JPH11139295A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH11139295A
JPH11139295A JP30288697A JP30288697A JPH11139295A JP H11139295 A JPH11139295 A JP H11139295A JP 30288697 A JP30288697 A JP 30288697A JP 30288697 A JP30288697 A JP 30288697A JP H11139295 A JPH11139295 A JP H11139295A
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JP
Japan
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vehicle
control
scs
intervention
wheel
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Pending
Application number
JP30288697A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Tatehata
哲也 立畑
Toshiaki Tsuyama
俊明 津山
Haruki Okazaki
晴樹 岡崎
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トラブル発生時において、乗員の運転操作や車
両の走行状態をより詳細なデータとして保持する。 【解決手段】乗員による運転操作と車両の走行状態に基
づいて、車両の姿勢を制御する際に、SCS制御介入前
では車両の走行状態を表わすデータをRAMに格納し、
SCS制御介入後では車両の走行状態を表わすデータと
車両の抑制制御量に関連するデータをRAMに格納す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の制御装置に
関し、例えば、コーナリング時や緊急の障害物回避時や
路面状況急変時等において、走行中の車両の横滑りやス
ピンを抑制して車両の姿勢を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、走行中の車両のヨーレートや
ステアリング舵角等の車両状態量を検出して、コーナリ
ング時や緊急の障害物回避時や路面状況急変時等に車両
の横滑りやスピンを抑制する制御装置が数多く提案され
ている。
【0003】特開平5−193471号公報には、アン
チロックブレーキシステム(略して、ABS)におい
て、ABSの作動時に、車両のヨーレートや車速等から
車両の走行軌跡データを演算し、この走行軌跡データを
不揮発性メモリに書き込むものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、ABSの作動前の乗員による運転操作や車
両の走行状態(走行軌跡データを演算するための各種デ
ータ)を書き込まないので、ABS作動前後の乗員の運
転操作を再現することができない。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされ、そ
の目的は、トラブル発生時において、乗員の運転操作や
車両の走行状態をより詳細なデータとして保持できる車
両の制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決し、
目的を達成するために、本発明に係わる車両の制御装置
は、以下の構成を備える。即ち、乗員による運転操作と
車両の走行状態に基づいて、乗員による所定の運転操作
時に走行状態量が所定状態域となると、該車両のスリッ
プを抑制制御するスリップ抑制制御手段を備える車両の
制御装置において、前記スリップ抑制制御介入前におい
て前記車両の走行状態を表わすデータを記憶し、前記ス
リップ抑制制御介入後において前記車両の走行状態を表
わすデータと車両の抑制制御量に関連するデータを記憶
する記憶手段を具備する。
【0007】また、本発明に係わる車両の制御装置は、
以下の構成を備える。即ち、乗員による運転操作と車両
の走行状態に基づいて、乗員による所定の運転操作時に
走行状態量が所定状態域となると、該車両のスリップを
抑制制御するスリップ抑制制御手段を備える車両の制御
装置において、前記スリップ抑制制御介入前において前
記車両の走行状態として入力される入力データを記憶
し、前記スリップ抑制制御介入後において前記入力デー
タと前記スリップ抑制制御に供される出力データを記憶
する記憶手段を具備する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる実施形態に
つき添付図面を参照して詳細に説明する。
【0009】[姿勢制御装置の制御ブロック構成]先
ず、本実施形態に係る車両の姿勢制御装置の制御ブロッ
ク構成について説明する。図1は本発明の実施形態に係
る車両の姿勢制御装置の制御ブロックの全体構成を示す
図である。
【0010】図1に示すように、本実施形態の車両の姿
勢制御装置は、例えば、車両の走行状態がコーナリング
時や緊急の障害物回避時や路面状況急変時等において、
走行中の車両の横滑りやスピンを抑制するために前後・
左右の各車輪への制動力を制御するものである。各車輪
には、油圧ディスクブレーキ等のFR(右前輪)ブレー
キ31、FL(左前輪)ブレーキ32、RR(右後輪)
ブレーキ33、RL(左後輪)ブレーキ34が設けられ
ている。これらFR、FL、RR、RLブレーキ31〜
34は、加圧/減圧バルブ31a〜34aを介して液圧
制御ユニット30に夫々接続されている。加圧/減圧バ
ルブ31a〜34aは、液圧制御ユニット30の制御に
より液圧ポンプ36で所定圧に加圧されたブレーキ液を
FR、FL、RR、RLブレーキ31〜34の各ホイー
ルシリンダ(不図示)に導入すると共に、各ホイールシ
リンダからブレーキ液をリリースすることで、各ブレー
キ31〜34のホイールシリンダへのブレーキ液を加圧
又は減圧して各車輪に対する制動力を各車輪毎にコント
ロールしている。加圧/減圧バルブ31a〜34aは液
圧ポンプ36とカットバルブ39に接続されている。液
圧ポンプ36は、マスタシリンダ37及びカットバルブ
39に接続されている。マスタシリンダ37はブレーキ
ペダル38の踏力圧PBに応じて1次液圧を発生させる。
この1次液圧は、液圧ポンプ36に導入され、液圧ポン
プ36で2次液圧に加圧されて加圧/減圧バルブ31a
〜34aに導入される。カットバルブ39はブレーキペ
ダル38の踏力圧に応じて液圧ポンプ36で加圧された
2次液圧をリリースする。液圧制御ユニット30は、ブ
レーキ踏力圧センサ35から入力されるブレーキ踏力圧
PBに応じてFR、FL、RR、RLブレーキ31〜34
へのブレーキ液圧をコントロールする。また、液圧制御
ユニット30は、SCS・ECU10に電気的に接続さ
れ、SCS・ECU10からの制動制御信号に応じてF
R、FL、RR、RLブレーキ31〜34へのブレーキ
液圧を加圧/減圧バルブ31a〜34aを介して配分制
御して各車輪への制動力を制御する。
【0011】SCS(STABILITY CONTROLLED SYSTEM)
・ECU(ELECTRONIC CONTROLLED UNIT)10は、本実
施形態の姿勢制御装置として前後・左右の各車輪への制
動制御を司ると共に、従来周知のABS(アンチロック
ブレーキシステム)制御やトラクションコントロールシ
ステム制御(以下、トラクション制御)をも司る演算処
理装置である。SCS・ECU10には、FR車輪速セ
ンサ11、FL車輪速センサ12、RR車輪速センサ1
3、RL車輪速センサ14、車速センサ15、ステアリ
ング舵角センサ16、ヨーレートセンサ17、横方向加
速度センサ18、前後方向加速度センサ19、ブレーキ
踏力圧センサ35、EGI・ECU20、トラクション
制御オフスイッチ40が接続されている。
【0012】ABS制御及びトラクション制御の概要を
説明すると、ABS制御とは、車両走行中に急ブレーキ
操作がなされて、車輪が路面に対してロックしそうな場
合に車輪への制動力を自動的に制御して車輪のロックを
抑制しながら停止させるシステムであり、トラクション
制御とは、車両走行中に車輪が路面に対してスリップす
る現象を各車輪への駆動力或いは制動力を制御すること
により抑制しながら走行させるシステムである。
【0013】SCS制御、ABS制御、トラクション制
御は、いずれも乗員による運転操作や車両の走行状態に
基づいて車両のスリップを抑制制御する。即ち、SCS
制御は、乗員のステアリング等による旋回操作時に、車
両のヨーレートや横滑り角等が予め決められた量を超え
ると、車両のスリップを抑制制御する。ABS制御は、
乗員のブレーキ操作時に、ブレーキ液圧等が予め決めら
れた量を超えると、車両の車輪のロックを抑制して、車
両のスリップを抑制制御する。トラクション制御は、乗
員のアクセル等による加減速操作時に、車両の車輪速等
が予め決められた量を超えると、車輪のスリップを抑制
制御する。
【0014】FR車輪速センサ11は右前輪の車輪速度
の検出信号v1をSCS・ECU10に出力する。FL車
輪速センサ12は左前輪の車輪速度の検出信号v2をSC
S・ECU10に出力する。RR車輪速センサ13は右
後輪の車輪速度の検出信号v3をSCS・ECU10に出
力する。RL車輪速センサ14は左後輪の車輪速度の検
出信号v4をSCS・ECU10に出力する。車速センサ
15は車両の走行速度の検出信号VをSCS・ECU1
0に出力する。ステアリング舵角センサ16はステアリ
ング回転角の検出信号θHをSCS・ECU10に出力
する。ヨーレートセンサ17は車体に実際に発生するヨ
ーレートの検出信号ψをSCS・ECU10に出力す
る。横方向加速度センサ18は車体に実際に発生する横
方向加速度の検出信号YをSCS・ECU10に出力す
る。前後方向加速度センサ19は車体に実際に発生する
前後方向加速度の検出信号ZをSCS・ECU10に出
力する。ブレーキ踏力圧センサ35は加圧ユニット36
に設けられ、ブレーキペダル38の踏力圧の検出信号PB
をSCS・ECU10に出力する。トラクション制御オ
フスイッチ40は、後述するが車輪のスピン制御(トラ
クション制御)を強制的に停止するスイッチであり、こ
のスイッチ操作信号SをSCS・ECU10に出力す
る。EGI(ELECTRONIC GASOLINE INJECTION)ECU
20は、エンジン21、AT(AUTOMATIC TRANSMISSIO
N)22、スロットルバルブ23に接続され、エンジン
21の出力制御やAT22の変速制御、スロットルバル
ブ23の開閉制御を司っている。
【0015】SCS・ECU10には、1つ又は複数の
EEPROM(ELECTRICALLY ERASABLE PROGRAMMABLE R
OM)1とRAM(RANDOM ACCESS MEMORY)2が電気的に
接続され、後述する乗員による運転操作や車両の走行状
態を表わすデータが格納される。EEPROM1は、書
き込んだ情報を電気的に消去することができる、書き込
み可能なROMであり、RAM2は、CPUが随時読み
出しと書き込みができる揮発性メモリである。また、S
CS・ECU10とRAM2には非常用補助電源3が接
続され、主電源が何らかのトラブルで切断されてもSC
S・ECU10とRAM2に電力が供給され、所定時間
だけRAM2に格納されたデータを蓄えておくことがで
きる。SCS・ECU10は、入力された上記各検出信
号に基づいて予め記憶された姿勢制御プログラムを実行
する。
【0016】EGI・ECU20は、CPU、ROM、
RAMを含み、入力された上記各検出信号に基づいて予
め記憶されたエンジン制御プログラムを実行する。
【0017】尚、EEPROM1とRAM2は、EGI
・ECU20と同様に、SCS・ECU10に一体的に
設けた構成でも良い。
【0018】[姿勢制御の概略説明]本実施形態の姿勢
制御は、各車輪を制動制御することで車体に旋回モーメ
ントと減速力を加えて前輪或いは後輪の横滑りを抑制す
るものである。例えば、車両が旋回走行中に後輪が横滑
りしそうな時(スピン)には主に前外輪にブレーキを付
加し外向きモーメントを加えて旋回内側への巻き込み挙
動を抑制する。また、前輪が横滑りして旋回外側に横滑
りしそうな時(ドリフトアウト)には各車輪に適量のブ
レーキを付加し内向きモーメントを加えると共に、エン
ジン出力を抑制し減速力を付加することにより旋回半径
の増大を抑制する。
【0019】姿勢制御の詳細については後述するが、概
説すると、SCS・ECU10は、上述した車速センサ
15、ヨーレートセンサ17、横方向加速度センサ18
の検出信号V、ψ、Yから車両に発生している実際の横滑
り角(以下、実横滑り角という)βact及び実際のヨー
レート(以下、実ヨーレートという)ψactを演算する
と共に、実横滑り角βactからSCS制御に実際に利用
される推定横滑り角βcontの演算において参照される参
照値βrefを演算する。また、SCS・ECU10は、
ステアリング舵角センサ等の検出信号から車両の目標と
すべき姿勢として目標横滑り角βTR及び目標ヨーレート
ψTRを演算し、推定横滑り角βcontと目標横滑り角βTR
の差或いは実ヨーレートψactと目標ヨーレートψTRの
差が所定閾値β0、ψ0を越えた時に姿勢制御を開始し、
推定実横滑り角βcont或いは実ヨーレートψactが目標
横滑り角βTR或いは目標ヨーレートψTRに収束するよう
制御する。
【0020】[姿勢制御の詳細説明]次に、本実施形態
の姿勢制御(以下、SCS制御という)について詳細に
説明する。図2は、本実施形態の姿勢制御を実行するた
めの全体的動作を示すフローチャートである。
【0021】図2に示すように、先ず、運転者によりイ
グニッションスイッチがオンされてエンジンが始動され
ると、ステップS2でSCS・ECU10、EGI・E
CU20が初期設定され、前回の処理で記憶しているセ
ンサ検出信号や演算値等をクリアする。ステップS3で
は、SCS・ECU10は自己のCPUや油圧制御ユニ
ット30等或いは各センサ11〜19、35等が正常に
動作しているか否かのフェイル判定を行ない、ステップ
S3でSCS・ECU10やセンサに故障が発生してい
る場合(ステップS3でYes)、その異常箇所に対応
する制御を中止して、ステップS2にリターンして上述
の処理を繰り返し実行する。ステップS3でSCS・E
CU10やセンサが正常に動作している場合(ステップ
S3でNo)、ステップS4に進む。ステップS4では
SCS・ECU10は上述のFR車輪速センサ11の検
出信号v1、FL車輪速センサ12の検出信号v2、RR車
輪速センサ13の検出信号v3、RL車輪速センサ14の
検出信号v4、車速センサ15の検出信号V、ステアリン
グ舵角センサ16の検出信号θH、ヨーレートセンサ1
7の検出信号ψ、横方向加速度センサ18の検出信号
Y、前後方向加速度センサ19の検出信号Z、ブレーキ踏
力圧センサ35の検出信号PB、トラクション制御オフス
イッチ40のスイッチ操作信号Sを入力する。ステップ
S6ではSCS・ECU10は上述の各検出信号に基づ
く車両状態量を演算する。ステップS7では車両状態量
に基づいて車輪速補正処理を実行する。ステップS8で
はABS制御に必要なABS制御目標値や制御出力値等
を演算し、ステップS10ではトラクション制御に必要
なトラクション制御目標値や制御出力値等を演算する。
ステップS12ではSCS・ECU10は、ステップS
6で演算された車両状態量からSCS制御に必要となる
SCS制御目標値や制御出力値を演算する。
【0022】ステップS14ではステップS8〜ステッ
プS12で演算された各制御出力値の制御出力調停処理
を実行する。この制御出力調停処理では、SCS制御出
力値、ABS制御出力値、トラクション制御出力値を夫
々比較し、最も大きな値に対応した制御に移行させる。
また、後述するが、SCS制御出力値とABS制御出力
値との調停処理は、運転者のブレーキ踏力圧PBの大きさ
に応じて実行される。即ち、ステップS14においてA
BS制御出力値が最も大きな値の場合にはABS制御出
力値に基づいてABS制御が実行され(ステップS1
6)、SCS制御出力値が最も大きな値の場合にはSC
S制御出力値に基づいてSCS制御が実行され(ステッ
プS18)、トラクション制御出力値が最も大きな値の
場合にはトラクション制御出力値に基づいてトラクショ
ン制御が実行される(ステップS20)。その後、ステ
ップS22では、SCS・ECU10は、後述する乗員
による運転操作や車両の走行状態を表わすデータの記憶
処理を実行する。
【0023】[SCS演算処理の説明]次に、図2のス
テップS8に示すSCS演算処理の詳細について説明す
る。尚、ステップS10、12のABS制御演算処理及
びトラクション制御演算処理については周知であるので
説明を省略する。図3は、図2のSCS演算処理を実行
するためのフローチャートである。
【0024】図3に示すように、処理が開始されると、
ステップS30ではSCS・ECU10はFR車輪速v
1、FL車輪速v2、RR車輪速v3、RL車輪速v4、車速
V、ステアリング舵角θ、実ヨーレートψact、実横方向
加速度Yactを入力する。ステップS32ではSCS・E
CU10は車両に発生する垂直荷重を演算する。この垂
直荷重は車速V、横方向加速度Yから周知の数学的手法に
より推定演算される。ステップS33ではSCS・EC
U10は車両に実際に発生する実横滑り角βactを演算
する。実横滑り角βactは、実横滑り角βactの変化速度
Δβactを積分することにより演算される。また、Δβa
ctは、下記の式1により算出される。Δβact=−ψact
+Yact/V…(1)次に、ステップS34では、SC
S・ECU10はSCS制御に実際に利用される推定横
滑り角βcontの演算において参照される参照値βrefを
演算する。この参照値βrefは、車両諸元と、車両状態
量(車速V、ヨーレートψact、実横方向加速度Yact、
実横滑り角βactの変化速度Δβact、ヨーレートψact
の変化量(微分値)Δψact)、ブレーキにより生じる
ヨーモーメントの推定値D1、ブレーキにより生じる横方
向の力の低下量の推定値D2に基づいて2自由度モデルを
流用して演算される。この参照値βrefは、要するに、
検出された車両状態量及びブレーキ操作力に基づいて推
定される横滑り角を演算している。その後、ステップS
35では、SCS・ECU10はSCS制御に実際に利
用される推定横滑り角βcontを演算する。この推定横滑
り角βcontは、下記の式2、式3から導かれる微分方程
式を解くことにより算出される。即ち、 Δβcont=Δβact+e+Cf・(βref−βcont)…(2) Δe=Cf・(Δβref−Δβact−e)…(3) 但し、e:ヨーレートセンサと横方向加速度センサのオ
フセット修正値 Cf:カットオフ周波数 また、後で詳述するが、カットオフ周波数Cfは推定横
滑り角βcontを参照値βrefの信頼性に応じてこの参照
値βrefに収束するように補正して、推定横滑り角βcon
tに発生する積分誤差をリセットする際の補正速度の変
更ファクタとなり、参照値βrefの信頼性が低い程小さ
くなるように補正される係数である。また、参照値βre
fの信頼性が低くなるのは前輪のコーナリングパワーCp
f或いは後輪のコーナリングパワーCprに変化が生じた
時である。
【0025】ステップS36ではSCS・ECU10は
各車輪の車輪スリップ率及び車輪スリップ角を演算す
る。車輪スリップ率及び車輪スリップ角は、各車輪の車
輪速v1〜v4、車速V、推定横滑り角βcont、前輪ステア
リング舵角θHから周知の数学的手法により推定演算さ
れる。ステップS38ではSCS・ECU10は各車輪
への負荷率を演算する。車輪負荷率は、ステップS36
で演算された車輪スリップ率及び車輪スリップ角とステ
ップS32で演算された垂直荷重から周知の数学的手法
により推定演算される。ステップS40ではSCS・E
CU10は走行中の路面の摩擦係数μを演算する。路面
の摩擦係数μは、実横方向加速度YactとステップS38
で演算された車輪負荷率から周知の数学的手法により推
定演算される。次に、ステップS42ではSCS・EC
U10は実ヨーレートψact及び推定横滑り角βcontを
収束させるべく目標値となる目標ヨーレートψTR、目標
横滑り角βTRを演算する。目標ヨーレートψTRは、車速
V、ステップS40で演算された路面の摩擦係数μ、前
輪ステアリング舵角θHから周知の数学的手法により推
定演算される。また、目標横滑り角βTRは、下記の式
4、式5から導かれる式6の微分方程式を解くことによ
り算出される。即ち、 βx=1/(1+A・V↑2)・{1−(M・Lf・V↑2)/(2L・Lr・ Cpr)}・Lr・θH/L…(4) A=M・(Cpr・Lr−Cpf・Lf)/2L↑2・Cpr・Cpf…(5) ΔβTR=C・(βx−βTR)…(6) 但し、V:車速 θH:前輪ステアリング舵角 M:車体質量 I:慣性モーメント L:ホイルベース Lf:前輪から車体重心までの距離 Lr:後輪から車体重心までの距離 Cpf:前輪のコーナリングパワー Cpr:後輪のコーナリングパワー C:位相遅れに相当する値 尚、上記式中の「↑」は乗数を表わす。例えば「L↑
2」はLの2乗を意味し、以下の説明でも同様である。
【0026】次に、図4に示すステップS44では、S
CS・ECU10は、目標横滑り角βTRから推定横滑り
角βcontを減算した値の絶対値がSCS制御開始閾値β
0以上か否かを判定する(|βTR−βcont|≧β0?)。
ステップS44で目標横滑り角βTRから推定横滑り角β
contを減算した値の絶対値がSCS制御開始閾値β0以
上の場合(ステップS44でYes)、ステップS46
に進んでSCS制御目標値を目標横滑り角βTRに設定す
る。一方、ステップS44で目標横滑り角βTRから推定
横滑り角βcontを減算した値の絶対値がSCS制御開始
閾値β0を超えない場合(ステップS44でNo)、ス
テップS52に進んでSCS・ECU10は、目標ヨー
レートψTRから実ヨーレートψactを減算した値の絶対
値がSCS制御開始閾値ψ0以上か否かを判定する(|ψ
TR−ψact|≧ψ0?)。ステップS52で目標ヨーレー
トψTRから実ヨーレートψactを減算した値の絶対値が
SCS制御開始閾値ψ0以上の場合(ステップS52で
Yes)、ステップS54に進んでSCS制御目標値を
目標ヨーレートψTRに設定する。一方、ステップS52
で目標ヨーレートψTRから実ヨーレートψactを減算し
た値の絶対値がSCS制御開始閾値ψ0を超えない場合
(ステップS52でNo)、ステップS30にリターン
して上述の処理を繰り返し実行する。
【0027】次に、ステップS50では、SCS・EC
U10はSCS制御に実際に利用されるSCS制御量β
amtを演算する。また、ステップS56では、SCS・
ECU10はSCS制御に実際に利用されるSCS制御
量ψamtを演算する。
【0028】[SCS制御とABS制御との調停処理]次
に、図5〜図7を参照してSCS制御と、SCS制御と
ABS制御との調停処理について説明する。図5〜図7
は、SCS制御とABS制御との調停処理を実行するた
めのフローチャートである。
【0029】以下に示す調停処理は、SCS制御開始条
件が成立してもABS制御中であればABS制御を優先
させ、或いはABS制御出力値に基づいてSCS制御出
力値を補正する。また、SCS制御開始条件とABS制
御開始条件とが両方成立した場合には、運転者のブレー
キ踏力圧PBの大きさに応じていずれかの制御が実行され
る。
【0030】具体的な処理を説明する。
【0031】図5に示すように、ステップS58では、
SCS・ECU10はSCS制御に用いる油圧制御ユニ
ット30等に故障が発生しているか否か判定する。ステ
ップS58で故障している場合(ステップS58でYe
s)、ステップS74に進んでSCS制御を中止して図
2に示すステップS2にリターンして上述の処理を繰り
返し実行する。一方、ステップS58で故障していない
場合(ステップS58でNo)、ステップS60に進
む。ステップS60ではSCS・ECU10はSCS制
御フラグF1が"1"にセットされているか否かを判定す
る。SCS制御フラグF1は、"1"がセットされていると
SCS制御実行中であることを表わす。ステップS60
でSCS制御フラグF1が"1"にセットされている場合
(ステップS60でYes)、ステップS76に進んで
ABS制御フラグF2が"1"にセットされているか否かを
判定する。ABS制御フラグF2は、"1"がセットされて
いるとABS制御実行中であることを表わす。一方、ス
テップS60でSCS制御フラグF1が"1"にセットされ
ていない場合(ステップS60でNo)、ステップS6
2に進んでABS制御実行中か否かを判定する。ステッ
プS62でABS制御実行中の場合(ステップS62で
Yes)、後述するステップS80に進む。一方、ステ
ップS62でABS制御実行中でない場合(ステップS
62でNo)、ステップS64に進む。ステップS64
では、SCS・ECU10はトラクション制御実行中か
否かを判定する。ステップS64でトラクション制御実
行中の場合(ステップS64でYes)、ステップS7
8に進みトラクション制御における制動制御を中止して
(即ち、エンジンによるトルクダウン制御のみ実行可能
とする)ステップS66に進む。一方、ステップS64
でトラクション制御実行中でない場合(ステップS62
でNo)、ステップS66に進む。
【0032】ステップS66では、SCS・ECU10
はSCS制御の対象となる車輪を選択演算し、その選択
車輪に配分すべき目標スリップ率を演算し、その目標ス
リップ率に応じたSCS制御量βamt又はψamtを演算す
る。その後、ステップS68では必要なトルクダウン量
に応じたエンジン制御量を演算する。そして、ステップ
S70でSCS制御を実行して、ステップS72でSC
S制御フラグF1を"1"にセットした後、上述したステッ
プS2にリターンして上述の処理を繰り返し実行する。
【0033】ステップS76でABS制御フラグF2が"
1"にセットされている場合(ステップS76でYe
s)、図6に示すステップS80に進む。ステップS8
0では、SCS・ECU10はABS制御量をSCS制
御量βamt又はψamtに基づいて補正する。その後、ステ
ップS82では、SCS・ECU10はABS制御が終
了したか否かを判定する。ステップS82でABS制御
が終了していない(ステップS82でNo)、ステップ
S84でSCS制御フラグF1を"1"にセットすると共
に、ステップS86でABS制御フラグF2を"1"にセッ
トして上述のステップS30にリターンする。一方、ス
テップS82でABS制御が終了したならば(ステップ
S82でYes)、ステップS88でSCS制御フラグ
F1を"0"にリセットすると共に、ステップS90でAB
S制御フラグF2を"0"にリセットして上述のステップS
30にリターンする。
【0034】更に、ステップS76でABS制御フラグ
F2が"1"にセットされていない場合(ステップS76で
No)、図7に示すステップS92に進む。ステップS
92では、SCS・ECU10はブレーキ踏力圧PBが所
定閾値P0以上あるか否かを判定する(PB≧P0?)。ステ
ップS92でブレーキ踏力圧PBが所定閾値P0以上あるな
らば(ステップS92でYes)、ステップS94に進
んでSCS制御を中止して、ステップS96でABS制
御に切り換える。そして、ステップS98でABS制御
フラグF2を"1"にセットして上述のステップS30にリ
ターンする。一方、ステップS92でブレーキ踏力圧PB
が所定閾値P0を超えないならば(ステップS92でN
o)、ステップS100に進む。ステップS100で
は、SCS・ECU10はSCS制御が終了したか否か
を判定する。ステップS100でSCS制御が終了して
いない(ステップS100でNo)、上述したステップ
S68にリターンしてその後の処理を実行する。一方、
ステップS100でSCS制御が終了したならば(ステ
ップS100でYes)、ステップS102でSCS制
御フラグF1を"0"にリセットすると共に、ステップS1
04でABS制御フラグF2を"0"にリセットして上述の
ステップS30にリターンする。
【0035】[車輪速補正処理の説明]次に、図2のス
テップS7に示す車輪速補正処理の詳細について説明す
る。図8は、図2の車輪速補正処理を実行するためのフ
ローチャートである。図9は、車輪速補正手順を示す模
式図である。
【0036】例えば、パンク対応時用いる補助車輪(以
下、テンパ車輪という)はノーマル車輪よりその径が約
5〜15%小さく、他のノーマルタイヤに比べて車輪速
が高くなる。車輪速補正処理は、このようなテンパ車輪
やノーマル車輪の径のばらつきによる弊害を取り除くた
めに実行される。その弊害とは下記に示す通りである。
即ち、 ABS制御では、1輪だけ車輪速が高いと基準となる
車速が持ち上がってテンパ車輪以外のノーマル車輪がロ
ック傾向にあると誤判定してしまう。
【0037】トラクション制御では、駆動輪にテンパ
車輪が装着されていると、他方の駆動輪であるノーマル
車輪がスピンしていると誤判定してしまう。
【0038】ノーマル車輪ではその径に最大5%の誤
差があり、この誤差に基づく車輪速のばらつきがSCS
制御に影響する。
【0039】図9に示すように、処理が開始されると、
ステップS110ではSCS・ECU10はFR車輪速
v1、FL車輪速v2、RR車輪速v3、RL車輪速v4を入力
する。ステップS112ではSCS・ECU10は車両
が定常走行中か否かを判定する。この定常走行中とは、
車輪速度の信頼性が低下するような極端な加減速時やコ
ーナ走行時ではない状態を表している。ステップS11
2で定常走行中でない場合(ステップS112でN
o)、ステップS110にリターンする。また、ステッ
プS112で定常走行中である場合(ステップS112
でYes)、ステップS114に進んでSCS・ECU
10はFR車輪速v1、FL車輪速v2、RR車輪速v3、R
L車輪速v4のいずれか1輪が所定閾値va以上なのか否か
を判定する。ステップS114でいずれか1輪が所定閾
値va以上である場合(ステップS114でYes)、ス
テップS116に進む。一方、ステップS114でいず
れも所定閾値を超えない場合(ステップS114でN
o)、ステップS122に進んでノーマル車輪に対する
車輪速補正を実行する。
【0040】ステップS116では、SCS・ECU1
0は1輪のみが所定閾値以上である状態が所定時間継続
したか否かを判定する。ステップS116で1輪のみが
所定閾値以上である状態が所定時間継続している場合
(ステップS116でYes)、ステップS118に進
む。一方、ステップS116で1輪のみが所定閾値以上
である状態が所定時間継続しなかった場合(ステップS
116でNo)、ステップS122に進んでノーマル車
輪に対する車輪速補正を実行する。ステップS118で
は、SCS・ECU10は1輪のみが所定閾値以上であ
る状態が所定時間継続したのでその1輪はテンパ車輪で
あると判定する。そして、ステップS120でSCS・
ECU10はテンパ車輪に対する車輪速補正を実行す
る。
【0041】ノーマル輪或いはテンパ車輪に対する車輪
速補正は、図9に示す〜の手順で実行される。即
ち、 FR車輪速を基準としてRR車輪速を補正し、次に、
FR車輪速を基準としてFL車輪速を補正し、最後に
FL車輪速を基準としてRL車輪速を補正する。但
し、FR車輪がテンパ車輪である場合は基準となる車輪
は他の車輪に設定する。
【0042】[データ記憶処理の説明]次に、図2のス
テップS22に示すデータ記憶処理の詳細について説明
する。図10〜図12は、図2のデータ記憶処理を実行
するためのフローチャートである。図13、14はEE
PROMへのデータ記憶処理を説明する図である。
【0043】図10〜図12に示すように、処理が開始
されると、ステップS200では、ABS制御、トラク
ション制御、SCS制御のいずれかが実行中か否かを判
定する。ステップS200でいずれかが実行中ならば
(ステップS200でYes)、SCS制御介入後の車
両状態データをRAM2に格納するためにステップS2
02に進む。
【0044】ステップS202では、SCS制御介入後
にRAM2に格納する車両状態データとして、乗員によ
る運転操作を表わすデータであるステアリング舵角θH
とブレーキ踏力圧PB、車両の走行状態を表わすデータで
ある4輪の車輪速v1〜v4、車体速V、ヨーレートψ、横
方向加速度Y、前後方向加速度Z、更に車速V、ヨーレー
トψ、横方向加速度Yから演算される実横滑り角βactを
RAM2に格納すると共に、SCS制御量として加圧/
減圧バルブ31a〜34aの開閉駆動データとFR、F
L、RR、RLブレーキ31〜34への液圧データをR
AM2に格納する。尚、加圧/減圧バルブ31a〜34
aの開閉駆動データやFR、FL、RR、RLブレーキ
31〜34への液圧データは直接的なSCS制御量であ
るが、車輪速等の間接的なSCS制御量をRAM2に格
納するようにしても良い。
【0045】また、ABS制御、トラクション制御、S
CS制御のいずれかの制御中にRAM2に格納される、
ステアリング舵角θH、ブレーキ踏力圧PB、車輪速v1〜v
4、車体速V、ヨーレートψ、横方向加速度Y、前後方向
加速度Zは、各センサ11〜19、35からSCS・E
CU10に入力される入力信号系の車両状態データであ
る。また、加圧/減圧バルブ31a〜34aの開閉駆動
データとFR、FL、RR、RLブレーキ31〜34へ
の液圧データは、SCS・ECU10から液圧制御ユニ
ット30に出力される出力信号系の車両状態データであ
る。上記入力信号系及び出力信号系の車両状態データは
ABS制御、トラクション制御、SCS制御の制御サイ
クルタイム(例えば、8ミリ秒)毎にSCS・ECU1
0に入力或いは演算される値がRAM2に格納される。
【0046】ステップS200でABS制御、トラクシ
ョン制御、SCS制御のいずれも実行されていないなら
ば(ステップS200でYes)、ステップS204に
進む。ステップS204では、ステアリング舵角θHの
変化量及び/又はブレーキ踏力圧PBが所定値以上である
か否かを判定する。ステップS204で、ステアリング
舵角θHの変化量及び/又はブレーキ踏力圧PBが所定値
以上であるならば(ステップSでYes)、運転者が何
らかのトラブルにより急激なステアリング操作或いはブ
レーキ操作を行なって、車両の走行状態が急変する状況
にあり、その直後にSCS制御が介入するので、ステッ
プS202に進んで、上述したSCS制御介入後の車両
状態データをRAM2に格納する。また、ステップS2
04で、ステアリング舵角θHの変化量及び/又はブレ
ーキ踏力圧PBが所定値を超えていないならば(ステップ
SでNo)、ステップS206に進む。ステップS20
6では、車両は定常走行中であると考えられるため、S
CS制御介入前の車両状態データとして、運転操作を表
わすデータであるステアリング舵角θHとブレーキ踏力
圧PB、車両の走行状態を表わすデータである4輪の車輪
速v1〜v4、車体速V、ヨーレートψ、横方向加速度Y、前
後方向加速度Z、実横滑り角βactをRAM2に格納す
る。これらの入力信号系の車両状態データは、ABS制
御、トラクション制御、SCS制御が制御中でない場合
の入力サイクルタイム(例えば、500ミリ秒)毎にR
AM2に格納される。
【0047】尚、ステップS202及びS206では、
RAM2の容量を確保するために、例えば、車輪速やス
テアリング舵角の値の小数点以下を切り捨てたデータと
して格納する(例えば、60.27km/hを60km/hとする)。
【0048】ステップS208では、SCS制御が非作
動から作動に切り替わったか否かを判定する。このステ
ップS208での判断は、SCS制御が作動するヨーレ
ートψや横滑り角βやステアリング舵角θHに閾値を設
けたり、SCS制御量が出力されたことにより判断でき
る。ステップS208でSCS制御が非作動から作動に
切り替わった場合(ステップS208でYes)、車両
の走行状態が運転者の操作や走行状態により急変してS
CS制御に介入したと考えられ、ステップS210に進
んで、SCS制御が非作動から作動に切り替わった時点
の現在時刻Tsをタイマにセットする。この現在時刻T
sはSCS制御が非作動から作動に切り替わった時点を
表わすと共に、その後何らかのトラブルで車両に衝撃が
加わった場合にそのトラブル発生時刻を表わすことにな
る。しかる後に、図11に示すステップS212に進
む。また、ステップS208でSCS制御が非作動のま
まである場合(ステップS208でNo)も図11に示
すステップS212に進む。
【0049】図11に示すように、ステップS212で
は、SCS制御の作動終了直後か否かを判定する。ステ
ップS212でSCS制御の作動終了直後でない場合
(ステップS212でNo)、つまりSCS制御の作動
終了後所定時間t1以上経過した状態であるか、或いは
SCS制御が以前から非作動の状態であった場合、ステ
ップS214に進む。ステップS214ではフラグFa
をゼロにリセットする。このフラグFaは現在から所定
時間t1以前でのSCS制御介入の有無を表わすフラグ
であり、Fa=0とは所定時間t1以前にSCS制御介
入が無いことを表している。ステップS216では、前
後方向加速度センサ19の検出値Zから車体の減速度が
所定閾値以上か否かを判定する。ステップS216で車
体の減速度が所定閾値以上ならば(ステップS216で
Yes)、車体が何らかの障害物に衝突して衝撃を受け
た場合が考えられ、この場合は後述するステップS22
4以降の処理で時刻TsからTeまでの車両状態データ
をEEPROM1に書き込まれる。ステップS216で
車体の減速度が所定閾値を超えないならば(ステップS
216でNo)、ステップS218に進む。
【0050】ステップS218では、エアバッグが作動
したか否かを判定する。ステップS218でエアバッグ
が作動した場合(ステップS218でYes)、車体が
何らかの障害物に衝突して衝撃を受けた場合が考えら
れ、この場合も後述するステップS224に進む。ステ
ップS218でエアバッグが作動していないならば(ス
テップS218でNo)、ステップS2にリターンす
る。ステップS218において、エアバッグが作動した
か否かは前後方向加速度センサ19の検出値Zが所定閾
値を越えたか否かにより判断できる。また、別途エアバ
ックが開成したか否かを検出するセンサを設けて判断し
ても良い。
【0051】ステップS212でSCS制御の作動終了
直後である場合(ステップS212でYes)、つまり
SCS制御の作動終了後所定時間t1未経過の状態であ
る場合、ステップS220に進む。ステップS220で
は、フラグFaを1にセットする。つまり、Fa=1と
は所定時間t1以前にSCS制御介入があったことを表
している。
【0052】ステップS222では車速センサ15の検
出値Zから車体速度がゼロか否かを判定する。ステップ
S222で車体速度がゼロの場合(ステップS222で
Yes)では、例えば、車両が何らかの障害物に衝突し
て停止した場合が考えられ、ステップS224に進ん
で、この状態の車両状態データは最重要データであるの
でフラグWIを1にセットする。フラグWIは、後述す
るEEPROM1へのデータの書き込みにおいて、EE
PROM1の書き込み禁止領域を表わすフラグであり、
WI=1が書き込まれた領域は書き込み禁止領域である
ことを表している。また、ステップS222で車体速度
がゼロでない場合(ステップS222でNo)では、例
えば、SCS制御の終了直後で車両の姿勢が立て直され
て、現在では定常走行中である場合が考えられ、ステッ
プS226に進んで、この状態の車両状態データは重要
データであるのでフラグWIをゼロにリセットする。W
I=0がセットされた領域は書き込み許可領域であるこ
とを表している。ステップS228では、現在時刻Te
をタイマにセットする。その後、ステップS230にお
いてROMへの書込処理を実行する。
【0053】尚、上記ステップS222でフラグWIを
「1」にセットして、現在までにRAMに格納された車
両状態データを書き込み禁止として、EEPROM1に
格納するのは、車両が何らかのトラブルで停止したにも
かかわらず、下り坂等のため再度動き出してSCS制御
が介入してしまうと、その後のSCS制御介入後の新た
なデータがトラブル発生時の車両状態データに上書きさ
れて、トラブル発生時の最重要データが消えてしまうか
らである。
【0054】以上のステップS202、S206では、
SCS制御介入前のRAM2への記憶周期(例えば、8
ミリ秒)を、SCS制御介入後の記憶周期(例えば、5
00ms)より長く設定したことにより、特に重要なS
CS制御介入後のデータの量や精度を確保することがで
き、SCS制御介入前のRAM2へ格納するデータ容量
をSCS制御後のデータ容量より小さくできる。
【0055】また、RAM2に格納するデータは、例え
ば、RAM容量が不十分な場合には、SCS制御介入前
ではステアリング舵角θH、SCS制御介入後では、車
輪速又は車輪のブレーキの液圧データの少なくとも1つ
を記憶させる。
【0056】次に、RAM2に格納するデータに優先順
位をつけるならば、SCS制御介入前では、ステアリン
グ舵角の他に、車体速とブレーキ踏力圧、SCS制御介
入後では、SCS制御介入前に記憶する上記データの他
に、車輪速又は車輪のブレーキの液圧データを記憶させ
る。
【0057】次に、図11のステップS230に示すR
OMへの書込処理の詳細について説明する。
【0058】本実施形態では、EEPROM1は、図1
3に示すように、1つのメモリ領域を複数の容量の同じ
又は異なる領域1a〜1c(例えば、3つの領域)に分
割し、RAM2に格納された車両状態データは各領域1
a〜1cに順次書き込まれる。そして、各領域1a〜1
cには、フラグWI、時刻Ts、Te、SCS制御介入
前後の車両状態データが書き込まれる。尚、EEPRO
M1は、図15に示すよ言うに、その領域を分割する代
わりに複数個1A〜1Cだけ設けても良い。
【0059】図12に示すように、ステップS232で
は、EEPROM1にフラグWI=0が書き込まれた領
域があるか否かを判定する。ステップS232でEEP
ROM1にフラグWI=0の領域がない場合(ステップ
S232でNo)、ステップS242に進んで、メモリ
容量が不十分であることを運転者にワーニングランプや
音声で報知するか、或いはナビゲーション画面等に書き
込めない車両状態データを表示する。
【0060】ステップS232でEEPROM1にフラ
グWI=0の領域があるならば(ステップS232でY
es)、ステップS234に進む。ステップS234で
はフラグWI=0の領域の中で最も古いデータが書き込
まれた領域を選択する。ステップS236ではフラグF
aが「1」にセットされ、SCS制御終了直後の状態か
否かを判定する。
【0061】ステップS236でフラグFaが「1」に
セットされた状態の場合(ステップS236でYe
s)、ステップS238に進んで、時刻TsからTeま
でのRAM2に格納されたデータをEEPRM1に書き
込む。
【0062】尚、ステップS238において、時刻Ts
からTeまでデータがEEPRM1に書き込めない場合
には、WIが「0」にセットされた他の領域に書き込む
か、それでも容量が不足している場合には書き込むべき
データの中で最も新しいデータから優先して書き込んで
いく。
【0063】ステップS236でフラグFaが「0」に
リセットされた状態の場合(ステップS236でN
o)、ステップS240に進んで、時刻Teから所定時
間以前(例えば、SCS制御介入の数秒前)までのRA
M2に格納されたデータをEEPRM1に書き込む。
尚、ステップS240では、時刻Te以前の所定容量分
までのRAM2に格納されたデータをEEPRM1に書
き込んでも良い。
【0064】<変形例>上記実施形態では、車両状態デ
ータは、EEPROMの書込速度が遅いため、、RAM
2に一旦格納してからEEPROM1に書き込む構成と
したが、非常用補助電源3によりRAM2への電源が切
断されないようにしておけば、EEPROM1への記憶
処理をRAMだけを用いて実現することができる。この
場合、エアバッグ作動時にRAMへの新たなデータの書
き込みを停止したり、RAMに新たなデータの書き込み
禁止領域を設ければ良い。また、この場合、RAM2を
複数の領域に分割したり、複数個設けて車両状態データ
を格納するように構成しても良い。
【0065】また、上記フローチャートでは、SCS制
御が実行されたか否か(ステップS200、S20
8)、或いはSCS制御の終了直後か否か(ステップS
212)に基づいてRAM2に格納する車両状態データ
の量や優先度を決定しているが、ABS制御やトラクシ
ョン制御を用いて同様の手順で行うこともできる。
【0066】また、車両状態データとして、図2のステ
ップS3でフェイル判定されたセンサの故障情報等を書
き込んでも良い。
【0067】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施形態を修正又は変更したものに適用可能であ
る。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、スリッ
プ抑制制御介入前において車両の走行状態を表わすデー
タを記憶し、スリップ抑制制御介入後において車両の走
行状態を表わすデータと車両の抑制制御量に関連するデ
ータを記憶する記憶手段を具備する。
【0069】また、スリップ抑制制御介入前において車
両の走行状態として入力される入力データを記憶し、ス
リップ抑制制御介入後において入力データとスリップ抑
制制御に供される出力データを記憶する記憶手段を具備
する。
【0070】従って、トラブル発生時において、乗員の
運転操作や車両の走行状態をより詳細なデータとして保
持できる。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両の姿勢制御装置の
制御ブロックの全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態の姿勢制御を実行するための全体的
動作を示すフローチャートである。
【図3】図2のSCS演算処理を実行するためのフロー
チャートである。
【図4】図2のSCS演算処理を実行するためのフロー
チャートである。
【図5】SCS制御とABS制御との調停処理を実行す
るためのフローチャートである。
【図6】SCS制御とABS制御との調停処理を実行す
るためのフローチャートである。
【図7】SCS制御とABS制御との調停処理を実行す
るためのフローチャートである。
【図8】図2の車輪速補正処理を実行するためのフロー
チャートである。
【図9】車輪速補正手順を示す模式図である。
【図10】図2のデータ記憶処理を実行するためのフロ
ーチャートである。
【図11】図2のデータ記憶処理を実行するためのフロ
ーチャートである。
【図12】図2のデータ記憶処理を実行するためのフロ
ーチャートである。
【図13】EEPROMへのデータ記憶処理を説明する
図である。
【図14】EEPROMへのデータ記憶処理を説明する
図である。
【符号の説明】
10…SCS・ECU 11…FR車輪速センサ 12…FL車輪速センサ 13…RR車輪速センサ 14…RL車輪速センサ 15…車速センサ 16…ステアリング舵角センサ 17…ヨーレートセンサ 18…横方向加速度センサ 19…前後方向加速度センサ 20…EGI・ECU 21…エンジン 22…オートマチックトランスミッション 23…スロットルバルブ 30…液圧制御ユニット 31…FRブレーキ 32…FLブレーキ 33…RRブレーキ 34…RLブレーキ 35…ブレーキ踏力圧センサ 36…液圧ポンプ 37…マスタシリンダ 38…ブレーキペダル 40…トラクション制御オフスイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員による運転操作と車両の走行状態に
    基づいて、乗員による所定の運転操作時に走行状態量が
    所定状態域となると、該車両のスリップを抑制制御する
    スリップ抑制制御手段を備える車両の制御装置におい
    て、 前記スリップ抑制制御介入前において前記車両の走行状
    態を表わすデータを記憶し、前記スリップ抑制制御介入
    後において前記車両の走行状態を表わすデータと車両の
    抑制制御量に関連するデータを記憶する記憶手段を具備
    することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 乗員による運転操作と車両の走行状態に
    基づいて、乗員による所定の運転操作時に走行状態量が
    所定状態域となると、該車両のスリップを抑制制御する
    スリップ抑制制御手段を備える車両の制御装置におい
    て、 前記スリップ抑制制御介入前において前記車両の走行状
    態として入力される入力データを記憶し、前記スリップ
    抑制制御介入後において前記入力データと前記スリップ
    抑制制御に供される出力データを記憶する記憶手段を具
    備することを特徴とする車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記スリップ抑制制御介入前の前記記憶
    手段による記憶周期を、前記スリップ抑制制御介入後の
    記憶周期より長く設定したことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記スリップ抑制制御手段は、前記車両
    の姿勢が目標姿勢より逸脱した場合に、該車両の姿勢を
    目標姿勢に収束させる姿勢制御を行ない、前記記憶手段
    は、前記スリップ抑制制御介入前ではステアリング舵
    角、前記スリップ抑制制御介入後では更に車輪速度又は
    該車輪のブレーキ液圧の少なくとも1つを記憶すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記記憶手段は、前記スリップ抑制制御
    介入前では更に車体速度とブレーキ操作情報、前記スリ
    ップ抑制制御介入後では前記スリップ抑制制御介入前に
    記憶する情報の他に、更に車輪速度又は該車輪のブレー
    キ液圧を記憶することを特徴とする請求項4に記載の車
    両の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記記憶手段は、前記スリップ抑制制御
    介入前では更に車両のヨーレート又は横滑り角の少なく
    とも1つを記憶することを特徴とする請求項5に記載の
    車両の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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