JPH11146700A - 同期電動機の制御方法 - Google Patents

同期電動機の制御方法

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JPH11146700A
JPH11146700A JP9304751A JP30475197A JPH11146700A JP H11146700 A JPH11146700 A JP H11146700A JP 9304751 A JP9304751 A JP 9304751A JP 30475197 A JP30475197 A JP 30475197A JP H11146700 A JPH11146700 A JP H11146700A
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JP
Japan
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magnetic flux
current
magnetic
synchronous motor
axis armature
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JP9304751A
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Mitsuhiro Kawamura
光弘 川村
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期電動機の電機子反作用リアクタンスが磁
気飽和現象のため磁束が大きくなると値が低下すること
による磁束演算によって算定される磁束と実際の磁束と
のずれを解消し得る同期電動機の磁気飽和モデルを求め
る。 【解決手段】 同期電動機で無負荷飽和特性たる磁気飽
和モデルに関しての唯一の実測値である直軸電機子反作
用リアクタンスの磁気飽和特性Xad(id ,0)=Xad
(if ,0)を得(S1 )、直軸電機子電流id と横軸
電機子電流iq との組合せで磁気ベクトルポテンシャル
の基本波の正弦成分Ad (id ,iq )、余弦成分Aq
(id ,iq )を求め(S2 )、更に横軸電機子反作用
リアクタンスの不飽和値Xaq(0,0)を得(S3 )、
この実測値と磁界解析値とを組合せることで(S4 )横
軸電機子反作用リアクタンスの飽和特性を求める
(S6 )。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベクトル制御のため
の磁束演算に用いる同期電動機の磁気飽和モデルとし
て、実測値である無負荷飽和特性を用いて有限要素法に
よる磁界解析で実測不可能な運転状態下での磁気飽和特
性を補うことで精度のよい磁気飽和モデルを用いた同期
電動機の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は本発明においても用いられるが、
従来においても用いられてきた一般的な同期電動機の駆
動制御装置の基本的構成を示すブロック図であり、図中
1は速度指令値Nに基づいて電力を供給する駆動制御装
置、2は駆動制御対象である同期電動機を示している。
駆動制御装置1は速度制御器11、磁束制御器12、電
流制御器13、座標変換器14、電力供給器15、同期
電動機2の回転子の回転速度n及び磁極の位置を検出す
る速度・位置検出器16及び磁束演算器17等を備えて
いる。
【0003】速度制御器11は外部から与えられる速度
指令値Nと、速度・位置検出器16で検出した同期電動
機2における回転子の回転速度nとを比較し、この比較
結果に基づいてトルク電流指令値を演算し、これを電流
制御器13へ出力する。磁束制御器12は同期電動機2
の磁束の大きさを、磁束基準値設定器19から入力され
る磁束基準値、換言すれば磁束指令値に一致させるに必
要な励磁電流指令値を演算し、これを電流制御器13へ
出力する。なお同期電動機2の内部の磁束の大きさは直
接測定することができないので、磁束演算器17が算定
する磁束の大きさを用いる。
【0004】電流制御器13は速度制御器11から入力
されるトルク電流指令値及び磁束制御器12から入力さ
れる励磁電流指令値と、座標変換器18から入力される
起磁力が磁束の方向と直交するトルク電流及び起磁力が
磁束の方向となる励磁電流とを比較し、その比較結果か
ら電流制御信号を演算し、これを座標変換器14へ出力
する。座標変換器14は磁束演算器17が算定した磁束
の方向を基準として入力された電流制御信号を、3相交
流及び界磁電流の制御信号に座標変換し、これを電力供
給器15へ出力する。電力供給器15はインバータ等で
構成されており、座標変換器14から入力される制御信
号に対応した3相交流及び界磁電流を同期電動機2へ供
給する。
【0005】速度・位置検出器16は同期電動機2にお
ける回転子に設けた回転数検出器にて回転速度n及び磁
極の位置を検出し、回転速度nを速度制御器11及び磁
束基準値設定器19へ、また磁極の位置は座標変換器1
8へ出力する。磁束基準値設定器19は入力された回転
子の回転速度nに応じた大きさの磁束を決定し、これを
磁束制御器12へ出力する。また座標変換器18は磁束
演算器17が算定した磁束の方向を基準として速度・位
置検出器16で検出した回転子の磁極の位置毎に、電力
供給器15から同期電動機2への給電線に設けた電流検
出器SEu ,SEW 及びSEf にて検出されたu相、w
相及び界磁の各電流iu 、iW 、if をその起磁力が磁
束の方向に直交するトルク電流及び起磁力が磁束の方向
の励磁電流に座標変換し、これらを電流制御器13へ出
力する。磁束の方向は磁束演算器17が算定した値を用
いる。磁束演算器17に予め入力されている図6、図7
に示す如き特性データ、即ち同期電動機の磁気飽和モデ
ルに基づいて磁束の方向及び大きさを算出し、これを座
標変換器14、18及び磁束制御器12へ出力してい
る。
【0006】図6は励磁電流i0 に対する磁束φの飽和
特性を示す特性図であり、横軸に励磁電流i0 を、また
縦軸に磁束φをとって示してある。図7は磁束φ0 ,φ
s を励磁電流i0 で除算して求めた電機子反作用リアク
タンスの励磁電流i0 に対する飽和特性(磁気飽和モデ
ル)を示す特性図であり、横軸に励磁電流i0 を、また
縦軸に電機子反作用リアクタンスφ/i0 をとって示し
てある。
【0007】同期電動機2は、トルク電流と磁束の大き
さの積に対応したトルクを発生するので、その制御には
トルク電流と磁束の大きさを正確に設定制御する必要が
あり、磁束演算器17が算定する磁束の方向に基づき座
標変換されるトルク電流の精度及び磁束演算器17が算
定する磁束の大きさの精度が悪いと、正確なトルク制御
が困難となる。従って、磁束演算器17が算定する磁束
の方向と大きさを実際の同期電動機2内部の磁束のそれ
と一致させることが正確なトルク制御のために重要とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで図7に示す磁
気飽和モデルは、図8に示す無負荷飽和特性を示す特性
図から求める。無負荷飽和特性は、電機子電流を流さな
い無負荷条件下で、界磁電流のみ流して生じる直軸磁束
による電機子電圧を測定して求める。即ち、図7に示す
磁気飽和モデルは、同期電動機2の磁極方向である直軸
の起磁力による直軸の磁束の磁気飽和特性を表現してい
る。図9は、同期電動機2における電機子の磁極片にお
ける無負荷運転条件下での磁束を示す概念図である。
【0009】一方、電機子電流を流す負荷条件下では、
図10に示す直軸電機子電流による磁極方向の直軸磁束
と、図11に示す横軸電機子電流による磁極と直交する
横軸磁束とが存在する。図12は、界磁電流による図9
に示す磁束、直軸電機子電流による図10に示す直軸磁
束、横軸電機子電流による図11に示す横軸磁束が混在
して存在する負荷条件下での磁束を示す概念図である。
【0010】磁束が複雑な流れとなる負荷条件下では、
図9に示す磁束のみに基づいて求めた図7に示す磁気飽
和モデルを用いたのでは、同期電動機2の磁束を正確に
表現できず、その結果、駆動制御装置1の磁束演算器1
7で算定する磁束の大きさ、方向が制御の対象となる同
期電動機2の実際の磁束の大きさ、方向と一致しない。
【0011】負荷条件下での磁気飽和特性と無負荷条件
下での磁気飽和特性とに大きな差が生じる場合には、ト
ルク制御精度の悪化、制御安定性の悪化が生じることと
なり、運転領域を限定するか、または負荷条件下での磁
気飽和特性と無負荷条件下での磁気飽和特性に大きな差
が生じないように同期電動機2の体格を大きくする、換
言すれば高価な同期電動機を製作しなければならないと
いう問題があった。
【0012】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたものであって、安定な制御を可能とする制御
限界を拡大し、負荷条件下と無負荷条件下とで磁気飽和
特性に大きな差が生じる体格の小さい、安価な同期電動
機においても制御安定性が良好な同期電動機のベクトル
制御を可能とする同期電動機の磁気飽和モデルを提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る同期電動機の制御方法は、無負荷飽和特性試験から求
めた無負荷運転条件下での直軸電機子反作用リアクタン
スの飽和特性の実測値と、直軸と横軸の電流の関数とし
て有限要素法にて求めた飽和特性の磁界解析値とを組合
せ、直軸電機子反作用リアクタンス及び横軸電機子反作
用リアクタンス夫々を直軸と横軸の電流の関数として定
めた同期電動機の磁気飽和モデルを用いることを特徴と
する。
【0014】請求項2記載の発明に係る同期電動機の制
御方法は、磁束を求めるための横軸電機子反作用リアク
タンスとして、界磁電流と直軸電機子電流夫々の絶対値
の和に比例する補正量を差し引いた値を用いることを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づき具体的に説明する。 (実施の形態1)本発明の実施の形態1においては図5
に示す従来の同期電動機の駆動制御装置を磁束演算器1
7において用いる同期電動機の磁気飽和モデルを除いて
そのまま用いる。本願発明に係る同期電動機の制御方法
を実施する制御装置は図5において速度指令値Nに基づ
いて電力を供給する駆動制御装置1、駆動制御対象であ
る同期電動機2を示している。駆動制御装置1は速度制
御器11、磁束制御器12、電流制御器13、座標変換
器14、電力供給器15、同期電動機2の回転子の回転
速度n及び磁極の位置を検出する速度・位置検出器16
及び磁束演算器17等を備えている。
【0016】速度制御器11は外部から与えられる速度
指令値Nと、速度・位置検出器16で検出した同期電動
機2における回転子の回転速度nとを比較し、この比較
結果に基づいてトルク電流指令値を演算し、これを電流
制御器13へ出力する。磁束制御器12は同期電動機2
の磁束の大きさを、磁束基準値設定器19から入力され
る磁束基準値、換言すれば磁束指令値に一致させるに必
要な励磁電流指令値を演算し、これを電流制御器13へ
出力する。同期電動機2の内部の磁束の大きさは直接測
定することができないので、磁束演算器17が算定する
磁束の大きさを用いる。電流制御器13は速度制御器1
1から入力されるトルク電流指令値及び磁束制御器12
から入力される励磁電流指令値と、座標変換器18から
入力される起磁力が磁束の方向と直交するトルク電流及
び起磁力が磁束の方向となる励磁電流とを比較し、その
比較結果から電流制御信号を演算し、これを座標変換器
14へ出力する。座標変換器14は磁束演算器17が算
定した磁束の方向を基準として入力された電流制御信号
を、3相交流及び界磁電流の制御信号に座標変換し、こ
れを電力供給器15へ出力する。電力供給器15はイン
バータ等で構成されており、座標変換器14から入力さ
れる制御信号に対応した3相交流及び界磁電流を同期電
動機2へ供給する。
【0017】速度・位置検出器16は同期電動機2にお
ける回転子に設けた回転数検出器にて回転速度n及び磁
極の位置を検出し、回転速度nを速度制御器11及び磁
束基準値設定器19へ、また磁極の位置は座標変換器1
8へ出力する。磁束基準値設定器19は入力された回転
子の回転速度nに応じた大きさの磁束を決定し、これを
磁束制御器12へ出力する。
【0018】また座標変換器18は磁束演算器17が算
定した磁束の方向を基準として速度・位置検出器16で
検出した回転子の磁極の位置毎に、電力供給器15から
同期電動機2への給電線に設けた電流検出器SEu ,S
W 及びSEf にて検出されたu相、w相及び界磁の各
電流iu 、iW 、if をその起磁力が磁束の方向に直交
するトルク電流及び起磁力が磁束の方向の励磁電流に座
標変換し、これらを電流制御器13へ出力する。磁束の
方向は磁束演算器17が算定した値を用いる。磁束演算
器17は以下に示すような新たな同期電動機の磁気飽和
モデルに基づいて磁束の方向及び大きさを算出し、これ
を座標変換器14、18及び磁束制御器12へ出力して
いる。
【0019】以下本発明において用いる同期電動機の磁
気飽和モデルの導出過程を図1に示す説明図に従って説
明する。図1は本発明に係る同期電動機の磁気飽和モデ
ルの導出過程を示す説明図であり、無負荷飽和特性が磁
気飽和モデルに関する唯一可能な実測値であることを活
かし、有限要素法の磁界解析で事実上実測不可能な運転
領域における磁気飽和特性を補い、無負荷条件下のみな
らず、負荷条件下においても精度良く同期電動機の磁気
飽和特性を表現することができる磁気飽和モデルを求め
る。
【0020】(a) 図1においてS1 は無負荷飽和特性
試験から直軸電機子反作用リアクタンスの磁気飽和特性
を表わす関数Xad(id ,0)を示している。無負荷飽
和特性試験では、界磁電流の励磁による直軸電機子反作
用リアクタンスの磁気飽和特性が測定される。この磁気
飽和特性を単位法で表現すると図8に示す電圧と図6に
示す磁束とはその値が略一致し、図7に示すように磁束
を界磁電流で除することで直軸電機子反作用リアクタン
スが求まる。即ち、界磁電流i f の励磁による直軸電機
子反作用リアクタンスXadの磁気飽和特性を表現する関
数Xad (if ) の実測値が得られる。図9に示される界
磁電流のみを流した場合の磁束と、図10に示される直
軸電機子電流のみを流した場合の直軸磁束とは、N極と
S極とが逆となる点を除いて略等しいと見做せるから、
界磁電流if のみ流した場合の直軸電機子反作用リアク
タンスの飽和特性を表わす関数Xad (if) と、直軸電
機子電流id のみを流した場合の直軸電機子反作用リア
クタンスの飽和特性を表わす関数Xad (id ) とは単位
法で表現すると略一致する。この飽和特性を表わす関数
を横軸電機子電流iq の影響も考慮できるようXad (i
d ,iq ) のようにid とiq の2変数の関数表現とす
れば、横軸電機子電流iq =0の条件での直軸電機子反
作用リアクタンスXad (id , iq ) の特性、即ちX ad
(id , 0) =Xad (if , 0) が実測値として得られ
る。
【0021】(b) 図1においてS2 は磁界解析で求め
た電機子内径の磁気ベクトルポテンシャルAd (id ,
q ) ,Aq ( id , iq ) を示している。
【0022】直軸電機子電流id と横軸電機子電流iq
の組合せで有限要素法による磁界解析を行う。図2は直
軸を電気角を0度とし、0度から180度までの1極分
の領域を、周期境界条件で実施した磁界解析図である。
磁束密度をB、磁気ベクトルポテンシャルをA、透磁率
をμ、電流密度をJとすると磁界解析の基本式は(1)式
で示される。
【0023】
【数1】
【0024】直軸電機子電流id と横軸電機子電流iq
とを組合せて実施する磁界解析結果より、同期電動機の
電機子内径に沿って磁気ベクトルポテンシャルAについ
てフーリエ展開する。電気角0度から180度の範囲で
フーリエ展開した磁気ベクトルポテンシャルの基本波の
正弦(sin) 成分をAd (id ,iq )、余弦(co
s)成分をAq (id ,iq )とすれば、磁束の直軸成
分φad(id ,iq )、磁束の横軸成分φaq(id ,i
q )との間に(2) 式の如き比例関係が成立する。
【0025】
【数2】
【0026】前述の如く横軸電機子電流iq =0の条件
での直軸電機子反作用リアクタンスXad( id , iq )
の磁気飽和特性、即ちXad( id , 0) が実測値として
得られており、図1に示す如くS4 にて前記無負荷条件
での実測値に次式で磁界解析値を組み合わせると、直軸
電機子電流id と横軸電機子電流iq との関数である直
軸電機子反作用リアクタンスの飽和特性を示す関数Xad
(id ,iq )を下記(3) 式で求めることができる。
【0027】
【数3】
【0028】(c) 図1においてS3 は横軸電機子反作
用リアクタンスの不飽和値Xaq(0,0)を求める過程
を示すブロックである。横軸電機子反作用リアクタンス
aqの飽和特性を実測することは困難である。そこで直
軸電機子電流id と横軸電機子電流iq が極めて小さい
条件(id ≒iq ≒0)での不飽和値、即ちXaq(0,
0)の1点のみ実測値が得られることを利用して図1に
示す如くS4 にてこの実測値に磁界解析値を組み合わ
せ、直軸電機子電流id と横軸電機子電流iq の関数と
して横軸電機子反作用リアクタンスの飽和特性を表わす
関数Xaq(id ,i q )が(4) 式として求まる。なお、
(4) 式で用いているiq0はiq =0の条件に代えて用い
る磁気飽和を起こさない程度の小さな横軸電機子電流で
ある。
【0029】
【数4】
【0030】(d) 図1においてS5 は(3) 式の結果を
表形式で示した直軸電機子反作用リアクタンスの磁気飽
和モデルであり、その具体的数値を表1に示す。この磁
気飽和モデルでは、直軸電機子電流id =0〜1.5に
対する7点の直軸電機子反作用リアクタンス実測値Xad
(id ,0)と、横軸電機子電流iq =0〜1.5に対
する6点を組合せた7×6=42点で実施した磁界解析
結果Ad (id ,iq )を用いて求めた直軸電機子反作
用リアクタンスの磁気飽和モデルを単位法で表現したも
のである。この42点で構成される磁気飽和モデルを図
5に示す駆動制御装置1の磁束演算器17に入力する。
磁束演算器17は入力された42点の値から補間式を作
成し、界磁電流if と直軸電機子電流id との合成直軸
電流if +id 、横軸電機子電流iq の任意の組合せに
対してXad(if +id ,iq )を求めて磁束の演算を
実施する。
【0031】
【表1】
【0032】(e) 図1においてS6 は(4) 式の結果を
表形式で示した横軸電機子反作用リアクタンスの磁気飽
和モデルであり、その具体的数値を表2に示す。この磁
気飽和モデルでは、横軸電機子反作用リアクタンスの不
飽和実測値Xaq (0, 0) の1点と、直軸電機子電流i
d =0〜1.5に対する7点、横軸電機子電流iq =0
〜1.5に対する6点を組合せ、7×6=42点で実施
した磁界解析結果Aq (id ,iq )を用いて求めた横
軸電機子反作用リアクタンスの磁気飽和モデルを単位法
で表現したものである。この42点から構成する磁気飽
和モデルを図5に示す駆動制御装置1の磁束演算器17
へ入力する。磁束演算器17は入力された42点の値か
ら補間式を作成し、界磁電流if と直軸電機子電流id
の合成直軸電機子電流if +id 、横軸電機子電流iq
の任意の組合せに対して関数Xaq(if +id ,iq
を求めて磁束の演算を実施する。このようにして求めた
表1及び表2に示す磁気飽和モデルを図5に示す磁気演
算器17に設定して同期電動機2に対するベクトル制御
に基づく駆動制御を行う。
【0033】
【表2】
【0034】次に動作について説明する。図5に示す同
期電動機の駆動制御装置1では座標変換器18が電流検
出器SE u 、SEW 、SEf より検出された電流iu
W 、if を、磁束演算器17から入力された磁束の方
向、大きさに基づきその起磁力が磁束の方向と直交する
トルク電流と、起磁力が磁束の方向の励磁電流とに座標
変換し、電流制御器13へ出力する。この座標変換は具
体的には次の2段階で行われる。即ち、まず3相交流の
電機子電流iu 、iW を下記(5) 式に示す変換式により
直軸電機子電流id と横軸電機子電流iq に変換され
る。(5) 式中のθは同期電動機2の電機子のu相巻線の
起磁力方向と界磁巻線の起磁力方向のなす電気角であ
り、速度・位置検出器16で検出される。
【0035】
【数5】
【0036】次に、その起磁力が磁束の方向と直交する
トルク電流と起磁力とが磁束方向の励磁電流に座標変換
する。座標変換の基準となる磁束の方向は磁束演算器1
7により以下のように算定される。例えば、界磁電流i
f =1.4、直軸電機子電流id =−0.6、横軸電機
子電流iq =0.7の場合、界磁電流if と直軸電機子
電流id の合成直軸電流はif +id =1.4−0.6
=0.8となり、横軸電機子電流iq =0.7であるか
ら、表1に示す直軸電機子反作用リアクタンスの磁気飽
和モデルを参照すれば、Xad(0.8,0.7)=1.
018が求まる。同様に、表2に示す横軸電機子反作用
リアクタンスの磁気飽和モデルを参照すればXaq(0.
8,0.7)=0.610が求まる。即ち、無負荷条件
下のみならず負荷条件下においても、任意の界磁電流と
電機子電流の組み合せに対し、夫々直軸電機子反作用リ
アクタンスXadと横軸電機子反作用リアクタンスXaq
求まる。このXadとXaqとは別途求めた定数の電機子漏
れリアクタンスX1 から、直軸電機子鎖交磁束φd 、横
軸電機子鎖交磁束φq 及び電機子鎖交磁束の方向を示す
電気角θs が夫々下記(6) 式で与えられる。
【0037】
【数6】
【0038】磁束制御器12は、同期電動機2の電機子
鎖交磁束の大きさが、速度・位置検出器16で検出され
た速度に応じ、磁束基準値設定器19で決められる磁束
指令値に一致するよう制御を行う。なお同期電動機内部
の磁束の大きさは直接測定することができないので、磁
束演算器17が算定する磁束の大きさφが用いられる。
この磁束の大きさφは、前述の直軸電機子鎖交磁束φd
と横軸電機子鎖交磁束φq とから下記(7) 式で与えられ
る。
【0039】
【数7】
【0040】電流制御器13は、その起磁力が磁束の方
向に直交するトルク電流及び起磁力が磁束の方向となる
励磁電流として制御信号を演算する。その制御信号は、
座標変換器14により3相交流及び界磁電流に変換さ
れ、電力供給器15を通じて同期電動機2に電力を供給
する。この座標変換においても、磁束演算器17が算定
する前述の磁束の方向が基準となる。
【0041】このような実施の形態1においては、無負
荷条件のみならず負荷条件における任意の界磁電流と電
機子電流の組合せに対して磁束の方向と大きさを算定で
きることとなり、任意の運転条件における磁束演算器1
7で算定される磁束の方向と大きさを実際の同期電動機
2の磁束に一致させることができ、正確なトルク制御が
可能となる効果がある。
【0042】(実施の形態2)同期電動機2の負荷が極
めて大きくなると、正の界磁電流if と負の直軸電機子
電流id が共に極めて大きな値となり、界磁電流if
よる磁束を直軸電機子電流id による磁束が殆ど打ち消
す状態となる。このような状態では、図3に示すように
打ち消し合った磁束の残差として残る界磁巻線漏れ磁束
と横軸磁束とが重畳し、磁極片の端部で局部的な磁気飽
和が生じる場合がある。この局部的な磁気飽和が生じる
場合には、実施の形態1で述べた表2の横軸電機子反作
用リアクタンスXaqに代えて、図4で示すようにその値
を小さく補正した値を用いて磁束演算の精度向上を図
る。
【0043】図4は実施の形態2に示す磁気飽和モデル
の導出過程を示す説明図であり、この実施の形態2にお
いては正の界磁電流if と負の直軸電機子電流id 夫々
の絶対値が非常に大きく、直軸の合成電流if +id
比べif −id が大きいので、if −id に注目した補
正をする。即ち、図4におけるS11に示す如く横軸電機
子反作用リアクタンスXaqとして、正の界磁電流if
負の直軸電機子電流i d 夫々の絶対値の和に比例する補
正量K(if −id )を差し引いてその値を小さくした
横軸電機子反作用リアクタンスXaqの値を用いる。界磁
電流if 、直軸電機子電流id 、横軸電機子電流iq
3変数の関数となる横軸電機子反作用リアクタンスの補
正結果をXaq(if ,id ,iq )、図4で示される直
軸合成電流if +id と横軸電機子電流iq の2変数の
関数である補正前の横軸電機子反作用リアクタンスXaq
(if +id ,iq )、比例係数をk、正の界磁電流i
fと負の直軸電機子電流id 夫々の絶対値の和をif
d とした場合、この磁気飽和モデルは下記(8) 式で示
される。
【0044】
【数8】
【0045】例えば、界磁電流if =2.1、直軸電機
子電流id =−1.9、横軸電機子電流iq =0.5の
場合、界磁電流if と直軸電機子電流id の合成直軸電
流はif +id =2.1−1.9=0.2、横軸の電流
はiq =0.5であるから、表2に示す横軸電機子反作
用リアクタンスXaqの磁気飽和モデルを参照するとX aq
(0.2,0.5)=0.700が求まる。ここまでの
処理は実施の形態1と同じである。実施の形態2では、
更に比例係数k=0.035、正の界磁電流と負の直軸
電機子電流夫々の絶対値の和if −id =2.1+1.
9=4.0、これらから0.56=0.700−0.0
35×4.0と横軸電機子反作用リアクタンスXaqの値
を0.70から0.56に補正する。なお、ここで用い
る比例係数kの値は、if 、id 、iq を個別に与えた
磁界解析から見出すことが可能である。また、調整運転
により最適な値を見出すことも可能である。
【0046】以上のように、実施の形態1に横軸電機子
反作用リアクタンスの補正を付加した実施の形態2で
は、無負荷条件や通常の負荷条件のみならず極めて大き
な負荷条件においても、任意の界磁電流と電機子電流の
組み合わせに対して磁束の方向と大きさを算定できるよ
うにしたので、磁束演算器17で算定する磁束を実際の
同期電動機2の磁束に一致させる範囲を実施の形態1の
みの場合より拡大でき、正確なトルク制御を可能とする
運転範囲を拡大できる効果がある。
【0047】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、無負荷飽和特性の試験結果から求めた無負荷運転
条件の直軸電機子反作用リアクタンス飽和特性の実測値
と、直軸と横軸との電流の関数から有限要素法で計算し
た飽和特性の磁界解析値とを組み合わせ、直軸電機子反
作用リアクタンスと横軸電機子反作用リアクタンスとを
直軸と横軸との電流の関数として同期電動機の磁気飽和
モデルを定めるから負荷条件の磁気飽和特性が無負荷条
件の磁気飽和特性と差が生じる場合にも、磁束演算器で
算定する磁束と実際の同期電動機の磁束を一致させるこ
とができ、制御安定性を良好にすることができると共に
制御限界を拡大でき、また、同期電動機の体格を小さく
製作することにより複雑な磁気飽和現象が現れる場合に
も精度良く磁束の算定ができるので、体格の小さな安価
な同期電動機を用いることができる効果がある。
【0048】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の横軸電機子反作用リアクタンスとして、界磁電流と
直軸電機子電流夫々の絶対値の和に比例する補正量を差
し引いてその値を小さくした横軸電機子反作用リアクタ
ンスの値を用いるようにしたので、極めて大きな負荷条
件の場合にも、磁束演算器で算定する磁束と実際の同期
電動機の磁束を一致させることがてき、請求項1記載の
発明のみ適用する場合より制御安定性を良好にすること
ができると共に制御限界を拡大できる。さらに、同期電
動機の体格を小さく製作することにより複雑な磁気飽和
現象が現れる場合にも精度良く磁束の算定ができるの
で、請求項1記載の発明のみ適用する場合より、体格の
小さな安価な同期電動機を用いることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による同期電動機の磁
気飽和モデルの導出過程を示す説明図である。
【図2】 直軸電機子電流と横軸電機子電流の組合せに
ついて実施する有限要素法による磁界解析結果の磁気ベ
クトルポテンシャル等高線を示す磁束線図である。
【図3】 本発明の実施の形態2で考慮する、磁極片の
端部において干渉する界磁巻線漏れ磁束と横軸磁束を示
す概念図である。
【図4】 本発明の実施の形態2による同期電動機の磁
気飽和モデルの導出過程を示す説明図である。
【図5】 ベクトル制御による同期電動機の駆動制御装
置を示すブロック図である。
【図6】 従来の磁気飽和特性(磁気飽和モデル)を示
す特性図である。
【図7】 従来の磁気飽和特性(磁気飽和モデル)を示
す特性図である。
【図8】 無負荷飽和特性を示す特性図である。
【図9】 界磁電流のみを流す無負荷条件で生じる直軸
磁束を示す概念図である。
【図10】 直軸電機子電流のみを流した場合の直軸磁
束を示す概念図である。
【図11】 横軸電機子電流のみを流した場合の横軸磁
束を示す概念図である。
【図12】 負荷条件において直軸磁束と横軸磁束が混
在する場合の磁束を示す概念図である。
【符号の説明】
1 駆動制御装置、2 同期電動機、11 速度制御
器、12 磁束制御器、13 電流制御器、14 座標
変換器、15 電力供給器、16 速度・位置検出器、
17 磁束演算器、18 座標変換器、19 磁束基準
値設定器、SEu,SEW ,SEf 電流検出器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無負荷飽和特性試験から求めた無負荷運
    転条件下での直軸電機子反作用リアクタンスの飽和特性
    の実測値と、直軸と横軸の電流の関数として有限要素法
    にて求めた飽和特性の磁界解析値とを組合せ、直軸電機
    子反作用リアクタンス及び横軸電機子反作用リアクタン
    ス夫々を直軸と横軸の電流の関数として定めた同期電動
    機の磁気飽和モデルを用いることを特徴とする同期電動
    機の制御方法。
  2. 【請求項2】 横軸電機子反作用リアクタンスとして、
    界磁電流と直軸電機子電流夫々の絶対値の和に比例する
    補正量を差し引いた値を用いることを特徴とする請求項
    1記載の同期電動機の制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2186475A1 (es) * 1999-06-07 2003-05-01 Honda Motor Co Ltd Dispositivo de deteccion de sentado para motocicletas.
CN103810384A (zh) * 2014-01-28 2014-05-21 华中科技大学 一种考虑饱和效应的永磁同步电机模型构建方法
CN114499320A (zh) * 2022-01-12 2022-05-13 武汉科技大学 基于蜉蝣优化算法的电励磁同步电动机分步参数辨识方法

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