JPH11145772A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH11145772A
JPH11145772A JP31902897A JP31902897A JPH11145772A JP H11145772 A JPH11145772 A JP H11145772A JP 31902897 A JP31902897 A JP 31902897A JP 31902897 A JP31902897 A JP 31902897A JP H11145772 A JPH11145772 A JP H11145772A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力端子および出力端子の少なくとも一方が
複数存在し、かつフェースダウン接続構造をもつ弾性表
面波装置において、帯域外抑圧度を向上させる。 【解決手段】 圧電性基板の交差指型電極形成面と表面
実装用パッケージの内面とが対向し、交差指型電極に接
続する電極パッドと連絡導体とが電気的に接続してお
り、表面実装用パッケージに、入力用外部接続端子およ
び出力用外部接続端子の少なくとも一方が複数存在し、
かつ、接地用外部接続端子の少なくとも1つと、弾性表
面波素子の電極パッドのうち接地用電極パッドの少なく
とも1つとを接続する接地用連絡導体が複数存在する弾
性表面波装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波装置に
関し、さらに詳しくは、複数入出力型であって、かつフ
ェースダウン接続構造の弾性表面波装置において高周波
領域の不要信号抑圧度を向上させた構成に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波(SAW)装置は、小型軽量
化が容易であることや、通過帯域の周波数特性が優れて
いることを特徴として、携帯電話を始めとする移動体通
信機器などに用途が広がっている。弾性表面波装置は、
弾性表面波素子がパッケージに封入されたものであり、
弾性表面波素子は、圧電性基板上に、交差指型電極(す
だれ状電極)を形成し、これに電気信号を加えることに
より、交差指型電極の形状によって決定される通過帯域
特性および高周波帯域特性を実現するものである。
【0003】ところで、弾性表面波装置は、移動体通信
機器において800MHzから2GHzを超える周波数を通過
帯域中心周波数とする弾性表面波フィルタとして使用さ
れる。その場合の重要な要求特性の一つとして、中心周
波数よりも高周波側における信号抑圧度があげられる。
通常、通過帯域の高周波側外側から3GHz程度までの高
周波側帯域において、不要信号抑圧度の高いことが求め
られている。
【0004】しかし、電極指パターンの最適化により弾
性表面波素子自体の帯域外抑圧度を高くしても、その弾
性表面波素子をパッケージに収納して完成品とした弾性
表面波装置においては、帯域外抑圧度が極度に劣化する
ことがある。この理由としては、パッケージ内の電極配
線形状、パッケージと弾性表面波素子とを電気的に接続
する構成方法(ボンディングワイヤ)などに伴う導電部
材の電気抵抗、寄生インダクタンスおよび浮遊容量の存
在や、入出力間に電磁的結合が起こることなど(以下、
これらを総称して寄生成分という)が挙げられる。
【0005】ところで、周辺回路の小型化および高機能
化に対応して、入力端子および出力端子の少なくとも一
方を複数もつ構造(以下、複数入出力構造ということが
ある)の弾性表面波装置が要求されるようになってきて
いる。例えば、弾性表面波装置の外部に接続される回路
が平衡入出力を持つ場合に対応するため、SAWフィル
タにおける入出力の平衡化が進みつつある。入出力の平
衡化は、コモンモードノイズの低減や使用電源の低電圧
化などに寄与する点でも注目されている。しかし、平衡
入出力型SAWフィルタでは入力端子および出力端子の
少なくとも一方が複数存在するので、前記寄生成分の成
り立ちがより複雑である。このため、帯域外抑圧度の劣
化を防ぐことがより困難となる。このような事情は、平
衡入出力型SAWフィルタに限らず、複数入出力構造の
弾性表面波装置について一般的にいえることである。
【0006】SAWフィルタにおいて帯域外抑圧度の劣
化を生じさせる前記寄生成分のうち、最も影響が大きい
のはボンディングワイヤの持つインダクタンスであると
考えられる。したがって、高周波帯の弾性表面波装置に
はボンディングワイヤを用いない構成が適している。
【0007】ボンディングワイヤを用いない弾性表面波
装置の構成としては、パッケージと弾性表面波素子の表
面とを対向させ、導電バンプにより電気的に接続するフ
ェースダウン接続がある。導電バンプを用いたフェース
ダウン接続の従来技術としては、例えば、特開平4−6
5909号公報に開示されたものがある。これには、弾
性表面波素子上の入出力用電極パッドおよび接地用電極
パッドと、それらにそれぞれ対向配置され接続される入
出力用パターンおよび接地用パターンが形成された表面
実装用パッケージとを、フェースダウン接続する構成が
開示されている。さらに、入出力パターン形成部分以外
を覆うようにアースパターンを形成することにより、弾
性表面波素子をフェースダウン接続する際の位置決め精
度が低くて済むことが、開示されている。しかし、ボン
ディングワイヤを用いないフェースダウン接続とした弾
性表面波装置においても、前記寄生成分がパッケージ自
体に存在するので、パッケージに搭載した弾性表面波素
子の高周波側帯域抑圧度は、弾性表面波素子単体で実現
できるレベルよりも低くなってしまう。同公報には、こ
のような抑圧度劣化に対する知見や解決手段は提示され
ておらず、また、複数入出力構造についての記載もな
い。
【0008】MWE'95Microwave Workshop Digest p.247-
p.248(1995)には、フェースダウン接続構成の他の例が
開示されており、ここでは帯域外抑圧度劣化の主要因が
入出力間の電磁的結合であることが示されている。この
電磁的結合とは、弾性表面波素子、パッケージの電極電
気抵抗や寄生インダクタンスや浮遊容量(前述の寄生成
分にあたる)に起因する入出力間の電磁的結合である。
しかし、この入出力間の電磁的結合を抑圧する手段につ
いては開示されておらず、また、複数入出力構造につい
ての記載もない。
【0009】弾性表面波装置の帯域外抑圧度を改善する
他の従来例として、特公平6−66632号公報に開示
された構成が挙げられる。これには、弾性表面波装置を
プリント配線板等に搭載する場合の、帯域外抑圧度を改
善する構成が開示されている。同公報には、弾性表面波
装置を搭載するプリント配線板において接地用パターン
を複数に分離し、分離された接地パターン間をインピー
ダンス素子で接続することにより、帯域外抑圧度を改善
できることが示されている。しかし、同公報では、帯域
外抑圧度の改善効果は100MHz以下でしか示されてお
らず、弾性表面波装置において重要な広範囲での帯域外
抑圧度は不明である。また、同公報における弾性表面波
装置はプリント配線板に実装されるので、明示はされて
いないがパッケージ入りのものであることは明らかであ
る。そして、同公報ではパッケージ内部の配線について
の検討はなされていないため、800MHz以上の高周波
帯域での抑圧度向上についての知見は得られない。ま
た、同公報記載の方法では、新たに外部回路素子を付加
する必要があることも問題である。また、同公報には、
複数入出力構造についての記載もない。
【0010】日本学術振興会弾性波素子技術第150委
員会第52回研究会資料 p.11-p.16(1997)には、フェー
スダウン接続構造における帯域外特性制御の例が開示さ
れている。ここでも、帯域外抑圧度劣化の要因が前記し
たような寄生成分であるとして、帯域外特性に生じるト
ラップの周波数を、外部出力端子の形状により移動させ
る試みを行っている。しかし、この試みは、特定の弾性
表面波素子においてパッケージ側の電極形状をカットア
ンドトライすることにより合わせ込みを行うものなの
で、この試みからは、寄生成分を流れる電流を積極的に
制御するための知見は得られない。また、この資料に
は、複数入出力構造についての記載もない。
【0011】このように、入力端子および出力端子の少
なくとも一方が複数存在する弾性表面波装置に関して
は、前記寄生成分に対する知見が乏しいのが現状であ
る。
【0012】1997年電子情報通信学会総合大会講演
論文集 A-11-17 p.292(1997)には、複数の出力をもつ弾
性表面波装置についての報告が記載されている。この弾
性表面波装置は、不平衡出力型のフィルタを平衡出力型
に再構成したものである。この報告には、約5GHzまで
の帯域外減衰量が改善できるであろうことが記載されて
いる。しかし、この弾性表面波装置はフェースダウン接
続構造ではない。また、実際に素子化したときの配線パ
ターン等の具体的構造が明示されていないこと、理想部
品を用いたと仮定して計算により帯域外特性の検討を行
っていること、から、同報告に示される帯域外特性を実
際に実現することは極めて困難である。
【0013】1997年電子情報通信学会総合大会講演
論文集 A-11-14 p.289および同 A-11-19 p.294(1997)に
は、平衡入出力型以外の複数出力型SAWフィルタにつ
いての報告が記載されている。これらは、近接する2帯
域のフィルタを1つのパッケージに収めたものであり、
小型化が可能である。これらの報告には、主に通過帯域
近傍でのフィルタ相互のインピーダンス関係を調整する
ことにより、複数のフィルタを収めた場合でもそれぞれ
の通過帯域近傍での出力特性を良好にできる旨が記載さ
れている。しかし、これらの報告には、フェースダウン
接続構造については提示されておらず、これらの報告か
らは、フェースダウン接続構造での帯域外特性制御に関
する知見は得られない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、入力
端子および出力端子の少なくとも一方が複数存在し、か
つフェースダウン接続構造をもつ弾性表面波装置におい
て、帯域外抑圧度を向上させることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)のいずれかの構成により達成される。 (1) 弾性表面波素子と表面実装用パッケージとを有
し、弾性表面波素子が、圧電性基板の表面に、弾性表面
波を励受振または共振または反射させるための交差指型
電極を少なくとも1組と、交差指型電極に接続する電極
パッドとを有するものであり、表面実装用パッケージ
が、入力用外部接続端子、出力用外部接続端子および接
地用外部接続端子からなる外部接続端子と、外部接続端
子から表面実装用パッケージの内面に延びる連絡導体と
を有し、圧電性基板の表面と表面実装用パッケージの内
面とが対向し、電極パッドと連絡導体とが電気的に接続
しており、表面実装用パッケージに、入力用外部接続端
子および出力用外部接続端子の少なくとも一方が複数存
在し、かつ、接地用外部接続端子の少なくとも1つと、
弾性表面波素子の電極パッドのうち接地用電極パッドの
少なくとも1つとを接続する接地用連絡導体が複数存在
する弾性表面波装置。 (2) 弾性表面波素子が平衡型弾性表面波フィルタを
含むものである上記(1)の弾性表面波装置。 (3) 複数存在する接地用連絡導体の少なくとも1つ
が、対称軸をもたない形状である上記(1)または
(2)の弾性表面波装置。 (4) 複数存在する入力用外部接続端子に、互いに異
なる周波数特性を有する信号が入力される上記(3)の
弾性表面波装置。 (5) 複数存在する出力用外部接続端子から、互いに
異なる周波数特性を有する信号が出力される上記(3)
または(4)の弾性表面波装置。
【0016】
【作用および効果】本発明の弾性表面波装置はフェース
ダウン接続構造である。具体的には、図3に示すよう
に、弾性表面波素子10(図2参照)の2組の交差指型
電極12a、12bが設けられた面と表面実装用パッケ
ージ1(図1参照)とが対向するように接続を行い、さ
らに、弾性表面波素子10の上から蓋20で封止したも
のである。
【0017】図2に示す弾性表面波素子10は、それぞ
れ交差指型電極に接続する入力電極パッド131および
2つの出力電極パッド132a、132bを有する。一
方、図1に示す表面実装用パッケージ1は、入力用外部
接続端子21および出力用外部接続端子22a、22b
を有する。入力用および出力用の外部接続端子は、連絡
導体を介して弾性表面波素子の入力電極パッドおよび出
力電極パッドに電気的に接続される。
【0018】本発明では、このような複数入出力型の弾
性表面波装置において、弾性表面波素子の接地用電極パ
ッドの少なくとも1つと、表面実装用パッケージの接地
用外部接続端子の少なくとも1つとを接続する接地用連
絡導体を、表面実装用パッケージ内面に複数設ける。図
1に示す例では、2つの接地用連絡導体33、34を設
けてある。弾性表面波装置では、電極、連絡導体、外部
接続端子等の各部およびこれら各部の間に前記寄生成分
が存在するが、本発明に従い接地用連絡導体を複数設け
ることにより、前記寄生成分に起因して連絡導体を流れ
る高周波電流を分離したり部分的に集結させたりするこ
とができるため、特別な付加回路を設けることなく帯域
外抑圧度や通過帯域近傍抑圧度を向上できる。この効果
は、例えば図8に示すような平衡入出力型の弾性表面波
フィルタと図7に示す表面実装用パッケージとの組み合
わせにおいても、同様に実現する。これに対し、図13
に示す接地用連絡導体33のように、接地用連絡導体が
単数である構成、すなわち電気的に分離されていない構
成にすると、接地用連絡導体を流れる高周波電流の分離
や集結ができないため、帯域外抑圧度の向上は不可能で
ある。
【0019】なお、図13に示す従来例からわかるよう
に、複数入出力型の表面実装用パッケージでは、接地用
連絡導体の形状が入出力用連絡導体の配置によって制限
されやすい。しかし、本発明にしたがい複数の接地用連
絡導体を設ければ、個々の接地用連絡導体の形状の自由
度が大きくなる。その結果、前記寄生成分を流れる高周
波電流の制御が容易となる。このような理由で、本発明
は複数入出力型の弾性表面波装置において特に高い効果
を発揮するのである。
【0020】弾性表面波装置が、入力信号および/また
は出力信号の周波数特性が互いに異なる複数の弾性表面
波フィルタを有する場合、接地用連絡導体を複数設けて
も、これらが図1に示すような対称形状であると、周波
数特性の異なる複数の信号における帯域外抑圧度を同等
にすることが困難である。この場合には、接地用連絡導
体の少なくとも1つを、対称軸をもたない形状とするこ
とにより、各入出力における帯域外抑圧特性をそれぞれ
所望のものとすることが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。
【0022】具体例I 図1は、弾性表面波フィルタに用いる表面実装用パッケ
ージ1を示す平面図であり、図2は、この表面実装用パ
ッケージ1にフェースダウン接続される多重モード型弾
性表面波素子10の平面図である。図3は、フェースダ
ウン接続構造の弾性表面波装置の概念を説明するための
斜視図である。図4は、図3に示すようにフェースダウ
ン接続され、蓋20によって密封封止された弾性表面波
装置の正面図である。
【0023】図1に示す表面実装用パッケージ1の外側
面には、外部回路との接続のために、入力用外部接続端
子21と、出力用外部接続端子22a、22bと、入力
側の接地用外部接続端子23a、23b、23c、23
dと、出力側の接地用外部接続端子24とが設けられて
いる。入力用外部接続端子21からは入力用連絡導体3
1が、出力用外部接続端子22a、22bからは出力用
連絡導体32a、32bが、接地用外部接続端子23
a、23b、23c、23dからは接地用連絡導体33
が、接地用外部接続端子24からは接地用連絡導体34
が、それぞれパッケージ内面に延びている。そして、入
力用連絡導体31には接続用パターン41が、出力用連
絡導体32a、32bには接続用パターン42a、42
bが、接地用連絡導体33には接続用パターン43a、
43b、43c、43dが、接地用連絡導体34には接
続用パターン44a、44bが、それぞれ設けられてい
る。
【0024】一方、表面実装用パッケージに接続される
弾性表面波装置は、圧電性基板の表面に、弾性表面波を
励受信または共振または反射させるための交差指型電極
を少なくとも1組有し、さらに、交差指型電極に接続す
る入出力電極パッドと接地用電極パッドとを有する。図
2に具体例として示す弾性表面波素子10は、圧電性基
板11の表面に、2組の交差指型電極12a、12bを
有する。両交差指型電極は、櫛形電極群3組を直列に配
置し、さらにその両端に反射用櫛形電極を配置したもの
であり、それぞれが多重モード型フィルタを構成するも
のである。一方の交差指型電極12aには、入力側に入
力電極パッド131と接地用電極パッド133a、13
3bとが接続され、出力側に出力電極パッド132aと
接地用電極パッド134aとが接続されている。他方の
交差指型電極12bには、入力側側に入力電極パッド1
31と接地用電極パッド133c、133dとが接続さ
れ、出力側に出力電極パッド132bと接地用電極パッ
ド134bとが接続されている。すなわち、入力電極パ
ッド131は、両交差指型電極において共通である。各
電極パッド上には、導電バンプ14が形成されている。
図示例における導電バンプ14は、バンプボンダーによ
り形成した金バンプである。
【0025】図3に示すように、弾性表面波素子10
は、圧電性基板11の表面が表面実装用パッケージ1の
内面と対向するようにフェースダウン接続される。
【0026】本発明では、接地用外部接続端子の少なく
とも1つと、弾性表面波素子の接地用電極パッドの少な
くとも1つとを接続する接地用連絡導体を、表面実装用
パッケージに複数設ける。接地用電極パッドの数が接地
用連絡導体の数よりも多い場合には、少なくとも1つの
連絡導体に複数の接地用電極パッドを接続すればよい。
図1に示す例では、接地用連絡導体を2つ、すなわち、
接地用連絡導体33、34を設けてある。このように接
地用連絡導体を複数設けることより、通過帯域外および
通過帯域近傍における抑圧度を向上できる。
【0027】次に、図示例における電極パッドと外部接
続端子との連絡導体を介した接続状態を、具体的に説明
する。弾性表面波素子10の入力電極パッド131およ
び出力電極パッド132a、132bは、導電バンプ1
4を介して表面実装用パッケージ1の接続用パターン4
1および接続用パターン42a、42bにそれぞれ接続
され、さらに、入力用連絡導体31および出力用連絡導
体32a、32bを介してそれぞれ入力用外部接続端子
21および出力用外部接続端子22a、22bに接続さ
れる。また、交差指型電極12aの入力側に設けた接地
用電極パッド133a、133bおよび交差指型電極1
2bの入力側に設けた接地用電極パッド133c、13
3dは、それぞれ表面実装用パッケージ1の接続用パタ
ーン43a、43bおよび接続用パターン43c、43
dに導電バンプを介して接続され、さらに、接地用連絡
導体33を介して接地用外部接続端子23a、23b、
23c、23dに接続される。また、交差指型電極12
a、12bの出力側に設けた接地用電極パッド134
a、134bは、それぞれ表面実装用パッケージ1の接
続用パターン44a、44bに導電バンプを介して接続
され、さらに、接地用連絡導体34を介して接地用外部
接続端子24に接続される。
【0028】本発明では、接地用連絡導体の少なくとも
1つが、2つ以上の接地用外部接続端子に接続する構成
とすることが好ましい。図1では、接地用連絡導体33
がこの構成となっている。この構成とすることにより、
本発明の効果はさらに高くなる。
【0029】なお、図示例では導電バンプ14を弾性表
面波素子10側に設けているが、表面実装用パッケージ
1側に設けてもよい。導電バンプは、金バンプ、ハンダ
バンプ等のいずれであってもよい。導電バンプを介した
接続には、超音波熱圧着や、導電バンプの先端に塗布し
た導電性接着剤などを利用すればよい。
【0030】また、図1では、接続用パターンを連絡導
体に対し独立したもの(連絡導体構成材料と同種または
異種の金属からなるバンプ)として示したが、例えば図
5に示すように、連絡導体に独立した接続用パターンを
設けず、導電バンプを介して電極パッドを直接接続する
構成としてもよい。接続用パターン以外の構成について
は、図5は図1と同じである。
【0031】また、図示例では、表面実装用パッケージ
の構成材料としてアルミナセラミックスを用い、連絡導
体および導体パターンとしては、タングステンの焼き付
け電極(厚さ約5μm)上にニッケル(厚さ約2μm)、
金(厚さ約0.5μm)の順にメッキしたものを用いた
が、このほか、例えば、パッケージ用材料として安価な
樹脂を使用したり、また連絡導体および導体パターンと
して銅薄板を加工して用いたりしてもよい。
【0032】本発明の効果は、特定の弾性表面波素子パ
ターン構造に限定して生じるものではない。したがっ
て、図示する多重モード型フィルタに限らず、様々な弾
性表面波素子を有する弾性表面波装置に対して本発明は
有効である。また、圧電性基板としてはLiNbO3
結晶基板を用いているが、その他、通常用いられる圧電
性基板であれば、その種類を問わず本発明を実施でき
る。
【0033】フェースダウン接続した後の工程は特に限
定されないが、通常、図4の正面図に示すように、表面
実装用パッケージ1の上に蓋20を接合して気密封止
し、完成品とする。
【0034】なお、フェースダウン接続においては、弾
性表面波振動部分が、弾性表面波素子10と表面実装用
パッケージ1との間の空隙にあるので、上部(圧電性基
板の裏面側)から樹脂コートによる封止をおこなっても
機能は損なわれない。したがって、図示はしていない
が、図1のパッケージに図2の弾性表面波素子をフェー
スダウン接続したのちに適切な樹脂で上部から覆うこと
により気密封止して、製品として完成することもでき
る。
【0035】具体例II 図7は、表面実装用パッケージ1を示す平面図であり、
図8は、多重モード型の弾性表面波素子10の平面図で
ある。これらは、図1および図2にそれぞれ示す表面実
装用パッケージおよび弾性表面波素子と同様に、フェー
スダウン接続される。図7、図8における各構成要素の
うち、図1、図2に示すものと同一のものには同一の符
号を付してある。
【0036】図8に示す弾性表面波素子10は、図2に
示す多重モードフィルタと同様な構成の2組の交差指型
電極12a、12bを2段縦属接続し、入力側に入力電
極パッド131を設け、出力側に出力電極パッド132
a、132bを設けた不平衡入力−平衡出力型のもので
ある。
【0037】図7と図8とにおいて、接続される接続用
パターンと電極パッドとの符号の組み合わせは、図1と
図2とにおける符号の組み合わせと同じである。
【0038】図8に示すような平衡出力型のフィルタ
は、平衡出力間で180度の位相の違いを帯域外まで保
持できることが望ましい。しかし、連絡導体を流れる高
周波電流は、連絡導体自体の形状あるいは連絡導体周辺
との間の前記寄生成分により位相変化を生じてしまう。
これに対し、本発明にしたがって接地用連絡導体を複数
に分離して設ければ、高周波電流の位相を制御でき、望
ましい特性を得ることができる。
【0039】具体例III 図10は、表面実装用パッケージ1を示す平面図であ
る。図10における各構成要素のうち、図1に示すもの
と同一のものには同一の符号を付してある。
【0040】図10に示す表面実装用パッケージ1は、
図1に示すものと同様に、図2に示す構造の弾性表面波
素子10のフェースダウン接続に用いられる。ただし、
図10に示す表面実装用パッケージと組み合わされる弾
性表面波素子10は、それぞれ多重モード型フィルタを
構成する2組の交差指型電極12a、12bの電極指形
状が異なり、出力電極パッド22a、22bが相異なる
通過帯域中心周波数の信号を出力するものである。
【0041】このように周波数特性の異なる複数の信号
が出力される弾性表面波素子では、表面実装用パッケー
ジ1に存在する前記寄生成分からの影響が、2組の交差
指型電極において異なる。このため、帯域外周波数特性
が2つの出力用外部接続端子22a、22bで異なって
しまう。これを補正し、それぞれの出力用外部接続端子
において所望の帯域外特性を実現するためには、接地用
連絡導体を複数に分割した上で、少なくとも一方の接地
用連絡導体を、図10に示す接地用連絡導体34のよう
に対称軸をもたない形状とし、これにより設計の自由度
を向上させることが好ましい。
【0042】前記具体例Iにおける図1では、接地用連
絡導体34が、入力用外部接続端子と2つの出力用外部
接続端子の中央とを結ぶ直線に対して対称であるが、図
10では、前記直線は対称軸とはなっていない。また、
図1において一方の接地用連絡導体34に設けてある接
続パターン44aは、図10では他方の接地用連絡導体
33上に接続パターン43eとして存在し、接地用連絡
導体34には接続パターン44だけが存在する構成とな
っている。
【0043】なお、図10では、出力用外部接続端子が
複数存在する例を挙げたが、入力用外部接続端子が複数
あり、これらに相異なる周波数特性の信号が入力される
構成の弾性表面波装置においても、対称軸の存在しない
形状の接地用連絡導体を少なくとも1つ設けることによ
り、それぞれの入力信号の帯域外周波数特性を最適なも
のとすることができる。また、出力用外部接続端子およ
び入力用外部接続端子のいずれもが複数存在する場合に
ついても、非対称形状の接地用連絡導体を用いることに
より同様な効果が実現する。
【0044】実験例1 本発明の効果を確認するために、図1に示す構成の表面
実装用パッケージと、図2に示す構成の弾性表面波素子
とを用いて、弾性表面波フィルタを作製した。なお、表
面実装用パッケージは、平面寸法を3.8mm×3.8mm
とし、隣接する外部接続端子間の距離を1.27mmとし
た。また、弾性表面波素子は、圧電性基板11の平面寸
法を2.0mm(弾性表面波伝播方向)×1.5mmとし、
圧電性基板11の厚さを0.35mmとし、導電バンプ1
4の直径を約100μmとした。この弾性表面波フィル
タでは、中心周波数を947.5MHzとした。
【0045】比較のために、図13に示す構造の表面実
装用パッケージを用いたほかは上記と同様にして、弾性
表面波フィルタを作製した。図13に示す表面実装用パ
ッケージ1は、接地用連絡導体を1つだけ設け、この接
地用連絡導体33に、接地用のすべての接続用パターン
を設けると共に、すべての接地用外部接続端子23a、
23b、23c、23d、23eを接続したものであ
る。
【0046】図1に示す構成を適用した本発明例の弾性
表面波フィルタと、図13に示す表面実装用パッケージ
を用いた比較例の弾性表面波フィルタとについて、高周
波側帯域外抑圧度を比較した。図6(a)に出力用外部
接続端子22bからの出力(出力1)を、図6(b)に
出力用外部接続端子22aからの出力(出力2)をそれ
ぞれ示す。図6(a)および図6(b)には、中心周波
数近傍から、一般に要求される3GHzまでの高周波帯域
において、本発明により抑圧度が最大で5dB程度向上し
ていることが明瞭に示されている。
【0047】実験例2 図7および図8に示す具体例について、実験例1と同様
に実際に弾性表面波フィルタを作製した。また、2つの
接地用連絡導体33、34を一体化したほかは図7に示
す具体例と同様な表面実装用パッケージを用いて、比較
例の弾性表面波フィルタを作製した。これらについて、
実験例1と同様な比較を行った。結果を図9に示す。図
9から、通過帯域近傍および3GHzまで帯域外抑圧度
が、本発明により最大で20dB以上改善されていること
がわかる。
【0048】なお、平衡出力端子からの出力は、バラン
に直結して不平衡に変換し、入出力とも不平衡にしたう
えで、ネットワークアナライザで測定した。その測定回
路の概要を図12に示す。バランは、1GHzにおいてQ
値が25以上の集中定数素子を用いて形成し、また、バ
ラン単体の減衰特性は6GHzを超えて1dB以下の減衰量
であることを、あらかじめ確認した。したがって、本実
験での本発明例と比較例との差は、意味のあるものとい
える。
【0049】実験例3 図10に示す具体例について、実験例1と同様に実際に
弾性表面波フィルタを作製した。弾性表面波素子には、
図2に示す構成であって、交差指型電極12a(出力用
外部接続端子22aに接続)の中心周波数が902.5
MHz、交差指型電極12b(出力用外部接続端子22b
に接続)の中心周波数が947.5MHzであるものを用
いた。また、2つの接地用連絡導体33、34を一体化
したほかは図10に示す具体例と同様な表面実装用パッ
ケージを用いて、比較例の弾性表面波フィルタを作製し
た。また、比較のために、図1に示す対称パターンの接
地用連絡導体を有する表面実装用パッケージを用いた弾
性表面波フィルタも作製した。
【0050】これらの弾性表面波フィルタについて、高
周波側帯域外抑圧度を比較した。図11(a)に出力用
外部接続端子22bからの出力(出力1)を、図11
(b)に出力用外部接続端子22aからの出力(出力
2)をそれぞれ示す。図11(a)および図11(b)
から、通過帯域近傍および3GHzまでの帯域外抑圧度
が、本発明により最大で5dB程度改善されていることが
わかる。また、図11(b)から、図1に示す構成を利
用したフィルタに比べ、図10に示す構成を利用したフ
ィルタでは、出力2の帯域外特性が、より均一に制御で
きていることがわかる。すなわち、図11(a)と図1
1(b)とを比較すると、図10のパッケージを用いた
場合には、出力1と出力2とにおいて同等の帯域外抑圧
特性が得られているが、図1のパッケージを用いた場合
には、異なる周波数特性を有する2つの出力のうち、出
力2の帯域外抑圧特性が劣るものとなっていることがわ
かる。この結果から、図10に示す非対称パターンの連
絡導体を有するパッケージを用いることにより、異なる
周波数特性を有する2つの外部接続端子における帯域外
抑圧特性を同等にできることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波装置に用いる表面実装用パ
ッケージの連絡導体形成面を示す平面図である。
【図2】弾性表面波素子の電極配置を示す平面図であ
る。
【図3】弾性表面波素子のフェースダウン接続を説明す
るための分解斜視図である。
【図4】気密封止後の弾性表面波装置の正面図である。
【図5】本発明の弾性表面波装置に用いる表面実装用パ
ッケージの連絡導体形成面を示す平面図である。
【図6】(a)および(b)は、図1に示す表面実装用
パッケージと図2に示す弾性表面波素子とを組み合わせ
た本発明例の弾性表面波フィルタと、比較例の弾性表面
波フィルタとについて、特性を比較したグラフであり、
(a)は図2に示す出力用外部接続端子22bからの出
力における帯域外抑圧特性を示し、(b)は図2に示す
出力用外部接続端子22aからの出力における帯域外抑
圧特性を示す。
【図7】本発明の弾性表面波装置に用いる表面実装用パ
ッケージの連絡導体形成面を示す平面図である。
【図8】弾性表面波素子の電極配置を示す平面図であ
る。
【図9】図7に示す表面実装用パッケージと図8に示す
弾性表面波素子とを組み合わせた本発明例の弾性表面波
フィルタと、比較例の弾性表面波フィルタとについて、
帯域外抑圧特性を比較したグラフである。
【図10】本発明に用いる表面実装用パッケージの連絡
導体形成面を示す平面図である。
【図11】(a)および(b)は、図10に示す表面実
装用パッケージと図2に示す弾性表面波素子とを組み合
わせた本発明例の弾性表面波フィルタと、比較例の弾性
表面波フィルタとについて、特性を比較したグラフであ
り、(a)は図2に示す出力用外部接続端子22bから
の出力における帯域外抑圧特性を示し、(b)は図2に
示す出力用外部接続端子22aからの出力における帯域
外抑圧特性を示す。
【図12】平衡出力型弾性表面波装置の評価回路の概要
を示す回路図である。
【図13】従来の弾性表面波フィルタの表面実装用パッ
ケージの連絡導体形成面を示す平面図である。
【符号の説明】
1 表面実装用パッケージ 21 入力用外部接続端子 22a、22b 出力用外部接続端子 23a、23b、23c、23d 接地用外部接続端子 24 接地用外部接続端子 31 入力用連絡導体 32a、32b 出力用連絡導体 33、34 接地用連絡導体 41 接続用パターン 42a、42b 接続用パターン 43a、43b、43c、43d、43e 接続用パタ
ーン 44、44a、44b 接続用パターン 10 弾性表面波素子 11 圧電性基板 12a、12b 交差指型電極 131 入力電極パッド 132a、132b 出力電極パッド 133a、133b、133c、133d 接地用電極
パッド 134a、134b 接地用電極パッド 14 導電バンプ 20 蓋

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性表面波素子と表面実装用パッケージ
    とを有し、 弾性表面波素子が、圧電性基板の表面に、弾性表面波を
    励受振または共振または反射させるための交差指型電極
    を少なくとも1組と、交差指型電極に接続する電極パッ
    ドとを有するものであり、 表面実装用パッケージが、入力用外部接続端子、出力用
    外部接続端子および接地用外部接続端子からなる外部接
    続端子と、外部接続端子から表面実装用パッケージの内
    面に延びる連絡導体とを有し、 圧電性基板の表面と表面実装用パッケージの内面とが対
    向し、電極パッドと連絡導体とが電気的に接続してお
    り、 表面実装用パッケージに、入力用外部接続端子および出
    力用外部接続端子の少なくとも一方が複数存在し、か
    つ、接地用外部接続端子の少なくとも1つと、弾性表面
    波素子の電極パッドのうち接地用電極パッドの少なくと
    も1つとを接続する接地用連絡導体が複数存在する弾性
    表面波装置。
  2. 【請求項2】 弾性表面波素子が平衡型弾性表面波フィ
    ルタを含むものである請求項1の弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 複数存在する接地用連絡導体の少なくと
    も1つが、対称軸をもたない形状である請求項1または
    2の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 複数存在する入力用外部接続端子に、互
    いに異なる周波数特性を有する信号が入力される請求項
    3の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 複数存在する出力用外部接続端子から、
    互いに異なる周波数特性を有する信号が出力される請求
    項3または4の弾性表面波装置。
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