JPH11159385A - ディーゼルエンジンの制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの制御装置

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JPH11159385A
JPH11159385A JP9322955A JP32295597A JPH11159385A JP H11159385 A JPH11159385 A JP H11159385A JP 9322955 A JP9322955 A JP 9322955A JP 32295597 A JP32295597 A JP 32295597A JP H11159385 A JPH11159385 A JP H11159385A
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fuel
period
injection
ignition delay
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Eiji Aiyoshizawa
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】実際の燃料噴射期間と着火遅れ期間を検出しな
がら、着火遅れ期間が燃料噴射期間よりも大きくなるよ
うに燃料噴射圧力、過給圧を制御することにより、NO
xとPMを同時に低減可能とする。 【解決手段】低温予混合燃焼するディーゼルエンジンに
おいて、燃料噴射弁1からの燃料噴射開始時期と終了時
期を検出するセンサ61と、噴射された燃料の燃焼開始
時期を検出するセンサ62と、燃料噴射開始時期と噴射
終了時期の検出値から燃料噴射期間を算出し、また、燃
料噴射開始時期と燃焼開始時期の検出値から着火遅れ期
間を算出し、着火遅れ期間の方が噴射期間よりも短いと
きには、燃料の噴射期間が短くなるように燃料噴射圧力
を贈圧補正する。また、過給機を備えるときには、やは
り着火遅れ期間の方が長くなるように過給圧を減圧補正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はNOx(窒素酸化
物)とPM(粒子状物質)の低減をはかったディーゼル
エンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンから排出されるNO
x量を減らすのに排気の一部を吸気中に再循環させる排
気還流システムが有効であるが、しかし反面、排気還流
率を大きくすればこれに応じてPMが増加する傾向にあ
る。したがってPMを抑制するため排気還流率をそれほ
ど大きくとることはできなかった。
【0003】これに対して、これらトレードオフの関係
にあるNOxとPMを同時に低減する方法として、ディ
ーゼルエンジンの低温予混合燃焼が注目を浴びている。
【0004】これは低温燃焼によるNOxの低減と、予
混合燃焼によるPMの低減とを同時に実現するもので、
排気の一部を吸気中に還流させることにより燃焼の最高
温度を抑制し、NOxの発生を抑える一方で、着火する
までの間にできるだけ多くの燃料噴霧と空気(酸素)と
の接触機会を高め、かつ接触時間を長くするために、燃
焼室内でのガス流動を高め、また燃料を噴射してから着
火するまでの着火遅れ期間を可及的に延ばすようにして
いる。
【0005】とくにこの低温予混合燃焼では、図5にも
あるように、着火遅れ期間が燃料噴射期間よりも大きく
なると、同一の排気還流率についてのPMの排出量が急
激に減少する傾向があり、この場合には、排気還流率の
大きい領域にあっても、PM排出量の絶対値を小さく抑
えることでき、NOxとPMの同時低減が図れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ディーゼルエ
ンジンの着火遅れ期間については、燃料噴射時期や、そ
のときのエンジンの運転条件などにほぼ依存して決ま
り、従来、着火遅れ期間を特別に制御することは行われ
ていなかった。
【0007】ディーゼルエンジンの燃料噴射システムと
して、1サイクル中に複数回の噴射を可能とするコモン
レール式の噴射装置があり、これはコモンレールと呼ば
れる燃料蓄圧室に高圧の燃料を蓄圧し、ここから各気筒
の燃料噴射弁に高圧燃料を供給するもので、燃料噴射弁
の開閉時期や期間を調整することにより自由に燃料噴射
を制御できる特徴がある(特開昭62−258160号
公報参照)。
【0008】このようなコモンレール式の燃料噴射装置
を用いるにしても、上記した着火遅れ期間については、
そのときのコモンレール圧(燃料噴射圧)、燃料温度、
燃料比重の変動や、燃料噴射弁、排気還流制御弁などの
精度的なバラツキにより、精度よく目標とする着火遅れ
期間、つまり燃料噴射期間よりも着火遅れ期間が常に長
くなるように設定し、維持することは非常に困難であっ
た。
【0009】このため、低温予混合燃焼において、着火
遅れ期間を長くしてNOxと同時にPMを低減しようと
する試みについては、自ずと限界があり、常に必ずしも
満足できる結果が得られるというわけではなかった。
【0010】とくに燃料噴射量が多く、噴射期間が長く
なる高負荷域では、着火遅れ期間を噴射期間よりも長く
することが難しく、過渡時にはPMが大幅に悪化した
り、燃焼騒音が増大するという問題もあった。
【0011】本発明はこのような問題を解決するために
提案されたもので、実際の燃料噴射期間と着火遅れ期間
を検出しながら、着火遅れ期間よりも燃料噴射期間が短
くなるように燃料噴射圧力あるいは過給圧を制御するこ
とにより、相対的に着火遅れ期間を大きくして、トレー
ドオフの関係にあるNOxとPMを同時に低減可能とす
るようにしたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、燃料ポン
プから圧送される高圧燃料を蓄える燃料蓄圧室と、前記
燃料蓄圧室の燃料圧力を運転状態に応じた目標値に制御
する手段と、前記燃料蓄圧室と接続し各気筒に燃料を噴
射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁の開閉時期並びに
リフト量を可変制御する噴射制御手段と、運転状態に応
じた噴射量並びに噴射時期となるように前記噴射制御手
段を駆動する制御手段と、排気の一部を吸気中に導入し
燃焼温度を抑制する排気還流制御手段とを備えたディー
ゼルエンジンにおいて、前記燃料噴射弁からの燃料噴射
開始時期と終了時期を検出する手段と、噴射された燃料
の燃焼開始時期を検出する手段と、燃料噴射開始時期と
噴射終了時期の各検出値から燃料噴射期間を算出する燃
料噴射期間算出手段と、燃料噴射開始時期と燃焼開始時
期の各検出値から着火遅れ期間を算出する着火遅れ期間
算出手段と、前記算出された着火遅れ期間よりも燃料の
噴射期間が長いときには同一燃料噴射量での噴射期間が
着火遅れ期間よりも短くなるように燃料噴射圧力を増加
補正する調整手段とを備えることを特徴とする。
【0013】第2の発明は、第1の発明において、前記
調整手段は、同一の燃料噴射量について、燃料噴射圧力
を最大値にしたときの燃料噴射期間を最小噴射期間に設
定し、前記着火遅れ期間がこの最小噴射期間よりも長い
ときに燃料噴射圧力をその最大値の範囲内で増加補正す
るように構成される。
【0014】第3の発明は、第2の発明において、前記
調整手段は、前記着火遅れ期間と最小噴射期間との差に
応じて噴射圧力の補正値を算出するように構成される。
【0015】第4の発明は、第2また第3の発明におい
て、前記調整手段は、前記着火遅れ期間が前記最小噴射
期間よりも短いときには、燃料の主噴射とは別にパイロ
ット噴射を行わせるように構成される。
【0016】第5の発明は、第4の発明において、前記
調整手段は、前記着火遅れ期間が前記最小噴射期間より
も短く、かつ予め設定した設定値よりも短いときには、
前記パイロット噴射を停止するように構成される。
【0017】第6の発明は、燃料ポンプから圧送される
高圧燃料を蓄える燃料蓄圧室と、前記燃料蓄圧室の燃料
圧力を運転状態に応じた目標値に制御する手段と、前記
燃料蓄圧室と接続し各気筒に燃料を噴射する燃料噴射弁
と、前記燃料噴射弁の開閉時期並びにリフト量を可変制
御する噴射制御手段と、運転状態に応じた噴射量並びに
噴射時期となるように前記噴射制御手段を駆動する制御
手段と、排気の一部を吸気中に還流して燃焼温度を抑制
する排気還流手段と、排気流入速度を調整し吸気の過給
圧を可変制御可能な過給機とを備えたディーゼルエンジ
ンにおいて、前記燃料噴射弁からの燃料噴射開始時期と
終了時期を検出する手段と、噴射された燃料の燃焼開始
時期を検出する手段と、燃料噴射開始時期と噴射終了時
期の各検出値から燃料噴射期間を算出する燃料噴射期間
算出手段と、燃料噴射開始時期と燃焼開始時期の各検出
値から着火遅れ期間を算出する着火遅れ期間算出手段
と、前記算出された着火遅れ期間よりも燃料の噴射期間
が長いときには着火遅れ期間の方が長くなるように前記
過給機による過給圧を減圧補正する調整手段とを備える
ことを特徴とする。
【0018】第7の発明は、第6の発明において、前記
調整手段は、前記着火遅れ期間が燃料噴射期間よりも短
いときで、かつ燃料噴射量が予め設定された基準噴射量
よりも小さい場合に過給圧の減圧補正を行うように構成
される。
【0019】第8の発明は、第1〜第7の発明におい
て、前記燃料噴射開始時期、終了時期の検出手段は、燃
料噴射弁のリフトを検出するリフトセンサで構成され、
前記燃焼開始時期を検出する手段は、筒内圧力センサで
構成されている。
【0020】
【作用・効果】第1の発明において、実際の燃料噴射開
始時期と終了時期とから噴射期間が求められ、また燃料
噴射開始時期と着火開始時期とから、燃料噴射から着火
までの着火遅れ期間が算出される。このようにして算出
された実際の着火遅れ期間は燃料噴射期間と比較され、
着火遅れ期間の方が燃料噴射期間よりも短いときに、燃
料噴射弁から噴射される燃料噴射圧力を高くする。同一
量の燃料を噴射するのに必要な燃料噴射期間が短くな
り、相対的には着火遅れ期間が大きくなるように制御さ
れる。
【0021】したがって、燃料噴射圧、燃料温度、燃料
比重などが変動しても、また燃料噴射弁や排気還流制御
弁などに精度的なバラツキがあったとしても、常に着火
遅れ期間が燃料噴射期間よりも大きくなるように管理さ
れ、この結果、常に良好な低温予混合燃焼が維持でき、
NOxの低減と同時にPMの低減を図ることが可能とな
る。
【0022】第2の発明では、着火遅れ期間が最小噴射
期間よりも長いときには、最大値の範囲内で燃料噴射圧
を増加補正することにより噴射期間を短くし、これによ
り着火遅れ期間の方が燃料噴射期間よりも長くなるよう
に制御でき、このため、燃料噴射圧力を必要以上に高め
なくてもすむ。
【0023】第3の発明では、燃料噴射圧の補正は、最
小噴射期間との偏差に応じて行われるので、常に適正か
つ応答よく燃料噴射圧を制御できる。
【0024】第4の発明では、着火遅れ期間が最小噴射
期間よりも短いときには、それ以上には燃料噴射期間を
短縮できないので、主噴射とは別にパイロット噴射を行
うことにより、燃焼特性をなだらかにして、PMや燃焼
騒音の増大を抑制することができる。
【0025】第5の発明では、着火遅れ期間が設定値以
下の非常に短いときには、燃料噴射期間などの制御を止
め、パイロット噴射も行わず、エンジン出力性能などを
重視する。
【0026】第6の発明では、上記第1の発明と同じよ
うにして算出した着火遅れ期間が燃料噴射期間よりも短
いときには、過給圧を制御することにより着火遅れ期間
を大きくする。過給圧を下げることで、圧縮温度が相対
的に下がり、燃料を噴射してから着火するまでの着火遅
れ期間は増大する。
【0027】そこで、実際の着火遅れ期間が噴射期間よ
りも短いときには、過給圧を減圧補正し、着火遅れ期間
を大きくするのである。これにより、良好な低温予混合
燃焼が実現し、NOxとPMを同時に低減することがで
きる。
【0028】第7の発明では、燃料噴射量が予め設定し
た基準量よりも小さいときに、過給圧の減圧補正を行
い、着火遅れ期間を大きくし、良好な低温予混合燃焼を
維持する。
【0029】第8の発明では、燃料噴射開始時期、終了
時期、あるいは着火時期などの検出を確実にかつ容易に
行える。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0031】図1は全体的な構成を示すもので、51は
ディーゼルエンジン本体、52は排気通路、53は吸気
通路であり、排気の一部を吸気通路53に還流するため
の排気還流通路54が設けられ、その途中には排気還流
量を制御するための排気還流制御弁55が介装される。
なお、57は吸気を加圧する過給機である。
【0032】エンジン燃焼室56に直接的に燃料を噴射
する燃料噴射弁1が設けられ、この燃料噴射弁1には、
後述するように、コモンレール(高圧燃料蓄圧室)26
に蓄圧され高圧燃料が供給される。
【0033】排気の一部を吸気中に還流しつつ低温予混
合燃焼を実現するために、図示しないが、燃焼室56内
において燃料と空気の混合を促進するためのガス流動を
生起させるスワールの制御手段などが設けられる。
【0034】この低温予混合燃焼時の着火遅れ期間が燃
料噴射期間よりも大きく(長く)なるように制御するた
め、実際の着火遅れ期間と燃料噴射期間を算出し、着火
遅れ期間の方が短いときには、燃料噴射期間を短縮する
ように、コントローラ60がコモンレール圧、すなわち
燃料噴射圧を制御するようになっている。
【0035】同一量の燃料を噴射するのに必要な燃料噴
射期間は、燃料噴射圧が大きなるほど短くなり、したが
って、燃料噴射圧を可変的に制御することにより、着火
遅れ期間に対する燃料噴射期間を相対的に小さくするこ
とが可能となる。
【0036】このため、コントローラ60には、燃料噴
射弁1の燃料噴射開始時期と噴射終了時期を検出する手
段としてのリフトセンサ61からの信号と、燃焼開始時
期を検出する手段としての筒内圧力センサ62からの信
号が入力し、これらに基づいて燃料噴射期間と着火遅れ
期間とを演算し、後述するように、コモンレール圧を可
変制御する。
【0037】なお、コントローラ60は燃料噴射弁1の
燃料噴射時期、噴射量を運転状態に応じた最適値に制御
するものでもあり、このため、アクセル開度やエンジン
回転数信号、さらには冷却水温信号などが入力する。ま
た、運転状態に応じて前記排気還流制御弁55の開度を
制御し、部分負荷域などで排気還流量を大きく、高負荷
域で排気還流量を小さくまたは停止させる。
【0038】次に図2に燃料噴射弁1、図3に燃料噴射
システムのそれぞれ詳細を示す。
【0039】図2において、燃料噴射弁1は、噴射ノズ
ルホルダ2、噴射ノズル3および噴射弁駆動部4から構
成されており、リテーニングナット5により、噴射ノズ
ルホルダ2と噴射ノズル3が一体化されている。噴射ノ
ズル3内には針弁摺動孔6及び燃料溜まり室7が形成さ
れ、先端には燃料溜まり室7に連通するノズル孔8が形
成されている。
【0040】針弁摺動孔6には、針弁9の大径部10が
摺動自在に嵌合される。この針弁9の大径部10には連
結部11が形成されるとともに、下方先端部には小径部
12及び弁体部13が一体形成されている。そして、こ
の弁体部13によって、シート部Xが開閉され、ノズル
孔8からの燃料噴射がオン・オフされる。
【0041】針弁9の連結部11の先端にはプッシュロ
ッド14が当接し、さらにバネ16により閉弁方向に付
勢される。また、ピン17は噴射ノズル3と噴射ノズル
ホルダ2の位置決めを行う。前記プッシュロッド14は
噴射ノズルホルダ2に形成されたシリンダ15内に摺動
自在に嵌合されている。
【0042】噴射ノズルホルダ2の上部には、針弁9及
びプッシュロッド14を駆動する噴射弁駆動部4が配設
され、噴射弁駆動部4内には電磁弁22が配設され、コ
ネクタ部23を介して制御電流が供給される。
【0043】電磁弁22は通電状態に応じて弁体22a
が変位し、プッシュロッド14の背圧室38を燃料出口
24側の低圧室20と連通する連通路39を開閉する。
電磁弁22の通電が解除されると、リターンスプリング
21により弁体22aが引き上げられ、連通路39が開
かれる。これにより、プッシュロッド14の背圧室38
の圧力が解放される。
【0044】噴射ノズルホルダ2には高圧燃料の燃料供
給通路19が形成され、その一端が噴射ノズルホルダ2
のインレット18に接続し、他端が前記燃料溜まり室7
に連通すると共に前記背圧室38にも連通する。前記コ
モンレール26の高圧燃料は、前記インレット18、燃
料供給通路19を介して燃料溜まり室7、背圧室38に
供給される。燃料噴射弁1内のリーク燃料は燃料出口2
4より、燃料タンク内に戻されるなお、燃料噴射弁1内
のリーク燃料は燃料出口24より、燃料タンク内に戻さ
れる通常、針弁9は背圧室38の圧力を受けるプッシュ
ロッド14により閉方向に付勢されているが、電磁弁2
2への通電を解除すると、連通路39が開かれて背圧室
38の圧力が低下し、プッシュロッド14は背部からの
押圧力が減るため、燃料溜まり室7に付加されている燃
料圧力により針弁9がリフトして開弁し、燃料が噴射さ
れる。
【0045】電磁弁22への通電を停止すると、弁体2
2aが連通路39を閉じ、背圧室38の圧力が上昇し、
このときプッシュロッド14を押し下げる方向の受圧面
積が大きいために、バネ16に抗して針弁9が押し下げ
られて閉弁し、燃料の噴射が停止する。
【0046】したがって、電磁弁22への通電間隔、時
期を制御することにより、燃料噴射量、噴射時期を自由
に制御でき、また主噴射とは別にパイロット噴射につい
ても、1サイクルの通電回数を複数にすることで自由に
制御できる。
【0047】次に図3において、各気筒毎の燃料噴射弁
1は噴射管27を介して各気筒共通の高圧蓄圧配管、い
わゆるコモンレール26に接続されている。このコモン
レール26には供給管28、チェック弁29を介して高
圧供給ポンプ30が接続される。この高圧供給ポンプ3
0は燃料タンク31から燃料フィルタ32を介して、燃
料フィードポンプ33を経て吸入された燃料を所定の高
圧にまで昇圧制御する。この場合、エンジン回転に同期
してカムを有するドライブシャフト34が回転し、高圧
供給ポンプ30内のピストンが往復運動し、燃料フィー
ドポンプ33からの燃料が加圧され、コモンレール26
に供給される。また、高圧供給ポンプ30には常にコモ
ンレール圧を所望の圧力に制御するための吐出量制御用
の電磁弁35を備えている。
【0048】さらに、コモンレール内の燃料圧力(コモ
ンレール圧)を検出する圧力センサ37がコモンレール
26に配設され、前記コントローラ60はこの検出圧力
が予め負荷やエンジン回転数に応じて設定した最適値と
なるように、電磁弁35を介して吐出量をフィードバッ
ク制御する。
【0049】以下コントローラ60で実行される上記し
た制御内容について、図4に示すフローチャートを用い
て詳細に説明する。
【0050】このフローチャートはエンジン回転に同期
して繰り返されるもので、ステップS1でエンジン回転
数Ne、エンジン負荷Q、冷却水温Twを読み込む。
【0051】ステップS2ではこれらに基づいて判断し
た運転状態に応じた基本燃料噴射量、基本噴射時期(進
角値)、基本排気還流率(EGR率)、基本コモンレー
ル圧を、例えば図6(A)〜(D)に示すような特性に
基づいて算出する。
【0052】ステップS3ではこのようして求めた基本
噴射量を得るのに、上記の読み込んだエンジン回転数に
おいて、基本コモンレール圧を最大にしたきに得られる
噴射期間である最小噴射期間を算出する。これは、例え
ば燃料噴射量を変化させていったときの図7に示すよう
な特性に基づいて算出する。
【0053】コモンレール圧は燃料噴射圧に相当し、同
一噴射量を得るには燃料噴射圧を高くするほど燃料噴射
期間は短くなる。
【0054】ステップS4では筒内圧力センサと燃料噴
射弁の針弁リフトセンサの各出力を読み込み、ステップ
S5で着火遅れ期間と燃料噴射期間を算出する。
【0055】着火遅れ期間は燃料噴射が開始されてから
燃焼が開始されるまでの期間であり、図8にも示すよう
に、燃焼開始時期、つまり着火時期については、筒内圧
力センサの出力の微分値から判定でき、噴射開始時期に
ついてはリフトセンサの出力の立ち上がりから判定で
き。また、燃料噴射期間は、燃料の噴射開始から終了ま
での期間であり、リフトセンサの出力から判定できる。
【0056】次いでステップS6では、着火遅れ期間と
燃料噴射期間の大小を判断し、もし着火遅れ期間の方が
大きいときは、そのまま制御を終了する。
【0057】これに対して、着火遅れ期間の方が小さい
ときは、ステップS7に進み、この着火遅れ期間と前記
のようにして求めた最小噴射期間との比較を行う。
【0058】この最小噴射期間は、コモンレール圧を最
大にしたときに得られる最小噴射期間であり、もし着火
遅れ期間の方が最小噴射期間よりも長いと判断されたと
きは、現在の状態よりコモンレール圧を高くすることに
より、燃料噴射期間を短縮できるので、ステップS8に
進んで、その差に応じて図9のようにして、コモンレー
ル圧の増加補正量を算出する。
【0059】そして、ステップS9では、コモンレール
圧を基本コモンレール圧に補正圧を加算して求め、制御
を終了する。
【0060】この場合には、コモンレール圧が高くなる
分だけ、同一噴射量とするための燃料噴射期間が短くな
り、相対的には着火遅れ期間を長くできる。
【0061】これに対して、ステップS7で着火遅れ期
間が最小噴射期間よりも短いと判断されたときは、コモ
ンレール圧を許容最大値まで高めても、燃料噴射期間を
着火遅れ期間よりも短くすることはできない。
【0062】そのときには、ステップS10に進み、着
火遅れ期間が運転状態により決められた設定値よりも長
いかどうか判断する。着火遅れ期間が設定値よりも短い
と判断されたときには、それ以上の燃料噴射期間につい
ての制御は終了する。
【0063】着火遅れ期間が設定値よりも長いときに
は、ステップS11でパイロット噴射を設定する。つま
り、主噴射とは別にパイロット噴射を行うのであり、こ
のためのパイロット噴射量、噴射時期、並びにこれに伴
って変更される主噴射の噴射量、噴射時期を、予め運転
状態に応じて設定した特性に基づいて決める。
【0064】これは、現在以上に着火遅れ期間が短くな
らない場合であり、この場合には、主噴射に先がけてパ
イロット噴射を行い、燃焼特性をなだらかにして、燃焼
騒音などの改善をはかるのである。
【0065】以上のように構成され、次に全体的な作用
について説明する。
【0066】ディーゼルエンジンの運転状態に応じて排
気還流制御弁55の開度が制御され、排気還流が行わ
れ、これにより燃焼最高温度が低下し、この排気還流率
が大きくなるほどNOxの排出量が減少する。
【0067】他方、排気還流率を大きくするほど、排気
中のPMが増加する。このPMについては、図5にもあ
るとおり、同一の排気還流率ならば着火遅れ期間が燃料
噴射期間よりも短くなるほど減少する。
【0068】着火遅れ期間中に燃料粒子は空気と予混合
し、予混合の度合いが進むほど、換言すると着火遅れ期
間が長くなるほど燃焼時に発生するPMが少なくなる。
【0069】そこで、燃料噴射弁1の燃料噴射開始時期
と噴射終了時期を検出し、これらの差から噴射期間を算
出し、また燃焼開始(着火)時期を検出し、これと燃料
噴射開始時期とから、実際に燃料が噴射されてから着火
が開始されるまでの期間に相当する着火遅れ期間を算出
する。この着火遅れ期間が燃料噴射期間よりも短いとき
には、燃料噴射期間が短くなるように、コモンレール圧
を高くする。
【0070】コモンレール圧、つまり燃料噴射圧を高く
するほど、同一噴射量の燃料を噴射するのに必要な噴射
期間は短くなる。これにより、相対的には燃料噴射期間
よりも着火遅れ期間を長くすることができ、この着火遅
れ期間が長くなるほど、PMの排出量が低減するのであ
る。
【0071】このようにして、本発明では、実際の着火
遅れ期間と燃料噴射期間を検出しながら、着火遅れ期間
が燃料噴射期間よりも長くなるようにコモンレール圧を
調整して燃料噴射期間を制御するので、常に確実に燃料
噴射期間よりも着火遅れ期間を大きくして、良好な低温
予混合燃焼を実現し、NOxとPMのトレードオフの関
係を改善することができる。
【0072】この場合、燃料噴射圧、燃料温度、燃料比
重などに変動があっても、また燃料噴射弁1や排気還流
制御弁55などに精度的なバラツキがあったとしても、
実際の着火遅れ期間を燃料噴射期間よりも長くすること
ができ、確実に良好な低温予混合燃焼を維持し、NOx
とPMの同時低減を可能とする。
【0073】また、運転条件によって着火遅れ期間より
も燃料噴射期間を大きくできないようなときには、つま
り燃料噴射量が多い高負荷時などではコモンレール圧を
許容最大値まで上昇させても、燃料噴射期間が着火遅れ
期間よりも短くすることができないことがあり、このよ
うなときには、主噴射とは別にパイロット噴射を行うよ
うになっている。
【0074】主としてこのような過渡時などに、このパ
イロット噴射により燃焼圧力の上昇が穏やかとなり、P
Mの発生を抑制するだけでなく、燃焼騒音の増加につい
ても抑制することができる。
【0075】次に図10に示す他の実施形態について説
明する。
【0076】前記した第1の実施の形態では、着火遅れ
期間に対して燃料噴射期間を補正制御していたが、この
実施の形態では、良好な低温予混合燃焼を実現するため
に着火遅れ期間を直接的に補正制御するようにしたもの
である。
【0077】この場合には、過給機57として、ターボ
チャージャを備え、ターボチャージャにはそのタービン
入り口の流入面積を変化させられる可変ノズルが備えら
れている。この可変ノズルの位置(開度)を制御するこ
とにより、過給圧が変化し、これにより着火遅れ期間を
変化させる。具体的には、例えば可変ノズルの開度を大
きくすると、タービンへの排気流入速度が低くなり、過
給圧が下がり、着火遅れ期間が長くなる。なお、この過
給圧制御については、日産レパードF31型系車の新型
解説書(昭和61年2月発行)などに記載されている。
【0078】コントローラ60では、検出した着火遅れ
期間が燃料噴射期間よりも長くなるように、以下のとお
り過給圧を制御し、着火遅れ期間を制御する。
【0079】図10において、ステップS1〜ステップ
S5までは、基本ノズル位置の読み込み、及び最小噴射
期間の算出を除けば、図4と実質的に変わるところはな
い。
【0080】なお、ステップS2では図11により、基
本ノズル位置などを読み込む。
【0081】ステップS5で着火遅れ期間が噴射期間よ
りも長いときは、そのまま制御を終了するが、着火遅れ
期間の方が短いときにはステップS6に進み、基本噴射
量を設定噴射量と比較する。なお、この設定噴射量は図
12にも示すように、エンジン回転数が上昇するほど小
さくなる特性に設定される。
【0082】基本噴射量が設定噴射量よりも小さいとき
は、ステップS7において、その差に応じて可変ノズル
の位置補正量を図13から読み込む。そして、ステップ
Sで基本ノズル位置にこの補正量を加算し(したがって
ノズル開度が大きくなる)、設定ノズル位置とする。
【0083】なお、ステップS6において、基本噴射量
が設定噴射量以上のときは、そのまま制御を終了する。
【0084】このようにして、着火遅れ期間が燃料噴射
期間よりも短く、かつそのときの燃料噴射量が設定値以
下の、比較的負荷がそれほど大きくない状態にあって
は、ターボチャージャの可変ノズルの位置、つまり開度
を拡大側に補正する。これによりディーゼルエンジンの
過給圧が低下し、圧縮行程での吸気温度上昇が相対的に
低くなり、着火遅れ期間がそれだけ長くなる。
【0085】着火遅れ期間が燃料噴射期間よりも長くな
ることにより、低温予混合燃焼が良好になり、PMとN
Oxの同時低減を図ることが可能となる。
【0086】なおこの場合には、コモンレール圧を基本
値に維持したまま、着火遅れ期間を大きくできるので、
コモンレール圧を高くしない分だけ、燃料噴射ポンプの
駆動トルクの増大を抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体構成図。
【図2】同じく燃料噴射弁の断面図。
【図3】同じく燃料供給系統の構成図。
【図4】制御動作を示すフローチャート。
【図5】着火遅れ期間とPMの排出量の関係を示す説明
図。
【図6】運転状態の特性を示す説明図であり、Aは燃料
噴射量特性、Bは燃料噴射時期特性、Cは排気還流特
性、Dはコモンレール圧特性を示す。
【図7】最小噴射期間の特性を示す説明図。
【図8】筒内圧力と針弁リフトセンサの出力の関係を示
す説明図。
【図9】コモンレール圧の補正特性を示す説明図。
【図10】他の実施形態の制御動作を示すフローチャー
ト。
【図11】運転状態の特性を示す説明図であり、Aは燃
料噴射量特性、Bは燃料噴射時期特性、Cは排気還流特
性、Dはノズル開度特性を示す。
【図12】設定噴射量の特性を示す説明図。
【図13】ノズル位置(開度)の補正特性を示す説明
図。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 22 電磁弁 26 コモンレール 51 ディーゼルエンジン 55 排気還流制御弁 60 コントローラ 61 リフトセンサ 62 筒内圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 21/08 301 F02D 21/08 301D 23/00 23/00 N 41/38 41/38 A B 41/40 41/40 R 45/00 364 45/00 364N 364P 368 368S

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ポンプから圧送される高圧燃料を蓄え
    る燃料蓄圧室と、 前記燃料蓄圧室の燃料圧力を運転状態に応じた目標値に
    制御する手段と、 前記燃料蓄圧室と接続し各気筒に燃料を噴射する燃料噴
    射弁と、 前記燃料噴射弁の開閉時期並びにリフト量を可変制御す
    る噴射制御手段と、 運転状態に応じた噴射量並びに噴射時期となるように前
    記噴射制御手段を駆動する制御手段と、 排気の一部を吸気中に導入し燃焼温度を抑制する排気還
    流制御手段と、を備えたディーゼルエンジンにおいて、 前記燃料噴射弁からの燃料噴射開始時期と終了時期を検
    出する手段と、 噴射された燃料の燃焼開始時期を検出する手段と、 燃料噴射開始時期と噴射終了時期の各検出値から燃料噴
    射期間を算出する燃料噴射期間算出手段と、 燃料噴射開始時期と燃焼開始時期の各検出値から着火遅
    れ期間を算出する着火遅れ期間算出手段と、 前記算出された着火遅れ期間よりも燃料の噴射期間が長
    いときには同一燃料噴射量での噴射期間が着火遅れ期間
    よりも短くなるように燃料噴射圧力を増加補正する調整
    手段とを備えることを特徴とするディーゼルエンジンの
    制御装置。
  2. 【請求項2】前記調整手段は、同一の燃料噴射量につい
    て、燃料噴射圧力を最大値にしたときの燃料噴射期間を
    最小噴射期間に設定し、前記着火遅れ期間がこの最小噴
    射期間よりも長いときに燃料噴射圧力をその最大値の範
    囲内で増加補正する請求項1に記載のディーゼルエンジ
    ンの制御装置。
  3. 【請求項3】前記調整手段は、前記着火遅れ期間と最小
    噴射期間との差に応じて噴射圧力の補正値を算出する請
    求項2に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】前記調整手段は、前記着火遅れ期間が前記
    最小噴射期間よりも短いときには、燃料の主噴射とは別
    にパイロット噴射を行わせる請求項2または3に記載の
    ディーゼルエンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】前記調整手段は、前記着火遅れ期間が前記
    最小噴射期間よりも短く、かつ予め設定した設定値より
    も短いときには、前記パイロット噴射を停止する請求項
    4に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】燃料ポンプから圧送される高圧燃料を蓄え
    る燃料蓄圧室と、 前記燃料蓄圧室の燃料圧力を運転状態に応じた目標値に
    制御する手段と、 前記燃料蓄圧室と接続し各気筒に燃料を噴射する燃料噴
    射弁と、 前記燃料噴射弁の開閉時期並びにリフト量を可変制御す
    る噴射制御手段と、 運転状態に応じた噴射量並びに噴射時期となるように前
    記噴射制御手段を駆動する制御手段と、 排気の一部を吸気中に還流して燃焼温度を抑制する排気
    還流手段と、 排気流入速度を調整し吸気の過給圧を可変制御可能な過
    給機と、を備えたディーゼルエンジンにおいて、 前記燃料噴射弁からの燃料噴射開始時期と終了時期を検
    出する手段と、 噴射された燃料の燃焼開始時期を検出する手段と、 燃料噴射開始時期と噴射終了時期の各検出値から燃料噴
    射期間を算出する燃料噴射期間算出手段と、 燃料噴射開始時期と燃焼開始時期の各検出値から着火遅
    れ期間を算出する着火遅れ期間算出手段と、 前記算出された着火遅れ期間よりも燃料の噴射期間が長
    いときには着火遅れ期間の方が長くなるように前記過給
    機による過給圧を減圧補正する調整手段とを備えること
    を特徴とするディーゼルエンジンの制御装置。
  7. 【請求項7】前記調整手段は、前記着火遅れ期間が燃料
    噴射期間よりも短いときで、かつ燃料噴射量が予め設定
    された基準噴射量よりも小さい場合に過給圧の減圧補正
    を行う請求項6に記載のディーゼルエンジンの制御装
    置。
  8. 【請求項8】前記燃料噴射開始時期、終了時期の検出手
    段は、燃料噴射弁のリフトを検出するリフトセンサで構
    成され、前記燃焼開始時期を検出する手段は、筒内圧力
    センサで構成されている請求項1〜7のいずれか一つに
    記載のディーゼルエンジンの制御装置。
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