JPH11166596A - 歯付ベルト - Google Patents
歯付ベルトInfo
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- JPH11166596A JPH11166596A JP33138597A JP33138597A JPH11166596A JP H11166596 A JPH11166596 A JP H11166596A JP 33138597 A JP33138597 A JP 33138597A JP 33138597 A JP33138597 A JP 33138597A JP H11166596 A JPH11166596 A JP H11166596A
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- tooth cloth
- tooth
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- cloth
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Abstract
(57)【要約】
【課題】歯付ベルトの耐熱性及び耐摩耗性を高める。
【解決手段】ピッチライン位置に抗張体2が設けられ、
内周側に一定ピッチで歯5が形成されているとともに、
歯面を覆う歯布6が設けられているゴム製歯付ベルト1
である。歯布6は、芳香族ポリアミド繊維によって形成
された編物で構成され、且つ当該布の伸度が大なる方向
がベルト長手方向に配向されている。ベルトを構成する
マトリックスゴム3は弗素ゴムであり、該歯布6とマト
リックスゴム3とは、該ゴムの一部が当該歯布6の編み
目に充填されて結合され、しかも、ゴムが表面に滲み出
しており、ベルトの耐熱性、耐摩耗性が高くなってい
る。
内周側に一定ピッチで歯5が形成されているとともに、
歯面を覆う歯布6が設けられているゴム製歯付ベルト1
である。歯布6は、芳香族ポリアミド繊維によって形成
された編物で構成され、且つ当該布の伸度が大なる方向
がベルト長手方向に配向されている。ベルトを構成する
マトリックスゴム3は弗素ゴムであり、該歯布6とマト
リックスゴム3とは、該ゴムの一部が当該歯布6の編み
目に充填されて結合され、しかも、ゴムが表面に滲み出
しており、ベルトの耐熱性、耐摩耗性が高くなってい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マトリックスゴム
として耐熱性ゴムを用いた歯付ベルトに関する。
として耐熱性ゴムを用いた歯付ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】歯付ベルトでは、その歯面を歯布によっ
て覆うことによって歯面を補強し歯欠けや摩耗を防止す
ることが一般になされている。また、歯付ベルトの耐熱
性を高めるために、芳香族ホリアミド繊維等の耐熱性の
高い繊維を利用して織成された平織物、綾織物又は朱子
織物、あるいは編物を歯布として用いることも知られて
いる(実開昭58−79157号公報、実開昭58−1
75246号公報、実開昭59−52255号公報等参
照)。
て覆うことによって歯面を補強し歯欠けや摩耗を防止す
ることが一般になされている。また、歯付ベルトの耐熱
性を高めるために、芳香族ホリアミド繊維等の耐熱性の
高い繊維を利用して織成された平織物、綾織物又は朱子
織物、あるいは編物を歯布として用いることも知られて
いる(実開昭58−79157号公報、実開昭58−1
75246号公報、実開昭59−52255号公報等参
照)。
【0003】但し、この耐熱性の高い繊維は一般にはベ
ルトのマトリックスゴムとの接着性が低いため、このマ
トリックスゴムとの接着性が高いナイロン繊維等と併用
されているのが実情である。例えば、たて糸とよこ糸の
いずれか一方に耐熱性繊維を用いて、他方に接着性の高
い繊維を用い、あるいは耐熱性繊維と接着性の高い繊維
とを混合した繊維を用いることがなされている。
ルトのマトリックスゴムとの接着性が低いため、このマ
トリックスゴムとの接着性が高いナイロン繊維等と併用
されているのが実情である。例えば、たて糸とよこ糸の
いずれか一方に耐熱性繊維を用いて、他方に接着性の高
い繊維を用い、あるいは耐熱性繊維と接着性の高い繊維
とを混合した繊維を用いることがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ナイロン
繊維のようなマトリックスゴムとの接着性が良い繊維は
耐熱性が低いのが通常であるから、ベルトの使用により
歯面温度が高くなると、該繊維が溶けるという問題があ
る。従って、このような繊維と上記耐熱性繊維とを併用
しても、歯付ベルトの耐熱性の向上には限界がある。も
ちろん、耐熱性繊維のみで歯布を構成すれば、耐熱性は
良くなるはずであるが、該歯布とマトリックスゴムとの
接着が不十分であって、歯布の剥がれを招き易くなるた
めに、採用されるに至っていない。この接着性の問題は
マトリックスゴムとして弗素ゴム等の耐熱性ゴムを用い
た場合に特に顕著になる。
繊維のようなマトリックスゴムとの接着性が良い繊維は
耐熱性が低いのが通常であるから、ベルトの使用により
歯面温度が高くなると、該繊維が溶けるという問題があ
る。従って、このような繊維と上記耐熱性繊維とを併用
しても、歯付ベルトの耐熱性の向上には限界がある。も
ちろん、耐熱性繊維のみで歯布を構成すれば、耐熱性は
良くなるはずであるが、該歯布とマトリックスゴムとの
接着が不十分であって、歯布の剥がれを招き易くなるた
めに、採用されるに至っていない。この接着性の問題は
マトリックスゴムとして弗素ゴム等の耐熱性ゴムを用い
た場合に特に顕著になる。
【0005】
【課題を解決するための手段】これに対して、本発明
は、歯布とマトリックスゴムとの物理的な結合力を高め
ることによって、マトリックスゴムとして耐熱性ゴムを
用いながらも、歯布を耐熱性繊維のみで構成することが
できるようにしたものである。
は、歯布とマトリックスゴムとの物理的な結合力を高め
ることによって、マトリックスゴムとして耐熱性ゴムを
用いながらも、歯布を耐熱性繊維のみで構成することが
できるようにしたものである。
【0006】すなわち、この出願の発明は、ピッチライ
ン位置に抗張体が設けられ、内周側に一定ピッチで歯が
形成されているとともに、歯面を覆う歯布が設けられて
いるゴム製歯付ベルトにおいて、上記歯布は、耐熱性繊
維によって形成された平織物、綾織物、朱子織物又は編
物で構成され、且つ当該布の伸度が大なる方向がベルト
長手方向に配向されており、当該ベルトを構成するマト
リックスゴムが耐熱性ゴムであり、上記歯布と耐熱性マ
トリックスゴムとは、該ゴムの一部が当該歯布の目に充
填されて結合されていることを特徴とするものである。
ン位置に抗張体が設けられ、内周側に一定ピッチで歯が
形成されているとともに、歯面を覆う歯布が設けられて
いるゴム製歯付ベルトにおいて、上記歯布は、耐熱性繊
維によって形成された平織物、綾織物、朱子織物又は編
物で構成され、且つ当該布の伸度が大なる方向がベルト
長手方向に配向されており、当該ベルトを構成するマト
リックスゴムが耐熱性ゴムであり、上記歯布と耐熱性マ
トリックスゴムとは、該ゴムの一部が当該歯布の目に充
填されて結合されていることを特徴とするものである。
【0007】従って、上記歯布は耐熱性マトリックスゴ
ムとの接着性が低い耐熱性繊維で形成されているけれど
も、該ゴムの一部が歯布の目に充填されていて、そこに
所謂アンカー効果が働き、両者の物理的な結合力が高く
なっているから、この歯布の剥がれの問題は解消され
る。もちろん、歯付ベルトの使用により、歯布の温度が
高くなっても、該歯布を構成する繊維糸が耐熱性を有す
るものであるから、その溶けの問題も避けられる。ま
た、歯布の伸度が大なる方向がベルト長手方向に配向さ
れているから、該歯布の疲労劣化が抑えられてその耐摩
耗性が向上し、歯の剪断亀裂が防止される。
ムとの接着性が低い耐熱性繊維で形成されているけれど
も、該ゴムの一部が歯布の目に充填されていて、そこに
所謂アンカー効果が働き、両者の物理的な結合力が高く
なっているから、この歯布の剥がれの問題は解消され
る。もちろん、歯付ベルトの使用により、歯布の温度が
高くなっても、該歯布を構成する繊維糸が耐熱性を有す
るものであるから、その溶けの問題も避けられる。ま
た、歯布の伸度が大なる方向がベルト長手方向に配向さ
れているから、該歯布の疲労劣化が抑えられてその耐摩
耗性が向上し、歯の剪断亀裂が防止される。
【0008】この場合、上記歯布の目に充填されたマト
リックスゴムを歯布表面に露出させるようにすれば、上
記アンカー効果がより大きくなるとともに、歯布と歯付
プーリとの間の摩擦係数が高い場合でも、該摩擦係数を
マトリックスゴムによって低下させて、ベルト走行音
(歯付ベルトと歯付プーリとの噛み合い音)を低くする
ことが可能になる。
リックスゴムを歯布表面に露出させるようにすれば、上
記アンカー効果がより大きくなるとともに、歯布と歯付
プーリとの間の摩擦係数が高い場合でも、該摩擦係数を
マトリックスゴムによって低下させて、ベルト走行音
(歯付ベルトと歯付プーリとの噛み合い音)を低くする
ことが可能になる。
【0009】また、上記歯布の表面を上記マトリックス
ゴムと同じ耐熱性ゴムによる被膜によって覆うようにし
て、該ゴム被膜を上記歯布の目に充填されたマトリック
スゴムと一体に結合させれば、該歯布とマトリックスゴ
ムとの結合力がより高くなるとともに、上記摩擦係数の
低減にも有利になり、さらに、歯布が耐熱性ゴムによっ
て保護されるためその熱劣化を防ぐことができる。
ゴムと同じ耐熱性ゴムによる被膜によって覆うようにし
て、該ゴム被膜を上記歯布の目に充填されたマトリック
スゴムと一体に結合させれば、該歯布とマトリックスゴ
ムとの結合力がより高くなるとともに、上記摩擦係数の
低減にも有利になり、さらに、歯布が耐熱性ゴムによっ
て保護されるためその熱劣化を防ぐことができる。
【0010】ここに、上記歯布を構成する耐熱性繊維と
しては、例えば芳香族ポリアミド繊維やポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾール繊維等を採用することがで
き、また、上記耐熱性マトリックスゴムとしては、例え
ば弗素ゴム、シリコーンゴム等を採用することができ
る。
しては、例えば芳香族ポリアミド繊維やポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾール繊維等を採用することがで
き、また、上記耐熱性マトリックスゴムとしては、例え
ば弗素ゴム、シリコーンゴム等を採用することができ
る。
【0011】特に、上記歯布を芳香族ポリアミド繊維の
編物によって形成し、上記マトリックスゴムを弗素ゴム
とすることが好適である。
編物によって形成し、上記マトリックスゴムを弗素ゴム
とすることが好適である。
【0012】すなわち、上記芳香族ポリアミド繊維は耐
熱性・耐摩耗性が非常に高いためであり、弗素ゴムは耐
熱性が高いだけでなくシリコーンゴムに比べて歯布との
接着力が高いためである。また、編物にすれば、歯布の
伸度が高くなり、高伸度の繊維糸を用いる必要がなくな
る(すなわち、低伸度の芳香族ポリアミド繊維糸を用い
ることができる)とともに、歯付ベルトの製造時におい
て、歯面を成形する歯型に歯布を重ね、該歯布を介して
マトリックスゴム材を歯型の凹部に押し込むように加圧
したときに、歯布が伸びて該歯型の凹凸形状に沿い易く
なるからであり、また、そのときにマトリックスゴムが
歯布の編み目を押し開いて該編み目によく充填され、歯
布表面側に露出するからである。
熱性・耐摩耗性が非常に高いためであり、弗素ゴムは耐
熱性が高いだけでなくシリコーンゴムに比べて歯布との
接着力が高いためである。また、編物にすれば、歯布の
伸度が高くなり、高伸度の繊維糸を用いる必要がなくな
る(すなわち、低伸度の芳香族ポリアミド繊維糸を用い
ることができる)とともに、歯付ベルトの製造時におい
て、歯面を成形する歯型に歯布を重ね、該歯布を介して
マトリックスゴム材を歯型の凹部に押し込むように加圧
したときに、歯布が伸びて該歯型の凹凸形状に沿い易く
なるからであり、また、そのときにマトリックスゴムが
歯布の編み目を押し開いて該編み目によく充填され、歯
布表面側に露出するからである。
【0013】上記芳香族ポリアミドとしては、例えば帝
人株式会社の商品名コーネックス、ノーメックス、テク
ノーラ、デュポン社の商品名ケブラー、エンカ社の商品
名トワロン等が好適である。
人株式会社の商品名コーネックス、ノーメックス、テク
ノーラ、デュポン社の商品名ケブラー、エンカ社の商品
名トワロン等が好適である。
【0014】
【発明の効果】従って、この出願の発明によれば、ゴム
製歯付ベルトの歯布に、耐熱性繊維によって形成された
平織物、綾織物、朱子織物又は編物を適用し、且つ当該
布の伸度が大なる方向をベルト長手方向に配向する一
方、当該ベルトに耐熱性マトリックスゴムを適用し、こ
の歯布と耐熱性マトリックスゴムとを、該ゴムの一部を
当該歯布の目に充填させて結合するようにしたから、互
いの接着性が低い耐熱性繊維と耐熱性マトリックスゴム
との組合せでありながら、アンカー効果を利用して当該
歯布とマトリックスゴムとの結合力を高め、歯布の剥が
れや溶けの問題を招くことなく、耐熱性の高い歯布によ
って歯面を確実に補強することができ、歯面側の耐摩耗
性を高め、また、歯欠けを防止することができ、歯付ベ
ルトの耐久性が飛躍的に向上する。
製歯付ベルトの歯布に、耐熱性繊維によって形成された
平織物、綾織物、朱子織物又は編物を適用し、且つ当該
布の伸度が大なる方向をベルト長手方向に配向する一
方、当該ベルトに耐熱性マトリックスゴムを適用し、こ
の歯布と耐熱性マトリックスゴムとを、該ゴムの一部を
当該歯布の目に充填させて結合するようにしたから、互
いの接着性が低い耐熱性繊維と耐熱性マトリックスゴム
との組合せでありながら、アンカー効果を利用して当該
歯布とマトリックスゴムとの結合力を高め、歯布の剥が
れや溶けの問題を招くことなく、耐熱性の高い歯布によ
って歯面を確実に補強することができ、歯面側の耐摩耗
性を高め、また、歯欠けを防止することができ、歯付ベ
ルトの耐久性が飛躍的に向上する。
【0015】また、上記歯布の目に充填されたマトリッ
クスゴムを歯布表面に露出させたものによれば、該歯布
とマトリックスゴムとの結合力を高める上で有利になる
とともに、歯布と歯付プーリとの間の摩擦係数を低下さ
せて、歯付ベルトの噛み合い音を低下させるうえでも有
利になる。
クスゴムを歯布表面に露出させたものによれば、該歯布
とマトリックスゴムとの結合力を高める上で有利になる
とともに、歯布と歯付プーリとの間の摩擦係数を低下さ
せて、歯付ベルトの噛み合い音を低下させるうえでも有
利になる。
【0016】また、上記歯布の表面を上記マトリックス
ゴムと同じ耐熱性ゴムによる被膜によって覆うようにし
て、該ゴム被膜を上記歯布の目に充填されたマトリック
スゴムと一体に結合させたものによれば、該歯布とマト
リックスゴムとの結合力の向上、上記摩擦係数の低減、
並びに歯布の熱劣化防止にさらに有利になる。
ゴムと同じ耐熱性ゴムによる被膜によって覆うようにし
て、該ゴム被膜を上記歯布の目に充填されたマトリック
スゴムと一体に結合させたものによれば、該歯布とマト
リックスゴムとの結合力の向上、上記摩擦係数の低減、
並びに歯布の熱劣化防止にさらに有利になる。
【0017】また、上記歯布を芳香族ポリアミド繊維の
編物によって形成し、上記マトリックスゴムとして弗素
ゴムを適用したものによれば、歯付ベルトの耐熱性・耐
摩耗性の向上に特に有利になり、また、歯付ベルトの製
造も容易になる。
編物によって形成し、上記マトリックスゴムとして弗素
ゴムを適用したものによれば、歯付ベルトの耐熱性・耐
摩耗性の向上に特に有利になり、また、歯付ベルトの製
造も容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に示す歯付ベルト1におい
て、2はそのピッチライン位置に設けられた抗張体、3
は該ベルト1のマトリックスゴムである。マトリックス
ゴム3は、抗張体2の外周側を構成する背ゴム4と、該
抗張体2の内周側に一定ピッチで全周にわたって設けら
れた歯ゴム5を構成しており、この内周側の歯面が歯布
6によって覆われ、さらに該歯布6の表面に薄いゴム被
膜7が形成されている。
て、2はそのピッチライン位置に設けられた抗張体、3
は該ベルト1のマトリックスゴムである。マトリックス
ゴム3は、抗張体2の外周側を構成する背ゴム4と、該
抗張体2の内周側に一定ピッチで全周にわたって設けら
れた歯ゴム5を構成しており、この内周側の歯面が歯布
6によって覆われ、さらに該歯布6の表面に薄いゴム被
膜7が形成されている。
【0019】抗張体2は、ガラス繊維、カーボン繊維、
芳香族ポリアミド繊維等よりなる低伸度高強力のコード
によって構成されていて、ベルト長手方向に伸び且つピ
ッチがベルト幅方向に進むようにスパイラルに設けられ
ている。マトリックスゴム3とゴム被膜7とは、歯布6
の目に充填されたゴムを介して結合しており、これらの
ゴムはいずれも耐熱性の高い同じ種類のゴムによって形
成されている。また、歯布6は耐熱性繊維糸によって編
まれてなる編物によって形成されている。
芳香族ポリアミド繊維等よりなる低伸度高強力のコード
によって構成されていて、ベルト長手方向に伸び且つピ
ッチがベルト幅方向に進むようにスパイラルに設けられ
ている。マトリックスゴム3とゴム被膜7とは、歯布6
の目に充填されたゴムを介して結合しており、これらの
ゴムはいずれも耐熱性の高い同じ種類のゴムによって形
成されている。また、歯布6は耐熱性繊維糸によって編
まれてなる編物によって形成されている。
【0020】上記歯付ベルト1は周知の圧入成形法によ
って製造することができる。すなわち、歯布用編物をゴ
ム系接着剤の溶液に浸漬するソーキング処理を施すこと
によって事前にゴム分を編物を構成する耐熱性繊維糸
(フィラメント束)に含浸させておく。これは、ベルト
のゴム成形時おけるマトリックスゴム材の編み目への侵
入を容易にするためである。
って製造することができる。すなわち、歯布用編物をゴ
ム系接着剤の溶液に浸漬するソーキング処理を施すこと
によって事前にゴム分を編物を構成する耐熱性繊維糸
(フィラメント束)に含浸させておく。これは、ベルト
のゴム成形時おけるマトリックスゴム材の編み目への侵
入を容易にするためである。
【0021】このような処理を施した歯布用編物を、周
面にベルトの歯部を成形するための歯溝が一定ピッチで
形成された円筒状モールドに巻き付ける。その際、この
編物の伸度が大なる方向をベルト長手方向(モールドの
周方向)に配向する。そうして、その上から抗張体用の
コードをスパイラルに巻き付け、さらにその上から未加
硫ゴム(マトリックスゴム材)のシートを巻き付け、そ
の外側から加圧・加熱する。
面にベルトの歯部を成形するための歯溝が一定ピッチで
形成された円筒状モールドに巻き付ける。その際、この
編物の伸度が大なる方向をベルト長手方向(モールドの
周方向)に配向する。そうして、その上から抗張体用の
コードをスパイラルに巻き付け、さらにその上から未加
硫ゴム(マトリックスゴム材)のシートを巻き付け、そ
の外側から加圧・加熱する。
【0022】これにより、未加硫ゴムの一部が抗張体用
コードの隙間から歯溝側へ押し出され、それに伴って歯
布用編物が伸びて該ゴムの一部と共に各歯溝に圧入さ
れ、また、未加硫ゴムは加硫してマトリックスゴムとな
る。また、ゴムの一部は歯布の編み目に侵入し、歯布表
面(モールド側)へ滲み出て、歯布表面に薄いゴム被膜
を形成する。
コードの隙間から歯溝側へ押し出され、それに伴って歯
布用編物が伸びて該ゴムの一部と共に各歯溝に圧入さ
れ、また、未加硫ゴムは加硫してマトリックスゴムとな
る。また、ゴムの一部は歯布の編み目に侵入し、歯布表
面(モールド側)へ滲み出て、歯布表面に薄いゴム被膜
を形成する。
【0023】このようにして得られたベルト材を上記モ
ールドから離型し、これを輪切りにし、それらの表裏を
反転させることによって複数の歯付ベルト1を得ること
ができる。
ールドから離型し、これを輪切りにし、それらの表裏を
反転させることによって複数の歯付ベルト1を得ること
ができる。
【0024】<ベルトの評価> (実施例)歯布としては、帝人株式会社のテクノーラT
360(パラ系アラミド)の20s/1(20番手の無
撚り)により、W(ウエル)が5cm当たり65本、C
(コース)が5cm当たり56本となるように編んだも
の(よこ編)を用いた。また、この編物の伸度の大きい
C(コース)の方向をベルト長手方向に配向させた。マ
トリックスゴムとしては、日本合成ゴム株式会社のアフ
ラスSF781(弗素ゴム)を用いた。抗張体にはガラ
スコードを用いた。歯付ベルトの製造には先に説明した
方法を採用した。この歯付ベルトは、ベルト幅が0.5
インチ、ベルト長さが66インチのH型ベルトであり、
その構造は図1に示す通りである。
360(パラ系アラミド)の20s/1(20番手の無
撚り)により、W(ウエル)が5cm当たり65本、C
(コース)が5cm当たり56本となるように編んだも
の(よこ編)を用いた。また、この編物の伸度の大きい
C(コース)の方向をベルト長手方向に配向させた。マ
トリックスゴムとしては、日本合成ゴム株式会社のアフ
ラスSF781(弗素ゴム)を用いた。抗張体にはガラ
スコードを用いた。歯付ベルトの製造には先に説明した
方法を採用した。この歯付ベルトは、ベルト幅が0.5
インチ、ベルト長さが66インチのH型ベルトであり、
その構造は図1に示す通りである。
【0025】(比較例1)歯布(編物)を構成する繊維
糸として、上記テクノーラに代えてナイロン糸を採用
し、他は実施例と同様にして歯付ベルトを製作した。こ
の場合のナイロン糸は210de/1であり、Wは5c
m当たり65本、Cは5cm当たり60本である。
糸として、上記テクノーラに代えてナイロン糸を採用
し、他は実施例と同様にして歯付ベルトを製作した。こ
の場合のナイロン糸は210de/1であり、Wは5c
m当たり65本、Cは5cm当たり60本である。
【0026】(比較例2)歯布として2/2綾織物を用
い、他は実施例と同様にて歯付ベルトを製作した。この
綾織物ではたて糸に30s/1の上記テクノーラを用
い、よこ糸に210d/2のナイロンけん縮糸を用い、
織上密度はたて・よこ共に5cm当り100本とした。
い、他は実施例と同様にて歯付ベルトを製作した。この
綾織物ではたて糸に30s/1の上記テクノーラを用
い、よこ糸に210d/2のナイロンけん縮糸を用い、
織上密度はたて・よこ共に5cm当り100本とした。
【0027】(比較例3)歯布として2/2綾織物を用
い、他は実施例と同様にて歯付ベルトを製作した。この
綾織物ではたて糸及びよこ糸共に30s/1の上記テク
ノーラを用い、織上密度はたて・よこ共に5cm当り1
00本とした。
い、他は実施例と同様にて歯付ベルトを製作した。この
綾織物ではたて糸及びよこ糸共に30s/1の上記テク
ノーラを用い、織上密度はたて・よこ共に5cm当り1
00本とした。
【0028】上記実施例及び比較例1〜3の各歯付ベル
トについて、その製造の際の出歯性(歯ゴムが適正に成
形されているか否か)を評価するとともに、駆動プーリ
及び従動プーリ(いずれのプーリも歯数12のH型プー
リ)に巻き掛け、ベルトスピード20m/minで走行
させて歯欠け寿命及び騒音を評価した。歯欠け寿命につ
いては雰囲気温度140℃でベルトを走行させて評価
し、騒音については室温でベルトを走行させ、比較例2
の騒音レベルを基準として他の各例の騒音の大小を評価
した。結果は表1に示されている。
トについて、その製造の際の出歯性(歯ゴムが適正に成
形されているか否か)を評価するとともに、駆動プーリ
及び従動プーリ(いずれのプーリも歯数12のH型プー
リ)に巻き掛け、ベルトスピード20m/minで走行
させて歯欠け寿命及び騒音を評価した。歯欠け寿命につ
いては雰囲気温度140℃でベルトを走行させて評価
し、騒音については室温でベルトを走行させ、比較例2
の騒音レベルを基準として他の各例の騒音の大小を評価
した。結果は表1に示されている。
【0029】
【表1】
【0030】同表によれば、実施例は歯欠け寿命が95
日と最も長く、騒音も小さく、出歯性も良好であった。
騒音が小さくなっているのは、歯布表面を覆う弗素ゴム
によってベルトとプーリとの摩擦係数が小さくなったた
めと考えられる。
日と最も長く、騒音も小さく、出歯性も良好であった。
騒音が小さくなっているのは、歯布表面を覆う弗素ゴム
によってベルトとプーリとの摩擦係数が小さくなったた
めと考えられる。
【0031】これに対して、比較例1は、出歯性及び低
騒音性は良いが、ナイロン糸を用いているため、歯布の
耐熱性が得られておらず、歯欠け寿命が短くなってい
る。比較例2は、綾織において伸度を出すためによこ糸
にナイロンけん縮糸を用いたものであるが、このよこ糸
の耐熱性が低いことから、歯欠け寿命も短くなってい
る。また、この比較例2では、歯布のベルト長手方向の
伸度が大きく、これが標準的な設計であって、ベルト製
造時におけるゴムの歯布表面への滲み出しが少ない。し
かし、このため、歯布表面をゴム被膜で覆うことができ
ず、かかる従来法ではベルトとプーリとの間の摩擦係数
が大きくなって走行騒音が大きくなった。比較例3は、
比較例2と同じく綾織物を歯布に用いているが、たて糸
及びよこ糸共に伸度の小さなテクノーラを用いているた
め、ベルト長手方向の伸びが不十分となって出歯性が悪
くなり、歯欠け寿命及び騒音共に良くなかった。
騒音性は良いが、ナイロン糸を用いているため、歯布の
耐熱性が得られておらず、歯欠け寿命が短くなってい
る。比較例2は、綾織において伸度を出すためによこ糸
にナイロンけん縮糸を用いたものであるが、このよこ糸
の耐熱性が低いことから、歯欠け寿命も短くなってい
る。また、この比較例2では、歯布のベルト長手方向の
伸度が大きく、これが標準的な設計であって、ベルト製
造時におけるゴムの歯布表面への滲み出しが少ない。し
かし、このため、歯布表面をゴム被膜で覆うことができ
ず、かかる従来法ではベルトとプーリとの間の摩擦係数
が大きくなって走行騒音が大きくなった。比較例3は、
比較例2と同じく綾織物を歯布に用いているが、たて糸
及びよこ糸共に伸度の小さなテクノーラを用いているた
め、ベルト長手方向の伸びが不十分となって出歯性が悪
くなり、歯欠け寿命及び騒音共に良くなかった。
【図1】実施形態に係る歯付ベルトの一部を示す一部破
断した斜視図。
断した斜視図。
1 歯付ベルト 2 抗張体 3 マトリックスゴム 4 背ゴム 5 歯ゴム 6 歯布 7 ゴム被膜
Claims (4)
- 【請求項1】 ピッチライン位置に抗張体が設けられ、
内周側に一定ピッチで歯が形成されているとともに、歯
面を覆う歯布が設けられているゴム製歯付ベルトにおい
て、 上記歯布は、耐熱性繊維によって形成された平織物、綾
織物、朱子織物又は編物で構成され、且つ当該布の伸度
が大なる方向がベルト長手方向に配向されており、 当該ベルトを構成するマトリックスゴムが耐熱性ゴムで
あり、 上記歯布と耐熱性マトリックスゴムとは、該ゴムの一部
が当該歯布の目に充填されて結合されていることを特徴
とする歯付ベルト。 - 【請求項2】 請求項1に記載されている歯付ベルトに
おいて、 上記歯布の目に充填されたマトリックスゴムが歯布表面
に露出していることを特徴とする歯付ベルト。 - 【請求項3】 請求項1に記載されている歯付ベルトに
おいて、 上記歯布の表面が上記マトリックスゴムと同じ耐熱性ゴ
ムによる被膜によって覆われているとともに、該ゴム被
膜が上記歯布の目に充填されたマトリックスゴムと一体
に結合していることを特徴とする歯付ベルト。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記
載されている歯付ベルトにおいて、 上記歯布が芳香族ポリアミド繊維の編物によって形成さ
れ、且つ上記マトリックスゴムが弗素ゴムであることを
特徴とする歯付ベルト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33138597A JPH11166596A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 歯付ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33138597A JPH11166596A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 歯付ベルト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11166596A true JPH11166596A (ja) | 1999-06-22 |
Family
ID=18243107
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33138597A Withdrawn JPH11166596A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 歯付ベルト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11166596A (ja) |
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-
1997
- 1997-12-02 JP JP33138597A patent/JPH11166596A/ja not_active Withdrawn
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