JPH11140623A - 被覆硬質合金の製造方法 - Google Patents
被覆硬質合金の製造方法Info
- Publication number
- JPH11140623A JPH11140623A JP32697297A JP32697297A JPH11140623A JP H11140623 A JPH11140623 A JP H11140623A JP 32697297 A JP32697297 A JP 32697297A JP 32697297 A JP32697297 A JP 32697297A JP H11140623 A JPH11140623 A JP H11140623A
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- JP
- Japan
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- etching
- coating
- substrate
- gaseous
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的短い処理時間で、ドロップレットが無
く、硬質皮膜の密着性が優れ、被覆物の表面粗さが良好
な被覆硬質合金の製造方法を提供する。 【構成】 アークイオンプレーティング法またはマグネ
トロンスパッタリング法により硬質合金製基体に硬質皮
膜を被覆する被覆硬質合金の製造方法において、イオン
化して基体表面をエッチングするガスとしてクリプトン
および/またはキセノンを用いる。
く、硬質皮膜の密着性が優れ、被覆物の表面粗さが良好
な被覆硬質合金の製造方法を提供する。 【構成】 アークイオンプレーティング法またはマグネ
トロンスパッタリング法により硬質合金製基体に硬質皮
膜を被覆する被覆硬質合金の製造方法において、イオン
化して基体表面をエッチングするガスとしてクリプトン
および/またはキセノンを用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超硬合金、サーメット、
工具鋼等の硬質合金にTi、TiAl等の窒化物、炭化
物、炭窒化物等の硬質のセラミック皮膜を被覆し切削工
具、耐摩耗部材等に用いる被覆硬質合金の製造方法に関
する。
工具鋼等の硬質合金にTi、TiAl等の窒化物、炭化
物、炭窒化物等の硬質のセラミック皮膜を被覆し切削工
具、耐摩耗部材等に用いる被覆硬質合金の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にイオンプレーティング法により被
覆硬質合金を製造するにあたっては被覆方法としてアー
クイオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリン
グ法、ホロカソード法、スパッタリング法等が利用され
る。このうちマグネトロンスパッタリング法、ホロカソ
ード法、スパッタリング法では被覆工程に入る前の硬質
合金製基体表面をクリーニングするエッチング工程にお
いて被覆装置内にアルゴンガスを導入し、これをイオン
化したアルゴンイオンで基体表面をエッチングするアル
ゴンエッチングが一般的である。一方、アークイオンプ
レーティング法においては被覆しようとする皮膜の金属
成分、例えば皮膜がTiNであればTi、でエッチング
するメタルボンバードと呼ばれる方式が一般的である。
一例として特開平8−39317号公報に記載の工具を
挙げることができる。
覆硬質合金を製造するにあたっては被覆方法としてアー
クイオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリン
グ法、ホロカソード法、スパッタリング法等が利用され
る。このうちマグネトロンスパッタリング法、ホロカソ
ード法、スパッタリング法では被覆工程に入る前の硬質
合金製基体表面をクリーニングするエッチング工程にお
いて被覆装置内にアルゴンガスを導入し、これをイオン
化したアルゴンイオンで基体表面をエッチングするアル
ゴンエッチングが一般的である。一方、アークイオンプ
レーティング法においては被覆しようとする皮膜の金属
成分、例えば皮膜がTiNであればTi、でエッチング
するメタルボンバードと呼ばれる方式が一般的である。
一例として特開平8−39317号公報に記載の工具を
挙げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アルゴンエッチングに
おいては比較的均一にエッチングされるもののイオンエ
ネルギーが小さいため、十分なエッチングを行うために
は比較的長いエッチング時間を必要とする欠点がある。
またイオンエネルギーが小さいため、皮膜の密着性にお
おきな影響をあたえるエッチング終了直後、つまり被覆
工程初期の被覆基体の温度を十分に上げることができ
ず、結果、皮膜の密着性が不十分なものになりやすいと
いう欠点がある。一方メタルボンバードにおいては、エ
ッチングを行うイオンは原子量の大きい金属イオンであ
るためイオンエネルギーは十分であり、エッチングは短
時間で十分であるに加え、基体の温度も十分に上げるこ
とが可能である。しかし、メタルボンバードにおいては
ドロップレットと呼ばれる粗大粒子が形成され、この粗
大粒子が基体の表面に蒸着され、皮膜の密着性を劣化さ
せると同時に皮膜の表面粗さを著しく劣化させる欠点が
ある。ドロップレットを減少させるためにはいくつかの
提案がなされているものの、いまだドロップレットを完
全になくすまでには至っていない。本発明は上述のメタ
ルボンバードの欠点とアルゴンエッチングの欠点を同時
に解決し、密着性の優れた皮膜を得ることを目的とす
る。
おいては比較的均一にエッチングされるもののイオンエ
ネルギーが小さいため、十分なエッチングを行うために
は比較的長いエッチング時間を必要とする欠点がある。
またイオンエネルギーが小さいため、皮膜の密着性にお
おきな影響をあたえるエッチング終了直後、つまり被覆
工程初期の被覆基体の温度を十分に上げることができ
ず、結果、皮膜の密着性が不十分なものになりやすいと
いう欠点がある。一方メタルボンバードにおいては、エ
ッチングを行うイオンは原子量の大きい金属イオンであ
るためイオンエネルギーは十分であり、エッチングは短
時間で十分であるに加え、基体の温度も十分に上げるこ
とが可能である。しかし、メタルボンバードにおいては
ドロップレットと呼ばれる粗大粒子が形成され、この粗
大粒子が基体の表面に蒸着され、皮膜の密着性を劣化さ
せると同時に皮膜の表面粗さを著しく劣化させる欠点が
ある。ドロップレットを減少させるためにはいくつかの
提案がなされているものの、いまだドロップレットを完
全になくすまでには至っていない。本発明は上述のメタ
ルボンバードの欠点とアルゴンエッチングの欠点を同時
に解決し、密着性の優れた皮膜を得ることを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】アルゴンでは原
子量が小さいため、アルゴンと周期律表で同族のクリプ
トン、キセノンを使用することにより、問題は解決す
る。つまり、これら原子は原子量もTiに匹敵し、また
は大きいため、イオンエネルギーが高く、エッチング中
に被覆基体は十分に温度が上昇するが、ドロップレット
が発生することは当然ありえない。ただし、クリプト
ン、キセノンはイオン化率が低いため、アルゴンとの併
用がより好ましく、被覆基体の温度を十分に上昇するた
めには、1000ボルト以上のバイアス電圧を基体に付
与することがより好ましい。またイオン化を促進するた
めにエレクトロンビーム装置を被覆装置内に設置すれば
より効果的である。
子量が小さいため、アルゴンと周期律表で同族のクリプ
トン、キセノンを使用することにより、問題は解決す
る。つまり、これら原子は原子量もTiに匹敵し、また
は大きいため、イオンエネルギーが高く、エッチング中
に被覆基体は十分に温度が上昇するが、ドロップレット
が発生することは当然ありえない。ただし、クリプト
ン、キセノンはイオン化率が低いため、アルゴンとの併
用がより好ましく、被覆基体の温度を十分に上昇するた
めには、1000ボルト以上のバイアス電圧を基体に付
与することがより好ましい。またイオン化を促進するた
めにエレクトロンビーム装置を被覆装置内に設置すれば
より効果的である。
【0005】以上より本発明はイオンプレーティング法
により硬質合金製基体に硬質皮膜を被覆する被覆硬質合
金の製造方法において、ガスをイオン化して基体表面を
エッチングするエッチング工程に用いるガスとしてクリ
プトンガスおよび/またはキセノンガスを用いることを
特徴とする被覆硬質合金の製造方法である。さらに前記
エッチング工程に用いるガスはアルゴンを含むことを特
徴とする被覆硬質合金の製造方法である。
により硬質合金製基体に硬質皮膜を被覆する被覆硬質合
金の製造方法において、ガスをイオン化して基体表面を
エッチングするエッチング工程に用いるガスとしてクリ
プトンガスおよび/またはキセノンガスを用いることを
特徴とする被覆硬質合金の製造方法である。さらに前記
エッチング工程に用いるガスはアルゴンを含むことを特
徴とする被覆硬質合金の製造方法である。
【0006】
【実施例】以下実施例により本発明の効果を説明する。 (実施例1) アークイオンプレーティング法において
400℃までヒーターにより昇温した後、表1に示す本
発明のエッチングを行い従来のエッチングと基体の到達
温度と面粗さの比較を行った。エッチング後はバイアス
電圧100V、反応圧力1×10-2mbar、温度40
0℃、成膜時間1時間、アーク電流150A、アーク電
圧20VにてTiN被覆を行い、その皮膜の密着性をス
クラッチテスターによる剥離臨界荷重にて評価、比較し
た。その結果を表1に併記する。
400℃までヒーターにより昇温した後、表1に示す本
発明のエッチングを行い従来のエッチングと基体の到達
温度と面粗さの比較を行った。エッチング後はバイアス
電圧100V、反応圧力1×10-2mbar、温度40
0℃、成膜時間1時間、アーク電流150A、アーク電
圧20VにてTiN被覆を行い、その皮膜の密着性をス
クラッチテスターによる剥離臨界荷重にて評価、比較し
た。その結果を表1に併記する。
【0007】
【表1】
【0008】さらにこれらの被覆合金を切削工具に適用
し以下の諸元で高硬度材の切削寿命試験を行った。被削
材SKD61(硬度:ロックウェルCスケールで4
2)、切削速度150m/分、送り0.15mm/刃、
切込み2mm、工具形状SEE42型スローアウェイチ
ップ、基体材質P30相当超硬合金、乾式切削。本条件
下では皮膜が部分的にでも剥離すると、直ぐに異常摩耗
をきたしチップは欠損する。寿命の評価は欠損までの切
削時間によって行った。結果を表1に併記する。
し以下の諸元で高硬度材の切削寿命試験を行った。被削
材SKD61(硬度:ロックウェルCスケールで4
2)、切削速度150m/分、送り0.15mm/刃、
切込み2mm、工具形状SEE42型スローアウェイチ
ップ、基体材質P30相当超硬合金、乾式切削。本条件
下では皮膜が部分的にでも剥離すると、直ぐに異常摩耗
をきたしチップは欠損する。寿命の評価は欠損までの切
削時間によって行った。結果を表1に併記する。
【0009】表1に示すように本発明例はエッチング時
の基体温度上昇が大きく、スクラッチテスターによる剥
離臨界荷重及び切削工具による寿命試験の結果も良好
で、被覆工程初期の皮膜形成にあたり高温で十分な密着
力を付与するものであることが明らかである。また、従
来例の試料番号8(メタルボンバードの例)に見られる
ドッロプレットに起因する面粗さの劣化がないので、極
めて安定した摩耗形態を示すものである。一方、従来例
の試料番号6、7ではエッチング時間を長く設定しても
被覆工程初期の基体温度が十分ではなく、切削中に微少
剥離を伴い、微少剥離はやがて大きな剥離へと成長し、
その部分が異常摩耗を起こして短時間で欠損に至った。
の基体温度上昇が大きく、スクラッチテスターによる剥
離臨界荷重及び切削工具による寿命試験の結果も良好
で、被覆工程初期の皮膜形成にあたり高温で十分な密着
力を付与するものであることが明らかである。また、従
来例の試料番号8(メタルボンバードの例)に見られる
ドッロプレットに起因する面粗さの劣化がないので、極
めて安定した摩耗形態を示すものである。一方、従来例
の試料番号6、7ではエッチング時間を長く設定しても
被覆工程初期の基体温度が十分ではなく、切削中に微少
剥離を伴い、微少剥離はやがて大きな剥離へと成長し、
その部分が異常摩耗を起こして短時間で欠損に至った。
【0010】(実施例2) マグネトロンスッパタリン
グ法において、400℃までヒーターにより昇温した
後、表2に示す本発明のエッチングを行い従来のエッチ
ングとの比較を行った。エッチング後はバイアス150
V、反応圧力1×10-3mbar、温度400℃、成膜
時間1時間にてTiAlN(Ti/Al=1/1)被覆
を行い、その密着性を実施例1と同様、スクラッチテス
ターで評価した。その結果を表2に示す。
グ法において、400℃までヒーターにより昇温した
後、表2に示す本発明のエッチングを行い従来のエッチ
ングとの比較を行った。エッチング後はバイアス150
V、反応圧力1×10-3mbar、温度400℃、成膜
時間1時間にてTiAlN(Ti/Al=1/1)被覆
を行い、その密着性を実施例1と同様、スクラッチテス
ターで評価した。その結果を表2に示す。
【0011】
【表2】
【0012】また、実施例1と同じ諸元で切削試験を行
った。その結果を表2に併記する。表2より明らかなよ
うに本発明例においては、エッチング時間を比較的短時
間としながらも皮膜の密着性が格段に高く、切削工具に
適用した場合においては長寿命を達成することが可能で
ある。
った。その結果を表2に併記する。表2より明らかなよ
うに本発明例においては、エッチング時間を比較的短時
間としながらも皮膜の密着性が格段に高く、切削工具に
適用した場合においては長寿命を達成することが可能で
ある。
【0013】
【発明の効果】本発明は従来のアルゴンエッチング技術
では得られなかった基体の高温化が可能であり、高い皮
膜の密着性が達成できるとともに、エッチング時間の短
縮も達成できる。また、メタルボンバードでは達成され
なかった優れた表面粗さが可能である。
では得られなかった基体の高温化が可能であり、高い皮
膜の密着性が達成できるとともに、エッチング時間の短
縮も達成できる。また、メタルボンバードでは達成され
なかった優れた表面粗さが可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 イオンプレーティング法により硬質合金
製基体に硬質皮膜を被覆する被覆硬質合金の製造方法に
おいて、ガスをイオン化して基体表面をエッチングする
エッチング工程に用いるガスとしてクリプトンガスおよ
び/またはキセノンガスを用いることを特徴とする被覆
硬質合金の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の被覆硬質合金の製造方
法において、前記エッチング工程に用いるガスはアルゴ
ンを含むことを特徴とする被覆硬質合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32697297A JPH11140623A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 被覆硬質合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32697297A JPH11140623A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 被覆硬質合金の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11140623A true JPH11140623A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18193866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32697297A Withdrawn JPH11140623A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 被覆硬質合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11140623A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001192206A (ja) * | 2000-01-05 | 2001-07-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 非晶質炭素被覆部材の製造方法 |
| JP2003522290A (ja) * | 1999-06-16 | 2003-07-22 | ティーディーワイ・インダストリーズ・インコーポレーテッド | 基板処理方法 |
| JP2010229552A (ja) * | 2010-05-27 | 2010-10-14 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 非晶質炭素被覆部材の製造方法 |
-
1997
- 1997-11-12 JP JP32697297A patent/JPH11140623A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003522290A (ja) * | 1999-06-16 | 2003-07-22 | ティーディーワイ・インダストリーズ・インコーポレーテッド | 基板処理方法 |
| JP4824232B2 (ja) * | 1999-06-16 | 2011-11-30 | ティーディーワイ・インダストリーズ・インコーポレーテッド | 基板処理方法 |
| JP2001192206A (ja) * | 2000-01-05 | 2001-07-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 非晶質炭素被覆部材の製造方法 |
| JP2010229552A (ja) * | 2010-05-27 | 2010-10-14 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 非晶質炭素被覆部材の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20041018 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20070411 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070413 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20070511 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |