JPH11158530A - 精錬に用いるランス - Google Patents
精錬に用いるランスInfo
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- JPH11158530A JPH11158530A JP34864997A JP34864997A JPH11158530A JP H11158530 A JPH11158530 A JP H11158530A JP 34864997 A JP34864997 A JP 34864997A JP 34864997 A JP34864997 A JP 34864997A JP H11158530 A JPH11158530 A JP H11158530A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 精錬時におけるスプラッシュやダストの発生
を効率的に抑制すると共に、脱炭酸素効率等の精錬効率
を向上させて高生産性の精錬処理を行うことのできる精
錬に用いるランスを提供する。 【解決手段】 大気圧下又は減圧下で使用し、下部のノ
ズル部17からガスを高速で吹き出す精錬に用いるラン
ス14において、ノズル部17のガス流路に段部を有し
た流路拡大部19、20、21を設けた。
を効率的に抑制すると共に、脱炭酸素効率等の精錬効率
を向上させて高生産性の精錬処理を行うことのできる精
錬に用いるランスを提供する。 【解決手段】 大気圧下又は減圧下で使用し、下部のノ
ズル部17からガスを高速で吹き出す精錬に用いるラン
ス14において、ノズル部17のガス流路に段部を有し
た流路拡大部19、20、21を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧下又は減圧
下において溶鋼等の精錬を行う際、該溶鋼の溶鋼面に酸
素ガス、アルゴンガス、水素ガス、窒素ガス、又はこれ
らの混合ガスを吹き付けて精錬を行うのに使用される精
錬に用いるランスに関する。
下において溶鋼等の精錬を行う際、該溶鋼の溶鋼面に酸
素ガス、アルゴンガス、水素ガス、窒素ガス、又はこれ
らの混合ガスを吹き付けて精錬を行うのに使用される精
錬に用いるランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大気圧下で使用される転炉、減圧
下で溶鋼の精錬が行われるVOD炉、DH炉、RH炉等
の製鋼用精錬炉においては、上吹きランスを介して製鋼
用精錬炉内に保持される溶鋼の溶鋼面に酸素ガス等のガ
スを吹き付けて、この酸素ガスのジェット流により該溶
鋼を攪拌させて、酸素ガスを溶鋼中の炭素と接触、反応
させる脱炭精錬が行われている。また、転炉などに代表
される脱炭精錬炉においては、上吹きランスの先端と溶
鋼面との間に適正なランスギャップを保ちつつ脱炭吹錬
の操業を行うために、ノズル先端部に拡径するテーパを
備えたラバール型ノズルのランスが提案され、吹き付け
るガスによって形成されるジェット流のエネルギー損失
を最小限に抑えつつ溶鋼面に酸素ガスのジェット流を吹
き付ける脱炭精錬が実施されている。さらに、生産性の
向上が要求され、大流量のガスを用いて吹錬を行う必要
がある場合には、ガスの吐出流の出口を複数化した、い
わゆる多孔型ランスの使用が一般的である。多孔型ラン
スを使用するのは、単孔にて過剰の酸素ガス等のガスの
吹付けを行うと、ダストやスプラッシュの発生による鉄
歩留の低下を招くだけでなく、吹付けられるガスによっ
て溶鋼面に形成されるキャビティの深さが鋼浴の深さに
まで達してしまい、炉底部の耐火物を著しく損傷させる
ためである。そして、このような脱炭精錬の際の溶鋼や
スラグを含むスプラッシュの発生に伴い、多量のダスト
が発生して生産歩留を低下させることが知られている。
また、溶鋼中にクロム成分が含まれる場合には、クロム
成分が酸素ガスにより酸化されるために、生成した酸化
クロムが溶鋼中から溶鋼面上のスラグ中に取り込まれ
て、クロムロスを増加させる要因となっている。
下で溶鋼の精錬が行われるVOD炉、DH炉、RH炉等
の製鋼用精錬炉においては、上吹きランスを介して製鋼
用精錬炉内に保持される溶鋼の溶鋼面に酸素ガス等のガ
スを吹き付けて、この酸素ガスのジェット流により該溶
鋼を攪拌させて、酸素ガスを溶鋼中の炭素と接触、反応
させる脱炭精錬が行われている。また、転炉などに代表
される脱炭精錬炉においては、上吹きランスの先端と溶
鋼面との間に適正なランスギャップを保ちつつ脱炭吹錬
の操業を行うために、ノズル先端部に拡径するテーパを
備えたラバール型ノズルのランスが提案され、吹き付け
るガスによって形成されるジェット流のエネルギー損失
を最小限に抑えつつ溶鋼面に酸素ガスのジェット流を吹
き付ける脱炭精錬が実施されている。さらに、生産性の
向上が要求され、大流量のガスを用いて吹錬を行う必要
がある場合には、ガスの吐出流の出口を複数化した、い
わゆる多孔型ランスの使用が一般的である。多孔型ラン
スを使用するのは、単孔にて過剰の酸素ガス等のガスの
吹付けを行うと、ダストやスプラッシュの発生による鉄
歩留の低下を招くだけでなく、吹付けられるガスによっ
て溶鋼面に形成されるキャビティの深さが鋼浴の深さに
まで達してしまい、炉底部の耐火物を著しく損傷させる
ためである。そして、このような脱炭精錬の際の溶鋼や
スラグを含むスプラッシュの発生に伴い、多量のダスト
が発生して生産歩留を低下させることが知られている。
また、溶鋼中にクロム成分が含まれる場合には、クロム
成分が酸素ガスにより酸化されるために、生成した酸化
クロムが溶鋼中から溶鋼面上のスラグ中に取り込まれ
て、クロムロスを増加させる要因となっている。
【0003】このような製鋼用精錬炉を用いた脱炭精錬
におけるダスト発生、又はクロムロスの防止等を図る方
法として、例えば以下の〜に示すような技術が知ら
れている。 特開平6−57320号公報には、傾斜角度のそれぞ
れ異なる2種類のラバール形状のノズルが6個以上円周
方向に交互に配置され、これら各ノズルから噴射される
ガスのジェット流によって形成される鋼浴面上の各キャ
ビティの幾何学的重なり面積率を30%以下にして精錬
を行うための溶融金属精錬用上吹きランスが示されてい
る。 特公昭62−46611号公報には、円周方向に配置
された複数のノズルを有する上吹きランスであって、ノ
ズルによって溶鋼面に形成されるキャビティの直径と、
隣接するキャビティとの重なり部分の長さとの比で表さ
れるオーバラップ率が0.2以下となるようにノズル角
度等を決める上吹きランスが記載されている。 特開昭58−193309号公報には、形成されるス
ラグが極少あるいはスラグのない状態で溶鋼の精錬を行
う場合に、CO2 、CaCO3 、水蒸気、水等の火点を
冷却する冷却剤を吹錬用酸素ノズル孔に連通する供給口
から添加する鋼の精錬方法が提案されている。 特開昭55−94421号公報には、上吹きランスの
酸素供給系路に炭酸ガス供給系を接続して、吹錬対象溶
銑成分に応じて吹錬の初期から終期にかけて酸素のみの
吹込み又は炭酸ガスのみの吹込みもしくは酸素ガスと炭
酸ガスとの混合吹込みを組み合わせて吹錬を行うことに
より排ガス回収量を高め、低火点温度制御を行う上吹酸
素転炉における操業方法が示されている。
におけるダスト発生、又はクロムロスの防止等を図る方
法として、例えば以下の〜に示すような技術が知ら
れている。 特開平6−57320号公報には、傾斜角度のそれぞ
れ異なる2種類のラバール形状のノズルが6個以上円周
方向に交互に配置され、これら各ノズルから噴射される
ガスのジェット流によって形成される鋼浴面上の各キャ
ビティの幾何学的重なり面積率を30%以下にして精錬
を行うための溶融金属精錬用上吹きランスが示されてい
る。 特公昭62−46611号公報には、円周方向に配置
された複数のノズルを有する上吹きランスであって、ノ
ズルによって溶鋼面に形成されるキャビティの直径と、
隣接するキャビティとの重なり部分の長さとの比で表さ
れるオーバラップ率が0.2以下となるようにノズル角
度等を決める上吹きランスが記載されている。 特開昭58−193309号公報には、形成されるス
ラグが極少あるいはスラグのない状態で溶鋼の精錬を行
う場合に、CO2 、CaCO3 、水蒸気、水等の火点を
冷却する冷却剤を吹錬用酸素ノズル孔に連通する供給口
から添加する鋼の精錬方法が提案されている。 特開昭55−94421号公報には、上吹きランスの
酸素供給系路に炭酸ガス供給系を接続して、吹錬対象溶
銑成分に応じて吹錬の初期から終期にかけて酸素のみの
吹込み又は炭酸ガスのみの吹込みもしくは酸素ガスと炭
酸ガスとの混合吹込みを組み合わせて吹錬を行うことに
より排ガス回収量を高め、低火点温度制御を行う上吹酸
素転炉における操業方法が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
〜の上吹きランス及びこれを用いる精錬方法では以下
に示すような問題点があった。、は、ノズルを多孔
化したりノズル配置を最適化したりしてキャビティ間の
干渉を防止する方法であるが、いずれも各ノズルから噴
出されるジェット流間に負圧が生じるために、この負圧
によって起こる各キャビティ間の干渉を完全に制御する
ことが困難である。また、前記、では、吹酸される
酸素ガスのジェット流が溶鋼面に衝突して生じる高温の
火点部を冷却し、火点部から生じるヒューム系ダストを
抑制するものであるが、火点部を冷却することによっ
て、低炭素域での脱炭酸素効率が低下して溶鋼の精錬効
率が悪化する問題があった。さらにこれら〜はいず
れも転炉での大気圧下での脱炭精錬を対象としており、
VOD等の真空下での吹酸脱炭においては、酸素ガスの
噴流が減圧された雰囲気圧力に吹き込まれて膨張するこ
とにより、大気圧下に較べ大幅なハードブローとなるた
め、これらの方法を減圧下での吹酸脱炭に適用する場合
にはスプラッシュやダストの発生を効果的に抑制するこ
とが困難であった。
〜の上吹きランス及びこれを用いる精錬方法では以下
に示すような問題点があった。、は、ノズルを多孔
化したりノズル配置を最適化したりしてキャビティ間の
干渉を防止する方法であるが、いずれも各ノズルから噴
出されるジェット流間に負圧が生じるために、この負圧
によって起こる各キャビティ間の干渉を完全に制御する
ことが困難である。また、前記、では、吹酸される
酸素ガスのジェット流が溶鋼面に衝突して生じる高温の
火点部を冷却し、火点部から生じるヒューム系ダストを
抑制するものであるが、火点部を冷却することによっ
て、低炭素域での脱炭酸素効率が低下して溶鋼の精錬効
率が悪化する問題があった。さらにこれら〜はいず
れも転炉での大気圧下での脱炭精錬を対象としており、
VOD等の真空下での吹酸脱炭においては、酸素ガスの
噴流が減圧された雰囲気圧力に吹き込まれて膨張するこ
とにより、大気圧下に較べ大幅なハードブローとなるた
め、これらの方法を減圧下での吹酸脱炭に適用する場合
にはスプラッシュやダストの発生を効果的に抑制するこ
とが困難であった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、精錬時におけるスプラッシュやダストの発生を
効率的に抑制すると共に、脱炭酸素効率等の精錬効率を
向上させて高生産性の精錬処理を行うことのできる精錬
に用いるランスを提供することを目的とする。
もので、精錬時におけるスプラッシュやダストの発生を
効率的に抑制すると共に、脱炭酸素効率等の精錬効率を
向上させて高生産性の精錬処理を行うことのできる精錬
に用いるランスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の精錬に用いるランスは、大気圧下又は減圧下で使
用し、下部のノズル部からガスを高速で吹き出す精錬に
用いるランスにおいて、前記ノズル部の前記ガスの流路
に段部を有した流路拡大部を設けている。請求項2記載
の精錬に用いるランスは、大気圧下又は減圧下で使用
し、下部のノズル部から処理する溶鋼の溶鋼面に酸素ガ
スを吹き付けて該溶鋼中の炭素分を酸化脱炭させるのに
使用する精錬に用いるランスにおいて、前記ノズル部の
前記酸素ガスの流路に非円滑に連接する段部を有した流
路拡大部を設けている。請求項3記載の精錬に用いるラ
ンスは、請求項2記載の精錬に用いるランスにおいて、
前記酸素ガスの流路断面が最小となるスロート部には、
その単位面積当たり50〜2000Nm3 /hr/cm
2 の酸素ガスが供給される。請求項4記載の精錬に用い
るランスは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の精錬
に用いるランスにおいて、前記ノズル部には、流路断面
を段階的に拡大する複数の前記流路拡大部が連接して配
置されている。請求項5記載の精錬に用いるランスは、
請求項4記載の精錬に用いるランスにおいて、前記複数
の流路拡大部における流路長さに対する流路断面拡大率
の比がそれぞれ一定値に設定されている。
記載の精錬に用いるランスは、大気圧下又は減圧下で使
用し、下部のノズル部からガスを高速で吹き出す精錬に
用いるランスにおいて、前記ノズル部の前記ガスの流路
に段部を有した流路拡大部を設けている。請求項2記載
の精錬に用いるランスは、大気圧下又は減圧下で使用
し、下部のノズル部から処理する溶鋼の溶鋼面に酸素ガ
スを吹き付けて該溶鋼中の炭素分を酸化脱炭させるのに
使用する精錬に用いるランスにおいて、前記ノズル部の
前記酸素ガスの流路に非円滑に連接する段部を有した流
路拡大部を設けている。請求項3記載の精錬に用いるラ
ンスは、請求項2記載の精錬に用いるランスにおいて、
前記酸素ガスの流路断面が最小となるスロート部には、
その単位面積当たり50〜2000Nm3 /hr/cm
2 の酸素ガスが供給される。請求項4記載の精錬に用い
るランスは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の精錬
に用いるランスにおいて、前記ノズル部には、流路断面
を段階的に拡大する複数の前記流路拡大部が連接して配
置されている。請求項5記載の精錬に用いるランスは、
請求項4記載の精錬に用いるランスにおいて、前記複数
の流路拡大部における流路長さに対する流路断面拡大率
の比がそれぞれ一定値に設定されている。
【0007】ノズル部とは、精錬に用いるランスのガス
吐出口より上方のガス流路に配置される流路断面が最小
となるスロート部で流路断面を一旦狭め、これに続く流
路でガスの流れを整える機能を持った部分をいう。段部
を有した流路拡大部とは、ガス流路又は酸素ガス流路を
通過するガス、酸素ガスに圧力の低下する部分を生じさ
せることにより、この段部にガス又は酸素ガスを引き込
んでガス圧力を回復させ、この繰り返しによって生じる
圧力変動、もしくはガスもしくは酸素ガスの渦流発生に
伴う脈動を通過するガスに付与させることができる部分
をいう。前記酸素ガス流路内のスロート部に供給される
単位面積当たりの酸素ガス流量が50Nm3 /hr/c
m2 より少ないと、流量が少ないために充分な脈動効果
を起こさせることができず、脱炭酸素効率を向上させる
ことが困難になる。逆にこの酸素ガス流量が2000N
m3 /hr/cm2 を超えると、スプラッシュの発生が
限度を超えて激しくなると共に、ダストによる歩留の低
下、耐火物の損傷が顕著となるので好ましくない。
吐出口より上方のガス流路に配置される流路断面が最小
となるスロート部で流路断面を一旦狭め、これに続く流
路でガスの流れを整える機能を持った部分をいう。段部
を有した流路拡大部とは、ガス流路又は酸素ガス流路を
通過するガス、酸素ガスに圧力の低下する部分を生じさ
せることにより、この段部にガス又は酸素ガスを引き込
んでガス圧力を回復させ、この繰り返しによって生じる
圧力変動、もしくはガスもしくは酸素ガスの渦流発生に
伴う脈動を通過するガスに付与させることができる部分
をいう。前記酸素ガス流路内のスロート部に供給される
単位面積当たりの酸素ガス流量が50Nm3 /hr/c
m2 より少ないと、流量が少ないために充分な脈動効果
を起こさせることができず、脱炭酸素効率を向上させる
ことが困難になる。逆にこの酸素ガス流量が2000N
m3 /hr/cm2 を超えると、スプラッシュの発生が
限度を超えて激しくなると共に、ダストによる歩留の低
下、耐火物の損傷が顕著となるので好ましくない。
【0008】一般の脱炭精錬に際しては、スプラッシュ
の発生を抑制するために極端なソフトブロー化を行って
も、脱炭最盛期の酸素供給律速域においては、脱炭酸素
効率の顕著な低下は認められない。しかし、臨界炭素濃
度以下となる鋼中炭素移動律速域においては、主たる脱
炭反応のサイトとなる火点部に供給される溶鋼の更新速
度が不足して脱炭酸素効率の極端な低下を招くことにな
る。本発明を脱炭精錬に適用する場合には、スプラッシ
ュやダストの発生を抑制しつつ、かつ鋼中炭素移動律速
域(低炭素領域)での脱炭酸素効率を高位で維持するこ
とができる。そして、溶鋼面に吹き付けられる酸素ガス
のソフトブロー化を実現し、その際の火点部における溶
鋼面を活性状態に保持させるものである。即ち、ガスの
ジェット流に脈動現象を生じさせて、この際のエネルギ
ー損失によりジェット流自体のソフトブロー化を可能と
すると共に、この脈動するジェット流を溶鋼面に衝突さ
せる。そして、このジェット流自体が脈動波を持ってい
るために、ジェット流が溶鋼面に衝突する領域(酸素ガ
スの場合の火点部)に脈動波が伝播し、溶鋼面に供給さ
れる溶鋼の更新が活発になり、酸素ガスを用いた場合の
脱炭酸素効率等を高位に維持することができる。しか
も、ソフトブロー化を実現できるので、精錬中のスプラ
ッシュ、ダストの発生を大幅に削減することが可能にな
る。さらに、脈動発生のために消費されるエネルギー量
が大きいために、溶鋼面におけるガスの当たりがソフト
になってスプラッシュの発生が抑制され、これによって
ガスの大量供給を可能として、精錬の生産効率を高める
ことができる。しかも、転炉等の大気圧下のみならず真
空精錬炉を用いる減圧下の精錬においても、通常のラバ
ール型ノズルやストレート型ノズルを用いる場合に較べ
て、ノズル部から吐出されるガスが減圧下の雰囲気中に
吹き込まれて急激に膨張して、スプラッシュを増加させ
る真空度の影響を軽減することが可能となる。
の発生を抑制するために極端なソフトブロー化を行って
も、脱炭最盛期の酸素供給律速域においては、脱炭酸素
効率の顕著な低下は認められない。しかし、臨界炭素濃
度以下となる鋼中炭素移動律速域においては、主たる脱
炭反応のサイトとなる火点部に供給される溶鋼の更新速
度が不足して脱炭酸素効率の極端な低下を招くことにな
る。本発明を脱炭精錬に適用する場合には、スプラッシ
ュやダストの発生を抑制しつつ、かつ鋼中炭素移動律速
域(低炭素領域)での脱炭酸素効率を高位で維持するこ
とができる。そして、溶鋼面に吹き付けられる酸素ガス
のソフトブロー化を実現し、その際の火点部における溶
鋼面を活性状態に保持させるものである。即ち、ガスの
ジェット流に脈動現象を生じさせて、この際のエネルギ
ー損失によりジェット流自体のソフトブロー化を可能と
すると共に、この脈動するジェット流を溶鋼面に衝突さ
せる。そして、このジェット流自体が脈動波を持ってい
るために、ジェット流が溶鋼面に衝突する領域(酸素ガ
スの場合の火点部)に脈動波が伝播し、溶鋼面に供給さ
れる溶鋼の更新が活発になり、酸素ガスを用いた場合の
脱炭酸素効率等を高位に維持することができる。しか
も、ソフトブロー化を実現できるので、精錬中のスプラ
ッシュ、ダストの発生を大幅に削減することが可能にな
る。さらに、脈動発生のために消費されるエネルギー量
が大きいために、溶鋼面におけるガスの当たりがソフト
になってスプラッシュの発生が抑制され、これによって
ガスの大量供給を可能として、精錬の生産効率を高める
ことができる。しかも、転炉等の大気圧下のみならず真
空精錬炉を用いる減圧下の精錬においても、通常のラバ
ール型ノズルやストレート型ノズルを用いる場合に較べ
て、ノズル部から吐出されるガスが減圧下の雰囲気中に
吹き込まれて急激に膨張して、スプラッシュを増加させ
る真空度の影響を軽減することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに図1は本発明の一実施の形態
に係る精錬に用いるランスを使用する転炉設備の説明図
である。本発明の実施の形態に係る精錬に用いるランス
を適用する転炉設備10は図1に示すように、溶鋼11
を保持して脱炭反応等により精錬を行うための転炉12
と、溶鋼11によって形成される溶鋼面13にガスの一
例である酸素ガスを吹き付けるための吹酸脱炭用ランス
14(精錬に用いるランスの一例)とを有する。溶鋼1
1は、クロム成分を3〜20wt%含有するステンレス
鋼用の溶鋼又は粗溶鋼であり、高炉から溶銑を取り出し
て、該溶銑中の硫黄分、シリコン分等を調整した後に、
必要に応じてクロム等の合金成分を添加したものであ
る。転炉12は、マグネシア炭素質等からなる耐火れん
が15で内張りされた鋼鉄製の鉄皮16を有する精錬容
器であり、その上部の炉口から溶鋼11を供給して、上
部の側面に設けられた図示しない出鋼孔から精錬後の溶
鋼11が排出されるようになっている。吹酸脱炭用ラン
ス14は、キャスタブル等の耐火物で外部を施工され
た、略円筒状のガス吹込み管であり、内部に配置された
図示しない芯金内部に形成されるガス通路から酸素ガス
が供給され、先端部に設けられたノズル部を介して酸素
ガスが溶鋼面13に向けて吹き付けられる。なお、図示
しない昇降装置を用いて吹酸脱炭用ランス14を上下方
向に昇降でき、その先端から溶鋼面13までのランスギ
ャップの距離(B+C)を必要に応じて調整できるよう
になっている。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに図1は本発明の一実施の形態
に係る精錬に用いるランスを使用する転炉設備の説明図
である。本発明の実施の形態に係る精錬に用いるランス
を適用する転炉設備10は図1に示すように、溶鋼11
を保持して脱炭反応等により精錬を行うための転炉12
と、溶鋼11によって形成される溶鋼面13にガスの一
例である酸素ガスを吹き付けるための吹酸脱炭用ランス
14(精錬に用いるランスの一例)とを有する。溶鋼1
1は、クロム成分を3〜20wt%含有するステンレス
鋼用の溶鋼又は粗溶鋼であり、高炉から溶銑を取り出し
て、該溶銑中の硫黄分、シリコン分等を調整した後に、
必要に応じてクロム等の合金成分を添加したものであ
る。転炉12は、マグネシア炭素質等からなる耐火れん
が15で内張りされた鋼鉄製の鉄皮16を有する精錬容
器であり、その上部の炉口から溶鋼11を供給して、上
部の側面に設けられた図示しない出鋼孔から精錬後の溶
鋼11が排出されるようになっている。吹酸脱炭用ラン
ス14は、キャスタブル等の耐火物で外部を施工され
た、略円筒状のガス吹込み管であり、内部に配置された
図示しない芯金内部に形成されるガス通路から酸素ガス
が供給され、先端部に設けられたノズル部を介して酸素
ガスが溶鋼面13に向けて吹き付けられる。なお、図示
しない昇降装置を用いて吹酸脱炭用ランス14を上下方
向に昇降でき、その先端から溶鋼面13までのランスギ
ャップの距離(B+C)を必要に応じて調整できるよう
になっている。
【0010】ここで、吹酸脱炭用ランス14の下端部の
図1矢視A部におけるノズル部17の構造が図2の詳細
図に示されている。このノズル部17は、供給される酸
素ガスの吐出方向に酸素ガス流路を縮径して最小断面積
の部分を形成するスロート部18と、スロート部18に
続いて非円滑に連接し、その内径が連接するスロート部
18の内径D0 より大きい円筒状に形成され、その流路
断面が段階的に拡大する流路拡大部19、20、21と
を有している。そして、円柱状もしくは円筒状の空間か
らなる流路拡大部19、20、21を、吐出させるガス
の流れ方向(流路方向)に沿って連接して配置し、それ
ぞれの直径D1 、D2 、D3 と流路長さL1 、L2 、L
3 によって、それぞれ流路断面拡大率D1 /D0 、D2
/D1 、D3 /D2 と流路長さとL1 、L2 、L3 との
比であるD1 /(L1 ×D0 )、D2 /(L2 ×
D1 )、D3 /(L3 ×D2 )がそれぞれ一定となるよ
うにする。これによって、各流路拡大部における流路断
面拡大率と流路長さとの比を異なるように配置した場合
に較べて、吹き出すガスの流れを全体として流路抵抗の
少ない形態にして、より安定的に維持させることも可能
であり、精錬に用いるランスの製作を容易とすることが
できる。更に、流路長さL1 、L2 、L3 を互いに等し
く(L1 =L2 =L3 )なるように設定することもでき
る。なお、流路拡大部の形状は前記円筒状のものに限ら
れるものではなく、例えば吹酸脱炭用ランス14によっ
て形成されるガス流路の中心軸に対して非対称となる形
状とすることもでき、これによって必要な場合には吹き
付けられるガス流に乱流を発生させて溶鋼面13をさら
に活性化させることも可能である。
図1矢視A部におけるノズル部17の構造が図2の詳細
図に示されている。このノズル部17は、供給される酸
素ガスの吐出方向に酸素ガス流路を縮径して最小断面積
の部分を形成するスロート部18と、スロート部18に
続いて非円滑に連接し、その内径が連接するスロート部
18の内径D0 より大きい円筒状に形成され、その流路
断面が段階的に拡大する流路拡大部19、20、21と
を有している。そして、円柱状もしくは円筒状の空間か
らなる流路拡大部19、20、21を、吐出させるガス
の流れ方向(流路方向)に沿って連接して配置し、それ
ぞれの直径D1 、D2 、D3 と流路長さL1 、L2 、L
3 によって、それぞれ流路断面拡大率D1 /D0 、D2
/D1 、D3 /D2 と流路長さとL1 、L2 、L3 との
比であるD1 /(L1 ×D0 )、D2 /(L2 ×
D1 )、D3 /(L3 ×D2 )がそれぞれ一定となるよ
うにする。これによって、各流路拡大部における流路断
面拡大率と流路長さとの比を異なるように配置した場合
に較べて、吹き出すガスの流れを全体として流路抵抗の
少ない形態にして、より安定的に維持させることも可能
であり、精錬に用いるランスの製作を容易とすることが
できる。更に、流路長さL1 、L2 、L3 を互いに等し
く(L1 =L2 =L3 )なるように設定することもでき
る。なお、流路拡大部の形状は前記円筒状のものに限ら
れるものではなく、例えば吹酸脱炭用ランス14によっ
て形成されるガス流路の中心軸に対して非対称となる形
状とすることもでき、これによって必要な場合には吹き
付けられるガス流に乱流を発生させて溶鋼面13をさら
に活性化させることも可能である。
【0011】ノズル部17をこのような構造とすること
によって、供給される酸素ガスをスロート部18で一
旦、圧縮して、内部が円柱状に形成させれた流路拡大部
19、20、21の入口部分のそれぞれの段部で膨張さ
せ、吹酸脱炭用ランス14の先端から吐出される酸素ガ
スのジェット流に低周波数で振動する脈動現象を付与す
ることができる。従って、図1に示すように酸素ガスの
ジェット流の直接的な衝突によって形成される溶鋼面1
3のキャビティ部分Dに、このジェット流の脈動が伝播
され、キャビティ部分Dにおける酸素ガスと、これに接
触する鋼中炭素との反応を助長し活性化させることがで
きる。なお、図1に示す酸素ガスの領域Bは、ガス流速
が音速よりも速く、ガス流の断面積の流れ方向に対する
増加が少ないジェットコア領域(超音速領域)であり、
領域Cはガスの流れが急激に膨張する自由噴流域であ
る。これらの領域B、Cの大きさ及びキャビティ部分D
の領域の大きさは、ガス又は酸素ガスの供給速度、ノズ
ル先端でのガス吐出角度、ノズル口径等により規定され
る。なお、酸素ガスを吹酸脱炭用ランス14に供給する
に際して、流路断面が最小となるスロート部18に供給
する酸素ガス流量を50〜2000Nm3 /hr/cm
2 とすることによって酸素ガスを更に効果的に脈動させ
ることもできる。
によって、供給される酸素ガスをスロート部18で一
旦、圧縮して、内部が円柱状に形成させれた流路拡大部
19、20、21の入口部分のそれぞれの段部で膨張さ
せ、吹酸脱炭用ランス14の先端から吐出される酸素ガ
スのジェット流に低周波数で振動する脈動現象を付与す
ることができる。従って、図1に示すように酸素ガスの
ジェット流の直接的な衝突によって形成される溶鋼面1
3のキャビティ部分Dに、このジェット流の脈動が伝播
され、キャビティ部分Dにおける酸素ガスと、これに接
触する鋼中炭素との反応を助長し活性化させることがで
きる。なお、図1に示す酸素ガスの領域Bは、ガス流速
が音速よりも速く、ガス流の断面積の流れ方向に対する
増加が少ないジェットコア領域(超音速領域)であり、
領域Cはガスの流れが急激に膨張する自由噴流域であ
る。これらの領域B、Cの大きさ及びキャビティ部分D
の領域の大きさは、ガス又は酸素ガスの供給速度、ノズ
ル先端でのガス吐出角度、ノズル口径等により規定され
る。なお、酸素ガスを吹酸脱炭用ランス14に供給する
に際して、流路断面が最小となるスロート部18に供給
する酸素ガス流量を50〜2000Nm3 /hr/cm
2 とすることによって酸素ガスを更に効果的に脈動させ
ることもできる。
【0012】続いて、前記吹酸脱炭用ランス14の変形
例である吹酸脱炭用ランス30(精錬に用いるランスの
一例)について説明する。なお、この変形例は実施の形
態における吹酸脱炭用ランスのノズル部の構造が異なる
のみで他は同一の構成であるのでその他の説明を省略す
る。変形例の吹酸脱炭用ランス30におけるノズル部3
1は図3に示すように、流路断面を円筒状に拡大させる
流路拡大部32がノズル部31の先端部に設けられてい
る。即ち、スロート部33に連接する流路拡大部32を
備えた構造としている。これによって、供給される酸素
ガスに脈動現象を付与でき、前記吹酸脱炭用ランス14
に較べて構造が簡単なため、安価に製造できる利点を有
している。
例である吹酸脱炭用ランス30(精錬に用いるランスの
一例)について説明する。なお、この変形例は実施の形
態における吹酸脱炭用ランスのノズル部の構造が異なる
のみで他は同一の構成であるのでその他の説明を省略す
る。変形例の吹酸脱炭用ランス30におけるノズル部3
1は図3に示すように、流路断面を円筒状に拡大させる
流路拡大部32がノズル部31の先端部に設けられてい
る。即ち、スロート部33に連接する流路拡大部32を
備えた構造としている。これによって、供給される酸素
ガスに脈動現象を付与でき、前記吹酸脱炭用ランス14
に較べて構造が簡単なため、安価に製造できる利点を有
している。
【0013】なお、本実施の形態においては、吹き付け
るガスが酸素ガスである場合について説明しているが、
窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスを単独で
用いるか、これらのガス及び酸素ガスの2以上の組合せ
からなる混合ガスを用いて、脱炭、脱燐、脱珪、脱ガス
等のための精錬に用いるランスとすることができる。
るガスが酸素ガスである場合について説明しているが、
窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスを単独で
用いるか、これらのガス及び酸素ガスの2以上の組合せ
からなる混合ガスを用いて、脱炭、脱燐、脱珪、脱ガス
等のための精錬に用いるランスとすることができる。
【0014】ここで、図5、図6は従来型に属する精錬
用ランス50、51にそれぞれ適用されるラバール型の
ノズル部52及びストレート型のノズル部53を示す断
面図である。図5に示すように精錬用ランス50のノズ
ル部52は、供給される酸素ガスの吐出方向に縮径して
最小断面積部分を形成するスロート部54と、スロート
部54に続いて配置され連続的に拡径して、その内部が
円錐状に形成されたラバール型のテーパ部55を有して
形成されている。この場合には、スロート部54を通過
した酸素ガスが、テーパ部55を介してそのまま連続的
に拡大されるために、脱炭酸素効率の増加や、スプラッ
シュを鎮静化するのに必要な脈動(振動)現象を酸素ガ
スに付与させることができない。また、図6に示すよう
な酸素ガスの流路断面積が全長にわたり一定となるよう
なストレート型のノズル部53を有する精錬用ランス5
1の場合にも、ガスの流れに対してこれを変動させる機
能を持った部分が酸素ガス流路内に形成されていないた
めに、前記ラバール型のノズル部52を有する精錬用ラ
ンス50の場合と同様に脈動を酸素ガスに付与させるこ
とはできない。なお、この場合にはストレート型のノズ
ル部53の流路断面積は、ラバール型のノズル部52の
スロート部54と同一の流路断面積となるようにしてい
る。
用ランス50、51にそれぞれ適用されるラバール型の
ノズル部52及びストレート型のノズル部53を示す断
面図である。図5に示すように精錬用ランス50のノズ
ル部52は、供給される酸素ガスの吐出方向に縮径して
最小断面積部分を形成するスロート部54と、スロート
部54に続いて配置され連続的に拡径して、その内部が
円錐状に形成されたラバール型のテーパ部55を有して
形成されている。この場合には、スロート部54を通過
した酸素ガスが、テーパ部55を介してそのまま連続的
に拡大されるために、脱炭酸素効率の増加や、スプラッ
シュを鎮静化するのに必要な脈動(振動)現象を酸素ガ
スに付与させることができない。また、図6に示すよう
な酸素ガスの流路断面積が全長にわたり一定となるよう
なストレート型のノズル部53を有する精錬用ランス5
1の場合にも、ガスの流れに対してこれを変動させる機
能を持った部分が酸素ガス流路内に形成されていないた
めに、前記ラバール型のノズル部52を有する精錬用ラ
ンス50の場合と同様に脈動を酸素ガスに付与させるこ
とはできない。なお、この場合にはストレート型のノズ
ル部53の流路断面積は、ラバール型のノズル部52の
スロート部54と同一の流路断面積となるようにしてい
る。
【0015】ここで、図4(a)、(b)は本実施の形
態(実施例)の吹酸脱炭用ランス14と、従来例1及び
従来例2の精錬用ランス50、51をそれぞれ適用した
場合における吹酸中のダスト、スプラッシュ発生頻度及
び脱炭酸素効率を比較して示したものである。なお、ダ
スト、スプラッシュ発生頻度はラバール型ノズルを用い
る精錬用ランス50の場合を1.0として設定したもの
である。また、脱炭酸素効率は、鋼中の炭素濃度を0.
15wt%から0.05wt%に低減する酸化脱炭精錬
を溶鋼容量150トンのVOD炉により行って、16w
t%のCr鋼を得た時のデータである。同図に示すよう
に吹酸脱炭用ランス14、精錬用ランス50、51を適
用したときの脱炭酸素効率はそれぞれ55%、45%、
25%であり、ダスト、スプラッシュ発生頻度はそれぞ
れ0.48、1.0、0.7である。このように、いず
れにおいても本実施の形態の吹酸脱炭用ランス14が脈
動を適用しない従来例1及び従来例2の精錬用ランス5
0、51よりも格段に優れていることが分かる。
態(実施例)の吹酸脱炭用ランス14と、従来例1及び
従来例2の精錬用ランス50、51をそれぞれ適用した
場合における吹酸中のダスト、スプラッシュ発生頻度及
び脱炭酸素効率を比較して示したものである。なお、ダ
スト、スプラッシュ発生頻度はラバール型ノズルを用い
る精錬用ランス50の場合を1.0として設定したもの
である。また、脱炭酸素効率は、鋼中の炭素濃度を0.
15wt%から0.05wt%に低減する酸化脱炭精錬
を溶鋼容量150トンのVOD炉により行って、16w
t%のCr鋼を得た時のデータである。同図に示すよう
に吹酸脱炭用ランス14、精錬用ランス50、51を適
用したときの脱炭酸素効率はそれぞれ55%、45%、
25%であり、ダスト、スプラッシュ発生頻度はそれぞ
れ0.48、1.0、0.7である。このように、いず
れにおいても本実施の形態の吹酸脱炭用ランス14が脈
動を適用しない従来例1及び従来例2の精錬用ランス5
0、51よりも格段に優れていることが分かる。
【0016】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態おいてはノズル孔が
一つである単孔式の精錬に用いるランスについて説明し
たが、ノズル孔を複数個形成した多孔式の精錬に用いる
ランスに適用することも可能である。また、本発明は大
気圧下における転炉精錬のみならず、減圧下で精錬を行
う各種の真空精錬炉の場合にも効果的に適用できる。
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態おいてはノズル孔が
一つである単孔式の精錬に用いるランスについて説明し
たが、ノズル孔を複数個形成した多孔式の精錬に用いる
ランスに適用することも可能である。また、本発明は大
気圧下における転炉精錬のみならず、減圧下で精錬を行
う各種の真空精錬炉の場合にも効果的に適用できる。
【0017】
【発明の効果】請求項1及びこれに従属する請求項4、
5記載の精錬に用いるランスにおいては、大気圧下又は
減圧下で使用し、下部のノズル部からガスを高速で吹き
出す精錬に用いるランスにおいて、ノズル部のガス流路
に段部を有した流路拡大部を設けているので、流路拡大
部の段部を通過するガスに圧力変動に伴う脈動を付与さ
せることができ、吹付けられるガスと精錬される溶鋼と
の接触面を活性状態に維持できる。さらに、必要最小限
度となるガス量での精錬が可能となるので、ダストやス
プラッシュの発生も効果的に抑制できる。請求項2、3
及びこれに従属する請求項4、5記載の精錬に用いるラ
ンスにおいては、大気圧下又は減圧下で使用し、下部の
ノズル部から処理する溶鋼の溶鋼面に酸素ガスを吹き付
けて溶鋼中の炭素分を酸化脱炭させるのに使用する精錬
に用いるランスにおいて、ノズル部の酸素ガスの流路に
非円滑に連接する段部を有した流路拡大部を設けている
ので、段部を通過する酸素ガスに脈動を付与させて、溶
鋼面上に吹付けられる酸素ガスと溶鋼との接触面である
溶鋼面を活性化させ、脱炭酸素効率の向上を図ることが
でき、必要最小限度の酸素ガス量での吹酸を可能とし
て、ダストやスプラッシュの発生も同時に抑制できる。
特に、請求項3記載の精錬に用いるランスにおいては、
酸素ガスの流路断面が最小となるスロート部には、特定
量の酸素ガスが供給されるので、吹き付けられる酸素ガ
ス流による溶鋼面の活性化に伴う脱炭酸素効率の向上
と、酸素ガスの溶鋼面への激しい衝突により生じるスプ
ラッシュ発生とを適正範囲にバランスさせることができ
る。請求項4及び5記載の精錬に用いるランスにおいて
は、ノズル部には、流路断面を段階的に拡大する複数の
流路拡大部が連接して配置されているので、複数の段部
を通過するガス又は酸素ガスに脈動を連続的に付与させ
て、さらに効果的に精錬効率の向上とスプラッシュの発
生防止とが図られる。特に、請求項5記載の精錬に用い
るランスは、複数の流路拡大部における流路長さに対す
る流路断面拡大率の比がそれぞれ一定値に設定されてい
るので、ノズル部内に形成されるガス流の広がり角度を
一定範囲にして、ガスの流れに必要以上の乱れを発生さ
せることがなく、一定値に設定されていない場合に較べ
て、吹き付けるガスの流れを全体として安定に維持させ
易くすることができる。
5記載の精錬に用いるランスにおいては、大気圧下又は
減圧下で使用し、下部のノズル部からガスを高速で吹き
出す精錬に用いるランスにおいて、ノズル部のガス流路
に段部を有した流路拡大部を設けているので、流路拡大
部の段部を通過するガスに圧力変動に伴う脈動を付与さ
せることができ、吹付けられるガスと精錬される溶鋼と
の接触面を活性状態に維持できる。さらに、必要最小限
度となるガス量での精錬が可能となるので、ダストやス
プラッシュの発生も効果的に抑制できる。請求項2、3
及びこれに従属する請求項4、5記載の精錬に用いるラ
ンスにおいては、大気圧下又は減圧下で使用し、下部の
ノズル部から処理する溶鋼の溶鋼面に酸素ガスを吹き付
けて溶鋼中の炭素分を酸化脱炭させるのに使用する精錬
に用いるランスにおいて、ノズル部の酸素ガスの流路に
非円滑に連接する段部を有した流路拡大部を設けている
ので、段部を通過する酸素ガスに脈動を付与させて、溶
鋼面上に吹付けられる酸素ガスと溶鋼との接触面である
溶鋼面を活性化させ、脱炭酸素効率の向上を図ることが
でき、必要最小限度の酸素ガス量での吹酸を可能とし
て、ダストやスプラッシュの発生も同時に抑制できる。
特に、請求項3記載の精錬に用いるランスにおいては、
酸素ガスの流路断面が最小となるスロート部には、特定
量の酸素ガスが供給されるので、吹き付けられる酸素ガ
ス流による溶鋼面の活性化に伴う脱炭酸素効率の向上
と、酸素ガスの溶鋼面への激しい衝突により生じるスプ
ラッシュ発生とを適正範囲にバランスさせることができ
る。請求項4及び5記載の精錬に用いるランスにおいて
は、ノズル部には、流路断面を段階的に拡大する複数の
流路拡大部が連接して配置されているので、複数の段部
を通過するガス又は酸素ガスに脈動を連続的に付与させ
て、さらに効果的に精錬効率の向上とスプラッシュの発
生防止とが図られる。特に、請求項5記載の精錬に用い
るランスは、複数の流路拡大部における流路長さに対す
る流路断面拡大率の比がそれぞれ一定値に設定されてい
るので、ノズル部内に形成されるガス流の広がり角度を
一定範囲にして、ガスの流れに必要以上の乱れを発生さ
せることがなく、一定値に設定されていない場合に較べ
て、吹き付けるガスの流れを全体として安定に維持させ
易くすることができる。
【図1】本発明の一実施の形態に係る精錬に用いるラン
スを適用する転炉設備の説明図である。
スを適用する転炉設備の説明図である。
【図2】同精錬に用いるランスにおけるノズル部の断面
図である。
図である。
【図3】同精錬に用いるランスにおけるノズル部の変形
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図4】(a)、(b)は吹酸中のダスト、スプラッシ
ュ発生頻度及び脱炭酸素効率を比較したグラフである。
ュ発生頻度及び脱炭酸素効率を比較したグラフである。
【図5】従来例1の精錬用ランスにおけるノズル部の断
面図である。
面図である。
【図6】従来例2の精錬用ランスにおけるノズル部の断
面図である。
面図である。
10 転炉設備 11 溶鋼 12 転炉 13 溶鋼面 14 吹酸脱炭用ランス(精錬に用いるランス) 15 耐火れんが 16 鉄皮 17 ノズル部 18 スロート
部 19 流路拡大部 20 流路拡大
部 21 流路拡大部 30 吹酸脱炭用ランス(精錬に用いるランス) 31 ノズル部 32 流路拡大
部 33 スロート部
部 19 流路拡大部 20 流路拡大
部 21 流路拡大部 30 吹酸脱炭用ランス(精錬に用いるランス) 31 ノズル部 32 流路拡大
部 33 スロート部
Claims (5)
- 【請求項1】 大気圧下又は減圧下で使用し、下部のノ
ズル部からガスを高速で吹き出す精錬に用いるランスに
おいて、 前記ノズル部の前記ガスの流路に段部を有した流路拡大
部を設けたことを特徴とする精錬に用いるランス。 - 【請求項2】 大気圧下又は減圧下で使用し、下部のノ
ズル部から処理する溶鋼の溶鋼面に酸素ガスを吹き付け
て該溶鋼中の炭素分を酸化脱炭させるのに使用する精錬
に用いるランスにおいて、 前記ノズル部の前記酸素ガスの流路に非円滑に連接する
段部を有した流路拡大部を設けたことを特徴とする精錬
に用いるランス。 - 【請求項3】 前記酸素ガスの流路断面が最小となるス
ロート部には、その単位面積当たり50〜2000Nm
3 /hr/cm2 の酸素ガスが供給される請求項2記載
の精錬に用いるランス。 - 【請求項4】 前記ノズル部には、流路断面を段階的に
拡大する複数の前記流路拡大部が連接して配置されてい
る請求項1〜3のいずれか1項に記載の精錬に用いるラ
ンス。 - 【請求項5】 前記複数の流路拡大部における流路長さ
に対する流路断面拡大率の比がそれぞれ一定値に設定さ
れている請求項4記載の精錬に用いるランス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34864997A JPH11158530A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 精錬に用いるランス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34864997A JPH11158530A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 精錬に用いるランス |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11158530A true JPH11158530A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18398431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34864997A Withdrawn JPH11158530A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 精錬に用いるランス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11158530A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116568981A (zh) * | 2020-12-01 | 2023-08-08 | Sms集团有限公司 | 用于火法冶炼式地熔炼含金属的原料、残余物和/或二次残余物的方法和熔炼总成 |
| JP2024502542A (ja) * | 2020-12-01 | 2024-01-22 | エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 金属を含有する原材料、残留材料及び/又は副次残留材料を高温冶金法により溶融するための方法 |
-
1997
- 1997-12-02 JP JP34864997A patent/JPH11158530A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116568981A (zh) * | 2020-12-01 | 2023-08-08 | Sms集团有限公司 | 用于火法冶炼式地熔炼含金属的原料、残余物和/或二次残余物的方法和熔炼总成 |
| JP2023551287A (ja) * | 2020-12-01 | 2023-12-07 | エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 金属を含有する原材料、残留材料及び/又は副次残留材料を高温冶金法により溶融するための方法及び溶融ユニット |
| JP2024502542A (ja) * | 2020-12-01 | 2024-01-22 | エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 金属を含有する原材料、残留材料及び/又は副次残留材料を高温冶金法により溶融するための方法 |
| US12529125B2 (en) | 2020-12-01 | 2026-01-20 | Sms Group Gmbh | Method for the pyrometallurgical smelting of metal-containing raw materials, waste materials and/or secondary waste materials |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050301 |