JPH11158022A - 開環複分解重合オリゴマー類とポリマー類を基剤とする歯科用組成物 - Google Patents

開環複分解重合オリゴマー類とポリマー類を基剤とする歯科用組成物

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JPH11158022A
JPH11158022A JP10275028A JP27502898A JPH11158022A JP H11158022 A JPH11158022 A JP H11158022A JP 10275028 A JP10275028 A JP 10275028A JP 27502898 A JP27502898 A JP 27502898A JP H11158022 A JPH11158022 A JP H11158022A
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dental composition
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composition according
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oligomers
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JP10275028A
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English (en)
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Peter Bissinger
ビッシンゲル ペーター
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3M Deutschland GmbH
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Espe Dental AG
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充填材、固定セメント、インレー、アンレ
ー、被覆殻、仮歯冠及びブリッジ材料、歯科学材料、印
象材料の製造に適した歯科用組成物を提供する。 【解決手段】 (a) : (a)+(b) +(d) に対して5〜7
0重量%のオリゴマー類および/またはポリマー類、
(b) :(a) +(b) +(d) に対して0〜95重量%の充填
材、(c) :(a) に対して0.01〜3重量%の少なくと
も1種の開始剤または1種の開始剤系、(d) :(a) +
(b) +(d) に対して0〜95重量%の、顔料、放射線不
透過性添加物および/またはチキソトロピー性助剤を含
む通常の補助薬、を含有する歯科用組成物であって、成
分(a) の5〜100重量%が、下記の式を有するオリゴ
マー類またはポリマー類 【化1】 を含む。ラジカル硬化を伴う組成物の場合には、硬化の
間の体積収縮がわずかしかなく、セメント組成物の場合
には、より良好な機械的特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開環複分解重合
(ring-opening metathesis polymerization)により得
られたオリゴマー類またはポリマー類を含有した歯科用
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン的に不飽和のモノマー類、好ま
しくはメタクリレートおよびアクリレートモノマー類
は、重合可能な歯科用組成物において今日まで主として
使用されてきている。ボーウェンにより開示されている
2,2‐ビス〔4,1‐フェニレンオキシ(2‐ヒドロ
キシ‐3,1‐プロパンジイル)‐メタクリレート〕‐
プロピリデン(ビス‐GMA)〔US−A−30661
12号〕は、特に頻繁に使用される。このメタクリレー
トとトリエチレングリコールジメタクリレート(TEG
DMA)との混合物は、歯科用プラスチック直接充填材
料のための標準的な配合物として今も役立っている。こ
れら組成物の硬化は、ラジカル重合反応に基づくもので
あり、この反応は、適度に活性化されたラジカル生成開
始剤によって開始される。重合の間に生じる害のある重
合収縮が問題となる。例えば、充填材料として適用した
際、このことは、歯の窩洞のエッジの位置での変色を引
き起こしたり、あるいは、二次カリエスに関連した危険
性を伴う周縁ギャップの発生を引き起こすことさえあ
る。
【0003】これらラジカル重合システムの他に、反応
性充填材と、この充填材と反応する液体との間のセメン
ト反応から生じる2成分系もまた、歯科用充填および固
定材料として使用される。このようなものの具体例は、
リン酸塩、珪酸塩、カルボン酸塩〔DE−B−1617
688号〕およびガラスイオノマーセメント〔DE−A
−2101889号〕である。このような分野の一般的
な調査は、例えばA.D.ウィルソンの Chemical Soci
ety Reviews (1978年)、第7巻(2)、第265
〜296頁、またはD.ウェルカー、A.レザニー、
R.ガーベルの Dental Magazin (1997年)、第2
巻、第64〜76頁に記載されている。ラジカル重合歯
科用組成物と比較して、これらセメント材料は、圧縮強
度や曲げ強度のような機械的物性が著しく劣るという重
大な欠点を有している。このような欠点の理由は、ガラ
スイオノマーセメントの場合、他のものの中で液体のポ
リカルボン酸が非常に高い屈曲性であることによる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ラジ
カル重合系の場合においてほとんど体積収縮がなく、し
かも、セメント系の場合において機械的物性が良好とな
るオリゴマー類およぴポリマー類を含有した歯科用組成
物を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題は、組成
物が以下の条件を満たすことによって達成され、この組
成物は、(a):(a)+(b)+(d)に対して5〜
70重量%、好ましくは10〜60重量%のモノマー
類、オリゴマー類および/またはポリマー類、(b):
(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量%、好ま
しくは40〜85重量%の充填材、(c):(a)に対
して0.01〜3重量%、好ましくは0.05〜3.0
重量%、特に好ましくは0.05〜2.0重量%の少な
くとも1種の開始剤または1種の開始剤系、および
(d):(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量
%、好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは5〜3
0重量%の、顔料、放射線不透過性添加物および/また
はチキソトロピー性助剤を含む通常の補助薬を含有する
歯科用組成物であって、前記成分(a)の5〜100重
量%が、下記の一般式を有するオリゴマー類またはポリ
マー類
【0006】
【化2】
【0007】を含有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】上記一般式(I)および(II)の
オリゴマー類またはポリマー類は、開環複分解重合(R
OMP)により得ることができる。開環複分解重合は文
献から公知であり、何年間に渡って工業的にも使用され
てきている〔Comprehensive Polymer Sci.、第4巻、第
109〜142頁〕。ROMPにより得られたこれらオ
リゴマー類またはポリマー類を歯科用途へ使用すること
については知られていない。
【0009】本発明の範囲内において、驚くべきこと
に、上記一般式(I)および(II)を有した化合物は歯
科用用途に非常に適しており、特異な物性を有する組成
物を与えるということが見い出された。ラジカル重合系
の場合には、体積収縮がほとんどなく、セメント系によ
って良好な機械的物性が得られる。このことは、式
(I)および(II)の化合物が別個に含有されても、歯
科用組成物中に混合物として含有されても当てはまる。
【0010】ここに開示されている歯科用組成物におい
てラジカル重合による硬化を生じる前記一般式(I)お
よび(II)の化合物は、少なくとも一つのエチレン的に
不飽和であるものである。アクリレートまたはメタクリ
レート基を含有する化合物が好ましい。
【0011】m=1000〜3000である化合物(II
I )は特に好ましい。
【0012】
【化3】
【0013】これらのエチレン的に不飽和なオリゴマー
類またはポリマー類は、ここに開示されている歯科用組
成物において単独か、あるいは他のエチレン的に不飽和
なモノマー類と組み合わせて使用することができる。使
用するのが好ましいエチレン的に不飽和なコモノマー類
はアクリレート類またはメタクリレート類である。特に
好ましいエチレン的に不飽和なコモノマー類は、ビス‐
GMA、TEGDMA、ビス‐(ヒドロキシメチル)ト
リシクロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン‐ジアクリレ
ートおよび2,2‐ビス〔4,1‐フェニレンオキシ
(3,1‐プロパンジイル)‐メタクリレート〕‐プロ
ピリデンである。
【0014】この他の好ましい化合物は、下記式(IV)
〜(VIII)(m=1000〜3000を有する)にて示
される。
【0015】
【化4】
【0016】化合物(III )〜(VII )は、ディールス
‐アルダー反応により順番に得られた相当するノルボル
ネン誘導体類のROMPによってそれぞれ合成される。
これらの反応順序に関する一般的な記載は、例えば "Co
mprehensive organometallicChemistry II :a review
of the literature 1982-1994" 、エルスフィア 19
95年、第1209〜1232頁に記載されている。化
合物(VIII)は、A.ドゥモンソー等、Macromolecules
(1997年)、第30巻、第3127〜3136頁の
情報に従って製造することができる。
【0017】これらのエチレン的に不飽和なモノマー
類、オリゴマー類およびポリマー類を硬化させるための
成分(c)のラジカル生成触媒は、紫外線または可視光
線によって活性化可能な物質であってもよく、例えばベ
ンゾインアルキルエーテル、ベンジルケタール、アシル
ホスフィンオキシドまたは脂肪族および芳香族1,2‐
ジケトン化合物、例えばカンファーキノンであり、この
際、第三級アミン類や有機亜リン酸塩のような活性化剤
を添加することにより、光化学重合を公知の方法にて促
進させることが可能である。
【0018】レドックス機構によるラジカル重合を開始
させるための適した開始剤系は、例えば、パーオキシド
/アミン系またはパーオキシド/バルビツル酸誘導体系
などである。このような種類の開始剤系を使用する場
合、開始剤(例えば、パーオキシド)および触媒成分
(例えば、アミン)を別々に調製することが好ましい。
その後、この2つの成分を、使用する直前に均質になる
よう互いに混合する。
【0019】ここに開示されている歯科用組成物におい
てカチオン重合により硬化する前記一般式(I)および
(II)を有する化合物は、エポキシで官能化されている
ものが好ましい。このタイプのもので特に好ましい化合
物は、式(IX)〜(XIV )(m=1000〜3000を
有する)にて示される。
【0020】
【化5】
【0021】化合物(IX)〜(XII )は、"Comprehensi
ve organometallic Chemistry II:areview of the lit
erature 1982-1994" 、エルスフィア 1995年、第
1209〜1232頁に記載されているような相当する
前駆体から合成できる。化合物(VIII)は、A.ドゥモ
ンソー等の Macromolecules (1997年)第30巻、
第3127〜3136頁の技術情報に基づいて製造する
ことができる。
【0022】同様に、式(I)および(II)のカチオン
的に重合可能な化合物は単独で使用することも、エポキ
シ官能化コモノマー類と組み合わせて使用することもで
きる。特に好ましいエポキシ官能化されたコモノマー類
はDE−A−19648283号に開示されている3,
4‐エポキシシクロヘキシルメチル‐3’,4’‐エポ
キシシクロヘキシル‐カルボキシレートおよびテトラキ
ス‐〔3,4‐エポキシ‐シクロヘキシルエチル〕‐テ
トラメチルテトラシクロシロキサンである。
【0023】これらのエポキシ官能化されたモノマー
類、オリゴマー類またはポリマー類を硬化させるため
に、成分(c)のカチオン生成剤が使用される。カチオ
ン生成剤としては、ルイスまたはブレンステッド酸また
は、カチオン重合を開始させるこのような酸を放出する
化合物のような酸生成体を使用することができ、例えば
BF 3 またはそのエーテル付加物(BF3 + THF、B
3 + Et2 Oなど)、AlCl3 、FeCl3 、HP
6 、HAsF6 、HSbF6 、HBF4 または、紫外
線または可視光線による照射後に、または熱および/ま
たは圧力によって重合を開始させる物質、例えば(イー
タ‐6‐クメン)(イータ‐5‐シクロペンタジエニ
ル)‐鉄‐ヘキサフルオロアンチモネート、置換された
ジアリール‐ヨードニウム塩およびトリアリールスルホ
ニウム塩である。促進剤としては、パーエステル類、ジ
アシルパーオキシド類、パーオキシジカルボン酸エステ
ル類およびヒドロパーオキシド類などのパーオキシ化合
物を使用することが可能である。ヒドロパーオキシド類
を使用することが好ましく、クメン中に約70〜90%
溶液であるクメンヒドロパーオキシドは促進剤として使
用するのが特に好ましい。光開始剤のクメンヒドロパー
オキシドに対する比率は1:0.001〜1:10の広
範囲にわたって種々変化させることができるが、1:
0.1〜1:6の比率を使用することが好ましく、1:
0.5〜1:4の比率が特に好ましい。又、錯体形成
剤、例えばシュウ酸、8‐ヒドロキシキノリン、エチレ
ンジアミン‐テトラ四酢酸および芳香族ポリヒドロキシ
化合物などを使用することも可能である。塩基、典型的
には第三級アミン類を遅延剤として添加することができ
る。
【0024】不飽和成分(b)のエチレン的に不飽和で
あるか、もしくはエポキシ官能化されたオリゴマー類ま
たはポリマー類と組み合わせて使用することが可能な適
した充填材は、一般に無機充填材である。具体例として
は、石英、粉砕されたガラス、シリカゲルおよび発熱性
シリカまたはこれらの粒状物が挙げられる。放射線不透
過性の充填材については、少なくとも部分的に使用され
ることも好ましい。これらは、一方においては放射線不
透過性ガラスであって良く、例えばストロンチウム、バ
リウムまたはランタンを含有するガラス、またはこれら
の充填材の一部が例えばイットリウムトリフルオライ
ド、ストロンチウムヘキサフルオロジルコネート、希土
類金属のフッ化物などの放射線不透過性添加物からなっ
ても良い。ポリマーマトリックス中への取り込みを良く
するには、上記の無機充填材を疎水性化することが好ま
しい。一般的な疎水性化剤はシラン類であり、例えばト
リメトキシ‐メタクリロイルオキシプロピルシラン、ま
たはトリメトキシグリシジルシランである。このような
充填材は、20μm未満の平均粒度を有していることが
好ましく、5μm未満であることが特に好ましく、粒径
の上限は150μm、好ましくは70μm、特に25μ
mが好ましい。0.02〜0.06μmの平均粒径を有
する充填材5〜25重量%と、1〜5μmの平均粒径を
有する充填材65〜85重量%との混合物が特に好まし
い。
【0025】セメント反応によって硬化する前記一般式
(I)および(II)の化合物は、フリーのカルボキシル
基を含有していることが好ましい。例えば、モノマーと
してアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸
またはイタコン酸を基剤としたポリカルボン酸類は、い
わゆるガラスイオノマーセメントとして現在に至るまで
使用されてきている。これらのポリカルボン酸類によっ
て硬化するセメントの欠点は、他の歯科用充填材に比べ
て、これらが非常に悪い曲げ強度の値しか示さないとい
うことである。このことの原因の1つは、ポリカルボン
酸鎖の屈曲性が大きいことが考えられ、これによって硬
化した材料の剛性が充分なものにはならなくなる。モノ
マー単位に対するカルボキシル基の濃度を増加させる試
みでは、一般的にセメント系において使用される十分な
水溶性をほとんど有していないポリマーが得られること
になる。
【0026】炭素‐炭素二重結合を有し、しかも、それ
らのポリマー鎖中に飽和した5員環を有している式
(I)および(II)の重合した酸類にあって、文献から
公知であるものは、5,6‐カルボキシ置換されたノル
ボルネン類からROMPによって製造することができ
る。これらの重合した酸類は、105〜107g/モル
というカルボニル基当たりの分子量を有しており、驚く
べきことに、これまでの重合した酸類と比較して、カル
ボキシル基の濃度が著しく低いにもかかわらず、これら
は水に対して非常に良好な溶解性を有している。さら
に、ROMPによって得られたこれらの重合した酸類
は、酸溶解性のガラス粉末によって硬化し、セメントを
形成する。さらに、これらの酸類は、引き続いて行われ
る反応によりさらに変性される可能性を有している。例
えば、これら分子の鎖長は、以下の図式による酸化的開
裂によって特殊な応用の必要性に適応可能である。
【0027】
【化6】
【0028】図式:酸官能化オリゴマー類およびポリマ
ー類の製造のためのROMP、およびこれらの酸化的分
解。
【0029】セメント中に使用することができる特に好
ましい化合物は、式(XIV )〜(XXIV)(m=1000
〜3000を有する)に示されるものである。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】化合物(XIV )は、A.ドゥモンソー等、
Macromolecules(1997年)第30巻、第3127〜
3136頁からの技術情報に従って製造することができ
る。また、化合物(XV)〜(XXIV)は、"Comprehensive
organometallic Chemistry II:a review of the lite
rature 1982-1994" 、エルスフィア 1995年、第1
209〜1232頁に記載されている相当する前駆体か
ら合成できる。
【0033】歯科用組成物において使用するためには、
ここに記載されている重合した酸類は単独で使用されて
も、セメント用に既に使用されている公知の酸と組み合
わせて使用されてもよい。このような酸類は、例えばD
E−A−2101889号に記載されている。
【0034】成分(b)の酸溶解性粉末としては、DE
−A−2101889号にも記載されているような一般
的な珪酸塩セメント粉末を使用することができる。しか
しながら、DE−A−2061513号に記載されてい
るカルシウム‐アルミニウム‐フルオロ珪酸塩ガラス粉
末を使用することが特に好ましい。適した珪酸塩セメン
ト粉末は、"Chemical Society Reviews"(1978年)
第7巻(2)第265〜296頁にも示されている。
【0035】歯科用セメントは、通常は液体成分と粉末
成分とからなる2成分系の形態で使用される。本発明の
オリゴマー性及びポリマー性酸類は、本発明の一実施態
様i)に従って混合液体の一部とすることができ、別の
実施態様ii)に従って粉末成分の一部とすることもでき
る。
【0036】i)に記載される第1の場合においては、
混合液体は、先に規定したオリゴマーまたはポリマー性
の酸類の水溶液と、従来の重合した酸類と必要に応じて
通常の添加物の水溶液とから成る。上記酸含有モノマー
類は、セメント系が歯充填セメントを目的とする場合に
は、一般的に水溶液中に少なくとも20%の濃度、好ま
しくは30〜60重量%の濃度、特に好ましくは40〜
50重量%の濃度で存在する。これよりも低い濃度であ
っても、固定用セメント用および補綴目的用には好まし
い。この水溶液は、少なくとも0.5ポイズの粘度を有
していなければならないが、最大は300ポイズであ
る。好ましい粘度範囲は2〜200ポイズの間であり、
特に5〜100ポイズの間(25℃において)である。
【0037】歯科用セメント用には、いわゆる振とうカ
プセル中に予め調合されて販売されるのが一般的であ
る。これらの場合には、液体と粉末は2つの分離した室
に入れられ、使用する直前に一緒にして機械的に混合さ
れる。また、このような事前調合は、本発明の歯科用組
成物にも適用することが可能である。
【0038】本発明の別の好ましい実施態様ii)によれ
ば、歯科用セメントの混合成分、すなわち成分(a)の
オリゴマー性またはポリマー性酸類は、粉末混合物の構
成成分であり、しかも、ガラス粉末と酸官能化オリゴマ
ー類またはポリマー類のプレミックスとして提供され
る。この混合成分はその後、水と、必要な場合には通常
の添加物と共に簡単に混合することができる。
【0039】この2つの実施態様i)およびii)の間を
なめらかに変化させることができ、例えば、オリゴマー
性およびポリマー性酸類をそれぞれ半分ずつ、液体と粉
末状の混合成分に添加することができる。
【0040】また、実施態様ii)の場合には、振とうカ
プセル中に予め調合し、このような状態で市販すること
が好ましい。また、錠剤として、粉末混合物を固めて成
形することも好ましい。
【0041】歯科用セメントにおけるこれらの使用の
他、化合物(XIV )〜(XXIV)は、いわゆる結合組成物
中において接着剤としても使用することもできる。これ
らは充填材を含まない(成分(b)が0重量%)で使用
されるか、あるいは低い充填材含有量(成分(b)が5
〜30重量%)の何れかで使用される。
【0042】成分(d)の適した補助剤は、例えば歯科
医術において通常使用される安定化剤、顔料または希釈
剤である。セメント硬化系の場合においては、硬化特性
を改良するために、キレート化剤、好ましくは酒石酸を
粉末成分と液体成分の両方に添加することができる(D
E−A−2319715号参照)。
【0043】本発明の歯科用組成物は、充填材料、固定
セメント、インレー、アンレー、被覆殻(veneer shell
s) 、仮歯冠およびブリッジ材料、歯科学材料および印
象材料の製造に適している。以下の実施例は、本発明を
さらに詳細に説明するためのものである。
【0044】実施例 実施例1 :ポリ‐7‐オキサビシクロ‐〔2.2.1〕
‐ヘプト‐5‐エン‐2,3‐ジカルボン酸の合成およ
び酸化分解 30gのエクソ‐7‐オキサビシクロ‐〔2.2.1〕
‐ヘプト‐5‐エン‐2,3‐ジカルボン酸無水物を、
105gの水の中でK2 〔RuCl5*xH2Oの溶
液と一緒に攪拌しながら60℃まで加熱する。約45分
後には、透明で高い粘性を有する溶液が生成する。これ
を90℃まで加熱し、全体で10.0gの30%過酸化
水素溶液を一滴ずつ1時間以内に添加する。その後、こ
の溶液を蒸発させて、乾燥させ、約50%になるまで水
で希釈する。
【0045】実施例2:本発明の重合した酸類を含むガ
ラスイオノマーセメントの製造 実施例1の水溶液200mgを、水性のポリカルボン酸
溶液(CHELON−FIL液、ESPE社製、ジーフ
ェルト)200mgと混合する。スパチュラを用いてこ
の溶液を、1.2gの反応性ガラス粉末(CHELON
−FIL粉末、ESPE社製、ジーフェルト)と混合し
てペーストとする。圧縮および曲げ強度を測定するため
に、混合したばかりのセメントを適当な試験片成形型内
に入れ、硬化が完了するまで(約5分間)放置する。そ
の後、この試験片を型から取り出し、ISO規格404
9およびISO規格9917に従ってツウィック ユニ
バーサル テスターにて試験する。この材料試験の結果
が表1に示されている。
【0046】実施例3:単一成分のラジカル重合歯科用
充填材料の製造 30gのエクソ‐7‐オキサビシクロ‐〔2.2.1〕
‐ヘプト‐5‐エン‐2,3‐ジカルボン酸無水物を、
23.5gのヒドロキシエチレンメタクリレート(HE
MA)に溶解させ、10時間攪拌する。その後、105
gの水とK2 〔RuCl5*xH2 O(約140mg
/ml)の溶液を用いて溶解させ、60℃まで攪拌しな
がら加熱する。約45分後には、透明で高粘性の溶液が
生成し、これを高真空下で数時間乾燥させる。その後、
この高粘性の残渣を、トリエチレングリコール‐ジメタ
クリレート(TEGDMA)10gで希釈する。この混
合物10gを、ビス‐(ヒドロキシメチル)‐トリシク
ロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン‐ジアクリレート1
0gとカンファーキノン0.07gと混合し、0.5g
の高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社
製)と79.5gの細かく粉砕された石英粉末と一緒に
均質なペーストになるまで混練する。圧縮および曲げ強
度を測定するために、このペーストを適当な試験片成形
型の中に入れ、ISO規格4049またはISO規格9
917に従って光照射する。この体積収縮をリノメータ
測定器により測定する。この材料試験の結果を表2に示
す。
【0047】実施例4:単一成分のカチオン的に重合し
た歯科用充填材料の製造 文献引用A.ドゥモンソー、A.W.スタンプフ、E.
セイブ、A.F.ノエルズの Macromolecules (199
7年)第30巻、第3127〜3136頁に記載される
モノマー9からROMPによって得られたポリマー10
gを、10gの3,4‐エポキシ‐シクロヘキシルメチ
ル‐3’,4’‐エポキシシクロヘキシルカルボキシレ
ート、0.8gのフェロセニウム‐ヘキサフルオロ‐ア
ンチモネートおよび0.9gのクメンヒドロパーオキシ
ドと混合し、その後、0.5gの高分散二酸化珪素(ア
エロジル OX50、デグサ社製)と79.5gの細か
く粉砕された石英粉末と一緒に均質なペーストになるま
で混練する。圧縮および曲げ強度を測定するために、こ
のペーストを適当に試験片成形型の中に入れ、ISO規
格4049またはISO規格9917に従って光照射す
る。この体積収縮をリノメータ測定器によって測定す
る。この材料試験の結果を表3に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a):(a)+(b)+(d)に対し
    て5〜70重量%のオリゴマー類および/またはポリマ
    ー類、(b):(a)+(b)+(d)に対して0〜9
    5重量%の充填材、(c):(a)に対して0.01〜
    3重量%の少なくとも1種の開始剤または1種の開始剤
    系、(d):(a)+(b)+(d)に対して0〜95
    重量%の、顔料、放射線不透過性添加物および/または
    チキソトロピー性助剤を含む通常の補助薬を含有する歯
    科用組成物であって、前記成分(a)の5〜100重量
    %が、下記の一般式を有するオリゴマー類またはポリマ
    ー類 【化1】 を含有することを特徴とする歯科用組成物。
  2. 【請求項2】 前記歯科用組成物が前記成分(a)〜
    (d)を下記の比率:(a)が、(a)+(b)+
    (d)に対して10〜60重量%、(b)が、(a)+
    (b)+(d)に対して40〜85重量%、(c)が、
    (a)に対して0.05〜2.0重量%、および、
    (d)が、(a)+(b)+(d)に対して0〜30重
    量%にて含有することを特徴とする請求項1記載の歯科
    用組成物。
  3. 【請求項3】 前記成分(a)が、ラジカル重合によっ
    て硬化可能であることを特徴とする請求項1または2記
    載の歯科用組成物。
  4. 【請求項4】 前記成分(a)が、エチレン的に不飽和
    であることを特徴とする請求項1〜3記載の歯科用組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記成分(a)が、アクリレートおよび
    /またはメタクリレート基を含有することを特徴とする
    請求項1〜4記載の歯科用組成物。
  6. 【請求項6】 前記成分(a)が、カチオン重合によっ
    て硬化可能であることを特徴とする請求項1または2記
    載の歯科用組成物。
  7. 【請求項7】 前記成分(a)が、エポキシ基を含有す
    ることを特徴とする請求項1、2および6記載の歯科用
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記成分(a)が、セメント反応によっ
    て硬化可能であることを特徴とする請求項1および2記
    載の歯科用組成物。
  9. 【請求項9】 前記歯科用組成物が粉末成分と混合液体
    とからなり、しかも、前記成分(a)が前記粉末成分中
    に含有されていることを特徴とする請求項8記載の歯科
    用組成物。
  10. 【請求項10】 前記歯科用組成物が粉末成分と混合液
    体とからなり、しかも、前記成分(a)が前記混合液体
    中に含有されていることを特徴とする請求項8記載の歯
    科用組成物。
  11. 【請求項11】 充填材料、固定セメント、インレー、
    アンレー、被覆殻、仮歯冠およびブリッジ材料、歯科学
    材料、原型材料、および印象材料の製造のための、請求
    項1〜10に記載の歯科用組成物の使用。
JP10275028A 1997-09-29 1998-09-29 開環複分解重合オリゴマー類とポリマー類を基剤とする歯科用組成物 Pending JPH11158022A (ja)

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