JPH11131224A - スパッタリングターゲットおよびスパッタ装置用部材 - Google Patents

スパッタリングターゲットおよびスパッタ装置用部材

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JPH11131224A
JPH11131224A JP29999497A JP29999497A JPH11131224A JP H11131224 A JPH11131224 A JP H11131224A JP 29999497 A JP29999497 A JP 29999497A JP 29999497 A JP29999497 A JP 29999497A JP H11131224 A JPH11131224 A JP H11131224A
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target
sputtering
electric discharge
sputter
discharge machining
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Takashi Nishi
隆 西
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ターゲットやチャンバー内の各種部材の表面に
付着するスパッタ蒸発粒子の堆積物の剥離(スパッタ放
電の異常,成膜品質の低下等の原因となる)を抑制防止
する。 【解決手段】スパッタ蒸発粒子の付着堆積が生じるター
ゲット等の部材の表面を放電加工により粗面化する。粗
面化効果として、付着堆積物の密着性が高められ、剥離
しにくくなる。表面粗さは、R max 約10μm以上であ
るのが望ましい。放電加工条件(電圧,電流,加工液,
加工時間等)の調節により、被加工物(ターゲット等)
の材種に応じた所要の表面粗さを得ることができる。放
電加工面は、ブラスト処理による粗表面(投射材の付着
残留による汚染を付随する)と異なって、極めて清浄で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク,半導
体,電子部品等の基板表面の固体薄膜をスパッタリング
により成膜するためのターゲットおよびスパッタ装置の
チャンバー内に配置される各種部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器類の分野をはじめ、基板表面に
金属,セラミックス等の固体薄膜を形成する成膜技術と
してスパッタリング法が工業的に広く実施されている。
スパッタ成膜法は、気密チャンバー内に基板と成膜材料
であるターゲットを対向配置し、プラズマの正電荷粒子
をターゲット表面に衝突させてターゲットから叩き出さ
れる粒子(スパッタ蒸発粒子)を、基板表面に衝突沈積
させることにより薄膜を形成するものである。その成膜
法には、マグネトロンスパッタ、直流スパッタ,高周波
スパッタ,イオンビームスパッタなど各種のスパッタ方
式が行われている。ターゲットの近傍にマグネットを配
置し、ターゲット上に閉磁界を形成して行うマグネトロ
ンスパッタは、高速度で良品質の薄膜を成膜できること
から、スパッタ成膜の主流を占めているが、そのターゲ
ットには、スパッタ蒸発領域(エロージョン領域)と、
そうでない領域(非エロージョン領域)とが形成され
る。
【0003】ターゲットから叩き出されるスパッタ蒸発
粒子の一部はターゲットの非エロージョン領域の表面に
付着する。スパッタの進行に伴ってその付着堆積が進む
と、付着界面の応力増加等により、微粉末となって剥離
しスパッタ雰囲気中に舞い上がる。その微粒子が基板表
面に付着すると、形成される薄膜の均質性を阻害し、タ
ーゲットに付着すると、スパッタ放電の異常を生じる原
因ともなる。この対策として、ターゲットの非エロージ
ョン領域をブラスト処理することが行われている。これ
は、適当な粒径を有するセラミックスビーズ等を投射材
として所要の表面域を粗面化し、粗面化効果として堆積
物の付着界面に働く応力を分散緩和し、剥離を抑制防止
するものである。このブラスト処理に関しては種々の工
夫・改良が提案されている(特開平4-301074号, 特開平
6-207268号, 特開平7-316804号,特開平9-104973号
等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ブラスト処理で粗面化
したターゲットの表面には、使用した投射材の破片等が
付着残留する。アルミナ,ジルコニア,炭化けい素のセ
ラミックスビーズは非導電性であるため、その付着残留
物は、スパッタリング過程でスプラッタやマイクロアー
キングと称される異常放電を生じる原因となる。また、
その残留物が基板に形成される薄膜に取り込まれると、
薄膜を汚染し薄膜品質を損なうことになる。このような
不具合を回避するために、ブラスト投射材として、導電
性を有し、かつターゲットと同じ組成を有するものを使
用することも提案されている(特開平8-277466号等)。
しかし、ターゲット表面に有効な表面粗さを付与するに
は、ターゲットの材種に応じた硬さや粒度等を有する投
射材を必要とする。ターゲットの材種によっては、その
ような投射材の入手が困難であり、適用可能なターゲッ
トの材種が制限される。また投射材として高純度のもの
を要求されるため、コストが上昇する等の問題を付随す
る。
【0005】スパッタ蒸発粒子の付着堆積に付随する上
記の不具合は、ターゲットだけの問題にとどまらない。
例えば、ターゲットが取付けられるバッキングプレー
ト,基板を保持するホルダ等の部材の表面にもスパッタ
蒸発粒子が付着堆積する。また、スパッタリング方式に
より、チャンバー内壁面への付着堆積を無視することは
できない。更に、チャンバー内壁面にスパッタ蒸発粒子
が付着するのを防止する部材としてその内壁面に沿って
設置される防着板、あるいは基板表面に形成される薄膜
の膜厚のムラを抑制防止する部材としてターゲットの周
囲に配置されるシールド部材等にも、スパッタ蒸発粒子
の付着堆積が生じる。これらの部材に生じる付着堆積物
も、層厚の増加により微細粉末となって剥離し、前述と
同様の不具合を招く。本発明は、上記問題を解消するこ
とを目的としてなされたものであり、ブラスト処理のよ
うな欠点がなく、スパッタ蒸発粒子の付着堆積物の剥離
防止に有効な粗面を有するスパッタリングターゲットお
よびスパッタ装置用部材を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスパッタリング
ターゲットは、スパッタ面の少なくとも非エロージョン
領域の表面を、放電加工により粗面化することにより、
その表面領域に付着するスパッタ蒸発粒子の付着力を高
めたことを特徴としている。本発明のスパッタ装置用部
材は、気密チャンバー内に配置される部材であって、少
なくともスパッタ雰囲気に曝される部分の表面を放電加
工により粗面化することにより、その表面領域付着する
スパッタ蒸発粒子の付着力を高めたことを特徴としてい
る。
【0007】放電加工は、金属部材等を被加工物とし
て、穴あけ,切断,研削を行う周知の加工技術である。
加工液(白灯油等)中で、被加工物に電極を近接させ、
電圧を印加して被加工物表面の微細な突起に放電を生じ
させると、被加工物は微量ずつ除去される。すなわち、
被加工物の微小突起部の放電に伴う熱と加工液の蒸気圧
の作用により、表面にクレータと盛り上がり部が形成さ
れ、その盛り上がり部に次の放電が生じ、この放電の繰
り返しにより、被加工物を所望の形状に加工するもので
ある。本発明はこの放電加工を粗面化手段として利用す
るものである。放電効果により粗面化されたターゲット
等の部材表面は、ブラスト処理のような投射材の付着・
残留の表面汚染は皆無である。また、得られる表面粗さ
は、放電加工条件により自在に制御でき、ターゲットの
材質に応じた、付着堆積物の剥離防止に有効な粗面化を
容易に達成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、マグネトロンスパッタに
使用されるドーナツ盤形状のターゲット(1)を被加工
物とし、その表面に近接させた電極(2)を送り機構
(図示せず)により、ターゲット(1)の円周方向に沿
って移動させながら、所要領域の表面に放電加工を施す
様子を模式的に示している。本発明の放電加工による粗
面化処理は、一般的な放電加工機を使用して行うことが
できる。加工電源は一般にパルス電源であり、電圧,電
流およびその波形,放電時間,繰り返し周期等により必
要な加工速度と粗さを得る。電極は、例えば銅,黄銅,
炭素等からなるものが使用される。加工液は、例えば白
灯油,水,水ガラス等である。被加工物は一般に金属で
あるが、それに限定されない。セラミックスも、例えば
TiB2,WSi, TiN, MoSi2,などの導電性を有
する材種であれば、同様に粗面化することができる。ま
た、加工液として電解液を使用する場合は、非導電性の
ものを被加工物として所望の粗面を形成することができ
る。
【0009】付着堆積物の剥離防止に有効な表面粗さ
は、ターゲットの材質により異なるが、一般的に最大高
さR max 約10μm以上であり、ターゲットの材質に応
じ、R max 約10〜1000μmの範囲で適宜設定すれ
ばよい。ターゲットを対象とする放電加工による粗面化
は、少なくとも非エロージョン領域に施される。例え
ば,図1のドーナツ盤形状のターゲット(1)では、そ
の外周縁部(11)と内周縁部(13)が非エロージョン領
域であり、中間の環状帯域(12)はエロージョン領域で
ある。なお、ターゲットの使用開始当初のスパッタ放電
特性の安定化のために、エロージョン領域(12)を平滑
面としておくことを望む場合は、例えば、放電加工の電
極の送り操作により、非エロージョン領域(11)(13)
にのみ放電加工を施すようにすればよい。
【0010】図2は、放電加工条件と得られる表面粗さ
の関係を例示している。被加工物: クロムの焼結体(Cr
純度: 99.9wt%)からなるドーナツ盤状ターゲット、加
工電極: 炭素電極, 印加電圧: 200 V, 加工液: 白灯
油。表面粗さR max の値は、電流(A)に比例して増大
しており、この例におけるR max と電流(A)の関係
は、R max (μm)=電流(A)×2.5(μm/
A)、で表される。
【0011】図3は、放電加工により形成されたターゲ
ットの表面状態を示している〔図(1):倍率X160, 図(2):
倍率X800〕。供試ターゲットはクロム焼結体(Cr純度:
99.9wt%)である。加工電極: 炭素電極, 印加電圧: 20
0 V , 電流:5.5 A, 加工液:白灯油。この表面粗さは、R
max 16.1μm, Ra 2.24 μmである。図5(1)(2)は、
上記供試ターゲットについて、触針式表面あらさ測定器
による電気的測定により得られた粗さ曲線を示してい
る。
【0012】図4は、対照として、上記と同種のクロム
焼結体ターゲットにブラスト処理(投射材: アルミナビ
ーズ)を施して形成された表面を示している〔図(1):倍
率X160, 図(2):倍率X800〕。表面粗さは、R max 14.8μ
m, 中心線平均粗さRa 1.86μmである。図6(1)(2)
は、この供試ターゲットについて、前記と同様に測定さ
れた粗さ曲線を示している。
【0013】上記のブラスト処理を施した供試ターゲッ
トと、放電加工を行った供試ターゲットを比較すると、
両者はよく似た粗面化状態を有している。しかし、ブラ
スト処理されたターゲットの表面には、投射材(アルミ
ナビーズ)の少なからぬ量が付着残留しているのが観察
される。図7にその面分析像を示す。黒い斑点模様がA
2 3 である。この付着残留物は、ブラスト処理を受
けた表面の全体に亘つて散在している。X線分光分析に
よれば、その量は約20重量%にも達する。放電加工で形
成された粗表面には、このような汚染はなく、極めて清
浄な表面状態を呈している。
【0014】放電加工による粗面化処理は、ターゲット
のみならず、スパッタ装置のチャンバー内に設置される
各種部材にも効果的に適用される。例えば、ターゲット
が取付けられるバッキングプレートや,基板を保持する
ホルダ等の部材のスパッタ雰囲気に曝される部分を粗面
化するのに適用され、また基板上の薄膜を均一な膜厚に
成膜するための部材としてターゲットの周囲に配置され
るシールド部材、あるいはチャンバー内壁面へのスパッ
タ蒸発粒子の付着を防止する部材として設置される防着
板など、各種部材の粗面化に適用される。これら部材の
放電加工による粗面化効果として、スパッタ蒸発粒子の
付着堆積物の密着性が高められ、剥離に起因するスパッ
タ操作上の不具合や、薄膜品質への悪影響を抑制防止す
る効果が得られる。その表面粗さは、ターゲットの場合
と同じように、R max 約10μm以上とするのが好まし
い。
【0015】
【実施例】
(1)ターゲット 純クロムの焼結体からなるドーナツ盤状ターゲット(外
径 127×内径 63.5 ,mm)。ターゲットの外周縁部
(幅:5mm)および内側縁部(幅:5mm)の非エロージョン
領域を放電加工により粗面化。 放電加工条件: 電極 炭素電極,印加電圧 200V,電流 6
A,加工液: 白灯油。 表面粗さ: R max 16.1μm(Ra 2.24 μm)。
【0016】(2)スパッタ成膜 ターゲットと基板を、直流マグネトロンスパッタ装置の
気密チャンバー内に設置し、基板表面にクロム膜(膜厚
1000 Å)を形成する。使用した基板は、磁気ディスク
用アルミニウム合金基板(表面に無電解めっきによる膜
厚20μmのNi- P合金膜が成膜されている)である。 スパッタ雰囲気: 5 ×10-6Torr(Arガス) 基板温度: 250 ℃ 基板バイアス電圧: -150 V スパッタ投入電力: 5 KW,電圧: 200 V
【0017】また、対照としてブラスト処理したターゲ
ット(前記図4のターゲットと同一材)を使用し、同一
条件下のスパッタ成膜を行った。上記スパッタ成膜にお
いて、対照材ターゲット(ブラスト処理したもの)を使
用したスパッタ成膜では、スパッタ開始当初にターゲッ
ト表面にマイクロアーキングの発生をみたが、発明例の
ターゲットはそのようなトラブルはなく、安定したスパ
ッタ放電による成膜を行うことができた。また、ターゲ
ットのクリーニング(スパッタ蒸発粒子付着物の除去清
掃)を省略してスパッタ成膜を反復実施し、付着堆積物
の剥離の有無を比較すると、発明例のターゲットは、対
照ターゲットと同等以上の剥離抵抗性を有し、長時間に
亘つて、クリーニングを実施することなく連続的に効率
よくスパッタ成膜を遂行することができた。
【0018】
【発明の効果】放電加工によりターゲット等のスパッタ
リング部材を粗面化する本発明によれば、従来のブラス
ト処理による粗面化処理と異なって、ターゲット表面の
汚染に起因するスパッタ異常放電や、薄膜の汚染等を解
消することができる。また、放電加工条件により、部材
の材質に応じた最適の表面粗さの粗面を形成することが
でき、粗面化効果として、スパッタ蒸発粒子の付着堆積
物の剥離とそれに付随するスパッタ放電および成膜品質
上のトラブルを解消し、ターゲット等の部材のクリーニ
ング実施回数の削減等により、長時間に亘り連続的に効
率よくスパッタ成膜操業を遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ターゲットの放電加工の説明図である。
【図2】放電加工における表面粗さに及ぼす電流の影響
を示すグラフである。
【図3】放電加工により粗面化された部材の表面を示す
図面代用顕微鏡写真(倍率: 同図(1) X160, 同図(2) X8
00)である。
【図4】ブラスト処理により粗面化された部材の表面を
示す図面代用顕微鏡写真(倍率: 同図(1) X160, 同図
(2) X800)である。
【図5】放電加工により粗面化された部材表面の触針式
表面粗さ測定器による粗さ曲線を示す図である。
【図6】ブラスト処理により粗面化された部材表面の触
針式表面粗さ測定器による粗さ曲線を示す図である。
【図7】ブラスト処理により粗面化された部材表面の面
分析像を示す図面代用顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1: 放電加工被加工物 2: 電極 11: 非エロージョン領域 12: エロージョン領域 13: 非エロージョン領域
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタ面の少なくとも非エロージョン
    領域の表面を、放電加工により粗面化することにより、
    該表面領域に付着するスパッタ蒸発粒子の付着力を高め
    たことを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 放電加工により粗面化された領域の表面
    が、Rmax 10μm以上の表面粗さを有することを特徴
    とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 気密チャンバー内にターゲットと基板を
    対向配置し、ターゲットのスパッタ蒸発粒子を基板表面
    に衝突沈積させて薄膜を形成するスパッタ装置の該チャ
    ンバー内に配設される部材であって、少なくともスパッ
    タ雰囲気に曝される部分の表面を放電加工により粗面化
    することにより、該表面領域に付着するスパッタ蒸発粒
    子の付着力を高めたことを特徴とするスパッタ装置用部
    材。
  4. 【請求項4】 放電加工により粗面化された領域の表面
    が、Rmax 10μm以上の表面粗さを有することを特徴
    とする請求項3に記載のスパッタ装置用部材。
JP29999497A 1997-10-31 1997-10-31 スパッタリングターゲットおよびスパッタ装置用部材 Pending JPH11131224A (ja)

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