JPH11159342A - エネルギー貯蔵型ガスタービン発電システム - Google Patents

エネルギー貯蔵型ガスタービン発電システム

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JPH11159342A
JPH11159342A JP9322692A JP32269297A JPH11159342A JP H11159342 A JPH11159342 A JP H11159342A JP 9322692 A JP9322692 A JP 9322692A JP 32269297 A JP32269297 A JP 32269297A JP H11159342 A JPH11159342 A JP H11159342A
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JP
Japan
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gas turbine
air
temperature
combustor
compressor
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Application number
JP9322692A
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English (en)
Inventor
Koichi Chino
耕一 千野
Harumi Wakana
晴美 若菜
Yoshiki Noguchi
芳樹 野口
Shigeo Hatamiya
重雄 幡宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16—Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】昼夜の電力需要格差の拡大を緩和するととも
に、地球環境の保全の観点からなるべくプラントの熱効
率を高めてCO2 発生量を抑制する必要があり、高効率
の電力貯蔵方式を必要としている。 【解決手段】揚水発電以上の効率がある液体空気利用に
よるエネルギー貯蔵方式と、コンバインドサイクル以上
の熱効率が得られるHATサイクルを組み合わせること
で、高効率の電力貯蔵方式を提案するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石油や天然ガス(L
NG),石炭のガス化燃料を燃料源とするガスタービン
発電システムと、更にガスタービンの排熱を利用して発
生した高圧蒸気で蒸気タービンも駆動させることで高効
率の発電効率が得られるコンバインドサイクル発電シス
テムの両方式において、夜間や休日等の余剰な電気エネ
ルギーを液体空気の形に変換してこれを低温かつ大気圧
で貯蔵し、それを電気を一番必要とする平日の昼間に、
ガスタービンの燃焼器に供給することで、発電電力量を
増加させることを可能にしたエネルギー貯蔵型の発電シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】電気の必要量は昼間と夜間で大きく異な
るので、従来よりダム式の水力発電所とコンバインドサ
イクル発電所は昼間のみ運転することが多い。さらに揚
水発電所を設け原子力発電所や微粉炭火力発電所等で発
生する余剰の夜間電力を用いてポンプを駆動し、低い位
置にある貯水池の水を高い貯水池に移送して位置エネル
ギーとして貯蔵し、それを昼間に流下させて発電するこ
とで電気の需要と供給のバランスを取ってきた。
【0003】しかし、近年になって業務用や家庭用エア
コンの普及が一層拡大したために、昼間の最大電気需要
量と夜間の最低電気需要量の差が年々大きくなり、特に
季節による需要の違いが増大している。最大需要の必要
時期は真夏の10日ほどと短く、このためだけに大型の
発電設備を設けるのは経済的に引き合わない。これに対
して各種の電力貯蔵用の電池が開発されているが、大規
模な電力貯蔵や敷地の効率からして難しい。一方、大規
模な揚水発電所の建設場所が国内に少なくなっているの
で、大容量の電力エネルギーを貯蔵できる方式を必要と
している。
【0004】図4に従来のコンバインドサイクル発電所
を示す。まず、軸流式の圧縮機A1で大気を10〜15
気圧まで圧縮して燃焼器A2に供給する。ここに、石油
やLNG,石炭ガス化などの気体燃料A3を高圧で噴霧
して燃焼させ、得られた高温,高圧の燃焼ガスをガスタ
ービンA4で膨張させ、その過程で得られる回転エネル
ギーから発電電動機A5で電気を発生させる。ガスター
ビンA4の排気ガスは600℃近い高温なので、これを
排熱回収ボイラーA6に導き高圧の水と熱交換させて、
100℃近くまで冷却して高い煙突から大気に放出す
る。途中で排気ガスに含まれる窒素酸化物を触媒層を通
して無害な酸素と窒素に分解する。
【0005】この排熱回収ボイラーA6における熱交換
で発生した高温・高圧の蒸気は、復水器A8との圧力差
を利用して蒸気タービンA7を回転させて電気エネルギ
ーに変換する。燃焼器A2で空気に与えられた熱エネル
ギーは、それぞれの温度領域に適したガスタービンA4
と蒸気タービンA7により電気エネルギーに変換するこ
とで、発電端効率は48%もの高い値になる。
【0006】ただし、ガスタービンA4の内部をみる
と、さらに大幅に出力を増大できる可能性がある。例え
ば、電気出力150MWクラスのガスタービンにおい
て、高温・高圧の燃焼ガスによりタービンで発生する機
械エネルギーは電気出力の2倍である300MWもある
が、50−60%が空気を圧縮するために圧縮機A1で
動力として消費されてしまう。蒸気タービン系で高圧蒸
気を得るには、液体状態の水をポンプで加圧するが、こ
れに必要なエネルギーは蒸気タービンA7で得られるエ
ネルギーの高々数%であるのと比較して大きな違いであ
る。
【0007】これは、圧力変化に伴って体積が大幅に変
化する空気を加圧するのに、大きな機械エネルギーを必
要とするためである。この圧縮機の必要エネルギーを減
少させることができれば、発電所全体の電気出力を増大
させることが可能となる。この圧縮機動力を削減し、電
力を平準化する方法として、夜間電力を用いて多量の圧
縮空気を製造しこれを岩塩層内の空洞に貯蔵し、昼間に
燃焼器に供給するシステムが欧米で実用化している。日
本には岩塩層が無いので、高圧の圧縮空気を経済的に貯
蔵することが難しい。
【0008】そこで、これに代わる方式として、夜間電
力を用いて液体空気を製造し、これを大気圧状態で貯蔵
して、昼間にポンプで高圧にした液体空気を燃焼器に供
給するエネルギー貯蔵システムが考案されている。その
一例として、エネルギーを貯蔵できる、ガスタービンと
空気の液化・貯蔵・気化設備を備えたエネルギー貯蔵型
ガスタービンシステムについて、特開平4−132837 号公
報には、液化設備からの回収熱とガスタービンプラント
からの排熱等を発電設備内外の利用熱源とすることが記
載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】夜間電力を液体空気の
形で貯蔵して、昼間ガスタービンをその液体空気を利用
して運転する場合には、コンバインドサイクルの効率が
高いほど全体のエネルギー利用効率は増大する。コンバ
インドサイクルにも用いられている蒸気タービンは入口
の蒸気温度が高々550℃ほどと低いために、熱効率が
低いという問題がある。この原因は水を高圧の蒸気に変
換する熱交換器は金属配管でできているために、金属の
耐熱温度により得られる蒸気温度に上限が存在する。
【0010】このため、従来のコンバインドサイクルに
単純に液体空気貯蔵を組み合わせただけでは、発電所全
体の熱効率が高くできないという問題がある。世界全体
での環境保護のためには、熱効率ができるだけ高い方式
を開発し、CO2 の大気への放出をできるだけ抑制する
ことが望ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】熱効率に上限が存在する
蒸気タービンと比較して、同じタービンであるガスター
ビンは作動流体を燃焼熱により直接加熱するために、伝
熱に伴う制限が無いのでガスタービンの入口温度を高く
できる。この入口温度が高いほどガスタービンの効率が
良くなるので、研究開発が進み従来は1100℃ほどで
あったものが、1300℃から1500℃までの高温化
が達成できている。
【0012】この結果、蒸気タービンでは高々500℃
ほどであった入口と出口の温度差が、ガスタービンでは
700から900℃と大きく取れる。したがって、水を
加熱して得られた蒸気を蒸気タービンでなく、ガスター
ビンの入口に供給すれば、従来以上の熱効率が得られる
ことになる。このガスタービン入口に蒸気を注入する発
電方式と液体空気貯蔵を組み合わせると、昼夜の電気需
要に柔軟に対応できる上に、高い熱効率になる発電所が
建設できる。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施例1)ガスタービン入口に
蒸気を注入する方式は幾つか提案されているが、そのな
かで一番熱効率が高いHATサイクルと液体空気貯蔵を
組み合わせた例を図1に詳細に示す。夜間に原子力発電
所や石炭火力発電所で発生する電力の内で、消費しきれ
ない余剰電力を用いて、発電機2を電動機として利用
し、圧縮機1を稼動して空気を13気圧まで加圧する。
通常運転の時は圧縮機1と発電機2,ガスタービン3は
一つの回転軸で接合しているが、夜間はクラッチ継ぎ手
5と6の内で5のみを接合することにより、発電機2と
圧縮機1のみが回転する。この高圧空気を前段蓄冷槽1
2に通すと蓄冷材との直接熱交換で冷却され、液体空気
温度近くまで冷却される。
【0014】この状態で低温圧縮機14により、臨界圧
力の38気圧を超える42気圧まで加圧する。加圧に伴
い高圧空気は若干温度が上昇するので、後段蓄冷槽15
により再度液体空気温度近くまで冷却する。この極低温
で高圧空気を膨張弁17により大気圧まで減圧させる
と、高圧空気はJoule-Thomson 効果により等エンタルピ
ーで膨張し、液体空気を生成するとともに、一部は液体
空気温度の気体空気となる。
【0015】極低温の気体空気は金属の伝熱管で構成さ
れている熱交換器16を通し大気温度近くまで冷熱を回
収してから大気に放出する。低温圧縮機14を出た空気
の一部を熱交換器16を通すことで冷却し、この低温で
高圧空気は膨張弁17の前で、後段蓄冷槽を出た空気と
合流させる。空気は臨界圧力以下だと低温にしても、液
化率は30%以下と少ないが、臨界圧力以上の空気は9
5K以下に冷却すると液化率は80%を超え、85K以
下で90%を超えることになる。
【0016】従来の空気液化装置では100K前後まで
高圧空気を冷却する冷熱源が存在しないので、高圧空気
の半分以上を膨張タービンで自由膨張させて冷媒を製造
し、この冷媒で残りの空気を冷却する方式が用いられて
いる。このために液化できる空気量が加圧した空気の3
0%以下と少なく、エネルギーの貯蔵効率が悪かった。
【0017】そこで、昼間にガスタービン3の燃焼器4
に供給する液体空気を後段蓄冷槽15と前段蓄冷槽12
を通して気化する過程で、液体空気の冷熱で蓄冷材を冷
却し、夜間にこの蓄冷材を用いて高圧空気を冷却すれ
ば、空気の半分以上を膨張タービンで減圧して冷媒を作
成する必要がなくなるので、液化できる空気の割合を従
来の2倍以上に向上することができる。
【0018】即ち、蓄冷槽15と12内の蓄冷材は、夕
方には液体空気温度近くまで冷却し、明け方は常温近く
まで加熱されることになる。図1の蓄冷槽12,15は
鋼管内に直径1cmほどの石等の球形の無機物を充填した
もので、長い流路を構成している。液体空気貯蔵タンク
18はこの鋼管群の中心にあり、外部からの熱流入が抑
制されている。液体空気貯蔵タンク18はステンレス材
料で構成され、大気圧で液体空気を貯蔵する。外部から
の熱流入は蓄冷槽12と15により大幅に抑制されてい
るが、若干の熱流入により貯蔵中の液体空気の一部が蒸
発する。そこで、圧力調整弁(図示せず)を介して、蒸
発した空気は外部に放出するが、途中で蓄冷槽15,1
2の各部の冷却に活用する。
【0019】鋼管の直径は20cmで定尺4mのステンレ
ス配管を6本垂直に溶接で接合したもので、液体空気貯
蔵タンク18の周囲を垂直に取り巻いている。また、液
体空気貯蔵タンク18の底面と上面にも鋼管群を配置し
て、上下からの熱流入を抑制している。熱収縮による応
力の発生を緩和するために、鋼管は下部または一方を固
定し、上部または反対側は拘束物が無く、伸び縮みが可
能になっている。鋼管内部での圧力損失を低減するため
に、鋼管は10本を一群として平行な流路を構成するこ
とで、管内流速を低減している。鋼管は下部に設けられ
たヘッダーで流路の分配を行う。
【0020】ヘッダー間は自動弁を介在して配管で結合
し、自動弁の開閉により鋼管群を流れる流路を任意に設
定することが可能である。また、鋼管群を結ぶ配管に
は、高圧空気を取り出せる系統が接続しており、発電所
内で必要とする任意の温度条件の高圧空気を抽出するこ
とが可能である。鋼管の間隙には断熱材を充填し、外部
からの熱流入をできるだけ小さくしている。なお、鋼管
内部に石を充填する代わりに、蓄冷材は鋼管の外部に置
き、セメント等で鋼管と熱的に結合することも考えられ
る。
【0021】電力需要が1日の平均に近い朝や夕方の時
間帯では、クラッチ継ぎ手5と6の両方を結合して、圧
縮機1と発電機2,ガスタービン3を一体に運転する。
この時は圧縮機1の出口における弁11は閉じ、弁10
を開けて、高圧空気は空気加熱器31と増湿塔32,再
生器30を通ってから燃焼器4に供給する。燃焼器4の
燃料にはLNGタンク23の天然ガスを気化して使用す
る。LNGタンク23を出たLNGは、ポンプ24で加
圧された後でLNG加熱器21に導き、軸流の空気圧縮
機20で42気圧まで加圧されたことで高温になってい
る空気で250℃まで加熱される。液体空気温度近くま
で冷却された空気は膨張弁25を通る過程で過半が液化
され、液体空気は液体空気貯蔵タンク18に貯蔵され
る。液化しなかった空気は熱交換器22で高圧空気の冷
却に利用した後、大気に放出する。液体空気を用いたエ
ネルギー貯蔵運転を、時間による電力需要の差が特に激
しい夏と冬だけ行う場合等、気化運転をしてから液化運
転をするまでに長期間を置くことが考えられる。その場
合、自然な熱流入等で蓄冷槽の温度が上昇してしまう
が、運転開始時には、まず液体空気貯蔵タンク18に液
体空気が充分に充填されている必要がある。このような
場合は、膨張弁25を開けてのLNGによる液化運転を
行う。LNGの流量は圧縮機1の空気流量と比較すると
少ないが、1週間ほど続ければ初期条件を整えることが
可能になる。
【0022】また、液体空気の気化熱以外の冷熱源が無
いと液化運転における前段蓄冷槽12の入口空気圧力と
温度を、液体空気を使用するときの前段蓄冷槽12の出
口空気温度をほぼ同じにする必要がある。一方、運転時
においてLNGの冷熱を利用することが可能であれば、
液体空気を使用するときに高圧で燃焼器に供給すること
が可能となり、システム全体の熱効率を向上させること
が可能となる。
【0023】燃焼器4の出口温度は1300℃でガスタ
ービン3に供給し、ほぼ大気圧まで減圧する過程でガス
タービン3を回転させて電力を得る。ガスタービン3を
出た排気ガスの温度は600℃ほどあり、先ず再生器3
0で燃焼器4に供給する空気を加熱する。燃焼器4の入
口での空気温度が上昇すると同じ燃焼器出口温度にする
のに必要な燃料の量が低下するので、熱効率が向上する
ことになる。更に、再生器30を出た排気ガスは給水加
熱器34で水を加熱する。加熱された水を増湿塔32の
上部からスプレーすると、一部が蒸発して燃焼器4に供
給される。
【0024】蒸発できなかった水は増湿塔32下部より
流出し、ポンプ33により給水加熱器34に戻される。
ポンプ33を通った水の一部は冷却器31で加熱されて
増湿塔へ戻る。給水加熱器34と増湿塔32の働きによ
り、ガスタービンの排熱で蒸気を生成し、空気に同伴し
て燃焼器4に供給する。この効果は2点あり、先ず第一
にガスタービン3を通る作動流体が増加することでガス
タービン3の出力が増加することと、第二に水分量が増
えることで燃焼器4に置ける窒素酸化物の発生を抑制で
きる効果がある。
【0025】この蒸気が増えたことで出力が増加する
が、そのまま排気ガスを大気に放出すると、放出した水
分量だけ新たに水を生成する必要が生じる。そこで、排
気ガスは再生熱交換器35で冷却してからスプレー塔3
7に供給し、上部から供給する冷水により蒸気を凝縮さ
せて水分を回収する。スプレー塔37を出た排気ガス
は、衝突式のミスト除去装置で水分を無くした後で、再
生熱交換器35で乾燥状態にして煙突から大気に放出す
る。スプレー塔37で加温された水は、ポンプ40で冷
却器39に送られて海水との熱交換で冷却する。残りの
水は、イオン交換樹脂を充填した水処理装置38で不純
物を除去した後で、増湿塔32に戻すとともに、給水貯
蔵タンク41に貯える。
【0026】給水貯蔵タンク41内の水はポンプ42に
より、圧縮機1に供給し圧縮機1から抽出した空気と混
合することで、細かい霧状で圧縮機1への供給空気と混
合される。軸流である圧縮機1は空気の温度が低くて密
度が大きいほど、多量の空気を圧縮することが可能であ
る。したがって、流入空気に霧状の水を添加すると、圧
縮過程で空気温度が上昇しても、その温度上昇により霧
が蒸発して温度上昇を抑制するので、圧縮機1の特性が
向上する。圧縮過程での熱は水の蒸発潜熱として回収さ
れ、添加した水分は燃焼器4とガスタービン3を通って
動力として回収される。
【0027】電力需要が高まった午後には、電気出力を
できるだけ大きく取るために、圧縮機で得られる高圧空
気と液体空気を加圧する空気の両方を使用してガスター
ビンを運転する。したがって、クラッチ継ぎ手5と6の
いずれも接合した状態で使用する。先ず、常圧で液体空
気貯蔵タンク18に保存されていた液体空気を取り出
し、ポンプ19で必要な50気圧まで昇圧する。後段蓄
冷槽15を通る過程で蓄冷材と熱交換し、常温近くまで
昇温した状態で、膨張タービン13に導き13気圧まで
膨張させ動力を電気として回収する。ポンプ19で消費
する動力は圧力が上がっても大きく変わらないが、膨張
タービン13で得られる動力は大きく増加するので、ポ
ンプでの昇圧を大きくするほど膨張タービンで回収でき
る動力は大きくなる。
【0028】しかし、その反面、空気の低温での比熱は
高圧ほど小さくなるので、気化時の圧力が液化時の圧力
より大きいと、液化時に必要となる冷熱が確保できなく
なる。したがって、LNG等から補給できる冷熱が多く
なるほど、ポンプでの昇圧を大きく取れるので、動力回
収を大きくすることが可能である。膨張タービン13で
の減圧により温度低下した空気は、前段蓄冷槽12で冷
熱を貯蔵しながら圧縮空気の出口温度近くまで加熱して
から、弁11が閉じていて弁10が開いているので、弁
10の後で圧縮機で昇圧された空気と合流する。合流し
た以後は、空気流量が増大していること以外は、増湿塔
32や再生器30は通常運転時と同等に稼動する。
【0029】ガスタービン3は流量により性能が変化す
るので、可動式の静翼を設け、流量が増加するほど静翼
の角度を変えて運転する。液体空気と圧縮機からの空気
流量は任意に調整でき、かつ液体空気は圧縮機の動力を
必要としないので、電気出力の増加にほぼ2倍の効果が
ある。例えば、圧縮機の空気流量を通常運転の100%
として、液体空気を10%増加すると、電気出力は12
0%と20%の増加となり、液体空気を50%増加する
と、電気出力は200%と100%増加する。仮に、増
湿塔32や再生器30で空気流量が通常運転の120%
に制限が有り、かつ電気出力を大きく取りたい場合に
は、圧縮空気流量を通常運転の100%から70%に低
減し、液体空気量を50%にすると、電気出力は170
%に増加することになる。
【0030】発電機2の発電限界のひとつにステータの
ジュール発熱による絶縁材料の劣化がある。100%定
格運転に対しては、ステータの冷却には水素ガスが使用
されている。これは、冷却能力が大きい水を用いると、
漏洩した時に短絡が発生しやすいために、電気的な絶縁
特性に優れたガスを用いるのが望ましい。ただし、一般
のガス体は水に比べて比熱が小さいので、比熱の大きな
水素ガスが用いられている。既存の発電機をそのままで
120%以上の高出力に使用するため、ステータを外部
から極低温の空気で冷却することが考えられる。
【0031】一度液体空気になったものは途中で水分が
除去されているので、湿分を含まず冷却ガスとして優れ
た特性を示す。空気は水素ガスより比熱は小さいが、温
度差が大きいので水素ガス以上の冷却特性を示す。ステ
ータの温度を測定し、必要に応じて後段蓄冷槽15また
は前段蓄冷槽12から必要な温度条件の高圧空気を抽出
して冷却に用いることができる。また、他の変圧器等の
電気機械に適用しても同様の効果が得られる。
【0032】実施例1において、加圧した液体空気の供
給量を圧縮機の空気量と任意に調整することができ、電
力需要に柔軟に対応した発電所の運転が可能である。
【0033】(実施例2)実施例2は、ガスタービンと
燃焼器を2段に組み合わせることで、実施例1よりもエ
ネルギーの熱効率を更に高めた方式であり、同じ機器は
同一番号で示す。ガスタービンの電気出力は、前後の圧
力比が大きく、入口のガス温度が高いほど高い値を示す
が、金属材料でできているガスタービンの耐熱性の点
で、翼等を空気や水で冷却しても主流のガス温度は15
00度ほどが上限になる。そこで、燃焼器4と高圧燃焼
器51の2段構成とし、ガスタービンも高圧ガスタービ
ン50とガスタービン3の2段で構成する。ガスタービ
ン3の入口温度と圧力は通常のガスタービンと同一とす
れば、既存の設備をそのまま活用することも可能であ
る。
【0034】実施例2では電力需要が高まった時にクラ
ッチ軸受け5を切り離し、軸受け6のみを結合して発電
機2と高圧ガスタービン50,ガスタービン3を結合し
て運転する。液体空気貯蔵タンク18に貯蔵されていた
液体空気はポンプ19により100気圧まで昇圧され、
後段蓄冷槽15と前段蓄冷槽12を通り、加熱器31と
増湿塔32に高圧の状態で供給する。この100気圧に
十分に水蒸気を含ませた後で、高圧燃焼器52で130
0度まで加熱し、高圧ガスタービン50で13気圧まで
減圧する。高圧ガスタービン50出口で750度ある空
気は、更に燃焼器4で1300度まで再度加熱した後で
ガスタービン3に供給する。
【0035】通常運転の時はクラッチ軸受け5と6を接
合し、弁11を閉じ弁10を明けて高圧空気を加熱器3
1と増湿塔32に供給する。再生器30の出口で弁52
を閉じて弁53が開いているので、水蒸気を含んだ高圧
空気は燃焼器4に供給される。液体空気を用いる場合
も、圧縮機の高圧空気を直接用いる場合もガスタービン
3の入口圧力と温度は同じになるので、既存のガスター
ビンをそのまま活用することが可能になる。なお、図2
では圧縮機1と高圧ガスタービン50とガスタービン3
を単一の回転軸上に配置したが、高圧ガスタービン50
と別の発電機を組み合わせて、別の回転軸上で結合する
ことも可能である。
【0036】実施例2によれば、燃焼を2段にして熱効
率を向上できる効果が図1の効果に付与できる。
【0037】(実施例3)実施例3は、ガスタービンを
2つに分け、その中間でガス加熱を行うことで、実施例
1よりも再生器を小型にするとともに、燃焼器に供給す
る高圧空気の温度を高くするものであり、図1と同じ機
器は同一番号で示す。実施例1ではガスタービンの排気
ガスを使って、燃焼器に供給する高圧空気の温度を高く
することで、必要となる燃料を低減して、発電所の熱効
率を増加させた。しかし、高圧空気を加熱できる温度は
ガスタービンの排気ガスの温度以上にはできないという
限界があった。
【0038】そこで、実施例3ではガスタービンを高温
ガスタービン60と低温ガスタービン61の2つに分割
するとともに、その中間に再生器30を設けている。高
温ガスタービンの入口温度は1300度で出口温度が9
00度なので400度の温度差があり、ここで再生器3
0で燃焼器4に入る高圧空気と熱交換することで、70
0度まで温度が低下してから低温ガスタービン61に入
り、出口温度が420度となる。再生器で加熱されること
で燃焼器4に供給する空気温度は550度から850度
に増加することで、必要なLNG燃料を低下させること
ができる。
【0039】600度を超えると金属を用いた鋼管によ
る熱交換器は使用できなくなるので、セラミックス性の
蓄熱式の熱交換器を再生器30では用いることになる。
【0040】ガスタービンの中間で熱交換することで、
高温側の圧力がガスタービン出口圧力より高く、熱交換
器の高温側と低温側の圧力差が小さくなるので、再生器
での強度設計が容易になるという副次的な利点もある。
【0041】実施例3によれば、燃焼器入口の空気温度
を高くできることで、必要なLNG量を更に低減できる
効果がある。
【0042】
【発明の効果】圧縮機と燃焼器,タービンで構成される
ガスタービン発電システムで余剰電力やLNGの冷熱を
用いて液体空気を製造し、これを電気需要が増大したと
きに燃焼器に供給する時に、その冷熱を蓄冷槽に貯蔵し
夜間の液体空気製造時に使用することで液体空気の製造
効率を大幅に向上させたシステムにおいて、ガスタービ
ンの排気ガスの廃熱を利用して水を蒸発させて燃焼器に
供給される高圧空気に混合することで、余剰電力の貯蔵
を可能とするとともに、高効率で電気の需要変動に柔軟
に対応して連続的に電気出力を変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のガスタービン発電システム
概要図。
【図2】本発明の実施例2のガスタービン発電システム
概要図。
【図3】本発明の実施例3のガスタービン発電システム
概要図。
【図4】従来例のコンバインドサイクル発電システム概
要図。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…発電機、3…ガスタービン、4…燃焼
器、12…前段蓄冷槽、15…後段蓄冷槽、18…液体
空気貯蔵タンク、30…再生器、32…増湿塔、50…
高圧ガスタービン、51…高圧燃焼器、60…高温ガス
タービン、61…低温ガスタービン。
フロントページの続き (72)発明者 幡宮 重雄 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機から吐
    出された空気と燃料とを燃焼させる燃焼器と、該燃焼器
    から出る燃焼ガスにより駆動するガスタービンを備え、
    空気を液化する液化設備と、液化された流体を貯蔵する
    流体貯蔵装置と、該液化された流体を気化する気化設備
    に気化時の冷熱を貯蔵し、その冷熱を空気を液化する時
    に利用する蓄冷槽を設けたエネルギー貯蔵型ガスタービ
    ン発電システムで、ガスタービンの排熱により水を蒸発
    させ圧縮機から吐出した空気に混合する増湿塔と、排気
    ガス中の水分を凝縮させるスプレー塔を備えたことを特
    徴とするエネルギー貯蔵型ガスタービン発電システム。
  2. 【請求項2】特許請求範囲1項において、ガスタービン
    と燃焼器が2段に構成されていることを特徴とするエネ
    ルギー貯蔵型ガスタービン発電システム。
  3. 【請求項3】空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機から吐
    出された空気と燃料とを燃焼させる燃焼器と、該燃焼器
    から出る燃焼ガスにより駆動するガスタービンを備え、
    ガスタービンの排熱により水を蒸発させ圧縮機から吐出
    した空気に混合する増湿塔を設けたエネルギー貯蔵型ガ
    スタービンシステムで、ガスタービンを2段に分離、そ
    の中間でガスタービンに供給する空気を加熱する熱交換
    器を備えたことを特徴とするエネルギー貯蔵型ガスター
    ビン発電システム。
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