JPH1114251A - 木材の乾燥装置 - Google Patents

木材の乾燥装置

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JPH1114251A
JPH1114251A JP18032497A JP18032497A JPH1114251A JP H1114251 A JPH1114251 A JP H1114251A JP 18032497 A JP18032497 A JP 18032497A JP 18032497 A JP18032497 A JP 18032497A JP H1114251 A JPH1114251 A JP H1114251A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強いマイクロ波を照射して、短時間で能率よ
く乾燥する。マイクロ波が外部に漏れるのを極減する。
ケースユニットを連結する数を調整して、木材の長さに
最適な装置を安価に製造する。 【解決手段】 木材の乾燥装置は、マイクロ波が外部に
漏れるのを防止する外側シールドケース2と、この外側
シールドケース2の内側に配設される電波ケース21
と、木材1を移送する移送コンベア6を備える。外側シ
ールドケース2は、細長い中空の筒状で、端部に木材1
の出入口8を開口し、マイクロ波の漏れない開閉扉9で
閉塞している。電波ケース21は、両端を開口している
複数のケースユニット7を連結した構造である。ケース
ユニット7は、両端の開口部が対向するように連結し
て、内部に木材1を収納できる電波ケース21を形成し
ている。それぞれのケースユニット7は、マイクロ波電
源5と、マイクロ波をケースユニット7の内部に放射す
るアンテナ4を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、柱や原
木をマイクロ波で乾燥させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】木材は、未乾燥な状態で使用されると、
経時的に大きく変形したり、あるいは収縮して隙間がで
きる等の種々の弊害を発生させる。この弊害は、木材を
乾燥して使用することで有効に防止できる。木材を乾燥
する最も一般的な方法は、木材を放置する方法である
が、この方法は、極めて時間がかかる欠点がある。木材
を単時間で乾燥する方法として、木材を蒸気や高周波で
加熱する方法が実用化されている。蒸気で加熱する方法
は、木材に含まれる水分を沸騰させて短時間に除去する
ために、木材を100℃以上に加熱する。このため、木
材を圧力タンクに入れて、100℃以上の蒸気を供給す
る。この方法は、木材を100℃以上に加熱するため
に、圧力容器を必要とし、設備コストが極めて高くなる
欠点がある。また、蒸気で木材を加熱する方法は、木材
の表面から熱を伝導させて加熱するので、木材を内部ま
で加熱するのに相当な時間がかかり、短時間に能率よく
木材を乾燥させるのが難しい。とくに、柱や原木等は、
中心部分の加熱に時間がかかり、短時間で乾燥できな
い。さらに、この方法は、木材が表面から乾燥されるの
で、表面が収縮して割れやすい欠点もある。
【0003】木材を内部から加熱する装置として、木材
を、高周波電極に接続している電極の間に挟んで加熱、
乾燥する装置が実用化されている。この装置は、電極間
に配設する木材の高周波損失で木材を加熱する。この装
置は、板材のように薄い木材は、比較的能率よく乾燥で
きるが、柱のように表面積に比較して厚い木材、あるい
は、原木のように丸い木材を能率よく加熱できない欠点
がある。それは、柱等は広い電極で挟着できず、丸太を
平面状の電極で挟着すると、能率よく木材に高周波を吸
収できなくなるからである。さらに、この装置は、乾燥
する木材の形状や大きさによって、理想的な電極形状と
大きさが異なり、同じ装置で種々の木材を乾燥させるの
が難しい欠点もある。さらに、電極間から高周波が電波
となって周囲に放射される弊害もある。
【0004】木材にマイクロ波を照射して乾燥させる装
置は、電極で挟着する装置にない優れた特長がある。と
くに、この乾燥装置は、マイクロ波を木材に吸収させて
加熱、乾燥するので、木材が内部から加熱される特長が
ある。内部から加熱される木材は、内部から収縮するの
で、表面の割れを少なくできる。また、加熱の難しい内
部が効率よく加熱されるので、加熱して乾燥する時間を
著しく短縮できる特長がある。
【0005】マイクロ波を使用した乾燥装置は、たとえ
ば、特開昭60−178282号公報に記載される。こ
の公報に記載される装置は、図1に示すように、乾燥さ
れる木材1の上下をコンベア3で挟着して移送する。コ
ンベア3は、導波管13を貫通している。コンベア3で
移送される木材1は、導波管13の内部を通過するとき
に、マイクロ波が照射されて加熱、乾燥される。コンベ
ア3は、複数の導波管13を貫通して配設される。さら
に、複数の導波管13は、乾燥ケース20の内部に配設
されている。コンベア3は、ベルトの両端を乾燥ケース
20の外部に突出させて、突出部分でU曲させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1に示す木材の乾燥
装置は、マイクロ波で木材を連続して乾燥する。この種
の装置は、板のように薄い木材を乾燥できる。ただ、柱
や原木等の木材を能率よく乾燥するのは難しい。マイク
ロ波の外部漏れを少なくして、長くて太い木材全体に、
強いマイクロ波を照射するのが難しいからである。この
構造の木材の乾燥装置は、マイクロ波の出力を大きくす
ると、外部に漏れるマイクロ波が強くなって、作業者に
好ましくない環境となる。マイクロ波は、波長に比較し
て広い隙間があると、外部に漏れる性質がある。木材乾
燥に使用されるマイクロ波の波長は、極めて短いので、
狭い隙間からも外部に漏れる性質がある。
【0007】本発明は、さらにこの欠点を解決すること
を目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、長
くて太い木材全体に、強いマイクロ波を照射して、短時
間で能率よく乾燥できる木材の乾燥装置を提供すること
にある。
【0008】また、本発明の他の大切な目的は、安価に
多量生産されている小出力のマグネトロンを使用して、
木材に大出力のマイクロ波を照射できる木材の乾燥装置
を提供することにある。
【0009】さらにまた、本発明の他の大切な目的は、
木材に強いマイクロ波を照射できるにもかかわらず、マ
イクロ波が外部に漏れるのを極減できる木材の乾燥装置
を提供することにある。
【0010】さらに本発明の他の大切な目的は、ケース
ユニットを連結する数を調整して、乾燥する木材の長さ
に最適な装置を安価に製造できる木材の乾燥装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の木材の乾燥装置
は、下記の独特の構成を有することを特徴とする。 (a) 木材の乾燥装置は、マイクロ波が外部に漏れる
のを防止する外側シールドケース2と、この外側シール
ドケース2の内側に配設されて、搬入される木材1にマ
イクロ波を照射する電波ケース21と、電波ケース21
に木材1を搬入し、また、電波ケース21から木材1を
排出する移送コンベア6を備える。 (b) 外側シールドケース2は、細長い木材1の移送
方向に延長された細長い中空の筒状で、マイクロ波が漏
れないように金属シールド材で製作されている。 (c) 外側シールドケース2の端部には、木材1を出
入りさせる出入口8を開口している。 (d) 出入口8は、マイクロ波の漏れない開閉扉9で
電磁シールドする状態に閉塞される。 (e) 外側シールドケース2に内蔵される電波ケース
21は、両端を開口している複数のケースユニット7を
連結した構造である。 (f) ケースユニット7は、両端の開口部が対向する
ように連結して、内部に木材1を収納できる電波ケース
21を形成している。 (g) それぞれのケースユニット7は、マイクロ波電
源5と、マイクロ波電源5で発生されるマイクロ波をケ
ースユニット7の内部に放射するアンテナ4を備えてい
る。 (h) 移送コンベア6は、外側シールドケース2内の
底部に配設されている。
【0012】さらに、本発明の請求項2の木材の乾燥装
置は、木材全体をより均一に加熱して乾燥させるため
に、アンテナ4からマイクロ波を照射する状態で、移送
コンベア6で木材1を前後に往復運動させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための木材の乾燥装置を例示す
るものであって、本発明は乾燥装置を下記のものに特定
しない。
【0014】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0015】図2に示す木材の乾燥装置は、マイクロ波
が外部に漏れるのを防止する外側シールドケース2と、
この外側シールドケース2の内側に配設されて、搬入さ
れる木材1にマイクロ波を照射する電波ケース21と、
電波ケース21に木材1を搬入し、また、電波ケース2
1から木材1を排出する移送コンベア6を備える。
【0016】外側シールドケース2は、細長い木材1の
移送方向に延長された細長い中空の筒状に形成され、マ
イクロ波が漏れないように、鉄板等の金属シールド材で
製作されている。さらに、外側シールドケース2は、両
端に、木材1を出入りさせる出入口8を開口している。
出入口8は、マイクロ波を放射するときに、外部に漏れ
ないように、マイクロ波の漏れない開閉扉9で電磁シー
ルドする状態に閉塞している。
【0017】開閉扉9は、マイクロ波は漏れないが、内
部の木材1の状態を観測できるように、マイクロ波の波
長に比較して十分に小さい、多数の孔のある多孔質な鉄
板等の金属板である。外側シールドケースと電波ケース
の側面にも、木材の乾燥状態を外部から確認するため
に、マイクロ波の漏れない小さい多数の孔を設けること
もできる。
【0018】電波ケース21は複数のケースユニット7
で構成される。ケースユニット7は、両端を開口して、
開口部を連結して、筒状の電波ケース21を構成してい
る。ケースユニット7は、内部に入れられる木材1にマ
イクロ波を照射するアンテナ4と、アンテナ4にマイク
ロ波を供給するマイクロ波電源5とを備える。
【0019】電波ケース21は、柱や原木等の細長い木
材1を搬入できるように、木材1の移送方向に延長され
た細長い中空の筒状で、マイクロ波が漏れないように、
鉄等の金属シールド材で製作されている。図に示す電波
ケース21は、複数のケースユニット7を直列に連結し
て、細長い筒状としている。ケースユニット7は、両端
を開口している角い筒状で、連結部からマイクロ波が漏
れないように開口部を互いに連結して、全体で角筒状の
電波ケース21を構成している。電波ケース21は、ケ
ースユニット7の連結個数を調整して、全長を簡単に変
更できる。乾燥される柱や原木の全長は、3〜8mであ
る。短い木材を乾燥する装置は、ケースユニットの連結
数を少なくし、長い木材を乾燥する装置は、ケースユニ
ットの連結数を多くする。
【0020】さらに、図の電波ケース21は、両端の開
口部24を、マイクロ波の漏れない開閉扉25で電磁シ
ールドする状態に閉塞している。開閉扉25は、図の鎖
線で示すように、内側にも回動できるように固定されて
おり、電波ケース21に搬入される木材1や、電波ケー
ス21から排出される木材1がスムーズに通過できるよ
うにしている。この構造の電波ケース21は、開閉扉2
5で、両端の開口部24からマイクロ波が漏れるのを有
効に防止できることに加えて、一端から木材1を搬入し
て、他端から木材1を排出できるので、木材1の搬入と
排出を能率よくできる特長がある。
【0021】アンテナ4と、マイクロ波電源5は、それ
ぞれのケースユニット7の上部に内蔵されている。ケー
スユニット7は、上部に、アンテナ4とマイクロ波電源
5を収納する電源室10を設けている。電源室10に収
納されるマイクロ波電源5は、マイクロ波を発生させる
マグネトロン11と、このマグネトロン11に高電圧の
直流と、ヒータ加熱用の交流とを供給する電源回路12
とからなる。マグネトロン11は、導波管13を介して
アンテナ4に連結されて、アンテナ4にマイクロ波を供
給する。アンテナ4は、電波ケース21内の木材1に上
からマイクロ波を照射するように、電源室10に下向き
に開口されている。
【0022】それぞれのケースユニット7に設けられた
アンテナ4は、木材1に一定の間隔でマイクロ波を照射
する。それぞれのケースユニット7に設けたアンテナ4
から放射されるマイクロ波は、互いに干渉するが、移送
コンベア6や電波ケース21内で反射、拡散されて、長
い木材1を均一に加熱する。電波ケース21に設けられ
る隣接するアンテナ4の間隔は、アンテナ4から放射さ
れるマイクロ波の出力と、木材1の太さと、要求される
乾燥時間とを考慮して決定される。アンテナの間隔を狭
くして、アンテナ出力を大きくすると、太い木材を短時
間で加熱して乾燥できる。たとえば、500Wのマイク
ロ波を出力するアンテナは、隣接するアンテナとの間隔
を30〜50cmとして、10cm角の木材を数十分で
乾燥できる。
【0023】図に示すように、上部の電源室10にアン
テナ4とマイクロ波電源5を内蔵するケースユニット7
を連結する乾燥装置は、長い木材を乾燥する装置にあっ
ては、ケースユニットの連結数が多くなって、総合のマ
イクロ波出力を大きくできる。このため、長い木材の乾
燥装置はマイクロ波出力を大きく、短い木材の乾燥装置
はマイクロ波を小さくできる。したがって、同じ構造の
ケースユニットを連結して、短い木材から長い木材ま
で、理想的な状態で乾燥できる特長がある。
【0024】図2と図3に示す移送コンベア6はベルト
コンベアで、それぞれのケースユニット7の底部に、複
数のローラー14を、メタル軸受を介して回転できるよ
うに装着し、このローラー14の上にベルト22を載せ
て移送している。電波ケース21の両端部分には、ベル
トコンベアのベルト22を駆動する駆動ローラー23を
配設している。電波ケース21内のローラー14は、ケ
ースユニット7の底部に、水平にしかも平行に装着され
ている。
【0025】駆動ローラー23は、駆動機構15である
反転できる減速モーター17に連結されている。駆動ロ
ーラー23は、駆動機構15に連結するために、回転軸
16を外側シールドケース2の外部に突出させている。
減速モーター17は、チェーン18とスプロケット19
を介して、駆動ローラー23の回転軸16に連結されて
いる。この駆動機構15は、減速モーター17を回転さ
せて、ベルトコンベアの両端の駆動ローラー23を同じ
方向に回転させる。減速モーター17は、木材1を電波
ケース21に搬入するときと、電波ケース21から排出
するときに正転される。正転される減速モーター17
は、木材1を搬入し、または排出する方向に駆動ローラ
ー23を回転させる。
【0026】さらに、減速モーター17は、外側シール
ドケース2を閉塞して木材1にマイクロ波を照射すると
きに、駆動ローラー23を正逆に回転させて、木材1を
往復運動させる。木材1を往復運動させるストローク
は、たとえば、隣接するアンテナ4の間隔の1/5〜1
の範囲とする。さらに、木材1を往復運動させる速度
は、それほど速くする必要はない。たとえば、木材1が
1往復する1ストロークの時間を、5秒〜2分とする速
度で往復運動させる。
【0027】図に示す装置は、ベルトコンベアに駆動機
構を連結しているが、本発明の乾燥装置は、必ずしもベ
ルトコンベアに駆動機構を連結する必要はない。駆動機
構のないベルトコンベアは、木材を押して電波ケースに
搬入し、また、乾燥の終った木材を押し出して、あるい
は、引き出して電波ケースから排出できるからである。
【0028】さらに、図に示す乾燥装置は、移送コンベ
アにベルトコンベアを使用しているが、移送コンベアに
は、ローラーコンベアやチェーンコンベアを使用するこ
ともできる。
【0029】以上の実施例は、複数のケースユニットを
一列に連結して、筒状の電波ケースを構成している。た
だ、本発明の木材の乾燥装置は、図4に示すように、複
数のケースユニットを2列に連結することもできる。こ
の図に示す乾燥装置は、直列に連結された2列のケース
ユニット7を、さらに平行に連結して、一つの電波ケー
ス21を構成している。2列に連結されるケースユニッ
ト7は、連結される境界部分の壁を取り除いて、中空と
なる筒部の横幅を広くしている。いいかえると、電波ケ
ース21を幅の広い角筒状としている。さらに、電波ケ
ース21の底部に配設される移送コンベア6は、ベルト
コンベアで、ベルト22の幅を、電波ケース21の中空
部分の横幅とほぼ等しくしている。ベルト22は、電波
ケース21の中空部分を貫通して配設されており、電波
ケース21の両端部分に配設された駆動ローラー23で
駆動される。電波ケース21に搬入される木材は、各ケ
ースユニット7の上部に配設されたマグネトロン11か
らマイクロ波が均一に照射されて加熱される。
【0030】このように、ケースユニットを2列に連結
した乾燥装置は、電波ケース21の中空部分の横幅を広
くできる。さらに、ケースユニット7の数が2倍になる
ので、装置全体のマイクロ波出力も2倍に大きくでき
る。このため、幅の広い平板状の板材を搬入して乾燥で
きることに加えて、一度に多くの角材や丸太を搬入して
乾燥できる特長もある。したがって、この乾燥装置は、
細長い棒材から幅の広い平板まで、板材の形状に応じて
便利に使用でき、しかも、効率よく乾燥できる優れた特
長を備える。
【0031】
【発明の効果】本発明の木材の乾燥装置は、長くて太い
木材全体に、強いマイクロ波を照射して、短時間で能率
よく乾燥できる特長がある。それは、本発明の乾燥装置
が、マイクロ波が外部に漏れるのを防止する外側シール
ドケースの内側に、木材にマイクロ波を照射する電波ケ
ースを配設しているからである。この構造の乾燥装置
は、電波ケースと外側シールドケースの両方で、マイク
ロ波が外部に漏れるのを有効に防止している。いいかえ
ると、内側に配設される電波ケースの構造に関係なく、
外側に位置する外側シールドケースで、マイクロ波が漏
れるのを完全に防止できる。したがって、長くて太い木
材を乾燥する場合には、強いマイクロ波を照射して、短
時間で能率よく乾燥できると共に、木材に強いマイクロ
波を照射するにもかかわらず、マイクロ波が外部に漏れ
るのを極減できる特長がある。マイクロ波漏れを防止で
きる装置は、作業者が安全に使用できる特長がある。
【0032】さらに、本発明の木材の乾燥装置は、安価
に多量生産されている小出力のマグネトロンを使用し
て、木材に大出力のマイクロ波を照射できる特長があ
る。それは、本発明の乾燥装置が、複数のケースユニッ
トを連結して、内部に木材を収納できる電波ケースを形
成すると共に、それぞれのケースユニットには、マイク
ロ波電源と、マイクロ波電源で発生されるマイクロ波を
ケースユニットの内部に放射するアンテナを備えている
からである。この構造の乾燥装置は、マイクロ波電源
に、小さな出力のマイクロ波電源を使用しても、装置全
体としてのマイクロ波出力を大きくできる。それは、長
い木材を乾燥する場合は、連結するケースユニットの数
を増やして、総合のマイクロ波出力を大きくできるから
である。このため、安価に多量生産されている小出力の
マグネトロンを使用して、木材に大出力のマイクロ波を
照射できる特長がある。さらに、安価に多量生産されて
いる小出力のマグネトロンを使用するので、製造コスト
を低減できると共に、保守部品等を簡単に入手できる特
長もある。しかも、この乾燥装置は、それぞれのマイク
ロ波電源から照射されるマイクロ波の出力を小さくでき
るので、電波漏れを低減できる特長も備える。
【0033】さらに、本発明の木材の乾燥装置は、両端
を開口している複数のケースユニットの開口部を連結し
て電波ケースを形成している。したがって、ケースユニ
ットを連結する数を調整して、乾燥する木材の長さに最
適な装置を、簡単かつ安価に製造できる特長がある。
【0034】さらに、請求項2に記載される木材の乾燥
装置は、木材に均一にマイクロ波を照射して乾燥できる
特長がある。それは、この乾燥装置の移送コンベアが、
木材を前後に往復運動できる駆動機構を有するからであ
る。この装置は、アンテナからマイクロ波が照射される
状態で、駆動機構により、電波ケース内の木材を往復運
動させて、木材の表面にマイクロ波を均一に斑なく照射
できる。しかも、往復運動される木材は、移送コンベア
との接触状態が変化するので、木材の底面にも均一に斑
なくマイクロ波を照射することができる。したがって、
本発明の木材の乾燥装置は、木材に強いマイクロ波を照
射できることに加えて、均一にマイクロ波を照射できる
ので、短時間で能率よく、しかも斑なく木材を加熱して
乾燥できる特長を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマイクロ波を使用した乾燥装置の断面図
【図2】本発明の実施例の木材の乾燥装置の垂直断面図
【図3】図2に示す木材の乾燥装置の移送コンベアの平
面図
【図4】本発明の他の実施例にかかる木材の乾燥装置の
水平断面図
【符号の説明】
1…木材 2…外側シールドケース 3…コンベア 4…アンテナ 5…マイクロ波電源 6…移送コンベア 7…ケースユニット 8…出入口 9…開閉扉 10…電源室 11…マグネトロン 12…電源回路 13…導波管 14…ローラー 15…駆動機構 16…回転軸 17…減速モーター 18…チェーン 19…スプロケット 20…乾燥ケース 21…電波ケース 22…ベルト 23…駆動ローラー 24…開口部 25…開閉扉
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 木材の乾燥装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、柱や原
木をマイクロ波で乾燥させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】木材は、未乾燥な状態で使用されると、
経時的に大きく変形したり、あるいは収縮して隙間がで
きる等の種々の弊害を発生させる。この弊害は、木材を
乾燥して使用することで有効に防止できる。木材を乾燥
する最も一般的な方法は、木材を放置する方法である
が、この方法は、極めて時間がかかる欠点がある。木材
を単時間で乾燥する方法として、木材を蒸気や高周波で
加熱する方法が実用化されている。蒸気で加熱する方法
は、木材に含まれる水分を沸騰させて短時間に除去する
ために、木材を100℃以上に加熱する。このため、木
材を圧力タンクに入れて、100℃以上の蒸気を供給す
る。この方法は、木材を100℃以上に加熱するため
に、圧力容器を必要とし、設備コストが極めて高くなる
欠点がある。また、蒸気で木材を加熱する方法は、木材
の表面から熱を伝導させて加熱するので、木材を内部ま
で加熱するのに相当な時間がかかり、短時間に能率よく
木材を乾燥させるのが難しい。とくに、柱や原木等は、
中心部分の加熱に時間がかかり、短時間で乾燥できな
い。さらに、この方法は、木材が表面から乾燥されるの
で、表面が収縮して割れやすい欠点もある。
【0003】木材を内部から加熱する装置として、木材
を、高周波電極に接続している電極の間に挟んで加熱、
乾燥する装置が実用化されている。この装置は、電極間
に配設する木材の高周波損失で木材を加熱する。この装
置は、板材のように薄い木材は、比較的能率よく乾燥で
きるが、柱のように表面積に比較して厚い木材、あるい
は、原木のように丸い木材を能率よく加熱できない欠点
がある。それは、柱等は広い電極で挟着できず、丸太を
平面状の電極で挟着すると、能率よく木材に高周波を吸
収できなくなるからである。さらに、この装置は、乾燥
する木材の形状や大きさによって、理想的な電極形状と
大きさが異なり、同じ装置で種々の木材を乾燥させるの
が難しい欠点もある。さらに、電極間から高周波が電波
となって周囲に放射される弊害もある。
【0004】木材にマイクロ波を照射して乾燥させる装
置は、電極で挟着する装置にない優れた特長がある。と
くに、この乾燥装置は、マイクロ波を木材に吸収させて
加熱、乾燥するので、木材が内部から加熱される特長が
ある。内部から加熱される木材は、内部から収縮するの
で、表面の割れを少なくできる。また、加熱の難しい内
部が効率よく加熱されるので、加熱して乾燥する時間を
著しく短縮できる特長がある。
【0005】マイクロ波を使用した乾燥装置は、たとえ
ば、特開昭60−178282号公報に記載される。こ
の公報に記載される装置は、図1に示すように、乾燥さ
れる木材1の上下をコンベア3で挟着して移送する。コ
ンベア3は、導波管13を貫通している。コンベア3で
移送される木材1は、導波管13の内部を通過するとき
に、マイクロ波が照射されて加熱、乾燥される。コンベ
ア3は、複数の導波管13を貫通して配設される。さら
に、複数の導波管13は、乾燥ケース20の内部に配設
されている。コンベア3は、ベルトの両端を乾燥ケース
20の外部に突出させて、突出部分でU曲させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1に示す木材の乾燥
装置は、マイクロ波で木材を連続して乾燥する。この種
の装置は、板のように薄い木材を乾燥できる。ただ、柱
や原木等の木材を能率よく乾燥するのは難しい。マイク
ロ波の外部漏れを少なくして、長くて太い木材全体に、
強いマイクロ波を照射するのが難しいからである。この
構造の木材の乾燥装置は、マイクロ波の出力を大きくす
ると、外部に漏れるマイクロ波が強くなって、作業者に
好ましくない環境となる。マイクロ波は、波長に比較し
て広い隙間があると、外部に漏れる性質がある。木材乾
燥に使用されるマイクロ波の波長は、極めて短いので、
狭い隙間からも外部に漏れる性質がある。
【0007】本発明は、さらにこの欠点を解決すること
を目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、長
くて太い木材全体に、強いマイクロ波を照射して、短時
間で能率よく乾燥できる木材の乾燥装置を提供すること
にある。
【0008】また、本発明の他の大切な目的は、安価に
多量生産されている小出力のマグネトロンを使用して、
木材に大出力のマイクロ波を照射できる木材の乾燥装置
を提供することにある。
【0009】さらにまた、本発明の他の大切な目的は、
木材に強いマイクロ波を照射できるにもかかわらず、マ
イクロ波が外部に漏れるのを極減できる木材の乾燥装置
を提供することにある。
【0010】さらに本発明の他の大切な目的は、ケース
ユニットを連結する数を調整して、乾燥する木材の長さ
に最適な装置を安価に製造できる木材の乾燥装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の木材の乾燥装置
は、下記の独特の構成を有することを特徴とする。木材
の乾燥装置は、マイクロ波が外部に漏れるのを防止する
外側シールドケース2と、この外側シールドケース2の
内側に配設されて、搬入される木材1にマイクロ波を照
射する電波ケース21と、電波ケース21に木材1を搬
入し、また、電波ケース21から木材1を排出する移送
コンベア6を備えている。外側シールドケース2は、細
長い木材1の移送方向に延長された細長い中空の筒状
で、マイクロ波が漏れないように金属シールド材で製作
されている。外側シールドケース2の端部には、木材1
を出入りさせる出入口8を開口している。この出入口8
には、マイクロ波の漏れを阻止する開閉扉9を電磁シー
ルドする状態に設けている。外側シールドケース2に内
蔵される電波ケース21は、互いに連結された複数のケ
ースユニット7で構成しており、ケースユニット7でも
って、内部に木材1を収納できる電波ケース21を形成
している。さらに、それぞれのケースユニット7は、マ
イクロ波電源5と、マイクロ波電源5で発生されるマイ
クロ波をケースユニット7の内部に放射するアンテナ4
を備えている。らにまた、各ケースユニット7のマイ
クロ波電源5は、マイクロ波を発生させるマグネトロン
11と、このマグネトロン11の電源回路12とを備え
ている。各ケースユニット7に設けられたマイクロ波電
源5は、各ケースユニット7に設けられたアンテナ4に
マイクロ波を供給してアンテナ4から各ケースユニット
7の内部にマイクロ波を照射し、電波ケース21に収納
される木材1をマイクロ波で加熱して乾燥させるように
構成している。
【0012】さらに、本発明の請求項2の木材の乾燥装
置は、木材全体をより均一に加熱して乾燥させるため
に、アンテナ4からマイクロ波を照射する状態で、移送
コンベア6で木材1を前後に往復運動させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための木材の乾燥装置を例示す
るものであって、本発明は乾燥装置を下記のものに特定
しない。
【0014】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0015】図2に示す木材の乾燥装置は、マイクロ波
が外部に漏れるのを防止する外側シールドケース2と、
この外側シールドケース2の内側に配設されて、搬入さ
れる木材1にマイクロ波を照射する電波ケース21と、
電波ケース21に木材1を搬入し、また、電波ケース2
1から木材1を排出する移送コンベア6を備える。
【0016】外側シールドケース2は、細長い木材1の
移送方向に延長された細長い中空の筒状に形成され、マ
イクロ波が漏れないように、鉄板等の金属シールド材で
製作されている。さらに、外側シールドケース2は、両
端に、木材1を出入りさせる出入口8を開口している。
出入口8は、マイクロ波を放射するときに、外部に漏れ
ないように、マイクロ波の漏れない開閉扉9で電磁シー
ルドする状態に閉塞している。
【0017】開閉扉9は、マイクロ波は漏れないが、内
部の木材1の状態を観測できるように、マイクロ波の波
長に比較して十分に小さい、多数の孔のある多孔質な鉄
板等の金属板である。外側シールドケースと電波ケース
の側面にも、木材の乾燥状態を外部から確認するため
に、マイクロ波の漏れない小さい多数の孔を設けること
もできる。
【0018】電波ケース21は複数のケースユニット7
で構成される。ケースユニット7は、両端を開口して、
開口部を連結して、筒状の電波ケース21を構成してい
る。ケースユニット7は、内部に入れられる木材1にマ
イクロ波を照射するアンテナ4と、アンテナ4にマイク
ロ波を供給するマイクロ波電源5とを備える。
【0019】電波ケース21は、柱や原木等の細長い木
材1を搬入できるように、木材1の移送方向に延長され
た細長い中空の筒状で、マイクロ波が漏れないように、
鉄等の金属シールド材で製作されている。図に示す電波
ケース21は、複数のケースユニット7を直列に連結し
て、細長い筒状としている。ケースユニット7は、両端
を開口している角い筒状で、連結部からマイクロ波が漏
れないように開口部を互いに連結して、全体で角筒状の
電波ケース21を構成している。電波ケース21は、ケ
ースユニット7の連結個数を調整して、全長を簡単に変
更できる。乾燥される柱や原木の全長は、3〜8mであ
る。短い木材を乾燥する装置は、ケースユニットの連結
数を少なくし、長い木材を乾燥する装置は、ケースユニ
ットの連結数を多くする。
【0020】さらに、図の電波ケース21は、両端の開
口部24を、マイクロ波の漏れない開閉扉25で電磁シ
ールドする状態に閉塞している。開閉扉25は、図の鎖
線で示すように、内側にも回動できるように固定されて
おり、電波ケース21に搬入される木材1や、電波ケー
ス21から排出される木材1がスムーズに通過できるよ
うにしている。この構造の電波ケース21は、開閉扉2
5で、両端の開口部24からマイクロ波が漏れるのを有
効に防止できることに加えて、一端から木材1を搬入し
て、他端から木材1を排出できるので、木材1の搬入と
排出を能率よくできる特長がある。
【0021】アンテナ4と、マイクロ波電源5は、それ
ぞれのケースユニット7の上部に内蔵されている。ケー
スユニット7は、上部に、アンテナ4とマイクロ波電源
5を収納する電源室10を設けている。電源室10に収
納されるマイクロ波電源5は、マイクロ波を発生させる
マグネトロン11と、このマグネトロン11に高電圧の
直流と、ヒータ加熱用の交流とを供給する電源回路12
とからなる。マグネトロン11は、導波管13を介して
アンテナ4に連結されて、アンテナ4にマイクロ波を供
給する。アンテナ4は、電波ケース21内の木材1に上
からマイクロ波を照射するように、電源室10に下向き
に開口されている。
【0022】それぞれのケースユニット7に設けられた
アンテナ4は、木材1に一定の間隔でマイクロ波を照射
する。それぞれのケースユニット7に設けたアンテナ4
から放射されるマイクロ波は、互いに干渉するが、移送
コンベア6や電波ケース21内で反射、拡散されて、長
い木材1を均一に加熱する。電波ケース21に設けられ
る隣接するアンテナ4の間隔は、アンテナ4から放射さ
れるマイクロ波の出力と、木材1の太さと、要求される
乾燥時間とを考慮して決定される。アンテナの間隔を狭
くして、アンテナ出力を大きくすると、太い木材を短時
間で加熱して乾燥できる。たとえば、500Wのマイク
ロ波を出力するアンテナは、隣接するアンテナとの間隔
を30〜50cmとして、10cm角の木材を数十分で
乾燥できる。
【0023】図に示すように、上部の電源室10にアン
テナ4とマイクロ波電源5を内蔵するケースユニット7
を連結する乾燥装置は、長い木材を乾燥する装置にあっ
ては、ケースユニットの連結数が多くなって、総合のマ
イクロ波出力を大きくできる。このため、長い木材の乾
燥装置はマイクロ波出力を大きく、短い木材の乾燥装置
はマイクロ波を小さくできる。したがって、同じ構造の
ケースユニットを連結して、短い木材から長い木材ま
で、理想的な状態で乾燥できる特長がある。
【0024】図2と図3に示す移送コンベア6はベルト
コンベアで、それぞれのケースユニット7の底部に、複
数のローラー14を、メタル軸受を介して回転できるよ
うに装着し、このローラー14の上にベルト22を載せ
て移送している。電波ケース21の両端部分には、ベル
トコンベアのベルト22を駆動する駆動ローラー23を
配設している。電波ケース21内のローラー14は、ケ
ースユニット7の底部に、水平にしかも平行に装着され
ている。
【0025】駆動ローラー23は、駆動機構15である
反転できる減速モーター17に連結されている。駆動ロ
ーラー23は、駆動機構15に連結するために、回転軸
16を外側シールドケース2の外部に突出させている。
減速モーター17は、チェーン18とスプロケット19
を介して、駆動ローラー23の回転軸16に連結されて
いる。この駆動機構15は、減速モーター17を回転さ
せて、ベルトコンベアの両端の駆動ローラー23を同じ
方向に回転させる。減速モーター17は、木材1を電波
ケース21に搬入するときと、電波ケース21から排出
するときに正転される。正転される減速モーター17
は、木材1を搬入し、または排出する方向に駆動ローラ
ー23を回転させる。
【0026】さらに、減速モーター17は、外側シール
ドケース2を閉塞して木材1にマイクロ波を照射すると
きに、駆動ローラー23を正逆に回転させて、木材1を
往復運動させる。木材1を往復運動させるストローク
は、たとえば、隣接するアンテナ4の間隔の1/5〜1
の範囲とする。さらに、木材1を往復運動させる速度
は、それほど速くする必要はない。たとえば、木材1が
1往復する1ストロークの時間を、5秒〜2分とする速
度で往復運動させる。
【0027】図に示す装置は、ベルトコンベアに駆動機
構を連結しているが、本発明の乾燥装置は、必ずしもベ
ルトコンベアに駆動機構を連結する必要はない。駆動機
構のないベルトコンベアは、木材を押して電波ケースに
搬入し、また、乾燥の終った木材を押し出して、あるい
は、引き出して電波ケースから排出できるからである。
【0028】さらに、図に示す乾燥装置は、移送コンベ
アにベルトコンベアを使用しているが、移送コンベアに
は、ローラーコンベアやチェーンコンベアを使用するこ
ともできる。
【0029】以上の実施例は、複数のケースユニットを
一列に連結して、筒状の電波ケースを構成している。た
だ、本発明の木材の乾燥装置は、図4に示すように、複
数のケースユニットを2列に連結することもできる。こ
の図に示す乾燥装置は、直列に連結された2列のケース
ユニット7を、さらに平行に連結して、一つの電波ケー
ス21を構成している。2列に連結されるケースユニッ
ト7は、連結される境界部分の壁を取り除いて、中空と
なる筒部の横幅を広くしている。いいかえると、電波ケ
ース21を幅の広い角筒状としている。さらに、電波ケ
ース21の底部に配設される移送コンベア6は、ベルト
コンベアで、ベルト22の幅を、電波ケース21の中空
部分の横幅とほぼ等しくしている。ベルト22は、電波
ケース21の中空部分を貫通して配設されており、電波
ケース21の両端部分に配設された駆動ローラー23で
駆動される。電波ケース21に搬入される木材は、各ケ
ースユニット7の上部に配設されたマグネトロン11か
らマイクロ波が均一に照射されて加熱される。
【0030】このように、ケースユニットを2列に連結
した乾燥装置は、電波ケース21の中空部分の横幅を広
くできる。さらに、ケースユニット7の数が2倍になる
ので、装置全体のマイクロ波出力も2倍に大きくでき
る。このため、幅の広い平板状の板材を搬入して乾燥で
きることに加えて、一度に多くの角材や丸太を搬入して
乾燥できる特長もある。したがって、この乾燥装置は、
細長い棒材から幅の広い平板まで、板材の形状に応じて
便利に使用でき、しかも、効率よく乾燥できる優れた特
長を備える。
【0031】
【発明の効果】本発明の木材の乾燥装置は、長くて太い
木材全体に、強いマイクロ波を照射して、短時間で能率
よく乾燥できる特長がある。それは、本発明の乾燥装置
が、マイクロ波が外部に漏れるのを防止する外側シール
ドケースの内側に、木材にマイクロ波を照射する電波ケ
ースを配設しているからである。この構造の乾燥装置
は、電波ケースと外側シールドケースの両方で、マイク
ロ波が外部に漏れるのを有効に防止している。いいかえ
ると、内側に配設される電波ケースの構造に関係なく、
外側に位置する外側シールドケースで、マイクロ波が漏
れるのを完全に防止できる。したがって、長くて太い木
材を乾燥する場合には、強いマイクロ波を照射して、短
時間で能率よく乾燥できると共に、木材に強いマイクロ
波を照射するにもかかわらず、マイクロ波が外部に漏れ
るのを極減できる特長がある。マイクロ波漏れを防止で
きる装置は、作業者が安全に使用できる特長がある。
【0032】さらに、本発明の木材の乾燥装置は、安価
に多量生産されている小出力のマグネトロンを使用し
て、木材に大出力のマイクロ波を照射できる特長があ
る。それは、本発明の乾燥装置が、複数のケースユニッ
トを連結して、内部に木材を収納できる電波ケースを形
成すると共に、それぞれのケースユニットには、マイク
ロ波電源と、マイクロ波電源で発生されるマイクロ波を
ケースユニットの内部に放射するアンテナを備えている
からである。この構造の乾燥装置は、マイクロ波電源
に、小さな出力のマイクロ波電源を使用しても、装置全
体としてのマイクロ波出力を大きくできる。それは、長
い木材を乾燥する場合は、連結するケースユニットの数
を増やして、総合のマイクロ波出力を大きくできるから
である。このため、安価に多量生産されている小出力の
マグネトロンを使用して、木材に大出力のマイクロ波を
照射できる特長がある。さらに、安価に多量生産されて
いる小出力のマグネトロンを使用するので、製造コスト
を低減できると共に、保守部品等を簡単に入手できる特
長もある。しかも、この乾燥装置は、それぞれのマイク
ロ波電源から照射されるマイクロ波の出力を小さくでき
るので、電波漏れを低減できる特長も備える。
【0033】さらに、本発明の木材の乾燥装置は、両端
を開口している複数のケースユニットの開口部を連結し
て電波ケースを形成している。したがって、ケースユニ
ットを連結する数を調整して、乾燥する木材の長さに最
適な装置を、簡単かつ安価に製造できる特長がある。
【0034】さらに、請求項2に記載される木材の乾燥
装置は、木材に均一にマイクロ波を照射して乾燥できる
特長がある。それは、この乾燥装置の移送コンベアが、
木材を前後に往復運動できる駆動機構を有するからであ
る。この装置は、アンテナからマイクロ波が照射される
状態で、駆動機構により、電波ケース内の木材を往復運
動させて、木材の表面にマイクロ波を均一に斑なく照射
できる。しかも、往復運動される木材は、移送コンベア
との接触状態が変化するので、木材の底面にも均一に斑
なくマイクロ波を照射することができる。したがって、
本発明の木材の乾燥装置は、木材に強いマイクロ波を照
射できることに加えて、均一にマイクロ波を照射できる
ので、短時間で能率よく、しかも斑なく木材を加熱して
乾燥できる特長を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマイクロ波を使用した乾燥装置の断面図
【図2】本発明の実施例の木材の乾燥装置の垂直断面図
【図3】図2に示す木材の乾燥装置の移送コンベアの平
面図
【図4】本発明の他の実施例にかかる木材の乾燥装置の
水平断面図
【符号の説明】 1…木材 2…外側シールドケース 3…コンベア 4…アンテナ 5…マイクロ波電源 6…移送コンベア 7…ケースユニット 8…出入口 9…開閉扉 10…電源室 11…マグネトロン 12…電源回路 13…導波管 14…ローラー 15…駆動機構 16…回転軸 17…減速モーター 18…チェーン 19…スプロケット 20…乾燥ケース 21…電波ケース 22…ベルト 23…駆動ローラー 24…開口部 25…開閉扉

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の全ての構成を有する木材の乾燥装
    置。 (a) 木材の乾燥装置は、マイクロ波が外部に漏れる
    のを防止する外側シールドケース(2)と、この外側シー
    ルドケース(2)の内側に配設されて、搬入される木材(1)
    にマイクロ波を照射する電波ケース(21)と、電波ケース
    (21)に木材(1)を搬入し、また、電波ケース(21)から木
    材(1)を排出する移送コンベア(6)を備える。 (b) 外側シールドケース(2)は、細長い木材(1)の移
    送方向に延長された細長い中空の筒状で、マイクロ波が
    漏れないように金属シールド材で製作されている。 (c) 外側シールドケース(2)の端部には、木材(1)を
    出入りさせる出入口(8)を開口している。 (d) 出入口(8)は、マイクロ波の漏れない開閉扉(9)
    で電磁シールドする状態に閉塞される。 (e) 外側シールドケース(2)に内蔵される電波ケー
    ス(21)は、両端を開口している複数のケースユニット
    (7)を連結した構造である。 (f) ケースユニット(7)は、両端の開口部が対向す
    るように連結して、内部に木材(1)を収納できる電波ケ
    ース(21)を形成している。 (g) それぞれのケースユニット(7)は、マイクロ波
    電源(5)と、マイクロ波電源(5)で発生されるマイクロ波
    をケースユニット(7)の内部に放射するアンテナ(4)を備
    えている。 (h) 移送コンベア(6)は、外側シールドケース(2)内
    の底部に配設されている。
  2. 【請求項2】 アンテナ(4)からマイクロ波が照射され
    る状態で、木材(1)を前後に往復運動させる駆動機構(1
    5)を移送コンベア(6)が有する請求項1に記載される木
    材の乾燥装置。
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