JPH11164396A - 圧電スピーカおよびその製造方法 - Google Patents

圧電スピーカおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH11164396A
JPH11164396A JP16389298A JP16389298A JPH11164396A JP H11164396 A JPH11164396 A JP H11164396A JP 16389298 A JP16389298 A JP 16389298A JP 16389298 A JP16389298 A JP 16389298A JP H11164396 A JPH11164396 A JP H11164396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
piezoelectric speaker
piezoelectric
manufacturing
vulcanized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16389298A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ogura
高志 小椋
Kosaku Murata
耕作 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP16389298A priority Critical patent/JPH11164396A/ja
Publication of JPH11164396A publication Critical patent/JPH11164396A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電スピーカの圧電素子のいずれかの部分に、
加硫されたゴムを薄膜状態で形成することにより、共振
を防ぎ、低歪みで、平坦性および低域再生に優れ、さら
に組立作業効率のよい振動板を用いた圧電スピーカ及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】PZT圧電体(2)の表面に金属振動板(8)を
接着し、その表面に、硫黄成分の添加により熱架橋型と
したジエン系ゴムまたは加硫の可能な非ジエン系ゴム素
材あるいはそれらの共重合体を塗布して薄膜(1)を形成
し、これを圧電スピーカの圧電素子とする。前記熱架橋
型ゴム薄膜(1)は発泡体に形成しても良い。これにより
容易にエッジ(3)が形成され、振動板を支持することの
できる振動板−エッジ一体型部材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音響機器等に用いら
れる圧電スピーカおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】圧電スピーカは面状体であるため、特定
の周波数において面共振が発生し、音圧−周波数特性に
強弱の激しいピークディップが現れる。この平坦性に劣
る特性が影響してハイファイな音声の再生には、不向き
とされている。従って、実際は、振動板前面や背面に制
動孔などを設け、音響回路によって新たな共振系を付加
することにより、強度のピークディップの分散をして特
異なピークの低減を行っている。
【0003】また、振動板−フレーム間の支持材(エッ
ジ材)には、シリコン発泡樹脂などの発泡体を枠形状に
カッティングしたものを用い、振動板およびエッジ材、
別々のものを接着するか、あるいは2つのエッジ材で振
動板を挟み込んで、さらにフレームにより圧着してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、面形
状である圧電スピーカは、共振により音圧周波数特性に
激しいピークディップが生ずる。この共振を音響回路で
低減する手段が取られているが、振動板の前後に、回路
的に必要な容積を設ける必要があり、ユニットの薄型化
をはかる上で障害になる。またダンパー材やエッジ材な
どの支持材料を用いるのに、別ピースで作製したものを
組み込むのは量産性の面から不向きである。本発明は、
前記従来の問題を解決するため、共振を防ぎ、低歪み
で、平坦性および低域再生に優れ、さらに組立作業効率
のよい振動板を用いた圧電スピーカ及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1番目の圧電スピーカは、圧電素子のい
ずれかの部分に、加硫されたゴムが薄膜状態で形成され
ていることを特徴とする。
【0006】前記本発明の圧電スピーカにおいては、加
硫されたゴムが、熱加硫型ジエン系ゴム、加硫の可能な
非ジエン系ゴム及びこれらの共重合体ゴム、及びシリコ
ーンの液状ゴムから選ばれる少なくとも一つのゴムであ
ることが好ましい。また前記本発明の圧電スピーカにお
いては、加硫されたゴムの薄膜が、発泡体及び非発泡体
から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0007】また前記本発明の圧電スピーカにおいて
は、加硫されたゴムの薄膜の厚さが50〜500μmの
範囲であることが好ましい。また前記本発明の圧電スピ
ーカにおいては、発泡体の発泡倍率が、0%を越え30
0%(3倍発泡のこと)以下であることが好ましい。
【0008】次に本発明の第2番目の圧電スピーカは、
圧電スピーカのエッジ部分に、熱加硫型ジエン系ゴム、
加硫の可能な非ジエン系ゴム及びこれらの共重合体から
選ばれる少なくとも一つのゴムが、加硫されかつ発泡さ
れ、エッジ材料としてユニットに接合されていることを
特徴とする。
【0009】次に本発明の第1番目の圧電スピーカの製
造方法は、圧電スピーカの圧電素子のいずれかの部分
に、加硫可能なゴムを含む塗布溶液を用いて、所定の量
を塗布した後、加熱架橋を行い薄膜を形成することを特
徴とする。
【0010】前記方法においては、加硫可能なゴムが、
熱加硫型ジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴム及
びこれらの共重合体ゴム、及びシリコーンの液状ゴムか
ら選ばれる少なくとも一つのゴムであることが好まし
い。また前記方法においては、加硫剤が硫黄であること
が好ましい。また前記方法においては、塗布溶液に発泡
剤を加え、加熱架橋時に発泡させて薄膜を形成すること
が好ましい。
【0011】次に本発明の第2番目の圧電スピーカの製
造方法は、加硫剤の添加により熱架橋型にしたジエン系
ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴム素材及びこれらの共
重合物から選ばれる少なくとも一つの材料を含む溶液を
用いて、所定の位置に所定の量を塗布した後、その後加
熱させることで得られる発泡部分をエッジ材料としてユ
ニットに接合することを特徴とする。前記方法において
は、圧電スピーカのエッジ部分に所定量のゴム材料を塗
布し、フレームに設置して加熱発泡、および熱架橋する
ことで、ユニット内に固着させることが好ましい。
【0012】次に本発明の第3番目の圧電スピーカの製
造方法は、ゴム状高分子を加硫剤の添加により熱架橋型
としたジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴム素材
及びそれらの共重合物から選ばれる少なくとも一つのゴ
ム材料と、非極性溶媒との混合溶液、または前記のゴム
材料を含む溶液に発泡剤を添加したものを圧電素子上に
所定の量と形状でスクリーン印刷した後、乾燥させ、2
00℃以下の雰囲気下で架橋することにより得られる複
合材料型振動板を具備することを特徴とする。
【0013】次に本発明の第4番目の圧電スピーカの製
造方法は、ゴム状高分子を加硫剤の添加により熱架橋型
としたジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴム素材
及びそれらの共重合物から選ばれる少なくとも一つのゴ
ム材料と、非極性溶媒との混合溶液、または前記の樹脂
溶液に発泡剤を添加したものを圧電素子上に所定の量と
形状で塗布し、同樹脂を所定の厚みおよび形状に成形し
たものを、振動板とフレームに固着することを特徴とす
る。
【0014】前記方法においては、ゴム状高分子を加硫
剤の添加により熱架橋型としたジエン系ゴム、加硫の可
能な非ジエン系ゴム素材及びそれらの共重合物から選ば
れる少なくとも一つのゴム材料に発泡剤を添加した未加
熱処理シートを所定の形状に打ち抜き、圧電素子とシー
トおよびフレームを重ね、熱圧縮して局所的に熱発泡処
理をすることで、圧電体への直接の熱伝達を防ぎ、同時
に、フレーム−エッジ、エッジ−圧電素子間の接着を行
うことが好ましい。
【0015】また前記方法においては、添加する発泡剤
の量を調節することにより、エッジ材料の弾性率を可変
化し、フレーム及び振動板の形状に適した音響設計を行
うことが好ましい。また前記方法においては、非極性溶
媒が、トルエン、キシレン、ヘキサン、酢酸エチル、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)から選ばれる少なくとも一つの溶媒である
ことが好ましい。
【0016】本発明の圧電スピーカを作製するには、硫
黄成分の添加により熱架橋型としたブタジエン−スチレ
ン共重合体(SBR)、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体(NBR)、クロロプレン重合体(CR)に代
表されるジエン系ゴム、またはエチレン−プロピレン共
重合体(EPM),エチレン−プロピレン−少量の非共
役ジエン共重合体(EPDM)など加硫の可能な非ジエ
ン系ゴム素材あるいはそれらの共重合物の未架橋物をト
ルエンなどの非極性溶剤に溶解させて、所定の粘度に調
整したものを用いる。
【0017】上記の溶液を圧電スピーカ圧電板上に塗布
し、熱架橋により安定化した薄膜が形成された複合材料
を用いることで、面共振に由来する不要なピークディッ
プおよび歪みを効果的に低減して高音質化をはかること
ができる。
【0018】このとき、ゴムそのもののダンピング効果
とともに、圧電板に、厚みによる制動効果を付与するこ
とも可能であり、部分的に薄膜の厚みを変化させたり、
局所的に効果的な形状で塗布してそれらの機能を付与す
ることが可能である。この制動効果により、圧電板の面
形状に特異な共振が分散されピークが低減する。
【0019】ゴム材料は適度な粘性を有する溶液に調整
されているため、スクリーン印刷技術を用いて塗布が可
能であり、厚みを変化させるために重ね塗りなども容易
にできるため、スピーカの周波数特性に応じた任意な設
計ができる。
【0020】さらに、これらの高分子ゴムに発泡剤を添
加し、塗布後、加熱して発泡させることによって内部に
複数の気泡を有する発泡体を形成させ、ダンピング効果
を与えるとともに、厚みによる剛性を付与し制動効果を
高めることができる。
【0021】エッジの形成もスクリーン印刷によって行
うことが可能であり、圧電板周辺に所定の幅、厚みでゴ
ムの塗布を行い、所定の条件で発泡処理を行う。発泡剤
を調整することにより発泡倍率を任意に制御可能であ
り、音響設計も容易にできる。また、発泡添加剤の量を
増減させることにより発泡倍率を可変させて、エッジ材
料の弾性率を任意に調節することができる。発泡剤の添
加量を減少させれば、弾性率は高くなるが、厚み効果に
よる剛性は減少する。また発泡剤を増加させれば弾性率
は低くなるが、厚み効果によって見かけの剛性は向上す
る。両者は、相反する物理特性であり、適度な発泡剤の
添加によりスピーカ圧電板の振幅量を調節し、特に低域
において任意の音圧に制御することが可能である。
【0022】さらにゴムを圧電板のエッジ部分に所定量
塗布した後フレームに設置し、外部から熱を加えること
により、フレーム内部で発泡し、圧電板がフレーム内に
固着される。また、高粘度のゴムをシート状にして、所
定の形状に打ち抜いたものを、圧電板とフレーム間に隙
間を設けた状態で貼付し、さらに両者を挟み込んで、熱
圧縮接着を行うことにより、隙間に単独で存在するゴム
がダンパーとしての役目を持ち、圧電板にかかる応力が
緩和され、上下に振幅しやすくさせることによって、音
質および平坦性を向上させるだけでなく、より低域の再
生が可能となる。
【0023】なお本発明の明細書中において、「圧電
体」とは、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛焼結
体)のような圧電体そのものをいい、前記圧電体の被着
体である振動板を「金属振動板」または「振動板」とい
い、前記「圧電体」と「金属振動板」または「振動板」
が接着されたものを「圧電素子」という。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の圧電スピーカの製造方法
について、図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)熱架橋型のSBRゴムとトルエンとを
重量比1:1で混合し攪拌して高分子ゴム溶液とした。
【0025】このゴム溶液をアルミおよびセラミックス
材料の複合板からなる縦幅20mm、横幅25mmの圧
電素子の金属振動板の裏面に、乾燥後の厚みが約100
μmとなるように調節して塗布した。塗布は、スクリー
ン印刷により行った。このときのスクリーン印刷のパタ
ーンは図5に示す。また塗布後の圧電素子の断面図は図
7に示すとおりである。ゴム1を含む溶液を金属振動板
8の裏面全体に塗布した後、室温で24時間乾燥させ、
170℃で、15秒加熱硬化させた。得られた圧電素子
をエッジおよびフレームに設置し、ユニットの音響特性
を測定した。図1はこの圧電板が搭載されたユニットの
断面を図示したものである。図1において、1は金属振
動板8に塗布されたSBRゴム薄膜、2は金属振動板8
の裏面に接着されているPZT圧電体、3は金属振動板
8の端面を保持するエッジ材料、4はエッジ材料3を追
おうフレームである。エッジ材料3は、発泡シリコンゴ
ムを枠状にカッティングした従来のものを用いた。
【0026】なおここでは、ゴム1としてSBRゴムを
用いたが、SBR、NBR、CRに代表されるジエン系
ゴムまたはEPM,EPDMなど加硫の可能な非ジエン
系ゴム素材あるいはそれらの共重合物を用いてもよい。
また、金属振動板8としてアルミニウムを用いたが、ア
ルミニウム以外に真鍮や42アロイに代表されるステン
レス合金を用いても構わない。また、金属振動板8と圧
電体2との接着工程済みの圧電素子にSBRゴムを塗布
して熱処理を行ったが、金属振動板にSBRゴムを塗布
して熱処理を行った後に、圧電体2を金属振動板8に接
着しても構わない。
【0027】図2および図3は、上記の方法により得ら
れた圧電スピーカの音圧−周波数特性を示している。図
2は、従来の圧電スピーカ振動板の音圧−周波数特性を
示しており、図3は、圧電スピーカ振動板として裏面前
面に高分子ゴムを塗布した本実施系態に係る振動板を用
いた場合の音圧−周波数特性を示している。それぞれの
3本の波形線は、音圧−周波数特性5、二次歪特性6、
三次歪特性7を示している。
【0028】この結果によれば、図3において、8.0
kHzの強いピークが減少し平坦性は、35dBから2
0dBに改善されている、特に6.0kHzから20k
Hzの平坦性が著しく向上しているのが確認された。ま
た、600Hz、9.5kHzにおいて歪みが低減して
いる。
【0029】これらの結果より、従来品に比較して、裏
面前面に高分子ゴムを塗布した本実施系態に係る振動板
を用いた場合の方が優れていることが確認できた。
【0030】(実施の形態2)アルミニウムおよびセラ
ミックス材料の複合板からなる圧電素子を準備した。熱
架橋型のSBRゴムに発泡剤を添加したものをトルエン
と重量比1:1で混合攪拌し、高分子ゴム溶液とした。
このゴム溶液を、前記金属振動板の裏面に、乾燥後の厚
みが100μmとなるように調節してスクリーン印刷し
た。このときのマスクパターンは図7に示す通りであ
る。これをスクリーン印刷工程1とする。この状態で一
時間、室温で乾燥させた。
【0031】次に発泡剤の添加量を増加させ発泡倍率を
2倍(100%)になるよう調整したSBRゴムにトル
エンを重量比1:1で混合攪拌して高分子ゴム溶液を調
整し、乾燥後の厚みが250μmとなるように調節して
振動板両面の周上に1mmの幅でスクリーン印刷した。
このときのマスクパターンを図6に示す。この工程をス
クリーン印刷工程2とし、工程1および2により得られ
た圧電素子の断面図を図8に示す。それぞれ金属振動板
8、PZT圧電体2、金属振動板に塗布されたSBRゴ
ム薄膜1を示している。SBRゴム薄膜1は、ゴム溶液
を塗布後、24時間、室温で乾燥させ、ユニット内に設
置した。
【0032】次に、ゴムを塗布した振動板をユニット内
に設置した状態のまま170℃で30秒間加熱し、発泡
と架橋を同時に行った。このときの断面を図4に示す。
図4によれば、ゴムを塗布し発泡させた複合材料振動板
8は金属フレーム4内で、上下に形成された、振動板に
塗布したゴムと比較して二倍の発泡倍率を有する発泡体
9で、サンドイッチ状に挟み込まれ支持されていること
がわかった。この発泡体は、圧電スピーカユニットとし
て駆動させるときにエッジとして機能することが確認さ
れた。
【0033】なおここでは、SBRゴムを用いたが、S
BR、NBR、CRに代表されるジエン系ゴムまたはE
PM,EPDMなど加硫の可能な非ジエン系ゴム素材あ
るいはそれらの共重合物を用いてもよい。また、金属振
動板8としてアルミニウムを用いたが、アルミニウム以
外に真鍮や42アロイに代表されるステンレス合金を用
いても構わない。また、金属振動板8と圧電体2との接
着工程済みの圧電素子にSBRゴムを塗布して熱処理を
行ったが、金属振動板にSBRゴムを塗布して熱処理を
行った後に、圧電体2を金属振動板8に接着しても構わ
ない。
【0034】(実施の形態3)アルミニウムおよびセラ
ミックス材料の複合板からなる圧電素子を準備した。熱
架橋型のSBRゴムをトルエンと重量比1:1で混合攪
拌し、高分子ゴム溶液としたゴム溶液を調製した。こ
の、ゴム溶液を前記金属振動板の裏面に厚さ100μm
となるように調節してスクリーン印刷した。
【0035】さらに振動板の裏面に。熱架橋型のSBR
ゴムに発泡剤を添加したものをシート状とし、図9の様
な形状に打ち抜いた、厚みは50μmとした。得られた
シートを振動板に貼付し、さらにフレームに固着した。
このときフレームと振動板との間に設けた空隙は1mm
であった。このときの断面図を図10に示す。
【0036】さらに図11に示すような成形治具10を
用いて、局所的に熱を与えることにより200℃、15
秒熱圧縮成型処理を行って架橋を完全に終了させ、振動
板−エッジ材料、フレーム−エッジ材料を接着させた。
局所的に熱を与えることにより、圧電素子の破壊および
脱分極を防ぐことができる。成形後の断面図を図11に
示す。なおここでも実施例1及び実施例2と同じく、S
BRゴムを用いたが、SBR、NBR、CRに代表され
るジエン系ゴムまたはEPM,EPDMなど加硫の可能
な非ジエン系ゴム素材あるいはそれらの共重合物を用い
てもよい。さらに、金属振動板8としてアルミニウムを
用いたが、アルミニウム以外に真鍮や42アロイに代表
されるステンレス合金を用いても構わない。
【0037】図12、および図13は、上記の方法によ
り得られた圧電スピーカの音圧−周波数特性を示してい
る。図12は、振動板の「へり」を直接フレームに接着
した圧電スピーカの音圧−周波数特性である。図13
は、圧電スピーカ振動板として裏面全面に高分子ゴムを
塗布し、フレームと振動板を高分子ゴムシートを貼付し
て熱処理することでエッジの成形および接着工程を同時
に行った本実施系態に係る振動板を用いた場合の音圧−
周波数特性を示している。3本の波形線は、音圧−周波
数特性5、二次歪特性6、三次歪特性7を示している。
【0038】この結果によれば、図12において、最低
共振周波数f0が1200Hzであるのに対し、図13
では450Hzにまで減少していることが確認された。
またf0における歪みにおいても、図12では−25d
Bであるが図13では−34dBと向上しているのが分
かった。さらに、図12に見られる細かなピークディッ
プも図13の特性では見られなかった。
【0039】これらの結果より、金属振動板の裏面前面
に高分子ゴムを塗布したことにより、本発明の実施形態
の圧電スピーカーは、従来品に比較して、歪み、平坦
性、低域再生において優れていることが確認できた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、熱架橋
型のゴム高分子ゴムを未架橋の状態で溶液としたもの
を、圧電素子の金属振動板上に任意の形状および厚みに
塗布し、熱処理により加硫して安定化させた薄膜を形成
させることで、振動板そのものにダンピング効果を付与
し、面形状の圧電スピーカに特徴的な音響特性上のピー
クディップを低減させ、従来に比較して低歪みで、平坦
性に優れた振動板を得ることができる。
【0041】またそこで用いるゴム高分子ゴムに発泡剤
を添加し、振動板のエッジ部分に塗布して発泡させるこ
とにより支持材料として用いることができ、従来の打ち
抜き型の支持系に比べ、量産性を向上し、材料の無駄を
省くことを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の圧電スピーカユニットの
断面図。
【図2】 従来振動板を用いた圧電スピーカの音圧−周
波数特性を示す図。
【図3】 本発明の一実施例のゴムを塗布した振動板を
用いた圧電スピーカの音圧−周波数特性を示す図。
【図4】 同、圧電スピーカユニットの断面図。
【図5】 同、スクリーン印刷用マスクパターンを示す
図。
【図6】 同、スクリーン印刷用マスクパターンを示す
図。
【図7】 同、スクリーン印刷工程1後の断面図。
【図8】 同、スクリーン印刷工程2後の断面図。
【図9】 同、エッジ材料を打ち抜いた形状
【図10】 図9のエッジ材料をフレームおよび振動板
に固着した状態(図9のI−II線断面図)。
【図11】 同、エッジ材料を治具によって熱圧縮成形
している状態(図9のI−II線断面図)。
【図12】 同、フレームに振動板を直接貼付した圧電
スピーカの音圧−周波数特性。
【図13】 同、ゴムを介して振動板をフレームに接着
した圧電スピーカの音圧-周波数特性。
【符号の説明】
1 振動板に塗布されたSBRゴム薄膜 2 PZT圧電体 3 エッジ材料 4 金属フレーム 5 音圧−周波数特性 6 二次歪特性 7 三次歪特性 8 金属振動板 9 SBRゴム発泡体 10 成形治具

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電スピーカの圧電素子のいずれかの部
    分に、加硫されたゴムが薄膜状態で形成されている圧電
    スピーカ。
  2. 【請求項2】 加硫されたゴムが、熱加硫型ジエン系ゴ
    ム、加硫の可能な非ジエン系ゴム及びこれらの共重合体
    ゴム、及びシリコーンの液状ゴムから選ばれる少なくと
    も一つのゴムである請求項1に記載の圧電スピーカ。
  3. 【請求項3】 加硫されたゴムの薄膜が、発泡体及び非
    発泡体から選ばれる少なくとも一つである請求項1に記
    載の圧電スピーカ。
  4. 【請求項4】 加硫されたゴムの薄膜の厚さが50〜5
    00μmの範囲である請求項1または2に記載の圧電ス
    ピーカ。
  5. 【請求項5】 発泡体の発泡倍率が、0%を越え300
    %以下である請求項3に記載の圧電スピーカ。
  6. 【請求項6】 圧電スピーカのエッジ部分に、熱加硫型
    ジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴム及びこれら
    の共重合体から選ばれる少なくとも一つのゴムが、加硫
    されかつ発泡され、エッジ材料としてユニットに接合さ
    れている圧電スピーカ。
  7. 【請求項7】 圧電スピーカの圧電素子のいずれかの部
    分に、加硫可能なゴムを含む塗布溶液を用いて、所定の
    量を塗布した後、加熱架橋を行い薄膜を形成する圧電ス
    ピーカの製造方法。
  8. 【請求項8】 加硫可能なゴムが、熱加硫型ジエン系ゴ
    ム、加硫の可能な非ジエン系ゴム及びこれらの共重合体
    ゴム、及びシリコーンの液状ゴムから選ばれる少なくと
    も一つのゴムである請求項7に記載の圧電スピーカの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 加硫剤が硫黄である請求項7に記載の圧
    電スピーカの製造方法。
  10. 【請求項10】 塗布溶液に発泡剤を加え、加熱架橋時
    に発泡させて薄膜を形成する請求項7に記載の圧電スピ
    ーカの製造方法。
  11. 【請求項11】 加硫剤の添加により熱架橋型にしたジ
    エン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴム素材及びこれ
    らの共重合物から選ばれる少なくとも一つの材料を含む
    溶液を用いて、所定の位置に所定の量を塗布した後、そ
    の後加熱させることで得られる発泡部分をエッジ材料と
    してユニットに接合する圧電スピーカの製造方法。
  12. 【請求項12】 圧電スピーカのエッジ部分に所定量の
    ゴム材料を塗布し、フレームに設置して加熱発泡、およ
    び熱架橋することで、ユニット内に固着させた請求項1
    1に記載の圧電スピーカの製造方法。
  13. 【請求項13】 ゴム状高分子を加硫剤の添加により熱
    架橋型としたジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴ
    ム素材及びそれらの共重合物から選ばれる少なくとも一
    つのゴム材料と、非極性溶媒との混合溶液、または前記
    のゴム材料を含む溶液に発泡剤を添加したものを圧電素
    子上に所定の量と形状でスクリーン印刷した後、乾燥さ
    せ、200℃以下の雰囲気下で架橋することにより得ら
    れる複合材料型振動板を具備した圧電スピーカの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 ゴム状高分子を加硫剤の添加により熱
    架橋型としたジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴ
    ム素材及びそれらの共重合物から選ばれる少なくとも一
    つのゴム材料と、非極性溶媒との混合溶液、または前記
    の樹脂溶液に発泡剤を添加したものを圧電素子上に所定
    の量と形状で塗布し、同樹脂を所定の厚みおよび形状に
    成形したものを、振動板とフレームに固着する圧電スピ
    ーカの製造方法。
  15. 【請求項15】 ゴム状高分子を加硫剤の添加により熱
    架橋型としたジエン系ゴム、加硫の可能な非ジエン系ゴ
    ム素材及びそれらの共重合物から選ばれる少なくとも一
    つのゴム材料に発泡剤を添加した未加熱処理シートを所
    定の形状に打ち抜き、圧電素子とシートおよびフレーム
    を重ね、熱圧縮して局所的に熱発泡処理をすることで、
    圧電体への直接の熱伝達を防ぎ、同時に、フレーム−エ
    ッジ、エッジ−圧電素子間の接着を行う請求項14に記
    載の圧電スピーカの製造方法。
  16. 【請求項16】 添加する発泡剤の量を調節することに
    より、エッジ材料の弾性率を可変化し、フレーム及び振
    動板の形状に適した音響設計を可能とする請求項14に
    記載の圧電スピーカの製造方法。
  17. 【請求項17】 非極性溶媒が、トルエン、キシレン、
    ヘキサン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DM
    F)、ジメチルスルホキシド(DMSO)から選ばれる
    少なくとも一つの溶媒である請求項13または14に記
    載の圧電スピーカの製造方法。
JP16389298A 1997-09-25 1998-06-11 圧電スピーカおよびその製造方法 Pending JPH11164396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16389298A JPH11164396A (ja) 1997-09-25 1998-06-11 圧電スピーカおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-259614 1997-09-25
JP25961497 1997-09-25
JP16389298A JPH11164396A (ja) 1997-09-25 1998-06-11 圧電スピーカおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11164396A true JPH11164396A (ja) 1999-06-18

Family

ID=26489196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16389298A Pending JPH11164396A (ja) 1997-09-25 1998-06-11 圧電スピーカおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11164396A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007141685A3 (en) * 2006-06-08 2008-02-14 Nxp Bv Acoustic device and method of manufacturing same
JP2010528831A (ja) * 2007-06-01 2010-08-26 アクセンサー エービー 圧電変換器装置
JP2014057251A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Kyocera Corp 音響発生器、音響発生装置および電子機器
CN104053511A (zh) * 2012-01-18 2014-09-17 北陆电气工业株式会社 压电振动装置
JP2015520963A (ja) * 2012-04-23 2015-07-23 ハイウェイブ テクノロジーズ (ユーケー) リミテッド 改良されたインピーダンス整合を有する変換器
CN105665265A (zh) * 2016-03-18 2016-06-15 昆山联滔电子有限公司 压电振动器

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007141685A3 (en) * 2006-06-08 2008-02-14 Nxp Bv Acoustic device and method of manufacturing same
JP2010528831A (ja) * 2007-06-01 2010-08-26 アクセンサー エービー 圧電変換器装置
KR101496668B1 (ko) * 2007-06-01 2015-02-27 악센소르 아베 변환기 장치 및 이를 조립하는 방법
EP2158586A4 (en) * 2007-06-01 2017-01-18 Axsensor AB Piezoelectric transducer device
CN104053511A (zh) * 2012-01-18 2014-09-17 北陆电气工业株式会社 压电振动装置
JP2015520963A (ja) * 2012-04-23 2015-07-23 ハイウェイブ テクノロジーズ (ユーケー) リミテッド 改良されたインピーダンス整合を有する変換器
US10714673B2 (en) 2012-04-23 2020-07-14 Google Llc Transducers with improved impedance matching
US11730061B2 (en) 2012-04-23 2023-08-15 Google Llc Transducers with improved impedance matching
JP2014057251A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Kyocera Corp 音響発生器、音響発生装置および電子機器
CN105665265A (zh) * 2016-03-18 2016-06-15 昆山联滔电子有限公司 压电振动器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6865785B2 (en) Method for producing a piezoelectric speaker
JP3160271B2 (ja) 圧電スピーカ、その製造方法およびスピーカシステム
US6610237B2 (en) Method of making a loudspeaker drive unit having a resiliently suspended panel-form member
DE69632073T2 (de) Piezolautsprecher für verbesserte passagierkabinen-audiosysteme
US5330695A (en) Method of manufacturing diaphrams for dynamic microphones
US6978032B2 (en) Piezoelectric speaker
KR20210146990A (ko) 마이크로 음향 발생 장치용 진동판 및 마이크로 음향 발생 장치
CN110708637B (zh) 一种用于微型发声装置的振膜及微型发声装置
JP4163377B2 (ja) 圧電スピーカおよびスピーカシステム
CN87100528A (zh) 将薄膜区划分成适用于不同频率范围的子区的宽带扬声器
CN206674183U (zh) 一种应用于扬声器振膜的球顶及扬声器
JP3693174B2 (ja) 圧電スピーカ
JPS588000A (ja) 圧電型スピ−カ
JP2001036987A (ja) スピーカーユニットおよびその製造方法
JP2002186096A (ja) 圧電スピーカ及び複合圧電体シートの製造方法
JP3140889B2 (ja) スピーカー用エッジ材の素材
JP2712459B2 (ja) スピーカ用振動板
JPS62193399A (ja) スピ−カ用振動体の支持体
JPS622877Y2 (ja)
JPS6210078B2 (ja)
JP2995929B2 (ja) スピーカ用振動板
JPS6334399Y2 (ja)
Kim et al. Improvement on frequency response characteristics of the ultra-thin piezoelectric acoustic actuators
CN117221795A (zh) 一种带有弹性折环的平板扬声器振膜
TWM653593U (zh) 壓力式壓電振動模組