JPH1114624A - 初期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キット - Google Patents
初期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キットInfo
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- JPH1114624A JPH1114624A JP18047297A JP18047297A JPH1114624A JP H1114624 A JPH1114624 A JP H1114624A JP 18047297 A JP18047297 A JP 18047297A JP 18047297 A JP18047297 A JP 18047297A JP H1114624 A JPH1114624 A JP H1114624A
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- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 初期う蝕の病巣に接触され、この初期う
蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸収機能を有
する柔軟性吸水シートを有する初期う蝕の検出・診断用
吸水シート。 【効果】 本発明の初期う蝕の検出・診断用シート及び
キットによれば、今まで主観的判断や誤診(例えば、脱
灰に因らない、つまり形成不全による白濁)の恐れのあ
る目視に頼っていた初期う蝕の管理(脱灰或いは再石灰
化の進行)が客観的にかつ半定量的に可能であり、初期
う蝕について、その脱灰程度(進行状態)を簡単かつ短
時間で検出/診断することができる。また、脱灰の抑制
効果や再石灰化の促進効果を有する口腔製品の効果を実
際の口で評価することも可能である。
蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸収機能を有
する柔軟性吸水シートを有する初期う蝕の検出・診断用
吸水シート。 【効果】 本発明の初期う蝕の検出・診断用シート及び
キットによれば、今まで主観的判断や誤診(例えば、脱
灰に因らない、つまり形成不全による白濁)の恐れのあ
る目視に頼っていた初期う蝕の管理(脱灰或いは再石灰
化の進行)が客観的にかつ半定量的に可能であり、初期
う蝕について、その脱灰程度(進行状態)を簡単かつ短
時間で検出/診断することができる。また、脱灰の抑制
効果や再石灰化の促進効果を有する口腔製品の効果を実
際の口で評価することも可能である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、初期う蝕を検出
し、脱灰の程度(進行状態)を診断することができる初
期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キッ
トに関する。
し、脱灰の程度(進行状態)を診断することができる初
期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】う窩に至るような明瞭なう蝕の検出/診
断技術としては、レントゲンによる方法が主流である
が、電気伝導性を利用した検出法も補足的に試みられて
いる。
断技術としては、レントゲンによる方法が主流である
が、電気伝導性を利用した検出法も補足的に試みられて
いる。
【0003】しかしながら、う窩に至らない初期のう
蝕、いわゆる初期う蝕(又はホワイトスポットとも呼ば
れる)の検出/診断技術としては、まだ確立された方法
がなく、肉眼的な診断に頼らざるを得ない状況にある。
蝕、いわゆる初期う蝕(又はホワイトスポットとも呼ば
れる)の検出/診断技術としては、まだ確立された方法
がなく、肉眼的な診断に頼らざるを得ない状況にある。
【0004】一方で、う蝕をより効果的に予防するため
には、初期う蝕の段階で適切な措置をすることが理想と
されており、そのためには初期う蝕を客観的に検出/診
断する必要性が求められている。
には、初期う蝕の段階で適切な措置をすることが理想と
されており、そのためには初期う蝕を客観的に検出/診
断する必要性が求められている。
【0005】現時点で初期う蝕の検出/診断技術として
は、まだ研究段階にあるが、例えば強い可視光線を当て
てう窩を透視して検出する透視法、初期う蝕の脱灰部位
にレーザー光線を当てて脱灰程度を検出するレーザー
法、脱灰部位が白く見えることから白度を検出する光散
乱法などが学術論文で紹介されている(B.A.Man
sson,J.J.ten Bosch監修:Adva
nces in Methods for Diagn
osing Coronal Caries,ARev
iew:Advance in Dental Res
earch 7(2):20〜79,1993)。
は、まだ研究段階にあるが、例えば強い可視光線を当て
てう窩を透視して検出する透視法、初期う蝕の脱灰部位
にレーザー光線を当てて脱灰程度を検出するレーザー
法、脱灰部位が白く見えることから白度を検出する光散
乱法などが学術論文で紹介されている(B.A.Man
sson,J.J.ten Bosch監修:Adva
nces in Methods for Diagn
osing Coronal Caries,ARev
iew:Advance in Dental Res
earch 7(2):20〜79,1993)。
【0006】また、脱灰部位に特定波長のレーザー光を
照射し、その部位からの反射光を定量して脱灰の程度を
評価する方法(特開平5−337142号公報)、或い
は赤外線カメラによる方法(特開平8−233758号
公報)なども提案されている。
照射し、その部位からの反射光を定量して脱灰の程度を
評価する方法(特開平5−337142号公報)、或い
は赤外線カメラによる方法(特開平8−233758号
公報)なども提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの初期
う蝕の程度を客観的かつ定量的に評価する方法は、上述
したようにまだ研究段階にあり、学術論文などで紹介さ
れている方法にはそれぞれ一長一短が認められる。例え
ば上記の透視法は、咬合面での検出には不向きであり、
またかなり進んだ脱灰でないと検出ができないこと、レ
ーザー法は、高価で大がかりな検出用の機器類が必要な
こと、光散乱法は、歯の形成異常で白く見える(つまり
脱灰によらないで白く観察される)ケースでは誤診を招
く恐れがあることなど幾つかの課題が残されている。更
に、将来での実用面を推察した場合、いずれの方法も検
出用の機器類のコストや簡便性の点で解決しなければな
らない課題があるのが現状である。
う蝕の程度を客観的かつ定量的に評価する方法は、上述
したようにまだ研究段階にあり、学術論文などで紹介さ
れている方法にはそれぞれ一長一短が認められる。例え
ば上記の透視法は、咬合面での検出には不向きであり、
またかなり進んだ脱灰でないと検出ができないこと、レ
ーザー法は、高価で大がかりな検出用の機器類が必要な
こと、光散乱法は、歯の形成異常で白く見える(つまり
脱灰によらないで白く観察される)ケースでは誤診を招
く恐れがあることなど幾つかの課題が残されている。更
に、将来での実用面を推察した場合、いずれの方法も検
出用の機器類のコストや簡便性の点で解決しなければな
らない課題があるのが現状である。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、簡単かつ客観的に初期う蝕を検出することができ、
かつ初期う蝕の脱灰の程度(進行状態)をも定量的に診
断、評価することができる初期う蝕の検出・診断用吸水
シート及び検出・診断用キットを提供することを目的と
する。
で、簡単かつ客観的に初期う蝕を検出することができ、
かつ初期う蝕の脱灰の程度(進行状態)をも定量的に診
断、評価することができる初期う蝕の検出・診断用吸水
シート及び検出・診断用キットを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸
収機能を有する柔軟性吸水シートを診断すべき歯牙と接
触させ、この吸水シートに対する歯牙からの水分吸収の
有無、程度により、この歯牙が初期う蝕に罹患している
か否かを検出、診断し得ることを知見した。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸
収機能を有する柔軟性吸水シートを診断すべき歯牙と接
触させ、この吸水シートに対する歯牙からの水分吸収の
有無、程度により、この歯牙が初期う蝕に罹患している
か否かを検出、診断し得ることを知見した。
【0010】即ち、本発明における初期う蝕の検出・診
断方法は、初期う蝕の程度を簡便、迅速かつ半定量的に
検出できるもので、その原理は極めて単純な現象(事
実)に立脚している。即ち、健全な歯質はエナメル質の
場合、約1%程度しか水分は含まれていない(残り約9
5%はミネラル分である)が、初期う蝕の状態になる
と、ミネラル分が溶け出し、含有水分はその脱灰程度に
応じて増加し、50%以上に達することもある。本発明
者は、この水分について鋭意研究した結果、歯の表面に
付着した余剰の水分を脱脂綿などで拭き取った後、初期
う蝕(う窩に至っておらず、肉眼的には歯の表面は残存
している)の部位に柔軟性で初期う蝕の病巣に含まれる
水分を吸水可能な水分吸収機能、とりわけ毛細管現象、
強電解質の等張現象又は親水性樹脂による吸水機能を有
する材料で形成された吸水性シートを強くあてがうと、
脱灰程度をある程度反映して、内部の脱灰病巣に存在す
る水分がそのシートに吸収されることを見出した。
断方法は、初期う蝕の程度を簡便、迅速かつ半定量的に
検出できるもので、その原理は極めて単純な現象(事
実)に立脚している。即ち、健全な歯質はエナメル質の
場合、約1%程度しか水分は含まれていない(残り約9
5%はミネラル分である)が、初期う蝕の状態になる
と、ミネラル分が溶け出し、含有水分はその脱灰程度に
応じて増加し、50%以上に達することもある。本発明
者は、この水分について鋭意研究した結果、歯の表面に
付着した余剰の水分を脱脂綿などで拭き取った後、初期
う蝕(う窩に至っておらず、肉眼的には歯の表面は残存
している)の部位に柔軟性で初期う蝕の病巣に含まれる
水分を吸水可能な水分吸収機能、とりわけ毛細管現象、
強電解質の等張現象又は親水性樹脂による吸水機能を有
する材料で形成された吸水性シートを強くあてがうと、
脱灰程度をある程度反映して、内部の脱灰病巣に存在す
る水分がそのシートに吸収されることを見出した。
【0011】なお、毛細管現象、強電解質の等張現象又
は親水性樹脂による吸水作用によって引き起こされる吸
水機能を利用した吸水シートの製造法に関する技術は、
特開昭63−294853号、特開平2−109562
号、特開平2−124057号、特開平8−18706
8号公報、或いは特公昭58−58124号公報などに
開示されているが、このような吸水シートが初期う蝕の
検出又は診断用として有効であることは、本発明者の新
知見である。
は親水性樹脂による吸水作用によって引き起こされる吸
水機能を利用した吸水シートの製造法に関する技術は、
特開昭63−294853号、特開平2−109562
号、特開平2−124057号、特開平8−18706
8号公報、或いは特公昭58−58124号公報などに
開示されているが、このような吸水シートが初期う蝕の
検出又は診断用として有効であることは、本発明者の新
知見である。
【0012】更に、本発明者は、上記した初期う蝕の病
巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸収機能を有する柔
軟性吸水シートに、吸水された水分定量のための呈色用
試薬を含有させるなどして、微量な水分又はその水分に
含まれる物質を検出する技術を付加することにより、吸
水される水分が少ないために吸水された水分の有無の確
認が困難となるような小さな初期う蝕をも検出又は診断
することができ、より精度の高い初期う蝕の検出/診断
用吸水シートを得ることができることを見出した。
巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸収機能を有する柔
軟性吸水シートに、吸水された水分定量のための呈色用
試薬を含有させるなどして、微量な水分又はその水分に
含まれる物質を検出する技術を付加することにより、吸
水される水分が少ないために吸水された水分の有無の確
認が困難となるような小さな初期う蝕をも検出又は診断
することができ、より精度の高い初期う蝕の検出/診断
用吸水シートを得ることができることを見出した。
【0013】また、歯表面の形状や歯間部に適合した噛
み合わせ補助具を用い、上記した本発明の初期う蝕の検
出/診断用吸水シートを適用した場合、複雑な形状をし
た歯の咬合面に吸水シートがぴったりと適合し、水分を
効果的に吸水できることを見出した。
み合わせ補助具を用い、上記した本発明の初期う蝕の検
出/診断用吸水シートを適用した場合、複雑な形状をし
た歯の咬合面に吸水シートがぴったりと適合し、水分を
効果的に吸水できることを見出した。
【0014】このような本発明の初期う蝕検出/診断用
の吸水シートは、これまで研究されてきたう蝕検出方法
と比較して、簡便性や迅速性に優れ、かつ高価な機器類
を使用しなくても初期う蝕を検出又は診断できる点で実
用的に優れた特徴を持つ。従って、歯科医院においても
或いは歯科の集団検診においても、初期う蝕を検出又は
診断する手段として、充分使用できるものである。
の吸水シートは、これまで研究されてきたう蝕検出方法
と比較して、簡便性や迅速性に優れ、かつ高価な機器類
を使用しなくても初期う蝕を検出又は診断できる点で実
用的に優れた特徴を持つ。従って、歯科医院においても
或いは歯科の集団検診においても、初期う蝕を検出又は
診断する手段として、充分使用できるものである。
【0015】即ち、本発明は、(1)初期う蝕の病巣に
接触され、この初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸水可
能な水分吸収機能を有する柔軟性吸水シートを有する初
期う蝕の検出・診断用吸水シート、(2)柔軟性吸水シ
ートが、吸水された水分もしくはこの水分中に含まれる
物質を検出する呈色用試薬を含有する上記(1)記載の
検出・診断用シート、(3)上記(1)又は(2)記載
の検出・診断用シートと、このシートを診断すべき歯牙
に密着させるための噛み合わせ補助具とを備えた初期う
蝕の検出・診断用キット、(4)上記(1)記載の検出
・診断用シートと、このシートに吸水した水分もしくは
この水分に含まれる物質を検出する呈色用試験又は診断
すべき歯の初期う蝕部位に浸透させるための色素液もし
くはマーカー用物質を溶解した溶液とを備えた初期う蝕
の検出・診断用キット、(5)検出・診断用シートを診
断すべき歯牙に密着させるための噛み合わせ補助具を含
む上記(4)記載のキットを提供する。
接触され、この初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸水可
能な水分吸収機能を有する柔軟性吸水シートを有する初
期う蝕の検出・診断用吸水シート、(2)柔軟性吸水シ
ートが、吸水された水分もしくはこの水分中に含まれる
物質を検出する呈色用試薬を含有する上記(1)記載の
検出・診断用シート、(3)上記(1)又は(2)記載
の検出・診断用シートと、このシートを診断すべき歯牙
に密着させるための噛み合わせ補助具とを備えた初期う
蝕の検出・診断用キット、(4)上記(1)記載の検出
・診断用シートと、このシートに吸水した水分もしくは
この水分に含まれる物質を検出する呈色用試験又は診断
すべき歯の初期う蝕部位に浸透させるための色素液もし
くはマーカー用物質を溶解した溶液とを備えた初期う蝕
の検出・診断用キット、(5)検出・診断用シートを診
断すべき歯牙に密着させるための噛み合わせ補助具を含
む上記(4)記載のキットを提供する。
【0016】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の吸水シートは、初期う蝕の病巣に接触さ
れ、この初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水
分吸収機能を有する柔軟性吸水シートを有するものであ
る。
と、本発明の吸水シートは、初期う蝕の病巣に接触さ
れ、この初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水
分吸収機能を有する柔軟性吸水シートを有するものであ
る。
【0017】この場合、初期う蝕の程度を良好に検出/
診断するには、使用される吸水シートに関して、(1)
初期う蝕の内部の水分をできるだけ短時間で強力に吸水
できること、(2)脱灰部位を特定するため、吸水され
た水分がシート面で拡散しないこと、(3)咬合面での
凹凸に適合させるため、柔軟性でかつ破れにくい材質や
形状であることという特性を有することが好ましい。
診断するには、使用される吸水シートに関して、(1)
初期う蝕の内部の水分をできるだけ短時間で強力に吸水
できること、(2)脱灰部位を特定するため、吸水され
た水分がシート面で拡散しないこと、(3)咬合面での
凹凸に適合させるため、柔軟性でかつ破れにくい材質や
形状であることという特性を有することが好ましい。
【0018】本発明では、吸水シートとしてこれらの条
件を満足する素材であれば、基本的にはどんなものでも
利用可能であるが、初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸
水可能な水分吸収機能を有する柔軟性吸水シートの片面
に水分不透過性の薄膜が形成されたもの、特に毛細管現
象、強電解質の等張現象又は親水性樹脂による吸水機能
を有する材料で形成された柔軟性吸水シートの片面に水
分不透過性の薄膜が形成されたものが好適に使用され
る。
件を満足する素材であれば、基本的にはどんなものでも
利用可能であるが、初期う蝕の病巣に含まれる水分を吸
水可能な水分吸収機能を有する柔軟性吸水シートの片面
に水分不透過性の薄膜が形成されたもの、特に毛細管現
象、強電解質の等張現象又は親水性樹脂による吸水機能
を有する材料で形成された柔軟性吸水シートの片面に水
分不透過性の薄膜が形成されたものが好適に使用され
る。
【0019】以下に具体例を示す。 (i)毛細管現象を利用した材料で形成された吸水シー
ト 毛細管現象を利用した吸水シートとしては、一般的に植
物繊維や合成繊維を、紙、布、不織布などのシートに成
形して得られるものが挙げられ、特にセルロースを一定
の条件でスポンジ状とし、更にこれを加圧成形したセル
ロース系スポンジが有用である。また、一般に使用され
る濾紙を柔軟性でかつ破れにくい材質や形状に改良すれ
ば、同様に有効に使用できる。
ト 毛細管現象を利用した吸水シートとしては、一般的に植
物繊維や合成繊維を、紙、布、不織布などのシートに成
形して得られるものが挙げられ、特にセルロースを一定
の条件でスポンジ状とし、更にこれを加圧成形したセル
ロース系スポンジが有用である。また、一般に使用され
る濾紙を柔軟性でかつ破れにくい材質や形状に改良すれ
ば、同様に有効に使用できる。
【0020】ここで、セルロース系スポンジを採用した
吸水シートは、セルロース骨格を有する高分子材料のス
ポンジを意味し、例えばセルロース自体からなるスポン
ジ、ビスコース、セルロースエーテル、セルロースエス
テル等の誘導体やこれらの混合物からなるスポンジなど
が使用可能である。
吸水シートは、セルロース骨格を有する高分子材料のス
ポンジを意味し、例えばセルロース自体からなるスポン
ジ、ビスコース、セルロースエーテル、セルロースエス
テル等の誘導体やこれらの混合物からなるスポンジなど
が使用可能である。
【0021】本発明では、これらの中でも特に水分を吸
水することによって膨張する特性を有するものを使用す
ると、図1に示すように吸水前の吸水シート1は、初期
う蝕の病巣に含まれる水分を吸水させた時、吸水後の吸
水シート1の病巣部位接触部分2のみが膨張し、病巣部
位を特定できることから、より好適である。
水することによって膨張する特性を有するものを使用す
ると、図1に示すように吸水前の吸水シート1は、初期
う蝕の病巣に含まれる水分を吸水させた時、吸水後の吸
水シート1の病巣部位接触部分2のみが膨張し、病巣部
位を特定できることから、より好適である。
【0022】この場合、この吸水シートの片面に水分不
透過性の薄い皮膜、例えばポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニリデンなどを合着させ、その表面に膨
張程度をモアレ模様として強調できるように格子縞を印
刷、形成したものが実用性に優れている。
透過性の薄い皮膜、例えばポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニリデンなどを合着させ、その表面に膨
張程度をモアレ模様として強調できるように格子縞を印
刷、形成したものが実用性に優れている。
【0023】上記セルロース系スポンジシートの物性値
としては、平均細孔直径10〜100μm、未圧縮密度
0.01〜0.2g/cm3、圧縮密度0.1〜0.8
g/cm3、厚さ0.1〜3mmの範囲にあるものが適
している。
としては、平均細孔直径10〜100μm、未圧縮密度
0.01〜0.2g/cm3、圧縮密度0.1〜0.8
g/cm3、厚さ0.1〜3mmの範囲にあるものが適
している。
【0024】セルロース系スポンジの作製法に関する技
術は、例えば特開昭63−294853号、特開平2−
109562号、特開平2−124057号公報に開示
されている。
術は、例えば特開昭63−294853号、特開平2−
109562号、特開平2−124057号公報に開示
されている。
【0025】また、上記した毛細管現象を利用した吸水
シートにおいては、吸水後にシート面を水分が拡散し、
脱灰部位が不鮮明になることがあるので、拡散を防止し
て吸水部を更に確認し易くするため、セルロース系材質
のシートに保湿/保水機能を持った天然又は合成の水溶
性高分子化合物を含浸させ、吸水された水分の拡散を防
止したものがより有効である。この場合は、図2に示す
ように水溶性高分子化合物を含浸させた吸水シート1’
は、吸水後に病巣部位接触部分2’が盛り上がることな
く濡れた状態となり、鮮明となる。
シートにおいては、吸水後にシート面を水分が拡散し、
脱灰部位が不鮮明になることがあるので、拡散を防止し
て吸水部を更に確認し易くするため、セルロース系材質
のシートに保湿/保水機能を持った天然又は合成の水溶
性高分子化合物を含浸させ、吸水された水分の拡散を防
止したものがより有効である。この場合は、図2に示す
ように水溶性高分子化合物を含浸させた吸水シート1’
は、吸水後に病巣部位接触部分2’が盛り上がることな
く濡れた状態となり、鮮明となる。
【0026】なお、含浸させる水溶性高分子化合物とし
ては、例えばカルボキシメチルセルロース、ハイドロキ
シエチルセルロース、グアーガム、キサンタンガム、カ
ラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ポリアクリル酸塩
などが使用できる。
ては、例えばカルボキシメチルセルロース、ハイドロキ
シエチルセルロース、グアーガム、キサンタンガム、カ
ラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ポリアクリル酸塩
などが使用できる。
【0027】(ii)強電解質の等張現象又は親水性樹
脂を利用した材料で形成された吸水シート 等張現象を利用した材料で形成された吸水シートとして
は、水だけを通す薄い半透膜の上に等張現象を引き起こ
す物質をコーティングしたものが好適に使用され、更に
そのコーティング物質が剥れないように水分不透過性の
薄膜でシールした層状にしたものがより好適に使用され
る。場合によっては、上記の半透膜の下にセルロース系
の薄膜を固着させた三層構造のシートも有効である。
脂を利用した材料で形成された吸水シート 等張現象を利用した材料で形成された吸水シートとして
は、水だけを通す薄い半透膜の上に等張現象を引き起こ
す物質をコーティングしたものが好適に使用され、更に
そのコーティング物質が剥れないように水分不透過性の
薄膜でシールした層状にしたものがより好適に使用され
る。場合によっては、上記の半透膜の下にセルロース系
の薄膜を固着させた三層構造のシートも有効である。
【0028】ここで、半透膜の材質としては、例えばポ
リビニルアルコールなどが使用できる。また、等張現象
を引き起こす物質としては、アクリル酸化合物やエチレ
ンオキサイド等の高分子重合体、水溶性の高い糖類(例
えば、砂糖、グルコース、グリセリン、ソルビット、キ
シリトール)などが使用できる。
リビニルアルコールなどが使用できる。また、等張現象
を引き起こす物質としては、アクリル酸化合物やエチレ
ンオキサイド等の高分子重合体、水溶性の高い糖類(例
えば、砂糖、グルコース、グリセリン、ソルビット、キ
シリトール)などが使用できる。
【0029】このような等張現象を利用した吸水シート
の作製に関する技術は、例えば特公昭58−58124
号公報に半透膜に強電解質を保持された吸水シートの製
造技術が開示されている。
の作製に関する技術は、例えば特公昭58−58124
号公報に半透膜に強電解質を保持された吸水シートの製
造技術が開示されている。
【0030】また、親水性樹脂を利用した吸水シートと
しては、特開平8−187068号公報に提案されてい
るエチレンオキサイドと半透膜からなる吸水シートが好
適である。
しては、特開平8−187068号公報に提案されてい
るエチレンオキサイドと半透膜からなる吸水シートが好
適である。
【0031】本発明では、上記した毛細管現象、強電解
質等の等張現象又は親水性樹脂による吸水機能を利用し
た吸水シートにおいて、使用上の機能性を高めるため、
また診断した歯面の対合歯からの水分影響を除くため、
吸水部を更に確認し易くするため、かかる吸水シートの
片面に水分不透過性の薄い皮膜を合着させ、歯面と接す
る反対側を水分が透過しない薄い膜でコートした形状と
することが有効である。この場合、水分不透過性の薄い
皮膜としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニリデンなどが好適に用いられる。
質等の等張現象又は親水性樹脂による吸水機能を利用し
た吸水シートにおいて、使用上の機能性を高めるため、
また診断した歯面の対合歯からの水分影響を除くため、
吸水部を更に確認し易くするため、かかる吸水シートの
片面に水分不透過性の薄い皮膜を合着させ、歯面と接す
る反対側を水分が透過しない薄い膜でコートした形状と
することが有効である。この場合、水分不透過性の薄い
皮膜としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニリデンなどが好適に用いられる。
【0032】このような本発明の初期う蝕の検出・診断
用吸水シートは、口腔内の状況や歯の形態を考えて、約
3mm以下の厚さで縦横又は直径1cm程度の大きさが
好ましく、適応部位に応じてそれぞれの工夫を施すこと
が好ましい。例えば咬合面では、噛み合わせ力で本発明
の吸水シートを脱灰患部に強くあてがって吸水できるよ
うにやや厚みをもった弾力性のある形状が適している。
歯と歯の隣接面では、隣接する歯牙をリング等で暫定的
に乖離し、その隙間に吸水シートを挿入して吸水できる
よう、やや薄めで挿入用ガイドなどで挿入し易くした形
状が好ましい。
用吸水シートは、口腔内の状況や歯の形態を考えて、約
3mm以下の厚さで縦横又は直径1cm程度の大きさが
好ましく、適応部位に応じてそれぞれの工夫を施すこと
が好ましい。例えば咬合面では、噛み合わせ力で本発明
の吸水シートを脱灰患部に強くあてがって吸水できるよ
うにやや厚みをもった弾力性のある形状が適している。
歯と歯の隣接面では、隣接する歯牙をリング等で暫定的
に乖離し、その隙間に吸水シートを挿入して吸水できる
よう、やや薄めで挿入用ガイドなどで挿入し易くした形
状が好ましい。
【0033】本発明では、初期う蝕を検出又は診断する
際、歯面、とりわけ複雑な咬合面に吸水シートをぴった
りと適合させることは、検出を可能にする上で非常に重
要なことである。この場合は、吸水シートを柔軟性のあ
る材質で作製し、かつ弾力性のある形状にすることであ
る程度は対応可能であるが、より有効な方法として、速
硬性レジン、石膏などで「歯型」等の噛み合わせ補助具
を作製し、この噛み合わせ補助具を用いて本発明の初期
う蝕の検出・診断用吸水シートを歯面に適用する方法が
ある。具体的には、図3に示したように、初期う蝕3を
有する歯4のう蝕面と対合歯5との間に噛み合わせ補助
具6を介して吸水シートが挟まれた状態とし、上下の歯
で強く噛み合わせることにより、吸水シートは、咬合面
の形状にぴったりと適合し、水分を効果的に吸水でき
る。
際、歯面、とりわけ複雑な咬合面に吸水シートをぴった
りと適合させることは、検出を可能にする上で非常に重
要なことである。この場合は、吸水シートを柔軟性のあ
る材質で作製し、かつ弾力性のある形状にすることであ
る程度は対応可能であるが、より有効な方法として、速
硬性レジン、石膏などで「歯型」等の噛み合わせ補助具
を作製し、この噛み合わせ補助具を用いて本発明の初期
う蝕の検出・診断用吸水シートを歯面に適用する方法が
ある。具体的には、図3に示したように、初期う蝕3を
有する歯4のう蝕面と対合歯5との間に噛み合わせ補助
具6を介して吸水シートが挟まれた状態とし、上下の歯
で強く噛み合わせることにより、吸水シートは、咬合面
の形状にぴったりと適合し、水分を効果的に吸水でき
る。
【0034】この場合、歯型は通常の方法で作製するこ
とができ、材質としては、例えば速硬性レジン、石膏な
どを挙げることができる。
とができ、材質としては、例えば速硬性レジン、石膏な
どを挙げることができる。
【0035】本発明の初期う蝕の検出・診断用吸水シー
トは、初期う蝕から吸水された水分を検出又は定量して
初期う蝕を検出又は診断するものであり、このために吸
水シートを適当な染料で染色して有色とし、白色のシー
トでは見分けにくい濡れ(吸水された水分)を強調する
方法などを採用することができるが、より強力に見分け
るには、視覚的に判別できる呈色反応を応用することが
できる。呈色反応としては、水和反応、酸塩基反応、酸
化還元反応、キレート形成反応、錯体形成反応、pH指
示反応など様々な反応が利用できる。例えば、水分を含
んだ吸水シートに無水の硫酸銅、塩化コバルト、シリカ
ゲルなどの微粉末を作用させて呈色する方法、或いはカ
ールフィッシャー法(Karl Fisher Met
hod)により水を検出する方法など、水和反応や化学
反応を伴う種々の呈色反応が応用できる。なお、吸水シ
ートに吸水された水分は、電気抵抗などの電気的手段、
或いは水分子の光吸収による分光学的方法(例えば赤外
線吸収スペクトル)でも測定できる。
トは、初期う蝕から吸水された水分を検出又は定量して
初期う蝕を検出又は診断するものであり、このために吸
水シートを適当な染料で染色して有色とし、白色のシー
トでは見分けにくい濡れ(吸水された水分)を強調する
方法などを採用することができるが、より強力に見分け
るには、視覚的に判別できる呈色反応を応用することが
できる。呈色反応としては、水和反応、酸塩基反応、酸
化還元反応、キレート形成反応、錯体形成反応、pH指
示反応など様々な反応が利用できる。例えば、水分を含
んだ吸水シートに無水の硫酸銅、塩化コバルト、シリカ
ゲルなどの微粉末を作用させて呈色する方法、或いはカ
ールフィッシャー法(Karl Fisher Met
hod)により水を検出する方法など、水和反応や化学
反応を伴う種々の呈色反応が応用できる。なお、吸水シ
ートに吸水された水分は、電気抵抗などの電気的手段、
或いは水分子の光吸収による分光学的方法(例えば赤外
線吸収スペクトル)でも測定できる。
【0036】また、初期う蝕の内部に存在する水に溶解
している様々な物質(リン酸イオン、塩化物イオン、チ
オシアン酸イオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンなどイオン類、或いはタンパク質、
酵素、糖類など)について、その呈色反応で検出する方
法も可能である。例えば、カルシウムイオンでは、カル
セイン、オルトクレゾールフタレインコンプレキソ、ロ
ーダミンBなどの呈色や蛍光発色指示薬を使用して、ま
たリン酸イオンの場合では、リン酸・モリブテン酸反応
を利用してモリブデン酸アンモニウムを呈色試薬として
用いて検出できる。
している様々な物質(リン酸イオン、塩化物イオン、チ
オシアン酸イオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンなどイオン類、或いはタンパク質、
酵素、糖類など)について、その呈色反応で検出する方
法も可能である。例えば、カルシウムイオンでは、カル
セイン、オルトクレゾールフタレインコンプレキソ、ロ
ーダミンBなどの呈色や蛍光発色指示薬を使用して、ま
たリン酸イオンの場合では、リン酸・モリブテン酸反応
を利用してモリブデン酸アンモニウムを呈色試薬として
用いて検出できる。
【0037】上記の検出法は、初期う蝕からの水分を吸
水した吸水シートに対して、上記呈色用試薬を作用させ
ることによって、検出・診断を行うことができるが、上
記吸水シートに予め初期う蝕からの水分又は水分に含有
させる物質を検出するための呈色用試薬を含有させてお
くことができ、これによって初期う蝕から吸水された水
分を上記のような方法で水分又はその水分に含まれる物
質を検出/定量することで、吸水される水分が少ないた
めに吸水された水分の有無の確認が困難となるような小
さな初期う蝕をも検出又は診断することができ、より精
度の高い初期う蝕の検出・診断用吸水シートとすること
ができる。
水した吸水シートに対して、上記呈色用試薬を作用させ
ることによって、検出・診断を行うことができるが、上
記吸水シートに予め初期う蝕からの水分又は水分に含有
させる物質を検出するための呈色用試薬を含有させてお
くことができ、これによって初期う蝕から吸水された水
分を上記のような方法で水分又はその水分に含まれる物
質を検出/定量することで、吸水される水分が少ないた
めに吸水された水分の有無の確認が困難となるような小
さな初期う蝕をも検出又は診断することができ、より精
度の高い初期う蝕の検出・診断用吸水シートとすること
ができる。
【0038】更に、初期う蝕の脱灰部位に、浸透性の高
い色素液(例えば、食品添加物用の赤色2号、青色1
号、緑色2号等)を塗布して脱灰内部に色素を浸透させ
た後、歯の表面に残った余剰の色素液を拭き取り、次い
で、吸水シートで内部に浸透した色素液を吸水して、脱
灰の程度を判定する方法、或いは同様に初期う蝕の脱灰
部位に可溶性の物質(マーカー)を含む溶液を塗布して
脱灰内部にそのマーカーを浸透させた後、歯の表面に残
った余剰の溶液を拭き取り、次いで吸水シートで内部に
浸透したマーカーを吸着して、そのマーカーの量を肉眼
的或いは分光学的や、電気抵抗値の測定などの電気的手
段で測定することで脱灰の程度を判定する方法なども好
適に利用し得る。
い色素液(例えば、食品添加物用の赤色2号、青色1
号、緑色2号等)を塗布して脱灰内部に色素を浸透させ
た後、歯の表面に残った余剰の色素液を拭き取り、次い
で、吸水シートで内部に浸透した色素液を吸水して、脱
灰の程度を判定する方法、或いは同様に初期う蝕の脱灰
部位に可溶性の物質(マーカー)を含む溶液を塗布して
脱灰内部にそのマーカーを浸透させた後、歯の表面に残
った余剰の溶液を拭き取り、次いで吸水シートで内部に
浸透したマーカーを吸着して、そのマーカーの量を肉眼
的或いは分光学的や、電気抵抗値の測定などの電気的手
段で測定することで脱灰の程度を判定する方法なども好
適に利用し得る。
【0039】マーカーを使用する方法では、マーカーと
呈色反応する試薬を予め吸水シートに含浸させて即座に
判定する方法、或いはマーカーを吸着後、吸水シートに
呈色試薬を塗布して判定する方法とが可能である。この
ようなマーカーとしては、人体や歯に対して安全で、か
つ微量分析に適した物質がよく、例えばフッ化物イオン
をマーカーとした場合では、アリザリンコンプレックス
法が、ヨウ素(ヨウ素とヨウ化カリウム混合液)をマー
カーとした場合では、ヨウ素デンプン反応、ヨウ素との
酸化還元反応が利用できる。その他のマーカーとして
は、鉄、銅、ニッケル、スズ、アルミニウム、カリウム
等の金属イオン、亜硫酸、亜硝酸、硝酸、有機酸(アス
コルビン酸)等の陰イオンが利用でき、その呈色試薬と
しては、o−フェナントロリン法による鉄イオンの発色
法(赤色)、フェロシアン化カリウム法による銅イオン
の発色法(赤褐色)、ジメチルグリオキシム法によるニ
ッケルイオンの発色法(赤色)、ジチオール法によるス
ズイオンの発色法(赤色)、アルミノン法によるアルミ
ニウムイオンの発色法(赤色)、ヘキサニトリロコバル
ト(III)によるカリウムイオンの発色法(黄色)、
α−ジフェニルアミン法による硝酸イオンの発色法(深
青色)などが可能である。また、亜硫酸イオン、亜硝酸
イオン、アスコルビン酸イオンなどの還元性物質に対し
ては、ヨウ素デンプン液との酸化還元反応を利用したヨ
ウ素の発色法(紫色)が利用できる。
呈色反応する試薬を予め吸水シートに含浸させて即座に
判定する方法、或いはマーカーを吸着後、吸水シートに
呈色試薬を塗布して判定する方法とが可能である。この
ようなマーカーとしては、人体や歯に対して安全で、か
つ微量分析に適した物質がよく、例えばフッ化物イオン
をマーカーとした場合では、アリザリンコンプレックス
法が、ヨウ素(ヨウ素とヨウ化カリウム混合液)をマー
カーとした場合では、ヨウ素デンプン反応、ヨウ素との
酸化還元反応が利用できる。その他のマーカーとして
は、鉄、銅、ニッケル、スズ、アルミニウム、カリウム
等の金属イオン、亜硫酸、亜硝酸、硝酸、有機酸(アス
コルビン酸)等の陰イオンが利用でき、その呈色試薬と
しては、o−フェナントロリン法による鉄イオンの発色
法(赤色)、フェロシアン化カリウム法による銅イオン
の発色法(赤褐色)、ジメチルグリオキシム法によるニ
ッケルイオンの発色法(赤色)、ジチオール法によるス
ズイオンの発色法(赤色)、アルミノン法によるアルミ
ニウムイオンの発色法(赤色)、ヘキサニトリロコバル
ト(III)によるカリウムイオンの発色法(黄色)、
α−ジフェニルアミン法による硝酸イオンの発色法(深
青色)などが可能である。また、亜硫酸イオン、亜硝酸
イオン、アスコルビン酸イオンなどの還元性物質に対し
ては、ヨウ素デンプン液との酸化還元反応を利用したヨ
ウ素の発色法(紫色)が利用できる。
【0040】
【発明の効果】本発明の初期う蝕の検出・診断用シート
及びキットによれば、今まで主観的判断や誤診(例え
ば、脱灰に因らない、つまり形成不全による白濁)の恐
れのある目視に頼っていた初期う蝕の管理(脱灰或いは
再石灰化の進行)が客観的にかつ半定量的に可能であ
り、初期う蝕について、その脱灰程度(進行状態)を簡
単かつ短時間で検出/診断することができる。また、脱
灰の抑制効果や再石灰化の促進効果を有する口腔製品の
効果を実際の口で評価することも可能である。
及びキットによれば、今まで主観的判断や誤診(例え
ば、脱灰に因らない、つまり形成不全による白濁)の恐
れのある目視に頼っていた初期う蝕の管理(脱灰或いは
再石灰化の進行)が客観的にかつ半定量的に可能であ
り、初期う蝕について、その脱灰程度(進行状態)を簡
単かつ短時間で検出/診断することができる。また、脱
灰の抑制効果や再石灰化の促進効果を有する口腔製品の
効果を実際の口で評価することも可能である。
【0041】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
【0042】〔実施例1〕肉眼的に判断して、初期う蝕
を有するヒト抜去歯(臼歯)を用意し、歯の表面を清浄
にした後、歯科用のレジンにて咬合面の「型」を作製し
た。次に、抜去歯を人工唾液の中に浸漬し、水分を含ま
せた後、これを人工唾液から取り出し、余剰の水分を充
分拭き取った。その後、表1に示す素材の片面に水分不
透過性薄膜としてポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニリデンを形成した吸水シートを咬合面に置き、そ
の上に「型」を置いた。「型」の上から、約20kgの
加重を約30秒間かけ、水分を吸収させた。その結果を
表1に示す。
を有するヒト抜去歯(臼歯)を用意し、歯の表面を清浄
にした後、歯科用のレジンにて咬合面の「型」を作製し
た。次に、抜去歯を人工唾液の中に浸漬し、水分を含ま
せた後、これを人工唾液から取り出し、余剰の水分を充
分拭き取った。その後、表1に示す素材の片面に水分不
透過性薄膜としてポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニリデンを形成した吸水シートを咬合面に置き、そ
の上に「型」を置いた。「型」の上から、約20kgの
加重を約30秒間かけ、水分を吸収させた。その結果を
表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】〔実施例2〕吸水された水分又はその水分
に含まれる物質について、表2に示す吸水シートを用い
て以下の方法で本検出法の有用性を検証した。初期う蝕
を有する臼歯(サンプル)の表面を清浄にした後、下記
の三つの方法で初期う蝕検出のための処置を行った。 サンプルを人工唾液へ浸漬する→歯の表面の余剰の水
分を脱脂綿で取り除く→吸水シートをあてがう→その上
に当該歯の咬合面の「歯型」を置く→一定圧の力(約2
0kg)で加圧する→吸水シートを取り出し、吸収状態
を観察し、初期う蝕の状態を判定する。 サンプルを人工唾液へ浸漬する→歯の表面の余剰の水
分を脱脂綿で取り除く→吸水シートをあてがう→その上
に当該歯の咬合面の「歯型」を置く→一定圧の力(約2
0kg)で加圧する→吸水シートを取り出す→水分検出
指示薬をシートに滴下する→吸収状態を観察し、初期う
蝕の状態を判定する。 エアーブローなどで、サンプルの初期う蝕の部位を乾
燥させる(約15秒)→水溶性塩類の飽和液、或いは呈
色性指示薬液をその部位に滴下する→約10秒後、余剰
の水溶液を取り除く→吸水シートをあてがう→その上に
当該歯の咬合面の「歯型」を置く→一定圧の力(約20
kg)で加圧する→吸水シートを取り出し、吸収状態を
観察し、初期う蝕の状態を判定する。 上記のような方法で検討された結果を下記の表2にまと
めた。
に含まれる物質について、表2に示す吸水シートを用い
て以下の方法で本検出法の有用性を検証した。初期う蝕
を有する臼歯(サンプル)の表面を清浄にした後、下記
の三つの方法で初期う蝕検出のための処置を行った。 サンプルを人工唾液へ浸漬する→歯の表面の余剰の水
分を脱脂綿で取り除く→吸水シートをあてがう→その上
に当該歯の咬合面の「歯型」を置く→一定圧の力(約2
0kg)で加圧する→吸水シートを取り出し、吸収状態
を観察し、初期う蝕の状態を判定する。 サンプルを人工唾液へ浸漬する→歯の表面の余剰の水
分を脱脂綿で取り除く→吸水シートをあてがう→その上
に当該歯の咬合面の「歯型」を置く→一定圧の力(約2
0kg)で加圧する→吸水シートを取り出す→水分検出
指示薬をシートに滴下する→吸収状態を観察し、初期う
蝕の状態を判定する。 エアーブローなどで、サンプルの初期う蝕の部位を乾
燥させる(約15秒)→水溶性塩類の飽和液、或いは呈
色性指示薬液をその部位に滴下する→約10秒後、余剰
の水溶液を取り除く→吸水シートをあてがう→その上に
当該歯の咬合面の「歯型」を置く→一定圧の力(約20
kg)で加圧する→吸水シートを取り出し、吸収状態を
観察し、初期う蝕の状態を判定する。 上記のような方法で検討された結果を下記の表2にまと
めた。
【0045】
【表2】
【図1】本発明の初期う蝕検出・診断用吸水シートをセ
ルローススポンジで作製した際の概略断面図で、(A)
は吸水前、(B)は吸水後の状態を示す。
ルローススポンジで作製した際の概略断面図で、(A)
は吸水前、(B)は吸水後の状態を示す。
【図2】本発明の初期う蝕検出・診断用吸水シートを水
溶性高分子化合物処理セルロースで作製した際の概略断
面図で、(A)は吸水前、(B)は吸水後の状態を示
す。
溶性高分子化合物処理セルロースで作製した際の概略断
面図で、(A)は吸水前、(B)は吸水後の状態を示
す。
【図3】本発明の初期う蝕検出・診断用吸水シートを噛
み合わせ補助具を用いて歯面に適用した状態の断面図で
ある。
み合わせ補助具を用いて歯面に適用した状態の断面図で
ある。
1 吸水シート 1’ 吸水シート 2 病巣部位接触部分 2’ 病巣部位接触部分 3 初期う蝕 4 歯 5 対合歯 6 噛み合わせ補助具
Claims (5)
- 【請求項1】 初期う蝕の病巣に接触され、この初期う
蝕の病巣に含まれる水分を吸水可能な水分吸収機能を有
する柔軟性吸水シートを有する初期う蝕の検出・診断用
吸水シート。 - 【請求項2】 柔軟性吸水シートが、吸水された水分も
しくはこの水分中に含まれる物質を検出する呈色用試薬
を含有する請求項1記載の検出・診断用シート。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の検出・診断用シー
トと、このシートを診断すべき歯牙に密着させるための
噛み合わせ補助具とを備えた初期う蝕の検出・診断用キ
ット。 - 【請求項4】 請求項1記載の検出・診断用シートと、
このシートに吸水した水分もしくはこの水分に含まれる
物質を検出する呈色用試験又は診断すべき歯の初期う蝕
部位に浸透させるための色素液もしくはマーカー用物質
を溶解した溶液とを備えた初期う蝕の検出・診断用キッ
ト。 - 【請求項5】 検出・診断用シートを診断すべき歯牙に
密着させるための噛み合わせ補助具を含む請求項4記載
のキット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18047297A JPH1114624A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 初期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18047297A JPH1114624A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 初期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1114624A true JPH1114624A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=16083824
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18047297A Pending JPH1114624A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 初期う蝕の検出・診断用吸水シート及び検出・診断用キット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1114624A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7147471B2 (en) | 2000-12-08 | 2006-12-12 | 3M Espe Ag | Use of moulding compounds for producing treatment devices |
| US7175430B1 (en) * | 1999-06-11 | 2007-02-13 | 3M Espe Ag | Support materials and imaging method for intraoral diagnostic purposes |
| KR20180051841A (ko) * | 2016-11-09 | 2018-05-17 | 이선미 | 충치진단키트 |
-
1997
- 1997-06-20 JP JP18047297A patent/JPH1114624A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7175430B1 (en) * | 1999-06-11 | 2007-02-13 | 3M Espe Ag | Support materials and imaging method for intraoral diagnostic purposes |
| US7147471B2 (en) | 2000-12-08 | 2006-12-12 | 3M Espe Ag | Use of moulding compounds for producing treatment devices |
| KR20180051841A (ko) * | 2016-11-09 | 2018-05-17 | 이선미 | 충치진단키트 |
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