JPH11137708A - 泡消火装置 - Google Patents

泡消火装置

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JPH11137708A JP32226197A JP32226197A JPH11137708A JP H11137708 A JPH11137708 A JP H11137708A JP 32226197 A JP32226197 A JP 32226197A JP 32226197 A JP32226197 A JP 32226197A JP H11137708 A JPH11137708 A JP H11137708A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 持ち運び可能な放水筒を備えた中発泡(発泡
倍率50〜150)の消火装置を提供する。 【解決手段】 放水筒31の中心部に設けられたノズル
部5から中空のコーン(ホローコーン)形状の消火液を
噴出させ、それを放水筒31の前面に設けられた発泡ネ
ット部34の外縁部に衝突させる。ノズル部5は、円柱
体の外周面に螺旋状の溝55を有するスパイラル部材5
4が外筒51内に嵌入されてできており、その溝55に
よって消火液はノズル部5内を螺旋状に流れ、ホローコ
ーン形状をなして噴出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は持ち運び可能な放水
筒を備えた泡消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に消火器や消火装置として、消火用
泡を用いたものや、液体を用いたものや、粉末を用いた
ものが知られている。このうち消火用泡を用いた泡消火
装置は油類の燃焼を伴った火災や液面火災に有効であ
る。放水筒を移動式、すなわち持ち運び可能にした泡消
火装置では、一般に発泡倍率が低い例えば5〜20程度
の低発泡の消火用泡が使用されている。
【0003】このような持ち運び可能な泡消火装置とし
て、実開昭58−10762号公開公報に開示された消
火用泡発生装置がある。図12に示すように、この消火
用泡発生装置1は泡を生成し放出するハニカム構造体等
の多孔体11を有し、該多孔体11の後方に液体噴出ノ
ズル12を配設するとともに送風手段としてファン13
を備えた構成となっている。
【0004】また消火用泡の発泡倍率が80〜1000
と更に高い高発泡の消火装置も知られている(「やさし
い消火設備(4)泡消火設備」、空気調和・衛生工学、
第71巻、第1号、51頁〜62頁、1997年1
月)。
【0005】なお、発泡倍率とは、上記文献「やさしい
消火設備(4)泡消火設備」の52頁左欄に記載されて
いるように、泡水溶液の容積をV1 とし、これに空気を
混入して起泡させた発生泡の容積をV2 とした時のV2
/V1 のことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら発泡倍率
が5〜20の低発泡の消火装置では、消火用泡の見掛け
の比重が大きいので飛距離が例えば8m以上であり遠方
の火を消すのに有効であるが、その反面物体に衝突する
と跳ね返される力が大きく、四方に飛び散ってしまう。
このため、例えば工場や倉庫等において火点すなわち消
火対象領域と消火装置の放水筒との間に工作機械等の物
体があると、放出された消火用泡はその物体により遮ら
れ、その向こうにある火点に到達する量が少なく、その
結果左右前後に動き回ったり、放水筒の傾角や高さを変
えたりといったことを混乱の中で強いられ、消火作業が
やりにくかったり、場所によっては消火が困難になるお
それもある。また、液面火災では、液面に到達した消火
用泡の勢いによって液が跳ね飛ばされてしまい、延焼を
招くおそれもある。
【0007】一方高発泡の消火装置では、消火用泡の体
積が大きく見掛けの比重が小さいため、LNG、LPG
防液堤内などの大空間対象物には効果的であるが前方へ
はほとんど飛ばないため、小さな消火点に対して少し離
れた位置から消火液を飛ばして消火する場合には不向き
である。
【0008】そこで実開昭58−10762号公開公報
に開示された消火用泡発生装置に基づいて消火用泡の発
泡倍率を高めることが考えられるが、この場合消火液を
多孔体11に万遍なく噴出し、ノズル12から噴出され
た消火液のコーン(円錐)形状がその外周面領域から中
央領域に至るまで略均等に消火液で満たされた充実のコ
ーン形状(以下、このコーン(cone)形状をフルコ
ーン(充円錐)形状と称する)となっているため、発泡
ネットで泡が生成されるものの、ここを通過する液量が
多く、この結果発泡倍率が高い発泡例えば中発泡と呼ば
れている消火用泡を生成することは実質できない。な
お、図12においてはフルコーン形状をなす消火液部分
は点の集合として示されている。
【0009】本発明は、このような事情の下になされた
ものであり、その目的は、持ち運び可能な放水筒を備え
た中発泡(発泡倍率50〜150)の消火装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前面が放水口
をなし、持ち運び可能な放水筒と、この放水筒の前面よ
りも後方位置でかつ中心部に設けられたノズル部と、こ
のノズル部よりも後方位置に形成され、前記ノズル部か
ら消火液が吐出した時に空気が放水筒内に引き込まれる
ための通気口と、前記ノズル部よりも前方位置にて前記
放水筒を塞ぐように設けられ、前記ノズル部からの消火
液を発泡させるための発泡ネット部と、を備え、前記放
水筒の径方向でみたときに当該発泡ネット部の周縁部の
領域の消火液の流量が中央部の流量よりも大きくなるよ
うに、前記ノズル部から発泡ネット部に向けて消火液を
吐出させ、放水される発泡液の発泡倍率が50〜150
であることを特徴とする。
【0011】また、ノズル部から前方に行くほど消火液
が広がるように、周縁部に消火液が集中したコーン状に
消火液を吐出させ、コーン状の消火液の先端が発泡ネッ
ト部の外縁部に衝突するようになっている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、本発明に係る
泡消火装置の一例及びそれを用いた消火設備がそれぞれ
示されている。この消火設備は、図2に示すように、消
火液容器21にレギュレータ22及び容器弁23を介し
て加圧用ガス容器24が接続されているとともに、消火
液容器21に接続されたホース25に開閉バルブ26を
介して泡消火装置3が接続された構成となっている。容
器弁23は、予め開いておいてもよいが、火災時に手動
で開くかあるいは感知器と連動させるようにしてもよ
い。また容器弁23に調圧機能を持たせてもよいし、調
圧弁を併用するようにしてもよい。消火液容器21及び
加圧用ガス容器24は例えば建造物の壁面4の内側空間
内に収納され固定式となっており、泡消火装置3は持ち
運び可能となっている。
【0013】泡消火装置3は、図1に示すように、両端
が開放された例えば円筒よりなる放水筒31と、その放
水筒31内に消火液を噴出するノズル部5と、ノズル部
5から噴出された消火液(図1に破線Aで示されてい
る)を発泡させるための発泡ネット部34とを備えてい
る。
【0014】放水筒31の前端は放水口32となってお
り、発泡ネット部34により塞がれている。放水筒31
の後端は通気口33として開放されている。この通気口
33は、ノズル部5から消火液が吐出された時に放水筒
31内に空気を引き込むために設けられている。
【0015】発泡ネット部34は、例えばその中心が放
水方向の前方(図1において右方)へ突出するような傘
形状に成形されている。発泡ネット部34は、その周縁
と放水筒31の内周面とのなす角度θが特に限定しない
が例えば60°になるようにされている。発泡ネット部
34がこのような角度で傾いていることにより、発泡ネ
ット部34の開口率が例えば50%であっても、開口面
積の総和は放出筒断面積の100%に相当することにな
る。
【0016】ノズル部5は、発泡ネット部34よりも後
方でかつ放水筒31内の中心部に、例えば図示しない支
持手段により放水筒31に固定されて設けられている。
ノズル部5は、外筒51とその外筒51内に嵌入された
スパイラル部材53と外筒51に外嵌されたガイド筒5
0とから構成されている。ガイド筒50は前方に向かっ
て拡径していると共に周方向に複数の空気導入口50a
が形成されている。
【0017】外筒51の前端部は消火液の噴出口52と
して開放されている。外筒51の後端部は、開放されて
いて継手となる配管37に接続されている。この配管3
7はホース25との連結部に設けられた前記開閉バルブ
26(図2参照)に接続されている。
【0018】スパイラル部材53は、図3に示すよう
に、円柱体の外周面に螺旋状に溝54が設けられてでき
ている。消火液容器21からホース25等を介して送ら
れてきた消火液は、このスパイラル部材53の溝54と
外筒51の内周面とにより形成される螺旋状の流路内を
通って外筒51の噴出口52より前方へ噴出される。そ
の際、噴出された消火液にはその前進する方向を中心と
した回転が加わる。それによって図4に示すように消火
液6の噴出形状は、消火液6がコーン形状の外周面領域
にのみ集中してコーン形状の中央領域には殆どあるいは
全くないような中空のコーン形状(以下、このコーン形
状をホローコーン(hollow cone(空円
錐))形状と称する)となる。このホローコーン形状を
なす消火液が発泡ネット部34に衝突した時の分布を、
図1の放水筒31の前方に併せて示す。
【0019】このようにホローコーン形状をなしてノズ
ル部5から噴出された消火液6は、発泡ネット部34の
丁度外縁部に衝突するように構成されている。すなわ
ち、ホローコーン形状の前端が図1に示すB点付近で発
泡ネット部34に達するようになっている。これは、ホ
ローコーン形状の消火液6が発泡ネット部34の外縁部
の手前で放水筒31の内周面に当たると液化してしま
い、効率よく発泡させることができないからである。
【0020】スパイラル部材53の溝54の数、溝54
の巻き数、溝54の深さ及び幅等は、所望の発泡倍率が
得られ、かつ消火液6がホローコーン形状となって発泡
ネット部34の外縁部に衝突するように、適宜選択され
る。
【0021】なお消火液は、例えば天然蛋白を加水分解
した溶液よりなる基剤や合成界面活性剤よりなる基剤を
水で希釈した泡水溶液が用いられる。
【0022】以上のように構成された泡消火装置3及び
消火設備を用いれば、ノズル部5から消火液がホローコ
ーン形状に噴出され、それが発泡ネット部34に当た
り、放水筒31の通気口33から吸い込まれた空気によ
って泡となるが、少ない量で泡の量が多くなるため、放
水口32から発泡倍率が50〜150の中発泡の消火用
泡が放水される。
【0023】本発明者らが上記構成の泡消火装置3を作
製して放水を行ったところ、発泡倍率が50〜150の
中発泡の消火用泡を得ることができた。具体的には消火
液容器21内に加圧されるガスの圧力を例えば5〜7K
g/cm2 に設定し、放水筒31の内径を80mm、放
水筒31の先端からノズル部5の先端までの距離を22
0mmとした。また放水筒31を手で持ち傾角30°に
設定した時の飛距離(放水筒31の先端からフットステ
ップ〈落下領域〉の前後方向の中心までの水平距離)は
4m〜8mであった。
【0024】このように発泡倍率が50〜150であれ
ば、適当な飛距離を確保しながら、いわば泡の固まりと
なって物体の表面を滑りながら物体を乗り越え、また回
り込みながら火点に向かうため、工作物などの物体がた
て込んでいる場所においても優れた消火能力を発揮する
と共に、液面火災においても液面を弾き飛ばさずに効果
的な消火作業を行うことができる。
【0025】また図5(a)に示すように、泡消火装置
3から放出された消火用泡7を角型の物体に向けて放出
させた様子を示し、泡7は物体18に衝突してもほとん
ど跳ね返されずに、その物体18を乗り越えて裏側に達
した。図5(b)は発泡率を20程度に設定して同様の
実験を行った様子を示す図であるが、この場合には放水
筒16から放出された消火泡17は物体18によりほと
んど跳ね返されてしまった。
【0026】なおノズル部5から噴出された消火液が発
泡ネット部34に衝突した時の分布は、図6に示すよう
に発泡ネット部34の外縁部において消火液が最も多
く、その内側領域で少なくなるような勾配を有していて
もよい。この場合スパイラル部材53の中心部に通水孔
55が形成されており、また溝54は図1のものよりも
深くなっている。また放水筒31は角筒でもよいし、強
制的に空気を放水筒31内に導入する送風手段を設けて
もよいし、発泡ネット部34に平坦なネットを用いても
よい。
【0027】以上において消火液容器21及び加圧用容
器24は上述の例では固定されているが、可搬台に載せ
られていて移動できるようにあるいはそれ自体で移動で
きるように構成されていてもよい。また加圧用容器24
を用いずに消火液容器自体に予め蓄圧されていてもよい
し、水容器と泡原液容器とを備えていて、これら容器内
の液を混合してノズル部5に送るようにしてもよく、あ
るいはユニット式として構成する代りに水槽とポンプと
泡原液槽と混合器とを用いた設備であってもよい。
【0028】さらに図7に示すように発泡ネット部81
を開口率の異なるネットを組み合わせて構成し、それを
回転させて択一的にノズル部9の前方に位置させること
により中発泡と低発泡の消火用泡を放水するようにして
もよい。なお図7では発泡用ネット部81の鋸刃形状の
大きさによって開口率の違いを表している。また図8に
示すようにノズル部9と発泡ネット部82との間の距離
を変えることによって中発泡と低発泡の消火用泡を放水
するようにしてもよいし、図9に示すように複数例えば
2つの発泡ネット部83,84の間の距離を変えること
によって中発泡と低発泡の消火用泡を放水するようにし
てもよいし、図10に示すように発泡ネット部85の前
に別の発泡ネット部86を着脱することによって更には
また発泡ネット部の数を変えることによって中発泡と低
発泡の消火用泡を放水するようにしてもよいし、図11
に示すように発泡ネット部87の形状とノズル9の放水
パターン(この場合にはノズル部9は可変噴霧ノズルと
なっている)の組合わせにより中発泡と低発泡の消火用
泡を放水するようにしてもよい。
【0029】なお本発明でいう発泡ネット部とは、金網
などの網状体のみを意味するものではなく、ハニカム
材、パンチングメタルなどの多孔質体であって発泡させ
るものを指している
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、持ち運び
が可能でかつ発泡倍率が50〜150の中発泡の消火用
泡を放水することができる消火装置が得られる。従って
工場等において工作機械等が設置されていても、その工
作機械等の向こう側の火災を効率よく消火することがで
きる。また液面火災の際にも放水された消火用泡が液面
を覆うのでその消火に当たって極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る泡消火装置の一例を消火液の分布
の一例とともに示す縦断面図である。
【図2】その泡消火装置を用いた消火設備の一例を示す
概略図である。
【図3】その泡消火装置のスパイラル部材の斜視図であ
る。
【図4】そのノズル部から噴出された消火液の噴出形状
を示す模式図である。
【図5】本発明及び比較例の泡消火装置による消火の様
子を示す模式図である。
【図6】その泡消火装置の縦断面とともに消火液の分布
の他の例を示す縦断面図である。
【図7】低発泡と中発泡の両方に対応した泡消火装置の
第1の例を示す模式図である。
【図8】低発泡と中発泡の両方に対応した泡消火装置の
第2の例を示す模式図である。
【図9】低発泡と中発泡の両方に対応した泡消火装置の
第3の例を示す模式図である。
【図10】低発泡と中発泡の両方に対応した泡消火装置
の第4の例を示す模式図である。
【図11】低発泡と中発泡の両方に対応した泡消火装置
の第5の例を示す模式図である。
【図12】低発泡用の消火装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
5 ノズル部 6 消火液 31 放水筒 32 放水口 33 通気口 34 発泡ネット部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面が放水口をなし、持ち運び可能な放
    水筒と、 この放水筒の前面よりも後方位置でかつ中心部に設けら
    れたノズル部と、 このノズル部よりも後方位置に形成され、前記ノズル部
    から消火液が吐出した時に空気が放水筒内に引き込まれ
    るための通気口と、 前記ノズル部よりも前方位置にて前記放水筒を塞ぐよう
    に設けられ、前記ノズル部からの消火液を発泡させるた
    めの発泡ネット部と、を備え、 前記放水筒の径方向でみたときに当該発泡ネット部の周
    縁部の領域の消火液の流量が中央部の流量よりも大きく
    なるように、前記ノズル部から発泡ネット部に向けて消
    火液を吐出させ、放水される発泡液の発泡倍率が50〜
    150であることを特徴とする泡消火装置。
  2. 【請求項2】 ノズル部から前方に行くほど消火液が広
    がるように、周縁部に消火液が集中したコーン状に消火
    液を吐出させ、コーン状の消火液の先端が発泡ネット部
    の外縁部に衝突するように構成したことを特徴とする請
    求項1記載の泡消火装置。
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