JPH11140948A - サイホン式便器 - Google Patents

サイホン式便器

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JPH11140948A
JPH11140948A JP30235097A JP30235097A JPH11140948A JP H11140948 A JPH11140948 A JP H11140948A JP 30235097 A JP30235097 A JP 30235097A JP 30235097 A JP30235097 A JP 30235097A JP H11140948 A JPH11140948 A JP H11140948A
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Toshifumi Yoneda
敏文 米田
Koichi Miyagami
浩一 宮上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない洗浄水量で汚物を確実に排出する。 【解決手段】 洗浄水供給通路1は直線部3と、湾曲部
4と、これら直線部3と湾曲部4とを連絡する連絡部5
からなり、直線部3の上流端にはフラッシュバルブやタ
ンクにつながる給水穴6が開口している。前記連絡部5
を介して直線部3からの洗浄水が流入する湾曲部4は、
ボール面9に開口する排水口10を迂回し、排水口10
よりも前方部分でて折り返されてゼット吐水口11につ
ながっている。そして、前記直線部3から連絡部5への
流路の屈折角度は鈍角となっており、洗浄水の流れに大
きな抵抗が生じない構造になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゼット吐水口から吐
出した洗浄水をトラップを備えた排水路入口に送り込む
ようにしたサイホン式便器に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の便器の平面図、図15は
図14に示した従来の便器の縦断面図であり、従来のサ
イホン式便器100には、洗浄水供給通路101と排水
路102が形成され、洗浄水供給通路101は直線部1
03と、湾曲部104と、これら直線部103と湾曲部
104とを連絡する連絡穴105とからなり、排水路1
02にはトラップ部106が形成されている。
【0003】そして、直線部103の上流端にはフラッ
シュバルブやタンクにつながる給水穴107が開口し、
湾曲部104はボール部108に開口する排水口109
を廻り込むようにして折り返されてゼット吐水口110
となって溜水部内で開口し、このゼット吐水口110と
対向する位置に排水路102の入口111が開口してい
る。
【0004】図16は他の従来の便器の平面図、図17
は図16に示した従来の便器の縦断面図であり、この従
来例は、リム通水路112の両サイドに連絡穴113を
形成し、これら連絡穴113から導水路114を便器中
央に向けて形成し、これら導水路114の合流部にゼッ
ト吐水口110を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のサイホ
ン式便器にあっては、洗浄水供給通路の形状が洗浄水の
流れに抵抗を与える形状となっているので、洗浄水の流
速が低下し、少量の洗浄水では汚物を確実に洗い流すこ
とができない。
【0006】具体的には、図14及び図15に示した従
来のサイホン式便器にあっては、直線部103から湾曲
部104への流入は連絡穴105の部分で90°方向を
転換し、更にゼット吐水口110の直前では約180°
方向を転換するため、洗浄水の流速が大幅に低下してし
まう。
【0007】また、図16及び図17に示した従来のサ
イホン式便器にあっては、直線部103からリム通水路
112に入るときに壁面に直角に衝突し、さらに、リム
通水路112から連絡穴103を介して導水路114へ
流入するときに下向きに90°方向を転換し、また、導
水路114の合流部において左右から洗浄水が衝突する
ため洗浄水の流速が大幅に低下してしまう。
【0008】また従来のサイホン式便器にあっては、給
水穴107の直下の直線部103の底面の一部が後に向
かって傾斜しているため、給水穴107から導入された
洗浄しの一部が前方に進まず、ここで流速が低下してし
まう。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく請
求項1に記載のサイホン式便器は、洗浄時にゼット吐水
口から排水路へ流入した洗浄水が溜水部内に逆流しない
構造とした。このような構成とすることで、巻き込まれ
た洗浄水の流れが溜水部に逆流しないので、少ない水量
で汚水・汚物の排出ができる。
【0010】また、請求項2に記載のサイホン式便器
は、ゼット吐水口から排水路入口へ向けて吐出される洗
浄水が浮遊汚物を巻き込む旋回流を形成するようにし
た。このような構成とすることで、吐水流の直進力が減
衰されず、かつ浮遊汚物が吸引されトラップ排水路内へ
の搬送が確実に行われる。
【0011】また、請求項3に記載のサイホン式便器
は、洗浄水供給通路を、上流端が給水穴につながる直線
部と、下流端がゼット吐水口につながる湾曲部と、これ
ら直線部と湾曲部とを連絡する連絡部とで構成し、更に
前記連絡部の形状が洗浄水の流速を減じない形状とし
た。このような構成とすることで、少ない水量で汚水・
汚物の排出ができる。
【0012】また、請求項4に記載のサイホン式便器
は、洗浄水供給通路を構成する直線部の給水穴の直下の
形状を下流側に向かった傾斜面とした。このような構成
とすることで、洗浄水の流れに抵抗が少なくなる。
【0013】また、請求項5に記載のサイホン式便器
は、請求項3または請求項4に記載のサイホン式便器に
おいて、前記連絡部は平面視でボール面の排水口を迂回
する形状をなすようにした。このような構成とすること
で、洗浄水がスムーズにゼット吐水口まで到達する。
【0014】また、請求項6に記載のサイホン式便器
は、請求項5に記載のサイホン式便器において、前記直
線部から連絡部への流路の屈折角度は鈍角であるように
した。このような構成とすることで、前記同様、洗浄水
の流れに抵抗が少なくなる。
【0015】また、請求項7に記載のサイホン式便器
は、請求項6に記載のサイホン式便器において、前記連
絡部の迂回した部分の通路外側の屈折角度が通路内側の
屈折角度より小さくなるようにした。このような構成と
することで、前記同様、洗浄水の流れに抵抗が少なくな
る。
【0016】また、請求項8に記載のサイホン式便器
は、請求項1または請求項2に記載のサイホン式便器に
おいて、前記ゼット吐水口から吐出される洗浄水が排水
路へ向けて放射状に吐出される構造にした。このような
構成とすることで、ゼット吐水口からの洗浄水が放射状
に広がって排水路入口全体に亘って流入するため、排水
路に巻き込まれた洗浄水が逆流しない。
【0017】また、請求項9に記載のサイホン式便器
は、請求項1または請求項2に記載のサイホン式便器に
おいて、前記ゼット吐水口を便器中心軸に対して、左右
方向のいずれか一方に偏位して設けた。このような構成
とすることで、ゼット吐水口近傍の洗浄水供給通路を形
成する際に、曲率半径が大きくすることができ、洗浄水
の流速が減衰されにくく、早く均一な流速を維持してゼ
ット吐水口から吐水されるためトラップへの洗浄水の押
し込み力が大きくなり、洗浄効果がよくなる。
【0018】また、請求項10に記載のサイホン式便器
は、請求項1または請求項2に記載のサイホン式便器に
おいて、前記吐水流の流れ方向が水平下向きであるよう
にした。排水路入口に向け水平より下向きに強いゼット
吐水流が吐出されるため、エジェクター効果が得られ、
汚物を強力に吸引させることができる。
【0019】また、請求項11に記載のサイホン式便器
は、請求項10に記載のサイホン式便器において、前記
吐水流が排水路入口の略中心部に指向している構成にし
た。このような構成とすることで、前記同様、エジェク
ター効果が得られやすくなる。
【0020】また、請求項12に記載のサイホン式便器
は、請求項10に記載のサイホン式便器において、前記
ゼット吐水口の出口から連続して形成されるボール底部
に水平段部を有する構成とした。このような構成とする
ことで、ゼット吐水口からの水平下向きの洗浄水が水平
段部に衝突して僅かに減速され、かつ略水平方向に向き
が変えられ、排水路入口を指向排水路入口を略塞ぐよう
に左右方向に広がり放射状に洗浄水が流入するので、排
水路入口においての汚物、汚水の戻り(溜水部への逆
流)を防止することができる。また、サイホン作用発生
後、ボール内の水面が下がった時もゼット吐水流が排水
路入口を塞いでいるため排水路入口からの空気の侵入が
防止され、サイホン作用が持続する。よって、少ない水
量洗浄で汚物、汚水の排出を完全に行うことができ、浮
遊汚物などの排出性能が向上する。
【0021】また、請求項13に記載のサイホン式便器
は、請求項1,請求項2,請求項9乃至請求項12のい
ずれかに記載のサイホン式便器において、前記吐水流の
下方の排水路入口に至る流路の底面が、水平下向きであ
るようにした。このような構成とすることで、汚水の滞
留量が少なくなるとともに、吐水流のトラップ入口での
流速が減速されにくいので汚水の排出が確実に行われ
る。
【0022】また、請求項14に記載のサイホン式便器
は、請求項2に記載のサイホン式便器において、前記吐
水流の旋回流を生成する旋回流生成手段が、ゼット吐水
口より上流側に設けられている。上流側に設けると旋回
流の吐水方向の制御がやり易くなる。
【0023】また、請求項15に記載のサイホン式便器
は、請求項2に記載のサイホン式便器において、前記吐
水流の旋回流を生成する旋回流生成手段を、ゼット吐水
口近傍に設けた。このような構成とすることで、旋回流
生成手段の配設がしやすく、勢いが減じられることなく
旋回流を生成できる。
【0024】また、請求項16に記載のサイホン式便器
は、請求項2に記載のサイホン式便器において、前記旋
回流生成手段の直下流部で、上層から下層に向けて水流
を生じさせる構成とした。このような構成とすること
で、容易に旋回流を生成できる。
【0025】また、請求項17に記載のサイホン式便器
は、請求項2に記載のサイホン式便器において、前記旋
回流生成手段の直下流部では、その上層側と下層側に圧
力差を生じ、圧力の低い側の流速分布、または高い側の
静水圧分布が左右方向に偏っているようにした。このよ
うな構成とすることで、前記同様に容易に旋回流を生成
できる。
【0026】また、請求項18に記載のサイホン式便器
は、請求項17に記載のサイホン式便器において、前記
圧力の低い側の流速が大きい左右方向と、高い側の静水
圧が高い左右方向が異なる方向であるようにした。この
ような構成とすることで、前記同様に容易に旋回流を生
成できる。
【0027】また、請求項19に記載のサイホン式便器
は、請求項14乃至請求項18のいずれかに記載のサイ
ホン式便器において、前記旋回流生成手段が一個所に形
成される構成とした。一個所に形成することにより吐水
流の圧損が少なくなり、吐水流の流れ状態が安定し、吐
水流の勢いが減衰されにくい。
【0028】また、請求項20に記載のサイホン式便器
は、請求項15に記載のサイホン式便器において、前記
旋回流生成手段が設けられたゼット吐水口の吐水断面積
が、上側に比べて下側が大きく、上側の面積は下側の面
積に比べて左右方向で異なっているようにした。このよ
うな構成とすることで、前記同様に容易に旋回流を生成
できる。
【0029】また、請求項21に記載のサイホン式便器
は、請求項20に記載のサイホン式便器において、前記
旋回流生成手段がゼット吐水口の上部隅部を含む近傍に
設けられているようにした。このような構成とすること
で、前記同様に容易に旋回流を生成できる。
【0030】また、請求項22に記載のサイホン式便器
は、請求項14乃至請求項21のいずれかに記載のサイ
ホン式便器において、前記旋回流生成手段が、取り外し
自在に設けられているようにした。このような構成とす
ることで、修理などの際に便利である。
【0031】また、請求項23に記載のサイホン式便器
は、請求項1または請求項2に記載のサイホン式便器に
おいて、補助ゼット流吐水手段を設けた。このような構
成とすることで、溜水部への洗浄水の戻りを確実に防止
することができる。
【0032】また、請求項24に記載のサイホン式便器
は、請求項23に記載のサイホン式便器において、前記
補助ゼット流吐水手段がゼット吐水口の上流側で洗浄水
供給通路から分岐して設けられた補助ゼット吐水口であ
るようにした。このような構成とすることで、洗浄水供
給源から補助ゼット吐水口への洗浄水供給通路を別途設
ける必要がないので、便器の構造が簡単になる。
【0033】また、請求項25に記載のサイホン式便器
は、請求項24に記載のサイホン式便器において、前記
排水路入口近傍にトラップ上昇管方向に吐水する補助ゼ
ット吐水口を設けた。このような構成とすることで、前
記同様、溜水部への洗浄水の戻りを確実に防止すること
ができる。
【0034】また、請求項26に記載のサイホン式便器
は、請求項24に記載のサイホン式便器において、前記
補助ゼット吐水口を、前記便器中心軸に対して左右方向
のいずれか一方に偏位して設けられた前記ゼット吐水口
と反対側の排水路入口近傍に設けた。このような構成と
することで、前記同様、溜水部への洗浄水の戻りを確実
に防止することができる。
【0035】また、請求項1乃至請求項26のいずれか
に記載のサイホン式便器としては、排水口の芯の床面か
らの高さが120mm以上で洗浄水総流量が8リット
ル、または前記高さが155mm以上で洗浄水総流量が
10リットルの洗浄能力を有するものが考えられる。
【0036】また、この便器の洗浄水総流量は、たとえ
ば、排水口の芯の床面からの高さが120mmの洗浄水
総流量に対する排水口の芯の床面からの高さが155m
mの洗浄水総流量の比率が125%であるようにする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るサイホン
式便器の平面図、図2は図1に示した便器の縦断面図で
あり、この実施例にあっては、従来のサイホン式便器と
同様に、便器に洗浄水供給通路1と排水路2が形成され
ている。
【0038】そして、洗浄水供給通路1は直線部3と、
湾曲部4と、これら直線部3と湾曲部4とを連絡する連
絡部5からなり、直線部3の上流端にはフラッシュバル
ブやタンクにつながる給水穴6が開口している。この給
水穴6の直下の直線部3の底面3aは、前方に向かった
傾斜面となっており、給水穴6から導入された洗浄水が
直線部3に沿って連絡部5へ流れやすい構造になってい
る。
【0039】また、便器の上部周縁にはリム通水路7が
形成され、このリム通水路7に形成した水出穴8からボ
ール面9に向けて洗浄水が流下する。尚、本実施例に係
る便器にあっては、水出穴8からの洗浄水は溜水部内に
旋回流を生じさせ、溜水部の中央部付近に浮遊する汚物
を寄せ集める構造になっている。
【0040】前記連絡部5を介して直線部3からの洗浄
水が流入する湾曲部4は、ボール面9に開口する排水口
10を迂回し、排水口10よりも前方部分でて折り返さ
れてゼット吐水口11につながっている。ここで、前記
直線部3から連絡部5への流路の屈折角度は鈍角となっ
ており、洗浄水の流れに大きな抵抗が生じない構造にな
っている。
【0041】前記ゼット吐水口11は便器の溜水部内に
開口するとともに、このゼット吐水口11に対向する位
置に排水路入口12が開口している。この排水路入口1
2はゼット吐水口11よりも低い位置に開口し、排水路
入口12に続いて排水路2内にはトラップ13が形成さ
れ、このトラップ13の下流側に排水路下降管14が設
けられている。
【0042】排水路下降管14の途中には棚部15と絞
り部16が設けられ、更にその下流には別の棚部17と
絞り部18が設けられている。そして、排水の際には、
トラップ13の堰から溢れ出した洗浄水は、棚部15,
17に当たり、絞り部16,18で形成される空間にお
いてウォータシールを形成し、サイホン作用を誘発す
る。このサイホン作用によって、溜水部内の汚物は確実
に排出される。
【0043】図3は別実施例に係るサイホン式便器の平
面図であり、この実施例にあっては、直線部3を構成す
る隔壁3bを前方に向かって拡開することで、連絡部5
を構成する隔壁5aと段差なく連続するようにしてい
る。このような構成とすることで、洗浄水の速度が減じ
られることがなく、ゼット吐水口11からの洗浄水で排
水路2内が早期に満水となり、サイホン作用の開始を早
めることができる。
【0044】図4は別実施例に係るサイホン式便器の平
面図、図5は図4に示したサイホン式便器の縦断面図で
あり、前記実施例と同様の部位については、同一の番号
を付して説明を省略する。
【0045】この実施例に係るサイホン便器は、床上排
水タイプであり、このタイプの便器は、サイホン力が弱
いため汚物を排水路13に吸引する力が小さいが、この
実施例のように、ゼット吐水口11を排水路入口12に
向けて下向きとするとともに、ゼット吐水口11から排
水路入口12に至るまでの底面を連続した傾斜面とする
ことで、ゼット吐水口11から排水路入口12にスムー
ズに洗浄水が流入し、強力なゼット吐水流によって汚物
を排水路13に押し込み排出することが可能になる。
尚、上記の構成を床上排水タイプ以外のサイホン式便器
に適用できるのは勿論である。
【0046】また、この実施例にあっては、リム通水路
7に絞り部20を形成している。この絞り部20を形成
したことで、リム通水路7の水出穴8からボール面9に
向けて流下する洗浄水の量が制限され、その代わりゼッ
ト吐水口11からの吐出水量が増加し、全体として少な
い水量で汚物の排出が可能になる。
【0047】図6は別実施例に係るサイホン式便器の平
面図、図7は図6に示した便器の縦断面図、図8は図6
に示した便器の要部拡大図、図9は図6に示した便器の
ゼット吐水口の形状を示す図である。
【0048】この実施例にあっては、ゼット吐水口11
の位置を便器の中心線を基準として左右いずれかにオフ
セットし、このオフセットした側と反対側に湾曲部4を
配置している。このような構成とすることで、湾曲部4
の曲率を大きくすることができ、湾曲部4内での洗浄水
の流速が低下するのを抑えることが可能になる。
【0049】特に、この実施例にあっては、図9に示す
ように、ゼット吐水口11の上半部の便器の中心線より
の部分の一部を壁体21で覆った構成としている。この
ような構成とすることで、ゼット吐水口11の下半部1
1aから吐出する洗浄水は図8の矢印aに示すように真
っ直ぐ吐出しようとするが、ゼット吐水口11の上半部
11bからから吐出する洗浄水は壁体21の内側に衝突
するため、図8の矢印bに示すように向きを変えられ、
洗浄水全体として進行方向に向かってローリングしなが
ら排水路入口12に流入する。
【0050】ここで、図10は比較例に係る便器の図8
と同様の図、図11は比較例に係る便器の図9と同様の
図であり、この比較例も本発明の範疇に入るのである
が、ゼット吐水口11に壁体21を設けていない構造で
ある。この図10、図11に示す便器は、ゼット吐水口
11からの吐出速度は従来よりも速いため、サイホン効
果は期待できるのであるが、前記したようにゼット吐水
口11からの吐出流が真っ直ぐのものだけであるので、
デッドスペースを形成しやすいという不利がある。した
がって、デッドスペースを形成しないという利点がある
図6乃至図9に示した実施例の方が有利と言える。
【0051】尚、ゼット吐水口11については、壁体2
1を含めて着脱自在としておけば、交換や清掃に便利で
ある。また、便器毎に最適な旋回流を得るための構造が
実現できる。
【0052】図12は別実施例を示す図8と同様の図で
あり、この実施例にあっては、ゼット吐水口11の上流
側に洗浄水を排水路2の上昇管内に向けて吐出する補助
ゼット吐水口22を設けている。このような構成とする
ことで、前記デッドスペースの部分を強制的に排水路2
の上昇管内に送り込むことができるので、溜水部への洗
浄水の戻りを確実に防止することができる。
【0053】図13は別実施例を示すサイホン式便器の
縦断面図であり、この実施例にあっては、図7乃至図1
0に示した実施例と同様に、ゼット吐水口11の位置を
便器の中心線を基準として左右いずれかにオフセットす
るとともに、ゼット吐水口11の出口から連続して形成
されるボール面9の底部に水平段部9aを形成し、ゼッ
ト吐水口11からの水平下向きの洗浄水が水平段部9a
に衝突して僅かに減速せしめられる構成としている。
【0054】このような構成とすると、洗浄水は水平方
向に向きが変えられ、排水路入口を指向排水路入口を略
塞ぐように左右方向に広がり放射状に排水口に流入する
ので、排水路入口において汚物、汚水の戻り(溜水部へ
の逆流)を防止することができ、また、サイホン作用発
生後、ボール内の水面が下がった時もゼット吐水流が排
水路入口を塞いでいるため排水路入口からの空気の侵入
が防止され、サイホン作用が持続する。よって、少ない
水量洗浄で汚物、汚水の排出を完全に行うことができ、
浮遊汚物などの排出性能が向上する。
【0055】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明に係るサイホ
ン式便器によれば、便器に形成する洗浄水供給通路の形
状を、洗浄水の流れに抵抗を極力与えない形状としたの
で、洗浄水の流速が低下せず、少ない水量で洗浄効果が
得られる。また本発明のサイホン式便器によれば、洗浄
水が溜水部に逆流しないので、少ない水量で汚水・汚物
の排出ができ、高い節水効果が期待できる。また、本発
明のサイホン式便器によれば、旋回流を生じながらトラ
ップ内に流入する吐水流の直進力が減衰されず、かつ吐
水流周囲の浮遊汚物が吸引されトラップ排水路内への搬
送が確実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサイホン式便器の平面図
【図2】図1に示した便器の縦断面図
【図3】別実施例に係るサイホン式便器の平面図
【図4】別実施例に係るサイホン式便器の平面図
【図5】図4に示したサイホン式便器の縦断面図
【図6】別実施例に係るサイホン式便器の平面図
【図7】図6に示した便器の縦断面図
【図8】図6に示した便器の要部拡大図
【図9】図6に示した便器のゼット吐水口の形状を示す
【図10】比較例に係る便器の図8と同様の図
【図11】比較例に係る便器の図9と同様の図
【図12】別実施例を示す図8と同様の図
【図13】別実施例を示す縦断面図
【図14】従来の便器の平面図
【図15】図14に示した従来の便器の縦断面図
【図16】従来の便器の平面図
【図17】図16に示した従来の便器の縦断面図
【符号の説明】
1…洗浄水供給通路、2…排水路、3…洗浄水供給通路
の直線部、3a…直線部の底面、3b,5a…隔壁、4
…洗浄水供給通路の湾曲部、5…洗浄水供給通路の連絡
部、6…給水穴、7…リム通水路、8…リムの水出穴、
9…ボール面、9a…水平段部、10…排水口、11…
ゼット吐水口、12…排水路入口、13…トラップ、1
4…排水路下降管、15,17…棚部、16,18…絞
り部、20…絞り部、21…壁体、22…補助ゼット吐
水口。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溜水部内において排水路入口とこの排水
    路入口に向けて洗浄水を吐出するゼット吐水口とが対向
    して開口しているサイホン式便器において、このサイホ
    ン式便器は洗浄時にゼット吐水口から排水路へ流入した
    洗浄水が溜水部内に逆流しない構造とされていることを
    特徴とするサイホン式便器。
  2. 【請求項2】 溜水部内において排水路入口とこの排水
    路入口に向けて洗浄水を吐出するゼット吐水口とが対向
    して開口しているサイホン式便器において、前記ゼット
    吐水口から排水路入口へ向けて吐出される洗浄水は浮遊
    汚物を巻き込む旋回流を形成することを特徴とするサイ
    ホン式便器。
  3. 【請求項3】 溜水部内において排水路入口とこの排水
    路入口に向けて洗浄水を吐出するゼット吐水口とが対向
    して開口しているサイホン式便器において、このサイホ
    ン式便器の洗浄水供給通路は、上流端が給水穴につなが
    る直線部と、下流端がゼット吐水口につながる湾曲部
    と、これら直線部と湾曲部とを連絡する連絡部とからな
    り、更に前記連絡部の形状が洗浄水の流速を減じない形
    状となっていることを特徴とするサイホン式便器。
  4. 【請求項4】 溜水部内において排水路入口とこの排水
    路入口に向けて洗浄水を吐出するゼット吐水口とが対向
    して開口しているサイホン式便器において、このサイホ
    ン式便器の洗浄水供給通路は、上流端が給水穴につなが
    る直線部を有し、この直線部の前記給水穴の直下の形状
    は下流側に向かった傾斜面になっていることを特徴とす
    るサイホン式便器。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載のサイホ
    ン式便器において、前記連絡部は平面視でボール面の排
    水口を迂回する形状をなすことを特徴とするサイホン式
    便器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のサイホン式便器におい
    て、前記直線部から連絡部への流路は屈折し、屈折角度
    が鈍角であることを特徴とするサイホン式便器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のサイホン式便器におい
    て、前記連絡部の迂回した部分の通路外側の屈折角度が
    通路内側の屈折角度より小さいことを特徴とするサイホ
    ン式便器。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2に記載のサイホ
    ン式便器において、前記ゼット吐水口から吐出される洗
    浄水が排水路へ向けて放射状に吐出される構造になって
    いることを特徴とするサイホン式便器。
  9. 【請求項9】 請求項1または請求項2に記載のサイホ
    ン式便器において、前記ゼット吐水口が便器中心軸に対
    して、左右方向のいずれか一方に偏位して設けられてい
    ることを特徴とするサイホン式便器。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項2に記載のサイ
    ホン式便器において、前記洗浄水の流れ方向が、前記ゼ
    ット吐水口の上流側で排水路入口に向かって水平下向き
    であることを特徴とするサイホン式便器。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記吐水流が排水路入口の略中心部に指向して
    いることを特徴とするサイホン式便器。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記ゼット吐水口の出口から連続して形成され
    るボール底部に水平段部を有することを特徴とするサイ
    ホン式便器。
  13. 【請求項13】 請求項1,請求項2,請求項9乃至請
    求項12のいずれかに記載のサイホン式便器において、
    前記吐水流の下方の排水路入口に至る流路の底面が、水
    平下向きであることを特徴とするサイホン式便器。
  14. 【請求項14】 請求項2に記載のサイホン式便器にお
    いて、前記吐水流の旋回流を生成する旋回流生成手段
    が、ゼット吐水口より上流側に設けられていることを特
    徴とするサイホン式便器。
  15. 【請求項15】 請求項2に記載のサイホン式便器にお
    いて、前記吐水流の旋回流を生成する旋回流生成手段
    が、ゼット吐水口近傍に設けられていることを特徴とす
    るサイホン式便器。
  16. 【請求項16】 請求項2に記載のサイホン式便器にお
    いて、前記旋回流生成手段の直下流部で、上層から下層
    に向けて水流を生じさせていることを特徴とするサイホ
    ン式便器。
  17. 【請求項17】 請求項2に記載のサイホン式便器にお
    いて、前記旋回流生成手段の直下流部では、その上層側
    と下層側に圧力差を生じ、圧力の低い側の流速分布、ま
    たは高い側の静水圧分布が左右方向に偏っていることを
    特徴とするサイホン式便器。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記圧力の低い側の流速が大きい左右方向と、
    高い側の静水圧が高い左右方向が異なる方向であること
    を特徴とするサイホン式便器。
  19. 【請求項19】 請求項14乃至請求項18のいずれか
    に記載のサイホン式便器において、前記旋回流生成手段
    が一個所に形成されていることを特徴とするサイホン式
    便器。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記旋回流生成手段が設けられたゼット吐水口
    の吐水断面積が、上側に比べて下側が大きく、上側の面
    積は下側の面積に比べて左右方向で異なっていることを
    特徴とするサイホン式便器。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記旋回流生成手段がゼット吐水口の上部隅部
    を含む近傍に設けられていることを特徴とするサイホン
    式便器。
  22. 【請求項22】 請求項14乃至請求項21のいずれか
    に記載のサイホン式便器において、前記旋回流生成手段
    が、便器本体と別体とし取り外し自在に設けられている
    ことを特徴とするサイホン式便器。
  23. 【請求項23】 請求項1または請求項2に記載のサイ
    ホン式便器において、このサイホン式便器は補助ゼット
    流吐水手段を設けたことを特徴とするサイホン式便器。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記補助ゼット流吐水手段がゼット吐水口の上
    流側で洗浄水供給通路から分岐して設けられた補助ゼッ
    ト吐水口であることを特徴とするサイホン式便器。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記排水路入口近傍にトラップ上昇管方向に吐
    水する補助ゼット吐水口を設けたことを特徴とするサイ
    ホン式便器。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載のサイホン式便器に
    おいて、前記補助ゼット吐水口を、前記便器中心軸に対
    して左右方向のいずれか一方に偏位して設けられた前記
    ゼット吐水口と反対側の排水路入口近傍に設けたことを
    特徴とするサイホン式便器。
  27. 【請求項27】 請求項1乃至請求項26のいずれかに
    記載のサイホン式便器において、この便器は、排水口の
    芯の床面からの高さが120mm以上で洗浄水総流量が
    8リットル、または前記高さが155mm以上で洗浄水
    総流量が10リットルの洗浄能力を有することを特徴と
    するサイホン式便器。
  28. 【請求項28】 請求項1乃至請求項26のいずれかに
    記載のサイホン式便器において、この便器の洗浄水総流
    量は、排水口の芯の床面からの高さが120mmの洗浄
    水総流量に対する排水口の芯の床面からの高さが155
    mmの洗浄水総流量の比率が125%であることを特徴
    とするサイホン式便器。
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JP2013170425A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Toto Ltd 水洗大便器

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