JPH11144705A - 防爆型非水電解液二次電池及びその破断圧力設定方法 - Google Patents

防爆型非水電解液二次電池及びその破断圧力設定方法

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JPH11144705A
JPH11144705A JP9308294A JP30829497A JPH11144705A JP H11144705 A JPH11144705 A JP H11144705A JP 9308294 A JP9308294 A JP 9308294A JP 30829497 A JP30829497 A JP 30829497A JP H11144705 A JPH11144705 A JP H11144705A
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pressure
explosion
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Yoshihiro Kashihara
良弘 樫原
Katsuhiko Mori
克彦 森
Kanehito Masumoto
兼人 増本
Kunio Tsuruta
邦夫 鶴田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過充電時に電池内の電気的接続を安全確実に
遮断するとともに、正常な使用あるいは高温での保管の
際には作動しない通電遮断装置を有する防爆型非水電解
液二次電池を提供する。 【解決手段】 封口部に、互いに機械的かつ電気的に結
合された上下1対の弁板1、2を備え、電池ケース7の
内圧が所定値以上になったとき、上下1対の弁板1、2
間の機械的結合が破断されて通電をカットするように構
成した防爆型非水電解液二次電池の破断圧力設定方法に
おいて、前記上下1対の弁板1、2間の機械的結合が破
断される破断圧力を、電池の空間体積占有率に応じ、空
間体積占有率が増加するに従って、低下させるように設
定したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
等に適用される防爆型非水電解液二次電池に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、AV機器あるいはパソコンなどの
電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んで
おり、これらの駆動用電源としては、高容量化した各種
のアルカリ蓄電池やリチウムイオン二次電池に代表され
る非水電解液(有機溶媒系電解液)二次電池が適してい
る。さらに、非水電解液二次電池は、高エネルギー密度
で、負荷特性の優れた密閉型電池とすることが促進され
ており、これら密閉型電池は時計やカメラなどの携帯用
機器の電源として広く使用されている。
【0003】ところで、非水電解液二次電池では、充電
器を含む機器の故障や過充電あるいは誤使用などが生じ
た場合、電池内部の発電要素が化学変化を起こす。例え
ば、過充電や短絡などによる異常反応により電解液や活
物質が分解して、電池内部に異常にガスが発生し、電池
内圧が過大となる。このため、この種の電池には下記の
ような防爆安全機構が従来から付加されている。すなわ
ち、電池内圧が設定値を越えたときに、その内圧を受け
た弁体が内圧方向(内圧が拡散していく方向)に押圧さ
れて変形することにより、導電部材の薄肉部を破断させ
るか、または弁体と導電部材との溶着部を剥離させて、
過充電や短絡時の発生の初期段階で通電電流を遮断して
異常反応を停止させる。それにより、充電電流または短
絡電流による電池の温度上昇や電池内圧の上昇を抑え
て、電池の安全性を確保している。
【0004】米国特許明細書第4,943,497号に
開示されている電池構造体は、過充電の際に内部的に十
分に保護される商業上有用な製品を作ることができると
いう点においては価値あるものである。遮断装置を起動
する気体発生機構は、電池の電圧、温度及び時間に依存
している。気体発生の速度は一定ではないが、電池の電
圧及び温度とともに大きくなる。実際に電池を使用する
場合に特に重要なことは、気体の発生が、所定の電圧及
び温度においては時間の経過に伴って継続するというこ
とである。気体の発生により、過充電の際に電池の安全
な動作の停止を確保することが必要となるが、通常の操
作の際には長引く気体の発生を避けなければならない。
気体の発生を避けることができないと、気体分解生成物
が時間の経過に伴って蓄積し、気体の圧力が上昇するの
で、遮断装置は正常な使用の際に作動してしまう可能性
がある。
【0005】実際に、電解液と正極物質の正しい選択に
より、ある程度安全性に関する要件を満足させることが
できる。しかしながら、これらの要件は、コスト、複雑
性、エネルギー密度などのような別の理由により上記選
択を妨害する。更に、気体の発生が、その他の点で完全
に密閉された電池において継続する場合には、遮断機構
の最大寿命が制限を受ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、リチウムイ
オン二次電池等の非水電解液二次電池において、過充電
時に電池内の電気的接続を安全確実に遮断するととも
に、正常な使用あるいは高温での保管の際には作動しな
い遮断装置を有し、さらに電池の廃棄、火中投下などに
よりガス廃棄能力以上のガスが発生した場合には安全装
置の複合化と最適化によって電池破裂等の問題を生じな
い安全性に優れた防爆型非水電解液二次電池を提供する
ことを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、封口部に、互いに機械的かつ電気的に結
合された上下1対の弁板を備え、電池ケースの内圧が所
定値以上になったとき、上下1対の弁板間の機械的結合
が破断されて通電をカットし、その後更に電池ケースの
内圧が上昇して所定値以上になったとき、上弁板に形成
した易破断部が破断され電池ケース内の気体が外部に放
出されるように構成した防爆型非水電解液二次電池の破
断圧力設定方法において、前記上下1対の弁板間の機械
的結合が破断される破断圧力を、電池の空間体積占有率
に応じ、空間体積占有率が増加するに従って、低下させ
るように設定したことを特徴とし、又上弁板の易破断部
の破断圧力を18〜24Kgf/cm2 に設定したこと
を特徴とするものである。
【0008】更に本発明は、上記目的を達成するため
に、封口部に、互いに機械的かつ電気的に結合された上
下1対の弁板を備え、電池ケースの内圧が所定値以上に
なったとき、上下1対の弁板間の機械的結合が破断され
て通電をカットし、その後更に電池ケースの内圧が上昇
して所定値以上になったとき、上弁板に形成された易破
断部が破断され電池ケース内の気体が外部に放出される
ように構成した防爆型非水電解液二次電池において、電
池ケースの底面部に易破断部を形成し、その破断圧力を
上弁板の易破断部の破断圧力より16Kgf/cm2
上高くなるように設定したことを特徴とし、又封口部カ
シメ耐圧が電池ケースの底面部に形成した易破断部の破
断圧力より10Kgf/cm2 以上高くなるように設定
したことを特徴とするものである。
【0009】上記発明によればリチウム二次電池等の非
水電解液二次電池の過充電時に電池内の電気的接続を安
全確実に遮断するとともに、正常な使用あるいは高温で
の保管の際には作動しない通電遮断装置を有し、さらに
電池の廃棄、火中投下などによりガス廃棄能力以上のガ
スが発生した場合には防爆装置の複合化と最適化によっ
て電池破裂等の問題を生じない安全性に優れた防爆型非
水電解液二次電池を提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は本発明の一実施の形態に係る防爆型
リチウム二次電池の縦断面図である。同図において、こ
の電池に使われている防爆封口板は、薄い金属箔からな
る上弁体(上弁板)1と、この上弁体1に対設された薄
い金属箔からなる下弁体(下弁板)2と、上弁体1と下
弁体2の各々の周縁部分の間に介在されたリング状の絶
縁性インナーガスケット3と、上弁体1の周縁部の上面
に重ねられたリング状のPTC素子4と、このPTC素
子4に載置された6個の排気孔5aを有する金属キャッ
プ5と、上記の各部材を積層状態で挿入させて保持する
4個の通気孔6aを有するアルミニウム製の金属ケース
6とを備えている。
【0012】インナーガスケット3は、耐電解液性を有
する合成樹脂、例えばシラン架橋性ポリプロピレン系ポ
リマーによりリング形状の周縁部3aの周端から筒状部
3bが上方に延出した形状に形成されている。上記上弁
体1は、例えば厚さ0.15mmで、外径が12.7m
mのアルミニウム円板からなり、中央部分が下方に向け
湾曲形状に膨出した凹状部1aと、この凹状部1aの周
囲に、平面視C字形状の刻印を用いて形成されたC字形
状の易破断性の薄肉部1bとを有している。
【0013】下弁体2は、例えば厚さ0.1mmで外径
が13.5mmのアルミニウム円板からなり、中央部分
2aの周囲に、平面視円形状の刻印を用いて形成された
易破断性の薄肉部2bとを有している。この薄肉部2b
は、電池内圧が所定値に達したときに破断する破断強度
であって、上弁体1の薄肉部1bの破断強度よりも低い
強度に設定されている。
【0014】上弁体1と下弁体2の各々の中心部が溶接
により結合部Sが形成されており、上弁体1と下弁体2
とは、結合部Sのみを介して電気的に接続されている。
なお、PTC素子4は、設定値以上の電流が流れること
により、所定の温度域を越えると桁違いに電気抵抗値が
増大する正温度特性の抵抗素子である。
【0015】次に、上記防爆封口板により電池ケース7
の開口部を封口してなる上記電池について簡単に説明す
る。先ず、この防爆封口板を底部に薄肉部7bを有する
電池ケース7に挿入するに際して、電池ケース7内に収
容した極板群10の一方の極板(通常は正極)から導出
されたリード体8を金属ケース6に溶接により接続し、
極板群10に電解液を注入後、防爆封口板を、その周囲
に絶縁ガスケット9を介在させて電池ケース7の開口部
内側に装着する。その後に、電池ケース7の開口端部分
7aを内方にかしめ加工すると、防爆封口板が電池ケー
ス7を密閉する。なお、底部に設けた薄肉部7bは、図
2に示すように、平面視C字形状をしており、易破断部
となっている。
【0016】この電池の通電電流は、電池ケース7内に
収容された極板、リード体8、金属ケース6、下弁体2
から結合部Sを介して上弁体1、PTC素子4および外
部端子を兼ねる金属キャップ5に流れ、電池として機能
する。ここで、過大電流が流れた場合、PTC素子4は
短時間で動作温度に達して抵抗値が増大し、通電電流が
大幅に減少維持される。それにより、外部短絡あるいは
過大電流での誤使用による電池の著しい損傷を防止す
る。
【0017】また、充電器故障などによる過充電、ある
いは逆充電、または多数直列過放電などが発生した場
合、PTC素子4の動作電流以下の電流値であっても、
電池の安全許容電流を越え、電池内圧が上昇することが
多い。この電池内圧が下弁体2の薄肉部2bの破断強度
によって設定された所定値まで上昇すると、上記電池内
圧を通気孔6aを通じて受ける下弁体2の薄肉部2bの
一部が破断し、その破断部を通じて受ける圧力により、
上弁体1は凹状部1aが反転して上方へ向け変形し、そ
れによって下弁体2の薄肉部2bはせん断力が作用して
破断する。それにより、下弁体2の薄肉部2bで囲まれ
た部分はくり抜かれて上弁体1と共に下弁体2から離れ
るため、結合部Sを通じてのみ導通していた上弁体1と
下弁体2が離間して通電電流が遮断される。
【0018】そののちに、電池の内部圧力がさらに上昇
し続けた場合には、大量のガスが発生し電池内圧が上弁
体1の薄肉部1bの破断強度によって設定された所定値
に達すると、その薄肉部1bが開裂し、充満していたガ
スが金属キャップ5の排気孔5aから電池外部に排出さ
れる。
【0019】急激に電池の内部圧力が上昇し続けた場合
には、電池内圧が電池ケース7の底部薄肉部7bの破断
強度に達すると、その薄肉部7bが開裂し、充満してい
たガスが電池外部に排出される。
【0020】上記のような構成において、電池内密閉空
間中における空間部(すなわち発電要素を構成しない空
間部分)の占める体積割合である空間体積占有率を15
〜20%とし下弁体2の破断圧力を3〜11Kgf/c
2 に設定した封口板を用いた電池をA1、空間体積占
有率10〜14%とし下弁体2の破断圧力を4〜13K
gf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をA2、空
間体積占有率9%とし下弁体2の破断圧力を5〜13K
gf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をA3、空
間体積占有率8%とし下弁体2の破断圧力を5.5〜1
3Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をA
4、空間体積占有率7%とし下弁体2の破断圧力を7〜
13Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をA
5、空間体積占有率6%とし下弁体2の破断圧力を9〜
14Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をA
6、空間体積占有率5%とし下弁体2の破断圧力を13
〜15Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池を
A7とする。なお、薄肉部の破断圧力(作動圧)は、ガ
ス加圧によって測定を行なう。
【0021】次に、これらの電池を用いて過充電試験、
高温保存試験、火中投下試験を行った結果を示す。
【0022】(1)過充電試験 過充電試験は、充電器故障などによる無制御での過充電
を想定した試験であって、このときの電池の状態を観察
した。比較例として、空間体積占有率15〜20%とし
下弁体2の破断圧力を13Kgf/cm2 に設定した封
口板を用いた電池をB1、空間体積占有率7〜14%と
し下弁体2の破断圧力を14Kgf/cm2 に設定した
封口板を用いた電池をB2、空間体積占有率6%とし下
弁体2の破断圧力を15Kgf/cm2 に設定した封口
板を用いた電池をB3、空間体積占有率5%とし下弁体
2の破断圧力を16Kgf/cm2 に設定した封口板を
用いた電池をB4とする。表1に本発明の実施例の電池
と比較例の電池の過充電試験結果を示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果から、比較例電池B1〜B4は
電池の発火が発生するのに対し、本発明の実施例電池A
1、A2、A3、A4、A5、A6、A7は発火には至
らなかった。比較例電池B1〜B4においては、下弁体
2の破断圧力が高いために通電電流の電気的接続を遮断
するタイミングが遅れ、電解液の分解が継続され電池内
圧が上昇し電池温度も上昇し続ける。このまま電池の発
熱暴走開始温度に達し酸素を含むガスを出しながら発火
に至ったものである。
【0025】一方、本発明の実施例電池A1、A2、A
3、A4、A5、A6、A7は、空間体積占有率に対し
て最適な破断圧力に設定されており通電電流の電気的接
続を遮断するタイミングが遅れることはない。従って電
池内圧が上昇し電池温度も上昇し続け電池の発熱暴走開
始温度に達することはなく発火に至らない。
【0026】(2)高温保存試験 高温保存試験は、85℃の恒温槽の中で3日間保存する
もので、この時の電池の状態を観察した。比較例として
空間体積占有率15〜20%とし下弁体2の破断圧力を
2Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をC
1、空間体積占有率10〜14%とし下弁体2の破断圧
力を3Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池を
C2、空間体積占有率9%とし下弁体2の破断圧力を4
Kgf/cm2 に設定した封口板を用いた電池をC3、
空間体積占有率8%とし下弁体2の破断圧力を5Kgf
/cm2 に設定した封口板を用いた電池をC4、空間体
積占有率7%とし下弁体2の破断圧力を6Kgf/cm
2 に設定した封口板を用いた電池をC5、空間体積占有
率6%とし下弁体2の破断圧力を8Kgf/cm2 に設
定した封口板を用いた電池をC6、空間体積占有率5%
とし下弁体2の破断圧力を12Kgf/cm2 に設定し
た封口板を用いた電池をC7とする。表2に本発明の実
施例の電池と比較例の電池の高温保存試験結果を示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2の結果から、比較例電池C1〜C7は
封口板の電流遮断の誤作動が生じ電池の導通が絶たれ電
池として機能しないのに対し、本発明の実施例電池A1
〜A7は、封口板の電流遮断の誤作動は生じなかった。
この試験においては、電池が85℃という高温にさらさ
れる結果、電解液の蒸発と気体の体積膨張により内圧が
上昇する。比較例電池C1〜C7は封口板の下弁体2の
破断圧力が低いために通電電流の電気的接続が誤って遮
断された。一方、本発明の実施例電池A1〜A7は、空
間体積占有率に対して最適な破断圧力に設定されており
通電電流の電気的接続を誤って遮断することはない。上
記の結果より、電池内部の空間体積占有率に対して最適
化した遮断作動圧を設定した防爆封口板を備えた電池
は、過度の過充電の際に遮断装置が電池の発火の前に作
動するが、高温での保管の際には作動しないことによ
り、従来電池に比べ安全でかつ信頼性の高い電池の作製
が可能であることが分かる。
【0029】(3)火中投下 火中投入試験は、電池の廃棄時の焼却を想定した試験で
あって炭火及び木材等の燃焼炉中で電池を焼却するもの
で、このときの電池の状態を観察した。本発明の実施例
電池A1〜A7の上弁体1の破断圧力を18〜24Kg
f/cm2 、ケース底部薄肉部破断圧力を40〜60K
gf/cm2 、封口板の封口カシメ耐圧を70〜90K
gf/cm2 とする。比較例として空間体積占有率と下
弁体2の破断圧力はA1〜A7にそれぞれに準じ、封口
板の上弁体1の破断圧力を18〜24Kgf/cm2
ケース底部薄肉部破断圧力を17Kgf/cm2 、封口
板の封口カシメ耐圧を70〜90Kgf/cm2 に設定
した電池を比較例電池D1〜D7、上弁体1の破断圧力
を18〜24Kgf/cm2 、ケース底部薄肉部破断圧
力を40〜60Kgf/cm2 、封口板の封口カシメ耐
圧を30Kgf/cm2 に設定した電池を比較例電池E
1〜E7とする。表3に本発明の実施例電池と比較例電
池の火中投入試験結果を示す。
【0030】
【表3】
【0031】表3の結果から、比較例電池D1〜D7は
電池の破裂は発生しなかったが、ケース底部薄肉部破断
圧力が封口板の上弁体1の破断圧力より低いために、電
池の過充電等で電池温度の上昇などの原因によるわずか
な電池内圧上昇が生じた際、封口板の上弁体1の破断の
みで安全性が確保できるような場合においてもケース底
部薄肉部が破断するような場合が生じる。その結果、電
解液が流出し機器を故障させる原因になりかねない。従
って上弁体1の破断圧力とケース底部薄肉部破断圧力の
差をいくつか設定して試験を行った結果、少なくともケ
ース底部薄肉部破断圧力は上弁体1の破断圧力より16
Kgf/cm2 程度高く設定することが望ましいことが
分かった。次に比較例電池E1〜E7は電池の破裂が発
生した。
【0032】これは火中に投入された時、異常な加熱に
より電池内部で急速な化学反応が起こると同時に、電池
内に急激なガス発生が起こり、封口板に設けた上弁体1
の破断によるガス排気能力以上のガスが発生した結果、
電池内圧が急激に上昇して封口カシメ耐圧以上の圧力に
なったため破裂に至ったものである。従ってケース底部
薄肉部破断圧力と封口カシメ耐圧の差をいくつか設定し
て試験を行った結果、少なくともケース底部薄肉部破断
圧力は封口カシメ耐圧より10Kgf/cm2 程度低く
設定することが望ましいことが分かった。一方、本発明
の実施例電池A1〜A7は破裂には至らなかった。これ
は火中投下により電池内圧が上昇した際、封口カシメ耐
圧に達するまでに、上弁体1の破断によるガス排気が起
こり、それでもガス排気能力以上のガスが発生した場合
ケース底部薄肉部破断によるガス排気が行われ、作動圧
レベルを設定することによりガス排気順序が規制され電
池内に発生したガスをスムーズに電池外部に排出するこ
とができるためだと考えられる。
【0033】上記実施形態では、電池ケース7の内圧が
所定値以上になったとき、下弁体2の易破断部(薄肉
部)2bが破断されて通電をカットするように構成され
ているが、下弁体2に易破断部2bを形成せず、結合部
Sが破断されて通電をカットするように構成してもよ
い。又上弁板1に設けた易破断部や電池ケース底面部に
設けた易破断部は、上記実施形態に示すC字形状の薄肉
部1b、7bで構成できるのみならず、種々の態様のも
ので構成できることは云うまでもない。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、過充電時に電池内の電
気的接続を安全確実に遮断するとともに、正常な使用あ
るいは高温での保管の際には作動しない通電遮断装置を
有し、さらに電池の廃棄、火中投下など広範囲の条件下
においてガス廃棄能力以上のガスが発生した場合には防
爆装置の複合化と最適化によって電池破裂等の問題を生
じない安全性に優れた防爆型非水電解液二次電池を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における防爆型電池の縦断
面図である。
【図2】その底面図である。
【符号の説明】
1 上弁板(上弁体) 1b 易破断部(薄肉部) 2 下弁板(下弁体) 2b 易破断部(薄肉部) 3 絶縁性インナーガスケット 4 PTC素子 5 金属キャップ 6 金属ケース 7 電池ケース 7b 易破断部(薄肉部) 8 リード体 9 絶縁ガスケット 10 極板群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴田 邦夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 封口部に、互いに機械的かつ電気的に結
    合された上下1対の弁板を備え、電池ケースの内圧が所
    定値以上になったとき、上下1対の弁板間の機械的結合
    が破断されて通電をカットし、その後更に電池ケースの
    内圧が上昇して所定値以上になったとき、上弁板に形成
    した易破断部が破断され電池ケース内の気体が外部に放
    出されるように構成した防爆型非水電解液二次電池の破
    断圧力設定方法において、前記上下1対の弁板間の機械
    的結合が破断される破断圧力を、電池の空間体積占有率
    に応じ、空間体積占有率が増加するに従って、低下させ
    るように設定したことを特徴とする防爆型非水電解液二
    次電池の破断圧力設定方法。
  2. 【請求項2】 電池の空間体積占有率と上下1対の弁板
    間の機械的結合が破断される破断圧力とが下記の関係に
    あるように設定されている請求項1記載の防爆型非水電
    解液二次電池の破断圧力設定方法。 空間体積占有率 破断圧力 (%、数字は四捨五入) (Kgf/cm2 、数字は四捨五入) 15〜20 3〜11 10〜14 4〜13 9 5〜13 8 5.5〜13 7 7〜13 6 9〜14 5 13〜15
  3. 【請求項3】 上弁板の易破断部の破断圧力を18〜2
    4Kgf/cm2 に設定した請求項1又は2記載の防爆
    型非水電解液二次電池の破断圧力設定方法。
  4. 【請求項4】 封口部に、互いに機械的かつ電気的に結
    合された上下1対の弁板を備え、電池ケースの内圧が所
    定値以上になったとき、上下1対の弁板間の機械的結合
    が破断されて通電をカットし、その後更に電池ケースの
    内圧が上昇して所定値以上になったとき、上弁板に形成
    された易破断部が破断され電池ケース内の気体が外部に
    放出されるように構成した防爆型非水電解液二次電池に
    おいて、請求項1〜3のいずれかに記載の破断圧力設定
    方法で破断圧力が設定されたことを特徴とする防爆型非
    水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 封口部に、互いに機械的かつ電気的に結
    合された上下1対の弁板を備え、電池ケースの内圧が所
    定値以上になったとき、上下1対の弁板間の機械的結合
    が破断されて通電をカットし、その後更に電池ケースの
    内圧が上昇して所定値以上になったとき、上弁板に形成
    された易破断部が破断され電池ケース内の気体が外部に
    放出されるように構成した防爆型非水電解液二次電池に
    おいて、電池ケースの底面部に易破断部を形成し、その
    破断圧力を上弁板の易破断部の破断圧力より16Kgf
    /cm2 以上高くなるように設定したことを特徴とする
    防爆型非水電解液二次電池。
  6. 【請求項6】 電池ケースの底面部に形成した易破断部
    の破断圧力が40〜60Kgf/cm2 である請求項5
    記載の防爆型非水電解液二次電池。
  7. 【請求項7】 封口部カシメ耐圧が電池ケースの底面部
    に形成した易破断部の破断圧力より10Kgf/cm2
    以上高くなるように設定した請求項5又は6記載の防爆
    型非水電解液二次電池。
  8. 【請求項8】 封口部カシメ耐圧が70〜90Kgf/
    cm2 である請求項7記載の防爆型非水電解液二次電
    池。
  9. 【請求項9】 電池ケースの底面部に易破断部を形成
    し、その破断圧力を上弁板の易破断部の破断圧力より1
    6Kgf/cm2 以上高くなるように設定したことを特
    徴とする請求項4記載の防爆型非水電解液二次電池。
  10. 【請求項10】 電池ケースの底面部に形成した易破断
    部の破断圧力が40〜60Kgf/cm2 である請求項
    9記載の防爆型非水電解液二次電池。
  11. 【請求項11】 封口部カシメ耐圧が電池ケースの底面
    部に形成した易破断部の破断圧力より10Kgf/cm
    2 以上高くなるように設定した請求項9又は10記載の
    防爆型非水電解液二次電池。
  12. 【請求項12】 封口部カシメ耐圧が70〜90Kgf
    /cm2 である請求項11記載の防爆型非水電解液二次
    電池。
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