JPH11171652A - 炭化珪素焼結体の製造方法 - Google Patents

炭化珪素焼結体の製造方法

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JPH11171652A
JPH11171652A JP9339181A JP33918197A JPH11171652A JP H11171652 A JPH11171652 A JP H11171652A JP 9339181 A JP9339181 A JP 9339181A JP 33918197 A JP33918197 A JP 33918197A JP H11171652 A JPH11171652 A JP H11171652A
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silicon carbide
powder
carbide powder
silicon
producing
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Fumio Odaka
文雄 小高
Taro Miyamoto
太郎 宮本
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度特性に優れた炭化珪素焼結体が得られ、
強度を必要とする分野に有効な素材を提供する。 【解決手段】 炭化珪素粉体と炭素粉体または炭素源と
なる有機物質とからなる混合粉末に有機質バインダーを
溶解した水に分散させ、鋏込み成形し、得られた成形体
を真空あるいは不活性ガス下で仮焼し、該仮焼体に加熱
下で溶融金属シリコンを浸透させて得られる炭化珪素焼
結体の製造法において、前記炭化珪素粉体として、炭化
珪素粉末を粉砕・分級するする手段によって得られた炭
化珪素粉体を用いる。この粉砕手段としては高圧気流式
粉砕装置等が使用され、これによって平均粒径が1.5
0〜8.00μmの炭化珪素粉体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭化珪素粉体と炭素
粉体または炭素源となる有機物質とからなる混合粉体に
有機質バインダーを添加して成形し、得られた成形体を
真空あるいは不活性ガス下で仮焼し、得られた仮焼体に
加熱下で溶融金属シリコンを浸透させて得られる炭化珪
素焼結体の製造方法に関するもので、強度、耐熱、耐熱
衝撃性の必要とされる炉治具、バーナー部材、および半
導体工業界で耐熱性が必要とされる治具、例えば半導体
の拡散、酸化処理などに使用されるプロセス管等、さら
にウエハボート等の強度が要求される用途に好適な炭化
珪素焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、炭化珪素焼結体は1000℃
を超える高温下においても良好な強度、耐熱性、耐熱衝
撃性、耐摩耗性を有することから高温領域で使用される
部材として注目されている。さらに、近年半導体工業界
では耐熱性の劣る石英治具の代替材料として炭化珪素焼
結体が使われつつある。しかし、この炭化珪素焼結体を
製造する方法としては、炭化珪素粉体と炭素粉体または
炭素源となる有機物質とからなる混合粉末に有機質バイ
ンダーを添加して鋳込みあるいは押し出し成形、プレス
成形等により成形し、得られた成形体を真空下あるいは
不活性ガス下で有機質バインダーを熱分解し、一部を炭
素源として残留させた仮焼体を得ている。次いで加熱下
で仮焼体に溶融金属シリコンを浸透させて炭素粉体、お
よび上記残留炭素と反応させ炭化珪素を生成させる。こ
こで用いる仮焼体は多孔質であり、容易に金属シリコン
が浸透し炭素源と反応し成形体中に最初から存在する炭
化珪素を包囲する。一部反応に預からなかった金属シリ
コンは凝固時に体積膨張を行うため気孔が残りにくい焼
結体がえられる。
【0003】このような炭化珪素焼結体の製造方法にお
いて、溶融金属シリコンの浸透を容易にするために種々
な方法がとられている。最も容易であるのは炭化珪素の
粒度を大きくし、気孔を大きくして行う方法であるが、
この方法では仮焼体の強度がなく、ハンドリングに注意
を要する。これらの改良として、2種あるいは3種の異
なった粒度を組み合わせているが、所期する効果が得ら
れない。これらの仮焼体に溶融金属シリコンを浸透させ
てもこの溶融金属シリコンの浸透が仮焼体中で途切れた
りするため不均一な組織となり、特性、特に強度の点で
劣っている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】本発明の目的は、上記事情に鑑みなされた
もので仮焼体の強度を高めるとともに効率良く金融金属
シリコンが浸透でき、強度が大きい炭化珪素焼結体を効
率よく製造することができる炭化珪素焼結体の製造方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、従来使
われている炭化珪素粉体の粒度より小さくし、充填密度
を高め、仮焼体の密度を高める炭化珪素粉体の粉砕法を
見出した結果、得られたものである。すなわち、本発明
は、炭化珪素粉末を粉砕・分級して得られる微粒の炭化
珪素粉体を用いることにより成形体のかさ密度が上がる
ことを見出した。この成形体をシリコン金属含浸による
反応焼結を行ったところ、従来に見られない強度が発現
されることを見出し、本発明を完成したものである。し
たがって、本発明は、炭化珪素粉体と炭素粉体または炭
素源となる有機物質とからなる混合粉末に有機質バイン
ダーを添加して成形し、得られた成形体を真空下あるい
は不活性ガス下で仮焼し、得られた仮焼体に加熱下で溶
融シリコンを浸透させて得られる反応焼結炭化珪素製造
法において、炭化珪素粉体として、炭化珪素粉末を粉砕
・分級する手段手段によって得られる炭化珪素粉体を用
いることを特徴とする炭化珪素焼結体の製造方法であ
る。
【0006】上記の炭化珪素粉末を粉砕・分級するする
手段としては、例えば、高圧気流式粉砕装置が好適であ
り、得られた炭化珪素粉体の平均粒径は1.50〜8.
00μmが望ましい。また、炭化珪素粉末は、(1)液
状の珪素化合物(例えば、エチルシリケート)と(2)
加熱により炭素を生成する液状の有機化合物と(3)重
合または架橋触媒とを均一に混合して得られた混合物を
固化して固形物を得る固化工程と、得られた固形物を非
酸化性雰囲気下で加熱炭化した後、さらに非酸化性雰囲
気下で焼結する焼結工程とを含む製造方法により得られ
たものが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を詳細に
説明する。この炭化珪素焼結体を得る原料として用いら
れる炭化珪素粉末はα型、β型、非晶質或いはこれらの
混合物等が挙げられるが、特にβ型炭化珪素粉末が好適
に用いられる。このβ型炭化珪素粉末のグレードには特
に制限はなく、例えば、一般に市販されているβ型炭化
珪素粉末を用いることもできる。なお、高純度の炭化珪
素焼結体を得るためには原料の炭化珪素粉末として高純
度の炭化珪素粉体を用いればよい。
【0008】高純度の炭化けい素粉末は、例えば、少な
くとも1種以上の液状の珪素化合物を含む炭素源と、加
熱により炭素を生成する少なくとも1種以上の液状の有
機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を均質
に混合して得られた固形物を非酸化性雰囲気で焼成工程
とを含む製造方法により得ることができる。液状の珪素
化合物を含む珪素源としては、例えば、液状シリコン化
合物かあり、これらは固体状のシリコン化合物と併用す
ることができる。
【0009】高純度の炭化珪素粉末に用いられる珪素化
合物(以下、適宜珪素源と称する)としては、液状のも
のと固体のものとを併用することができるが、少なくと
も一種は液状のものから選ばれなくてはならない。液状
のものとしては、アルコキシシラン(モノ−、ジ−、ト
リ−、テトラ−)及びテトラアルコキシシランの重合体
が用いられる。アルコキシシランの中ではテトラアルコ
キシシランが好適に用いられ、具体的には、メトキシシ
ラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシ
ラン等が挙げられるが、ハンドリングの点からはエトキ
シシランが好ましい。また、テトラアルコキシシランの
重合体としては、重合度が2〜15程度の低分子重合体
(オリゴマー)及びさら重合度が高い珪酸ポリマーで液
状のものが挙げられる。これと併用可能な固体状のもの
としては、酸化珪素が挙げられる。本発明において酸化
珪素とは、SiOの他シリカゾル(コロイド状超微細シ
リカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含む)、
二酸化珪素(シリカゾル、微細シリカ、石英粉体)等を
含む。
【0010】これらの珪素源のなかでも、均質性やハン
ドリング性が良好な観点から、テトラキシシランのオリ
ゴマー及びテトラキシシランのオリゴマーと微粉体シリ
カとの混合物等が好適である。また、これらの珪素源は
高純度の物質が用いられ、初期の不純物含有量が20p
pm以下であることが好ましく、5ppm以下であるこ
とがさらに好ましい。
【0011】また、高純度炭化珪素粉末の製造に使用さ
れる加熱により炭素を生成する有機化合物としては、液
状のものの他、液状のものと固体のものとを併用するこ
とができ、残炭率が高く、且つ触媒若しくは加熱により
重合又は架橋する有機化合物、具体的には例えば、フェ
ノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、
ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマ
ーが好ましく、その他、セルロース、蔗糖、ピッチ、タ
ール等の液状物も用いられ、特にレジール型フェノール
樹脂が好ましい。また、その純度は目的により適宜制御
選択が可能であるが、特に高純度の炭化珪素粉末が必要
な場合には、各金属を5ppm以上含有していない有機
化合物を用いることが望ましい。
【0012】本発明における炭素と珪素の比(以下、C
/Si比と略記)は混合物を1000℃にて炭化して得
られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義さ
れる。化学量論的には、C/Siが3.0の時に生成炭
化珪素中の遊離炭素が0%となるはずであるが、実際に
は同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si比
において遊離炭素が発生する。この生成炭化珪素粉末中
の遊離炭素量が焼結体等の製造用途に適当でない量にな
らないように予め配合を決定することが重要である。通
常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成での焼成で
は、C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑
制することができ、この範囲を好適に用いることができ
る。C/Si比を2.5以上にすると遊離炭素が顕著に
増加するが、この遊離炭素は粒成長を抑制する効果を持
つため、粒子形成の目的に応じて適宜選択してもよい。
【0013】但し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧で焼成
する場合は必ずしも前記C/Si比の範囲に限定するも
のではない。なお、遊離炭素の焼結の際の作用は、本発
明で用いられる炭化珪素粉末の表面に被覆された非金属
系焼結助剤に由来する炭素によるものに比較して非常に
弱いため、基本的には無視することができる。
【0014】本発明の炭化ケイ素粉末は、前記の常温で
液状のケイ素化合物と、炭素源とをよく混合した後、こ
れらの化合物と均一に溶化する触媒とを均質に混合して
混合物を得るものであるが、触媒はこれらの原料を十分
攪拌した後に添加することが好ましい。
【0015】本発明の炭化ケイ素粉末を得るにあたって
使用される触媒としては、少なくとも有機化合物と均一
に溶化し、炭素原子、水素原子及び酸素原子のみから構
成される化合物が好ましく、具体的には、反応に使用さ
れる有機化合物と均一に溶化しうる、カルボキシル基を
含む化合物が好ましい。
【0016】カルボキシル基を含む化合物としては、例
えば、飽和又は不飽和のカルボン酸、ジカルボン酸類、
芳香族カルボン酸、なかでも、飽和脂肪族ジカルボン酸
類、不飽和脂肪族カルボン酸類及びその誘導体等が好適
である。好ましい触媒としては、具体的には、マレイン
酸(pKa=1.75)、アクリル酸(pKa=4.2
6)、シュウ酸(pKa1 =1.04、pKa2 =3.
82)、イタコン酸(pKa1 =3.85、pKa2
5.45)、マロン酸(pKa1 =2.62、pKa2
=5.28)、コハク酸(pKa1 =4.00、pKa
2 =5.24)等が挙げられ、なかでもpKa、水に対
する溶解度の観点からマレイン酸及びその誘導体から選
択される少なくとも1種が好ましい。マレイン酸誘導体
としては、無水マレイン酸等が挙げられる。なお、芳香
族カルボン酸としては、サリチル酸(pKa=2.8
1)、フェノキシ酢酸(pKa=2.99)、フタル酸
(pKa=2.75)等が挙げられる。
【0017】本発明に係る触媒であるマレイン酸を例に
挙げれば、(1) pKaの値がトルエンスルホン酸(pK
a=1.4)にほぼ匹敵し(pKa=1.75)、酸強
度がある、(2) 不飽和結合とカルボキシル基両方を分子
内に含むため、疎水性部分親水性部分同士の親和性を有
しており、ケイ素源と炭素源を均一混合し易い、(3)反
応自体が強い発熱反応ではないため、硬化反応が緩やか
で、触媒の添加量により反応速度を制御しうる等の利点
を有するものである。
【0018】本発明の製造方法に用いる混合物の配合比
としては、例えば、ケイ素源100重量部に対して、炭
素源が40〜60重量部、触媒が5〜10重量部程度で
あることが好ましい。触媒は、不純物を含有しない溶媒
に溶解して配合することもでき、例えば、水、アセトン
等の飽和溶液として配合することができる。この混合物
を均質に混合することが、その後の炭化・焼成工程の均
一な反応に重要であるため、混合物の均質度合いに応じ
適宜、混合物に界面活性剤を添加してもよい。ここで用
い得る界面活性剤としては、スパン(Span)20、ツィ
ーン(Tween )20(商品名、関東化学社製)などが挙
げられ、添加量としては、混合物総量に対して5〜10
重量%程度であることが好ましい。
【0019】こうして、配合後によく攪拌されて均一化
された混合物は焼成工程に付されるが、その前処理とし
て、あらかじめ混合物を非酸化雰囲気下で加熱し、固化
してもよい。即ち、必要に応じて、該混合物を窒素、ア
ルゴン等の非酸化性雰囲気中800℃〜1000℃の温
度において30〜120分間加熱することで炭化する工
程を加えてもよい。こうして得られた炭化物は、アルゴ
ン雰囲気中において、1350℃〜2000℃で加熱す
ることにより炭化ケイ素になる。焼成温度と時間は希望
する粒径などの特性に応じて適宜選択できるが、より効
率的な生産のためには、1600〜1900℃での焼成
が好ましい。
【0020】この炭化ケイ素粉末は、粉砕、分級工程を
経て、平均粒径が1.50〜8.00mであり、かさ比
重が1.1〜1.9g/cm3 となるよう制御する。粒
径が1.50μm未満であると、スラリー調製の際、粘
度が高くなりすぎて鋳込み性が低下し、成形体を製造す
る際に乾燥切れ等が発生しやすくなり好ましくない。ま
た、8.00μmを超えると比表面積が小さく、即ち、
隣接する粉体との接触面積が小さくなって成形性が低下
する虞があり、スラリー調製の際にも、粒子の沈降が生
じやすくなり、いずれも好ましくない。この平均粒径は
常法、例えば、レーザー法回折法により測定することが
できる。
【0021】また、粒度分布は、その粉末の粒度分布よ
り算出される90%累積径(D90)と10%累積径(D
10)との比、即ち、D90/D10の値が8〜15であるこ
とが好ましい。D90/D10の値が15を超えて粒度分布
が広くなると、好適な平均粒径よりも大きい粒子や小さ
い粒子が多く混入することになり、いずれの粒径に偏っ
ても、前記したのと同様の不都合が生じやすくなり、一
方、8未満であると粒子の充填率が低くなるため、得ら
れる成形体のかさ比重が小さくなり、いずれも好ましく
ない。
【0022】また、かさ比重が1.1g/cm3 未満で
あるとスラリーを調製する際に、気孔を満たすための水
分量が多く必要になるため好ましくなく、一方、このか
さ比重は大きければ大きいほど成形性の観点からは好ま
しいが、製造の簡易性の観点から、現実的には1.9g
/cm3 以下が好適である。粉末のかさ比重は、以下の
ようにして求める。即ち、直径50.3mm、高さ5
0.3mm(容積100cm3 )の円筒容器に円筒のキ
ャップを接続して、試験粉体を24メッシュのふるいを
通して上方から均一にキャップの上面まで供給する。次
に、タップ高さ18mmのタッピングを180回行った
後、キャップを外して、円筒容器上端部ですり切り秤量
して密充填状態のかさ比重を算出することができる。
【0023】炭化ケイ素粉末の製造において、金属など
の不純物の混入なく、この平均粒径とかさ比重を達成す
る粉砕、分級方法としては、粉砕装置の内壁に金属との
接触を防止しうる手段を採用してものを用いる方法、ジ
ェットミル等高圧気流式を用いた、粉砕物と粉砕装置部
材との接触が少ない装置を用いる方法などが挙げられる
が、必ずしもこれに限定されるわけではない。
【0024】次に、本発明の炭化ケイ素粉末を製造する
好適な高圧気流式粉砕装置であるジェットミル10を用
いた粉砕、分級方法について具体的に説明する。図1
は、本発明に好適に用いられる分級ローター12を備え
たジェットミル10の概略構成図である。特に原料や焼
成条件を調整しない場合、得られた粉末の粒径は5〜5
0μm程度である。この焼成された粉末をジェットミル
10の原料投入口14より投入する。粉末はダブルフラ
ップ弁16を通過して、粉砕ノズル18が対向位置に配
置された粉砕タンク20の底部へと導入される。粉砕タ
ンク20の分級ローター12配置部分は、ギャップシー
ル22、軸シール24などにより、気密性を保持しうる
ようになしてある。ここで、粉末はノズル18より噴出
する高圧の空気流に乗って加速され、粉砕タンク20内
で互いに衝突することにより粉砕が行われる。空気流
は、装置に付属して配置されたコンプレッサー26によ
り加圧され、供給される。
【0025】このとき、粉砕は粉末の粒子同士の衝突に
より行われ、粉砕のための剪断力が粉末と粉砕装置部材
とが接触することなく与えられるので、装置内の部材に
起因する不純物の混入が効果的に防止される。ジェット
ミル10による粉砕は、前記の如く、不純物の混入が少
ないが、さらに不純物の混入を完全に防止するため、粉
砕タンク内壁などの粉末と接触する部材を金属系不純物
含有量が極めて少ない樹脂材料、例えば、ポリウレタン
ゴム、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカ
ーボネート、アクリル樹脂、シリコンゴム、塩化ビニル
樹脂などで被覆することが好ましい。
【0026】粉砕され、粒径が小さくなった粉末は装置
内の上昇流に乗って、粉砕タンク20上部に配置された
分級ローター12へと搬送され、分級ローター12の回
転力により、所定の粒径となった時点でローター12を
通過し、サイクロン28へ搬送され、その下部に配置さ
れた回収容器30に補集される。サイクロン28には、
粉末の流出防止用バグフィルター32が接続され、濾過
された空気が排出される。これらの装置内の粉末との接
触部材も前記の如き金属系不純物を含まない被覆層を有
していることが好ましい。
【0027】また、より高純度の粉末を必要とする時に
は、前述の焼成時に2000〜2100℃にて5〜20
分間加熱処理を施すことにより不純物をさらに除去でき
る。
【0028】以上より、特に高純度の炭化珪素粉末を得
る方法としては、本願出願人らが先に提案した特願平7
−241856号(特開平9−48605号公報)の炭
化ケイ素単結晶製造用高純度炭化ケイ素粉体の製造方法
に記載された原料粉体の製造方法、即ち、高純度のテト
ラアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン重合体か
ら選択される1種以上を珪素源とし、加熱により炭素を
生成する高純度有機化合物を炭素源とし、これらを均質
に混合して得られた混合物を非酸化性雰囲気下において
加熱焼成して炭化珪素粉末を得る炭化珪素生成工程と、
選られた炭化珪素粉体、1700℃以上2000℃未満
の温度に保持し、該温度の保持中に、2000℃〜21
00℃の温度において5〜20分間にわたり加熱する処
理を少なくとも1回行う後処理工程を含み、前記2工程
を行うことにより、各不純物元素の含有量が0.5pp
m以下である炭化珪素粉末を得ること,等により高純度
炭化珪素粉末の製造方法等を利用することができる。
【0029】炭化珪素粉末を粉砕・分級する手段で得ら
れた炭化珪素粉体は、その後、炭素粉体または炭素源と
なる有機物質とからなる混合粉末に有機質バインダーを
溶解した水に分散させ、鋏込み成形し、得られた成形体
を真空あるいは不活性ガス下で仮焼し、該仮焼体に加熱
下で溶融金属シリコンを浸透させて得られる。
【0030】すなわち、まず、炭化珪素粉体は、炭素粉
末または炭素源となる有機物質とからなる混合粉末に有
機質バインダーを溶解した水に分散させてスラリーを得
る。この点から、炭化珪素粉末を粉砕・分級する手段で
得られた炭化珪素粉体の粒度は、1.50〜8.00μ
mである。炭化珪素粉体の粒度が1.501μm未満の
場合、スラリーのチクソトロピーが大きく、鋳込み成形
ができない。一方、8.00μmを越えると固形分の沈
降が著しく、スラリーとならない。
【0031】ここで、カーボンおよびカーボン源となる
有機物質はカーボンとしてはカーボンブラック、アセエ
チレンブラック等の熱分解カーボン、黒鉛、活性炭およ
び水分酸カーボンが挙げられる。カーボン源となる有機
物質は具体的には、残炭率の高いコールタールピッチ、
ピッチタール、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ
樹脂、フェノキシ樹脂やグルコース等の単糖類、蔗糖等
の少糖類、セルロース、デンプン等の多糖類などの糖の
各種糖類が挙げられる。これらは炭化珪素粉体と均質に
混合するという目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶
解するもの、熱可塑性或いは熱融解性のように加熱する
ことにより軟化するもの或いは液状となるものが好適に
用いられるが、なかでも、得られる成形体の強度が高い
フェノール樹脂、特に、レゾール型フェノール樹脂が好
適である。
【0032】カーボンおよびカーボン源となる有機物質
の配合量は炭化珪素粉体100重量部に対して、3重量
部〜30重量部であり、好ましくは5重量部〜25重量
部である。カーボンおよびカーボン源となる有機物質の
配合量が3重量部未満の場合、気孔が消失せず緻密体が
得られなず、30重量部を越えると、スラリーのチクソ
トロピーが大きくなり、鋳込み成形ができない。
【0033】有機バインダーは解膠剤、粉体粘着剤から
なり、公知のものが使われる。例えば解膠剤としては、
アンモニアやポリアクリル酸アンモニウム塩、粉体粘着
剤としてはポリビニルアルコール、ウレタン樹脂等が好
適に用いられる。鋳込み成形に用いる型は石膏、樹脂い
ずれでも使用出来る。高純度焼結体を得るには樹脂型が
望ましい。鋳込み後脱型し、乾燥した後、仮焼する。
【0034】仮焼は金属シリコンの融点以上で行うのが
好ましい。好ましくはシリコン浸透処理温度より高めで
仮焼するのが好ましい、仮焼の雰囲気は真空下、あるい
は、アルゴン、窒素、水素等仮焼体と反応しないガスの
雰囲気下で行う。なかでも真空下で行うのがバインダー
の熱分解に伴う発生ガスを速やかに系外に排出できるの
で好ましい。
【0035】得られた仮焼体は必要により、機械加工を
施すことができる。仮焼体への溶融シリコン浸透は公知
の方法が使われる。例えばカーボン容器中に金属シリコ
ンをいれその上に仮焼体をおき、金属シリコンの融点以
上、望ましくは1450〜1700℃で仮焼体に溶融シ
リコンを浸透させると同時に配合してあるカーボンおよ
び有機質バインダーの熱分解により生じたカーボンと反
応させる。
【0036】溶融金属シリコン浸透温度範囲として14
50℃未満では金属シリコンの融点が1420℃のため
粘性が大きく浸透しにくい。1700℃を越えると蒸発
が著しくなり炉体等に損傷を与える。このようにして高
強度の炭化珪素焼結体が得られる。
【0037】本発明の方法で得られる炭化珪素焼結体に
おける高強度発現機構は定かではないが、粉砕にあた
り、高圧気流式粉砕装置のような炭化珪素粉末同士の衝
突により粉砕粉体は通常の機械的粉砕に比べ、水との作
用性が小さいため成形体作製時のパッキング性が良いた
め、かさ密度が大きくなると考えられる。また、シリコ
ン含浸では粉砕粒が比較的均一のためSiCの周りに分
散しているカーボンとSiの反応が均一に進み、より均
一なSi/Si−SiC/SiC組織が生成され、その
結果強度が発現されると考えられる。
【0038】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に記す
が、本発明はこれらに制限を受けるものではない。な
お、特に断りのない限り「部」は『重量部』を意味す
る。 (実施例1)SiO2 含有量40重量%の高純度エチル
シリケートオリゴマー680gと含水率20%の高純度
レゾール型フェノール型樹脂305gを混合し、触媒と
して高純度p−トルエンスルホン酸の28%水溶液13
7gを加えて硬化乾燥させ、均質な樹脂状固形物を得
た。これは窒素雰囲気下で900℃、1時間炭化した。
得られたC/Si比は元素分析の結果2.40であっ
た。
【0039】この炭化物中間体400gを炭素製容器に
入れ、アルゴン雰囲気下で1750℃まで昇温し、30
分間保管した後、1850℃まで昇温し、1時間保持し
た。この1時間の保持時間中に2030℃まで昇温して
5分間保持し、1850℃に降温する操作を、保持時間
開始後15分間の後、昇温を開始し、ほぼ等間隔で3回
行った。すなわち、1850℃まで昇温し、15分間そ
の温度に保持した後に230℃まで昇温して5分間保持
し、1850℃まで降温し、15分間の後、再び昇温を
行うことを繰り返した。得られた粉末は黄緑色であっ
た。この炭化珪素粉末は、不純物含有量5ppm以下の
炭化珪素:1.5重量%のシリカを含有していた。
【0040】この炭化ケイ素粉末500gを、先に図1
で示した分級ローターを備え、粉末に接触する部分をポ
リウレタン及びポリアセタール樹脂により被覆したカウ
ンタージェットミルに投入し、粉砕タンク内部で、高圧
の空気流によって粉砕を行った。粉砕条件は、粉砕ノズ
ル空気圧:7kgf/cm2 、キャップシール空気圧:
5.5kgf/cm2 、軸シール空気圧:2kgf/c
2 、分級ローター回転数8000rpmであった。
【0041】粉砕され、分級ローターへと搬送され、分
級ローターをローターを通過してサイクロンにおいて補
集された炭化ケイ素粉末の平均粒径は2.6μmであ
り、かさ比重は1.6g/cm3 であり、粉体の粒度分
布より算出されるD90/D10は11.0であった。この
炭化珪素粉体85gと15gのカーボン(新日鉄)をポ
リアクリル酸アンモニウム0.7gを溶解した水50g
に入れ6時間ボールミルにて分散混合した。次いで水溶
性ポリウレタン(三洋化成製ユーコート)3部、及びシ
リコーン消泡剤を0.1部添加し、10分間ボールミル
にて分散混合してスラリを得た。このスラリの粘度は5
ポイズであった。
【0042】次いで得られたスラリを長さ70mm、径
10mmの石膏モールドに鋳込んだ後、脱型し、乾燥後
真雰囲気下で1600℃、0.5時間で仮焼した。得ら
れた仮焼体について、アルキメデス法により、かさ比
重、気孔率を測定した。その結果を表1に示す。
【0043】次いで仮焼体を内径60mm、高さ80m
mのカーボンるつぼに入れ仮焼体重量の2倍の高純度化
学研究所製高純度Siを入れアルゴン雰囲気下で155
0℃30分間保持し、反応焼結を行い、炭化珪素焼結体
を得た。得られた炭化珪素焼結体についても、アルキメ
デス法によりかさ比重、気孔率を測定した。その結果を
表1に示す。
【0044】(実施例2)実施例1が得られた炭化珪素
粉体90gと10gのカーボンを用いてボールミルにて
スラリとした他は、実施例1と同様にして仮焼体、焼結
体を得た。そして仮焼体、焼結体それぞれについてアル
キメデス法によりかさ比重、気孔率を測定した。その結
果を表1に示す。
【0045】(実施例3)実施例1で得られた炭化珪素
粉体80gと20gのカーボンを用いてボールミルにて
スラリとした他は、実施例1と同様にして仮焼体、焼結
体を得た。そして仮焼体、焼結体それぞれについてアル
キメデス法によりかさ比重、気孔率を測定した。その結
果を表1に示す。
【0046】(比較例1)実施例1で得られた炭化珪素
粉末をカウンタージエットミルの代わりにローラミルを
用いて解砕して中心粒径1μmとした炭化珪素粉体80
gと20gのカーボン(新日鉄社製:カーボン)をボリ
アクリル酸アンモニウム0.7gを溶解した水50gを
入れ、6時間ボールミルにて分散混合してスラリを得
た。このスラリの粘度は10ポイズであった。以下、実
施例1と同様にして仮焼体、焼結体を得た。そして仮焼
体、焼結体それぞれについてアルキメデス法によりかさ
比重、気孔率を測定した。その結果を表1に示す。
【0047】なお、実施例1〜実施例3及び比較例1の
各試料について曲げ強度も測定し、表1に示した。
【0048】 8 : 係数 9.8 : Pa単位変換係数 なお、曲げ強度Mpaは、試験体(丸棒)〔直径:Dm
m、長さLmm〕をインストロン試験機にて、スパン5
0mm、クロスヘッドスピード1mm/min、荷重F
kgをかけて測定したものである。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように本実施例の炭化珪
素焼結体は、比較例の炭化珪素焼結体に比べて気孔率小
さく、同時にかさ比重及び曲げ強度が大きい特性を有し
ている。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、強度特性
に優れた炭化珪素焼結体が得られ、強度を必要とする分
野に有効な素材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭化珪素粉末を製造するのに好適な高
圧気流式粉砕装置であるジェットミルの概略的構成図で
ある。
【符号の説明】
10 ジェットミル 12 分級ローター 18 粉砕ノズル 20 粉砕タンク 28 サイクロン 30 回収容器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素粉体と炭素粉体または炭素源と
    なる有機物質とからなる混合粉末に有機質バインダーを
    溶解した水に分散させ、鋏込み成形し、得られた成形体
    を真空あるいは不活性ガス下で仮焼し、該仮焼体に加熱
    下で溶融金属シリコンを浸透させて得られる炭化珪素焼
    結体の製造法において、前記炭化珪素粉体として、炭化
    珪素粉末を粉砕・分級する手段によって得られた炭化珪
    素粉体を用いることを特徴とする炭化珪素焼結体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記炭化珪素粉末を粉砕・分級する手段
    が、高圧気流式粉砕装置であることを特徴とする請求項
    1に記載の炭化珪素焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記炭化珪素粉体が、(1)液状の珪素化
    合物と(2)加熱により炭素を生成する液状の有機化合
    物と(3)重合または架橋触媒とを均一に混合して得ら
    れた混合物を固化して固形物を得る固化工程と、得られ
    た固形物を非酸化性雰囲気下で加熱炭化した後、さらに
    非酸化性雰囲気下で焼結する焼結工程とを含む製造方法
    により得られた炭化珪素粉末を粉砕・分級する手段によ
    って得られた炭化珪素粉体であることを特徴とする請求
    項1記載の炭化珪素焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記液状の珪素化合物がエチルシリケー
    トであることを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素焼
    結体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記炭化珪素粉体の平均粒径が1.50
    〜8.00μmであることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の炭化珪素焼結体の製造方法。
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