JPH11140710A - 衣服のサイズ伸縮構造およびその伸縮構造を用いた衣服 - Google Patents

衣服のサイズ伸縮構造およびその伸縮構造を用いた衣服

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JPH11140710A
JPH11140710A JP32041397A JP32041397A JPH11140710A JP H11140710 A JPH11140710 A JP H11140710A JP 32041397 A JP32041397 A JP 32041397A JP 32041397 A JP32041397 A JP 32041397A JP H11140710 A JPH11140710 A JP H11140710A
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loop
sewn
rubber
pants
garment
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JP32041397A
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Masami Shimura
正美 志村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着用時の快適性と見た目の美しさを両立し
た、衣服のサイズ伸縮構造を、簡単な構造によって提供
する。 【解決手段】 身頃縫合糸22が左右の後身頃14を縫
合する線をそのまま腰帯体12方向へ延ばした線(以
下、これを身柄縫合軌跡線という)を境として2つに分
離された腰帯体12の両端をゴム24で接続し、後身頃
14の身柄縫合軌跡線上の部位に身頃切欠部26を形成
し、腰帯体12の接続部と身頃切欠部26を覆うよう
に、ループ20をズボン10に縫着する。ゴム24の伸
縮に伴う後身頃14の動きは身頃切欠部26によって吸
収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体を筒状に覆う
部を有する衣服のサイズ伸縮構造およびこの伸縮構造を
用いた衣服に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衣服のウエストサイズなどは固定
的なものであり、自由に調整可能なものではなかった。
従って、体型が変化してウエストサイズなどが変わる
と、着られなくなってしまう。そこで、従来から、ズボ
ンなどの寸法直しということがなされている。また、ウ
エストの全周にゴム等の弾性材を入れて、布地のサイズ
を大きめにとり、ウエストを伸縮自在としたフリーサイ
ズの着衣も提案されている。
【0003】また、ウエストのサイズを伸縮自在とする
よう、ウエストの布地の一部を二重構造とし、ここにゴ
ム等の弾性材を縫い込んだ構成も提案されている(例え
ば、特開平8−113805号など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、寸法直
しの作業は、縫製された布地の縫製をほどき、糸合わせ
を行なった後、修正したサイズで縫い合わせを行なうと
いう煩瑣な手間を必要とするという問題があった。縫製
を解く際にはさみ傷を付けてはならないから、神経を使
う作業を余儀なくされるばかりでなく、ウエストサイズ
を大きくする縫い出しの場合には、以前の縫製位置に存
在する針穴や折り返し筋が目立たないように処置する作
業も必要となる。また、縫い出しの場合には、必要な余
裕が元の布地に存在しない場合もあり、必要な大きさに
寸法直しできるとは限らなかった。また、こうした作業
は、煩瑣な手間と技能を要するわりに、作業に見合うだ
けの対価を得ることが困難であった。
【0005】また、ウエスト全周にゴム等の弾性材を入
れ、布地を大きめにとったフリーサイズの着衣は、布地
が大きめに取られているため、ウエストの細い人が着る
と、布地がよってしわになり、見た目が悪いという問題
があった。他方、ウエストを二重構造にしたものでは、
ここに設けられたゴムによりサイズがある程度伸縮自在
とはなるが、二重構造となっている部分は、その下側の
布地に縫い付けられており、二重構造の部分がのびる
と、下側の布地が引っ張られ、しわが生じるなどの不具
合が指摘されていた。
【0006】本発明は、こうした問題を解決し、衣服の
サイズを伸縮する好適な構造を提案するものであり、こ
の構造を用い、見た目と着用時の快適さとを両立した衣
服を提案することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の衣服のサイズ伸縮構造は、身体を筒状に覆う部を
有する衣服のサイズ伸縮構造であって、伸縮自在な帯状
の弾性材と、該弾性材が収納される二つの袋部が形成さ
れ、該弾性材の両端部がそれぞれ前記袋部に縫いつけら
れた伸縮部と、該伸縮部が縫いつけられ、筒状に身体を
覆う着衣の少なくとも一部を形成する布地と、内部に前
記弾性材を収納した前記二つの袋部の小口が対向する部
位を覆う位置に設けられた被覆用あて布とを備え、前記
布地は、該布地に縫いつけられた前記袋部の小口に対応
する位置において、前記弾性材の伸縮方向は交差する方
向に、所定距離に亘って切り込みが形成され、前記被覆
用あて布は、該切り込みを覆い、該切り込みの外側で、
前記布地に縫い付けられた構造を要旨としている。
【0008】本発明の衣服は、かかるサイズ伸縮構造
を、少なくとも一カ所に備えたことを要旨としている。
こうした衣服としては、身体の少なくともウエスト部を
覆う布地を有するズボン,キュロット、パンタロン、ス
カート、ワンピースなどの衣服を考えることができる。
もとより、ウエスト部以外に適用することも可能であ
る。
【0009】本発明の衣服のサイズ伸縮構造およびその
伸縮構造を用いた衣服では、伸縮自在な帯状の弾性材が
収納される二つの袋部が形成され、この袋部に弾性材の
両端部がそれぞれ縫いつけられた伸縮部を備え、この弾
性材の弾性力によって衣服の伸縮部が伸縮する。従っ
て、衣服を購入する際に、または購入後に着用者の体型
が変化した際に、衣服の寸法を調整するための修理をす
る必要がない。また、座る、立つ、走る等の日常的な動
作を楽に行なうことができる。
【0010】また、袋部を含む伸縮部が縫いつけられ、
筒状に身体を覆う着衣の少なくとも一部を形成する布地
には、この布地に縫いつけられた袋部の小口に対応する
位置において、前記弾性材の伸縮方向と交差する方向
に、所定距離に亘って切り込みが形成される。従って、
弾性材の伸縮に伴う布地の伸縮は、布地に形成された切
り込みによって吸収され、弾性材の伸縮は布地の伸縮に
影響しない。よって、弾性材が伸縮することにより、布
地部分に広い範囲でしわが寄ることがなく、着用時、非
着用時を問わず、衣服のシルエットを美しく保つことが
できる。
【0011】さらに、内部に弾性材を収納した二つの袋
部の小口が対向する部位を覆う位置に被覆用あて布を備
え、この被覆用あて布は、布地に形成された切り込みを
覆いながら、この切り込みの外側で布地に縫い付けられ
る。従って、布地に形成された切り込みによって吸収さ
れたしわ及び弾性材は外からは見えないので、弾性材に
よる伸縮部のない普通のズボンと同程度の美観を確保す
ることができる。また、弾性材の伸縮に伴って、袋部や
布地等が擦り合わされることがほとんどないので、衣服
の伸縮に伴って摩擦による生地の消耗が起きることもな
い。
【0012】また、袋部を、ベルトの装着部に沿って設
け、被覆用あて布をベルト通しと兼用する構成とするこ
ともできる。この場合には、被覆用あて布がベルト通し
を兼用するので、デザイン上の違和感がない。この被覆
用あて布は、布地に縫い着けられる側の端部において、
その幅が先端に向かって漸減する形状とすることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の衣服のサイ
ズ伸縮構造について、その実施の形態を実施例に基づい
て説明する。図1は、本発明の第1実施例であるズボン
10の後側ウエスト部の立面を表わす説明図である。こ
のズボン10は、後述する伸縮構造を除けば、従来のズ
ボンと構造上大きく変わるところはなく、身頃部を構成
する布地に腰帯体12を構成する布地が糸で縫い着けら
れることによって、その外形が形成される。図1は、ズ
ボン10後側の腰帯体12と後身頃14とが既に糸で縫
着された状態を示している。後身頃14は、ポケット1
8を備えた後身頃左14aと後身頃右14bとが身頃縫
合糸22によって互いに縫い合わされて形成されてい
る。
【0014】ズボン10は、ウエスト部の背中側に、ズ
ボン10と同じ布地で作られたベルト通し16およびル
ープ20を備えている。ベルト通し16の一端は後身頃
14に、他の一端は腰帯体12にそれぞれ縫い着けら
れ、ループ20は、ズボン外側に露出する一端がループ
縫着糸32によって後身頃14に縫い着けられると同時
に、後身頃14への縫着部を貫通して、ズボンの内側に
存在するループ20の他の一端にも縫い着けられてい
る。
【0015】ループ20は、ベルト通しとしての役割の
みならず、本実施例のズボン10の特徴的な部分である
伸縮構造を外部から見えないように隠す役割を果たして
いる。従って、このループ20を取り外せば、ズボン1
0の伸縮構造が露出する。この露出状態を示したのが図
2である。図2に示すように、ズボン10の腰帯体12
は、身頃縫合糸22が左右の後身頃14を縫合する線を
そのまま腰帯体12方向へ延ばした線(以下、これを身
頃縫合軌跡線と言う)を境として2つに分離されてい
る。この分離した腰帯体12の両端は所定長のゴム24
を用いて接続されている。このゴム24がズボン10の
ウエスト部を伸縮させる役割を果たす。この伸縮態様の
詳細については後述する。
【0016】ゴム24は、ある程度の伸び長が確保され
るように、腰帯体12の切断端からベルト通し16の方
向に離間した位置である左端部24aおよび右端部24
bにおいて、ゴム縫着糸24nによって腰帯体12の内
側に縫い着けられている。このように、腰帯体12は、
ゴム24と一体となって、ズボン10のウエスト部を構
成する。
【0017】図2に示すように、後身頃14には、身頃
縫合軌跡線の部位に、身頃切欠部26が形成されてい
る。この身頃切欠部26が形成される過程を、図3に基
づいて説明する。まず、後身頃左14aと後身頃右14
bが腰帯体12に縫い着けられる。この状態をズボン1
0の裏地面から見た様子を図3(A)に示す。ズボン1
0のウエスト部となる腰帯体12は、折り返し部12a
が、図3(A)中の一点鎖線に沿ってズボン10の裏側
方向に折り返されることにより、形成されるが、身頃切
欠部26が形成される前には、まだ折り返されていな
い。なお、後身頃左14aと後身頃右14bの端部に
は、後身頃左14aと後身頃右14bとを縫い合せるた
めの縫い代15が設けられている。この縫い代を二重の
一点鎖線で示した。
【0018】次に、図3(B)に示すように、ズボン1
0の裏側に縫い代15を残しつつ、身頃縫合糸22によ
って後身頃左14aと後身頃右14bとを縫い合わせ
る。後身頃左14aと後身頃右14bとは、腰帯体12
部に到達する前の地点Yまで縫い合わされ、これより先
は縫い合わされない。図中に表わした寸法Xは、後身頃
左14aと後身頃右14bとが縫合される終端地点Yか
ら後身頃14と腰帯体12との縫着部までの最短距離を
示し、本実施例ではこの値を20mmないし30mmと
している。この寸法Xは、ズボンのサイズや生地の性
質、あるいは伸縮調整の範囲等に応じて定めればよく、
数mmから100mm程度の間で適切に定めればよい。
【0019】次に、図3(C)に示すように、身頃縫合
糸22によって縫い合わされていない部分の左右の縫い
代15をそれぞれ外側方向へ開いて縫い代15の幅を拡
張し、この拡張された縫い代の折り曲げ部にステッチ2
3を施す。これによって、後身頃左14a用の服地と後
身頃右14b用の服地との間に、略V字型の切欠部25
が形成される。
【0020】縫い代15を外側方向へ開く寸法は任意で
あるが、ゴム24が伸びたときにおける切欠部25の最
大幅がループ20の幅よりも小さくなるように、縫い代
15を外側方向へ開くことが望ましい。仮に、全く開か
ずに本来の縫い代15の幅のままとすれば、切欠部25
近辺で布地がだぶつき、ズボンのシルエットを美しく保
てず、一方、あまり開き過ぎてしまうと、切欠部25の
最大幅がループ20の幅よりも大きくなり、ゴム24が
外から見えてしまう。切欠部25の最大幅は、こうした
点から適宜定めればよい。
【0021】なお、拡張された縫い代のうち、図3
(C)中の斜線で示した部分は、切断される。これは、
あとで腰帯体12にゴム24が縫い付けられて折り返し
部12aがズボン10の裏側に折り返されたとき、腰帯
体12が厚くなることによってゴム24の伸縮に負担が
かかるのを防止するためである。図示斜線部を切り取っ
ておくことで、腰帯体12が過剰に厚くなることがな
い。なお、ズボン10の布地の厚さやコシの有無などに
より、切り取る面積などは適宜定めればよい。
【0022】次に、図3(D)に示すように、腰帯体1
2の折り返し部12aに所定長のゴム24を縫い着け
る。本実施例では、長さが100mmないし120mm
で、幅が折り返し部12aの幅よりも5mm程度小さい
幅のゴム24を用い、ゴム24を左右に均等に伸縮させ
るため、ゴム24の中心が身頃縫合軌跡線上にくるよう
にゴム24の位置を決めている。この位置でゴム縫着糸
24nによって、ゴム左端部24aおよびゴム右端部2
4bを折り返し部12aに二度縫いし、ウエストの左右
方向へのゴムの伸縮を確保している。勿論、ゴムに限る
ものではなく、他の弾性材、例えば、一定の弾性を持つ
合成樹脂や布素材を用いても差し支えない。また、ゴム
等の弾性材の長さ、配置、縫い着け位置および縫い着け
方法についても、用いる弾性材の弾性力や切欠部25の
幅に応じ、適宜変更することが可能である。
【0023】ゴム24を折り返し部12aへ縫着した
後、折り返し部12aを、図3(D)に示した一点鎖線
に沿ってズボン10の裏側方向に折り返し、既に腰帯体
12と後身頃14とが縫着されている線上に重ねて縫着
する。これによって、図3(E)に示すように、ゴム2
4と後身頃14で囲まれた空間に身頃切欠部26が形成
される。折り返し部12aをズボン10の裏側方向に折
り返して袋部を形成しているので、この袋部内に収納さ
れたゴム24を折り返し部12aに縫い着けた縫着糸2
4nがズボン10の外側から見えることはない。
【0024】以上、身頃切欠部26が形成される工程を
説明したが、本工程はあくまで一例であり、本工程とは
別の工程によって身頃切欠部26を形成することも可能
である。例えば、図3(A)の後身頃左14aと後身頃
右14bがそれぞれ腰帯体12に縫い着けらた状態か
ら、まず、後身頃左14a用の服地の右上部および後身
頃右14b用の服地の左上部を、腰帯体12から後身頃
14にわたって斜めに切断し、この切断面の服地を数m
m程度裏側に折り返して折り返し部分にステッチを施し
ておき、その後に後身頃左14aと後身頃右14bとを
縫い合わせ、後身頃左14a用の服地と後身頃右14b
用の服地との間に、ステッチ付きの切断面で囲まれた略
V字型の切欠部25を形成することとしてもよい。こう
すれば、切欠部25や身頃切欠部26をより正確な寸法
で形成することができる。
【0025】また、本実施例では、切欠部25や身頃切
欠部26は、直線的に略逆三角形状としたが、こうした
形状に限るものではなく、腰帯体12から後身頃14に
わたって連続する切欠部分が設けられていれば、曲線状
に切り欠いて形成しても差しつかえない。
【0026】次に、後身頃14に形成された身頃切欠部
26とゴム24の露出部に設けたループ20について説
明する。図4(A)は、本実施例において用いられてい
るループ20の展開図である。ループ20は、ズボン1
0の表生地と同じ生地からなる。ループ20は、ズボン
10の表側に露出する外側部20aとズボン10の裏側
に隠れる内側部20bとから構成されている。外側部2
0aと内側部20bとは略均等の長さhを有し、この長
さhは、図3(E)に示した後身頃左14aと後身頃右
14bとが縫合される終端地点Yから腰帯体12上端ま
での垂直距離よりも数mm程度長く設定されている。
【0027】外側部20aと内側部20bの幅wは、ゴ
ム24が最も伸びたときのゴム24の露出部の幅および
身頃切欠部26の幅よりも大きくなるように設定されて
いる。外側部20aの幅wは、ループ20の端部方向に
緩いカーブを描きながら次第に小さくなっている。他の
ベルト通し16の幅が比較的小さいので、ループ20の
下端部の幅を小さくすることにより、ズボン10全体の
デザイン的なバランスが良好なものとなっている。ま
た、ループ20は、その下端部の幅を漸減する形状とな
っていることから、実際にベルトを通して、このズボン
10を着用したとき、下端部左右が捲れ上がったりする
ことが無い。外側部20aの形状はこれに限られるもの
ではなく、図4(B)に示したループ38のように、デ
ザイン性を考慮しない単なる長方形のものや、他の特殊
なデザインのものであってもよい。また、ループ20の
幅wは比較的広いので、ループ20の表面に、刺繍や転
写等によって絵柄やマーク等を施すことも可能である。
こうすれば、ループ20の滑らかな外形線と相俟って、
ループ20のデザイン性をより高くすることができる。
【0028】次に、ループ20をズボン10に取り付け
る方法について、図5および図6に基づいて説明する。
図5はズボン10の後側ウエスト部の表側を、図6はそ
の裏側をそれぞれ表わしている。ループ20は、ループ
縫着糸36、ループ縫合糸30およびループ縫着糸32
という3つの糸によって、ズボン10に取り付けられて
いる。ループ縫着糸36はループ20とゴム24とを、
ループ縫合糸30はループ20の外側部20aと内側部
20bとを、ループ縫着糸32はループ20と後身頃1
4とを、それぞれ縫合する。以下、実際の作業手順に従
って説明する。
【0029】まず、ループ20の内側部20bを、腰帯
体12の裏側に当てる。このとき、内側部20bを当て
る位置は、二つに折り曲げられた外側部20aと内側部
20bとが、腰帯体12に縫着されたゴム24に覆い被
さる位置である。次に、ループ縫着糸36によって、内
側部20bをゴム24に縫い着ける。これによって、ゴ
ム24が伸びた時であっても、ゴムの伸び方向に追随し
てループ20が動くことになり、ループ20が独立して
前後左右にずれることがない。従って、腰を左右にひね
る等の極端な動きをしても、ゴム24は常にループ20
により覆い隠され、ゴム24が外部から見えることはな
い。また、姿勢を元に戻したとき、ループ20の左右の
端部が腰帯体12に引っかかってしまうことがない。さ
らに、ゴム24と内側部20bとは、ズボン10の裏側
から縫い着けられており、ループ縫着糸36は外部から
見えないので、ズボン10の美観を損なうことがない。
加えて、外側部20aとゴム24とは縫い着けられない
ので、ループ20のベルト通しとしても問題なく用いる
ことができる。
【0030】次に、ループ縫合糸30によって、外側部
20aと内側部20bとが縫い合わされる。この縫い合
わせ位置におけるループ20の裏側には身頃切欠部26
が存在するので、外側部20aと内側部20bとは直接
に縫い合わされている。これによって、ループ20の自
立性が確保され、日常的な少しの動きでループ20が浮
いたりあばれたりするのを防止できる。また、腰帯体1
2の下端位置まで縫い合わされるので、ループ20の左
右からゴム24が見えにくくなり、ゴム24を用いたズ
ボン10であることが判別しにくくなる。
【0031】最後に、外側部20aの下方先端および内
側部20bの下方先端を、ループ縫着糸32によって後
身頃14に縫着する。本実施例では、この縫着を同一の
ループ縫着糸32によって実現している。即ち、ループ
縫着糸32は、外側部20a、後身頃14、縫い代1
5、内側部20bをそれぞれ貫通している。
【0032】以上のように構成された本実施例のズボン
10が、実際にウエストの伸縮を実現する様子を図7に
従って説明する。図7は、ズボン10を履く前と履いた
後における、ループ20によって隠された伸縮部の動作
を示している。
【0033】図7(A)は、ウエスト部が最も縮んだ状
態、即ち未着用の状態を示す。この状態においては、ゴ
ム24が縮むことによって腰帯体12の両小口がゴム2
4の中心方向に引っ張られており、これに伴って腰帯体
12に縫着されている後身頃左14aと後身頃右14b
も同様に引っ張られている。これによって、通常なら
ば、ゴム24の下方にある後身頃14にしわが生じると
ころであるが、図7(A)に示すように、後身頃14の
縮み幅は身頃切欠部26に吸収されるため、ゴム24の
下方にある、外部から見える範囲の後身頃14には、ほ
とんどしわが生じていない。
【0034】ズボン10が着用され、ウエスト部が最も
伸びた状態になると、ループ20によって隠されている
伸縮部は、図7(B)のような状態となる。即ち、ズボ
ン前側のウエスト部にホックを掛ける動作によって、腰
帯体12が、着用者の体型に応じて引っ張られると、腰
帯体12に縫着されたゴム24が左右に伸びる。これに
伴って、腰帯体12に縫着されている後身頃左14aと
後身頃右14bもそれぞれ左方向、右方向に引っ張られ
る。このとき、後身頃14の伸び幅は身頃切欠部26の
幅が拡張することによって吸収される。従って、ウエス
ト部の引っ張り力により、ズボン10の後身頃14に無
理な力が掛かって引っ張りしわがついたり、場合によっ
ては破れたりするということがない。また、後身頃左1
4aと後身頃右14bとを縫い合わせている身頃縫合糸
22がほつれたりすることもない。
【0035】また、ループ20は、上述したように、ゴ
ム24が最も伸びたときのゴム24の露出部の幅および
身頃切欠部26の幅よりも大きい幅を有しているので、
ズボン10のウエスト部が伸びきった状態でも、ゴム2
4や身頃切欠部26が外から見えることはない。ズボン
10を脱ぐと、伸縮部は図7(A)の状態に戻り、伸縮
部の下方にしわの寄らない美しいズボンのシルエットが
保たれる。
【0036】以上、本発明のズボン等のウエスト伸縮構
造を適用した第1実施例であるズボン10について説明
した。次に、第2実施例であるズボン40について、図
8および図9に基づいて説明する。図8は、本発明の第
2実施例であるズボン40の左横側のウエスト部の立面
を表わす説明図である。ズボン40は、ウエスト部の左
側横部と右側横部(図示しない)に、ズボン40と同じ
布地で作られたループ50を備え、このループ50で覆
われた部分にゴム54を用いたウエスト伸縮部を備えて
いる。
【0037】ループ50は、ループ縫着糸60によって
前身頃42に縫い着けられており、このループ50を取
り外すと、ズボン40の伸縮構造が露出する。この露出
状態を示したのが図9である。図9に示すように、ズボ
ン40の腰帯体12は、身頃縫合糸52が前身頃42と
後身頃14とを縫合する線をそのまま腰帯体12方向へ
延ばした線(以下、これを身頃縫合軌跡線と言う)を境
として2つに分離されている。この分離した腰帯体12
の両端は所定長のゴム54で接続されている。このゴム
54がズボン40のウエスト部を伸縮させる役割を果た
すが、伸縮態様の詳細については後述する。
【0038】ゴム54の右端部54bは、ズボンの後側
方向へある程度の伸び長が確保されるように、腰帯体1
2の右切断端から後側のベルト通し16の方向に離間し
た位置において、ゴム縫着糸54nによって腰帯体12
の内側に縫い着けられている。一方、ゴム54の左端部
54aは、腰帯体12の左切断端に近隣する位置におい
て、ゴム縫着糸54nによって腰帯体12の内側に縫い
着けられている。このように、腰帯体12は、ゴム54
と一体となって、ズボン40のウエスト部を構成する。
【0039】前身頃42と後身頃14には、身頃縫合糸
軌跡線の部位に、身頃切欠部56が形成されている。こ
の身頃切欠部56の形成される過程は、前述した第1実
施例の場合とほぼ同様である。即ち、前身頃42と後身
頃14とをそれぞれ腰帯体12に縫い着けた後、前身頃
42と後身頃14とを、身頃縫合糸52によって腰帯体
12に到達する前の地点まで縫い合わせる。次に、ズボ
ン40の裏側から、身頃縫合糸52によって縫い合わさ
れていない部分の左右の縫い代をそれぞれ外側方向へ開
くことによって縫い代の幅を拡張し、前身頃42用の服
地と後身頃14用の服地との間に、略V字型の切欠部を
形成する。
【0040】次に、腰帯体12の折り返し部に所定長の
ゴム54を縫い着ける。本実施例では、ゴム54を後側
方向にのみ伸縮させるために、ゴム54の中心を身頃縫
合糸軌跡線よりも右側とし、ゴム54の左端部54aが
腰帯体12の左端部近辺にくるようにゴム54の位置を
決めている。
【0041】次に、ゴム54が縫着された折り返し部1
2aを、ズボン40の裏側方向に折り返し、既に前身頃
42および後身頃14と腰帯体12とが縫着されている
線上に重ねて縫着する。こうすることによって、ゴム5
4と前身頃42,後身頃14で囲まれた空間に身頃切欠
部56が形成される。
【0042】ループ50は、第1実施例におけるループ
20の形状および生地を変更したものであり、基本的構
成やズボンへの取付方法はループ20とほぼ同じであ
る。即ち、ループ50の内側部を、腰帯体12の裏側
の、二つに折り曲げられた外側部と内側部とが、腰帯体
12に縫着されたゴム54に覆い被さる位置に当てる。
次に、ループ縫着糸によって、ループ内側部をゴム54
に縫い着けた後、ループ外側部の下方前側および内側部
の下方前側を、ループ縫着糸60によって前身頃42に
縫着する。
【0043】ただし、第2実施例においては、ループ5
0は、ループ20の外側部と内側部とを身頃切欠部56
越しに直接縫い合わせていない。これは、図8に示すよ
うに、ループ50はループ縫着糸60によって腰帯体1
2の下端位置まで縫い着けられているので、ループ50
の外側部と内側部とを縫い合わせなくてもループ50の
自立性は十分に確保され、ループ50の浮きやあばれは
起こらないからである。勿論、第1実施例と同様に、ル
ープ50の外側部と内側部とを縫い合わせても差し支え
ない。
【0044】以上のように構成された第2実施例のズボ
ン40のウエスト部が伸縮する動作を説明する。ウエス
ト部が最も縮んだ未着用の状態においては、ゴム54が
ズボン40の前側方向へ縮むことによって、腰帯体12
の右側小口が腰帯体12の左側小口に近づくように引っ
張られ、これに伴って腰帯体12に縫着されている後身
頃14も同じ方向に引っ張られる。これによって、通常
ならば、ゴム54の下方にある後身頃14にしわが生じ
るところであるが、後身頃14の縮み幅は身頃切欠部5
6に吸収されるため、ゴム54の下方にある外部から見
える範囲の後身頃14には、ほとんどしわが生じていな
い。
【0045】ズボン40が着用され、ズボン前側のウエ
スト部にホックを掛ける動作が行われると、腰帯体12
が、着用者の体型に応じて引っ張られ、これに伴って腰
帯体12の左切断端側に縫着されたゴム54もズボン4
0の前側に引っ張られる。ゴム54の左端部54aは腰
帯体12の左切断端の近隣に縫着されており、ズボン4
0の前側方向への伸び長さをほとんど持っていない。従
って、腰帯体12の前側への引っ張り力は、ゴム54の
伸びによっては吸収されず、ゴム54自身をそのままズ
ボン40の前側へ移動させようとする。ところが、腰帯
体12が前側に移動して着用者の腰に密接した時点で、
腰帯体12の右切断端側をズボン40の後側へ戻そうと
する力が働く。従って、この力によって腰帯体12の右
側小口近くに縫着されたゴム54がズボン40の後側方
向に伸び、これに伴って、腰帯体12に縫着されている
後身頃14も右方向に引っ張られる。このとき、後身頃
14の伸び幅は身頃切欠部56の幅が拡張することによ
って吸収される。従って、ウエスト部の引っ張り力によ
り、ズボン40の後身頃14に無理な力が掛かって引っ
張りしわがついたり、場合によっては破れたりするとい
うことがない。また、前身頃42と後身頃14とを縫い
合わせている身頃縫合糸52がほつれたりすることもな
い。
【0046】また、ループ50は、ゴム54が最も伸び
たときのゴム54の露出部の幅および身頃切欠部56の
幅よりも大きい幅を有しているので、ズボン40のウエ
スト部が伸びきった状態でも、ゴム54や身頃切欠部5
6が外から見えることはない。ズボン40を脱ぐと、伸
縮部はもとの状態に戻り、伸縮部の下方にしわの寄らな
い美しいズボンのシルエットが保たれる。
【0047】第2実施例では、ズボンのウエスト部の両
サイドに、ズボンの後側方向にのみウエスト部を伸縮さ
せるようにゴム54が縫い着けられている。従って、ウ
エスト伸縮部の下方の身頃に、局所的にしわがよること
がないので、非着用時のズボンのシルエットを、より一
層普通のズボンに近づけることができる。また、ゴム5
4によるウエストの締めつけが左右両サイドに分散され
るので、ズボン着用時におけるウエストの圧迫感を低く
することができる。
【0048】なお本実施例では、ズボン40の後側方向
にのみウエスト部を伸縮させる構成としたが、腰帯体1
2へのゴム54の取り付け位置を変えることにより、前
側方向にのみ伸縮させる構成や前側および後側の両方向
に伸縮させる構成とすることも可能である。このよう
に、伸縮方向を変えることによって、履く人の用途に対
応したズボンを提供することができる。例えば、作業用
のズボンの場合には、前屈み姿勢になり易いので、ズボ
ンの後側方向に伸縮するように構成することができる。
他方、前腹部の体型変化が激しい人向けのズボンの場合
には、ズボンの前側方向に伸縮するように、あるいはス
ポーツ用のズボンの場合には、前側および後側の両方向
に伸縮するように、ウエスト部を構成することも可能で
ある。
【0049】以上、本発明のウエスト伸縮構造を適用し
たズボンを第1実施例および第2実施例として説明し
た。但し、本発明を実施する形態は、以上の実施例に限
られるものではなく、他の態様で実施することも可能で
ある。まず、本実施例では、ベルト通しを備えたズボン
を例として説明したが、勿論、ベルト通しのないズボン
であってもよい。また、本実施例では、ループとゴム、
ル−プの外側と内側、ループと後身頃とを、それぞれ糸
によって接合しているが、ボタン等の他の接合手段によ
り接合する構成としても差し支えない。
【0050】さらに、本実施例では、伸縮部の位置を、
身頃の縫い合せ部の上方に形成している。これは、縫い
合わせ部を利用すれば、身頃切欠部を容易に形成できる
からであるが、勿論、これ以外の位置に伸縮部を設けて
も何ら差し支えない。
【0051】本実施例では、着衣のサイズ伸縮構造をズ
ボンに適用した場合について説明したが、勿論、本発明
の伸縮構造をズボン以外の衣服、例えばスカート等のウ
エスト部に適用することも可能である。また、本発明の
ウエスト等の伸縮構造を衣服のウエスト部以外の伸縮構
造として採用することもできる。特に、伸縮しにくい生
地を用いた衣服の一部であって、体の動きによって伸縮
しがちな部分には、本発明の伸縮構造を適用することに
よって十分な効果が得られる。適用可能な衣服とその部
分としては、例えば、背広やシャツの脇部や肘部、ズボ
ンの膝部、タイトスカートやワンピースの尻部等が考え
られる。このような場合には、伸縮部の隠し材として、
アップリケ、飾りバックルやリボン等を用いればよい。
【0052】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのズボン10の後側
ウエスト部を表わす立面図である。
【図2】ループ20を取り外した状態におけるズボン1
0の後側ウエスト部を表わす立面図である。
【図3】身頃切欠部26が形成される過程を示す説明図
である。
【図4】ループ20の展開図である。
【図5】ズボン10の外側から見た、ループ20の縫い
合わせおよびズボン10への縫い着け状態を示す説明図
である。
【図6】ズボン10の内側から見た、ループ20の縫い
合わせおよびズボン10への縫い着け状態を示す説明図
である。
【図7】ズボン10を履く前と履いた後における、ルー
プによって隠された伸縮部の動作を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施例としてのズボン40の左側
ウエスト部を表わす立面図である。
【図9】ループ50を取り外した状態におけるズボン4
0の左側ウエスト部を表わす立面図である。
【符号の説明】
10…ズボン 12…腰帯体 12a…折り返し部 14a…後身頃左 14b…後身頃右 15…縫い代 16…ベルト通し 18…ポケット 20…ループ 20a…ループの外側部 20b…ループの内側部 22…身頃縫合糸 23…ステッチ 24…ゴム 24a…ゴム左端部 24b…ゴム右端部 24n…ゴム縫着糸 25…切欠部 26…身頃切欠部 30…ループ縫合糸 32…ループ縫着糸 36…ループ縫着糸 38…ループ 38a…ループの外側部 38b…ループの内側部 40…ズボン 42…前身頃 50…ループ 52…身頃縫合糸 54…ゴム 54a…ゴム左端部 54b…ゴム右端部 54n…ゴム縫着糸 56…身頃切欠部 60…ループ縫着糸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 身体を筒状に覆う部を有する衣服のサイ
    ズ伸縮構造であって、 伸縮自在な帯状の弾性材と、 該弾性材が収納される二つの袋部が形成され、該弾性材
    の両端部がそれぞれ前記袋部に縫いつけられた伸縮部
    と、 該伸縮部が縫いつけられ、筒状に身体を覆う着衣の少な
    くとも一部を形成する布地と、 内部に前記弾性材を収納した前記二つの袋部の小口が対
    向する部位を覆う位置に設けられた被覆用あて布とを備
    え、 前記布地は、該布地に縫いつけられた前記袋部の小口に
    対応する位置において、前記弾性材の伸縮方向と交差す
    る方向に、所定距離に亘って切り込みが形成され、 前記被覆用あて布は、該切り込みを覆い、該切り込みの
    外側で、前記布地に縫い付けられた衣服のサイズ伸縮構
    造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の衣服のサイズ伸縮構造
    を、少なくとも一カ所に備えた衣服。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の衣服であって、 該衣服は、身体の少なくともウエスト部を覆う布地を有
    するズボン,キュロット、パンタロン、スカート、ワン
    ピースなどの衣服であり、 前記伸縮部は、ウエスト部を覆う位置に設けられ、 前記袋部は、ベルトの装着部に沿って設けられ、 前記被覆用あて布は、前記ベルトのベルト通しを兼用す
    る衣服。
  4. 【請求項4】 前記被覆用あて布は、前記布地に縫い着
    けられる側の端部において、その幅が先端に向かって漸
    減する形状とされた請求項3記載の衣服。
JP32041397A 1997-11-05 1997-11-05 衣服のサイズ伸縮構造およびその伸縮構造を用いた衣服 Pending JPH11140710A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008174854A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Mizuno Corp 下衣
WO2011041716A3 (en) * 2009-10-02 2011-08-25 Mamiye Brothers Inc Inner panel for garment
WO2021036935A1 (en) * 2019-08-23 2021-03-04 Thompson Dean Ronald Kimono pants

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WO2011041716A3 (en) * 2009-10-02 2011-08-25 Mamiye Brothers Inc Inner panel for garment
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