JPH11132041A - 内燃機関の水冷式冷却装置 - Google Patents

内燃機関の水冷式冷却装置

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JPH11132041A
JPH11132041A JP27770697A JP27770697A JPH11132041A JP H11132041 A JPH11132041 A JP H11132041A JP 27770697 A JP27770697 A JP 27770697A JP 27770697 A JP27770697 A JP 27770697A JP H11132041 A JPH11132041 A JP H11132041A
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cooling water
pressure
reservoir tank
cooling
passage
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JP27770697A
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Koichi Ito
伊藤  公一
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却系の圧力が正常な値よりも低くなってし
まうような状況下において使用する場合でも冷却系の圧
力制御ができる内燃機関の水冷式冷却装置を提供するこ
と。 【解決手段】 リザーバタンク27とウォータポンプ1
4とをつなぐ上流側冷却水通路29と下流側冷却水通路
31とに運転状態を示すパラメータに応じて変えられる
可変しぼり弁32、33を設ける。運転状態を示すパラ
メータとしては、冷却水温度や冷却水圧力が挙げられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の水冷式
冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の冷却系として、系内を完全密
閉とし、かつ、圧力を加えた完全密閉式の冷却装置が知
られている。密閉式とすることで、冷却系を流れる冷却
水が大気と直接触れないようにし、冷却水の蒸発をしに
くくし、圧力を掛けることで冷却水を押え込み、これに
よって冷却水の沸点を高めて冷却水の蒸発を一層防止し
ている。
【0003】このような、完全密閉加圧式冷却を採用し
た内燃機関の冷却系にあっては、冷却系に圧力を掛ける
ことで冷却水の沸点が上がるので、沸騰しにくくなり、
冷却水中に気泡がそれだけ発生しにくい。このため気泡
によって冷却水と冷却系との接触が妨げられることも少
ない。また、冷却水と大気との温度差を大きくとれる。
これらの理由から冷却効率もよい。
【0004】しかし、このような密閉加圧式冷却を採用
した内燃機関であっても、シリンダ等、エンジンの高温
部分では冷却水が膨張するので冷却系内は高圧となる。
よって、この高圧に耐え得るような構造上の強度を冷却
系に与える必要があるがこれには限度がある。
【0005】そこで、冷却系内の圧力制御を行って、冷
却系内に高い圧力が生じないようにするための技術が、
例えば実公平7−16024号公報で示されている。こ
の技術は、冷却水の圧力が高くなりすぎた場合に、リザ
ーバタンクに設けたプレッシャキャップを機能させるこ
とによってリザーバタンク内の空気を外部へ逃がし、こ
れによって冷却系の圧力を低減しようというものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来技術は、
オーバヒートなどで冷却水圧力が上昇した場合に、リザ
ーバタンク内の空気を外部へ逃がすことによってリザー
バタンク、ひいては冷却系全体の圧力を低減する。よっ
て、オーバヒート現象が解消することによって運転状態
が正常状態になり、冷却系全体の温度がオーバヒート現
象に伴う高温状態からそれよりも低い温度状態になって
も、高温状態のときにリザーバタンク内の空気を外部に
逃がしてしまっているので、冷却系全体の冷却水圧力
が、今度は本来必要とする所定の圧力よりも下がってし
まう。
【0007】一方、冷却水循環装置のウォータポンプ
は、通常内燃機関で駆動され、そのポンプ回転数は機関
の回転数が変わらない限り通常は一定であるが、前記の
結果、冷却系内における圧力が下がると、流動する冷却
水がインペラの回転について行けなくなることもあり得
る。このように液体(冷却水)と物体(壁面やインペ
ラ)との相対速度が大きくなり、液体(冷却水)中の局
部の静圧が低下すると、その領域にいわゆるキャビテー
ションが生じる。ここでは、インペラの周りに空洞が生
じ、そこでの圧力が低下するため泡を出す。
【0008】この場合、泡によって冷却水が冷却系に直
接触れないようになるので、冷却水による冷却効率が低
下する。また、時には振動や騒音を伴い、また、インペ
ラの羽根表面、壁面などを損傷して寿命を短縮させる虞
れがある。
【0009】また、従来の装置で、オーバヒート等に起
因して冷却系の圧力が正常な値よりも高くなってしまっ
た場合には、既述したように、リザーバタンク内の空気
を外部へ逃がすことで圧力の高まりを制御できるが、当
初より冷却系の圧力が正常な値よりも低い場合には、圧
力を上昇させるという手段はとれず、これを制御する術
はない。
【0010】さらに、完全密閉加圧式冷却を採用した内
燃機関は、加圧に耐えられるよう、各構成部品を耐圧仕
様にしてあるが、その耐圧性能は、冷却系の内圧と外気
圧との差圧を鑑みて設定してある。従って、その内燃機
関を航空機用エンジンとして使用する場合において、フ
ライト中は、外気圧が地上におけるそれよりも低いの
で、冷却系の内圧と外気圧との差圧が大きくなり、地上
での使用を前提とした耐圧性能では、不十分となる。こ
の問題に対処するためには、冷却系の各部品の耐圧性能
を向上させることが必要であるが、経済的な面から実現
は事実上不可能である。
【0011】そこで、航空機用として使用する場合、高
い高度における外気圧との差圧が大きくならないように
当初より冷却系に加える圧力を低く設定しておくことと
なるが、これでは、キャビテーションが一層生じ易くな
る。
【0012】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、冷却系の圧力が正常な値よりも低くな
ってしまう状況下においても冷却系全体の圧力の高低制
御ができ、したがって冷却水の沸点の制御ができさらに
は、キャビテーションの発生を抑制できる内燃機関の水
冷式冷却装置を提供することを技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の内燃機関の水冷式冷却装置は、内燃機関本
体のウォータジャケットとラジエータとを結ぶ冷却水通
路を介して、前記ウォータジャケットとラジエータとの
間を冷却水が完全な密閉状態でかつ圧力を掛けられた状
態で循環する完全密閉加圧式冷却を採用した内燃機関の
水冷式冷却装置において、以下の構成とした。
【0014】すなわち、本発明の内燃機関の水冷式冷却
装置は、前記冷却水を循環させる起点となるウォータポ
ンプと、前記冷却水通路における圧力の上昇に伴って前
記冷却水通路からの冷却水を回収するとともに前記圧力
の下降に伴って前記回収された冷却水を前記冷却水通路
に戻すリザーバタンクと、このリザーバタンクと前記ウ
ォータポンプとをつなぐ冷却水通路であって前記リザー
バタンクを境にその上流側に位置する上流側リザーバタ
ンク通路と、前記リザーバタンクを境にその下流側に位
置する下流側リザーバタンク通路と、これら上流側リザ
ーバタンク通路および下流側リザーバタンク通路のうち
の少なくとも一方のリザーバタンク通路に設けられ、冷
却装置の運転状態を示すパラメータに応じて前記一方の
リザーバタンク通路における流路抵抗を変える流路抵抗
可変手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】完全密閉加圧式冷却では、温度等、各種運
転条件が一定であれば、冷却系の各部の平均圧力は、常
に一定である。従って、例えばリザーバタンク内の圧力
が高くなれば、内燃機関本体のウォータジャケット内の
圧力は低くなり、これに対し、リザーバタンク内の圧力
が低くなれば、内燃機関本体のウォータジャケット内の
圧力は高くなる、といったように、完全密閉式であるが
故、各部の圧力は相対的にみると、互いにいわばシーソ
ーの関係にある。
【0016】よって、本発明に係る流路抵抗可変手段に
よって、上流側リザーバタンク通路および下流側リザー
バタンク通路の少なくとも一方の流路抵抗を変えること
ができる。例えば、上流側リザーバタンク通路に流路抵
抗可変手段を設けた場合においては、流路抵抗を減らす
と、リザーバタンク内の圧力が大きくなって、その反
面、冷却水通路、ウォータジャケット、ウォータポンプ
周り等、他の部位の圧力が小さくなる。上流側リザーバ
タンク通路の流路抵抗を増加させると、リザーバタンク
内の圧力が小さくなり、その反面、冷却水通路、ウォー
タジャケット、ウォータポンプ周り等、他の部位の圧力
が大きくなる。
【0017】これに対し、下流側リザーバタンク通路に
流路抵抗可変手段を設けた場合においては、流路抵抗を
減らすと、リザーバタンク内の圧力が小さくなり、その
反面、冷却水通路、ウォータジャケット、ウォータポン
プ周り等、他の部位の圧力が大きくなる。さらに、下流
側リザーバタンク通路の流路抵抗を増加させると、リザ
ーバタンク内の圧力が大きく、その反面、冷却水通路、
ウォータジャケット、ウォータポンプ周り等、他の部位
の圧力が小さくなる。
【0018】また、上流側リザーバタンク通路および下
流側リザーバタンク通路の両方に流路抵抗可変手段を設
けた状態において、上流側リザーバタンク通路の流路抵
抗を減らした場合は、下流側リザーバタンク通路の流路
抵抗を大きくし、反対に上流側リザーバタンク通路の流
路抵抗を大きくした場合は、下流側リザーバタンク通路
の流路抵抗を減らすようにする。このようにすること
で、一方のリザーバタンク通路に流路抵抗可変手段を設
ける場合に比して、流路抵抗の可変幅が2倍になる分、
系内の圧力制御幅を大きくすることができる。
【0019】このようにリザーバタンクを境にした上流
側リザーバタンク通路および下流側リザーバタンク通路
のうちの少なくとも一方のリザーバタンク通路に設けた
流路抵抗を必要に応じて変化させることで、冷却系の圧
力の高低を調整できるので、これまでのようにリザーバ
タンクのプレッシャキャップを開かずとも冷却系の圧力
を低減できる。したがって、冷却水の沸点制御も容易に
なる。
【0020】また、例えばオーバヒート現象が解消する
ことによって運転状態が正常状態になり、冷却系全体の
温度がオーバヒート現象に伴う高温状態からそれよりも
低い温度状態になっても、冷却系全体の冷却水圧力を冷
却系が本来必要とする所定の圧力よりも下げてしまうこ
とがない。
【0021】さらに、リザーバタンク内の空気を外部へ
逃がさなくとも冷却系全体の圧力の高低制御ができるの
で、内燃機関を航空機用エンジンとしても十分使用でき
る。一方、流路抵抗可変手段は、運転状態を示すパラメ
ータ、例えば冷却水の温度または/および圧力に応じて
変えられるようにすることが望ましい。
【0022】そして、内燃機関本体の外部へ向けて前記
冷却水を出す冷却水出口のうち最もウォータポンプに近
い位置にある冷却水出口に前記上流側リザーバタンク通
路のウォータポンプ側端を接続するとともに、前記内燃
機関本体の外部から内部へ前記冷却水を入れる冷却水入
口のうち最もウォータポンプに近い位置にある冷却水取
入口に前記下流側リザーバタンク通路に係るウォータポ
ンプ側端を接続するようにしてもよい。このようにする
ことで、リザーバタンクへ取り込む圧力の最大値を高く
することができ、かつリザーバタンクから排出する冷却
水の圧力を最も低くすることができる。したがって、冷
却系内における圧力制御の幅を大きくできるので、制御
性を向上することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
した図面に基いて説明する。〈第1の実施形態〉図を参
照して本発明に係る内燃機関の水冷式冷却装置の第1の
実施形態を説明する。
【0024】図1に示すように、内燃機関の水冷式冷却
装置1は、完全密閉加圧式冷却を採用している。すなわ
ち、エンジン本体3のシリンダブロック5に設けたウォ
ータジャケット5aとラジエータ7とを冷却水通路9で
結んでおり、この冷却水通路9を介してウォータジャケ
ット5aとラジエータ7との間を冷却水が完全密閉状態
でかつ圧力を掛けられた状態で循環している。
【0025】冷却水通路9は、エンジン本体3の冷却水
出口3aからラジエータ7の上部入口7aに至るラジエ
ータ入口通路11と、ラジエータ7の下部出口7bから
エンジン本体3の冷却水入口3bに至るラジエータ出口
通路13とを備えている。
【0026】また、ウォータジャケット5a内にはウォ
ータポンプ14が配置されている。このウォータポンプ
14を起点として、冷却水はエンジン本体3の冷却水出
口3a・ラジエータ入口通路11・ラジエータ上部入口
7a・ラジエータ7・ラジエータ下部出口7b・ラジエ
ータ出口通路13・エンジン本体3の冷却水入口3bを
経由して、ウォータジャケット5aに至り、その後、再
びウォータポンプ14によって、ウォータジャケット5
aとラジエータ7との間で循環を繰り返す。このような
冷却水の循環によって、ウォータジャケット5aを備え
るシリンダブロック5が効率的に冷却される。なお、便
宜上、ウォータポンプ14を最上流とし、以後、上流側
と云えばウォータポンプ14から流れて来る側をいうも
のとする。
【0027】図示しないが、ウォータジャケット5aか
ら外部へ向かう出口は複数あり、これらの出口のうちラ
ジエータ7へ向かう冷却水出口3aは、最もウォータポ
ンプ14に近い位置にある。同様に外部からウォータジ
ャケット5aへ向かう入口も複数あり、これらの入口の
うちラジエータ7からウォータジャケット5aへ向かう
冷却水入口3bは最もウォータポンプ14に近い位置に
ある。
【0028】また、ラジエータ出口通路13にはサーモ
スタット17が配置されている。このサーモスタット1
7は、冷却水がラジエータ7によって冷却されていない
状態で低温であるときには冷却水をラジエータ7によっ
て冷却することが不要であるので、ラジエータ出口通路
13を遮断して冷却水がラジエータ7には向かわないよ
うにその流れを一時的に停止するためのものである。し
たがって、サーモスタット17が機能している間は、冷
却水は、ラジエータ7を経由せずにウォータジャケット
5a内を循環する。
【0029】また、車内暖房用ヒータ19とエンジン本
体3とが、ヒータ用冷却水導入通路23とヒータ用冷却
水排出通路25とを介して接続されている。さらに、エ
ンジン本体3の冷却水出口3aとエンジン本体3の冷却
水入口3bとの間には、リザーバタンク27が配置さ
れ、このリザーバタンク27は、冷却水出口3aに接続
された上流側リザーバタンク通路29と、冷却水入口3
bに接続された下流側リザーバタンク通路31とに接続
されている。
【0030】リザーバタンク27は、冷却水通路9にお
ける圧力の上昇に伴って冷却水通路9からの冷却水を回
収するとともに、前記圧力の下降に伴って既に回収され
ている冷却水を冷却水通路9に戻す。なお、リザーバタ
ンク27は冷却水補給口を有し、この冷却水補給口はプ
レッシャキャップ27aで塞がれている。
【0031】また、上流側リザーバタンク通路29と下
流側リザーバタンク通路31とを介在させることによっ
て、リザーバタンク27とウォータポンプ14との間で
冷却水の循環がなされる。
【0032】これら上流側リザーバタンク通路29と下
流側リザーバタンク通路31とには、その略中央に流路
抵抗可変手段としての可変しぼり弁32、33がそれぞ
れ備えられている。
【0033】可変しぼり弁32および可変しぼり弁33
は、それぞれ上流側リザーバタンク通路29および下流
側リザーバタンク通路31における流路抵抗を変更する
ものであり、内燃機関の水冷式冷却装置1の運転状態を
示すパラメータに応じてアクチュエータ34を電子制御
することで開度制御される。
【0034】これらの弁32,33の開度が大きくなる
と流路抵抗は小さくなり、開度が小さくなると流路抵抗
は大きくなる。冷却装置の運転状態を示すパラメータと
しては、キャビテーションが発生する虞れのある冷却水
入口3bでの冷却水圧力および冷却水温度が挙げられ
る。もっとも、圧力が低いためにキャビテーションが発
生する。
【0035】冷却水入口3bでの冷却水温度
(TW/P-IN)および冷却水圧力(PW/P-IN)は、それぞ
れ冷却水入口3bに設けた温度センサ35および圧力セ
ンサ36によって検出される。
【0036】温度センサ35および圧力センサ36によ
って検出されたパラメータは、CPU37に入力され
る。また、CPU37は、アクチュエータ34と電気的
に接続されており、CPU37に入力されたパラメータ
に応じてアクチュエータ34が制御された状態で作動
し、これによって可変しぼり弁32、33が必要量、開
いたり閉じたりしてその開度を調節する。
【0037】図2は、可変しぼり弁32、33の開度制
御のための機能ブロック図であり、CPU37には、図
3に示すような、冷却水入口3bでの(ポンプ入口)圧
力と冷却水温度との関数マップMを予め記憶した読み出
し専用メモリRが接続されいる。また、CPU37には
温度センサ35および圧力センサ36から検出されたパ
ラメータである冷却水入口3bでの冷却水圧力(P
W/P-IN)と冷却水温度(T W/P-IN)を前記マップと照合
判定しキャビテーションの発生限界を判定するための判
定手段Iと、判定手段Iの判定結果に基づいてアクチュ
エータ34を駆動制御する制御手段Cとが機能的に実現
されている。これら機能実現手段は、あらかじめ読み出
し専用メモリRに格納されたプログラムをCPU上で走
らせることで実現される。
【0038】図3において実線で示す線図は、冷却水入
口3bにおける冷却水圧力の制御目標値を示すものであ
り、符号P(T)W/P-INで示す。また、破線で示す線図
は、冷却水入口3bにおける冷却水圧力(PW/P-IN
が、前記制御目標値P(T)W/P-INよりも高くなってもよ
い、許容範囲における圧力の最大値を連続して結んだ線
図である。そして、冷却水入口3bでの冷却水圧力(P
W/P-IN)が冷却水圧力の制御目標値(P(T)W/P-IN)よ
り高くなってもよい圧力差の絶対値を符号P(A)で示
す。
【0039】そして、一点鎖線で示す線図は、冷却水入
口3bにおける冷却水圧力(PW/P- IN)が、冷却水入口
3bにおける冷却水圧力の制御目標値P(T)W/P-INより
も低くなっても構わない範囲における圧力の最小値を連
続して結んだ線図である。そして、冷却水入口3bでの
冷却水圧力(PW/P-IN)が冷却水圧力の制御目標値(P
(T)W/P-IN)より低くなってもよい圧力差の絶対値を符
号P(B)で示す。
【0040】図3に示す前記マップは、冷却水入口3b
における冷却水圧力が、一点鎖線よりも低いときにはキ
ャビテーションが発生することを示している。なお、こ
のマップを見るにあたって、エンジン回転数が一定であ
ることを条件とする。
【0041】次に、図4のフローチャートを参照しなが
ら、可変しぼり弁32、33を駆動制御するための制御
ルーチンを説明する。まず、ステップ1でエンジン本体
3を始動させる。なお、ステップのことを以下、単に
「S」で示す。次いで、判定手段Iは、S2にて、冷却
水入口3bにおける冷却水温度(TW/P-IN)から、冷却
水入口3bにおける冷却水圧力の制御目標値P
(T)W/P-IN、圧力差の絶対値P(A)およびP(B)を図3の
マップから求める。
【0042】さらに、判定手段Iは、S3で、冷却水入
口3bにおける冷却水圧力(PW/P- IN)から冷却水入口
3bにおける冷却水圧力の制御目標値(P(T)W/P-IN
を引いた差圧値(P(d))を計算する。
【0043】判定手段Iは、S4で、前記差圧値(P
(d))が、圧力差の絶対値(P(A))と同じかそれよりも
小さいかを判定する。否定判定のときはS5へ進み、肯
定判定の場合はS6へ進む。
【0044】S5では、制御手段Cからの制御信号によ
り、可変しぼり弁32の開方向制御、および、可変しぼ
り弁33の閉方向制御の少なくともいずれかを行い、そ
の後S2へ戻る。可変しぼり弁32の開方向制御と、可
変しぼり弁33の閉方向制御の少なくなくともいずれか
一方を行うことによって可変しぼり弁32の開度が可変
しぼり弁33よりも相対的に高まる。このため、 リザ
ーバタンク27の圧力が高まり、反面、冷却水通路9、
ウォータジャケット5a、ウォータポンプ14周り等、
他の部位の圧力が小さくなる。
【0045】S6で、判定手段Iは、前記差圧値(P
(d))が、圧力差の絶対値(P(B))と同じかそれよりも
大きいかを判定する。否定判定の場合、S7へ進み、肯
定判定の場合、S2へ進む。
【0046】S7では、制御手段Cからの制御信号によ
り、可変しぼり弁32の閉方向制御および可変しぼり弁
33の開方向制御の少なくともいずれか一方を行い、そ
の後S2へ戻る。可変しぼり弁32の閉方向制御および
可変しぼり弁33の開方向制御の少なくともいずれか一
方を行うことによって可変しぼり弁32の開度が可変し
ぼり弁33よりも相対的に下がる。このため、リザーバ
タンク27の圧力が下がり、反面、冷却水通路9、ウォ
ータジャケット5a、ウォータポンプ14周り等、他の
部位の圧力が上がる。
【0047】なお、可変しぼり弁32および可変しぼり
弁33の開閉制御にあたっては、次のようにすることが
考えられる。 (1)1回あたり最小単位の開(または閉)度の制御を
行い、適正な制御圧力値になるまでフィードバックを繰
り返す。 (2)冷却水入口3bにおける冷却水温度
(TW/P-IN)、および冷却水入口3bにおける冷却水圧
力(PW/P-IN)と冷却水入口3bにおける冷却水圧力の
制御目標値(P(T)W/P-IN)との差圧値(P(d))から、
可変しぼり弁32および可変しぼり弁33の開閉量を定
めた図示しない関数マップを用意し、これを予めCPU
37の読み出し専用メモリRに記憶させておく。そし
て、そのマップ値に従って弁の開閉を行う。 〈第1の実施の形態の作用効果〉次に、このような構成
の内燃機関の水冷式冷却装置1についての作用効果を説
明する。
【0048】内燃機関の水冷式冷却装置1では、リザー
バタンク27を境にした上流側リザーバタンク通路29
および下流側リザーバタンク通路31に可変しぼり弁3
2、33を設けてある。そして、これらの可変しぼり弁
32、33は、冷却装置の運転状態を示すパラメータと
しての、冷却水入口3bにおける圧力および冷却水温度
によってその開閉が制御される。したがって、可変しぼ
り弁32、33の開閉具合いに応じて上流側リザーバタ
ンク通路29および下流側リザーバタンク通路31にお
ける流路抵抗が変わる。この結果、冷却水入口3bにお
ける冷却水圧力(PW/P-IN)および冷却水温度(T
W/P-IN)に応じて、リザーバタンク27の圧力が高くな
る反面、冷却水通路9、冷却水入口3b、冷却水出口3
a、ウォータジャケット5a、ウォータポンプ14周り
等、他の部位の圧力が低くなったり、反対にリザーバタ
ンク27の圧力が低くなる反面、冷却水通路9、ウォー
タジャケット5a、冷却水入口3b、冷却水出口3a、
ウォータポンプ14周り等、他の部位の圧力が高くなっ
たりする。
【0049】詳しくは、CPU37が、これが冷却水入
口3bにおける冷却水圧力(PW/P- IN)から冷却水入口
3bにおける冷却水圧力の制御目標値(P(T)W/P-IN
を引いた差圧値(P(d))が、圧力差の絶対値(P(A)
よりも大きいと判断した場合は、CPU37は、上流側
リザーバタンク通路29の可変しぼり弁32を開いて上
流側リザーバタンク通路29の流路抵抗を減らすように
制御する。また、下流側リザーバタンク通路31の可変
しぼり弁33を絞って下流側リザーバタンク通路31の
流路抵抗を増すように制御する。
【0050】このようにすることで、リザーバタンク2
7の内圧は上昇する。これに対して、リザーバタンク2
7以外の冷却系、例えばウォータジャケット5aやラジ
エータ7、冷却水通路9、冷却水入口3b、冷却水出口
3a等の内圧は相対的に下降する。
【0051】また、前記差圧値(P(d))が、圧力差の
絶対値(P(B))よりも小さい場合は、上流側リザーバ
タンク通路29の可変しぼり弁32を絞って上流側リザ
ーバタンク通路29での流路抵抗を増加する。また、下
流側リザーバタンク通路31の可変しぼり弁33を開い
て下流側リザーバタンク通路31での流路抵抗を減少す
る。
【0052】このようにすることで、リザーバタンク2
7の内圧は下降する。これに対して、リザーバタンク2
7以外の冷却系、例えばウォータジャケット5aやラジ
エータ7、冷却水通路9、冷却水入口3b、冷却水出口
3a等の内圧は相対的に上昇する。
【0053】このように、可変しぼり弁32、33を必
要に応じて開いたり絞ったりすることで、冷却系の圧力
の高低を調整できるので、従来のようにリザーバタンク
のプレッシャキャップを開かずとも、リザーバタンク2
7や上流側リザーバタンク通路29、下流側リザーバタ
ンク通路31以外の冷却系の圧力を低減制御することも
できる。
【0054】これらの関係を図5にグラフ化して具体的
に示す。図5において実線は、可変しぼり弁32を可変
しぼり弁33に比べて閉じた場合であり、破線は可変し
ぼり弁33を可変しぼり弁32に比べて閉じた場合であ
る。また、比較例として可変しぼり弁32と可変しぼり
弁33の弁開度が同じ場合を一点鎖線で示す。
【0055】図5から、可変しぼり弁32を可変しぼり
弁33に比べて閉じると、リザーバタンク27の圧力が
低くなる反面、冷却水通路9、冷却水入口3b、冷却水
出口3a、ウォータジャケット5a、ウォータポンプ1
4周り等、リザーバタンク27以外の他の部位の圧力が
高くなることがわかる。反対に可変しぼり弁33を可変
しぼり弁32に比べて閉じると、リザーバタンク27の
圧力が高くなる反面、冷却水通路9、冷却水入口3b、
冷却水出口3a、ウォータジャケット5a、ウォータポ
ンプ14周り等、リザーバタンク27以外の他の部位の
圧力が低くなることがわかる。また、可変しぼり弁32
と可変しぼり弁33の弁開度が同じ場合、すなわち、一
点鎖線にあっては、実線と破線との間に常に位置してい
ることがわかる。
【0056】したがって、 これまでの技術であればオ
ーバヒートを生じてしまう程にかなり冷却系の圧力が高
まってしまった場合でも、上流側リザーバタンク通路の
可変しぼり弁32を開きかつ下流側リザーバタンク通路
31の可変しぼり弁33を閉じることでリザーバタンク
27の内圧を高めれば、リザーバタンク27や上流側リ
ザーバタンク通路29、下流側リザーバタンク通路31
以外の冷却系の圧力を低減制御できる。したがって、高
圧状態が解消して運転状態が正常状態になり、冷却系全
体の温度がオーバヒート現象に伴う 前記のような高温
状態からそれよりも低い温度状態になっても、冷却系が
本来必要とする所定の圧力を維持できる。その結果、冷
却水の沸点を下げることもなく、またキャビテーション
の発生も抑制できる。
【0057】なお、冷却水温度が一定であることを前提
とすれば、図6からわかるように、エンジン回転数(N
e)が低い程、冷却水入口3bでの冷却水圧力(P
W/P-IN)は高くなり、冷却水出口3aの冷却水圧力(P
E-OUT)は低くなるので、エンジンの最大回転数で適合
するようにすれば、それよりも低いエンジン回転数(N
e)ではキャビテーションは発生しないことになる。
【0058】また、冷却系全体の圧力の高低制御ができ
るので、冷却系各部の圧力が正常な値よりも低くなって
しまう気圧の低い場所で内燃機関を使用する場合でも、
例えば内燃機関を航空機用エンジンとして使用する場合
でも内燃機関の構造上の強度を高める必要なくして十分
対応できる。
【0059】なお、図7は、温度と圧力との関係におい
てキャビテーションが発生するメカニズムを示すもので
あり、エンジン本体3の冷却水出口3aと、エンジン本
体3の冷却水入口3bにおける圧力変化を示すグラフで
ある。
【0060】図7に示す符号、用語の定義および条件
は、次の通りである。 a1:冷却水温度が正常温度(例えば100゜C)であ
るときの冷却水出口3aにおける冷却水圧力 a2:冷却水温度が正常温度(例えば100゜C)であ
るときの冷却水入口3bにおける冷却水圧力 b1:冷却水出口3aにおける圧力がこれ以上高くなる
と構造的に耐えられなくなる、耐圧の限界値に達した場
合においてリザーバタンク27のプレッシャキャップ2
7aを開いたときの冷却水出口3aにおける圧力。図6
では、例えば絶対値で2.8kg/cm2である。
【0061】b2:冷却水出口3aにおける圧力が前記
限界値に達した場合においてリザーバタンク27のプレ
ッシャキャップ27aを開いたときの冷却水入口部3b
における圧力。
【0062】c1:オーバヒート現象を回避するために
プレッシャキャップ27aを開いて空気を大気中に逃が
した場合において、その後、前記正常温度よりも幾分高
め(例えば110゜C)の温度になったときの冷却水出
口3aにおける圧力。
【0063】c2:オーバヒート現象を回避するために
プレッシャキャップ27aを開いて空気を大気中に逃が
した場合において、その後、前記正常温度よりも幾分高
め(例えば110゜C)の温度になったときの冷却水入
口3bにおける圧力。
【0064】d1:プレッシャキャップ27aを開いて
リザーバタンク27内の空気を大気中に逃がした場合に
おいて、その後、前記c1の状態から急激に圧力と温度
が下がり、前記正常温度になったときの冷却水出口3a
における圧力。
【0065】d2:プレッシャキャップ27aを開いて
リザーバタンク27内の空気を大気中に逃がした場合に
おいて、その後、前記c2の状態から急激に圧力と温度
が下がり、前記正常温度になったときの冷却水入口3b
における冷却水圧力。
【0066】c1’:プレッシャキャップ27aを閉じ
たまま空気を大気中に逃がさない場合において、冷却水
出口3aにおける冷却水圧力が前記限界値を越えて前記
正常温度よりも高め(例えば110゜C)の温度でオー
バヒート現象を生じたときの冷却水出口3aにおける圧
力。
【0067】c2’:プレッシャキャップ27aを閉じ
たまま空気を大気中に逃がさない場合において、冷却水
出口3aにおける冷却水圧力が前記限界値を越えて前記
正常温度よりも高め(例えば110゜C)の温度でオー
バヒート現象を生じたときの冷却水入口3bにおける圧
力。
【0068】PE-OUT:冷却水出口3aにおける冷却水
圧力。 PW/P-IN:冷却水入口3bにおける冷却水圧力。 キャビテーション限界:図7における曲線Lよりも下の
圧力の場合にキャビテーションが発生することを示す。
【0069】PE-OUT限界:冷却水出口3aにおける圧
力がこれ以上高くなると構造的に耐えられなくなる、耐
圧の限界値。 条件:エンジン回転数一定。
【0070】図7において、冷却水出口3aにおける冷
却水圧力(PE-OUT)が、正常温度である100゜Cの
冷却水出口3aの冷却水圧力a1(2.55kg/c
2)の状態から限界値であるb1の状態(2.8kg/
cm2)に達すると、冷却水入口3bにおける冷却水圧
力(PW/P-IN)もa2(1.3kg/cm2)からb2
(1.55kg/cm2)の状態になることがわかる。
【0071】また、リザーバタンクキャップ27aを開
いても、しばらくは、冷却水出口3a、冷却水入口部3
bのいずれにあっても、b1またはb2での冷却水圧力を
維持する(b1→c1およびb2→c2参照)。そして、こ
の状態のまま冷却水温度が110゜Cに上がり、冷却水
出口部3aおよび冷却水入口3bの冷却水圧力が、それ
ぞれb1からc1に、またはb2からc2に移行すると、そ
の後は冷却水出口3aにおいてもまた冷却水入口3bに
おいても急激に温度および冷却水圧力が低下し、それぞ
れc1からd1にまたはc2からd2に移行する。
【0072】このとき、冷却水入口3bにあっては、d
2が曲線Lよりも下に移行し、冷却水入口3bにおける
冷却水圧力がキャビテーション限界を越えるので、冷却
水入口3bにあってはキャビテーションが発生する。
【0073】一方、オーバヒート現象等、リザーバタン
クキャップ27aを開かなければならないような事態が
生じた場合でも、リザーバタンクキャップ27aを開か
ずにいると、冷却水出口3aの圧力(PE-OUT)はP
E-OUT限界を超えるので構造的に耐えられなくなる。
【0074】内燃機関の水冷式冷却装置1では、オーバ
ヒート現象等、リザーバタンクキャップ27aを開かな
ければならない程、冷却系の圧力が高圧になった場合で
も、リザーバタンクキャップ27aを開かずにリザーバ
タンク27の圧力を高めることで、リザーバタンク27
以外の冷却系であるウォータジャケット5aやラジエー
タ7、冷却水通路9の内圧を下降させる。
【0075】このため、冷却系全体の温度が高温状態か
らそれよりも低い温度状態になっても、冷却系全体の冷
却水圧力が、冷却系が本来必要とする所定の圧力よりも
下がってしまうということがない。すなわち、冷却水入
口3bにおける冷却水圧力がキャビテーション限界を越
えることがない。
【0076】一方、エンジン本体3の外部へ向けて冷却
水を出す冷却水出口3aは、冷却水出口の中で最もウォ
ータポンプ14に近い位置にある。そして、この冷却水
出口3aに上流側リザーバタンク通路29のウォータポ
ンプ側端が接続されている。
【0077】また、エンジン本体3の外部から内部へ冷
却水を入れる冷却水入口3bは、冷却水入口の中で最も
ウォータポンプ14に近い位置にある。そして、この冷
却水取入口3bに下流側リザーバタンク通路31に係る
ウォータポンプ側端を接続してある。
【0078】このため、リザーバタンク27へ取り込む
圧力の最大値を高くすることができ、かつリザーバタン
ク27から排出する冷却水の圧力を最も低くすることが
できる。したがって、冷却系内における圧力制御の幅を
大きくできるので、制御性を向上できる。
【0079】さらに、この実施の形態では、上流側リザ
ーバタンク通路29と下流側リザーバタンク通路31と
にそれぞれ可変しぼり弁32および可変しぼり弁33を
備えたものとして示した。しかし、相互に他方の通路に
対して流路抵抗を変えることによって冷却水の流量を違
えているだけであるので、一方にのみ可変しぼり弁を設
け、他方の通路には設けないようにしても実質上同じと
いえる。また、可変しぼり弁を設けない方の通路の径を
太めにするようにして両通路における流量が相対的に異
なるようにしてもよい。
【0080】そして、上流側リザーバタンク通路29と
下流側リザーバタンク通路31以外にも冷却水通路を設
けるようにしてもよい。例えば、リザーバタンク27と
エンジン本体3の他の部位との間やリザーバタンク27
とラジエータ7との間に冷却水通路を設け、この冷却水
通路にも可変しぼり弁を設ける。このようにすること
で、リザーバタンク27に対する冷却水流れのルートに
変化が出るため、冷却水圧力分布を大幅に変えられ、圧
力制御が一層容易になる。
【0081】また、前記可変しぼり弁32、33は、電
子制御によるものであるが、その代わりのものとして所
定温度以上で作動するサーモ弁を設置し、冷却水が所定
の温度以上になったら作動させることで、冷却水圧力の
上昇を防止するようにしてもよい。
【0082】なお、可変しぼり弁32、33の作動順序
は、エンジン本体3自身の特性やラジエータ7等の配置
によっては制約を受ける場合もある。例えば、リザーバ
タンク27に流れる冷却水量が増加する場合は、ラジエ
ータ7に流れる量に変化を与える必要がある。また、冷
却能力に影響を与える場合は、できるだけ流量を変えな
いように弁を作動させる必要がある。 〈第2の実施形態〉次に図8〜図10を参照して本発明
に係る内燃機関の水冷式冷却装置の第2の実施形態を説
明する。
【0083】この第2の実施形態に係る内燃機関の水冷
式冷却装置1Aが、第1の実施形態に係る内燃機関の水
冷式冷却装置1と異なる点は、圧力センサと水温センサ
の取付け箇所の違いと、可変しぼり弁の開閉に当り、エ
ンジン回転数Neに換算できるクランク角を考慮にいれ
ている点およびそれらに関連する部分だけであるので、
他の同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0084】図8に示すように、内燃機関の水冷式冷却
装置1Aでは、温度センサ135および圧力センサ13
6が、ラジエータ7のラジエータ上部入口7a近傍に配
置され、それぞれラジエータ上部入口7a近傍での冷却
水温度(T0)および冷却水圧力(P0)を検出する。ま
た、クランク角度を検出するとともにECU138と電
気的に接続されているクランク角センサ139が図示し
ないクランクシャフト近傍に配置されている。
【0085】ECU138は内燃機関の全般的な制御を
行うコンピュータ制御装置であり、びCPU37は、先
に述べたとおり、図2で示した機能を実現して、可変し
ぼり弁32、33の開度制御を行うコンピュータ制御装
置であり、両者は電気的に接続されている。
【0086】温度センサ135および圧力センサ136
によって検出されたパラメータである冷却水温度
(T0)および冷却水圧力(P0)は、CPU37に入力
される。CPU37は、アクチュエータ34と電気的に
接続されており、CPU37に入力されたパラメータと
しての冷却水温度や冷却水圧力、およびクランク角セン
サ139によって検出され、ECU138に入力される
クランク角度から換算したパラメータとしてのエンジン
回転数に応じて、アクチュエータ34は作動する。そし
て、これに応じて可変しぼり弁32、33が必要量、開
いたり閉じたりする。
【0087】図9は、可変しぼり弁32、33の開度制
御のための機能ブロック図であり、CPU37には、図
3に示すような、冷却水入口3bでの(ポンプ入口)圧
力と冷却水温度との関数マップMを予め記憶した読み出
し専用メモリRが接続されている。また、CPU37に
は温度センサ135、圧力センサ136およびクランク
角センサ139によって検出または換算されるラジエー
タ上部入口7a近傍における冷却水温度(T0)、冷却
水圧力(P0)およびエンジン回転数(Ne)を前記マ
ップと照合判定しキャビテーションの発生限界を判定す
るための判定手段Iと、判定手段Iの判定結果に基づい
てアクチュエータ34を駆動制御する制御手段Cとがプ
ログラムにより実現されている。
【0088】以下、可変しぼり弁32、33を駆動制御
するための制御ルーチンを図9のフローチャートに基づ
いて説明する。まず、S201でエンジン本体3を始動
させた後、S202にて、温度センサ35により既に検
出され、CPU37に入力済みのラジエータ上部入口7
a近傍における冷却水温度(T0)とエンジン回転数
(Ne)とから、冷却水入口3bにおける冷却水温度
(TW/P-IN)を算出する。この算出には、ECU138
の図示しない読み出し専用メモリに記憶させた冷却水温
度(TW/P-IN)を得るための図示しないマップを利用す
る。
【0089】次にS203で圧力センサ136により既
に検出され、CPU37に入力済みのラジエータ上部入
口7a近傍における冷却水圧力(P0)と、前記冷却水
温度(T0)およびエンジン回転数(Ne)とから冷却
水入口3bにおける冷却水圧力(PW/P-IN)を算出す
る。この冷却水圧力(PW/P-IN)の算出に当たってもE
CU138の図示しない読み出し専用メモリに記憶した
冷却水圧力(PW/P-IN)を得るための図示しないマップ
を利用する。
【0090】S204でS202で求めた冷却水温度
(TW/P-IN)とエンジン回転数(Ne)とから、冷却水
入口3bにおける冷却水圧力の制御目標値
(T)W/P-IN、圧力差の絶対値P(A)およびP(B)を図示
しないマップから求める。
【0091】S205からS209は、各々第1の実施
形態で述べたS3からS7に対応しているので説明を省
略する。 〈第2の実施形態の作用効果〉この第2の実施形態にあ
っても第1の実施形態と同様の効果を奏するが、その他
に冷却水圧力および冷却水温度の計測位置は、冷却水入
口3b以外でも可能であることがわかる。
【0092】また、エンジン回転数(Ne)を、冷却水
圧力(PW/P-IN)や、冷却水入口3bにおける冷却水圧
力の制御目標値(P(T)W/P-IN)、冷却水入口3bにお
ける冷却水圧力(PW/P-IN)が前記P(T)W/P-INよりも
高くなっても構わない圧力差の絶対値(P(A))、冷却
水入口3bにおける冷却水圧力(PW/P-IN)が冷却水入
口3bにおける冷却水圧力の制御目標値P(T)W/P-IN
りも低くなっても構わない圧力差の絶対値(P(B))を
求めるにあたって考慮しているので、事実上、キャビテ
ーションの心配がない低いエンジン回転数(Ne)の領
域においては、前記P(A)およびP(B)を大きくする必要
がないので、無駄な制御を行わないで済む。
【0093】なお、この第2の実施の形態では、温度セ
ンサ135および圧力センサ136が、ラジエータ7の
ラジエータ上部入口7a近傍に配置されたものとして示
したが、リザーバタンク27、上流側リザーバタンク通
路29および下流側リザーバタンク通路31で閉じられ
ている箇所以外の部位であれば、どこでもよい。
【0094】
【発明の効果】本発明の内燃機関の水冷式冷却装置によ
れば、リザーバタンクと前記ウォータポンプとをつなぐ
上流側リザーバタンク通路および下流側リザーバタンク
通路に機関運転状態に応じて変更される流路抵抗可変手
段を設けたことにより、密閉された冷却系全体の圧力の
高低制御を行うことができる。この結果、外気圧が低い
場合でもキャビテーションの発生や冷却水の沸点低下を
有効に制御することができる。このことは、内燃機関を
航空機用エンジンとして使用する場合等、冷却系の圧力
が正常な値よりも低くなってしまうような状況下で使用
する場合に、キャビテーションを防ぐ上でとりわけ有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】・・・第1の実施形態を示す概略全体構成図
【図2】・・・可変しぼり弁を開、閉するためのブロッ
ク図
【図3】・・・冷却水入口での冷却水圧力と冷却水温度
との関数マップ
【図4】・・・第1の実施形態において可変しぼり弁を
駆動制御するための制御ルーチンを説明するためのフロ
ーチャート
【図5】・・・可変しぼり弁の絞りの違いによる各部位
の圧力分布を示す図
【図6】・・・冷却水圧力とエンジン回転数との関係か
らキャビテーション限界について示す図
【図7】・・・キャビテーションの発生メカニズムを示
す図
【図8】・・・第2の実施形態を示す概略全体構成図
【図9】・・・可変しぼり弁を開、閉するためのブロッ
ク図
【図10】・・・第2の実施形態において、可変しぼり
弁を駆動制御するための制御ルーチンを説明するための
フローチャート図
【符号の説明】
1…内燃機関の水冷式冷却装置 3…エンジン本体(内燃機関本体) 3a…エンジン本体の冷却水出口 3b…エンジン本体の冷却水入口 5…シリンダブロック 5a…ウォータジャケット 7…ラジエータ 7a…ラジエータの上部入口 7b…ラジエータの下部出口 9…冷却水通路 11…ラジエータ入口通路 13…ラジエータ出口通路 14…ウォータポンプ 17…サーモスタット 19…車内暖房用ヒータ 19a…車内暖房用ヒータ入口側 19b…車内暖房用ヒータ出口側 21…エンジン本体の冷却水取出口 23…ヒータ用冷却水導入通路 25…ヒータ用冷却水排出通路 27…リザーバタンク 27a…プレッシャキャップ 29…上流側リザーバタンク通路 31…下流側リザーバタンク通路 32、33…可変しぼり弁(流路抵抗可変手段) 34…アクチュエータ 35…温度センサ 36…圧力センサ 37…CPU PW/P-IN…冷却水入口3bでの冷却水圧力 P(T)W/P-IN…冷却水入口3bにおける冷却水圧力の制
御目標値 P(A),P(B)…冷却水入口3bでの冷却水圧力(P
W/P-IN)と冷却水圧力の制御目標値(P(T)W/P-IN)と
の圧力差の絶対値 P(d)…冷却水入口3bにおける冷却水圧力
(PW/P-IN)から冷却水入口3bにおける冷却水圧力の
制御目標値(P(T)W/P-IN)を引いた差圧値 Ne…エンジン回転数 PE-OUT…冷却水出口3aの冷却水圧力 TW/P-IN…冷却水入口3bにおける冷却水温度 1A…内燃機関の水冷式冷却装置 135…温度センサ 136…圧力センサ 138…ECU 139…クランクセンサ T0…ラジエータ上部入口7a近傍における冷却水温度 P0…ラジエータ上部入口7a近傍における冷却水圧力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01P 7/16 501 F01P 7/16 501 11/16 11/16 Z 11/18 11/18 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関本体のウォータジャケットとラ
    ジエータとを結ぶ冷却水通路を介して、前記ウォータジ
    ャケットとラジエータとの間を冷却水が完全な密閉状態
    でかつ圧力を掛けられた状態で循環する完全密閉加圧式
    冷却を採用した内燃機関の水冷式冷却装置において、 前記冷却水を循環させる起点となるウォータポンプと、 前記冷却水通路における圧力の上昇に伴って前記冷却水
    通路からの冷却水を回収するとともに前記圧力の下降に
    伴って前記回収された冷却水を前記冷却水通路に戻すリ
    ザーバタンクと、 このリザーバタンクと前記ウォータポンプとをつなぐ冷
    却水通路であって前記リザーバタンクを境にその上流側
    に位置する上流側リザーバタンク通路と、 前記リザーバタンクを境にその下流側に位置する下流側
    リザーバタンク通路と、 これら上流側リザーバタンク通路および下流側リザーバ
    タンク通路のうちの少なくとも一方のリザーバタンク通
    路に設けられ、冷却装置の運転状態を示すパラメータに
    応じて前記一方のリザーバタンク通路における流路抵抗
    を変える流路抵抗可変手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の水冷式冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記運転状態を示すパラメータは、冷却
    水の温度または圧力のうち少なくとも一方であることを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関の水冷式冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 前記内燃機関本体の外部へ向けて前記冷
    却水を出す冷却水出口のうち最もウォータポンプに近い
    位置にある冷却水出口に前記上流側リザーバタンク通路
    のウォータポンプ側端を接続するとともに、前記内燃機
    関本体の外部から内部へ前記冷却水を入れる冷却水入口
    のうち最もウォータポンプに近い位置にある冷却水取入
    口に前記下流側リザーバタンク通路に係るウォータポン
    プ側端を接続することを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の内燃機関の水冷式冷却装置。
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