JPH11148842A - 磁気式リニアスケール - Google Patents

磁気式リニアスケール

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JPH11148842A
JPH11148842A JP31573897A JP31573897A JPH11148842A JP H11148842 A JPH11148842 A JP H11148842A JP 31573897 A JP31573897 A JP 31573897A JP 31573897 A JP31573897 A JP 31573897A JP H11148842 A JPH11148842 A JP H11148842A
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Takayuki Narita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化に起因する表面保護板やベース板な
どの可撓性磁石からの剥離、および温度変化に起因する
検出誤差の発生を防止することのできる磁気式リニアス
ケールを提供すること。 【解決手段】 磁気式リニアスケールでは、可撓性磁石
6の裏面7および表面8にベース板4と表面保護板5を
それぞれ積層してある。ベース板4は、それを装着すべ
き工作機械の基台11と同様、鉄製である。表面保護板
5は15〜25%Cr−20〜30%Fe−65〜45
%Ni合金によって形成され、基台11およびベース板
4の熱膨張係数と等しい。従って、温度変化が生じても
これらの伸縮量の差が極めて小さいので、いずれの部材
も同様に伸縮するだけで、基台11に対する可撓性磁石
6の相対的な位置が変化しない。また、ベース板4や表
面保護板5は基台11や可撓性磁石6から剥離すること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械等の可動
部の位置や移動量の検出に用いられる磁気式リニアスケ
ールに関するものである。さらに詳しくは、磁気式リニ
アスケールの熱的安定性を向上するための材料技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械等の可動部の位置や移動量の検
出に用いられる磁気式リニアスケールは、工作機械の基
台(スケール装着部)等に装着される長尺のスケール部
材と、このスケール部材の長手方向に沿って工作機械の
可動部等と一体に移動する検出ユニットとを有してい
る。スケール部材は、長手方向に周期的に磁極が形成さ
れた磁石を備え、検出ユニットは、この磁石の磁極を感
知する磁気センサを備えている。
【0003】スケール部材に用いられる磁石としては、
ゴム磁石やプラスチック磁石等の可撓性磁石が用いられ
ている。この可撓性磁石を補強するために、可撓性磁石
の裏面にはベース板が接着され、このベース板を基台に
接着することにより、スケール部材を工作機械等に固定
することができる。ベース板は、剛性のない可撓性磁石
を保持できればよく、厚みも自由に設定できる。ここ
で、可撓性磁石の長さは数十cm〜数mに及ぶため、ベ
ース板も数十cm〜数mある。従って、工作機械の基台
等とベース板との間で熱膨張係数の差が僅かでもあれ
ば、温度変化によって伸縮した後の基台とベース板との
間には長さ寸法で大きな差が生じる。この際に、可撓性
磁石はベース板の伸縮につられて変形する。その結果、
雰囲気温度によっては基台と可撓性磁石との間での相対
的な位置にずれが生じるので、位置や移動量を高い精度
では検出できず、工作機械の制御を正確に行なえなくな
る。また、温度変化が繰り返し起こると、ベース板が基
台から剥離する等の問題が発生する恐れもある。そこ
で、工作機械の基台は鉄で構成されていることが多いの
で、ベース板も基台と同様に鉄で構成し、基台とベース
板との熱膨張係数を一致させてある。
【0004】また、スケール部材は、工作機械において
粉塵や切削油等が飛散する雰囲気中に配置されるので、
それらの飛散物質によって可撓性磁石が傷付いたり、膨
潤することを回避することを目的に、可撓性磁石の表面
には表面保護板が接着されている。この表面保護板とし
ては、従来、SUS304等のステンレス板、あるいは
特開平7−167603号公報に開示されているような
樹脂テープが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、表面保護板に
は次の6項目の性質が求められる。
【0006】まず第1に、表面保護板は非磁性であるこ
とが望ましい。表面保護板が強磁性体であると、表面保
護板が可撓性磁石から発生する磁束の磁路を形成してし
まい、表面保護板を通り抜けて外側に出てくる磁束の量
が減少してしまう。これでは、磁気センサによって可撓
性磁石の磁極を高い感度で感知することができないから
である。
【0007】第2に、表面保護板によって可撓性磁石の
表面を確実に保護するには、表面保護板は高硬度である
ことが望ましい。
【0008】第3に、表面保護板は、錆が発生しないよ
うに高い耐食性を有していることが望ましい。
【0009】第4に、表面保護板は電気的に良導体であ
ることが望ましい。表面保護板が良導体であれば、表面
保護板は静電気で帯電しないので、表面保護板の表面に
埃などが付着しない。
【0010】第5に、表面保護板は熱膨張係数が基台や
ベース板の熱膨張係数と同等であること、すなわち、鉄
の熱膨張係数に近いことが望ましい。表面保護板の熱膨
張係数が基台やベース板の熱膨張係数と大きく異なって
いると、温度変化によって各部材が伸縮したときに、可
撓性磁石の表面側は表面保護板に引っ張られて変形し、
可撓性磁石の裏面側はベース板に引っ張られて変形す
る。その結果、基台に対する可撓性磁石の相対的な位置
にずれが生じ、正確な位置や移動量の検出ができなくな
る。また、温度変化が繰り返し起こると、可撓性磁石か
ら表面保護板やベース板が剥離する恐れがある。
【0011】第6に、表面保護板はできるだけ薄く形成
できることが望ましい。磁気的リニアスケールの分解能
を高めるには、可撓性磁石に着磁されている信号の波長
を短くし、可撓性磁石の表面と磁気センサとの間隔を小
さくする必要がある。しかし、表面保護板が厚くなれ
ば、その分、可撓性磁石の表面と磁気センサの間隔が広
がるので、リニアスケールの分解能を高めることができ
なくなる。
【0012】しかしながら、従来の表面保護板は、これ
ら全ての条件を満足しているわけではなく、何れかの条
件を犠牲にしている。
【0013】たとえば、表面保護板をSUS304から
構成すると、SUS304の熱膨張係数は17.3×1
-6/Kなので、鉄(熱膨張係数が11.7×10-6
K)と比較して熱膨張係数の差が大きい。これでは、表
面保護板とベース板との間において、10℃の温度変化
で1m当たり長さ寸法で56μmの差が生じてしまい、
可撓性磁石に偏った力が加わって基台に対する可撓性磁
石の相対的な位置にずれが生じ、正確な位置や移動量の
検出ができなくなる。また、温度変化が繰り返し起こる
と、可撓性磁石から表面保護板やベース板が剥離する恐
れがある。一方、表面保護板をSUS430(フェライ
ト系ステンレス)から構成すると、その熱膨張係数は鉄
の熱膨張係数と同等であるが、SUS430は磁性体で
あるため、磁気センサが可撓性磁石の磁極を高い感度で
感知できないという問題点を有する。
【0014】また、樹脂テープは強度が低く、導電性が
ない。
【0015】そこで、本発明の課題は、温度変化に起因
する表面保護板やベース板などの可撓性磁石からの剥
離、および温度変化に起因する検出誤差の発生を防止す
ることのできる磁気式リニアスケールを提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、ベース板と、該ベース板上に裏面が接
着され、長手方向に周期的に磁極が形成された可撓性磁
石と、該可撓性磁石の表面に接着された表面保護板とを
有し、該表面保護板の表面側において前記可撓性磁石に
対して磁気センサを備える位置検出ユニットが相対移動
する磁気式リニアスケールにおいて、前記ベース板と前
記表面保護板とは、熱膨張係数がほぼ等しいことを特徴
とする。
【0017】本発明では、ベース板と表面保護板の熱膨
張係数がほぼ等しいので、温度変化があってもベース板
と表面保護板とは同じ長さだけ伸縮する。従って、可撓
性磁石はベース板と表面保護板に同程度に引っ張られ
て、裏面側および表面側で同様な変形を起こす。それ
故、可撓性磁石からベース板や表面保護板が剥離するこ
とがない。
【0018】本発明において、前記表面保護板は、以下
の組成比 Cr:Fe:Ni=15〜25%:20〜30%:65
〜45% を満たすCr−Fe−Ni合金からなることが好まし
い。このようなCr−Fe−Ni合金は、まず第1に、
Crが15〜25%含まれているため、キュリー温度が
−50℃以下なので、常温では非磁性である。従って、
表面保護板は可撓性磁石から発生する磁束の磁路を形成
することがないので、表面保護板を通り抜けて外側に出
てくる磁束の量が高いレベルにある。それ故、磁気セン
サによって可撓性磁石の磁極を高い感度で感知すること
ができる。第2に、このようなCr−Fe−Ni合金
は、ビッカース硬度Hvが約300であり、SUS30
4と同等の硬度を有しているので、可撓性磁石の表面を
確実に保護する。第3に、Niベースであり、かつ、C
rが加わっているので、SUS304以上の耐食性を有
する。第4に、Cr−Fe−Ni合金は良導体であるた
め、静電気で帯電しないので、表面保護板の表面に埃な
どが付着しない。第5に、Cr−Fe−Ni合金のう
ち、例えば20%Cr−25%Fe−55%Niは、熱
膨張係数が12.6×10-6/Kなので、鉄の熱膨張係
数(11.7×10-6/K)とほぼ等しい。従って、ベ
ース板を工作機械の基台(ベース板が固定される装置の
スケール装着部)と同様に鉄製にしても、20%Cr−
25%Fe−55%Niで表されるCr−Fe−Ni合
金を用いた表面保護板は、ベース板および工作機械の基
台と熱膨張係数がほぼ等しいので、温度変化があっても
各部材の相対位置に変化がない。従って、基台と可撓性
磁石との間での相対的な位置のずれに起因する検出誤
差、あるいは可撓性磁石からの表面保護板やベース板の
剥離が発生しない。第6に、Cr−Fe−Ni合金はF
eを含んでいるので、圧延性がよい。従って、表面保護
板を薄く形成できるので、可撓性磁石に着磁されている
信号の波長を短くした際でも、表面保護板が薄い分、可
撓性磁石の表面と磁気センサとの間隔を小さくできる。
それ故、磁気的リニアスケールの分解能を高めることが
できる。このように、Cr−Fe−Ni合金は、表面保
護板として求められている性質を全て満足しているの
で、熱的な安定性の高い理想的な磁気的リニアスケール
を構成することができる。
【0019】本発明において、前記ベース板は、鉄系金
属によって構成されていることが好ましい。前記ベース
板を鉄系金属によって構成すると、前記ベース板が固定
される工作機械等の装置の基台(スケール装着部)も一
般的には鉄製なので、スケール装着部の熱膨張係数、前
記ベース板の熱膨張係数、および前記表面保護板の熱膨
張係数をほぼ等しくすることができる。従って、温度変
化があっても、各部材間で伸縮量に差が発生しないの
で、基台と可撓性磁石との間で相対的な位置にずれが発
生しない。従って、位置や移動量の検出結果に温度変化
に起因する誤差が発生しないので、工作機械の制御を正
確に行なえる。また、温度変化が繰り返し起こっても各
部材間で伸縮量に差がないので、ベース板が基台から剥
離するという不具合、あるいはベース板や表面保護板が
可撓性磁石から剥離するという不具合が発生することも
ない。
【0020】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0021】図1は、本発明の磁気式リニアスケールを
示す斜視図である。図1において、磁気式リニアスケー
ル1は、工作機械の鉄製の基台11(スケール装着部)
に沿って長く延びているスケール部材3と、工作機械の
可動部(図示せず。)の移動に伴って、スケール部材3
の長手方向(矢印Aで示す方向)に沿って移動可能な検
出ユニット2とを有している。検出ユニット2には、磁
気抵抗素子等の磁気センサ12がスケール部材3に対峙
するように取り付けられている。この磁気センサ12
は、スケール部材3に着磁されている磁極を感知し、ケ
ーブル13を通してその信号を出力することができる。
従って、検出ユニット2の移動に伴って出力された信号
をカウントすることにより、検出ユニットの位置や移動
量、すなわち、工作機械の可動部の位置や移動量を検出
することができる。
【0022】図2は、スケール部材3を拡大して示す斜
視図である。スケール部材3は、断面長方形に形成さ
れ、長手方向(矢印Aの方向)に沿って周期的に磁極が
形成されたゴム磁石やプラスチック磁石等の厚さが1m
m程度の可撓性磁石6を備えている。
【0023】可撓性磁石6の裏面7、表面8、および側
面9、10のうち、裏面7は、厚さが0.5mm程度の
鉄製のベース板4にエポキシ樹脂などで接着固定されて
おり、このベース板4は基台11に接着固定されてい
る。本形態では、基台11およびベース板4はいずれも
鉄製なので、これらの熱膨張係数は一致している。従っ
て、温度変化が生じても、基台11およびベース板4は
等しい寸法だけ伸縮するので、ベース板4は基台11か
ら剥離することがない。
【0024】また、可撓性磁石6の裏面7、表面8、お
よび側面9、10のうち、表面8には厚さが0.5mm
程度の表面保護板5が接着され、表面保護板5は可撓性
磁石6を水分や有機溶剤から保護している。従って、磁
気センサ12は、表面保護板5を介して可撓性磁石6の
磁極を検出することになる。
【0025】本形態において、表面保護板5は、Cr−
Fe−Ni合金によって形成されている。この表面保護
板5を構成するCr−Fe−Ni合金の組成比は、 Cr:Fe:Ni=15〜25%:20〜30%:65
〜45% を満たしている。
【0026】このような組成のCr−Fe−Ni合金
(15〜24%Cr−20〜30%Fe−65〜45%
Ni合金)は、以下に説明する全ての要求を満たしてい
るので、スケール部材3の表面保護板5を構成する材料
として最適である。
【0027】まず第1に、表面保護板5に用いたCr−
Fe−Ni合金にはCrが15〜25%含まれているた
め、キュリー温度が−50℃以下である。従って、表面
保護板5は、常温では非磁性なので、可撓性磁石6から
発生する磁束の磁路にならない。このため、可撓性磁石
6から発生する磁束は、表面保護板5を通り抜けて外側
に出るので、磁気センサ12で高い感度で検出される。
【0028】第2に、表面保護板5に用いたCr−Fe
−Ni合金は、ビッカース硬度Hvが約300であり、
SUS304と同等の硬度を有している。従って、本形
態の磁気的リニアスケール1を工作機械等の内部で用い
ても、表面保護板5は、飛散してくる粉塵等から可撓性
磁石6を確実に保護することができる。
【0029】第3に、表面保護板5に用いたCr−Fe
−Ni合金は、Niベースであり、かつ、Crを含んで
いるので、SUS304以上の耐食性を有する。従っ
て、水分等が飛散する厳しい環境で用いても錆が発生し
ないなど、十分な耐久性を有する。
【0030】第4に、表面保護板5に用いたCr−Fe
−Ni合金は、金属であるため、良導体である。従っ
て、表面保護板5は、静電気により帯電しないので、表
面に埃等が付着しにくい。
【0031】第5に、表面保護板5に用いたCr−Fe
−Ni合金の組成比と熱膨張係数との関係は、以下 Cr−Fe−Ni合金の組成比 熱膨張係数 20%Cr−10%Fe−70%Ni 13.2×10-6/K 20%Cr−20%Fe−60%Ni 12.7×10-6/K 20%Cr−25%Fe−55%Ni 12.6×10-6/K 20%Cr−30%Fe−50%Ni 12.5×10-6/K に示すとおりである。
【0032】このように、前記の組成比をもつCr−F
e−Ni合金からなる表面保護板5の熱膨張係数は、鉄
の熱膨張係数(11.7×10-6/K)に非常に近い。
すなわち、工作機械の基台11、ベース板4、および表
面保護板5は、いずれも熱膨張係数がほぼ等しい。従っ
て、これらの部材間には温度変化による伸縮量に差がほ
とんどない。例えば、10℃の温度変化で生じる1m当
たりの伸縮量(長さ寸法の変化)を鉄と比較すると、2
0%Cr−25%Fe−55%Niの場合は、鉄に対し
て9μmしか伸縮長さの差が生じない。このように、2
0%Cr−25%Fe−55%Niは、従来のSUS3
04を用いた場合に56μmもあった鉄との伸縮長さの
差を約1/6程度にまで圧縮することができる。この程
度の伸縮長さの差であれば、可撓性磁石6の弾性に吸収
されるので、表面保護板5あるいはベース板4が可撓性
磁石6と剥離するといった問題が発生しない。
【0033】また、基台11、ベース板4、および表面
保護板5はいずれも、熱膨張係数がほぼ等しいことか
ら、温度変化があっても、スケール部材3全体が基台1
1と同様に伸縮するだけである。すなわち、スケール部
材3の可撓性磁石6は、温度変化があっても、基台11
と同様に伸縮するだけで、基台11に対する相対的な位
置が変わらない。従って、雰囲気温度にかかわらず、検
出ユニット2を介して工作機械の可動部の正確な位置や
移動量を検出できるので、工作機械において温度変化に
起因する制御誤差が発生しない。
【0034】第6に、表面保護板5に用いたCr−Fe
−Ni合金は、Feを含有しているので、圧延性が良
く、薄く形成することができる。従って、磁気センサ1
2を可撓性磁石6の表面8に近付けることができるの
で、可撓性磁石6に着磁されている信号の波長を短くし
ても、この信号を磁気センサ12は高い感度で感知する
ことができる。このため、磁気的リニアスケール1(可
撓性磁石6)の分解能を高めることができる。
【0035】このようにCr−Fe−Ni合金は、表面
保護板5として求められている性質を全て満足している
ので、熱的な安定性の高い理想的な磁気的リニアスケー
ル1を構成することができる。
【0036】なお、本形態では、可撓性磁石6の裏面
7、表面8、および側面9、10のうち、ベース板4が
積層されている面(裏面7)とは反対側の面(表面8)
のみに表面保護板5が積層されている構成であったが、
上面8だけでなく、側面9、10にも表面保護板5を積
層してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気式リ
ニアスケールでは、可撓性磁石の裏面側および表面にそ
れぞれ接着されたベース板および表面保護板の熱膨張係
数がほぼ等しい。従って、温度変化があってもベース板
と表面保護板とは同じ長さだけ伸縮するので、可撓性磁
石に無理な変形が発生しない。それ故、可撓性磁石から
ベース板や表面保護板が剥離することがない。
【0038】また、表面保護板を15〜25%Cr−2
0〜30%Fe−65〜45%Niかならる合金で構成
すると、ベース板を工作機械の基台(ベース板が固定さ
れる装置のスケール装着部)と同様に鉄製にしても、表
面保護板、ベース板および工作機械の基台は熱膨張係数
がほぼ等しくなる。従って、温度変化があっても各部材
の相対位置に変化がないので、基台と可撓性磁石との間
での相対的な位置のずれに起因する検出誤差、あるいは
可撓性磁石からの表面保護板やベース板の剥離が発生し
ない。また、Cr−Fe−Niかならる合金は、非磁性
であること、高硬度であること、高い耐食性を有してい
ること、電気的に良導体であること、圧延性に優れてい
ることなど、表面保護板に求められる性質を全て備えて
いるので、熱的に安定した理想的な磁気的リニアスケー
ルを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気式リニアスケールを示す
斜視図である。
【図2】図1に示す磁気式リニアスケールのスケール部
材を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 磁気式リニアスケール 2 検出ユニット 3 スケール部材 4 ベース板 5 表面保護板 6 可撓性磁石 7 可撓性磁石の裏面 8 可撓性磁石の表面 9、10 可撓性磁石の側面 11 基台 12 磁気センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース板と、該ベース板上に裏面が接着
    され、長手方向に周期的に磁極が形成された可撓性磁石
    と、該可撓性磁石の表面に接着された表面保護板とを有
    し、該表面保護板の表面側において前記可撓性磁石に対
    して磁気センサを備える位置検出ユニットが相対移動す
    る磁気式リニアスケールにおいて、 前記ベース板と前記表面保護板とは、熱膨張係数がほぼ
    等しいことを特徴とする磁気式リニアスケール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記表面保護板は、
    以下の組成比 Cr:Fe:Ni=15〜25%:20〜30%:65
    〜45% を満たすCr−Fe−Ni合金からなることを特徴とす
    る磁気式リニアスケール。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記ベース板は鉄系
    金属からなることを特徴とする磁気式リニアスケール。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記ベース板が固定される装置のスケール装着部、前記
    ベース板および前記表面保護板は、いずれも熱膨張係数
    がほぼ等しいことを特徴とする磁気式リニアスケール。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8044658B2 (en) 2007-07-30 2011-10-25 Yamaha Corporation Position detector
JP2012119472A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Thk Co Ltd 可撓性マグネット、可撓性マグネットの製造方法、磁気エンコーダ、アクチュエータ
KR101646083B1 (ko) * 2016-02-29 2016-08-08 김장호 디지털 스케일

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