JPH11132017A - 電磁駆動弁の制御装置 - Google Patents

電磁駆動弁の制御装置

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JPH11132017A
JPH11132017A JP9292757A JP29275797A JPH11132017A JP H11132017 A JPH11132017 A JP H11132017A JP 9292757 A JP9292757 A JP 9292757A JP 29275797 A JP29275797 A JP 29275797A JP H11132017 A JPH11132017 A JP H11132017A
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稔夫 不破
Yoshinori Kadowaki
美徳 門脇
Akihiro Yanagiuchi
昭宏 柳内
Takashi Deo
隆志 出尾
Tatsuo Iida
達雄 飯田
Hiroyuki Hattori
宏之 服部
Masahiko Asano
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、内燃機関の吸気弁または排気弁と
して機能する電磁駆動弁を制御する装置に関し、電磁駆
動弁の脱調を未然に防止すること、および、電磁駆動弁
の脱調が生じた際には速やかに正常状態に復帰を図るこ
とを目的とする。 【解決手段】 弁体12に連結されるアーマチャ16の
上下に、アッパーコイル22を把持するアッパーコア1
8と、ロアコイル24を把持するロアコア20とを配置
する。電磁駆動弁10の制御装置として、位置センサ3
6、コントローラ38、および、駆動装置40を備え
る。コントローラ38は、位置センサ36が検出した弁
体12の実変位と目標の変位との偏差を演算する。その
偏差がしきい値以上であれば、駆動装置40はアッパー
コイル22又はロアコイル24に付加電流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁駆動弁の制御
装置に係り、特に、車両用内燃機関の吸気弁または排気
弁として機能する電磁駆動弁を制御する装置として好適
な電磁駆動弁の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平7−3320
44号に開示される如く、内燃機関の吸気弁または排気
弁を構成する電磁駆動弁が知られている。上記従来の電
磁駆動弁は、一対の弾性体と一対の電磁コイルとを備え
ている。上記の電磁駆動弁において、電磁コイルに励磁
電流が供給されると、コアおよびアーマチャを通って、
電磁コイルの内外を還流する磁束が発生する。この際、
コアとアーマチャとの間には、両者を引き寄せる吸引力
が作用する。従って、上記の電磁駆動弁によれば、上下
2つの電磁コイルに交互に励磁電流を供給することで、
弁体を開閉動作させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の電磁駆動弁の開
閉動作時には、弁体に、変位に伴う摺動摩擦や内燃機関
の筒内圧等の外乱が作用する。弁体にこれらの外乱が作
用すると、当初供給する励磁電流では、弁体の着座に必
要な電磁力が発生せず又は弁座の着座に必要な電磁力が
過大となることがある。より具体的には、当初供給する
励磁電流では、電磁力不足により弁体が弁座に到達しな
い事態、または、電磁力過剰により弁体が弁座から跳ね
返る事態が発生することがある(以下、この状態を弁体
または電磁駆動弁の脱調と称す)。吸気弁または排気弁
を構成する電磁駆動弁を備える内燃機関を適正に作動さ
せるためには、上記の脱調を防止すること、および、上
記の脱調が生じた場合には速やかに電磁駆動弁の正常状
態への復調を図ることが必要である。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、電磁駆動弁への駆動信号に対する弁体の脱調を
有効に防止する電磁駆動弁の制御装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、一対の電磁石と一対の弾性体とを協動
せしめて、弁体の開閉動作を行う電磁駆動弁の制御装置
において、前記弁体の変位を検出する変位検出手段と、
当該検出された変位量と目標の変位量との偏差がしきい
値以上の場合に、前記電磁石に供給する励磁電流を増大
する第1付加電流手段と、を備える電磁駆動弁の制御装
置により達成される。
【0006】本発明において、検出された変位量と目標
の変位量との偏差がしきい値以上となると、電磁石に供
給される励磁電流が当初供給された励磁電流に比して大
きな値に変更される。励磁電流が増大されると、弁体を
変位方向に付勢する電磁力が増大する。このため、本発
明によれば、弁体の脱調を未然に防止することができ
る。
【0007】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、請求項1記載の電磁駆動弁の制御装置において、
前記弁体の脱調を検出する脱調検出手段と、一方の変位
端で脱調が生じた場合に、他方の変位端側の電磁石に励
磁電流を印加する第2付加電流手段と、を備える電磁駆
動弁の制御装置により達成される。
【0008】本発明において、一方の変位端で脱調が生
じた場合、弁体は、弾性体の付勢力により他方の変位端
に向かって変位する。かかる状況が生ずると、所定のタ
イミングで他方の変位端側の電磁石に第2付加電流が供
給される。第2付加電流によれば、弁体が他方の変位端
側に変位する過程で生ずる振幅の減衰量を抑制すること
ができる。この場合、第2付加電流は大きな振幅を維持
したまま脱調の生じた変位端に向かって変位する。この
ように、弁体の振幅が大きく維持されていると、弁体を
容易に脱調の生じた変位端に到達させることができる。
このため、本発明によれば、弁体に脱調が生じた場合
に、速やかに脱調を消滅させ、弁体を正常な開閉動作に
復帰させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
電磁駆動弁10の制御装置の全体構成図を示す。電磁駆
動弁10は、弁体12を備えている。弁体12は、図中
下端部を内燃機関の燃焼室内に露出させた状態でシリン
ダーヘッド内に配設される部材であり、内燃機関の吸気
弁又は排気弁を構成する。
【0010】弁体12には、弁軸14が固定されてい
る。また、弁軸14の上端には、アーマチャ16が固定
されている。アーマチャ16は、軟磁性材料で構成され
た環状の部材である。アーマチャ16の上方にはアッパ
ーコア18が、アーマチャ16の下方にはロアコア20
が、それぞれ配設されている。アッパーコア18および
ロアコア20は、ともに磁性材料で構成された部材であ
る。また、アッパーコア18には、アッパコイル26が
把持されると共に、ロアコア20には、ロアコイル24
が把持されている。アッパーコア18及びロアコア20
の外周には、保持部材26が配設されている。アッパコ
ア18およびロアコア20は、両者間に所定の間隔が確
保されるように保持部材26により保持されている。
【0011】また、弁軸14は、アッパースプリング3
0およびロアスプリング32により、軸方向に弾性的に
支持されている。すなわち、アッパースプリング30
は、図1における下方に向けて、ロアスプリング32
は、図1における上方に向けて付勢している。アッパー
スプリング30およびロアスプリング32は、アーマチ
ャ16の中立位置がアッパーコア18とロアコア20と
の中間位置となるように調整されている。
【0012】本実施例のシステムは、電磁駆動弁10の
制御装置として、位置センサ36、コントローラ38、
および駆動装置40を備えている。位置センサ36は、
弁体12の変位位置を検出する装置である。また、駆動
装置40は、電磁駆動弁10のアッパーコイル22およ
びロアコイル24に接続されている。駆動装置40は、
電磁駆動弁10のアッパーコイル22およびロアコイル
24に励磁電流を供給する装置である。更に、コントロ
ーラ38は、上記の位置センサ36および駆動装置40
に接続されている。コントローラ38は、位置センサ3
6の入力値に基づいて、駆動装置40がアッパーコイル
22およびロアコイル24に供給する励磁電流を制御す
る装置である。
【0013】以下、図2を参照して、電磁駆動弁10の
動作について説明する。図2(A)は正常動作時の電磁
駆動弁の変位を、図2(B)はロアコイル24に供給す
る励磁電流を、また、図2(C)はアッパーコイル22
に供給する励磁電流を示す。電磁駆動弁10によれば、
アッパーコイル22およびロアコイル24に励磁電流が
流通していない場合は、アーマチャ16が中立位置に維
持されている。その状態で、ロアコイル24への励磁電
流の供給が開始されると、ロアコイル24の周囲には、
ロアコア20、アーマチャ16、および、それらの間に
形成されるエアギャップを流通する磁束が発生する。上
記の磁束が発生すると、ロアコア20とアーマチャ16
との間には、アーマチャ16をロアコア20側へ吸引す
る電磁力が発生する。
【0014】アーマチャ16に対して上記の電磁力が作
用すると、アーマチャ16、弁軸14および弁体12
(以下、これらを総称して可動部34とする)は、ロア
スプリング32の付勢力に逆らって、図1における下方
へ向けて変位する。そして、その変位は、アーマチャ1
6がロアコア20と当接するまで継続される。図2にお
いて時刻tN 以前は、可動部34が閉弁端に保持されて
いる状態を示す。図2(C)に示す如く、この間は、ア
ッパーコイル22に保持電流IH が供給される。保持電
流IH は、アーマチャ16を閉弁端に吸着保持するのに
最低限必要な電流である。弁体に対して開弁要求が生ず
ると、まず、上記保持電流IHの供給が停止される(図
2における時刻tN )。アッパーコイル22への励磁電
流の供給が停止されると、アーマチャ16を閉弁端に維
持するために必要な電磁力が消滅する。そして、その電
磁力が消滅すると、可動部34は、アッパースプリング
30に付勢されることにより、図1における下方に向け
て変位する。
【0015】駆動装置40は、アッパーコイル22への
保持電流IH の供給を停止した後、所定時間TONが経過
した時点(図2における時刻t0 )で、ロアコイル24
に適当な励磁電流を供給する。かかる励磁電流が流通す
ると、アーマチャ16をロアコア20へ吸引する電磁
力、すなわち、可動部34を図1における下方へ変位さ
せる電磁力が発生する。
【0016】アーマチャ16に対して上記の電磁力が作
用すると、可動部34は、ロアスプリング32の付勢力
に逆って、アーマチャ16がロアコア20と当接するま
で変位する。アーマチャ16がロアコア20と当接する
状況下では、可動部34が開弁端に保持される状態を実
現する。従って、電磁駆動弁10によれば、アッパーコ
イル22ヘの保持電流IH の供給が停止された後、適当
なタイミングでロアコイル24に所定の励磁電流が供給
されることで、閉弁端に保持されていた可動部34を開
弁端まで変位させることができる。
【0017】以後、ロアコイル24への保持電流IH
供給が停止された後、適当なタイミングでアッパーコイ
ル22に励磁電流が供給されると、可動部34を開弁端
から閉弁端まで変位させることができる。このように、
電磁駆動弁10によれば、アッパーコイル22およびロ
アコイル24に対して適当に励磁電流が供給されること
で、可動部34を開閉動作させることができる。
【0018】ところで、弁体12を開弁させるために
は、アッパースプリング30およびロアスプリング32
の発する付勢力に比して大きな電磁力を発生させること
が必要である。アッパースプリング30およびロアスプ
リング32の発する付勢力は、アーマチャ16がロアコ
ア20に接近する過程で比例的に増大する。一方、アー
マチャ16とロアコア20との間に作用する電磁力は、
アーマチャ16がロアコア20に接近する過程で急激に
大きな値に増大する。このため、弁体12を確実、か
つ、静粛性よく開弁座に吸着保持させるためには、ロア
コイル24に、弁体12が開弁端から離間している時に
は大電流を、弁体12が開弁端に接近している時には小
電流を供給することが望ましい。
【0019】上記の要件を満たすべく、本実施例におい
ては、ロアコイル24に供給される励磁電流を図2
(B)に示す如く変化させる。すなわち、ロアコイル2
4には、アッパーコイル22への保持電流IH の供給が
停止された後、所定時間TONが経過した時点で(図2に
おける時刻t0 )吸着電流IA が供給される。吸着電流
A は、開弁端から離間した位置からアーマチャ16を
開弁側に引き寄せるための電流である。吸着電流I
A は、所定時間TA の間ロアコイル24に継続して供給
される。アーマチャ16は、所定時間TA が経過する間
に開弁端近傍に近づく。ロアコイル24には、所定時間
A が経過した後(図2における時刻t1 )、遷移電流
M が、所定時間TM の間供給される。更に、遷移電流
M は、アーマチャ16が開弁端に近づくにつれて減少
する電流である。所定時間TM が経過すると(図2にお
ける時刻t2 )、ロアコイル24には、アーマチャ16
を開弁端に吸着させておくのに最低限必要な保持電流I
H が供給される。
【0020】本実施例において、ロアコイル24に供給
される励磁電流を上記の如く変化させると、弁体12を
確実、かつ、静粛性よく開弁動作させることができる。
以下、ロアコイル24に供給する励磁電流を上述した所
定パターンで変化させる制御をフィードフォワード制御
(F/F制御)と称す。電磁駆動弁10の作動中には、
弁体12に、可動部34の変位に伴う摺動摩擦や内燃機
関の筒内圧等の外乱が作用する。弁体12にこれらの外
乱が作用すると、上記図2に示す励磁電流により弁体1
2を適正に弁座に着座させるための電磁力が得られない
事態が発生することがある。より具体的には、上述した
F/F制御を実行した場合に、電磁力の不足により弁体
12が弁座に到着しない事態または電磁力の過剰により
弁体12が弁座から跳ね返る事態が発生することがあ
る。以下、このように、弁体12が適正に弁座に着座し
ない現象を電磁駆動弁の脱調と称す。
【0021】電磁駆動弁10を搭載する内燃機関を適正
に作動させるためには、電磁駆動弁10の脱調を防止す
ること、および、電磁駆動弁10に脱調が生じた場合に
は、速やかに電磁駆動弁10の動作を正常状態に復調さ
せることが重要である。本実施例のシステムは、電磁駆
動弁10の省電力特性を損なうことなく、上記の機能を
実現する点に特徴を有している。以下、図3乃至図8を
参照して、本実施例の特徴部について説明する。
【0022】図3は、弁体12が閉弁端から開弁端に向
かって変位する過程で実現されるタイムチャートであ
る。図3(A)は、弁体12の目標変位(図中に波線で
示す変位)と、電磁駆動弁10に脱調が生じかけた場合
の変位(図中に実戦で示すパターン)とを示す。また、
図3(B)は、弁体12が目標変位に沿って変位した場
合における駆動電流のパターン(図中に示す破線で示す
パターン)と、電磁駆動弁10に脱調が生じかけた場合
における駆動電流のパターン(図中に実線で示すパター
ン)とを示す。
【0023】本実施例において、コントローラ38は、
位置センサ36の出力信号に基づいて弁体12の位置を
検出する。そして、コントローラ38は、弁体12の位
置と目標変位との間に所定値以上の偏差が認められる場
合に、電磁駆動弁10に脱調が生じかけていると判断す
る。図3(B)に示す如く、コントローラ38は、弁体
12が閉弁端から開弁端に向かって変位する過程で脱調
が生じかけていると判断すると、ロアコイル24に対し
て所定時間TLOW1の間、所定電流I1 (>IA )を流通
させる。以下、かかるタイミングでロアコイル24に供
給される電流を付加電流Iadd1と称す。
【0024】ロアコイル24に付加電流Iadd1が供給さ
れると、アーマチャ16とロアコア20との間に作用す
る吸引力がF/F制御の実行中に比して増大される。ア
ーマチャ16とロアコア20との間に、F/F制御の実
行中に比して大きな電磁力が発生すると、F/F制御の
実行中に脱調しかけた電磁駆動弁10が正常な状態に復
帰することがある。
【0025】図3(A)中に実線で示す実変位は、上記
の処理を実行することにより、電磁駆動弁10が正常な
状態に復帰した場合を示す。このように、本実施例の電
磁駆動弁10によれば、弁体12が閉弁端から開弁端に
変位する過程で、電磁駆動弁10に脱調が生ずるのを有
効に防止することができる。図4は、弁体12が閉弁端
から開弁端に向かって変位する過程で実現されるタイム
チャートを示す。図4(A)は、弁体12の目標変位
(図中に破線で示す変位)と、電磁駆動弁10に脱調が
生じた場合の変位(図中に実線で示す変位)とを示す。
また、図4(B)は、弁体12が目標変位に沿って変位
した場合に、ロアコイル24に供給される駆動電流のパ
ターン(図中に破線で示すパターン)と、電磁駆動弁1
0に脱調が生じた場合に、ロアコイル24に供給する駆
動電流のパターン(図中に実線で示すパターン)とを示
す。更に、図4(C)は、弁体12が開弁する過程で電
磁駆動弁10に脱調が生じた場合に、アッパーコイル2
2に供給される駆動電流のパターン(図中に実線で示す
パターン)を示す。
【0026】本実施例のシステムでは、上記の図3に示
すタイミングでロアコイル24に付加電流Iadd1が供給
されても、弁体12の位置が目標変位に復帰しないこと
がある。この場合、以後、電磁駆動弁10は脱調状態に
至る。本実施例において、コントローラ38は、付加電
流Iadd1の出力が終了した時点で弁体12の位置と目標
位置との偏差を検出し、その偏差が所定値以上の場合
に、電磁駆動弁10に脱調が生じていると判断する。
【0027】コントローラ38が電磁駆動弁10に脱調
が生じていると判断する場合、ロアコイル24への付加
電流Iadd1の供給が停止される時期(図4における時刻
3)と同期して、アーマチャ16を開弁端側へ引き寄
せていた電磁力が著しく減少する。そして、その電磁力
が著しく減少すると、弁体12は、アッパースプリング
30およびロアスプリング32の発する付勢力により閉
弁端に向かって変位する。弁体12は、以後、アッパー
スプリング30およびロアスプリング32の付勢力に従
って単振動の動作を示す。
【0028】従って、開弁端へ変位し始めた弁体12
は、開弁端に接近した後、再び閉弁端側へ変位してく
る。弁体12が再び閉弁端側へ変位してきた際に、弁体
12を適正に閉弁端に到達させるためには、弁体12が
上記の如く単振動する過程で、弁体12の振幅が大きく
減衰されないことが望ましい。開弁方向への変位過程
で、適正に開弁端に到達しなかった弁体12は、電磁駆
動弁10の脱調が検知された後(図4における時刻
3 )、所定時間が経過した時点(図4における時刻t
4 )で、閉弁端の近傍に到達する。本実施例において、
コントローラ38は、アッパーコイル22に対して所定
電流I2 を流通させる。所定電流I2 は、所定時間T
up1 の間アッパーコイル22に継続して供給される。以
下、かかるタイミングでアッパーコイル22に供給され
る電流を付加電流Iadd2と称す。
【0029】アッパーコイル22に付加電流Iadd2が供
給されると、アーマチャ16とアッパーコア18との間
に吸引力が作用する。このため、アッパーコイル22に
付加電流Iadd2が供給されると、開弁端から閉弁端に向
けて変位する際に弁体12の振幅に生ずる減衰量を小さ
く抑制することができる。この場合、アッパーコイル2
2への付加電流Iadd2の供給が停止された後(図4にお
ける時刻t5 )、アーマチャ16は、アッパースプリン
グ30およびロアスプリング32の付勢力により開弁端
の極近傍まで変位する。
【0030】付加電流Iadd2の供給が停止された後、所
定時間が経過すると、再びロアコイル24に対して所定
電流I1 (>IA )が供給される(時刻t6 )。所定電
流I 1 の供給は、所定時間TLOW2の間、継続して行われ
る。以下、かかるタイミングでロアコイル24に供給さ
れる電流を付加電流Iadd3と称す。ロアコイル24に付
加電流Iadd3が供給されると、アーマチャ16とロアコ
ア20との間にF/F制御の実行中に比して大きな電磁
力が作用する。
【0031】上述の如く、付加電流Iadd2によれば、弁
体12の振幅の減衰を抑制することができる。かかる状
況下で、F/F制御の実行中に比して大きな電磁力が発
生すると、脱調の生じていた電磁駆動弁10は正常な状
態に復帰する。図4(A)中に実線で示す実変位は、上
記の処理を実行することにより、電磁駆動弁10が正常
な状態に復帰した場合を示す。このように、本実施例の
電磁駆動弁10によれば、弁体12が閉弁端から開弁端
に変位する過程で、電磁駆動弁10に脱調が生じた場合
でも、速やかに正常の状態に復帰させることができる。
【0032】図5は、弁体12が開弁端に吸着保持され
ている過程で実現されるタイムチャートを示す。図5
(A)は、弁体12の目標変位(図中に波線で示す変
位)と、電磁駆動弁10に脱調が生じかけた場合の変位
(図中に実戦で示すパターン)とを示す。また、図5
(B)は、弁体12が目標変位に維持された場合におけ
る駆動電流のパターン(図中に示す破線で示すパター
ン)と、電磁駆動弁10に脱調が生じかけた場合におけ
る駆動電流のパターン(図中に実線で示すパターン)と
を示す。
【0033】本実施例において、上記のコントローラ3
8は、弁体12が開弁端に保持されるべき時期に、弁体
12の位置と目標変位との間に所定値以上の偏差が認め
られると、弁体12が変位過程にある場合と同様に、電
磁駆動弁10に脱調が生じかけていると判断する。コン
トローラ38は、弁体12が開弁端に吸着保持されるべ
き期間中にかかる状態を検知すると、上記図3に示す場
合と同様に、ロアコイル24に対して付加電流Iadd1
供給する。
【0034】図5(A)中に実線で示す実変位は、上記
の処理を実行することにより、電磁駆動弁10が正常な
状態に復帰した場合を示す。このように、本実施例の電
磁駆動弁10によれば、弁体12が開弁端に吸着保され
ている過程で、電磁駆動弁10に脱調が生ずるのを有効
に防止することができる。図6は、弁体12が開弁端に
吸着保持されている過程で実現されるタイムチャートを
示す。図6(A)は、弁体12の目標変位(図中に破線
で示す変位)と、電磁駆動弁10に脱調が生じた場合の
変位(図中に実線で示す変位)とを示す。また、図6
(B)は、弁体12が目標変位に維持された場合に、ロ
アコイル24に供給される駆動電流のパターン(図中に
破線で示すパターン)と、電磁駆動弁10に脱調が生じ
た場合に、ロアコイル24に供給する駆動電流のパター
ン(図中に実線で示すパターン)とを示す。更に、図6
(C)は、弁体12を開弁端に維持すべき状況下で、電
磁駆動弁10に脱調が生じた場合に、アッパーコイル2
2に供給される駆動電流のパターン(図中に実線で示す
パターン)を示す。
【0035】本実施例において、コントローラ38は、
付加電流Iadd1の供給を終了した時点で、依然として弁
体12の位置と目標変位との間に所定値以上の偏差が認
められる場合には、弁体12が変位過程にある場合と同
様に、電磁駆動弁10に脱調が生じていると判断する。
コントローラ38は、電磁駆動弁10に脱調が生じてい
ると判断すると、上記図4に示す場合と同様に、適当な
タイミングでアッパーコイル22およびロアコイル24
に対して、それぞれ付加電流Iadd2および付加電流I
add3を供給する。
【0036】図6(A)中に実線で示す実変位は、上記
の処理を実行することにより、電磁駆動弁10が正常な
状態に復帰した場合を示す。このように、本実施例の電
磁駆動弁10によれば、弁体12が開弁端に維持される
べき期間中に電磁駆動弁10に脱調が生じた場合でも、
速やかに電磁駆動弁10を正常な状態に復帰させること
ができる。以下、図7および図8を参照して、上記の機
能を実現するための処理の内容について説明する。
【0037】図7は、電磁駆動弁10の脱調の有無を判
断すべく、コントローラ38が実行するフローチャート
を示す。図7に示すルーチンは、所定時間毎に起動され
る定時割り込みルーチンである。図7に示すルーチンが
起動されると、まずステップ100の処理が実行され
る。ステップ100では、位置センサ36の出力信号に
基づいて、弁体12の実変位が検出される。
【0038】ステップ102では、弁体12の目標変位
が検出される。コントローラ38は、正常時においては
弁体12の変位を目標変位として記憶している。コント
ローラ38は、開弁または閉弁が要求される時期および
その時期からの経過時間に基づいて、上記の記憶内容を
参照して目標変位を検出する。ステップ104では、弁
体12の実変位と目標変位との差(偏差)が演算される
と共に、その演算値が所定のしきい値(TH )以上であ
るか否かが判別される。その結果、上記の偏差がしきい
値TH 以上である場合は、次にステップ106の処理が
実行される。一方、上記の偏差がしきい値TH 未満であ
ると判別される場合は、次にステップ108の処理が実
行される。
【0039】ステップ106では、脱調フラグをオン状
態とする処理が実行される。脱調フラグは、電磁駆動弁
10に脱調が生じかけている状態、および、電磁駆動弁
10に脱調が生じている状態を表示するためのフラグで
ある。本ステップ106の処理が終了すると、今回のル
ーチンが終了される。ステップ108では、脱調フラグ
をオフ状態とする処理が実行される。本ステップ108
の処理が終了すると、今回の処理が終了される。上記の
処理によれば、実変位と目標変位との間にしきい値TH
以上の偏差が生じた場合に、確実に脱調フラグをオン状
態とすることができる。
【0040】図8は、弁体12が開弁端に向かって変位
する過程で、電磁駆動弁10の脱調を防止する機能、お
よび、電磁駆動弁10に脱調が生じた場合に、速やかに
電磁駆動弁10の動作を正常状態に復調させる機能を実
現すべく、本システムが実行するメインルーチンの一例
のフローチャートを示す。図8に示すルーチンは、その
処理が終了する毎に繰り返し起動される。図8に示すル
ーチンが起動されると、まずステップ110の処理が実
行される。
【0041】ステップ110では、電磁駆動弁10にお
いて、開弁が要求されているか否かが判別される。本ス
テップ110の処理は、上記の条件が成立すると判別す
るまで繰り返し実行される。その結果、開弁要求がされ
ていると判別されると、以後、ステップ112の処理が
実行される。ステップ112では、上述したロアコイル
24に供給する励磁電流を予め設定したパターンで変化
させるF/F制御が開始される。上記の処理によれば、
ロアコイル24に供給する励磁電流を変化させることに
より、弁体12を確実、かつ、静粛性よく開弁動作させ
ることができる。
【0042】ステップ114では、脱調フラグがオン状
態であるか否かが判別される。その結果、脱調フラグが
オン状態であると判別される場合は、次にステップ11
6の処理が実行される。一方、脱調フラグがオン状態で
ないと判別される場合は、後述するステップ124の処
理が実行される。ステップ116では、付加電流Iadd1
出力制御が実行される。付加電流Iadd1出力制御は、所
定のタイミングでロアコイル24に付加電流Iadd1を供
給する制御である。
【0043】ステップ118では、再び、脱調フラグが
オン状態であるか否かが判別される。その結果、再度、
脱調フラグがオン状態であると判別される場合は、次に
ステップ120の処理が実行される。一方、脱調フラグ
がオン状態でないと判別される場合は、後述するステッ
プ124の処理が実行される。ステップ120では、付
加電流Iadd2出力制御が実行される。付加電流Iadd2
力制御は、所定のタイミングでアッパーコイル22に付
加電流Iadd2を供給する制御である。
【0044】ステップ122では、付加電流Iadd3出力
制御が実行される。付加電流Iadd3出力制御は、所定の
タイミングでロアコイル24に付加電流Iadd3を供給す
る制御である。ステップ124では、電磁駆動弁10に
おいて、閉弁が要求されているか否かが判別される。そ
の結果、閉弁が要求されていないと判別される場合は、
再び上記ステップ114の処理が実行される。一方、閉
弁が要求されていると判別される場合は、次にステップ
126の処理が実行される。
【0045】ステップ126では、F/F制御を終了す
る処理が実行される。本ステップ126の処理が実行さ
れると、以後、電磁駆動弁10の開弁動作に必要なロア
コイル24への励磁電流の供給が停止される。本ステッ
プ126の処理が終了すると、今回の処理が終了され
る。上記の処理によれば、電磁駆動弁10の脱調が生じ
るのを未然に防止することができる。また、電磁駆動弁
10の脱調が生じた場合には、速やかに電磁駆動弁10
の脱調を消滅させることができる。従って、本実施例の
制御装置によれば、電磁駆動弁10を搭載する内燃機関
を適正に作動させることができる。
【0046】ところで、上記の実施例においては、弁体
12の変位過程と弁体12の保持過程とに、同様の付加
電流を発生することとしているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、両者を異なる付加電流としてもよ
い。尚、上述した実施例においては、アッパーコア18
とアッパーコイル22およびロアコア20とロアコイル
24が前記した「電磁石」に、アッパースプリング30
およびロアスプリング32が前記した「弾性体」に、そ
れぞれ相当している。
【0047】また、コントローラ38が、位置センサ3
6の出力信号に基づいて弁体12の変位を検出すること
により前記請求項1記載の「変位検出手段」が、上記ス
テップ116および上記ステップ122の処理を実行す
ることにより前記請求項1記載の「第1付加電流手段」
が、上記ステップ118の処理を実行することにより前
記請求項2記載の「脱調検出手段」が、上記ステップ1
20の処理を実行することにより前記請求項2記載の
「第2付加電流手段」が、それぞれ実現されている。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、電磁駆動弁の省電力特性を維持しつつ、弁体の脱調
を未然に防止することができる。請求項2記載の発明に
よれば、電磁駆動弁に脱調が生じた後、電磁駆動弁の脱
調を早期に消滅させ、正常な開閉動作に復帰させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電磁駆動弁の制御装置
の全体構成図である。
【図2】図2(A)は、正常動作時における弁変位のタ
イムチャートである。図2(B)は、アッパーコイル励
磁電流のタイムチャートである。図2(C)は、ロアコ
イル励磁電流のタイムチャートである。
【図3】図3(A)は、弁体が変位する過程で、電磁駆
動弁が脱調を生じかけた場合における弁変位のタイムチ
ャートである。図3(B)は、励磁電流のタイムチャー
トである。
【図4】図4(A)は、弁体が変位する過程で、電磁駆
動弁が脱調を生じた場合における弁変位のタイムチャー
トである。図4(B)は、アッパーコイル励磁電流のタ
イムチャートである。図4(C)は、ロアコイル励磁電
流のタイムチャートである。
【図5】図5(A)は、弁体が開弁後に維持されるべき
期間中に、電磁駆動弁が脱調を生じかけた場合における
弁変位のタイムチャートである。図5(B)は、ロアコ
イル励磁電流のタイムチャートである。
【図6】図6(A)は、弁体が開弁後に維持されるべき
期間中に、電磁駆動弁が脱調を生じた場合における弁変
位のタイムチャートである。図6(B)は、アッパーコ
イル励磁電流のタイムチャートである。図6(C)は、
ロアコイル励磁電流のタイムチャートである。
【図7】図1に示すコントローラにおいて脱調フラグを
処理すべく実行される制御ルーチンのフローチャートで
ある。
【図8】図1に示すコントローラにおいて実行されるメ
インルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 電磁駆動弁 12 弁体 16 アーマチャ 18 アッパーコア 20 ロアコア 22 アッパーコイル 24 ロアコア 30 アッパースプリング 32 ロアスプリング 36 位置センサ 38 コントローラ 40 駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/22 320 F02D 41/22 320 (72)発明者 出尾 隆志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 飯田 達雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 服部 宏之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浅野 昌彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電磁石と一対の弾性体とを協動せ
    しめて、弁体の開閉動作を行う電磁駆動弁の制御装置に
    おいて、 前記弁体の変位を検出する変位検出手段と、 当該検出された変位量と目標の変位量との偏差がしきい
    値以上の場合に、前記電磁石に供給する励磁電流を増大
    する第1付加電流手段と、 を備えることを特徴とする電磁駆動弁の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁駆動弁の制御装置に
    おいて、 前記弁体の脱調を検出する脱調検出手段と、 一方の変位端で脱調が生じた場合に、他方の変位端側の
    電磁石に励磁電流を印加する第2付加電流手段と、 を備えることを特徴とする電磁駆動弁の制御装置。
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