JPH11173520A - 流動床式熱分解方法と装置 - Google Patents

流動床式熱分解方法と装置

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JPH11173520A
JPH11173520A JP9338642A JP33864297A JPH11173520A JP H11173520 A JPH11173520 A JP H11173520A JP 9338642 A JP9338642 A JP 9338642A JP 33864297 A JP33864297 A JP 33864297A JP H11173520 A JPH11173520 A JP H11173520A
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JP
Japan
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pyrolysis
gas
fluidized bed
fluidized
combustion
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Application number
JP9338642A
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English (en)
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Hiroyasu Enomoto
博康 榎本
Hiromichi Fujiwara
弘道 藤原
Hideji Mori
秀治 守
Hisashi Morimoto
尚志 森本
Manabu Yamamoto
学 山本
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Publication date
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    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/30—Technologies for a more efficient combustion or heat usage

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  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定格負荷より小さい負荷になっても都市ごみ
及び/又は産業廃棄物などの各種廃棄物に含まれる可燃
物のガス化溶融システムの運用性能を維持できるように
すること。 【解決手段】 流動床熱分解炉2でごみを流動媒体を流
動化させながら熱分解ガス化し、熱分解炉2で得られる
熱分解ガスを燃焼させてボイラ9で蒸気を加熱する。ボ
イラ9の途中から燃焼ガスを抜き出し、これを流動化空
気と混合して熱分解炉2に導入する。これにより定格運
転においては、低い酸素過剰率で熱分解炉2は良好な流
動化を維持し、また流動層の温度も維持できる。また、
低負荷時にはさらに燃焼ガスの再循環量を調整すること
により定格と同様の流動化や層温を維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流動床を用いる都市
ごみ及び/又は各種廃棄物に含まれる可燃物の流動床式
熱分解方法と装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】都市ごみおよび各種廃棄物(以下、本発
明では単にごみと言うことがある。)の処理方式として
流動床式燃焼炉やストーカ式燃焼炉などで知られている
ように、炉内でごみを燃焼させ、得られた排ガスと燃焼
残さをそれぞれの処理系統で処理するものであった。こ
れらの従来のごみの焼却施設は排ガス側は毒性の強いダ
イオキシンの発生の問題、燃焼残さ側は最終処分地不足
の問題があり、抜本的な改善が望まれていた。
【0003】これに対し、近年はガス化溶融によるごみ
の焼却処理が提唱され、流動床式、キルン式、シャフト
炉式のガス化溶融システムがそれぞれ有力メーカによっ
て研究され、一部は実用化されている。これらの技術
は、ごみの乾燥工程、熱分解ガス化工程により、可燃ガ
スを含んだガスと炭素分からなるチャーを生成させ、次
にこれらを燃焼させるものである。これにより、高温燃
焼が維持でき、ダイオキシンが熱分解されると共に、燃
焼残さは焼却スラッジとして十分に減容化され、また路
盤材などへの再利用が可能となる。
【0004】流動床式のごみのガス化溶融システムの概
略を説明すると次の通りである。流動床式熱分解ガス化
炉に供給されたごみは、砂等から成る流動媒体と混合さ
れて空気等の流動化流体を用いて流動化されながら、吹
き込まれた空気と反応して還元雰囲気でガス化され、可
燃性の熱分解ガスと固体のチャーなどが生成する。そし
て得られた熱分解ガスはすべて熱分解ガス燃焼炉や溶融
炉で燃焼され排熱回収装置に導入される。また、ごみ中
の金属類、瓦礫などの不燃物(燃焼炉底残さ)は熱分解
ガス化炉の炉底から抜き出され、粒度、比重などの物性
の差を利用して流動媒体とは分離される。可燃性のガ
ス、チャーおよび飛灰などは流動床式熱分解ガス化炉の
後流側に設けた灰溶融炉に送られて、熱源として利用さ
れ、飛灰などの不燃物の大部分は溶融される。これらの
処理がなされた後のガスは排ガス浄化装置で浄化処理さ
れた後、大気中に放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来方式のごみのガス化溶融システムには以下のような問
題があった。最も深刻な問題は負荷変動への対応が困難
なことである。ごみガス化溶融システムはごみによる自
燃をベースとする場合にはヒートバランスが精妙であ
り、定格点以外ではその性能を維持することが困難であ
る。また、このシステムは24時間連続運転を長期間に
亘って行うことが必要であり、冷えたチャーの付着やス
ラッジの固化のためデイリースタート/ストップを行
う、いわゆる准連炉としての運転には全く不向きであ
る。
【0006】ガス化溶融システムの負荷変動は、負荷側
からの要求(デマンド)によるものではなく、焼却する
ごみの量に起因するものである。ごみの量は年間、週間
で変動する。設備容量は最高負荷を想定して決められる
ため、通常は定格以下の負荷での運転となる。従来はそ
のためにガス化・溶融炉を2〜3炉程度併設し、その稼
動するガス化・溶融炉の台数を調整することで、負荷変
動を吸収していた。しかしガス化・溶融炉を複数併設す
ることはごみの発生量によっては運転を停止するガス化
・溶融炉が存在することになり、高価なガス化・溶融炉
の設備コストが問題となる。一方、流動床式のガス化・
溶融炉は従来のその他の方式の焼却炉よりも高い炉床負
荷をかけることができ、単位ごみ当たりの設備サイズを
小さくできる可能性がある。
【0007】そこで複数の炉を併設したガス化・溶融炉
の中の一系列でも定格負荷から、例えば50%程度又は
それ以下の負荷までの負荷範囲でごみの自燃をベースと
して性能を維持しつつ運転できれば、ガス化溶融システ
ムの運用は非常に大きなコストメリットを得ることにな
る。この負荷変動は決してデマンドベースのような急激
に変動することはなく、計画に従った静的な運転状態間
の移行が可能であれば良い。しかしながら、従来技術の
ガス化溶融システムは、このような現実的で切実な課題
に応えるものではなかった。
【0008】本発明の課題は定格負荷より小さい負荷に
なっても都市ごみ及び/又は産業廃棄物などの各種廃棄
物に含まれる可燃物のガス化溶融システムの運用性能を
維持できるようにすることである。また、本発明の課題
は流動床式ガス化溶融システムの機能を向上させ、安定
した運転を可能にすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は次の構成からな
るものである。 (1)固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥工程と、乾燥
された固形物を流動床式熱分解ガス化炉で流動化流体に
より流動媒体を流動化させながら前記可燃物を熱分解ガ
ス化する熱分解ガス化工程と、熱分解ガス化工程で得ら
れた熱分解ガスと該熱分解ガス化工程で生成されたチャ
ーとの燃焼により燃焼飛灰を溶融させる溶融工程と、熱
分解ガスとチャーとを燃焼させて得られる燃焼ガスから
熱交換媒体に熱回収させる熱回収工程と、該熱回収工程
を経た排ガスを浄化処理する排ガス処理工程とを含む流
動床式熱分解方法であって、熱回収工程の途中から一部
の燃焼ガスを抜き出し、流動媒体を流動化させる流動化
流体と混合して流動床式熱分解ガス化炉に導入する流動
床式熱分解方法。
【0010】(2)前記流動床式熱分解方法において、
熱回収工程の途中から抜き出した燃焼ガスを乾燥工程に
供給するか、流動床式熱分解ガス化炉の空塔部に供給す
るかまたは乾燥工程と流動床式熱分解ガス化炉の空塔部
の両方に供給する流動床式熱分解方法。
【0011】(3)前記流動床式熱分解方法において、
流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分解ガスと該熱分
解ガスに同伴される固形分を分離する固気分離器を2以
上設け、固形物を含む可燃物投入量または熱分解ガス発
生量に応じて使用する固気分離器の台数を選択し、該固
気分離器で分離された固形物は溶融工程の熱源とする流
動床式熱分解方法。
【0012】(4)前記流動床式熱分解方法において、
固形物を含む可燃物投入量または熱分解ガス発生量に応
じて熱分解ガス化工程で得られた熱分解ガスを溶融工程
と熱回収工程をバイパスして燃焼させるガス燃焼工程
と、該ガス燃焼工程で得られる燃焼排ガスの冷却工程
と、該冷却工程で冷却された燃焼排ガスを排ガス処理工
程に導入する流動床式熱分解方法。上記流動床式熱分解
方法に用いる装置も本発明の範囲内のものである。
【0013】
【作用】本発明の一つのガス化溶融システムにおいて、
廃熱ボイラの途中から排ガスを抜き出し、これを流動化
空気と混合し、流動床式熱分解ガス化炉に導入するもの
である。これにより定格運転においては、低い酸素過剰
率で良好な流動化を維持し、また層温も維持できる。ま
た、低負荷時にはさらに排ガス再循環量を調整すること
により定格と同様の流動化や層温を維持でき、ごみの熱
分解ガス化性能は低下させることはない。
【0014】また、本発明によれば、流動媒体の流動化
流体として流動床式熱分解ガス化炉内に導入される予熱
空気に、さらに、熱回収装置の途中から導出した燃焼ガ
スを混合し、流動化流体とする場合には、低い空燃比を
維持したまま、熱分解ガス化炉に導入される流動化流体
の流速を流動媒体の流動化に好適な程度に高速に維持で
きる。また、流動床式熱分解ガス化炉内の空塔部のガス
流速も同様に早く、チャーを搬送するのに好適な条件を
形成できる。このように流動床式熱分解ガス化炉内に導
入される空気の他に熱回収装置の燃焼ガスも前記空気に
混合して導入することにより、低負荷においても、各負
荷に応じて、予め計画された燃焼ガス量を再循環するこ
とにより、流動床式熱分解ガス化炉のごみの熱分解ガス
化の性能を十分発揮させることができる。
【0015】また、熱回収装置で得られる燃焼ガスの一
部を流動床式熱分解ガス化炉に再循環させる際に、その
再循環ガスの注入部を流動床式熱分解ガス化炉の空塔部
下部にする場合には、ごみの焼却量が低下しても、空塔
部でのガス速度を上昇させ、良好に飛散しているチャー
を落下させないでサイクロンセパレータなどの固気分離
器に送り出すことができる。こうして、ごみの焼却量の
低下により熱分解ガスの発生量が変動しても、サイクロ
ンセパレータ等の固気分離器には生成したチャー等の固
体分を確実に送り出すことができ、前記分離器の熱分解
ガスとチャーとの分離効率を下げるおそれがなくなる。
【0016】サイクロンセパレータ等の固気分離器はガ
ス量が定格より少ないと、その効率が大きく低下する
が、前記分離器を複数台設けると、熱分解ガス発生量が
多いときには複数台使用し、熱分解ガス発生量が少ない
ときには少ない台数にガスを通すことができ、分離器の
固気分離効率を維持できる。
【0017】さらに、ごみ乾燥のために空気を用いる場
合と異なり、前記燃焼ガスの酸素濃度が例えば5%程度
であるので、ごみ乾燥装置に熱回収装置からの燃焼ガス
を導入することで、ごみを燃焼させるおそれはなく、高
温度の前記燃焼ガスを用いてごみ乾燥を効果的に行え
る。
【0018】また、固形物を含む可燃物投入量または熱
分解ガス発生量に応じて熱分解ガス化工程で得られた熱
分解ガスを溶融工程と熱回収工程をバイパスして燃焼さ
せ、該ガス燃焼で得られる燃焼排ガスを冷却して排ガス
処理することで、熱分解ガス化炉より後流側のガス化溶
融システムを構成する装置が稼働していない時でも熱分
解ガス化炉は稼働状態に維持することができるので、ガ
ス化溶融システム本来の目的であるごみの熱分解処理を
継続できる。
【0019】ごみは本発明の装置へ投入する前に、予め
計量されるので、本発明の装置へのごみ投入量が本発明
の装置の設計定格値より少ない場合に、本発明の前記し
た燃焼ガスの熱分解ガス化炉への循環量などは、ごみ焼
却量に応じた対応が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて具体的に説明する。図1に示すごみのガ
ス化溶融システムのフローの概略を説明する。ごみ乾燥
機1から流動床式熱分解ガス化炉2に投入された都市ご
み及び/又は各種廃棄物(以下、ごみということがあ
る)は前記熱分解ガス化炉2で熱分解され、チャーを含
む熱分解ガスは炉頂方向に流れる。流動床式熱分解ガス
化炉2の炉頂から排出した熱分解ガスはサイクロンセパ
レータ3で熱分解ガスに同伴して飛散するチャーまたは
飛灰などの固形分と分離され、分離された熱分解ガスは
チャーと共に飛灰などの固形分の溶融を行うサイクロン
ファーネス5の燃料源となる。一方、流動床式熱分解ガ
ス化炉2で得られた不燃物は分別設備6に送られ、金属
などの資源化物とガレキ類とを分別した後、流動媒体は
ごみ乾燥機1に循環供給される。
【0021】また、サイクロンファーネス5にはサイク
ロンセパレータ3からの熱分解ガスとチャーサービスホ
ッパー7からのチャー、飛灰及びスラグボイラ9の後流
の熱回収部やバグフィルタ15で捕集された飛灰などが
供給され、飛灰は熱分解ガスとチャーと必要なら補助燃
料により溶融される。サイクロンファーネス5で得られ
た燃焼ガスはスラグボイラ9内で過熱器10、蒸発器1
1、空気予熱器12及び節炭器13で流体の熱交換に利
用された後、バグフィルタ15で除塵され、浄化ガスが
煙突16から大気中に放出される。
【0022】以上の概略構成から成る図1のごみガス化
溶融システムについて詳細に説明する。破砕機(図示せ
ず)によって粗破砕されたごみは二重ダンパ19を経由
してグレート式のごみ乾燥機1に導入される。ここでご
みは揺動式グレートによってごみ層の高さが均されなが
ら前方に順次移送され、この移送される間に、ごみ乾燥
機1の底部から供給されるホットエアにより、水分が約
50重量%程度含まれるごみは水分含有量が約30〜2
0重量%になるまで乾燥される。そして、スクリュー式
コンベヤとロータリーバルブからなるフィーダ20によ
ってエアシールされながら流動床式熱分解ガス化炉2に
投入される。
【0023】図1に示すシステムでは、スラグボイラ9
内に設置された空気予熱器12からの300℃程度のホ
ットエア(図1の※2H.A.)が、ごみ乾燥用にごみ
乾燥機1に供給される。この場合は、ごみ乾燥のための
ホットエア(予熱空気)をごみが発火しない程度の温度
に維持することが必要である。
【0024】また、ごみ乾燥工程終了後の予熱空気はサ
イクロン21で固形分を分離した後冷却器23に送られ
る。ごみ乾燥工程終了後の予熱空気の水分含有量は高く
なるので、一旦冷却器23で冷却してドレンを回収す
る。予熱空気を冷却しない場合は予熱空気中に含まれる
腐食性成分が空気流路を構成する装置を腐食させるが、
このような腐食性成分は冷却によりドレン中に回収され
る。また、冷却した後のごみ乾燥機1から排出する予熱
空気はサイクロンファーネス5に戻され、燃焼用空気と
して有効に使用される。
【0025】また、ごみ乾燥機械1からの空気にはごみ
の臭気が混入するが、高温域のサイクロンファーネス5
に戻すことから分解することができ、臭気の外部への流
れを防止することができる。
【0026】流動床式熱分解ガス化炉2内にはパイプグ
リッド式の散気管24が設けられ、砂等からなる流動媒
体が散気管24から噴出する流動化流体により流動化さ
れ、この過程でごみは熱分解される。流動床式熱分解ガ
ス化炉2内において空燃比が約0.1〜0.3程度の条
件下で、破砕ごみは流動化流体によって熱分解され、生
成した熱分解ガスとチャーと飛灰が流動床式熱分解ガス
化炉2の頂部から取り出される。チャーを含まない熱分
解ガスはごみ等の組成によって変わるが、後述する消石
灰を熱分解ガス化炉2内に添加していない場合の一例を
示すと次の様な成分とその含有割合(重量%)からな
り、その発熱量は1,066kcal/kgであった。 CO 12.4; CH4 8.4; N2 22.7; H2O 50.2; CO2 6.2; Cl2 200ppm
【0027】また、金属や不燃物などの燃焼残さ(炉底
残さとも言う)と流動媒体は熱分解ガス化炉2の炉底か
ら不燃物・流動媒体抜出装置25により排出され、分別
設備6によって金属等の資源化物とガレキ類及び流動媒
体とに分別される。
【0028】流動媒体はごみ乾燥機1に搬送する手段で
ある、例えば不活性ガス等により気流搬送されるか、あ
るいは移送コンベアで循環供給されることも本発明の特
徴の一つであり、ごみ乾燥機1に供給された約300℃
の流動媒体は、ごみ乾燥機1に供給されてごみの乾燥の
熱源になる。
【0029】空気予熱器12で得られた約300℃の予
熱空気(図1の※2H.A.)を流動床式熱分解ガス化
炉2内に導入することで、空燃比の低い流動床内におけ
る反応熱の不足を補うことができる。また、一般に熱分
解ガス化炉2の空燃比は0.1〜0.3といった非常に
低い値でごみ中の可燃物の熱分解ガス化が行われる。
【0030】本発明では、ごみ焼却量が低下した場合に
は、熱分解ガス化炉2内に導入される予熱空気にスラグ
ボイラ9の空気予熱器12の後流側の約400〜450
℃の燃焼ガス(図1の※1G.R.)を混合し、流動化
流体とすることにより、低い空燃比を維持したまま、散
気管24からの流動化流体の流速を流動媒体の流動化に
好適な程度に高速に維持できる。また、本発明は流動床
式熱分解ガス化炉2内の空塔部のガス流速も同様に早
く、チャーを搬送するのに好適な条件を形成できること
が特徴である。
【0031】すなわち、ごみ投入量が減り、ごみの焼却
量が定格値より低下すると、熱分解ガス化のための空燃
比(0.1〜0.3程度)を保つために熱分解ガス化炉
2へ流入する予熱空気量も減少することになるが、その
ため流動床式熱分解ガス化炉2内での砂などの流動媒体
とごみからなる固形物を流動化させるための流動化ガス
速度が小さくなり、固形物の流動化が十分行えなくなる
だけでなく、空塔部でのガスの空塔速度が低下し、灰分
などが流動層上に堆積した状態となり、流動層の層高が
高くなり、結果として可燃物の熱分解が十分行えなくな
る。
【0032】そこで、ごみ投入量が減少した場合には散
気管24に導入する予熱空気にスラグボイラ9からの燃
焼排ガスを混合して導入することで、固形物の流動化ガ
ス速度を高めて固形物のガス化を促進させるとともに、
空塔部でのガスの空塔速度を高めて、灰分とチャーなど
を同伴する熱分解ガスをサイクロンセパレータ3に向け
て抜き出し易くさせることができる。
【0033】このように散気管24に導入する予熱空気
の他にスラグボイラ9の燃焼ガスも前記予熱空気に混合
して導入することにより、予め計量される本システムへ
のごみ投入量が少なくて、ごみ焼却量が定格値より低い
値になる場合でも、各ごみ焼却量に応じて、予め計画さ
れたスラグボイラ9からの燃焼ガス量をガス化炉2の散
気管24に再循環させることにより流動化条件を確保
し、流動床式熱分解ガス化炉2のごみの熱分解ガス化の
性能を維持できる。
【0034】このとき、ごみ焼却量が低下した場合の運
転を具体的に説明する。熱分解ガス化炉2での空燃比は
0.3に維持するものとする。100%であったごみ焼
却量のときに熱分解ガス化炉2の散気管24には200
℃の予熱空気が単位時間当たり空気量(Qa)で導入さ
れ、空塔部のガス温度が600℃であるとし、ごみ焼却
量が50%に低減した場合の散気管24に導入される単
位時間当たりの予熱空気量は1/2Qa、単位時間当た
りの排ガス量がQgであるとすると、次の表1に示す関
係に基づき、下記式(1)が成立する。
【0035】
【表1】
【0036】 vg’=vga+vgg (1) ここで、vg=Qa×(600+T)/(200+T)/A (2) vga=1/2×Qa×(550+T)/(200+T)/A (3) vgg=Qg×(550+T)/(450+T)/A (4) A=熱分解ガス化炉2の断面積、T=273である。 Qg=Qg1+Qg2 (5)
【0037】表において、vg’とvgが等しければ、物
質搬送性能搬送同等である。(1)式において、vgaは
式(3)より求められる。vggは式(4)より求められ
るが、Qgが未知である。Qgは式(5)で表されるが、
右辺のQg1は1/2Qaでは不足する流動化のための最
低流量を補うものとして定められる。したがって、Qg2
のみが未知数であり、上式を順次解くとQg2が求められ
る。
【0038】また、流動床式熱分解ガス化炉2に再循環
される予熱空気と同様に、スラグボイラ9の燃焼ガスも
流動媒体を流動化させるために必要な圧力以上に昇圧す
ることが必要であり、当該燃焼ガスは再循環ファン27
により昇圧される。
【0039】また、流動床式熱分解ガス化炉2内には、
その空塔部から消石灰等の脱塩剤を添加する。次式
(6)のように消石灰でごみ等に含まれる塩素成分が塩
化カルシウムとして固定化できる。 Ca(OH)2+2HCl→CaCl2+2H2O (6)
【0040】この反応は最適温度500〜700℃で進
行するので、流動床式熱分解ガス化炉2内がこの温度領
域に入るように温度調整する。なお、この温度調整は散
気管24からの予熱空気の供給量や予熱空気に混合され
る再循環燃焼ガスの量などの制御により行う。
【0041】流動床式熱分解ガス化炉2で生成する熱分
解ガスの組成中の塩素濃度は約200ppmであるの
で、この塩素成分から発生する塩化水素に対して約3〜
5モルの消石灰などの脱塩剤を流動床式熱分解ガス化炉
2内に添加する。ここで上記消石灰に代えてその他の脱
塩剤、例えば生石灰、水酸化マグネシウム、カセイソー
ダ、カセイカリなどを用いても良い。
【0042】また、流動床式熱分解ガス化炉2で生成し
た熱分解ガス、飛散チャーおよび飛灰が熱分解ガス化炉
2の頂部からサイクロンセパレータ3に供給されるが、
上記式(1)の反応は流動床式熱分解ガス化炉2からサ
イクロンセパレータ3に至る間でも進行する。熱分解ガ
ス中にはアルカリ成分(カルシウム、ナトリウム、カリ
など)が含まれるので、前記脱塩剤として添加した消石
灰からのカルシウム成分だけでなく、前記アルカリ成分
により、脱塩反応が進行する。特にサイクロンセパレー
タ3中では熱分解ガスが攪拌されるので、熱分解ガスに
同伴した前記アルカリ成分とごみ等から生成した塩素成
分との接触効率が良く、上記式(1)の反応及びこれに
類似するアルカリ成分と塩素成分の反応が効果的に行わ
れる。実測値によるとサイクロンセパレータ3入口ガス
中の塩化水素濃度は200ppmであったが、サイクロ
ンセパレータ3出口ガス中のその濃度は50ppm以下
に低下していた。
【0043】熱分解ガス中の塩化水素濃度が50ppm
以下であると、当該ガスの腐食性はほとんど問題になら
ない。従って、この熱分解ガスを燃料源としてサイクロ
ンファーネス5で燃焼させて得られる、約1400℃程
度の燃焼ガスは過熱器10等の伝熱管を腐食させるおそ
れがない。
【0044】なお、消石灰等の脱塩剤はサイクロンセパ
レータ3に添加しても良い。流動床式熱分解ガス化炉2
で生成した熱分解ガスはサイクロンセパレータ3に送ら
れ、サイクロンセパレータ3では熱分解ガスからなるガ
ス成分と熱分解ガスに同伴される飛灰及びチャーからな
る灰・チャー混合物に重力選別される。従って、チャー
は落下し、チャーサービスホッパ7に貯留される。チャ
ーサービスホッパ7は一定の容量があり、ここに予めチ
ャーを貯留しておくことで、ごみの焼却量の変動を吸収
できる。
【0045】一方、サイクロンセパレータ3で分離され
た熱分解ガスはスラグボイラ9の燃焼器であるサイクロ
ンファーネス5に導入される。他方、灰・チャー混合物
もチャーサービスホッパ7からサイクロンファーネス5
にブロワ28を用いて空気により圧送されるので、熱分
解ガスとチャーは共にサイクロンファーネス5で高温に
燃焼される。サイクロンセパレータ3で分離されたチャ
ーは純度が高く、またチャーサービスホッパ7に所定量
以上の量で貯蔵されているので、ごみの焼却量に変動が
あっても、サイクロンファーネス5での灰の溶融に安定
した燃焼エネルギーを供給することができる。
【0046】このように、チャーサービスホッパ7にチ
ャーを一旦、貯蔵することで、サイクロンファーネス5
とスラグボイラ以降の系統を流動床式熱分解ガス化炉と
は独立して運転をすることもできる。
【0047】例えば、サイクロンファーネス5とスラグ
ボイラ9以降の系統のメインテナンス時または故障時に
は前段の流動床式熱分解ガス化炉2側は運転したままで
も良く、このとき生成したチャーはチャーサービスホッ
パ7に貯めておくことができる。さらに、前段の流動床
式熱分解ガス化炉2側の運転が停止した時はチャーサー
ビスホッパ7に貯められているチャーを用いてサイクロ
ンファーネス5とスラグボイラ9以降の系統を運転する
ことができる。
【0048】サイクロンファーネス5での熱分解ガスと
チャーの燃焼により生成した約1400℃の燃焼ガスは
スクリーン管29群を通過してスラグボイラ9内の熱交
換器群が設置されたボイラ9後段側へ導かれる。一方、
灰分はサイクロンファーネス5の炉内で溶融物となり、
下部のスパウト(図示せず)を経由して落下する。また
燃焼ガスに同伴された溶融固形分もスクリーン管29で
冷却され、液状になってスクリーン管29を伝い、落下
する。落下した溶融物は水封した槽31に落下し、急冷
スラグとなる。これは槽底から抜き出されて資源として
再利用される。
【0049】一方、サイクロンファーネス5で得られた
燃焼ガスはスラグボイラ9内の過熱器10を加熱するこ
とで過熱蒸気を生成させて、該過熱蒸気を蒸気タービン
32の駆動に利用して発電機33に発電させる。次に燃
焼ガスは蒸発器11、空気予熱器(エアヒータ)12及
び節炭器13を順次加熱して排ガス処理工程に入る。
【0050】ここで、前述のように図1に示す例では、
空気予熱器12後流側のスラグボイラ9内の燃焼ガスを
抜き出し、流動床式熱分解ガス化炉2に再循環させる。
この場合の燃焼ガス温度は約400から450℃程度で
ある。この再循環ガス温度は、ボイラ9内の抜き出す場
所により所定のものが得られる。
【0051】スラグボイラ9を出た約200℃以下に温
度が低下したガスは、消石灰などの脱塩剤によりガス中
の塩素分が固定化されてバグフィルタ15で集塵され
る。またバグフィルタ15では燃焼飛灰も集塵される。
また、塩素成分により生成するダイオキシンは高温の雰
囲気下にあるサイクロンファーネス5及びスラグボイラ
9内では、ほぼ完全に生成が抑制されるが、前記ファー
ネス5やボイラ9の出口とバグフィルタ15との間で再
合成されるダイオキシンはバグフィルタ15で除去さ
れ、更に、活性炭をガスに添加する痕跡程度の残ってい
るダイオキシン及び重金属成分が除かれる。
【0052】また、バグフィルタ15から排出する浄化
されたガス成分は誘引通風機36により煙突16に送ら
れ、大気中に排出される。なお、バグフィルタ15で捕
集された燃焼飛灰はボイラ以後の熱回収装置で捕集され
た燃焼飛灰と一緒にブロア28により、空気輸送にてサ
イクロンファーネス5に戻して溶融処理される。
【0053】図1において、燃焼ガス流路または空気流
路に設けられダンパー38はごみ焼却量が定格値より低
下した場合熱分解の空熱比0.1〜0.3と流動化条件
を維持するために開閉制御される。
【0054】図2は本発明によるその他のごみのガス化
溶融システムの実施の形態である。図1に示すシステム
で説明した装置と同一の装置は同一番号を付して、その
説明は省略する。
【0055】図1に示すシステムとの相違点は次の3点
である。第1点はスラグボイラ9で得られる燃焼ガス
(※1G.R.)の一部を流動床式熱分解ガス化炉2に
再循環させるが、その再循環ガスの注入部を散気管24
に導入する予熱空気(※2H.A.)に混合するだけで
なく、流動床式熱分解ガス化炉2の空塔部下部にも導入
することである。流動床式熱分解ガス化炉2内の流動媒
体として比較的細かい砂を用い、少ない空気量(空燃比
0.1〜0.3)で流動媒体の流動を可能とした本発明
のシステムにおいて、ごみの焼却量が定格値より低下す
ると、特に流動床式熱分解ガス化炉2内で生成するチャ
ー及び飛灰をガス側に効率よく随伴できない問題が生じ
る。そこで、このような場合にも対応できるように、散
気管24だけでなく、流動床式熱分解ガス化炉2の空塔
部下部へのスラグボイラ9からの再循環燃焼ガスを注入
することにより空塔部でのガス速度を上昇させ、層上の
チャーを飛散させ、サイクロンセパレータ3に送り出す
ことができる。
【0056】こうして、ごみの定格値以下の焼却量によ
り熱分解ガスの発生量が変動しても、サイクロンセパレ
ータ3には生成したチャー等の固体分を確実に送り出す
ことができ、サイクロンセパレータ3の熱分解ガスとチ
ャーとの分離効率を下げるおそれがなくなる。
【0057】図2に示すシステムの図1に示すシステム
との第2点の相違点は、サイクロンセパレータ3を複数
台設けたことである。サイクロンセパレータ3は定格の
ガス量が定格より少ないと、その効率が大きく低下する
ので、定格以下のガス量に対し、それを防止するために
ガス再循環量を増やすことが考えられるが、熱バランス
上の問題もあり、サイクロンセパレータ3の固気分離効
率だけの問題でガス再循環量を増やすことはできない。
そこで図2に示すように、サイクロンセパレータ3を複
数台、例えば図示のように2台設置し、ダンパ38を開
閉することで、熱分解ガス発生量が多いときはに2台共
使用し、熱分解ガス発生量が少ないときには1台のにガ
スを通すことにより、サイクロンセパレータ3の固気分
離効率を維持できる。このように、サイクロンセパレー
タ3を複数台設置することにより、幅広い負荷に対応で
きる。
【0058】図2に示すシステムの図1に示すシステム
との第3点の相違点は、ごみ乾燥機1にもスラグボイラ
9からの再循環排ガス(※1G.R.)を導入すること
である。
【0059】ごみ乾燥のために空気を用いる場合と異な
りスラグボイラ9からの酸素濃度が例えば5%程度であ
る再循環ガスを用いることにより、再循環ガスが450
℃程度の高温流体を用いてごみ乾燥を行える。乾燥用流
体が高温度であればあるほど、ごみ乾燥の効率が良くな
るが、スラグボイラ9からの450℃程度の再循環排ガ
ス(※1G.R.)を用いることで、本発明ではごみ乾
燥が効果的に行われる。
【0060】また、このとき図1に示すシステムのよう
に、スラグボイラ9で得られる空気予熱器12からの約
300℃程度の空気もごみ乾燥用に再循環ガスと併用す
ることもできる。この場合は、ごみ乾燥のための予熱空
気をごみが発火しない程度の温度に維持することが必要
である。
【0061】また、予熱空気は熱分解ガス化炉2での流
動化空気やサイクロンファーネス5での燃焼空気にも使
用するため、ごみ乾燥用にも用いるようにするために
は、スラグボイラ9内に設置する空気予熱器12のサイ
ズが大きくなりすぎる場合もあるので、システム全体と
してみた場合にバランスに欠ける場合もある。しかし、
再循環ガスを予熱空気と併用してごみの乾燥に用いるこ
とにより、上記した問題を軽減できる。
【0062】なお、再循環ガス中の水分含有量はごみ乾
燥に適した低いものであるが、ごみ乾燥工程終了後には
水分含有量が高くなるので、一旦冷却器23で冷却して
ドレン回収することにより、冷却しない場合にガス中に
含まれる腐食性成分が当該ガスが流れる流路、装置を腐
食させるが、このような腐食性成分は冷却によりドレン
中に回収される。また、冷却した後のごみ乾燥機1から
排出する再循環ガスは酸素分圧が低いので、スラグボイ
ラ9の空塔部に戻す。
【0063】また図3には図1に示した熱分解ガス化溶
融システムのフローに追加して熱分解ガス化炉2とサイ
クロンセパレータ3の後流側のガス流路にガス燃焼炉4
1とガス冷却装置42を設け、該ガス冷却装置42から
排出される排ガスをバグフィルタ15などの排ガス処理
設備に流入させる系路を設けたものである。
【0064】図3に示すガス燃焼炉41とガス冷却装置
42(42a,42b)を含む熱分解ガスの流れる系路
を設けることで、サイクロンファーネス5およびこれよ
り後流側の装置のメインテナンス時または故障時には熱
分解ガス化炉2から排出する熱分解ガスを適宜のダンパ
38を開閉することで、サイクロンファーネス5および
これより後流側の装置の稼働率を低下する運転を継続さ
せること又は運転停止しても熱分解ガス化炉2側の装置
を運転継続することができる。
【0065】ガス燃焼炉41としては通常の燃焼性のガ
スを燃焼させることのできる炉であれば、いかなる形式
のガス炉を用いても良い。このガス燃焼炉41で熱分解
ガスが燃焼して約1200℃の排ガスが得られるが、こ
の排ガスをガス冷却装置42で冷却する。
【0066】冷却装置42は前段冷却装置42aと後段
冷却装置42bに分けて順次排ガスを希釈することが望
ましい。前段冷却装置42aでは約450℃まで排ガス
が冷却されるまで、空気で希釈し、約450℃の排ガス
(※3G.R.)を得て、これを熱分解ガス化炉2の散
気管24に導入する予熱空気(※2H.A.)と混合し
て使用することにより、特にごみ焼却量が低下した場合
の熱分解ガス化炉2の流動媒体など流動状態の維持な
ど、図1で説明したと同様の効果が得られる。一方、サ
イクロン3で捕集されたチャーはホッパ7に貯蔵する。
【0067】また、後段冷却装置42bで、さらに空気
により排ガスを希釈して約250℃程度の温度に冷却さ
れた排ガスを得ることで、この排ガスをバグフィルタ1
5などの排ガス浄化設備に導入することができる。
【0068】ここで、後段冷却装置42bから排出され
る排ガスは排ガス処理設備での排ガス処理のために約2
00℃程度の温度まで冷却させておくことと本熱分解ガ
ス化溶融システムのガス容量バランスを保つために後段
冷却装置42bから排出される排ガスの単位時間当たり
の排ガス量(Qg)は本ガス化溶融システムで許容され
るガス容量以下に維持することが必要である。ここで、
この排ガス処理容量は熱分解ガスのみを燃やす場合は十
分に余裕があるので、ガス冷却装置として空気混合によ
る希釈を行うことで安価にシステム構成できる。
【0069】また、前段冷却装置42aで得られた約4
50℃の排ガス(※3G.R.)を熱分解ガス化炉2の
散気管24に導入する場合に熱分解ガス化炉2での流動
床の流動化の維持と空塔部でのチャーや灰が熱分解ガス
に伴われてガス化炉2から流出するに必要な排ガスの流
速(物質移送用ガス流速:vg’)は図1で説明した内
容と同様である。
【0070】また、前段冷却装置42aの代わりに空気
予熱器12を用いてガス燃焼炉41で得られる約120
0℃の排ガスを空気予熱器12で処理し、さら後段冷却
装置42bを経由させた後、排ガス処理設備で処理して
も良い。
【0071】また図4には図2に示すガス化溶融システ
ムに図3と同様の仕様でガス燃焼炉41と冷却装置42
を含む熱分解ガスの流れる系路を追加したものである。
この場合は冷却装置42で得られた排ガス(※3G.
R.)の一部は図2に示す場合と同様に熱分解ガス化炉
2の散気管24または空塔部に供給され、また排ガスの
他の一部はごみ乾燥機1に導入される。
【0072】上記図1〜図4に示した本発明の実施の形
態のガス化溶融システムにおいて、当該システムを構成
するいずれかの装置のメインテナンス時、故障時および
/またはごみ焼却量が減少した時などにおいては、でき
るだけサイクロンファーネス5は稼働したままにしてお
くことが必要である。1400℃程度の高温下にあるサ
イクロンファーネス5を一旦稼働停止させると、それを
同程度の高温状態に再稼働することは長時間が必要であ
るだけでなく、溶融灰が固化して、再度の溶融が不可能
になる場合も考えられる。
【0073】サイクロンファーネス5の稼働状態の維持
は大略、次のようにして行う。まず、通常時は熱分解ガ
ス化炉2からの熱分解ガスと該熱分解ガスに同伴される
チャーおよびチャーサービスホッパー7からのチャーに
よる燃焼熱で灰は溶融されているが、熱分解ガス化炉2
からの熱分解ガスとチャーがサイクロンファーネス5に
供給されなくなると、チャーサービスホッパー7に溜め
られているチャーと補助燃料を用いて灰の溶融状態を保
つ。ついで、サイクロンファーネス5内の溶融灰が、さ
らに少なくなるとファーネス5内に設けられた図示しな
いスメルトスパウトバーナを用いて灰を溶融したままに
しておく。また、溶融灰が無くなると初めて、サイクロ
ンファーネス5の運転を停止する。
【0074】以上、本発明によれば従来技術に比較して
コンパクトな都市ごみガス化溶融システムを実現でき、
立地的、経済的なメリットが高い。また、本発明によれ
ば、スラグボイラ9で得られる燃焼ガスを流動床式熱分
解ガス化炉2へ再循環することにより、流動床式熱分解
ガス化炉2を空燃費を0.1以下という非常に少ない値
で運用できる。そのために得られるガスは可燃分が多
く、CO2のような燃焼ガスは全くといってよいほど含
まれない。同時にチャーとしての炭素分の回収が向上
し、熱効率の極めて良好なシステムが得られる。
【0075】また、本発明によれば、ガス再循環やサイ
クロンセパレータ3の複数台運用等の技術により、ごみ
の多寡に応じた幅広い負荷範囲での運転が可能であり、
過剰設備を建設する必要がない。その結果、建設面積が
少ないので、既設焼却設備に併設することも可能である
ので、狭い用地を有効に活用できる。
【0076】また、再循環ガスを流動床式熱分解ガス化
炉2の空塔部に導入する場合には、良好なチャーのガス
側への搬送を促す。さらに、本発明によれば、再循環ガ
スを乾燥機での乾燥工程に利用できることにより、空気
予熱器のサイズを比較的コンパクトにでき、ボイラ高さ
を増すことなく、システムを構築できる。
【0077】
【発明の効果】本発明によればコンパクトなごみ熱分解
溶融システムを実現でき、立地的、経済的なメリットが
高く、ごみの焼却量が比較的少ない場合にも性能を低下
させずに当該システムを運用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の全体の流動床式熱分解
システムのフロー図である。
【図2】 本発明の他の実施の形態の全体の流動床式熱
分解システムのフロー図である。
【図3】 本発明の実施の形態の全体の流動床式熱分解
システムのフロー図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態の全体の流動床式熱
分解システムのフロー図である。
【符号の説明】
1 ごみ乾燥機 2 流動床式熱分解
ガス化炉 3 サイクロンセパレータ 5 サイクロンファ
ーネス 6 分別設備 7 チャーサービス
ホッパー 9 スラグボイラ 10 過熱器 11 蒸発器 12 空気予熱器 13 節炭器 15 バグフィルタ 41 ガス燃焼炉 42 ガス冷却装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/30 ZAB F23G 5/30 ZABB ZABE 5/46 ZAB 5/46 ZABZ 5/50 ZAB 5/50 ZABE ZABQ ZABK F23J 1/00 F23J 1/00 B 15/06 15/00 K (72)発明者 守 秀治 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンター内 (72)発明者 森本 尚志 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 山本 学 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥工程
    と、乾燥された固形物を流動床式熱分解ガス化炉で流動
    化流体により流動媒体を流動化させながら前記可燃物を
    熱分解ガス化する熱分解ガス化工程と、熱分解ガス化工
    程で得られた熱分解ガスと該熱分解ガス化工程で生成さ
    れたチャーとの燃焼により、燃焼飛灰を溶融させる溶融
    工程と、熱分解ガスとチャーとの燃焼により得られる燃
    焼ガスから熱交換媒体に熱回収させる熱回収工程と、該
    熱回収工程を経た排ガスを浄化処理する排ガス処理工程
    とを含む流動床式熱分解方法であって、 熱回収工程の途中から一部の燃焼ガスを抜き出し、流動
    媒体を流動化させる流動化流体と混合して流動床式熱分
    解ガス化炉に導入することを特徴とする流動床式熱分解
    方法。
  2. 【請求項2】 熱回収工程で用いる熱交換媒体に空気を
    用い、熱回収工程で予熱された空気を流動媒体を流動化
    させる流動化流体として用い、熱交換工程の途中から抜
    き出された燃焼ガスを前記予熱空気と予混合して前記流
    動化流体として使用することを特徴とする請求項1記載
    の流動床式熱分解方法。
  3. 【請求項3】 固形物を含む可燃物投入量に応じて流動
    床式熱分解ガス化炉に導入する熱回収工程からの燃焼ガ
    ス量を調整することを特徴とする請求項1記載の流動床
    式熱分解方法。
  4. 【請求項4】 熱回収工程で用いる熱交換媒体に空気を
    用い、熱回収工程で予熱された空気を乾燥工程で固形物
    を含む可燃物の乾燥用に使用することを特徴とする請求
    項1記載の流動床式熱分解方法。
  5. 【請求項5】 流動床式熱分解ガス化炉の炉底から排出
    する流動媒体の中の資源化物及びガレキ類を分別した後
    の流動媒体を乾燥工程に供給することを特徴とする請求
    項1記載の流動床式熱分解方法。
  6. 【請求項6】 流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分
    解ガスと該熱分解ガスに同伴される固形物を分離する固
    気分離器を1以上設け、該固気分離器で分離された固形
    物を前記溶融工程の熱源として用いることを特徴とする
    請求項1記載の流動床式熱分解方法。
  7. 【請求項7】 固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥工程
    と、乾燥された固形物を流動床式熱分解ガス化炉で流動
    化流体により流動媒体を流動化させながら前記可燃物を
    熱分解ガス化する熱分解ガス化工程と、熱分解ガス化工
    程で得られた熱分解ガスと該熱分解ガス化工程で生成さ
    れたチャーとの燃焼により燃焼飛灰を溶融させる溶融工
    程と、熱分解ガスとチャーとを燃焼させて得られる燃焼
    ガスから熱交換媒体に熱回収させる熱回収工程と、該熱
    回収工程を経た排ガスを浄化処理する排ガス処理工程と
    を含む流動床式熱分解方法であって、 熱回収工程の途中から抜き出した燃焼ガスを乾燥工程に
    供給するか、流動床式熱分解ガス化炉の空塔部に供給す
    るかまたは乾燥工程と流動床式熱分解ガス化炉の空塔部
    の両方に供給することを特徴とする流動床式熱分解方
    法。
  8. 【請求項8】 固形物を含む可燃物投入量に応じて流動
    床式熱分解ガス化炉の空塔部に供給する熱回収工程から
    の燃焼ガス量を調整することを特徴とする請求項7記載
    の流動床式熱分解方法。
  9. 【請求項9】 固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥工程
    と、乾燥された固形物を流動床式熱分解ガス化炉で流動
    化流体により流動媒体を流動化させながら前記可燃物を
    熱分解ガス化する熱分解ガス化工程と、熱分解ガス化工
    程で得られた熱分解ガスと該熱分解ガス化工程で生成さ
    れたチャーとの燃焼により燃焼飛灰を溶融させる溶融工
    程と、熱分解ガスとチャーとを燃焼させて得られる燃焼
    ガスから熱交換媒体に熱回収させる熱回収工程と、該熱
    回収工程を経た排ガスを浄化処理する排ガス処理工程と
    を含む流動床式熱分解方法であって、 流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分解ガスと該熱分
    解ガスに同伴される固形物を分離する固気分離器を2以
    上設け、固形物を含む可燃物投入量または熱分解ガス発
    生量に応じて使用する固気分離器の台数を選択し、該固
    気分離器で分離された固形物は前記溶融工程の熱源とす
    ることを特徴とする流動床式熱分解方法。
  10. 【請求項10】 固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥工
    程と、乾燥された固形物を含む可燃物を流動床式熱分解
    ガス化炉で流動化流体により流動媒体を流動化させなが
    ら前記可燃物を熱分解ガス化する熱分解ガス化工程と、
    熱分解ガス化工程で得られた熱分解ガスと該熱分解ガス
    化工程で生成されたチャーとの燃焼により燃焼飛灰を溶
    融させる溶融工程と、熱分解ガスとチャーとを燃焼させ
    て得られる燃焼ガスから熱交換媒体に熱回収させる熱回
    収工程と、該熱回収工程を経た排ガスを浄化処理する排
    ガス処理工程とを含む流動床式熱分解方法であって、 固形物を含む可燃物投入量または熱分解ガス発生量に応
    じて熱分解ガス化工程で得られた熱分解ガスを溶融工程
    と熱回収工程をバイパスし、燃焼させるガス燃焼工程
    と、該ガス燃焼工程で得られる燃焼排ガスの冷却工程
    と、該冷却工程で冷却された燃焼排ガスを排ガス処理工
    程に導入することを特徴とする流動床式熱分解方法。
  11. 【請求項11】 冷却工程で得られたガスを流動媒体を
    流動化させる流動化流体と混合して流動床式熱分解ガス
    化炉に導入することを特徴とする請求項10記載の流動
    床式熱分解方法。
  12. 【請求項12】 冷却工程で得られたガスをガスを乾燥
    工程に供給するか、流動床式熱分解ガス化炉の空塔部に
    供給するかまたは乾燥工程と流動床式熱分解ガス化炉の
    空塔部の両方に供給することを特徴とする請求項10記
    載の流動床式熱分解方法。
  13. 【請求項13】 固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥装
    置と流動化流体供給手段を有し、該流動化流体供給手段
    から供給される流動化流体により流動媒体を流動化させ
    ながら前記可燃物を熱分解ガス化する流動床式熱分解ガ
    ス化炉と前記流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分解
    ガスと該熱分解ガス化工程で生成されたチャーとの燃焼
    により燃焼飛灰を溶融させる溶融炉と、該溶融炉で熱分
    解ガスとチャーとを燃焼させて得られる燃焼ガスから熱
    交換媒体に熱回収させる熱回収装置と該熱回収装置から
    排出する排ガスを浄化処理する排ガス浄化装置を備えた
    流動床式熱分解装置であって、 熱回収装置から抜き出した燃焼ガスを流動床式熱分解ガ
    ス化炉の流動化流体供給手段に供給するガス流路を設け
    たことを特徴とする流動床式熱分解装置。
  14. 【請求項14】 熱回収装置には流動床式熱分解ガス化
    炉の流動化流体として用いる空気を予熱する空気予熱器
    を設け、該空気予熱器で予熱された空気を流動床式熱分
    解ガス化炉の流動化流体供給手段に供給する予熱空気流
    路を設け、該予熱空気流路と熱回収装置から抜き出した
    燃焼ガスを流動化流体供給手段に供給するガス流路を合
    流させたことを特徴とする請求項13記載の流動床式熱
    分解装置。
  15. 【請求項15】 熱回収装置には流動床式熱分解ガス化
    炉の流動化流体として用いる空気を予熱する空気予熱器
    を設け、該空気予熱器で予熱された空気を乾燥装置に供
    給する予熱空気流路を設けたことを特徴とする請求項1
    3記載の流動床式熱分解装置。
  16. 【請求項16】 流動床式熱分解ガス化炉の炉底から排
    出する流動媒体の中の資源化物及びガレキ類を分別した
    後の流動媒体を乾燥装置に供給する供給路を設けたこと
    を特徴とする請求項13記載の流動床式熱分解装置。
  17. 【請求項17】 固形物を含む可燃物を乾燥する乾燥装
    置と流動媒体を流動化させながら熱分解ガス化する流動
    床式熱分解ガス化炉と前記流動床式熱分解ガス化炉で得
    られる熱分解ガスと該熱分解ガス化工程で生成されたチ
    ャーとの燃焼により燃焼飛灰を溶融させる溶融炉と、該
    溶融炉で熱分解ガスとチャーを燃焼させて得られる燃焼
    ガスから熱交換媒体に熱回収させる熱回収装置と該熱回
    収装置から排出する排ガスを浄化処理する排ガス浄化装
    置を備えた流動床式熱分解装置であって、 熱回収装置から抜き出した燃焼ガスを乾燥装置に供給す
    るガス流路及び/又は流動床式熱分解ガス化炉の空塔部
    に供給するガス流路を設けたことを特徴とする流動床式
    熱分解装置。
  18. 【請求項18】 固形物を含む可燃物を流動媒体を流動
    化させながら熱分解ガス化する流動床式熱分解ガス化炉
    と前記流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分解ガスと
    該熱分解ガス化工程で生成されたチャーとの燃焼により
    燃焼飛灰を溶融させる溶融炉と、該溶融炉で熱分解ガス
    とチャーを燃焼させて熱交換媒体に熱回収させる熱回収
    装置と該熱回収装置から排出する排ガスを浄化処理する
    排ガス浄化装置を備えた流動床式熱分解装置であって、 流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分解ガスと該熱分
    解ガスに同伴される固形分を分離する固気分離器を2以
    上設け、熱分解ガス発生量に応じて使用する固気分離器
    の台数を選択し得る構成とし、該固気分離器で分離され
    た固形分を溶融炉の熱源として利用する固形分供給路を
    設けたことを特徴とする流動床式熱分解装置。
  19. 【請求項19】 固形物を含む可燃物を流動媒体を流動
    化させながら熱分解ガス化する流動床式熱分解ガス化炉
    と前記流動床式熱分解ガス化炉で得られる熱分解ガスと
    該熱分解ガス化工程で生成されたチャーとの燃焼により
    燃焼飛灰を溶融させる溶融炉と、該溶融炉で熱分解ガス
    とチャーを燃焼させて熱交換媒体に熱回収させる熱回収
    装置と該熱回収装置から排出する排ガスを浄化処理する
    排ガス浄化装置を備えた流動床式熱分解装置であって、 流動床式熱分解ガス化炉で得られた熱分解ガスを溶融炉
    と熱回収装置をバイパスして燃焼させるガス燃焼炉と該
    ガス燃焼炉で得られた排ガスを空気で希釈する1基以上
    の空気混合機を設けたことを特徴とする流動床式熱分解
    装置。
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