JPH11146890A - 股関節症用装具 - Google Patents

股関節症用装具

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JPH11146890A
JPH11146890A JP33497097A JP33497097A JPH11146890A JP H11146890 A JPH11146890 A JP H11146890A JP 33497097 A JP33497097 A JP 33497097A JP 33497097 A JP33497097 A JP 33497097A JP H11146890 A JPH11146890 A JP H11146890A
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俊郎 中村
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Nakamura Brace Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 股関節症用の軟性装具は腰痛用装具等と異な
り、日常動作の中で大きく形状が変化するものであり、
また用便の際に邪魔になることが多い、等々の問題があ
るため効果的なものが存在していなかった。 【解決手段】 尻当て部とベルト部とにより成る伸縮性
のあるシート状軟性装具であり、該尻当て部は下側面が
張り出しており、且つ該張り出し部分の少なくとも下端
付近が湾曲面を形成しており、また該ベルト部は該尻当
て部の左右端からそれぞれ二本ずつ延出するベルト本体
と、該各ベルト本体の先端に取設される掛止具とにより
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、股関節症、特に脱
臼性股関節症による障害を緩和するための保存的治療或
いはその予防のための装具の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】我が国における変形性股関節症は、基礎
疾患に起因する2次性のものが90%に達すると言われ
ており、しかもその70%以上が脱臼性股関節症であ
る。これは、歩行や立居振舞で生じる運動時痛、可動制
限、跛行を症状とし、関節軟骨の退行変性と反応性の骨
増殖が特徴となっている。中でも患者にとって最大の問
題は「疼痛」であると言って良く、股関節に発生する痛
みを回避しようとして、身体各部位に支障が波及してし
まい、臀部痛や大腿部痛、時には膝上部痛を訴えること
も稀ではない。また、股関節の運動制限や跛行なども、
この疼痛の増強と共に強まる傾向がある。そして治療に
は保存的治療と手術的治療とがあり、年齢、症状の進行
度、両側罹患の有無、或いは職業や性等を勘案して決定
される。
【0003】このうち保存的治療は、高齢その他により
手術的治療が好ましくない又は進行度が鈍化していると
いう場合にも行なわれるが、概ね軽度の障害に対してな
される治療である。基本的には、疼痛を和らげるための
装具装用を続けながら、適当なリハビリテーション(例
えば側臥位及び背臥位での下肢挙上訓練等)を施して筋
力の増強を図ることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが現在、股関節
に装用する装具には効果的なものがなく、治療効果(障
害の改善効果)はおろか、その第一の目的である疼痛の
軽減ですら満足に果たせない装具が多かった。これは、
股関節は立位と座位とで形状が大きく異なるがその形状
変化に追従しつつ適切な保持力を維持するのが困難であ
ること(後述)、用便の際に邪魔になることが多いこ
と、炎症性疾患ではないので疼痛は安静時には発生せず
動きはじめた時に強く出現することが多くそうした者に
とっては装着動作それ自体が苦痛であること、金属や硬
質プラスチックを用いた装具を装用すると嵩張り過ぎて
装用感も見た目も悪いこと、等々が原因であると考えら
れる。従って、装具装用は忌避されがちとなり、歩行時
には杖(場合によっては松葉杖)を使用し疼痛出現時に
は鎮痛剤を投与するだけといった、およそ関節症自体の
改善にはほとんど寄与しない方法で対処することが多か
った。
【0005】股関節は立位と座位とで形状が大きく異な
るがその形状変化に追従しつつ適切な保持力を維持する
のが困難である、という点について詳述する。股関節痛
用装具は基本的には腰痛におけるサポータやコルセット
と同様の形態、即ち体躯を周回するベルト状のものであ
り、左右の大転子を締めつければ関節痛は軽減されるこ
とになる。但し、腰痛におけるサポータやコルセットの
締めつけ箇所が股関節の伸展屈曲に際して大きく形状が
変わらないのに対し、左右の大転子を覆いながら体躯を
周回する股関節用装具は、前方は恥骨下部付近、後方は
臀部後端付近を通過することになり、股関節屈曲時、最
も折曲するのがこの装具の前部、最も伸長するのがこの
装具の後部ということになる。従って、腰痛用装具と同
様の構造で股関節用装具を製作しそれを装用した場合に
は、椅子に腰掛けるような姿勢をとる度に前部が折曲さ
れ劣悪な装用感を味わうことになる。しかしこの欠点
を、柔軟で薄く伸縮性に優れた材質のものを採用するこ
とで解消しようとすると、当然ながら締めつけ力が弱く
なり、効果を上げることはむずかしい。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
諸点に鑑み鋭意研究の結果遂に本発明を成したものであ
りその特徴とするところは、尻当て部とベルト部とによ
り成る伸縮性のあるシート状軟性装具であり、該尻当て
部は下側面が張り出しており、且つ該張り出し部分の少
なくとも下端付近が湾曲面を形成しており、また該ベル
ト部は該尻当て部の左右端からそれぞれ二本ずつ延出す
るベルト本体と、該各ベルト本体の先端に取設される掛
止具とにより形成される点にある。
【0007】即ち本発明装具は、尻当て部を臀部に当て
て両端のベルト部を引張しながら体躯前方側に周回させ
て固定する股関節症用装具である。ベルトは左右それぞ
れに二本ずつ存在しているので、股関節が屈曲位にある
時に最も折曲する部分である前側腿つけ根付近が開放さ
れることになる。従って、装用した状態で椅子に腰掛け
ても窮屈感はさほど感じなくて済む。また、尻当て部の
下側面が張り出した上で湾曲面を形成しているので下着
の上に本発明装具を装着し、その上から上着を着た場合
に、身体のラインに沿って装着されているので余り目立
たず、また椅子から立ち上がった時に、伸長していた尻
当て部が元に戻ろうとする際この湾曲部が存在すること
によって装具の上方へのズレはほとんどない。従って、
一旦装着した後には「締め直し」がほぼ不必要になる。
【0008】本発明装具は、「尻当て部」と「ベルト
部」という二つの部分から構成されるものである。これ
らはいずれも伸縮性を有するシート状のものであり、別
部材で構成する必要はない。通常は、一枚の伸縮生地を
裁断した上で縫合その他の加工を加えて製品とする。
【0009】例えば、平坦な布を裁断して尻当て部をす
る場合、該尻当て部の下側面を湾曲させるために、下端
を一乃至数箇所V字状に切除したのちその切欠部分を縫
合すること、周回させたベルトを固定するために面ファ
スナーを取設すること、等がこの加工に相当する。その
他、日常動作で装具がずれて治療効果が損なわれたり着
け心地が悪くなるのを防止するために防滑手段を付与す
るための加工を施しても良い。この防滑手段は大転子先
端に当たる箇所付近に設けるのが良く、ここにシリコー
ン樹脂を防滑パッドとして設けるのが効果的である。そ
の場合、この防滑パッドは、溶融シリコーン樹脂を塗布
して硬化させるという手法を採用しても良いし、別部材
として形や厚さの違うパッドを幾種類か準備しておき適
当なサイズのものを掛止して症状に合わせることができ
るようにしても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面に基づき本発明を更に詳
細に説明する。
【0011】図1は、本発明に係る股関節症用装具1
(以下本発明装具1という)の一例を示すものであり、
本発明装具1は、尻当て部2と呼ぶ部分と、その両端よ
りそれぞれ長手方向に延出する一対ずつ(即ち4本)の
ベルト3とにより構成される概ね偏平なシート状体であ
る。4本の中の2本のベルト3の先端付近には面ファス
ナー4が縫合されている。なお本例の場合尻当て部2と
ベルト3とは別部材ではなく、一枚の布地を裁断縫合し
て成したものである。使用した布は、少なくとも一面を
起毛させたポリプロピレン繊維糸のニット製品(商品名
「パイレン」:東レ株式会社製)であるが、これはわず
かな伸縮性があって、強靱であり、且つ、市販されてい
る通常の面ファスナーの雄側を起毛面に接触させると簡
単確実に係止できるので本発明にとって好適な材料だと
言える。
【0012】また尻当て部2の下方は張り出しており
(張り出し部分を斜線で示す)、該部分には、湾曲部5
が形成されている。この湾曲部5は前述した一枚の布地
を裁断縫合する際に、同時に形成される部分であり、該
布地の下端中央位置をV字状に切欠し、その隙間を寄せ
た状態で縫合して得られる。図示した例では切欠縫合箇
所は一箇所のみであるが、二箇所或いはそれ以上とすれ
ば、より湾曲の度合いの大きい湾曲部5を得ることがで
きる(図示せず)。
【0013】また尻当て部2の裏面(装用時内側になる
面)の左右端には、シリコーンラバー溶融体を肉厚に、
且つ長円状に塗布し固化させて成る防滑パッド6が設け
られている。この存在により本発明装具1は、日常動作
においてずれてしまうことを防止し、効果の維持が好適
に図れる。なお本例の防滑パッド6は、尻当て部2を形
成する布地に塗布されたシリコーン樹脂であるので取扱
いは簡便であるが、取り替えや取り外しは困難である。
そこで、防滑パッド6を別体とし面ファスナー等を設け
て自由に着脱ができるようにしても良い。更に、このパ
ッドの形状や厚さを幾種類か準備しておくと、体型や症
状の治癒段階に応じて的確に対応することができる好適
な装具となる(図示せず)。
【0014】図2(a)(b)は、本発明装具1の使用
状態の一例を示すものである。装着は、立位〔図(a)
の状態〕で尻当て部2を臀部に当て、左右のベルト3を
引張してそれらの先端の面ファスナー4を本体に係止す
るだけである。本発明装具1の湾曲部5は臀部の下側に
沿うので、日常動作によって本発明装具1が上方にずれ
ようとしても、湾曲部5がそれを阻止することになる。
特に、本例の場合防滑パッド6がちょうど大転子骨頭位
置7にあるので、椅子に腰掛けたような状態〔図(b)
の状態〕でも、この部分に関してのズレはほとんどな
い。日常動作において本発明装具1の形状は、腰痛用装
具の場合と異なり大きく変化することになるが、ベルト
3が体躯折曲箇所を挟んで上下に離反する形で存在して
いるので、図(b)のような状態にあっても不快になる
ことはない。また、本発明装具1は引張した状態で固定
されているとは言え湾曲部5はベルト3の引張力の影響
を大きくは受けない張り出し部分に存在しているので、
装用した状態で湾曲部5付近を折り曲げることは困難で
はない。従って、例えば用便の際に、装具を外すことな
く用を足すことができる。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る股関節用装具は、尻当て部とベルト部とにより成る伸
縮性のあるシート状軟性装具であり、該尻当て部は下側
面が張り出しており、且つ該張り出し部分の少なくとも
下端付近が湾曲しており、また該ベルト部は該尻当て部
の左右端からそれぞれ二本ずつ延出するベルト本体と、
該各ベルト本体の先端に取設される掛止具とにより形成
されるものであることを特徴とするものであり、以下述
べる如き種々の効果を有する極めて高度な発明である。
【0016】 金属支柱などを使用することのないシ
ート状軟性装具であるので、装用していてもかさばるこ
とがなく、外出を含めた長期装用が難なくできる。 大転子を中心に巻回するものであるので、日常動作
でその形状が大きく変わるが、左右のベルトがそれぞれ
該大転子を挟んで上下に一対ずつあるため屈曲時の形状
変化に違和感なく追従する。 尻当て部の下方には湾曲部が形成されているので本
発明装具が上方にずれるのを防いでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る股関節用装具の一例を示す斜視図
である。
【図2】(a)(b)は本発明に係る股関節用装具の一
例の使用状態を示すいずれも概略側面図である。
【符号の説明】 1 本発明に係る股関節用装具 2 尻当て部 3 ベルト 4 面ファスナー 5 湾曲部 6 防滑パッド 7 大転子骨頭位置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尻当て部とベルト部とにより成る伸縮性
    のあるシート状軟性装具であり、該尻当て部は下側面が
    張り出しており、且つ該張り出し部分の少なくとも下端
    付近が湾曲面を形成しており、また該ベルト部は該尻当
    て部の左右端からそれぞれ二本ずつ延出するベルト本体
    と、該各ベルト本体の先端に取設される掛止具とにより
    形成されるものであることを特徴とする股関節症用装
    具。
  2. 【請求項2】 該尻当て部の裏面の、大転子先端位置と
    対向する箇所を含む部分に、シリコーン樹脂による防滑
    パッドを具備して成る請求項1記載の股関節症用装具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002065710A (ja) * 2000-08-28 2002-03-05 Hiroaki Tsuji 腰痛サポーター
JP2012217788A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Ranbuuru:Kk 骨盤ベルト
JP5642897B1 (ja) * 2014-01-06 2014-12-17 運動科学研究所株式会社 作業用ベルト
KR101979356B1 (ko) * 2017-12-06 2019-05-16 포항공과대학교 산학협력단 보호 패드 및 낙상 보호구
JP2020110473A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 Jmr株式会社 骨盤固定具

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