JPH11148723A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JPH11148723A
JPH11148723A JP9318298A JP31829897A JPH11148723A JP H11148723 A JPH11148723 A JP H11148723A JP 9318298 A JP9318298 A JP 9318298A JP 31829897 A JP31829897 A JP 31829897A JP H11148723 A JPH11148723 A JP H11148723A
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heat transfer
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正徳 榎本
Sukeaki Akiba
祐明 秋葉
Shingo Kimura
新悟 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】凝縮水の付着する箇所に施した防腐用の被膜が
高温の排気によって分解し破損することのない熱交換器
を提供する。 【解決手段】顕熱回収用熱交換器40と潜熱回収用熱交
換器50のうち排気の潜熱を吸収することで生じる凝縮
水の付着する潜熱回収用熱交換器の表面を、凝縮水によ
る腐食から保護するための被膜53で被覆し、潜熱回収
用熱交換器50のうち排気経路の上流側に当たる箇所5
4の伝熱量をフィン52の高さを低くする等によって小
さくする。これにより、比較的高温の排気にさらされる
当該上流側の箇所54においてもフィン52の表面温度
が被膜53の耐熱温度以下に抑えられ、被膜53が熱で
分解して破損するようなことがなく、凝縮水のよる腐食
から保護することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料を燃焼させた
際に生じる排気の流れる排気経路内に配置され、前記排
気の熱を吸収して受熱管の中を流れる被加熱流体を加熱
する熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】メタン、プロパン、ブタンなどの燃料を
燃焼させた際に生じる熱を吸収して、給水等を加熱する
熱交換器では、排気の潜熱を吸収する際に生じる凝縮水
が熱交換器の表面に付着することがある。この凝縮水
は、燃焼空気が高温で酸化して生成された窒素酸化物
(NOx)やガス漏れ検知のために燃焼ガスに添加され
た付臭剤が酸化することで生成された硫黄酸化物(SO
x)等が溶解し、硝酸と硫酸との溶融したpH2〜3の
酸性の水滴になっている。
【0003】このような酸性の凝縮水によって熱交換器
の受熱管やフィンが腐食されると、内部の流体が漏れ出
たり、錆によってフィンとフィンの間が詰まって熱交換
効率が低下するので、従来の熱交換器では、受熱管や熱
交換用のフィンの表面を耐酸性の塗料などの被膜で被覆
する等の対策が施されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱交換
器のうち200℃以上等の高温の排気が当たる箇所で
は、受熱管やフィンの表面温度が被膜の耐熱温度を越え
てしまい、当該箇所の被膜が熱で分解して破損し、凝縮
水によって腐食されてしまうという問題があった。特
に、熱交換器のうち排気の潜熱を主として回収する部分
では、多量の凝縮水が発生するので、被膜が破損すると
短期間のうちにフィンが腐食されて熱交換効率が低下し
てしまうという問題があった。
【0005】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、凝縮水の付着する箇
所に施した防腐用の被膜が高温の排気によって分解し破
損することのない熱交換器を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]燃料を燃焼させた際に生じる排気の流れる排気経
路(15)内に配置され、受熱管(51)の中を流れる
被加熱流体を前記排気の熱を吸収して加熱する熱交換器
において、前記熱交換器の表面のうち前記排気の潜熱を
吸収することによって生成する凝縮水の付着する部分を
当該凝縮水による腐食から保護するための被膜(53)
で覆い、表面温度が前記被膜(53)の耐熱温度以下に
収まるように前記排気からの伝熱量を小さくした伝熱量
制限箇所(54)を前記被膜(53)で覆った部分のう
ちの少なくとも前記排気経路(15)の上流側に設けた
ことを特徴とする熱交換器。
【0007】[2]燃料を燃焼させた際に生じる排気の
流れる排気経路(15)内に配置され、受熱管(51)
の中を流れる被加熱流体を前記排気の熱を吸収して加熱
する熱交換器において、前記熱交換器の表面のうち前記
排気の潜熱を吸収することによって生成する凝縮水の付
着する部分を当該凝縮水による腐食から保護するための
被膜(53)で覆い、表面温度が前記被膜(53)の耐
熱温度以下に収まるように前記排気からの伝熱量を小さ
くした伝熱量制限箇所(54)を前記被膜(53)で覆
った部分のうちの前記排気経路(15)の上流側に設
け、表面温度が前記被膜(53)の耐熱温度以下に収ま
る範囲内で前記排気からの伝熱量が前記伝熱量制限箇所
(54)より大きい箇所を当該伝熱量制限箇所(54)
よりも下流側に設けたことを特徴とする熱交換器。
【0008】[3]前記排気経路(15)の下流側ほど
前記伝熱量が大きくなるようにしたことを特徴とする
[1]または[2]記載の熱交換器。
【0009】[4]燃料を燃焼させた際に生じる排気の
流れる排気経路(15)内に配置され、受熱管(51)
の中を流れる被加熱流体を前記排気の熱を吸収して加熱
する熱交換器において、前記排気の顕熱を主として吸収
する顕熱回収用熱交換部(40)とこれよりも前記排気
経路(15)の下流側に配置され前記排気の潜熱を主と
して吸収する潜熱回収用熱交換部(50)とを有し、前
記潜熱回収用熱交換部(50)の表面を前記排気の潜熱
を吸収することによって生成する凝縮水による腐食から
保護するための被膜(53)で覆い、表面温度が前記被
膜(53)の耐熱温度以下に収まるように前記排気から
の伝熱量を小さくした伝熱量制限箇所(54)を前記潜
熱回収用熱交換部(50)のうちの前記顕熱用熱交換部
に近い前記排気経路(15)の上流側に設けたことを特
徴とする熱交換器。
【0010】[5]前記受熱管(51)の外周面に立設
された熱交換用のフィン(52)の高さを低くすること
で、前記排気からの伝熱量を小さくしたことを特徴とす
る[1]、[2]、[3]または[4]記載の熱交換
器。
【0011】[6]前記伝熱量制限箇所(54)の受熱
管(51)をその外周面に熱交換用のフィン(52)の
立設されない裸管にすることで当該箇所における伝熱量
を小さくしたことを特徴とする[1]、[2]、[3]
または[4]記載の熱交換器。
【0012】[7]結露した凝縮水の蒸発によって前記
表面温度が前記被膜(53)の耐熱温度以下に抑制され
ない部分を前記伝熱量制限箇所(54)に設定したこと
を特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]
または[6]記載の熱交換器。
【0013】前記本発明は次のように作用する。熱交換
器の表面のうち、排気の潜熱を吸収することによって生
成する凝縮水の付着する部分を当該凝縮水による腐食か
ら保護するための被膜(53)で覆っているので、被膜
(53)が熱で分解等して破損しない限り、凝縮水によ
る熱交換器の腐食が防止される。また、表面温度が被膜
(53)の耐熱温度以下に収まるように排気からの伝熱
量を小さくした伝熱量制限箇所(54)を、被膜(5
3)で覆った部分のうちの少なくとも排気経路(15)
の上流側に設けることで、高温の排気にさらされる当該
上流側の箇所における被膜(53)の破損が防止され
る。
【0014】すなわち、受熱管(51)の中を低温の被
加熱流体が流れているので、当該被加熱流体に近い部分
の温度はあまり上昇せず、被加熱流体から遠ざかるに従
って排気の温度に近づいて高温になる。したがって、受
熱管(51)の周囲に立設した熱交換用のフィン(5
2)の高さを、高温の排気にさらされる上流側の箇所に
おいて低くしたり、あるいは当該上流側の箇所の受熱管
(51)をフィン(52)の立設されない裸管にして排
気からの伝熱量を小さくすることで、高さの低いローフ
ィン(52a)や裸管の表面温度がそれらを被覆する被
膜(53)の耐熱温度以下に抑えられる。これにより、
高温の排気にさらされる上流側の箇所においても被膜
(53)が熱で分解して破損することがなく、凝縮水に
よる腐食を防止することができる。
【0015】なお、ローフィン(52a)や裸管にする
ことによって伝熱量を小さく抑えた上流側の伝熱量制限
箇所(54)において、ある程度の熱量が吸収されるの
で、当該箇所よりも下流側では排気の温度が低下してい
る。このため、伝熱量制限箇所(54)よりも下流側で
は、ローフィン(52)や裸管にして伝熱量を小さく制
限する必要はない。そこで、表面温度が被膜(53)の
耐熱温度以下に収まる範囲内で、排気からの伝熱量が伝
熱量制限箇所(54)における伝熱量よりも大きい箇所
を当該伝熱量制限箇所(54)の下流側に設けること
で、排気の熱を効率良く回収することができる。
【0016】また、伝熱量制限箇所(54)の伝熱量
を、当該箇所の表面温度が被膜(53)の耐熱温度以下
に収まるように小さくするとともに、排気経路(15)
の下流側に進むにしたがって排気からの伝熱量を大きく
することで、被膜(53)の分解を防止しつつ、排気の
熱をより一層効率良く回収することができる。たとえ
ば、伝熱量制限箇所(54)のフィン(52)の高さを
低くし、下流側ほどフィン(52)の高さを高くすれ
ば、下流側に進むにしたがって伝熱量を次第に大きくす
ることができる。
【0017】排気の顕熱を主として吸収する顕熱回収用
熱交換部(40)とこれよりも排気経路(15)の下流
側に配置され排気の潜熱を主として吸収する潜熱回収用
熱交換部(50)とを有するものにおいては、潜熱回収
用熱交換部(50)の表面を被膜(53)で覆う。そし
て当該潜熱回収用熱交換部(50)の上流側の箇所にお
ける伝熱量を、当該箇所のフィンをローフィン(52)
にしたり、受熱管を裸管にすることで小さくする。
【0018】顕熱回収用熱交換部(40)では主として
排気の顕熱を回収するので、ほとんど凝縮水が生成しな
い。したがって、潜熱を主として回収することで、凝縮
水が多量に生成される潜熱回収用熱交換部(50)を被
膜(53)で被覆すれば、凝縮水による腐食から熱交換
器を保護することができる。また、潜熱回収用熱交換部
(50)に到達した排気の温度は、エポキシ系の塗料等
から成る被膜(53)の耐熱温度よりもまだ高いので、
顕熱回収用熱交換部(40)を経由した後の排気と最初
に触れる、潜熱回収用熱交換部(50)の上流側の箇所
の伝熱量を小さくして伝熱量制限箇所(54)とするこ
とで、当該箇所の被膜(53)が熱で分解して破損せ
ず、凝縮水による腐食を防止することができる。なお、
伝熱量制限箇所(54)よりも下流側の部分において潜
熱回収用熱交換部(50)の伝熱量を、伝熱量制限箇所
(54)のそれよりも大きくすることで、排気の熱を効
率的に回収することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施の形態を説明する。各図は、本発明の一実施の形態を
示している。本実施の形態は、本発明にかかる熱交換器
を給湯器10に適用したものである。図2に示すよう
に、給湯器10は、燃焼室11を備えており、当該燃焼
室11の下部には、バーナー12が配置されている。バ
ーナー12の上方には、主として排気の顕熱を回収する
顕熱回収用熱交換器40が、さらにその上方には主とし
て排気の潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器50が配置
されている。
【0020】顕熱回収用熱交換器40と潜熱回収用熱交
換器50の間には、潜熱回収用熱交換器50で生成した
凝縮水を受け止め、当該凝縮水が顕熱回収用熱交換器4
0の上に落下することを防止するための受け皿13が取
り付けられている。受け皿13は、燃焼室11を右端の
一部を除いて上下に仕切るものであり、顕熱回収用熱交
換器40を経由した後の排気は、受け皿13の無い燃焼
室11右端の開口部14を通じて潜熱回収用熱交換器5
0の配置されている排気通路部15に流れ込むようにな
っている。
【0021】受け皿13は、開口部14側から燃焼室1
1の左端側に向けて下り傾斜しており、傾斜の下端部分
には、受け皿13によって回収された凝縮水を一時的に
溜めるドレン受け16が設けられている。ドレン受け1
6の底部には、凝縮水の排出通路17が接続され、当該
排出通路17の途中には、酸性の凝縮水を中和するため
の中和処理器18が取り付けられている。
【0022】潜熱回収用熱交換器50の入側には給水の
流入する給水水管21が接続され、潜熱回収用熱交換器
50の出側は、連結水管22によって顕熱回収用熱交換
器40の入側と接続されている。顕熱回収用熱交換器4
0の出側には、加熱後の給水の流れ出る給湯水管23が
接続されている。
【0023】給水水管21の入口部近傍には、供給され
る給水の温度を検知するための入水サーミスタ24が、
またその下流側には、通水の有無や通水量を検知するた
めの水量センサー25が取り付けられている。給湯水管
23には、その出口部近傍に、出湯される湯の温度を検
知するための出湯サーミスタ26が、またその下流側に
は、出湯される湯の流量を制限するための水量制御弁2
7が設けられている。
【0024】燃焼室11の左下方には、給気をバーナー
12に向けて送り込むための燃焼ファン28が配置され
ている。またバーナー12に燃焼ガスを送り込むガス供
給管31の途中には、燃焼ガスの供給をオンオフ制御す
るガス電磁弁32、元ガス電磁弁33と、バーナー12
へ供給する燃焼ガスの供給量を調整するガス比例弁34
が取り付けられている。
【0025】給湯器10は、その動作を統括制御する回
路部品を収めた電装基板35を有し、当該電装基板35
には、たとえば、台所等に配置され、湯温の設定操作等
の受け付けや、各種の状態表示を行うリモコン36が接
続されている。
【0026】図1は、顕熱回収用熱交換器40および潜
熱回収用熱交換器50をより詳細に示したものである。
顕熱回収用熱交換器40は、加熱すべき給水の通る顕熱
受熱管41と、排気の熱の回収効率を高めるためのフィ
ン42とを備えている。顕熱回収用熱交換器40の顕熱
受熱管41およびフィン42はともに熱伝導率の良好な
銅で形成されている。
【0027】潜熱回収用熱交換器50は、加熱すべき給
水の通る潜熱受熱管51と、フィン52とから構成され
ている。潜熱受熱管51の周囲に立設されたフィン52
は、排気通路部15の上流側に配置されている潜熱受熱
管51a、51bの周囲部分において、他の部分よりも
その高さの低いローフィン52aになっている。ここで
は、上下2段にそれぞれ5本ずつ配置された潜熱受熱管
51のうち上段の上流側にある2本の潜熱受熱管51
a、51bの周囲のフィンを潜熱受熱管51の外周面か
らの高さが約2ミリのローフィン52aにすることで、
伝熱量の小さい伝熱量制限箇所54を潜熱回収用熱交換
器の上流側上段に形成している。
【0028】潜熱受熱管51およびフィン52はともに
銅で形成されているとともに、排気と触れるそれらの表
面は、耐酸性の被膜53でコーティングされている。当
該被膜53としては、エポキシ、テフロン、ポリサルフ
ァイド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂等
を用いることができる。ここでは、エポキシ系の有機塗
料によって被膜53を形成している。
【0029】なお、顕熱回収用熱交換器40は、排気の
顕熱を主として回収し、凝縮水がほとんど発生しないの
で、その表面をエポキシ系の有機塗料等からなる被膜で
覆うことは行っていない。また、顕熱回収用熱交換器4
0および潜熱回収用熱交換器50の母材として、銅のほ
か、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウムまたはこれ
らの合金を用いてもよい。
【0030】次に作用を説明する。給湯器10は、顕熱
回収用熱交換器40と潜熱回収用熱交換器50の双方に
よって熱交換し、これらを合わせた熱交換効率が90パ
ーセント以上になるようになっている。顕熱回収用熱交
換器40側での効率は、75パーセント程度に抑えら
れ、潜熱回収用熱交換器50側で残る15パーセント程
度の効率を得るようにフィン42、52の枚数や大きさ
等が設定されている。
【0031】顕熱回収用熱交換器40側で、85パーセ
ント程度の熱交換効率を得るようにすると、潜熱の回収
が進んで凝縮水が発生する。ここでは、顕熱回収用熱交
換器40側の効率を75パーセント程度に抑え、排気の
顕熱を主として回収するようにしているので、顕熱回収
用熱交換器40側で凝縮水はほとんど発生しない。
【0032】一方、潜熱回収用熱交換器50に到達した
排気の温度は、200℃〜280℃程度に下がっている
ので、潜熱回収用熱交換器50は、排気の潜熱を主とし
て回収することになる。このため、潜熱回収用熱交換器
50側では、たとえば、毎分50mlから70ml程度
の多量の凝縮水が生成する。生成した凝縮水は、燃焼空
気が高温で酸化して生成された窒素酸化物(NOx)や
ガス漏れ検知のために燃焼ガスに添加された付臭剤が酸
化することで生成された硫黄酸化物(SOx)等が溶解
し、硝酸と硫酸の溶融したpH2〜3の酸性の水滴にな
っている。
【0033】潜熱回収用熱交換器50は、このような酸
性の凝縮水による腐食から保護するために被膜53で被
覆されているが、顕熱回収用熱交換器40側から開口部
14を通過して到来する排気の温度は、先にも述べたよ
うに200℃〜280℃程度あり、被膜53の耐熱温度
(たとえば、エポキシ系の場合、約200℃)よりも高
い。そこで、潜熱回収用熱交換器50のうち、このよう
な高温の排気にさらされる部分のフィン52を背の低い
ローフィン52aにして排気からの伝熱量を小さくし、
その表面温度が被膜53の耐熱温度を越えないようにし
ている。
【0034】図3は、潜熱受熱管51の外周面からの距
離と各距離におけるフィン等の表面温度との関係を示し
ている。フィン52は排気に触れることで加熱される
が、潜熱受熱管51の中を低温の給水が流れているの
で、図3に示すように、潜熱受熱管51に近いほどフィ
ン52の温度61やその雰囲気温度63は上昇せず、潜
熱受熱管51から遠くなるに従ってそれらは高温になっ
ている。
【0035】すなわち、フィン52の温度61は、潜熱
受熱管51の近傍部分では、ほぼ潜熱受熱管51内を流
れる水温に近い状態にあり、潜熱受熱管51から遠ざか
るに従って、次第に上昇し、潜熱受熱管51からの鉛直
距離がr1の位置で、被膜53の耐熱温度62に達して
いる。このように、潜熱受熱管51から離れるにつれ
て、フィン52の表面温度が上昇するので、フィン52
の高さを低くすれば、それだけ、フィン52の表面温度
を低く抑えることができる。
【0036】図1に示した潜熱回収用熱交換器50で
は、開口部14を通じて到来する高温の排気にさらされ
る上流寄りの伝熱量制限箇所54におけるフィンの高さ
を、r1よりも低い約2ミリにして、排気からの伝熱量
を小さくしているので、伝熱量制限箇所54におけるフ
ィン52aの表面温度は、被膜53の耐熱温度以下に抑
えられている。このため、潜熱回収用熱交換器50のう
ち高温の排気にさらされる上流側の伝熱量制限箇所54
においても、その表面を覆う被膜53が熱で分解して破
損するようなことがなく、凝縮水による腐食から保護さ
れる。
【0037】開口部14から到来した排気は、伝熱量制
限箇所等の上流側の部分で、ある程度吸熱されるので、
伝熱量制限箇所54よりも下流側では、排気の温度は、
被膜53の耐熱温度以下に低下している。したがって、
伝熱量制限箇所54よりも下流側では、フィン52の高
さを低くして、表面温度の上昇を制限する必要はない。
そこで、図1に示した潜熱回収用熱交換器50では、伝
熱量制限箇所54よりも下流側におけるフィンの高さを
高くして、熱交換効率を高めている。
【0038】図4は、潜熱回収用熱交換器50の上流部
分のフィンをローフィンにしない場合に、被膜が熱で破
損して腐食する部分を表している。このように、潜熱回
収用熱交換器50の上流側であっても腐食の生じる部分
71は、上段の潜熱受熱管51の近傍のみであり、下段
の潜熱受熱管51では腐食は見られない。これは、上段
の潜熱受熱管51で生成した凝縮水が、下段の潜熱受熱
管51にたれ落ちて下段の潜熱受熱管51で蒸発し、熱
を奪うので、下段側では表面温度が被膜53の耐熱温度
以上に上昇しないことによる。すなわち、上流部下段の
潜熱受熱管51の存する箇所は、最も上流側ではある
が、付着した凝縮水により排気が直接フィンにあたら
ず、排気の熱がフィンの温度に直接用いられず、大きな
温度上昇がない。
【0039】一方、上段側では、その上方から凝縮水が
落下して蒸発するようなことが無いので、上段側のフィ
ン52aの温度は、排気の熱によって直接フィンが加熱
され、被膜53が熱で分解して破損が生じる。
【0040】そこで、図1に示した潜熱回収用熱交換器
50では、上段の上流側にある2本の潜熱受熱管51
a、51bの周囲部分、すなわち、排気の熱によって直
接フィンの加熱される部分だけをローフィン52aに
し、結露した凝縮水の蒸発によって温度上昇が小さく抑
えられる下段の潜熱受熱管51cの周囲部分について
は、最も上流側に位置しているが、下流側と同様に通常
の大きさのフィン52bを設けてある。これにより、下
段側での熱交換効率が低くならず、効率良く熱の回収を
行うことができる。
【0041】なお、エポキシ系の被膜53の場合には、
伝熱量制限箇所54のフィン52aの高さを2ミリ程度
まで低くしなければ、その表面温度を被膜53の耐熱温
度以下に抑えることができなかったが、テフロンで被膜
を形成した場合には、フィン52aの高さを5ミリにし
ても、異常がなかった。したがって、テフロンで被膜5
3を形成すれば、それだけ熱の回収効率を高くすること
ができる。
【0042】また、潜熱回収用熱交換器50の下方に受
け皿13を配置しているので、潜熱回収用熱交換器50
から顕熱回収用熱交換器40の上に凝縮水が落下するこ
とが防止され、顕熱回収用熱交換器40が潜熱回収用熱
交換器50で生成した凝縮水によって腐食されることが
ない。
【0043】以上説明した実施の形態では、伝熱量制限
箇所54のフィンをローフィン52aにすることで当該
箇所の伝熱量を小さくしたが、図5に示すように伝熱量
制限箇所54の潜熱受熱管51をフィンを備えていない
裸管にすることで、当該箇所の伝熱量を小さくし、その
表面温度を低く抑えるようにしてもよい。
【0044】また潜熱回収用熱交換器50の上流側の部
分だけを、ローフィンや裸管にして伝熱量を小さくした
が、上流側の部分の伝熱量さえ小さく抑えられていれば
良いので、上流側から下流側まで潜熱回収用熱交換器5
0の全ての部分における伝熱量を小さくしても良く、ま
た図6に示すように中間部分のみフィン81の高さを高
くして、当該部分の伝熱量を大きくしても差し支えな
い。ただし、下流側は、フィンの高さを高くしてその伝
熱量を大きくしても、被膜が熱によって分解され破損す
ることが無いので、下流側の伝熱量を大きくすれば、熱
の回収効率をそれだけ高めることができる。
【0045】さらに、図7に示すように、上流側のフィ
ン82の高さを低くし、下流側ほどフィンの高さが高く
なるようにしてもよい。排気の温度は、下流側ほど低下
するので、下流に行くほど、表面温度が被膜の耐熱温度
以下に収まるフィンの高さが高くなる。そこで、上流部
のフィンの高さを低くするとともに、下流側に行くほど
フィンの背を高くすることで、熱による被膜の破損を防
止しつつ、熱の回収を効率良く行うことができる。
【0046】なお、実施の形態では、顕熱回収用熱交換
器40と潜熱回収用熱交換器50とを個別に設けたもの
を示したが、連続する1つの熱交換器であってもよい。
すなわち、1つの熱交換器のうち、排気の潜熱が主とし
て回収されて凝縮水の付着する下流側の部分を被膜で被
覆し、被覆した部分の中で上流側の箇所の伝熱量を小さ
くしたようなものであってもよい。
【0047】たとえば、バーナーを燃焼室の上部に配置
し、その下方に上述のような熱交換器を被覆した方が下
方になるようにして配置し、燃焼ファンによって排気を
燃焼室の上部側から下方に向けて強制的に送るようにす
る。これにより、被覆した部分で生じた凝縮水が、上方
に位置する被覆されていない部分にかかることがないの
で、被膜が熱で破損しないようさえすれば、一体型の熱
交換器であっても、凝縮水により腐食されることを適切
に防止することができる。
【0048】また本実施の形態では、燃料として燃焼ガ
スを用いたガス給湯器を例に説明したが、燃料は、石油
や灯油などでも良く、また器具は、風呂の湯沸かしや暖
房等を行うものであってもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明にかかる熱交換器によれば、熱交
換器の表面のうち排気の潜熱を吸収して生じる凝縮水の
付着する部分を、当該凝縮水による腐食から保護するた
めの被膜で被覆するとともに、被覆した部分のうち排気
経路の上流側に当たる箇所の伝熱量をフィンの高さを低
くする等によって小さくしたので、比較的高温の排気に
さらされる当該上流側の箇所においてもフィン等の表面
温度が被膜の耐熱温度以下に抑えられ、被膜が熱で分解
して破損するようなことがなく、凝縮水による腐食から
熱交換器を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る熱交換器を示す説
明図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る熱交換器を適用し
た給湯器を示す説明図である。
【図3】受熱管からの距離と表面温度との関係を示す説
明図である。
【図4】上流側の伝熱量を小さくしない場合に、凝縮水
によって腐食される箇所を示した説明図である。
【図5】伝熱量制限箇所の受熱管を裸管にした熱交換器
を示す説明図である。
【図6】下流側に上流側よりも伝熱量の大きい箇所を設
けた熱交換器の一例を示す説明図である。
【図7】下流側ほど伝熱量の大きくなる熱交換器の一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
10…給湯器 11…燃焼室 12…バーナー 13…受け皿 14…開口部 15…排気通路部 16…ドレン受け 28…燃焼ファン 40…顕熱回収用熱交換器 41…顕熱受熱管 42、52…フィン 50…潜熱回収用熱交換器 51…潜熱受熱管 52a…ローフィン 53…被膜 54…伝熱量制限箇所

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料を燃焼させた際に生じる排気の流れる
    排気経路内に配置され、受熱管の中を流れる被加熱流体
    を前記排気の熱を吸収して加熱する熱交換器において、 前記熱交換器の表面のうち前記排気の潜熱を吸収するこ
    とによって生成する凝縮水の付着する部分を当該凝縮水
    による腐食から保護するための被膜で覆い、 表面温度が前記被膜の耐熱温度以下に収まるように前記
    排気からの伝熱量を小さくした伝熱量制限箇所を前記被
    膜で覆った部分のうちの少なくとも前記排気経路の上流
    側に設けたことを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】燃料を燃焼させた際に生じる排気の流れる
    排気経路内に配置され、受熱管の中を流れる被加熱流体
    を前記排気の熱を吸収して加熱する熱交換器において、 前記熱交換器の表面のうち前記排気の潜熱を吸収するこ
    とによって生成する凝縮水の付着する部分を当該凝縮水
    による腐食から保護するための被膜で覆い、 表面温度が前記被膜の耐熱温度以下に収まるように前記
    排気からの伝熱量を小さくした伝熱量制限箇所を前記被
    膜で覆った部分のうちの前記排気経路の上流側に設け、 表面温度が前記被膜の耐熱温度以下に収まる範囲内で前
    記排気からの伝熱量が前記伝熱量制限箇所より大きい箇
    所を当該伝熱量制限箇所よりも下流側に設けたことを特
    徴とする熱交換器。
  3. 【請求項3】前記排気経路の下流側ほど前記伝熱量が大
    きくなるようにしたことを特徴とする請求項1または2
    記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】燃料を燃焼させた際に生じる排気の流れる
    排気経路内に配置され、受熱管の中を流れる被加熱流体
    を前記排気の熱を吸収して加熱する熱交換器において、 前記排気の顕熱を主として吸収する顕熱回収用熱交換部
    とこれよりも前記排気経路の下流側に配置され前記排気
    の潜熱を主として吸収する潜熱回収用熱交換部とを有
    し、 前記潜熱回収用熱交換部の表面を前記排気の潜熱を吸収
    することによって生成する凝縮水による腐食から保護す
    るための被膜で覆い、 表面温度が前記被膜の耐熱温度以下に収まるように前記
    排気からの伝熱量を小さくした伝熱量制限箇所を前記潜
    熱回収用熱交換部のうちの前記顕熱用熱交換部に近い前
    記排気経路の上流側に設けたことを特徴とする熱交換
    器。
  5. 【請求項5】前記受熱管の外周面に立設された熱交換用
    のフィンの高さを低くすることで、前記排気からの伝熱
    量を小さくしたことを特徴とする請求項1、2、3また
    は4記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】前記伝熱量制限箇所の受熱管をその外周面
    に熱交換用のフィンの立設されない裸管にすることで当
    該箇所における伝熱量を小さくしたことを特徴とする請
    求項1、2、3または4記載の熱交換器。
  7. 【請求項7】結露した凝縮水の蒸発によって前記表面温
    度が前記被膜の耐熱温度以下に抑制されない部分を前記
    伝熱量制限箇所に設定したことを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5または6記載の熱交換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030090911A (ko) * 2002-05-23 2003-12-01 주식회사 경동보일러 콘덴싱 가스보일러
CN100430667C (zh) * 2002-10-02 2008-11-05 株式会社庆东纳碧安 具有防止由使用异种金属引起腐蚀的结构的冷凝煤气锅炉
US7647897B2 (en) 2004-03-25 2010-01-19 Noritz Corporation Heating apparatus
JP2011002110A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Dainippon Printing Co Ltd 潜熱回収型熱交換器
JP2013164247A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 耐食性被覆層、当該耐食性被覆層を有する伝熱管及び当該伝熱管を備えた熱交換器

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