用い
られる2官能脂肪族オキシカルボン酸としては、分子中
に1個の水酸基と1個のカルボン酸基を有するものであ
れば特に限定されるものではないが、下記の式(V)の
脂肪族オキシカルボン酸が好適である。
【0014】
【化9】 HO−R3 −COOH (V)
【0015】(式中、R3 は2価の脂肪族炭化水素基、
好ましくは炭素数1〜11、特に好ましくは炭素数1〜
6の2価の脂肪族炭化水素基である。これらのR3 のう
ち鎖状のものが好ましく用いられる。さらに好ましく
は、1つの炭素原子に水酸基とカルボキシル基を持つ化
合物、特には式(II)
【0016】
【化10】
【0017】(式中、nは0または1以上の整数、好ま
しくは0または1〜10、さらに好ましくは0または1
〜5である)で表されるものである。式(II)で表され
る(c)2官能脂肪族オキシカルボン酸を使用すると重
合速度が増大する。この2官能脂肪族オキシカルボン酸
の具体例としては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキ
シ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪
酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒド
ロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロ
キシカプロン酸、あるいはカプロラクトン等のラクトン
類を開環させたもの、あるいはこれらの混合物などが挙
げられる。これらに光学異性体が存在する場合には、D
体、L体、またはラセミ体のいずれでもよく、形状とし
ては固体、液体、あるいは水溶液であってもよい。特に
使用時の重合速度の増大が特に顕著で、なおかつ入手容
易な乳酸、またはグリコール酸およびこれらの水溶液が
好ましい。乳酸、グリコール酸などは、50%、70
%、90%の水溶液が一般的に市販されており、入手が
容易である。 <(d)3官能ポリオール>本発明では、下記式(I)
に示す3官能ポリオールを使用する。
【0018】
【化11】
【0019】3官能ポリオールでも式(I)に示したヒ
ドロキシメチルヘキサンジオールを併用すると、重合速
度が速く生産性良く脂肪族ポリエステル共重合体を製造
することができる。さらにこのヒドロキシメチルヘキサ
ンジオールを併用すると、脂肪族ポリエステルの特徴で
あるところの生分解性も良好となる。
【0020】<脂肪族ポリエステル共重合体の製造方法
>脂肪族ポリエステル共重合体の製造は、通常エステル
化とそれに続く脱グリコール反応によって行われる。エ
ステル化反応は、温度120℃〜240℃、好ましくは
150℃〜240℃、反応時間1時間以上、好ましくは
1〜10時間、不活性乾燥ガス雰囲気下で、常圧に行え
ばよい。それに続く脱グリコール反応は、温度150℃
〜240℃、好ましくは180℃〜240℃、反応時間
1時間以上、好ましくは2〜15時間、圧力は常圧より
徐々に減圧にし、最終的に10mmHg以下、好ましく
は2mmHg以下で行えばよい。
【0021】脂肪族ジオール(a)の使用量は、脂肪族
ジカルボン酸またはその誘導体(b)に対して実質的に
等モルであるが、実際の製造過程においてはエステル化
反応中に留出することがあることから、脂肪族ジカルボ
ン酸またはその誘導体(b)100モルに対して、一般
的に1〜20モル%過剰に用いることがふつうである。
【0022】本発明に使用される2官能脂肪族オキシカ
ルボン酸(c)の量は、脂肪族ジカルボン酸またはその
誘導体(b)100モルに対し、一般に0.04〜60
モル、好ましくは1〜20モル、より好ましくは3〜1
0モル、である。2官能脂肪族オキシカルボン酸が少な
すぎると本発明の効果が現れにくく、多すぎると結晶性
が失われやすいため、成形上好ましくない。
【0023】2官能脂肪族オキシカルボン酸(c)の添
加時期は、ポリエステル生成反応以前であれば特に限定
されないが、例えば(1)あらかじめ触媒を脂肪族オキ
シカルボン酸溶液に溶解させた状態で原料仕込時または
エステル化反応中に添加する方法、または(2)原料仕
込時に触媒を添加すると同時に添加する方法、などが好
ましい。
【0024】本発明に使用される3官能脂肪族ポリオー
ル(d)の使用割合は、脂肪族ジカルボン酸またはその
誘導体(b)100モルに対して、一般に0.01〜5
モルである。3官能脂肪族ポリオール(d)の添加量が
0.01モル未満では添加の効果が現れにくく、5モル
を越えると反応中ゲル化の危険性が大きくなる。望まし
い使用割合は0.1〜1.0モルである。3官能脂肪族
ポリオール(d)の添加時期はポリエステル生成以前で
あれば特に制限されず、原料仕込時に添加するのが便利
であるが、エステル化反応中に加えても良い。
【0025】本発明による脂肪族ポリエステル共重合体
の製造法は、一般に上記原料を重合触媒の存在下で実施
する。触媒にはポリエステル共重合体の製造に用いるこ
とのできる任意の触媒を選択することができるが、ゲル
マニウム、チタン、アンチモン、スズ、マグネシウム、
カルシウム、亜鉛などの反応系に可溶の金属化合物が挙
げられる。これらの中で、ゲルマニウム化合物が好適で
あり、テトラアルコキシゲルマニウムなどの有機ゲルマ
ニウム化合物、または酸化ゲルマニウムおよび塩化ゲル
マニウムなどの無機ゲルマニウム化合物が特に好まし
い。価格や入手のし易さなどから、酸化ゲルマニウム、
テトラエトキシゲルマニウムまたはテトラブトキシゲル
マニウムなどが特に好ましい。これら触媒の使用量は、
使用するモノマー量、すなわち成分(a)〜(d)の合
計量、に対して一般に0.001〜3重量%、より好ま
しくは0.005〜1.5重量%である。触媒の添加時
期はポリエステル生成以前であれば特に制限されない
が、原料仕込み時に添加しておいてもよく、減圧開始時
に添加してもよい。原料仕込み時に2官能脂肪族オキシ
カルボン酸と同時に添加するか、または2官能脂肪族オ
キシカルボン酸およびその水溶液に触媒を溶解して添加
するのが特に好ましい。
【0026】脂肪族ポリエステル共重合体を製造する際
の温度、時間、圧力などの条件は、目的物であるポリエ
ステル共重合体が得られる条件であれば特に限定されな
いが、温度は150〜260℃、好ましくは180〜2
30℃、重合時間は1時間以上、好ましくは2〜15時
間、減圧度は10mmHg以下、より好ましくは2mm
Hg以下、の範囲から選択することが好ましい。
【0027】<脂肪族ポリエステル共重合体>本発明の
製造法による脂肪族ポリエステル共重合体は、(a)成
分および(b)成分を主要ポリエステル構成員とするも
のであって、その製造に際して前記した通りの配合比で
原料を配合すれば、一般的に、(a)脂肪族ジオール単
位と(b)脂肪族ジカルボン酸機能的誘導体単位のモル
比が実質的に等しくなっており、脂肪族ポリエステル共
重合体の全構成成分のモル数を100モル%としたと
き、(c)2官能脂肪族オキシカルボン酸単位は、0.
02〜30モル%である。
【0028】これらは、3官能脂肪族ポリオール単位の
一部により分岐ないし架橋した構造を有する。すなわ
ち、3官能脂肪族ポリオール単位により架橋構造および
分岐構造を形成する。(d)3官能脂肪族ポリオール単
位は、(b)成分100モルに対して通常0.01〜
5.0モル、好ましくは0.1〜1.0モルの割合で用
いられる。なお、3官能性の(d)成分を共重合させて
あっても、本発明によるポリエステル共重合体は可融で
あって、熱可塑性樹脂の範疇に属する。
【0029】また本発明は、比較的分子量の大きな脂肪
族ポリエステル共重合体の製造法であるが、その数平均
分子量Mnは、一般に1万以上20万以下、通常は3万
以上20万以下、である。また、本発明の製造法による
脂肪族ポリエステル共重合体には、本発明の効果を損な
わない限り、他の共重合成分を導入することができる。
他の共重合成分としては、ヒドロキシ安息香酸等の芳香
族オキシカルボン酸、ビスフェノールA等の芳香族ジオ
ール類、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸、または3官能以上の芳香族ポリオール、脂肪族
ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸、4官能以上の
オキシカルボン酸などが挙げられる。これらの成分は、
50モル%以下、特に20モル%以下である。さらに本
発明の製造法による脂肪族ポリエステル共重合体には、
実用に供するに際して、必要に応じて滑材、ワックス
類、着色剤、フィラー、安定剤などを併用することがで
きる。
【0030】
【実施例】下記の実施例には、本発明をより具体的に説
明するためのものである。本発明はその要旨を越えない
限り、これら実施例に限定されるものではない。また実
施例における数平均分子量は以下の方法により測定した
ものである。 数平均分子量(Mn) ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GP
C)法によって測定した。サンプルをクロロホルムに溶
解し、東ソー製HLC−8020型GPC装置を用いて
ポリスチレン換算により測定した。カラムはPLgel
−10μ−MIXを使用した。
【0031】実施例1 撹拌翼、窒素導入および減圧口を備えた重合管にコハク
酸を94.5g、1,4−ブタンジオールを79.3
g、酸化ゲルマニウムを予め1重量%溶解させた90%
乳酸水溶液4.8g、ヒドロキシメチルヘキサンジオー
ル0.12g(コハク酸100モルに対し、0.1モ
ル)を仕込み、窒素雰囲気中180℃で0.5時間反応
させた後、1時間で220℃まで昇温し、1.5時間か
けて0.5mmHgまで減圧させた。引き続いて0.5
mmHgの減圧下において、4時間重合反応させた。得
られたポリエステルは乳白色であり、Mnは64000
であった。220℃、剪断速度1000sec-1におけ
る溶融粘度は1200ポイズであった。このポリマーを
220℃で熱プレスして厚み200μmのフィルムを作
成し、土壌中に埋設したところ、3か月で32%の重量
減少が認められた。
【0032】実施例2 ヒドロキシメチルヘキサンジオールを0.36g(コハ
ク酸100モルに対し、0.3モル)、重合時間3時間
とした以外、実施例1と同様にして反応させた。得られ
たポリエステルは乳白色であり、Mnは66000であ
った。220℃、剪断速度1000sec-1における溶
融粘度は1300ポイズであった。このポリマーを22
0℃で熱プレスして厚み200μmのフィルムを作成
し、土壌中に埋設したところ、3か月で40%の重量減
少が認められた。
【0033】比較例1 ヒドロキシメチルヘキサンジオールの代わりに、トリメ
チロールプロパン0.32g(コハク酸100モルに対
し、0.3モル)とした以外は、実施例1と同様にして
反応させた。得られたポリエステルは乳白色であり、M
nは31000であった。220℃、剪断速度1000
sec-1における溶融粘度は750ポイズであった。こ
のポリマーを220℃で熱プレスして厚み200μmの
フィルムを作成し、土壌中に埋設したところ、3か月で
5%の重量減少しか認められなかった。
【0034】比較例2 ヒドロキシメチルヘキサンジオールの代わりに、グリセ
リン0.22g(コハク酸100モルに対し、0.3モ
ル)とした以外、実施例1と同様にして反応させた。得
られたポリエステルは乳白色であり、Mnは29000
であった。220℃、剪断速度1000sec-1におけ
る溶融粘度は700ポイズであった。このポリマーを2
20℃で熱プレスして厚み200μmのフィルムを作成
し、土壌中に埋設したところ3か月で5%の重量減少し
か認められなかった。
【0035】比較例3 撹拌翼、窒素導入および減圧口を備えた重合管にコハク
酸を94.5g、1,4−ブタンジオールを79.3
g、酸化ゲルマニウムを予め1重量%溶解させた90%
乳酸水溶液4.8gを仕込み、窒素雰囲気中180℃で
0.5時間反応させた後、1時間で220℃まで昇温
し、1.5時間かけて0.5mmHgまで減圧させた。
引き続いて0.5mmHgの減圧下において、4時間重
合反応させた。得られたポリエステルは乳白色であり、
Mnは27000であった。220℃、剪断速度100
0sec-1における溶融粘度は600ポイズであった。
このポリマーを220℃で熱プレスして厚み200μm
のフィルムを作成し、土壌中に埋設したところ、3か月
で3%の重量減少しか認められなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によると、従来より速い重合速度
で、すなわち生産性良く高粘度の脂肪族ポリエステル共
重合体を製造することができ、さらには、得られる脂肪
族ポリエステル共重合体は生分解性速度も速いものとな
る。本発明により得られる脂肪族ポリエステル共重合体
は、溶融粘度が高いので射出成形法、中空成形法および
押し出し成形法などの各種成形にも有利である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)脂肪族ジオール、 (b)脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体、 (c)2官能脂肪族オキシカルボン酸 を反応させて脂肪族ポリエステル共重合体を製造するに
    際して、反応系に下記(d)を共存させることを特徴と
    する数平均分子量が1万〜20万である脂肪族ポリエス
    テル共重合体の製造方法。 (d)式(I)で示される3官能ポリオール 【化1】
  2. 【請求項2】 触媒の存在下に(a)脂肪族ジオール、
    (b)脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体、(c)2
    官能脂肪族オキシカルボン酸、および(d)式(I)で
    示される3官能ポリオール 【化2】 を反応させる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 触媒を含む(c)2官能脂肪族オキシカ
    ルボン酸の水溶液を、(a)脂肪族ジオール、(b)脂
    肪族ジカルボン酸またはその誘導体、および(d)式
    (I)で示される3官能ポリオール 【化3】 の混合物に添加する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒がゲルマニウム化合物である、請求
    項2又は3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (b)脂肪族ジカルボン酸またはその誘
    導体100モルに対して、(a)脂肪族ジオールを10
    0〜120モル、(c)2官能脂肪族オキシカルボン酸
    を0.04〜60モル、(d)式(I)で示される3官
    能ポリオール 【化4】 を0.01〜5.0モルの割合で反応させる、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 (c)2官能脂肪族オキシカルボン酸が
    式(II) 【化5】 (式中、nは0または1以上の整数を示す)で表される
    ものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 (c)2官能脂肪族オキシカルボン酸が
    乳酸またはグリコール酸である、請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 (a)脂肪族ジオールが1,4−ブタン
    ジオールまたはエチレングリコールである、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (b)脂肪族ジカルボン酸またはその誘
    導体がコハク酸または無水コハク酸である、請求項1〜
    8のいずれか1項に記載の方法。
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Cited By (9)

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