JPH11157064A - インクジェット記録ヘッドの駆動装置及び駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動装置及び駆動方法

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JPH11157064A JP9326582A JP32658297A JPH11157064A JP H11157064 A JPH11157064 A JP H11157064A JP 9326582 A JP9326582 A JP 9326582A JP 32658297 A JP32658297 A JP 32658297A JP H11157064 A JPH11157064 A JP H11157064A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最適駆動条件のもとで稼働させながら径の異
なるインク滴を一定の飛翔速度で常に安定した状態で同
一ノズルより噴射、記録することができるインクジェッ
ト記録ヘッドを提供する。 【解決手段】 記録時において、圧力発生室に対応した
位置に設けられた電気機械変換器に駆動電圧を印加して
当該電気機械変換器を変形させて、ノズルよりインク滴
を吐出させるインクジェット記録ヘッドの駆動装置にお
いて、電気機械変換器に印加する駆動電圧の電圧波形
は、電圧のピーク値までの立ち上がり時間並びに電圧の
基底値までの立ち下がり時間が、インク流路系統内のイ
ンクの音響的振動の固有周期Toの略1/2であって、
かつ立ち上がり開始時間から立ち下がり開始時間までの
位相差Twが固有周期Toの1を含む整数倍の電圧波形
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴の径を制
御するインクジェット記録ヘッドの駆動装置及び駆動方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録液滴を必要時にのみ吐出す
るために電圧アクチュエータを備えた記録ヘッドに電気
信号を印加して記録ヘッド内に設けられたインク室に圧
力波を発生させて、その圧力波によってノズルより液滴
を噴射するドロップオンデマンド型インクジェット記録
ヘッドは知られている。この種のものでは、写真画像な
ど階調を含む画像を出力するため、ドット径を可変させ
ることにより、階調記録を可能にしたインクジェット記
録ヘッドが提案されている(例えば、特開昭51−37
541号公報)。図15はそのインクジェット記録ヘッ
ドを示している。図中において181はインクジェット
記録ヘッド、182は圧力室、183はインク供給層で
ある。184は圧力室182とインク供給層183とを
結ぶ第一ノズル、184はダイヤフラム、185は圧電
素子、186は第二ノズルである。圧電素子185に振
幅が与えられると、ダイヤフラム184を通じて圧力室
182に振動が与えられ、この振動によって圧力室18
2内のインクに圧力波が発生し、この圧力波は第一ノズ
ル184に伝播され、インク供給層183内のインクは
その圧力波を受けて第二ノズル186より吐出され、イ
ンク滴188として飛翔される。上記の原理を用いたイ
ンクジェット記録ヘッド181を用いて階調を含む画像
を記録する場合、図17aに示すように1画素をNxN
のドット151で構成されるマトリックスとし、そのマ
トリックス内のドット151の配置によって階調を表現
するとすると、その階調数は階調数をLとすれば、 L=N2 …(a) で表される。しかし、写真画像のように高解像度でかつ
高階調数が要求されるものでは、上式から明らかなよう
にマトリックスサイズNの値を大きくしなければなら
ず、従って1画素あたりの解像度が低下するのでドット
解像度に極めて高いものが要求される。これに対しドッ
ト径を可変にすればドット自体も階調を持ち併せている
ので、そのときの階調数Lは1ドットの階調数をnとす
れば、 L=nxN2 …(b) となる。図17aに示すものでは、n=1、N=3であ
るから、階調数は(b)式よりL=9となる。これに対
して図17bに示すようにドット径を151a〜151
dと4段階に可変できれば、n=4、N=3であるか
ら、階調数Lは36となり、かつ1画素あたりの解像度
は低下しないことになる。従って、上記方式によればド
ット解像度を上げることなく階調数を増やすことができ
る。このドット径の可変制御を行う場合において、噴射
されるインク滴の量Qは次式の関係で表される。
【0003】Q比例のτxvxA …(c) 但し、τは圧力室82内に発生する圧力波の波動周期、
vはインク滴噴射速度、Aは第二ノズル86の断面積で
ある。インク滴噴射速度vは次式のような関係にある。
【0004】v比例のV …(d) 但し、Vは圧電素子85に印加する印加電圧である。前
述の式によれば圧力室82内のインク圧力は、図16の
圧力応答線図に示すように、印加電圧Vの増減によっ
て、インクのピーク圧力がPa〜Pdと変化する。この
ピーク圧力がPa〜Pdと変化すると、インク滴噴射速
度vが変化することになるが、一般に圧力波の周期τは
変化しないので、(c)式はパラメータとしては印加電
圧Vのみとなり、次式のように表される。
【0005】Q比例のV …(e) この関係式を利用して、図15に示す従来のインクジェ
ット記録ヘッドでは、圧電素子185に印加する印加電
圧Vを加減して、圧力室182内のインクの圧力Pを制
御することによって、第二ノズル186より噴射される
インク滴188の量Qを加減するようにしていた。しか
しながら、印加電圧Vの増減によってインク滴噴射速度
vを変化させる方式では、インク滴の飛翔速度とヘッド
と記録紙との相対速度の比に変化がある場合に、インク
滴の記録紙上に着弾する位置がずれるため、記録品質に
大きな影響を与えるという問題があった。例えば、微小
インク滴を吐出するときは、そのインク滴の飛翔速度が
遅く第二ノズル186の周りにインクたれを起こしやす
いという問題があった。
【0006】これら問題を解消するため、従来、図15
に示すように、ヘッドの外側に空気流路189を追加
し、外部に設けたエアポンプやアキュムレータ(図示せ
ず)によって第二ノズル186の前面に設けられた第三
ノズル190より一定の速度で流出する空気流191を
形成し、第二ノズル186より噴射されるインク滴18
8を空気流191に乗せて、この空気流191と同速度
に加減速する方法を採るようにしていた。しかしながら
本方法は空気流191を発生させるための手段としての
エアポンプやアキュムレータを装置に付加しなければな
らず、ヘッド本体にも、空気を送るための流路が必要に
なり、それらが原因でヘッドの大型化、重量化、そして
複雑化が避けられないものとなっていた。
【0007】これを解決する手段として、例えば特開昭
61−100469号公報によるインクジェット記録ヘ
ッドが提案されている。これは前述の(c)式に着目し
て、インク圧力波の波動周期τを変化させることによ
り、インク滴の吐出速度vを一定に保ちながら、インク
滴の吐出量Qを増減させようとするものであり、具体的
には異なる固有周期を持つインク流路を複数個配置し、
異なる圧力波の周期τを発生させてそれぞれのノズルか
ら異なるインク滴径を噴射させるものである。しかし、
複数個のインク流路を持つことは、やはりヘッドの大型
化にもなり、高コスト化の要因になるという問題があっ
た。
【0008】一方で、図18に示すように、圧電素子を
インク流路内に発生する固有振動モードの中の1つの波
形における振幅の腹の部分に対応する1個あるいは複数
個の位置に張り付けて、その圧電素子を駆動させること
によって特定の振動モードを発生させるドロップオンデ
マンドインクジェット記録ヘッドが提案されている(例
えば、特開昭62−174163号公報)。
【0009】図18aに示すように、インク流路171
の中の点線で囲ってある部分が圧電素子172の位置を
示している。その圧電素子172の長さは同図bに示す
ようにインク流路171内のインクの第三次固有振動モ
ード74における第一の節176と第二の節177との
間の長さであり、圧電素子172の張られる位置はそれ
らの節に挟まれた腹75の位置に一致する。この圧電素
子172に、例えば三次モードの固有周期に合わせた電
圧波形を印加するとインク流路171内のインク78に
三次モードによる比較的波長の短い圧力波が励起され、
この圧力波によって比較的小さな径のインク滴が噴射さ
れる。高次のモード例えば四次、五次モードを励起させ
るならば、その振動モードの腹に相応する部分に圧電素
子を設け、その固有周期に相応した電圧波形を印加すれ
ばよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の構成では基本固有振動モード(第一次モード)と1
つの高次モード以外の振動モードを励起させることが困
難であり、基本モードによるインク滴と1つの高次モー
ドによるインク滴との2つしか得られないという問題が
あった。従って、従来のものでは写真画像のような多階
調を含む画像を出力するために、ドット径を可変させて
より多階調の記録を可能にしたインクジェット記録ヘッ
ドを得ることは難しいという問題があった。
【0011】そこで、本発明の目的は、インクジェット
記録ヘッドを非常に簡単な構成にして、最適駆動条件の
もとで稼働させながら径の異なるインク滴を一定の飛翔
速度で常に安定した状態で同一ノズルより噴射、記録す
ることができるインクジェット記録ヘッドの駆動装置及
び駆動方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ノズルと圧力発生室とを有してなる1個または複数個の
インク流路系統がインクプールに連通して構成され、記
録時において前記圧力発生室に対応した位置に設けられ
た電気機械変換器に駆動電圧を印加して当該電気機械変
換器を変形させて、前記ノズルよりインク滴を吐出させ
るインクジェット記録ヘッドの駆動装置において、前記
駆動電圧の電圧波形を前記インク流路系統内のインクの
音響的振動の固有周期に関連づけて形成する駆動回路を
備えたことを特徴とするものである。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、前記駆動回路は、前記電圧波形における基
底値からピーク値までの立ち上がり時間並びにピーク値
から基底値までの立ち下がり時間が前記インク流路系統
内のインクの音響的振動における基本固有振動モードの
固有周期の略1/2であって、かつ前記立ち上がり開始
時間から前記立ち下がり開始時間までの位相差が前記固
有周期の1を含む整数倍の電圧波形を形成することを特
徴とするものである。
【0014】この発明によれば、電気機械変換器がイン
ク流路全体にわたって設けられていても、電圧波形の立
ち上がり時間並びに立ち下がり時間が、インク流路系統
内のインクの音響的振動における基本固有振動モードの
固有周期の略1/2である電圧波形が入力されるので、
電気機械変換器の長さに関係なく、基本固有振動モード
が励起され、基本の圧力波がインク流路内に発生する。
【0015】また、電圧波形の立ち上がり開始時間から
立ち下がり開始時間までの位相差がインク流路系統内の
インクの音響的振動における基本固有振動モードの固有
周期の1を含む整数倍である。電圧波形の立ち上がりに
相当するところで正のインパルスがインクに与えられ、
立ち下がりに相当するところで負のインパルスがインク
に与えられる。そのために、まず正のインパルスがイン
クに与えられることにより周期を持った圧力波が発生
し、その圧力波が1周期を終えたとき、つまり2回目の
正の圧力波が発生した時点で負のインパルスが与えられ
るために、互いの圧力波が打ち消されて0になるので、
インク流路系統内の残留振動は減衰される。これらによ
って、安定したインク滴の吐出が可能になる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、前記インク流路系統内のインクの音響的振
動の基本固有振動モードより高次の固有振動モードを選
択し、前記駆動回路は、前記電圧波形における基底値か
らピーク値までの立ち上がり時間並びにピーク値から基
底値までの立ち下がり時間が前記選択された固有振動モ
ードの固有周期の略1/2である三角波状の第一の電圧
波形と、当該第一の電圧波形と同一形状を有する第二の
電圧波形とを備え、前記第一の電圧波形における前記立
ち上がり開始時間から前記第二の電圧波形における前記
立ち上がり開始時間までの位相差が前記基本固有振動モ
ードの固有周期の1/2倍である電圧波形を形成するこ
とを特徴とするものである。
【0017】この発明によれば、電圧波形の立ち上がり
時間並びに立ち下がり時間を任意に選択、変更すること
によって、圧力の強さすなわちインク滴吐出速度をほぼ
一定にしたまま、圧力波の波長すなわちインク滴の大き
さを段階的に変えることができる。また第一の電圧波形
の立ち上がり開始時間から第二の電圧波形の立ち上がり
開始時間までの位相差が基本固有振動モードの固有周期
の1/2倍であることにより、基本固有振動モードの励
起が抑制され、かつ選択された固有振動モードによる残
留振動が抑制される。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、前記インク流路系統内のインクの音響的振
動の基本固有振動モードより高次の固有振動モードを選
択し、前記駆動回路は、前記電圧波形における基底値か
らピーク値までの立ち上がり時間並びにピーク値から基
底値までの立ち下がり時間が前記選択された固有振動モ
ードの固有周期の略1/2であって、かつ当該電圧波形
における前記立ち上がり開始時間と前記立ち下がり開始
時間との差に相当する電圧維持時間が所定の時間を持っ
た第一の電圧波形と、当該第一の電圧波形と同一形状を
有する第二の電圧波形とを備え、前記第一の電圧波形に
おける前記立ち上がり開始時間から前記第二の電圧波形
における前記立ち上がり開始時間までの位相差が前記基
本固有振動モードの固有周期の1/2倍である電圧波形
を形成することを特徴とするものである。
【0019】この発明によれば、電圧波形の立ち上がり
開始時間と立ち下がり開始時間との差に相当する電圧維
持時間を任意に変更することによって、圧力の強さすな
わちインク滴吐出速度をほぼ一定にしたまま、圧力発生
室に発生するインクの圧力波の波長、すなわちノズルか
ら吐出されるインク滴の大きさをほぼ段階的に変えるこ
とができる。また第一の電圧波形の立ち上がり開始時間
から第二の電圧波形の立ち上がり開始時間までの位相差
が基本固有振動モードの固有周期の1/2倍であること
により、基本固有振動モードの励起が抑制され、かつ選
択された固有振動モードによる残留振動が抑制される。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項4記載のも
のにおいて、前記第一の電圧波形及び前記第二の電圧波
形において電圧を立ち上げる前に一旦電圧を立ち下げた
後に電圧を立ち上げることを特徴とするものである。
【0021】この発明によれば、電気機械変換器の分極
が失われてしまうような高い伝播を電気機械変換器に与
えることなく、インク滴の吐出速度を向上させる。
【0022】請求項6記載の発明は、ノズルと圧力発生
室とを有してなる1個または複数個のインク流路系統が
インクプールに連通して構成され、記録時において前記
圧力発生室に対応した位置に設けられた電気機械変換器
に駆動電圧を印加して当該電気機械変換器を変形させ
て、前記ノズルよりインク滴を吐出させるインクジェッ
ト記録ヘッドの駆動方法において、前記インク流路系統
内のインクの音響的振動の固有周期に関連づけて形成さ
れた電圧波形を持つ駆動電圧を電気機械変換器に印加す
ることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】図1はインクジェット記録ヘッドの斜視図
である。図1において符号11は電気機械変換器を構成
する圧電体を示している。この圧電体11にはインク流
路1bc、1de、…とダミー流路2ab、2cd、…
とが形成されている。これらは両側と下側とを側壁3
a、3b、3c、3d、3e、…で囲まれ、上側と前方
とをトッププレート4、ノズルプレート5で囲まれてい
る。インク流路1bc、1de、…の後方にはインク供
給孔12を介してインクプール7が連通している。前記
ノズルプレート5には各インク流路1bc、1de、…
に連通するノズル6dc、6de、6fg、…(6b
c、6deは図示せず)が設けられている。圧電体11
よりなる側壁3a、3b、3c、3d、3e、…の側面
と下面とには、個別電極8bc、8de、…と共通電極
9ab、9cd、…とが設けられ、個別電極8bc、8
de、…はインク流路1bc、1de、…内に形成さ
れ、パッド部10bc、10de、…に電気的に接続さ
れている。共通電極9ab、9cd、…はダミー流路2
ab、2cd、…内に形成され、は共通パッド部(図示
せず)に電気的に接続されている。インク流路1bc、
1de、…、ノズル6bc、6de、…、及びインクプ
ール7の中にはインク(図示せず)が充填され、このイ
ンクと前記電極とは直接接触しない構造になっている。
側壁3a、3b、3c、3d、3e、…はその幅方向
(矢印P方向)に分極処理が施されている。また、トッ
ププレート4は可撓性を有し、このトッププレート4に
はダミー流路2ab、2cd、…上に位置するスリット
13が設けられている。
【0025】つぎに同ヘッドにおけるインク滴吐出動作
について説明する。
【0026】図2A〜Dは、図1に示すヘッドのA−
A’断面図である。図2A〜Dを参照して、まず、複数
のインク流路1bc、1de、…のうちのある特定のイ
ンク流路1bcを駆動して、それに連通するノズル6b
c(図示せず)からインク滴を吐出させる場合について
説明する。インク流路を駆動するとは、インク流路を構
成する両側の圧電体11よりなる側壁3b、3c、を駆
動することである。図2Bに示すように、インク流路1
bcを囲む圧電体11の側壁3b、3cにそれぞれ電極
から電圧を印加して矢印E方向に電界を発生させると、
インク流路の分極方向(矢印P方向)と電界方向(矢印
E方向)とが同一のために、側壁3b、3cは電界方向
に伸長動作を惹起する。この場合、電界方向と垂直方向
には縮む。その結果、インク流路1bcの容積は急激に
減少して圧力波が発生し、ノズル6bcに伝播されてノ
ズル6bc部分のインクが吐出される。
【0027】図2Cに示すように、側壁3b、3cにそ
れぞれの電極から電圧を印加して矢印E方向に電界を発
生させると分極方向(矢印P方向)と電界方向(矢印E
方向)とが逆方向のために、側壁3b、3cは電界方向
には縮み、電界方向と垂直方向には伸長する。その結
果、インク流路1bcの容積が増加して圧力が低下する
ために、ノズル6bcから吐出されたインク柱はここで
切断されてインク滴となって飛翔する。また、図2Aの
状態から直接図2Cの状態にさせてノズル6bcにある
インクのメニスカスを一旦後退させてから、図2Bに示
す状態に移ってインク滴を吐出させてもよい。さらに図
2Cの行程を省略しても、ノズル6bcのインク柱のイ
ンクは慣性力によってそのまま前方へ動き続けるので、
吐出されたインク柱はやがて切断されてインク滴にな
る。
【0028】次に、側壁3b、3c、の印加電圧即ち電
界を0にすると図2Dに示すように側壁3b、3cは元
に戻るが、インク流路1bc内のインクは吐出されたイ
ンク滴の量の分だけ失われ、インクの圧力は低下する。
インクの圧力が低下することによりノズル6bc内のイ
ンクメニスカスの表面張力による圧力、即ち毛細管現象
によって、インクプール7からインクが供給される。
【0029】この実施形態では、圧電体11の個別電極
8bc、8deに電圧を印加して圧力波を発生させると
き、この圧力波の波長の長さを印加電圧の波形を変化さ
せることによって制御し、吐出されるインク滴の径を決
定する。
【0030】インク流路1はインクを媒質とした1本の
音響管と見なすことができるので、インク流路1内のイ
ンクの音響的な振動(縦波)の固有振動モードの数は、
波長の長い基本モードから無限に存在する。
【0031】一般的なインクジェット記録ヘッドでは、
ノズル6に伝播される圧力波の波長はそのインクの固有
振動モードによって決定され、それが吐出されるインク
滴の体積を決定する。その圧力波の固有振動モードの周
期は、基本モードの周期(第一固有周期)を1とすれ
ば、第二固有周期、第三固有周期、…、と次数が上がる
につれてその整数分の1、すなわち1/2、1/3、
…、と短くなる。従って、インク流路1内のインクを任
意の固有振動モードで励起すれば、その固有周期による
波長を持った圧力波が発生し、所定の体積を有するイン
ク滴が吐出される。基本モードによるインク滴の体積を
1とすれば、三次モードによるインク滴の体積は1/
3、すなわち径に換算すると約30%小さくなる。但
し、インク流路1の実際の形状は、ノズル及びインク流
路の断面形状が変化するのが一般的であるので、各振動
モードの固有周期は、基本モードの周期の整数分の1の
正確な値になるとは限らない。
【0032】特定の固有振動モードを励起させるには、
インクにかかるインパルスの維持時間を当該振動モード
の固有周期の少なくとも1/2以下に設定すればよい。
インパルスの大きさは圧電体11のインクと接する側壁
3b、3cの変形速度に比例する。すなわちインクにか
かるインパルスの変化は、図3aに示す電圧波形21を
微分したものに相似的に等しく、図3bに示すようにイ
ンパルスの大きさは電圧波形の立ち上がり22及び立ち
下がり23の勾配、すなわち変形速度に比例し、そのイ
ンパルスの維持時間は電圧の基底値からピーク値までの
立ち上がり時間26及び電圧のピーク値から基底値まで
の立ち下がり時間27に等しい。立ち上がり22時のイ
ンパルス24は正、立ち下がり23時のインパルス25
は負である。そしてその2つのインパルス24、25の
位相差は、その立ち上がり22開始時刻と立ち下がり2
3開始時刻の時間差、即ちパルス幅Twに相当する。
【0033】この実施形態では、図4に示す駆動回路を
用いて印加電圧の波形を変化させて、圧力波の波長の長
さを制御し、吐出されるインク滴の径を決定する。図4
はインク流路を構成する両側の圧電体11よりなる側壁
3a、3b、3c、3d、3e、…、を駆動する駆動回
路図である。尚、本図では側壁3b、3c、のみを図示
しており、他の側壁の図示は省略する。
【0034】側壁3b、3cにはオン・オフ回路101
が接続される。このオン・オフ回路101はオン時にの
みグランドに側壁3b、3cを接続する。また、側壁3
b、3cには制御線Dを介して駆動回路103が接続さ
れる。この駆動回路103は第一トランジスタ群10
5、第二トランジスタ群107、および波形成形回路1
09を備え、この波形成形回路109は放電回路109
aと充電回路109bとを備える。111は制御回路で
あり、所定のタイミングで放電回路109aと充電回路
109bとにパルス出力指令を出力する。
【0035】前記制御回路111を介して記録ドットデ
ータがオン・オフ回路101にラッチされると、図5に
示すように、所定時間幅を持った立ち下がり指令パルス
aが、図4に示すように、放電回路109aから制御線
Aを介して第二トランジスタ群107に送られ、この第
二トランジスタ群107および制御線Dを介して側壁3
b、3cから電圧−Vlの端子に通電される。
【0036】この場合、側壁3b、3cにかかる電圧波
形は、図5に示すように、パルスaの幅の立ち下がり時
間で−Vlレベルにまで下がる。
【0037】次に、所定時間をおいて充電回路109b
から立ち上がり指令パルスbが、図4に示すように、制
御線Bを介して第一トランジスタ群105に送られる
と、制御線Dの電圧は+Vhにまで昇圧され、この場
合、側壁3b、3cにかかる電圧波形は、図5に示すよ
うに、パルスbの幅の立ち上がり時間で+Vhレベルに
まで上がり、側壁3b、3cを内側に変形させて(例え
ば図2B参照)、インク流路内のインクにインパルスを
与える。
【0038】更に、所定時間をおいた後、制御線Aを介
して、再び放電回路109aから第二トランジスタ群1
07に立ち下がり指令パルスcが送られると、図5に示
すように、駆動電圧は+零Vに戻される。
【0039】この実施形態では、放電回路109a、お
よび充電回路109bを介して所定のタイミングで立ち
上がり指令パルスb、立ち下がり指令パルスa、cが出
力されるので、任意の立ち下がり/立ち上がりタイミン
グを持った駆動パルス波形が形成される。例えば、図3
に示す台形波を形成する場合には、図4における電圧−
Vlが零Vに設定されることになる。
【0040】第一実施形態 固有周期がToの基本固有振動モードを励起する場合に
は、図6に示すように、電圧の基底値からピーク値まで
の立ち上がり時間(以下、単に立ち上がり時間とい
う。)、および電圧のピーク値から基底値までの立ち下
がり時間(以下、単に立ち下がり時間という。)がとも
にTo/2である駆動電圧を印加することにより、固有
周期Toを持つ圧力波が電圧波形に対して効率よく励起
される。
【0041】インクにかかるインパルスはその波形の立
ち上がり勾配の大きさに比例する。この立ち上がり勾配
が一定の場合にはインパルス維持時間(立ち上がり時
間)に対するインクの圧力応答はその固有周期の半周期
でピークになる。言い換えれば、立ち上がり時間がその
固有周期の半周期以上になると、インクの圧力応答はピ
ークになる。従って、立ち上がり時間、立ち下がり時間
がともにTo/2以上になったとしても、前記ピーク以
上にインクの圧力は大きくならない。
【0042】一方、前述のように周期Toを持つ圧力波
が効率よく励起されたとしても、電圧波形のパルス幅T
wの大きさによっては、図7に示すように、インク流路
内のインクの圧力の過渡応答線図にてインク滴を吐出さ
せる圧力の第一波40の発生の後、印字品質の劣化の原
因となるサテライト(主インク滴に追従して飛翔する余
分な微小インク滴)の発生の原因となる第二波以降の残
留振動41が生ずる。良好な印字品質を確保するには、
その残留振動41を抑制する必要がある。
【0043】その残留振動41を抑制するために、第一
実施形態では上記パルス幅Twが基本固有周期Toの整
数倍(図6では3倍である。)である台形波状の波形を
設定することによって、その残留振動41を抑制する。
【0044】詳細に説明すると、前述したようにインク
にかかるインパルスの大きさは圧電体11のインクと接
する側壁3b、3cの変形速度に比例するので、その変
形速度は電圧波形の立ち上がり及び立ち下がりに相当す
る。すると電圧波形の立ち上がりに相当するところで正
のインパルスがインクに与えられ、立ち下がりに相当す
るところで負のインパルスがインクに与えられる。
【0045】図6に示すような台形波状の波形を設定す
れば、まず正のインパルスがインクに与えられることに
より周期を持った圧力波が発生し、次の正の圧力波が発
生した時点で負のインパルスが与えられるために、互い
の圧力波は打ち消されて0になり残留振動41は抑制さ
れる。
【0046】第二実施形態 小さなインク滴を形成するためには、基本固有振動モー
ド(一次モード)よりも高い固有振動モード、例えば二
次モード、三次モードを励起させればよい。前述のよう
に基本固有振動モードにおける基本固有周期To、或い
は数次モードにおける固有周期Tnを元にした電圧波形
を設定すれば、所望の大きさのインク滴の吐出を可能に
する。しかし、この方法では、基本固有振動モードが必
ず同時に励起されるので、所望のインク滴径を得ること
は困難である。また基本固有振動モードが残留振動とな
って残るので記録品質に悪影響を及ぼす。
【0047】それらの問題を解決して特定の固有振動モ
ードのみを励起させるための方法として、第二実施形態
では、発生した基本固有振動モードを発生直後に打ち消
すような第二の電圧波形を印加することで達成される。
【0048】すなわち、図8に示すように、励起させる
特定の固有振動モードの半周期Tn/2の時間を立ち上
がり時間及び立ち下がり時間とする三角波状の第一の電
圧波形51を印加した後、基本固有振動モードにおける
基本固有周期Toの半分To/2の位相だけずらした第
一の電圧波形51と同じ形状を持つ第二の電圧波形52
を続けて印加することにより、基本固有振動モードの励
起を抑制し、かつ励起させる固有振動モードによる残留
振動を抑制させることができる。
【0049】立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、前
記実施形態と同様に、励起させる特定の固有振動モード
の半周期Tn/2であればよい。図9に、基本固有振動
モード(一次モード)による圧力応答61aから、五次
モードによる圧力の過渡応答61eまでのシミュレーシ
ョン計算結果を示している。但し、一次モードの応答線
61aは図3に示す電圧波形による結果である。
【0050】この第二実施形態によれば、図9に示すよ
うに、電圧波形の立ち上がり時間及び立ち下がり時間T
n/2のみを変更することによって、圧力の強さすなわ
ちインク滴吐出速度をほぼ一定でかつ残留振動を抑制さ
せながら、圧力波の波長すなわちインク滴量を変更させ
ることができる。
【0051】これらのシミュレーション計算結果による
インク滴の体積の変化は一次モードの場合を100%と
すれば、二次から五次までそれぞれ、約72%、50
%、37%、30%であった。
【0052】第三実施形態 第三実施形態として、図10の電圧波形について説明す
る。図10に示す電圧波形は図8の電圧波形が2つの三
角波51,52であるのに対して2つの台形波となって
いる。当該台形波を使用した第三実施形態によれば、図
10に71a〜71d、72a〜72dで示すように、
電圧波形の立ち上がり開始時間と立ち下がり開始時間と
の差に相当する電圧維持時間(=パルス幅Tw)が所定
の時間に設定されており、この2つのパルス幅Twのみ
を任意的に変更することによって吐出されるインク滴量
を細かく変更することができる。
【0053】圧力の過渡応答のシュミレーション計算に
よる圧力応答結果を図11の81a〜81dに示す。こ
のときの電圧波形の立ち上がり時間及び立ち下がり時間
Tn/2は、目標となる最小の滴径を吐出しうる高次の
振動モードを選択(図11の実施形態では五次モードを
選択)し、その振動モードの固有周期をTnとして電圧
波形の立ち上がり時間及び立ち下がり時間Tn/2を設
定する。そして2つの電圧波形71a〜71d、72a
〜71dの位相差を前述と同様、基本固有振動モードの
固有周期Toとする。これらの電圧波形を使ったシミュ
レーション計算の結果、インク滴吐出速度はほぼ一定で
かつ残留振動を抑制しながら、インク滴量を変化させる
ことができた。
【0054】図11に示すインク圧力応答計算の結果8
1a〜81dによると、最大パルス幅をTw(図10の
71d、72dc)とし、そのパルス幅TwをTwの7
5%(図10の71c、72c)、50%(図10の7
1b、72b)、両電圧波形が三角波71a、72aと
なる25%、と4段階に変化させると、インク滴の体積
の変化は最大パルス幅の時のインク滴量(最大インク適
量)に対してそれぞれ78%、52%、26%であっ
た。これは基本振動モードによって吐出されるインク滴
径が30μmの場合、吐出可能な最小インク滴径は約1
4μmとなる。このようにして2つの電圧波形71,7
2のパルス幅Twを変えることにより14μmから30
μmの範囲内できめ細かなインク滴径の設定が可能にな
る。
【0055】第四実施形態 次に第四実施形態について説明する。図12に示す電圧
波形は、先ず最初に負のパルス電圧波形を印加して、イ
ンク流路の容積を増加させた後に、正のパルス電圧波形
を印加してインク流路の容積を減少させてインク滴を吐
出させるものである。この方式の目的は圧電体11の分
極が失われてしまうような高い伝播を圧電体11に与え
ることなく、インク滴の吐出速度を向上させることであ
る。
【0056】その目的を実現するためには、先ず所定の
立ち下がり時間Tn/2で圧電体11が分極逆転開始す
る電界より小さい電界になるような逆電圧V2 を印加
して負の圧力波を発生させた後、立ち上がり時間Tn/
2で所定の電圧V1 まで上げる。そして前述の図11
と同様に所定のパルス幅Tw、立ち下がり時間Tn/2
の第一の電圧波形91a〜91dを印加した後、位相T
o/2で第一の電圧波形と同じ形状の第二の電圧波形9
2a〜92dを印加する。この電圧波形を印加したとき
の圧力応答94a〜94dを図13に示す。同図におい
てインク滴量の変化は、最大径を100%(図12の圧
力波形91d)としてそれぞれ75%(図12の圧力波
形91b)、51%(図12の圧力波形91b)、27
%(図12の91a)であり、インク滴量の変化はほぼ
正確に制御された。
【0057】以上、幾つかの実施形態に基づいて本発明
を説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない
ことは明らかである。例えば、図14に示すように負の
電圧V2 側のパルス幅Twを正の電圧V1 側のパル
ス幅Twと連動して変化させてもインク滴の吐出時に前
述と同様な結果を得ることができる。
【0058】本発明の電圧波形の実施形態は説明に用い
た図1に示すインクジェット記録ヘッドに限定されず、
例えば図15,図18に示すような他の構造を持ったイ
ンクジェット記録ヘッドにも適用が可能である。従って
上記実施形態の説明は本発明の範囲を限定するものでな
いことは明らかである。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク滴吐出速度を変えることなく、また圧電素子の寸
法に制限を受けることなく、インク滴径を任意に変化さ
せることができるので、高画質な画像を記録することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態
を示す斜視図である。
【図2】A〜Dは夫々図1のA−A’断面図である。
【図3】aは圧電体に印加する電圧波形の代表的な例を
示す図であり、bはaの電圧波形によるインクジェット
記録ヘッド内のインクへのインパルス過程を示す図であ
る。
【図4】圧電体の駆動回路図である。
【図5】駆動電圧波形図である。
【図6】最適化された基本的な電圧波形を示す図であ
る。
【図7】最適化されていない電圧波形を印加したときの
インクの圧力応答の例を示す図である。
【図8】本発明のインクジェット記録ヘッドに印加する
電圧波形の実施形態を示す図である。
【図9】図8に示す電圧波形によるインクジェット記録
ヘッドのインク流路内のインク圧力の過渡応答を示す図
である。
【図10】本発明のインクジェット記録ヘッドに印加す
る電圧波形の別の実施形態を示す図である。
【図11】図9に示す電圧波形によるインクジェット記
録ヘッドのインク流路内のインク圧力の過渡応答を示す
図である。
【図12】本発明のインクジェット記録ヘッドに印加す
る電圧波形の別の実施形態を示す図である。
【図13】図12に示す電圧波形によるインクジェット
記録ヘッドのインク流路内のインク圧力の過渡応答を示
す図である。
【図14】本発明のインクジェット記録ヘッドに印加す
る電圧波形の別の実施形態を示す図である。
【図15】従来のインクジェット記録ヘッドを示す断面
図である。
【図16】図15のインクジェット記録ヘッドによるイ
ンク滴径制御時の圧力応答を示す図である。
【図17】aはドット径不変の場合の中間調表現を示す
ドットパターンを示す図、bはドット径可変の場合の中
間調表現を示すドットパターンを示す図である。
【図18】aは従来のインクジェット記録ヘッドの別な
例を示す上面断面図、bはaのインクジェット記録ヘッ
ドのインク流路内に発生する圧力波の固有振動モードの
第三次モードを示す図である。
【符号の説明】
1bc、1de インク流路 2ab、2cd ダミー流路 3a、3b、3c、3d、3e 側壁 6fg、6hi、6jk ノズル 7 インクプール 8bc、8de 個別電極 9ab、9cd 共通電極 10bc、10de パッド部 11 圧電体(電気機械変換器) 51、71、91 第一の電圧波形 52、72、92 第二の電圧波形 61、81、94 インク流路内のインクの圧力の過渡
応答 103 駆動回路 109 波形成形回路 109a 放電回路 109b 充電回路 111 制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルと圧力発生室とを有してなる1個
    または複数個のインク流路系統がインクプールに連通し
    て構成され、記録時において前記圧力発生室に対応した
    位置に設けられた電気機械変換器に駆動電圧を印加して
    当該電気機械変換器を変形させて、前記ノズルよりイン
    ク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドの駆動装置
    において、 前記駆動電圧の電圧波形を前記インク流路系統内のイン
    クの音響的振動の固有周期に関連づけて形成する駆動回
    路を備えたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド
    の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動回路は、 前記電圧波形における基底値からピーク値までの立ち上
    がり時間並びにピーク値から基底値までの立ち下がり時
    間が前記インク流路系統内のインクの音響的振動におけ
    る基本固有振動モードの固有周期の略1/2であって、
    かつ前記立ち上がり開始時間から前記立ち下がり開始時
    間までの位相差が前記固有周期の1を含む整数倍の電圧
    波形を形成することを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録ヘッドの駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記インク流路系統内のインクの音響的
    振動の基本固有振動モードより高次の固有振動モードを
    選択し、 前記駆動回路は、 前記電圧波形における基底値からピーク値までの立ち上
    がり時間並びにピーク値から基底値までの立ち下がり時
    間が前記選択された固有振動モードの固有周期の略1/
    2である三角波状の第一の電圧波形と、当該第一の電圧
    波形と同一形状を有する第二の電圧波形とを備え、前記
    第一の電圧波形における前記立ち上がり開始時間から前
    記第二の電圧波形における前記立ち上がり開始時間まで
    の位相差が前記基本固有振動モードの固有周期の1/2
    倍である電圧波形を形成することを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録ヘッドの駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記インク流路系統内のインクの音響的
    振動の基本固有振動モードより高次の固有振動モードを
    選択し、 前記駆動回路は、 前記電圧波形における基底値からピーク値までの立ち上
    がり時間並びにピーク値から基底値までの立ち下がり時
    間が前記選択された固有振動モードの固有周期の略1/
    2であって、かつ当該電圧波形における前記立ち上がり
    開始時間と前記立ち下がり開始時間との差に相当する電
    圧維持時間が所定の時間を持った第一の電圧波形と、当
    該第一の電圧波形と同一形状を有する第二の電圧波形と
    を備え、前記第一の電圧波形における前記立ち上がり開
    始時間から前記第二の電圧波形における前記立ち上がり
    開始時間までの位相差が前記基本固有振動モードの固有
    周期の1/2倍である電圧波形を形成することを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録ヘッドの駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第一の電圧波形及び前記第二の電圧
    波形において電圧を立ち上げる前に一旦電圧を立ち下げ
    た後に電圧を立ち上げることを特徴とする請求項4記載
    のインクジェット記録ヘッドの駆動装置。
  6. 【請求項6】 ノズルと圧力発生室とを有してなる1個
    または複数個のインク流路系統がインクプールに連通し
    て構成され、記録時において前記圧力発生室に対応した
    位置に設けられた電気機械変換器に駆動電圧を印加して
    当該電気機械変換器を変形させて、前記ノズルよりイン
    ク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドの駆動方法
    において、 前記インク流路系統内のインクの音響的振動の固有周期
    に関連づけて形成された電圧波形を持つ駆動電圧を電気
    機械変換器に印加することを特徴とするインクジェット
    記録ヘッドの駆動方法。
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