JPH11157484A - 船艇の推進装置における燃料供給手段への水吸入防止構造 - Google Patents

船艇の推進装置における燃料供給手段への水吸入防止構造

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JPH11157484A
JPH11157484A JP9342259A JP34225997A JPH11157484A JP H11157484 A JPH11157484 A JP H11157484A JP 9342259 A JP9342259 A JP 9342259A JP 34225997 A JP34225997 A JP 34225997A JP H11157484 A JPH11157484 A JP H11157484A
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water
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pipe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料噴射弁を通し、燃料と共に圧縮空気を内
燃機関内に噴射可能とした場合に、空気圧縮機の吸入側
に連なるよう船体の内部に開口する空気吸入開口に水が
吸入されないようにして、エンジン性能が良好に保たれ
るようにする。 【解決手段】 内燃機関21内に燃料22を加えて圧縮
空気を供給するための空気圧縮機78の吸入側に連なる
よう船体3の内部に開口する空気フィルタ81を、上記
船体3の内部に開口する連通管62の内側開口62aよ
りも上側に、および/もしくは、上記船体3の内部に開
口するビルジパイプ96の水吸入開口97よりも上側
に、および/もしくは、正面視で、船艇1の通常姿勢、
180°の転覆姿勢、および上記通常姿勢から転覆姿勢
に至る各傾斜姿勢での各喫水線で囲まれた範囲内に配設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船体の内部に搭載
された推進装置における内燃機関に、燃料と圧縮空気と
を供給するようにした燃料供給手段に関し、より詳しく
は、この燃料供給手段への水入りを防止する防水構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記船艇には、従来、次のように構成さ
れたものがある。
【0003】即ち、船艇の船体の内部に内燃機関が配設
されると共に、上記船体の内外を連通させる連通管が設
けられている。また、上記内燃機関内に燃料を供給可能
とするものとして、従来より、気化器が用いられている
が、これに代えて、燃料を噴射可能とする燃料噴射弁を
設けると共に、この燃料噴射弁に圧縮空気を供給する空
気圧縮機を設け、上記燃料噴射弁を通し上記燃料と共に
上記圧縮空気を上記内燃機関内に噴射可能とさせること
が考えられる。一方、従来より、上記船体の内底部をこ
の船体の外部に連通させるビルジパイプが設けられ、こ
のビルジパイプを通し上記船体の内底部の水が船体の外
部側に向うよう吸引可能とされている。
【0004】そして、上記連通管を通し上記船体の内部
に導入された空気を上記内燃機関に吸入させると共に、
上記燃料噴射弁を通し燃料と共に圧縮空気を上記内燃機
関内に噴射させてこれを燃焼させれば、これによる熱エ
ネルギーが動力に変換されて、上記内燃機関から出力さ
れ、この動力により船艇が推進することとされている。
【0005】一方、上記船体の内部に水が入り込んで、
その内底部に水が溜った場合には、上記ビルジパイプを
通し上記船体の内底部の水を吸引して、これを船体の外
部に排水させることとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
船艇では、次のような問題が生じるおそれがある。
【0007】第1に、船艇の推進中には、その船体が波
をかぶることにより、外部の水が上記連通管を通し船体
の内部に勢いよく流入するおそれがあり、この場合に
は、船体の内部に流入した水がこの船体の内面に衝突す
るなどして飛散し、この水が、上記空気圧縮機の吸入側
に連なるよう上記船体の内部に開口する空気吸入開口か
ら吸入されるおそれを生じる。そして、このように吸入
されると、この水は上記燃料噴射弁を通し内燃機関内に
噴射されることとなり、もって、エンジン性能が低下さ
せられるおそれがある。
【0008】第2に、前記したように、船体の内底部に
溜った水は、ビルジパイプを通し排水されるが、船体の
内部に開口するビルジパイプの水吸入開口は船体に固定
されているため、上記水吸入開口よりも下側に溜ってい
る低水面の水を上記ビルジパイプを通し排水させること
は困難である。
【0009】このため、上記空気吸入開口の配設位置が
低いと、上記低水面の水が上記空気吸入開口から吸入さ
れて、前記したと同様に、エンジン性能が低下させられ
るおそれがある。
【0010】第3に、上記船艇が転覆したときには、上
記空気吸入開口が上記船艇の喫水線よりも下側になるお
それがあり、この場合にも、上記船体に流入した水が上
記空気吸入開口から容易に吸入されて、前記したと同様
に、エンジン性能が低下させられるおそれがある。
【0011】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、内燃機関内に燃料を噴射可能とする燃料
噴射弁を設け、この燃料噴射弁に圧縮空気を供給する空
気圧縮機を設け、上記燃料噴射弁を通し、上記燃料と共
に上記圧縮空気を内燃機関内に噴射可能とした場合に、
上記空気圧縮機の吸入側に連なるよう上記船体の内部に
開口する空気吸入開口から、上記船体の内部に流入した
水が上記空気圧縮機内に吸入されないようにして、エン
ジン性能が良好に保たれるようにすることを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の船艇の推進装置における燃料供給手段への水
吸入防止構造は、船体3の内部に内燃機関21を配設す
ると共に、上記船体3の内外を連通させる連通管62を
設け、上記内燃機関21内に燃料22を噴射可能とする
燃料噴射弁72を設け、この燃料噴射弁72に圧縮空気
を供給する空気圧縮機78を設け、上記燃料噴射弁72
を通し上記燃料22と共に上記圧縮空気を上記内燃機関
21内に噴射可能とし、上記船体3の内底部をこの船体
3の外部に連通させるビルジパイプ96を設け、このビ
ルジパイプ96を通し上記船体3の内底部の水を船体3
の外部側に向うよう吸引可能とした船艇1において、
【0013】上記空気圧縮機78の吸入側に連なるよう
上記船体3の内部に開口する空気フィルタ(空気吸入開
口)81を、上記船体3の内部に開口する上記連通管6
2の内側開口62aよりも上側に、
【0014】および/もしくは、上記船体3の内部に開
口する上記ビルジパイプ96の水吸入開口97よりも上
側に、
【0015】および/もしくは、正面視で、船艇1の通
常姿勢、180°の転覆姿勢、および上記通常姿勢から
転覆姿勢に至る各傾斜姿勢での各喫水線W1 〜W4 で囲
まれた範囲内に配設したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0017】(第1の実施の形態)
【0018】図1〜3は、第1の実施の形態を示してい
る。
【0019】図1、2において、符号1は跨座式(換言
すれば、鞍乗式)の小型の船艇であり、水2に浮かべら
れている。上記船艇1は滑走型の小型の船艇であり、つ
まり、この船艇1は、水2面に対する傾角が小さい前上
がりのほぼ一定姿勢で、水2面上を滑走するように高速
推進可能とされるものである。また、矢印Frは、上記
船艇1の進行方向の前方を示し、下記する左右とは、上
記前方に向っての船艇1の船体3の幅方向をいうものと
する。
【0020】上記船艇1の船体3は繊維で強化された樹
脂(FRP)製で、その下部がハル5、上部がデッキ6
であり、これらハル5とデッキ6とは上下方向で結合さ
せられており、その結合部はガンネル7である。上記船
体3の内部をエンジン室である前部室9と、後部室10
とに仕切るバルクヘッドである仕切壁11が設けられて
いる。この仕切壁11は十分の強度と剛性とを有してお
り、上記ハル5とデッキ6の各内面に強固に支持される
と共にこれらを互いに強固に結合させている。
【0021】上記デッキ6は、その左右各側部に足載せ
ステップ13,13を有し、これら足載せステップ1
3,13の間のデッキ6が上方に向って膨出させられて
シート台14とされている。このシート台14は、上記
各足載せステップ13における船体3の中央側の端縁か
ら上方に向けてほぼ垂直に延出する左右一対の側板1
5,15と、これら両側板15,15の各上端縁を互い
に一体的に連結させる上部板16とを有し、この上部板
16上にシート17が着脱自在に支持されている。上記
シート17に着座したライダーの足が、上記各足載せス
テップ13に載置可能とされている。また、上記各足載
せステップ13の外側方における上記デッキ6の各外側
端部がそれぞれ上方に向って膨出させられると共に、上
記ハル5の各外側端部が上方に向って延出させられて、
左右一対のブルワーク18,18が形成されている。
【0022】上記上部板16には、上記前部室9の内外
を上下方向で連通させる点検用開口19が形成され、こ
の点検用開口19は、上記上部板16に対し着脱される
シート17により、開閉自在に閉じられている。
【0023】上記船体3に搭載されてこの船体3を推進
させる推進装置20が設けられている。この推進装置2
0は、上記前部室9に配設される内燃機関21を有し、
この内燃機関21は船体3の幅方向で、そのほぼ中央に
位置させられている。また、この内燃機関21に供給さ
れるべき燃料22を溜める燃料タンク23も上記前部室
9に配設されている。
【0024】上記推進装置20は、上記内燃機関21に
対しその外部の空気24を案内する吸気系部材25と、
上記内燃機関21から排出される排気26をその外部に
案内する排気系部材27とを備えている。
【0025】上記内燃機関21からの動力を入力して駆
動するジェット推進手段28が設けられている。このジ
ェット推進手段28は船体3の後部に支持される流水管
29を有し、この流水管29は前後方向に長く延びてい
る。この流水管29の前端部は前下方に向い折り曲げら
れて上記ハル5に結合され、上記流水管29の後部は船
体3の後端位置までほぼ水平に延出している。上記流水
管29の内部が断面円形の水通路30とされ、上記流水
管29の前端は上記船体3の後部から前下方に向って開
口し、後端は上記船体3の後方に向って開口し、これに
より、上記水通路30は船体3の後部下方を後方に連通
させている。
【0026】また、上記ジェット推進手段28は、上記
内燃機関21の後方で、前後方向に長く延びる推進軸3
1を有し、この推進軸31は上記船体3の後部にその軸
心回りに回転自在となるよう支承されている。この推進
軸31の前端はカップリング32を介して上記内燃機関
21に連動連結されている。また、上記推進軸31の後
端部は上記流水管29の後部の水通路30内に位置し、
この水通路30内で上記推進軸31の後端部にインペラ
33が取り付けられている。
【0027】上記流水管29の後端に外嵌される操舵管
34が設けられ、この操舵管34はその後部が上下、左
右に回動するよう上記船体3の後部に支承されている。
一方、上記シート17の前方で船体3の前上部にハンド
ル35が突設され、このハンドル35に上記操舵管34
が連動連結されている。上記シート17に着座したライ
ダーにより上記ハンドル35の端部に設けられたグリッ
プが把持可能とされている。
【0028】上記内燃機関21は2サイクル多気筒(2
気筒)エンジンである。上記内燃機関21は、上記船体
3の底部であるハル5に、ゴム製の弾性緩衝体で構成さ
れたエンジンマウント37を介して支持されたクランク
ケース38を有している。このクランクケース38内の
クランク室にクランク軸39が設けられ、このクランク
軸39の軸心40は船体3の長手方向である前後方向に
向ってほぼ水平に延び、上記クランク軸39はその軸心
40回りに回転自在となるよう上記クランクケース38
に支承されている。前記推進軸31は上記クランク軸3
9と同じ軸心40上に配設され、上記クランク軸39の
後端部に前記カップリング32により上記推進軸31の
前端部が連結されている。上記の場合、内燃機関21は
4サイクル単気筒、もしくは多気筒エンジンであっても
よい。
【0029】上記内燃機関21は、上記クランクケース
38からほぼ垂直な上方に向って突出し上下方向に長く
延びる複数のシリンダ42,42を有している。これら
各シリンダ42は互いにほぼ平行となるよう上記クラン
ク軸39に沿って前後に並設されている。上記各シリン
ダ42は、上記クランクケース38から突出したシリン
ダ本体43を有し、これら各シリンダ本体43にはシリ
ンダ孔44(この符号は図示していない)が上下に貫通
するよう形成されている。上記シリンダ孔44の上端開
口を閉じるよう上記シリンダ本体43の突出端にシリン
ダヘッド45が取り付けられている。
【0030】上記各シリンダ42の軸心46(この符号
は図示していない)上で、上記各シリンダ孔44にそれ
ぞれピストン48(この符号は図示していない)が軸方
向に摺動自在に嵌入され、これら各ピストン48と上記
クランク軸39とがそれぞれコンロッド49(この符号
は図示していない)で連動連結されている。上記各シリ
ンダ孔44内において、上記シリンダヘッド45とピス
トン48とで挟まれた空間がシリンダ42内である燃焼
室50(この符号は図示していない)とされている。
【0031】上記クランクケース38の内外を連通させ
る吸気口が、上記各シリンダ42毎に、上記クランクケ
ース38に形成されている。また、上記各シリンダ本体
43には、上記クランクケース38内を上記燃焼室50
に連通させる掃気通路が形成されると共に、上記各燃焼
室50をその外部に連通させる排気通路が形成されてい
る。
【0032】前記吸気系部材25は、上記各吸気口にそ
れぞれ嵌入されて上記クランクケース38に取り付けら
れるリード弁と、上記クランクケース38に取り付けら
れて前記した二つの上記吸気口を一つに集合させるエア
インテークマニホールドである吸気管58と、この吸気
管58の上端部に取り付けられる他の吸気管59と、上
記他の吸気管59の上端部に取り付けられるサイレンサ
ーとして働く容積の大きい吸気箱60とを有している。
これら各吸気管58,59と吸気箱60は両シリンダ4
2,42に兼用されるもので、前後方向で両シリンダ4
2,42の間に位置している。
【0033】上記吸気箱59、吸気管58、他の吸気管
59、およびリード弁57は、この順序でその各内部の
吸気通路61が互いに連通し、この吸気通路61は上記
内燃機関21の外部を上記クランクケース38の内部に
連通させている。また、上記他の吸気管59内には、こ
の他の吸気管59の内部の吸気通路61を通る空気24
の量を制御するスロットル弁が設けられ、つまり、上記
他の吸気管59はスロットルボディとされている。
【0034】一方、上記船体3の内外を連通させる前後
一対の連通管62,62が設けられ、これら連通管6
2,62により、上記船体3の外部が上記吸気通路61
に連通させられている。
【0035】前記排気系部材27は、上記クランクケー
ス38に取り付けられて前記した二つの排気通路を一つ
に集合させるエキゾーストマニホールドである第1排気
管63と、この第1排気管63の前方への延出部から後
方に向って折り返されて後方に向って延出するマフラー
として働く容積の大きい第2排気管64と、これら第1
排気管63と第2排気管64とを互いに連結させるゴム
製で弾性の緩衝管とを備え、これら第1排気管63、第
2排気管64、および緩衝管は前記前部室9内に設けら
れている。また、上記第2排気管64の延出端には逆流
防止箱が連結され、この逆流防止箱に第3排気管が連結
され、これら逆流防止箱と第3排気管とは上記後部室1
0内に設けられている。上記第1排気管63、緩衝管、
第2排気管64、逆流防止箱、および第3排気管は、こ
の順序でその各内部の排気通路68が互いに連通し、こ
の排気通路68は上記各シリンダ42内を上記船体3の
後部の外部に連通させている。
【0036】前記燃料タンク23内の燃料22を上記シ
リンダ42内の各燃焼室50に供給する燃料供給手段7
1が設けられている。この燃料供給手段71は、上記各
シリンダ42の上端部に取り付けられるソレノイド作動
式の燃料噴射弁72を有し、これら燃料噴射弁72は上
記各シリンダ42のほぼ軸心46上に位置させられてい
て、上記燃焼室50に燃料22を噴射可能とする。
【0037】上記各燃料噴射弁72を互いに連通させる
燃料供給レール73が設けられている。前記燃料タンク
23を上記燃料供給レール73を連通させて燃料22を
案内する燃料パイプ74が設けられている。この燃料パ
イプ74を通し上記燃料タンク23内の燃料22を吸入
する一方、この燃料22を上記燃料供給レール73を通
し各燃料噴射弁72に供給する燃料供給ポンプ75と、
上記各燃料噴射弁72に供給される燃料22の圧力を所
定圧に調整する調圧弁76とが設けられている。
【0038】上記燃料供給手段71は上記前部室9内に
設けられる圧縮空気供給手段77を有し、この圧縮空気
供給手段77は、上記各燃料噴射弁72に圧縮空気を供
給して、これら各燃料噴射弁72を通し上記燃料22と
共に上記圧縮空気を上記内燃機関21内の燃焼室50に
噴射可能とさせるものであり、これにより、上記燃焼室
50での燃料22の霧化が促進される。
【0039】上記圧縮空気供給手段77は、上記シリン
ダ42の後面に支持された空気圧縮機78を有し、この
空気圧縮機78はベルト巻掛式の連動手段79により上
記クランク軸39に連動連結されている。79aはテン
ショナーである。また、上記空気圧縮機78の空気吸入
部には空気パイプ80を通して空気フィルタ81が連通
させられている。この空気フィルタ81は上記空気圧縮
機78の吸入側に連なるよう上記船体3の内部に開口す
る空気吸入開口とされ、上記シリンダ42の後面に支持
されている。また、上記空気圧縮機78の空気吐出部は
他の空気パイプ80と、上記燃料供給レール73とを通
して上記各燃料噴射弁72に連通させられている。
【0040】そして、上記内燃機関21のクランク軸3
9に連動して空気圧縮機78が駆動すれば、上記船体3
の内部の空気24が上記空気フィルタ81と空気パイプ
80とを通って上記空気圧縮機78に吸入されて圧縮さ
れ、この圧縮空気は上記他の空気パイプ80と燃料供給
レール73とを通って上記各燃料噴射弁72に供給され
る。この場合、上記各燃料噴射弁72に供給される圧縮
空気の圧力を所定圧に調整する調圧弁82が設けられて
いる。また、この調圧弁82の調圧により余剰とされた
空気を排出する更に他の空気パイプ80が設けられてい
る。この空気パイプ80の下流端である空気排出開口8
0aは、上記空気フィルタ81に向って開口させられ、
このため、上記空気排出開口80aから排出された空気
の一部は上記空気フィルタ81を通して、再び上記空気
圧縮機78に吸入されるようになっている。
【0041】上記各内燃機関21内の燃焼室50にそれ
ぞれ放電部が臨む点火プラグ83が設けられ、これら各
点火プラグ83も上記各シリンダ42の上端部に取り付
けられている。
【0042】上記燃料噴射弁72と点火プラグ83は共
に電子制御されるようになっており、所定のクランク角
で、上記燃料噴射弁72が燃焼室50に対し燃料22と
圧縮空気とを同時に噴射すると共に、上記各点火プラグ
83が放電して上記燃料22を着火、燃焼させる。ま
た、上記クランク軸39の前端部に連動するオルタネー
タである発電機85が設けられ、この発電機85は、上
記制御装置84に電力を供給する。
【0043】上記内燃機関21が駆動すれば、この駆動
によるピストン48の往復摺動に伴い、上記前部室9内
の空気24が上記吸気系部材25の吸気通路61を通し
て、上記クランクケース38内に吸入されると共に、こ
の吸入に伴い、上記船体3の外部の空気24が、上記各
連通管62を通し上記前部室9に導入される。上記クラ
ンクケース38内に吸入された空気24は、ここで予圧
縮され、この予圧縮された空気24は上記掃気通路を通
って燃焼室50に吸入され、この燃焼室50で更に圧縮
される。この燃焼室50内の空気24に対し、上記燃料
噴射弁72により、燃料22と圧縮空気とが噴射によっ
て供給されて混合気が生成される。
【0044】そして、所定のクランク角で、上記点火プ
ラグ83が放電し、これにより、上記燃焼室50で燃料
22が燃焼させられ、この燃焼により生じる熱エネルギ
ーが動力に変換されて、上記クランク軸39から出力さ
れる。この動力は前記推進軸31に伝達され、この推進
軸31と共に回転するインペラ33により、上記水通路
30内の水2が後方に向って加速され、これにより、上
記船体3の後部の下方の水2が上記水通路30の前端か
らこの水通路30内に吸入される一方、この水通路30
を通過してその後端から後方に向って噴射させられ、こ
の噴射の反力により、上記船艇1が前方に向って推進さ
せられる。また、上記燃焼により生じた燃焼ガスは排気
26として、上記排気通路68を通って、船体3の外部
に排出される。
【0045】上記推進時に、ハンドル35を操作し、上
記操舵管34の姿勢を変化させるよう回動させれば、上
記噴射の方向が変化して、船艇1が所望の方向に操舵さ
れる。
【0046】図3において、上記推進装置20を冷却用
の水2で冷却させるエンジン冷却装置91が設けられて
いる。このエンジン冷却装置91は、上記シリンダ42
のシリンダ本体43、シリンダヘッド45、第1排気管
63、第2排気管64、および空気圧縮機78のケーシ
ングにそれぞれ形成される冷却水ジャケット92(この
符号は図示していない)を有している。
【0047】上記ジェット推進手段28の水通路30に
おけるインペラ33よりも下流側の部分に、上記空気圧
縮機78、シリンダヘッド45、およびシリンダ本体4
3の各冷却水ジャケット92が順次冷却水通路で連通さ
せられると共に、上記シリンダヘッド45の冷却水通路
に、第1排気管63と第2排気管64の各冷却水ジャケ
ット92と、排気通路68とが順次冷却水通路で連通さ
せられている。
【0048】上記推進装置20の駆動中には、上記水通
路30におけるインペラ33よりも下流側の水2は正圧
力の高くなる部分であるため、上記水通路30から上記
順序で水2が流れて各部が水冷却されるようになってい
る。
【0049】なお、上記第2排気管64から排水される
水2は排気通路68内を通さずに直接船体3の外部に排
水させてもよい。また、図3中一点鎖線で示すように、
シリンダ本体43の冷却水ジャケット92に空気圧縮機
78の冷却水ジャケット92を連通させてもよく、第2
排気管64の冷却水ジャケット92に空気圧縮機78の
冷却水ジャケット92を連通させてもよい。
【0050】上記構成によれば、ジェット推進手段28
で加圧された水2を利用して空気圧縮機78を冷却させ
るようにしたため、この空気圧縮機78のための冷却手
段を別途に設けないで済み、エンジン冷却装置91の構
成が簡単となる。しかも、内燃機関21を冷却させる水
2を利用して空気圧縮機78を冷却させるようにしたた
め、エンジン冷却装置91の構成が一層簡単になる。
【0051】図1、2において、上記船体3の内部の前
部室9の内底部をこの船体3の外部に連通させるビルジ
パイプ96が設けられている。このビルジパイプ96の
一端部は船体3の仕切壁11に固定され、この一端部に
は上記前部室9の内底部に開口する水吸入開口97が形
成され、他端部は、上記ジェット推進手段28の水通路
30におけるインペラ33よりも上流側の部分に連通さ
せられている。
【0052】上記推進装置20の駆動中には、上記水通
路30におけるインペラ33よりも上流側の水2は負圧
力の高くなる部分であるため、上記船体3の内底部に溜
った水2は、上記水吸入開口97からビルジパイプ96
に吸入されると共に、このビルジパイプ96を通し上記
水通路30内に吸入され、もって、上記水2が船体3の
外部に排水されるようになっている。
【0053】図1、2において、第1に、上記した空気
圧縮機78の吸入側に連なるよう上記船体3の内部に開
口する空気フィルタ81と、上記空気圧縮機78側から
延出した空気パイプ80の空気排出開口80aとは、上
記船体3の内部に開口する上記連通管62の内側開口6
2aよりも上側に配設されており、このため、船艇1の
推進中に、その船体3が波をかぶるなどして、外部の水
2が上記連通管62を通し船体3の内部に勢いよく流入
し、この水2が上記船体3の内面に衝突するなど飛散し
たとしても、この水2が、上記空気フィルタ81と空気
排出開口80aとにまで達することは抑制され、この空
気フィルタ81や空気排出開口80aから上記空気圧縮
機78に吸入されたり、燃料噴射弁72に流入すること
は防止される。
【0054】よって、上記水2が上記空気圧縮機78を
通すなどして上記燃料噴射弁72に供給され、ここから
内燃機関21内に噴射されるということが防止され、も
って、エンジン性能の低下が防止される。
【0055】第2に、上記した空気フィルタ81と空気
排出開口80aとは、船体3の内部に開口する上記ビル
ジパイプ96の水吸入開口97よりも上側に配設されて
おり、このため、船体3の内底部に溜った水2がビルジ
パイプ96を通し排水されたとき、上記空気フィルタ8
1と空気排出開口80aとは、上記ビルジパイプ96の
水吸入開口97よりも下側に溜っている低水面の水2よ
りも、上側に位置することとなり、この空気フィルタ8
1や空気排出開口80aから水2が吸入されたり、流入
することは防止される。
【0056】よって、上記水2が上記空気圧縮機78を
通すなどして上記燃料噴射弁72に供給され、ここから
内燃機関21内に噴射されるということが防止され、も
って、エンジン性能の低下が防止される。
【0057】第3に、図2で示す正面視で、上記空気フ
ィルタ81と空気排出開口80aとは、船艇1の通常姿
勢、180°の転覆姿勢、および上記通常姿勢から転覆
姿勢に至る各傾斜姿勢において乗員が乗船していない状
態での各喫水線W1 〜W4 で囲まれた範囲内に配設され
ている。このため、船体3の内部に多量の水2が溜った
としても、その水面が上記各喫水線W1 〜W4 よりも上
側に位置することはほぼないことから、上記空気フィル
タ81と空気排出開口80aとは、船艇1が転覆したと
しても、船体3の内部に溜った水2の水面よりも常に上
側に位置することとなり、この空気フィルタ81や空気
排出開口80aから水2が吸入されたり、流入すること
は防止される。
【0058】よって、上記水2が上記空気圧縮機78を
通すなどして上記燃料噴射弁72に供給され、ここから
内燃機関21内に噴射されるということが防止され、も
って、エンジン性能の低下が防止される。
【0059】なお、上記した第1、第2、第3の構成の
うち、いずれか一つもしくは二つだけを満足させるよう
にしてもよい。
【0060】以下の各図は、第2〜5の実施の形態を示
している。これら各実施の形態は、前記第1の実施の形
態と構成、作用において多くの点で共通している。そこ
で、これら共通するものについては、図面に共通の符号
を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主
に説明する。なお、各実施の形態の各構成部分を互いに
種々組み合わせてもよい。
【0061】(第2の実施の形態)
【0062】図4は、第2の実施の形態を示している。
【0063】これによれば、発電機85はフライホイー
ルマグネトであり、これは、前記クランクケース38の
前端部に着脱自在に取り付けられたケーシング86内に
収納されている。
【0064】上記ケーシング86に上記空気圧縮機78
のケーシングが一体成形され、このケーシングに冷却水
ジャケット92が形成され上記空気圧縮機78の入力軸
は、上記クランク軸39と同じ軸心40上に位置してこ
のクランク軸39に直結状に連動連結されている。
【0065】上記構成によれば、上記ケーシング86は
クランクケース38により加熱され、かつ、上記空気圧
縮機78は上記ケーシング86により加熱されるため、
この空気圧縮機78から各燃料噴射弁72に供給される
圧縮空気も加熱されることとなる。
【0066】よって、燃料22と共に上記圧縮空気を内
燃機関21内に噴射させたとき、上記燃料22の霧化が
より促進される。
【0067】なお、上記冷却水ジャケット92に冷却用
の水2が供給されて上記空気圧縮機78が冷却されるた
め、この空気圧縮機78により、上記発電機85が内燃
機関21側からの熱であまりに加熱されるということは
防止される。
【0068】(第3の実施の形態)
【0069】図5、6は、第3の実施の形態を示してい
る。
【0070】これによれば、上記クランクケース38の
一側方(右側方)の斜め上方に向ってこのクランクケー
ス38からシリンダ42が突出し、一方、上記吸気系部
材25は上記クランクケース38の他側方(左側方)の
斜め上方に向ってこのクランクケース38から突出させ
られている。また、上記排気系部材27の第2排気管6
4は、左右方向で、上記シリンダ42と吸気系部材25
の各上端部の間に配設され、上記排気系部材27の第2
排気管64の上端部が上記シリンダ42の上端部よりも
上側に位置させられている。
【0071】上記クランクケース38の後面に空気圧縮
機78が支持され、また、上記クランクケース38の内
部に連動手段79と発電機85とが設けられ、上記空気
圧縮機78と発電機85とは共に上記連動手段79によ
り連動連結されている。
【0072】上記構成によれば、上記空気圧縮機78
は、クランクケース38の後面上部に支持されているた
め、船体3の内底部から上側に大きく離れることとなっ
て、上記空気圧縮機78への水2の吸入が防止される。
【0073】(第4の実施の形態)
【0074】図7、8は、第4の実施の形態を示してい
る。
【0075】これによれば、仕切壁11に空気圧縮機7
8が支持され、この支持が強固になされている。また、
上記空気圧縮機78は連動手段79により推進軸31に
連動連結されている。この推進軸31は、前後方向に長
い軸であるため、その分、前後方向における上記空気圧
縮機78や連動手段79の配設の自由度が向上する。
【0076】(第5の実施の形態)
【0077】図9、10は、第5の実施の形態を示して
いる。
【0078】これによれば、空気圧縮機78は、内燃機
関21とほぼ同じ構成であって、クランクケース38、
クランク軸39、シリンダ42、シリンダ本体43、シ
リンダ孔44、シリンダヘッド45、ピストン48、お
よびコンロッド49を備え、上記空気圧縮機78のクラ
ンク軸39は上記内燃機関21のクランク軸39と同じ
軸心40上に位置して互いに一体成形され、連動手段7
9が簡単な構成とされている。
【0079】図10において、上記ジェット推進手段2
8の水通路30におけるインペラ33よりも下流側の部
分に、空気圧縮機78、第1排気管63、シリンダ本体
43、シリンダヘッド45、および第2排気管64の各
冷却水ジャケット92と、排気通路68とが順次連通さ
せられている。
【0080】なお、上記第2排気管64から排水される
水2は排気通路68内を通さずに直接船体3の外部に排
水させてもよい。また、図10中一点鎖線で示すよう
に、シリンダヘッド45と第2排気管64の間に空気圧
縮機78を介在させてもよく、第2排気管64に空気圧
縮機78を連通させてもよい。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、船体の内部に内燃機関
を配設すると共に、上記船体の内外を連通させる連通管
を設け、上記内燃機関内に燃料を噴射可能とする燃料噴
射弁を設け、この燃料噴射弁に圧縮空気を供給する空気
圧縮機を設け、上記燃料噴射弁を通し上記燃料と共に上
記圧縮空気を上記内燃機関内に噴射可能とし、上記船体
の内底部をこの船体の外部に連通させるビルジパイプを
設け、このビルジパイプを通し上記船体の内底部の水を
船体の外部側に向うよう吸引可能とした船艇において、
【0082】上記空気圧縮機の吸入側に連なるよう上記
船体の内部に開口する空気吸入開口を、上記船体の内部
に開口する上記連通管の内側開口よりも上側に、
【0083】および/もしくは、上記船体の内部に開口
する上記ビルジパイプの水吸入開口よりも上側に、
【0084】および/もしくは、正面視で、船艇の通常
姿勢、180°の転覆姿勢、および上記通常姿勢から転
覆姿勢に至る各傾斜姿勢での各喫水線で囲まれた範囲内
に配設してあり、次の効果が生じる。
【0085】第1に、上記したように、空気吸入開口
を、上記船体の内部に開口する上記連通管の内側開口よ
りも上側に配設したとすれば、船艇の推進中に、その船
体が波をかぶるなどして、外部の水が上記連通管を通し
船体の内部に勢いよく流入し、この水が上記船体の内面
に衝突するなど飛散したとしても、この水が、上記空気
吸入開口にまで達することは抑制され、この空気吸入開
口から上記空気圧縮機に吸入されることは防止される。
【0086】よって、上記水が上記空気圧縮機を通し上
記燃料噴射弁に供給され、ここから内燃機関内に噴射さ
れるということが防止され、もって、エンジン性能の低
下が防止される。
【0087】第2に、上記したように、空気吸入開口
を、上記船体の内部に開口する上記ビルジパイプの水吸
入開口よりも上側に配設したとすれば、船体の内底部に
溜った水がビルジパイプを通し排水されたとき、上記空
気吸入開口は、上記ビルジパイプの水吸入開口よりも下
側に溜っている低水面の水よりも、上側に位置すること
となり、この空気吸入開口から水が吸入されることは防
止される。
【0088】よって、上記水が上記空気圧縮機を通し上
記燃料噴射弁に供給され、ここから内燃機関内に噴射さ
れるということが防止され、もって、エンジン性能の低
下が防止される。
【0089】第3に、上記したように、空気吸入開口
を、正面視で、船艇の通常姿勢、180°の転覆姿勢、
および上記通常姿勢から転覆姿勢に至る各傾斜姿勢での
各喫水線で囲まれた範囲内に配設したとすれば、船体の
内部に多量の水が溜ったとしても、その水面が上記各喫
水線よりも上側に位置することはほぼないことから、上
記空気吸入開口は、船艇が転覆したとしても、船体の内
部に溜った水の水面よりも常に上側に位置することとな
り、この空気吸入開口から水が吸入されることは防止さ
れる。
【0090】よって、上記水が上記空気圧縮機を通し上
記燃料噴射弁に供給され、ここから内燃機関内に噴射さ
れるということが防止され、もって、エンジン性能の低
下が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、船艇の側面断面図であ
る。
【図2】第1の実施の形態で、推進装置の背面図であ
る。
【図3】第1の実施の形態で、エンジン冷却装置のブロ
ック図である。
【図4】第2の実施の形態で、図1の一部に相当する図
である。
【図5】第3の実施の形態で、図2を背面視した図の一
部に相当する図である。
【図6】第3の実施の形態で、図5の6‐6線矢視図で
ある。
【図7】第4の実施の形態で、図1の一部に相当する図
である。
【図8】第4の実施の形態で、図7の8‐8線矢視図で
ある。
【図9】第5の実施の形態で、図1の一部に相当する図
である。
【図10】第5の実施の形態で、図3に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 船艇 3 船体 20 推進装置 21 内燃機関 22 燃料 62 連通管 62a 内側開口 71 燃料供給手段 72 燃料噴射弁 77 圧縮空気供給手段 78 空気圧縮機 80 空気パイプ 80a 空気排出開口 81 空気フィルタ(空気吸入開口) 94 ビルジ装置 96 ビルジパイプ 97 水吸入開口 W1 〜W4 喫水線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の内部に内燃機関を配設すると共
    に、上記船体の内外を連通させる連通管を設け、上記内
    燃機関内に燃料を噴射可能とする燃料噴射弁を設け、こ
    の燃料噴射弁に圧縮空気を供給する空気圧縮機を設け、
    上記燃料噴射弁を通し上記燃料と共に上記圧縮空気を上
    記内燃機関内に噴射可能とし、上記船体の内底部をこの
    船体の外部に連通させるビルジパイプを設け、このビル
    ジパイプを通し上記船体の内底部の水を船体の外部側に
    向うよう吸引可能とした船艇において、 上記空気圧縮機の吸入側に連なるよう上記船体の内部に
    開口する空気吸入開口を、上記船体の内部に開口する上
    記連通管の内側開口よりも上側に、 および/もしくは、上記船体の内部に開口する上記ビル
    ジパイプの水吸入開口よりも上側に、 および/もしくは、正面視で、船艇の通常姿勢、180
    °の転覆姿勢、および上記通常姿勢から転覆姿勢に至る
    各傾斜姿勢での各喫水線で囲まれた範囲内に配設した船
    艇の推進装置における燃料供給手段への水吸入防止構
    造。
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