JPH11169887A - 水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法及び装置 - Google Patents
水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法及び装置Info
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- JPH11169887A JPH11169887A JP34104497A JP34104497A JPH11169887A JP H11169887 A JPH11169887 A JP H11169887A JP 34104497 A JP34104497 A JP 34104497A JP 34104497 A JP34104497 A JP 34104497A JP H11169887 A JPH11169887 A JP H11169887A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】溶存リンの連続計測によらず、下水活性汚泥プ
ロセスのリン除去能力を適正に補完する凝集剤の注入制
御方式を提供する。 【解決手段】嫌気槽20、好気槽21からなる生物反応
槽の出口付近に、リン除去用の凝集剤注入装置150を
設置している。嫌気槽20の流入下水の入口に設けたD
O計200で、所定の周期で溶存酸素濃度(DO)を計
測して、凝集剤制御装置300に送信する。リン除去判
定部301は、流入水DOと生物反応層におけるリン除
去率との一定関係(反比例)に基づいて、滞留時間後の
リン除去率を算出し、判定しきい値302以下のときリ
ン除去不良と判定する。凝集剤注入制御部310は、リ
ン除去不良の判定を受け取ると、単位処理水流量当たり
の基準凝集剤量311と処理水量(Qi+Qr)に基づ
いて注入量を決定し、生物反応槽の滞留時間後に、凝集
剤注入装置150を制御して凝集剤を注入する。
ロセスのリン除去能力を適正に補完する凝集剤の注入制
御方式を提供する。 【解決手段】嫌気槽20、好気槽21からなる生物反応
槽の出口付近に、リン除去用の凝集剤注入装置150を
設置している。嫌気槽20の流入下水の入口に設けたD
O計200で、所定の周期で溶存酸素濃度(DO)を計
測して、凝集剤制御装置300に送信する。リン除去判
定部301は、流入水DOと生物反応層におけるリン除
去率との一定関係(反比例)に基づいて、滞留時間後の
リン除去率を算出し、判定しきい値302以下のときリ
ン除去不良と判定する。凝集剤注入制御部310は、リ
ン除去不良の判定を受け取ると、単位処理水流量当たり
の基準凝集剤量311と処理水量(Qi+Qr)に基づ
いて注入量を決定し、生物反応槽の滞留時間後に、凝集
剤注入装置150を制御して凝集剤を注入する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市下水や産業排
水あるいは水道原水を生物学的に処理するシステムに係
わり、特に、流入水中のリンを安定に除去するリン除去
方法及び装置に関する。
水あるいは水道原水を生物学的に処理するシステムに係
わり、特に、流入水中のリンを安定に除去するリン除去
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、湖沼や湾などへ流入する下水の窒
素やリンによって、これら閉鎖性水域での富栄養化が進
行している。下水処理場では、生活排水や工場排水など
の流入下水に対して、活性汚泥法と呼ばれる微生物処理
で主に下水中の有機物を除去している。下水中にはこの
他にも、主にオルトリン酸(PO4‐P)やアンモニア
性窒素として流入する窒素やリンが含まれ、これらが下
水処理場で除去できずに放流されると、これを栄養源と
する藻類が異常繁殖して水質汚濁の原因となる。したが
って、有機物に加えてリンや窒素も除去可能な方式を導
入する下水処理場が増加している。
素やリンによって、これら閉鎖性水域での富栄養化が進
行している。下水処理場では、生活排水や工場排水など
の流入下水に対して、活性汚泥法と呼ばれる微生物処理
で主に下水中の有機物を除去している。下水中にはこの
他にも、主にオルトリン酸(PO4‐P)やアンモニア
性窒素として流入する窒素やリンが含まれ、これらが下
水処理場で除去できずに放流されると、これを栄養源と
する藻類が異常繁殖して水質汚濁の原因となる。したが
って、有機物に加えてリンや窒素も除去可能な方式を導
入する下水処理場が増加している。
【0003】リン除去の物理化学的な方法として凝集法
がある。凝集法は原水または沈殿水に凝集剤を添加して
リンを凝集沈殿させる方式で、効率のよいリン除去が可
能である。しかし、従来の活性汚泥設備とは別に凝集沈
殿設備を新たに導入しなければならず、建設コストや敷
地の確保、凝集剤の連続注入によるランニングコストな
ど、実運用には問題が多い。
がある。凝集法は原水または沈殿水に凝集剤を添加して
リンを凝集沈殿させる方式で、効率のよいリン除去が可
能である。しかし、従来の活性汚泥設備とは別に凝集沈
殿設備を新たに導入しなければならず、建設コストや敷
地の確保、凝集剤の連続注入によるランニングコストな
ど、実運用には問題が多い。
【0004】一方、凝集剤を用いないリン除去方法とし
て、活性汚泥プロセスの一施設である嫌気槽を好気領域
と嫌気領域に改造し、これらの領域を有効に組み合わせ
た微生物反応槽の作用によってリンを除去する生物学的
リン除去法がある。これによれば、酸素のない嫌気状態
では活性汚泥が菌体内に蓄積しているポリリン酸をオル
トリン酸として放出し、好気状態では活性汚泥が前段で
放出した以上のオルトリン酸を摂取し菌体内にポリリン
酸として蓄積する。このため、リンは流入水よりも好気
槽出口で減少する。
て、活性汚泥プロセスの一施設である嫌気槽を好気領域
と嫌気領域に改造し、これらの領域を有効に組み合わせ
た微生物反応槽の作用によってリンを除去する生物学的
リン除去法がある。これによれば、酸素のない嫌気状態
では活性汚泥が菌体内に蓄積しているポリリン酸をオル
トリン酸として放出し、好気状態では活性汚泥が前段で
放出した以上のオルトリン酸を摂取し菌体内にポリリン
酸として蓄積する。このため、リンは流入水よりも好気
槽出口で減少する。
【0005】この生物学的リン除去法には嫌気‐好気法
(AO法)、嫌気‐無酸素‐好気法(A2O法)などが
あるが、嫌気状態でリンを放出する反応と、好気状態で
リンを摂取する反応との2工程を経由しなければならな
い。したがって、嫌気槽でオルトリン酸を良好に活性汚
泥から放出させ、好気槽でオルトリン酸を効率よく摂取
させる必要がある。
(AO法)、嫌気‐無酸素‐好気法(A2O法)などが
あるが、嫌気状態でリンを放出する反応と、好気状態で
リンを摂取する反応との2工程を経由しなければならな
い。したがって、嫌気槽でオルトリン酸を良好に活性汚
泥から放出させ、好気槽でオルトリン酸を効率よく摂取
させる必要がある。
【0006】しかし、生物学的リン除去法は凝集沈殿法
に比べると、リン除去能力が変動して回復には時間がか
かるため安定性に欠ける。このため、好気槽出口に凝集
剤注入設備を付加し、生物学的リン除去能力が低下した
場合は、凝集剤を注入してリンを除去している。このよ
うな生物学的方法と物理化学的方法を併用したリン除去
方法として、流入水中のリン濃度に基づいて凝集剤量を
決定する方法(引用例1:特開昭63-242392号)、放流
水中のリン濃度に基づいて凝集剤量を制御する方法(引
用例2:特開平3-89993号)、微生物反応槽の酸化還元
電位(ORP)に基づいて凝集剤を添加する方法(引用
例3:特開平3-278896号)などが提案されている。
に比べると、リン除去能力が変動して回復には時間がか
かるため安定性に欠ける。このため、好気槽出口に凝集
剤注入設備を付加し、生物学的リン除去能力が低下した
場合は、凝集剤を注入してリンを除去している。このよ
うな生物学的方法と物理化学的方法を併用したリン除去
方法として、流入水中のリン濃度に基づいて凝集剤量を
決定する方法(引用例1:特開昭63-242392号)、放流
水中のリン濃度に基づいて凝集剤量を制御する方法(引
用例2:特開平3-89993号)、微生物反応槽の酸化還元
電位(ORP)に基づいて凝集剤を添加する方法(引用
例3:特開平3-278896号)などが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】引用例1,2に提案さ
れている流入水または方流水のリン濃度を計測して、凝
集剤の添加量を制御する方式は、流入水、放流水のリン
を連続計測してモニタリングする装置が高価(約800
万円/台)で、かつ連続使用期間に匹敵するようなメン
テナンス期間を必要とするため、実用化されていないの
が現状である。
れている流入水または方流水のリン濃度を計測して、凝
集剤の添加量を制御する方式は、流入水、放流水のリン
を連続計測してモニタリングする装置が高価(約800
万円/台)で、かつ連続使用期間に匹敵するようなメン
テナンス期間を必要とするため、実用化されていないの
が現状である。
【0008】また、生物状態が正常であれば流入水のリ
ン濃度が高くてもある程度までは除去が可能であるが、
生物状態が不正常であれば通常、処理可能なリン濃度で
も除去できなくなる。このように、微生物の状態によっ
てリン除去能力が変動するので、流入水のリン濃度から
生物処理後の放流水のリン濃度を予測し、凝集剤の要否
の判断や添加量を決定することは難しい。
ン濃度が高くてもある程度までは除去が可能であるが、
生物状態が不正常であれば通常、処理可能なリン濃度で
も除去できなくなる。このように、微生物の状態によっ
てリン除去能力が変動するので、流入水のリン濃度から
生物処理後の放流水のリン濃度を予測し、凝集剤の要否
の判断や添加量を決定することは難しい。
【0009】また、放流水リンを一定値以下に保つよう
に制御した場合、放流水リンが基準値を超えて凝集剤注
入を開始するまでに沈殿池滞留時間(2〜3時間)に相
当する遅れが生じる。凝集剤注入停止についても同様
で、嫌気槽と好気槽の滞留時間による数時間の遅れが出
る。滞留時間の長い生物反応槽では、放流水のリン濃度
で凝集剤をフィードバック制御しても適正な注入は困難
になる。また、凝集剤注入時、その一部はプロセスを循
環しているため、放流水のリン濃度から生物学的なリン
除去能力の回復を把握することが難しい。従って、凝集
剤注入停止のタイミングを的確に把握することも困難に
なる。
に制御した場合、放流水リンが基準値を超えて凝集剤注
入を開始するまでに沈殿池滞留時間(2〜3時間)に相
当する遅れが生じる。凝集剤注入停止についても同様
で、嫌気槽と好気槽の滞留時間による数時間の遅れが出
る。滞留時間の長い生物反応槽では、放流水のリン濃度
で凝集剤をフィードバック制御しても適正な注入は困難
になる。また、凝集剤注入時、その一部はプロセスを循
環しているため、放流水のリン濃度から生物学的なリン
除去能力の回復を把握することが難しい。従って、凝集
剤注入停止のタイミングを的確に把握することも困難に
なる。
【0010】引用例3に提案されている嫌気槽のORP
に基づく方式は原理的に問題がある。本発明者等の実験
的検証によれば、好気槽での酸化反応の程度を示す好気
度の理論値とORPの計測値(正の電位)とは良い相関
が認められた。しかし、嫌気槽のORPの計測値(負の
電位)は近接配置した複数の電極間においても一定せ
ず、還元反応を示す嫌気度の定量的把握が困難であっ
た。このように、嫌気状態でのORPの計測値は不定で
あり、これを基に放流水のリン濃度を予測して凝集剤の
添加制御を行なうことは不可能と思われる。
に基づく方式は原理的に問題がある。本発明者等の実験
的検証によれば、好気槽での酸化反応の程度を示す好気
度の理論値とORPの計測値(正の電位)とは良い相関
が認められた。しかし、嫌気槽のORPの計測値(負の
電位)は近接配置した複数の電極間においても一定せ
ず、還元反応を示す嫌気度の定量的把握が困難であっ
た。このように、嫌気状態でのORPの計測値は不定で
あり、これを基に放流水のリン濃度を予測して凝集剤の
添加制御を行なうことは不可能と思われる。
【0011】凝集剤はコスト高の上、活性汚泥の生物に
影響を与え正常な生物状態を悪化させる可能性があるの
で、凝集剤の添加は生物によるリン除去能力の低下時の
み補完的に、最小限に行なわれるのが望ましい。しか
し、リン除去能力を把握して凝集剤を適正に注入する方
法は実現されていなかった。
影響を与え正常な生物状態を悪化させる可能性があるの
で、凝集剤の添加は生物によるリン除去能力の低下時の
み補完的に、最小限に行なわれるのが望ましい。しか
し、リン除去能力を把握して凝集剤を適正に注入する方
法は実現されていなかった。
【0012】本発明の目的は、上記した従来技術の状況
に鑑み、リン濃度の連続計測を使用することなく、生物
学的リン除去能力をリアルタイムに予測して、その低下
時のみ補完的に、さらには最小限に凝集剤を注入できる
水処理プロセスのリン除去方法および装置を提供するこ
とにある。
に鑑み、リン濃度の連続計測を使用することなく、生物
学的リン除去能力をリアルタイムに予測して、その低下
時のみ補完的に、さらには最小限に凝集剤を注入できる
水処理プロセスのリン除去方法および装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、流入水中
の溶存酸素濃度(DO)と生物反応槽のリン除去能力を
示すリン除去率の間に、密接な関係があることを実験的
に見いだし、以下の本発明に至った。
の溶存酸素濃度(DO)と生物反応槽のリン除去能力を
示すリン除去率の間に、密接な関係があることを実験的
に見いだし、以下の本発明に至った。
【0014】上記目的を達成する本発明は、微生物を嫌
気状態、次いで好気状態とする生物反応槽の水処理プロ
セスで、流入水中の溶解性リンを過剰摂取して放流水の
リンを除去する方法において、流入水中の溶存酸素濃度
(DO)と生物学的リン除去能力を示すリン除去率の所
定関係に基づいて、サンプリングタイミング毎に計測し
た流入水のDOからリン除去率を求め、この除去率が一
定値以下となる場合にこの除去率が一定値以下となる場
合に凝集剤を注入する間欠制御を行なうことを特徴とす
る。
気状態、次いで好気状態とする生物反応槽の水処理プロ
セスで、流入水中の溶解性リンを過剰摂取して放流水の
リンを除去する方法において、流入水中の溶存酸素濃度
(DO)と生物学的リン除去能力を示すリン除去率の所
定関係に基づいて、サンプリングタイミング毎に計測し
た流入水のDOからリン除去率を求め、この除去率が一
定値以下となる場合にこの除去率が一定値以下となる場
合に凝集剤を注入する間欠制御を行なうことを特徴とす
る。
【0015】前記流入水のDOとリン除去率の所定関係
はほぼ逆比例となる。また、前記凝集剤の所定量は、当
該処理プロセスにおける放流水のリン濃度の実績値に基
づいて決定され、リン濃度を目標値以下に維持できる基
準凝集剤量と、前記生物反応槽の処理水量の計測値から
求める。なお、凝集剤の注入必要時に放流水のリン濃度
を測定し、目標値との差分から注入量を決定することも
できる。
はほぼ逆比例となる。また、前記凝集剤の所定量は、当
該処理プロセスにおける放流水のリン濃度の実績値に基
づいて決定され、リン濃度を目標値以下に維持できる基
準凝集剤量と、前記生物反応槽の処理水量の計測値から
求める。なお、凝集剤の注入必要時に放流水のリン濃度
を測定し、目標値との差分から注入量を決定することも
できる。
【0016】また、前記凝集剤の注入は当該DOの測定
から所定時間後に実行され、この所定時間は前記生物反
応槽の滞留時間を目安として予め設定されることを特徴
とする。
から所定時間後に実行され、この所定時間は前記生物反
応槽の滞留時間を目安として予め設定されることを特徴
とする。
【0017】さらに、上記目的を達成する本発明は、上
流側から嫌気槽と好気槽を有する生物反応槽と、その下
流の沈殿池と、前記好気槽にリン除去用の凝集剤注入装
置とを備える水処理システムにおいて、流入水の溶存酸
素(DO)計測手段と、該計測手段で計測したDOから
前記生物反応槽のリン除去能力の良否を判定するリン除
去判定手段と、該判定手段で能力不良と判定された場合
に前記凝集剤注入装置に凝集剤の注入指示を与える凝集
剤注入制御手段を設けたことを特徴とする。
流側から嫌気槽と好気槽を有する生物反応槽と、その下
流の沈殿池と、前記好気槽にリン除去用の凝集剤注入装
置とを備える水処理システムにおいて、流入水の溶存酸
素(DO)計測手段と、該計測手段で計測したDOから
前記生物反応槽のリン除去能力の良否を判定するリン除
去判定手段と、該判定手段で能力不良と判定された場合
に前記凝集剤注入装置に凝集剤の注入指示を与える凝集
剤注入制御手段を設けたことを特徴とする。
【0018】本発明の作用を説明する。嫌気槽における
リン放出を阻害する要因として、流入下水中の溶存酸素
や硝酸性窒素の上昇、有機物の低下がある。特に、降雨
時には流入下水の溶存酸素の上昇と同時に有機物も低下
するので、嫌気槽のリン放出が発生せず、好気槽におけ
るリンの過剰摂取も発生しない。
リン放出を阻害する要因として、流入下水中の溶存酸素
や硝酸性窒素の上昇、有機物の低下がある。特に、降雨
時には流入下水の溶存酸素の上昇と同時に有機物も低下
するので、嫌気槽のリン放出が発生せず、好気槽におけ
るリンの過剰摂取も発生しない。
【0019】図2に、実験データによる流入水DOと嫌
気槽のリン放出量の関係を示す。嫌気槽のリン放出量
は、流入水DOと共に測定した嫌気槽の入口リン濃度P
inと、出口リン濃度Poutから求めたリン濃度の増加分
である。リン放出量はDOの増加と共に急激に低下し、
リン放出量が小さくなると好気槽20での過剰摂取も進
行せず、リン除去率が低下する。
気槽のリン放出量の関係を示す。嫌気槽のリン放出量
は、流入水DOと共に測定した嫌気槽の入口リン濃度P
inと、出口リン濃度Poutから求めたリン濃度の増加分
である。リン放出量はDOの増加と共に急激に低下し、
リン放出量が小さくなると好気槽20での過剰摂取も進
行せず、リン除去率が低下する。
【0020】図3に、流入下水DOとリン除去率の関係
を示す。リン除去率は数1で求められる。
を示す。リン除去率は数1で求められる。
【0021】
【数1】リン除去率=(流入水リン濃度−放流水リン濃
度)/流入水リン濃度 ここで、流入水リン濃度は流入水DOと同時刻の計測
値、放流水リン濃度はその流入水が生物反応槽を伝搬し
て好気槽出口に達する時刻(生物反応槽の滞留時間)の
計測値である。図示のように、リン除去率は流入下水D
Oの増加と共にほぼ直線的に低下している。
度)/流入水リン濃度 ここで、流入水リン濃度は流入水DOと同時刻の計測
値、放流水リン濃度はその流入水が生物反応槽を伝搬し
て好気槽出口に達する時刻(生物反応槽の滞留時間)の
計測値である。図示のように、リン除去率は流入下水D
Oの増加と共にほぼ直線的に低下している。
【0022】図4に、リン除去率と嫌気槽のリン放出量
の関係を示す。図4の関係は、図2と図3から得られ
る。リン放出量が高いときにはリン除去率が高く約90
%に安定している。しかし、リン放出量が小さくなるに
従ってリン除去率は直線的に低下する。
の関係を示す。図4の関係は、図2と図3から得られ
る。リン放出量が高いときにはリン除去率が高く約90
%に安定している。しかし、リン放出量が小さくなるに
従ってリン除去率は直線的に低下する。
【0023】以上の実験結果から、生物反応槽のリン除
去能力は嫌気槽のリン放出量に依存し、リン放出量は流
入水DOに依存し、そして、リン除去能力を示すリン除
去率は流入水DOとほぼ逆比例の関係にあることが認め
られる。これより、所定のリン除去率、例えば80%を
しきい値として、それ以下となるときは生物反応槽のリ
ン除去能力を不良と判定し、凝集剤の注入を決定する。
去能力は嫌気槽のリン放出量に依存し、リン放出量は流
入水DOに依存し、そして、リン除去能力を示すリン除
去率は流入水DOとほぼ逆比例の関係にあることが認め
られる。これより、所定のリン除去率、例えば80%を
しきい値として、それ以下となるときは生物反応槽のリ
ン除去能力を不良と判定し、凝集剤の注入を決定する。
【0024】このように、嫌気槽でのリン放出が不十分
な場合に、好気槽出口で凝集剤を注入してリン除去作用
を補完することで、放流水のリンを安定して除去でき
る。本発明によれば、生物学的リン除去能力の低下した
ときにのみ、凝集剤を間欠注入するので、ランニングコ
ストが低く活性汚泥に対する悪影響も少ない。
な場合に、好気槽出口で凝集剤を注入してリン除去作用
を補完することで、放流水のリンを安定して除去でき
る。本発明によれば、生物学的リン除去能力の低下した
ときにのみ、凝集剤を間欠注入するので、ランニングコ
ストが低く活性汚泥に対する悪影響も少ない。
【0025】また、流入水の計測DOに基づくリン除去
率は、その流入水が生物反応槽を伝搬して出口から放流
される時の予測値である。従って、制御の遅れが無く、
凝集剤注入停止のタイミングも的確に把握できる。か
つ、処理水のリン濃度を連続計測してモニタリングする
装置が不要で、既存の下水道設備等への適用が容易にな
る。
率は、その流入水が生物反応槽を伝搬して出口から放流
される時の予測値である。従って、制御の遅れが無く、
凝集剤注入停止のタイミングも的確に把握できる。か
つ、処理水のリン濃度を連続計測してモニタリングする
装置が不要で、既存の下水道設備等への適用が容易にな
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照しながら詳細に説明する。図1は、生物反応槽を持
つ下水処理設備に、本発明のリン除去方式を適用したシ
ステムの構成図である。下水処理設備は最初沈殿池1
5、嫌気槽20、好気槽21、最終沈殿池30、送風用
ブロワ110などから構成されている。
参照しながら詳細に説明する。図1は、生物反応槽を持
つ下水処理設備に、本発明のリン除去方式を適用したシ
ステムの構成図である。下水処理設備は最初沈殿池1
5、嫌気槽20、好気槽21、最終沈殿池30、送風用
ブロワ110などから構成されている。
【0027】家庭や工場から排出された流入下水10は
最初沈殿池15で粗大なゴミ、砂などを除去され、嫌気
槽21に導かれる。嫌気槽20には活性汚泥と呼ばれる
微生物群が、最終沈殿池30から汚泥返送管70を介し
て返送汚泥として供給され、機械撹拌設備41でにより
流入下水と撹拌混合される。嫌気槽21には曝気用の空
気を送給せずに無酸素の嫌気状態とする。
最初沈殿池15で粗大なゴミ、砂などを除去され、嫌気
槽21に導かれる。嫌気槽20には活性汚泥と呼ばれる
微生物群が、最終沈殿池30から汚泥返送管70を介し
て返送汚泥として供給され、機械撹拌設備41でにより
流入下水と撹拌混合される。嫌気槽21には曝気用の空
気を送給せずに無酸素の嫌気状態とする。
【0028】嫌気状態において、活性汚泥は体内に蓄積
していたポリリン酸を加水分解しオルトリン酸(PO4
‐P)として下水中に放出する。また、活性汚泥はオル
トリン酸放出と同時に有機物を吸着し菌体内に蓄積す
る。この生物反応によって、嫌気槽21ではリンが増加
し有機物が減少する。
していたポリリン酸を加水分解しオルトリン酸(PO4
‐P)として下水中に放出する。また、活性汚泥はオル
トリン酸放出と同時に有機物を吸着し菌体内に蓄積す
る。この生物反応によって、嫌気槽21ではリンが増加
し有機物が減少する。
【0029】嫌気槽20からの流出水は好気槽21に導
かれる。好気槽21の底部には散気管40が設置され、
ブロワ110から空気管130を介して送給された空気
が散気し、好気槽21内の下水と活性汚泥からなる混合
液を撹拌するとともに酸素を供給する。
かれる。好気槽21の底部には散気管40が設置され、
ブロワ110から空気管130を介して送給された空気
が散気し、好気槽21内の下水と活性汚泥からなる混合
液を撹拌するとともに酸素を供給する。
【0030】活性汚泥は微生物の凝集した粒径0.1〜1.0
mm前後の塊(フロック)で、数十種の微生物を含む。
好気槽21内の混合液の汚濁物質は、酸素供給により活
発化した活性汚泥の働きによって処理される。例えば、
活性汚泥は有機物を吸着し、供給された空気中の酸素を
吸収して有機物を酸化分解して炭酸ガスと水にする。ま
た、活性汚泥は下水中のオルトリン酸を摂取し、ポリリ
ン酸として菌体内に蓄積する。また、アンモニア性窒素
(NH4‐N)は硝酸性(NO3‐N)あるいは亜硝酸性
窒素(NO2‐N)に酸化される。これら有機物、リ
ン、アンモニア性窒素などの汚濁物質の一部は、活性汚
泥の増殖にも利用される。
mm前後の塊(フロック)で、数十種の微生物を含む。
好気槽21内の混合液の汚濁物質は、酸素供給により活
発化した活性汚泥の働きによって処理される。例えば、
活性汚泥は有機物を吸着し、供給された空気中の酸素を
吸収して有機物を酸化分解して炭酸ガスと水にする。ま
た、活性汚泥は下水中のオルトリン酸を摂取し、ポリリ
ン酸として菌体内に蓄積する。また、アンモニア性窒素
(NH4‐N)は硝酸性(NO3‐N)あるいは亜硝酸性
窒素(NO2‐N)に酸化される。これら有機物、リ
ン、アンモニア性窒素などの汚濁物質の一部は、活性汚
泥の増殖にも利用される。
【0031】活性汚泥と下水の混合液は最終沈殿池30
に導かれ、活性汚泥が重力沈降する。最終沈殿池30の
上澄液は通常、塩素殺菌処理した後に、河川や海に放流
される。一方、沈殿した高濃度の活性汚泥は、その大部
分が汚泥返送設備60により、返送汚泥として嫌気槽2
0に返送され、微生物増殖分に相当する一部の活性汚泥
が余剰汚泥として汚泥排出設備90で系外に排出され、
脱水や焼却等の汚泥処理工程を経て処理される。
に導かれ、活性汚泥が重力沈降する。最終沈殿池30の
上澄液は通常、塩素殺菌処理した後に、河川や海に放流
される。一方、沈殿した高濃度の活性汚泥は、その大部
分が汚泥返送設備60により、返送汚泥として嫌気槽2
0に返送され、微生物増殖分に相当する一部の活性汚泥
が余剰汚泥として汚泥排出設備90で系外に排出され、
脱水や焼却等の汚泥処理工程を経て処理される。
【0032】この活性汚泥プロセスにおいて、最終沈殿
池30からの放流水は、放流水域の溶存酸素を消費する
ことがなく、また汚染を進行させない水質を目標として
いる。この水質確保のためには有機汚濁物質を除去し、
栄養塩類であるリンを除去することが重要である。
池30からの放流水は、放流水域の溶存酸素を消費する
ことがなく、また汚染を進行させない水質を目標として
いる。この水質確保のためには有機汚濁物質を除去し、
栄養塩類であるリンを除去することが重要である。
【0033】嫌気槽20において、活性汚泥は嫌気状態
でオルトリン酸を放出するため、その入口よりも出口の
リン濃度が高くなる。しかし、好気槽21の好気状態下
で、活性汚泥は嫌気槽20によるリン放出量以上のオル
トリン酸を菌体内に摂取するので、その出口のオルトリ
ン酸が流入下水中より少なくなり、結果的に放流水のリ
ンが減少する。
でオルトリン酸を放出するため、その入口よりも出口の
リン濃度が高くなる。しかし、好気槽21の好気状態下
で、活性汚泥は嫌気槽20によるリン放出量以上のオル
トリン酸を菌体内に摂取するので、その出口のオルトリ
ン酸が流入下水中より少なくなり、結果的に放流水のリ
ンが減少する。
【0034】このような活性汚泥のリンの放出と過剰摂
取による生物学的リン除去法は、嫌気槽20の嫌気状態
を維持してリン放出が正常になされていることを前提と
したプロセスであり、リン放出が不十分であるとリン過
剰摂取は進行せず、極端な場合には流入水より放流水の
リンが増加することもある。
取による生物学的リン除去法は、嫌気槽20の嫌気状態
を維持してリン放出が正常になされていることを前提と
したプロセスであり、リン放出が不十分であるとリン過
剰摂取は進行せず、極端な場合には流入水より放流水の
リンが増加することもある。
【0035】本実施例では、このような生物学的リン除
去能力を補完するために、好気槽21の出口部に凝集剤
を注入する凝集剤注入ポンプ150、ポリ塩化アルミニ
ウム(PAC)などの金属塩凝集剤を貯える凝集剤タン
ク151、及び計算機で構成される凝集剤制御装置30
0を設け、DO計200による流入下水の計測値に基づ
いて凝集剤注入ポンプ150を制御する。生物反応槽で
除去できなかったリンは、凝集剤の金属陽イオンによっ
てオルトリン酸が不溶化されて、最終沈殿池30で沈降
除去される。
去能力を補完するために、好気槽21の出口部に凝集剤
を注入する凝集剤注入ポンプ150、ポリ塩化アルミニ
ウム(PAC)などの金属塩凝集剤を貯える凝集剤タン
ク151、及び計算機で構成される凝集剤制御装置30
0を設け、DO計200による流入下水の計測値に基づ
いて凝集剤注入ポンプ150を制御する。生物反応槽で
除去できなかったリンは、凝集剤の金属陽イオンによっ
てオルトリン酸が不溶化されて、最終沈殿池30で沈降
除去される。
【0036】DO計200は嫌気槽20の入口に設置
し、微生物反応前の流入水の溶存酸素(DO)を計測す
る。一般に、流入下水中のDOは0.1〜10.0 mg/l、嫌
気槽20では0.0〜1.0 mg/l、好気槽21では1.0 mg
/l以上を示す。
し、微生物反応前の流入水の溶存酸素(DO)を計測す
る。一般に、流入下水中のDOは0.1〜10.0 mg/l、嫌
気槽20では0.0〜1.0 mg/l、好気槽21では1.0 mg
/l以上を示す。
【0037】凝集剤制御装置300は測定周期毎に、D
O計200から流入下水のDO計測値を入力し、リン除
去能力判定部301でDO値に対応するT1時間後のリ
ン除去率を演算して予測し、予め設定されている判定し
きい値302と比較する。なお、判定部301は流入水
のDOとリン除去率の線形関係を示す演算式またはデー
タテーブルを具備している。この結果、リン除去率がし
きい値以下であれば、生物反応槽のリン除去はT1時間
後には不良になると判定する。T1時間は、嫌気槽20
の入口に流入した下水が好気槽21の出口に達するまで
の滞留時間に相当する。
O計200から流入下水のDO計測値を入力し、リン除
去能力判定部301でDO値に対応するT1時間後のリ
ン除去率を演算して予測し、予め設定されている判定し
きい値302と比較する。なお、判定部301は流入水
のDOとリン除去率の線形関係を示す演算式またはデー
タテーブルを具備している。この結果、リン除去率がし
きい値以下であれば、生物反応槽のリン除去はT1時間
後には不良になると判定する。T1時間は、嫌気槽20
の入口に流入した下水が好気槽21の出口に達するまで
の滞留時間に相当する。
【0038】次に、凝集剤注入制御部310は、リン除
去能力判定部301からリン除去不良の判定結果を受け
取ると、予め設定されている処理水流量当たりの凝集剤
量311と、当該DOと同時測定した処理水流量、すな
わち流量計210による流入水量Qiと流量計220に
よる返送汚泥流量Qrの和とから、凝集剤の注入量を算
出する。そして、およそT1時間後に、算出した所定注
入量となるように凝集剤注入ポンプ150を制御する。
去能力判定部301からリン除去不良の判定結果を受け
取ると、予め設定されている処理水流量当たりの凝集剤
量311と、当該DOと同時測定した処理水流量、すな
わち流量計210による流入水量Qiと流量計220に
よる返送汚泥流量Qrの和とから、凝集剤の注入量を算
出する。そして、およそT1時間後に、算出した所定注
入量となるように凝集剤注入ポンプ150を制御する。
【0039】凝集剤制御装置300は、複数台の凝集剤
注入ポンプ150の起動または停止を行なう台数制御に
よって所定注入量の凝集剤を注入する。あるいは、凝集
剤注入ポンプ150の回転数制御によって凝集剤注入量
を制御してもよい。
注入ポンプ150の起動または停止を行なう台数制御に
よって所定注入量の凝集剤を注入する。あるいは、凝集
剤注入ポンプ150の回転数制御によって凝集剤注入量
を制御してもよい。
【0040】また、凝集剤制御装置300は表示部32
0を有し、DOやリン除去率の数値を表示し、レベルに
よって表示色を変えたりアラームを出力してもよい。
0を有し、DOやリン除去率の数値を表示し、レベルに
よって表示色を変えたりアラームを出力してもよい。
【0041】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
5は、嫌気槽、無酸素槽、好気槽を用いたA2O法の下
水処理設備への一適用例を示す。図1と同等の要素には
同一の符号を付してある。
5は、嫌気槽、無酸素槽、好気槽を用いたA2O法の下
水処理設備への一適用例を示す。図1と同等の要素には
同一の符号を付してある。
【0042】本実施例は、好気槽21出口部の混合液を
循環ポンプ141で無酸素槽22に循環する。無酸素槽
22では嫌気槽20からの下水と返送汚泥の混合水、及
び好気槽21からの循環水を機械撹拌設備42で撹拌
し、曝気用の空気を送気せずに無酸素状態とすること
で、好気槽21で生成された硝酸性あるいは亜硝酸性窒
素を窒素ガスに還元して除去する。
循環ポンプ141で無酸素槽22に循環する。無酸素槽
22では嫌気槽20からの下水と返送汚泥の混合水、及
び好気槽21からの循環水を機械撹拌設備42で撹拌
し、曝気用の空気を送気せずに無酸素状態とすること
で、好気槽21で生成された硝酸性あるいは亜硝酸性窒
素を窒素ガスに還元して除去する。
【0043】凝集剤制御装置300は、図1の場合と同
様に、リン除去能力判定部301でDO値に対応するT
2時間(嫌気槽21、無酸素槽22及び好気槽21の滞
留時間)後のリン除去率を演算して予測し、予め設定さ
れている判定しきい値302と比較する。この結果、リ
ン除去率がしきい値以下であれば、生物反応槽のリン除
去はT2時間後には不良になると判定し、判定結果を凝
集剤注入制御部310に通知する。
様に、リン除去能力判定部301でDO値に対応するT
2時間(嫌気槽21、無酸素槽22及び好気槽21の滞
留時間)後のリン除去率を演算して予測し、予め設定さ
れている判定しきい値302と比較する。この結果、リ
ン除去率がしきい値以下であれば、生物反応槽のリン除
去はT2時間後には不良になると判定し、判定結果を凝
集剤注入制御部310に通知する。
【0044】凝集剤注入制御部310における凝集剤注
入量の決定は、図1の実施例の場合と同様に、予め設定
されている処理水流量当たりの凝集剤量と、処理水流量
に基づいて算出する。処理水流量は、流量計210によ
る流入水量Qi、流量計220による返送汚泥流量Qr
及び流量計230による循環水流量Qjの和となる。
入量の決定は、図1の実施例の場合と同様に、予め設定
されている処理水流量当たりの凝集剤量と、処理水流量
に基づいて算出する。処理水流量は、流量計210によ
る流入水量Qi、流量計220による返送汚泥流量Qr
及び流量計230による循環水流量Qjの和となる。
【0045】本実施例によれば、窒素も同時に除去する
A2O法では、硝化阻害の要因となる凝集剤を必要量に
低減できるので、活性汚泥への悪影響を低減できる。
A2O法では、硝化阻害の要因となる凝集剤を必要量に
低減できるので、活性汚泥への悪影響を低減できる。
【0046】ところで、凝集剤注入量は放流水のリン濃
度と目標値の偏差から算出してもよい。図5に示すよう
に、凝集剤注入制御部310はリン除去不良の判定と処
理水流量Q(Qi+Qr+Qj)を受け取ると、生物反
応槽の滞留時間(T2)の経過後、沈殿池30の出口
(又は好気槽21の出口)に設けたリン濃度計240か
ら放流水のリン濃度計測値Poを取り込み、予め設定さ
れている放流水のリン濃度目標値Pmを上回る偏差分△
Pを求める。そして、処理水流量Qと偏差分△Pから、
放流水のリン濃度を目標値Pm以下に維持するのに必要
な凝集剤量を求め、凝集剤注入ポンプ150を制御す
る。これによれば、注入する凝集剤量を必要最小限に制
御できる。
度と目標値の偏差から算出してもよい。図5に示すよう
に、凝集剤注入制御部310はリン除去不良の判定と処
理水流量Q(Qi+Qr+Qj)を受け取ると、生物反
応槽の滞留時間(T2)の経過後、沈殿池30の出口
(又は好気槽21の出口)に設けたリン濃度計240か
ら放流水のリン濃度計測値Poを取り込み、予め設定さ
れている放流水のリン濃度目標値Pmを上回る偏差分△
Pを求める。そして、処理水流量Qと偏差分△Pから、
放流水のリン濃度を目標値Pm以下に維持するのに必要
な凝集剤量を求め、凝集剤注入ポンプ150を制御す
る。これによれば、注入する凝集剤量を必要最小限に制
御できる。
【0047】この場合、リン濃度計240はリン除去不
良の判定に対応する期間のみ計測し、かつ流入水DOの
計測周期より十分長い周期としてよい。これにより、連
続計測設備によらない計測器の使用を可能にする。
良の判定に対応する期間のみ計測し、かつ流入水DOの
計測周期より十分長い周期としてよい。これにより、連
続計測設備によらない計測器の使用を可能にする。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、流入下水の溶存酸素
(DO)の計測値から水処理プラントの生物学的リン除
去能力の良否を予測できるので、リン除去能力の悪化を
補完する凝集剤の注入を適正に管理して、放流水の良好
な水質を維持する効果がある。
(DO)の計測値から水処理プラントの生物学的リン除
去能力の良否を予測できるので、リン除去能力の悪化を
補完する凝集剤の注入を適正に管理して、放流水の良好
な水質を維持する効果がある。
【0049】また、DOの推移から凝集剤の注入開始、
終了タイミングを把握できるので、凝集剤の注入時期を
適正に管理して必要最小限の注入量とし、運転コストと
活性汚泥への影響を低減できる効果がある。
終了タイミングを把握できるので、凝集剤の注入時期を
適正に管理して必要最小限の注入量とし、運転コストと
活性汚泥への影響を低減できる効果がある。
【0050】さらに、比較的安価でメンテナンスの容易
なDO計を用いるので、既存の水処理プラントにも容易
に適用できる効果がある。
なDO計を用いるので、既存の水処理プラントにも容易
に適用できる効果がある。
【図1】本発明の一実施例を示す下水活性汚泥プロセス
の構成図。
の構成図。
【図2】流入水DOとリン放出量の関係を示す特性図。
【図3】流入水DOとリン除去率の関係を示す特性図。
【図4】リン放出量とリン除去率の関係を示す特性図。
【図5】本発明の他の実施例を示す下水活性汚泥プロセ
スの構成図。
スの構成図。
【符号の説明】 15…最初沈殿池、20…嫌気槽、21…好気槽、22
…無酸素槽、30…最終沈殿池、40…散気管、41,
42…機械撹拌設備、60…返送汚泥設備、70…汚泥
返送管、80…汚泥排出管、90…余剰汚泥設備、11
0…ブロワ、130…空気管、140…循環水管、14
1…循環ポンプ、150…凝集剤注入ポンプ、151…
凝集剤タンク、200…DO計、210,220,23
0…流量計、300…凝集剤制御装置、301…リン除
去能力判定部、310…凝集剤注入制御部、320…表
示部。
…無酸素槽、30…最終沈殿池、40…散気管、41,
42…機械撹拌設備、60…返送汚泥設備、70…汚泥
返送管、80…汚泥排出管、90…余剰汚泥設備、11
0…ブロワ、130…空気管、140…循環水管、14
1…循環ポンプ、150…凝集剤注入ポンプ、151…
凝集剤タンク、200…DO計、210,220,23
0…流量計、300…凝集剤制御装置、301…リン除
去能力判定部、310…凝集剤注入制御部、320…表
示部。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 水処理プロセスにおける凝集剤注入制
御方法及び装置
御方法及び装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市下水や産業排
水あるいは水道原水を生物学的に処理する水処理プロセ
スに係わり、特に、流入水中のリンを安定に除去する凝
集剤注入制御方法及び装置に関する。
水あるいは水道原水を生物学的に処理する水処理プロセ
スに係わり、特に、流入水中のリンを安定に除去する凝
集剤注入制御方法及び装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明の目的は、上記した従来技術の状況
に鑑み、リン濃度の連続計測を使用することなく、生物
学的リン除去能力をリアルタイムに予測して、その低下
時のみ補完的に、さらには最小限に凝集剤を注入できる
水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法および装置
を提供することにある。
に鑑み、リン濃度の連続計測を使用することなく、生物
学的リン除去能力をリアルタイムに予測して、その低下
時のみ補完的に、さらには最小限に凝集剤を注入できる
水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法および装置
を提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】上記目的を達成する本発明は、微生物を嫌
気状態、次いで好気状態とする生物反応槽の水処理プロ
セスで、流入水中の溶解性リンを過剰摂取して放流水の
リンを除去する方法において、流入水中の溶存酸素濃度
(DO)と生物学的リン除去能力を示すリン除去率の所
定関係に基づいて、サンプリングタイミング毎に計測し
た流入水のDOからリン除去率を求め、求めた除去率が
一定値以下となる場合に凝集剤を注入する間欠制御を行
なうことを特徴とする。
気状態、次いで好気状態とする生物反応槽の水処理プロ
セスで、流入水中の溶解性リンを過剰摂取して放流水の
リンを除去する方法において、流入水中の溶存酸素濃度
(DO)と生物学的リン除去能力を示すリン除去率の所
定関係に基づいて、サンプリングタイミング毎に計測し
た流入水のDOからリン除去率を求め、求めた除去率が
一定値以下となる場合に凝集剤を注入する間欠制御を行
なうことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】前記流入水のDOとリン除去率の所定関係
はほぼ逆比例となる。また、前記一定値以下の場合に注
入する凝集剤の量は、当該処理プロセスにおける放流水
のリン濃度の実績値に基づいて決定され、リン濃度を目
標値以下に維持できる基準凝集剤量と、前記生物反応槽
の処理水量の計測値から求める。なお、凝集剤の注入必
要時に放流水のリン濃度を測定し、目標値との差分から
注入量を決定することもできる。
はほぼ逆比例となる。また、前記一定値以下の場合に注
入する凝集剤の量は、当該処理プロセスにおける放流水
のリン濃度の実績値に基づいて決定され、リン濃度を目
標値以下に維持できる基準凝集剤量と、前記生物反応槽
の処理水量の計測値から求める。なお、凝集剤の注入必
要時に放流水のリン濃度を測定し、目標値との差分から
注入量を決定することもできる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】さらに、上記目的を達成する本発明は、上
流側から嫌気槽と好気槽を有する生物反応槽と、その下
流の沈殿池と、前記好気槽にリン除去用の凝集剤注入装
置とを備える水処理プロセスにおいて、流入水の溶存酸
素(DO)計測手段と、該計測手段で計測したDOから
前記生物反応槽のリン除去能力の良否を判定するリン除
去判定手段と、該判定手段で能力不良と判定された場合
に前記凝集剤注入装置に凝集剤の注入指示を与える凝集
剤注入制御手段を設けたことを特徴とする。
流側から嫌気槽と好気槽を有する生物反応槽と、その下
流の沈殿池と、前記好気槽にリン除去用の凝集剤注入装
置とを備える水処理プロセスにおいて、流入水の溶存酸
素(DO)計測手段と、該計測手段で計測したDOから
前記生物反応槽のリン除去能力の良否を判定するリン除
去判定手段と、該判定手段で能力不良と判定された場合
に前記凝集剤注入装置に凝集剤の注入指示を与える凝集
剤注入制御手段を設けたことを特徴とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 昭二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 早坂 敏郎 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 木村 章夫 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 田代 義昭 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 (72)発明者 大沢 義行 東京都荒川区荒川八丁目25番1号 東京都 下水道局 三河島処理場内 (72)発明者 安藤 三郎 東京都足立区宮城二丁目1番14号 東京都 下水道局 小台処理場内
Claims (6)
- 【請求項1】 微生物を嫌気状態、次いで好気状態とす
る生物反応槽の水処理プロセスで、流入水中の溶解性リ
ンを過剰摂取して放流水のリンを除去する方法におい
て、 流入水中の溶存酸素濃度(DO)と生物学的リン除去能
力を示すリン除去率の所定関係に基づいて、サンプリン
グ時毎に計測した流入水のDOからリン除去率を求め、
この除去率が一定値以下となる場合に凝集剤を注入する
間欠制御を行なうことを特徴とする水処理プロセスのリ
ン除去方法。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記流入水のDOとリン除去率の所定関係は、ほぼ逆比
例となることを特徴とする水処理プロセスのリン除去方
法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、 前記凝集剤の所定量は、当該処理プロセスにおける放流
水のリン濃度の実績値に基づく基準凝集剤量と前記生物
反応槽の処理水量の計測値から求めることを特徴とする
水処理プロセスのリン除去方法。 - 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記凝集剤の注入は当該DOの測定から所定時間後に実
行され、この所定時間は前記生物反応槽の滞留時間を目
安として予め設定されることを特徴とする水処理プロセ
スのリン除去方法。 - 【請求項5】 上流側から嫌気槽と好気槽を有する生物
反応槽と、その下流の沈殿池と、前記好気槽にリン除去
用の凝集剤注入装置とを備える水処理システムにおい
て、 流入水の溶存酸素(DO)計測手段と、該計測手段で計
測したDOから前記生物反応槽のリン除去能力の良否を
判定するリン除去判定手段と、該判定手段で能力不良と
判定された場合に前記凝集剤注入装置に凝集剤の注入指
示を与える凝集剤注入制御手段を設けたことを特徴とす
る水処理システム。 - 【請求項6】 請求項5において、 前記リン除去判定手段は、前記リン除去率を求めるため
に流入水のDOとリン除去率との所定関係を演算式また
はテーブルで予め設定し、計測したDOから演算したリ
ン除去率が所定値よりも低い場合にリン除去不良と判定
することを特徴とする水処理システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34104497A JPH11169887A (ja) | 1997-12-11 | 1997-12-11 | 水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34104497A JPH11169887A (ja) | 1997-12-11 | 1997-12-11 | 水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11169887A true JPH11169887A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18342724
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34104497A Pending JPH11169887A (ja) | 1997-12-11 | 1997-12-11 | 水処理プロセスにおける凝集剤注入制御方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11169887A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001353496A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-25 | Toshiba Corp | 下水処理システムおよび計測システム |
| JP2003190967A (ja) * | 2001-12-25 | 2003-07-08 | Kurita Water Ind Ltd | 晶析脱リン方法及び晶析脱リン装置 |
| JP2005125152A (ja) * | 2003-10-21 | 2005-05-19 | Kurita Water Ind Ltd | 水処理方法及び水処理装置 |
| JP2007245146A (ja) * | 2007-03-12 | 2007-09-27 | Toshiba Corp | 下水処理システムおよび計測システム |
| CN102153232A (zh) * | 2011-03-01 | 2011-08-17 | 哈尔滨工业大学 | 侧流循环baf强化除磷系统及其处理城市污水的方法 |
| JP2019171235A (ja) * | 2018-03-27 | 2019-10-10 | 株式会社九電工 | 排水処理装置 |
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1997
- 1997-12-11 JP JP34104497A patent/JPH11169887A/ja active Pending
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