JPH11175944A - 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 - Google Patents
磁気記録媒体及び磁気記憶装置Info
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- JPH11175944A JPH11175944A JP33958197A JP33958197A JPH11175944A JP H11175944 A JPH11175944 A JP H11175944A JP 33958197 A JP33958197 A JP 33958197A JP 33958197 A JP33958197 A JP 33958197A JP H11175944 A JPH11175944 A JP H11175944A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】媒体ノイズの少ない、かつ、高保磁力の電磁変
換特性に優れた極めて高い面記録密度で記録可能な磁気
記録媒体を提供すること。 【解決手段】基板11上に、下地層12及び磁性層13
を積層し、この下地層12と磁性層13が共にCoとC
rを少なくとも含み、さらに下地層12を主に非晶質構
造とし、かつ、下地層12の磁性層13側の表面近傍
に、酸素濃度が高い領域を設けた磁気記録媒体。
換特性に優れた極めて高い面記録密度で記録可能な磁気
記録媒体を提供すること。 【解決手段】基板11上に、下地層12及び磁性層13
を積層し、この下地層12と磁性層13が共にCoとC
rを少なくとも含み、さらに下地層12を主に非晶質構
造とし、かつ、下地層12の磁性層13側の表面近傍
に、酸素濃度が高い領域を設けた磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータシス
テムの外部記憶装置等に用いられる磁気記憶装置及びそ
れに用いる磁気記録媒体に係り、特に高記録密度化対応
の磁気記録媒体を有する磁気記憶装置及びそれに用いる
磁気記録媒体に関する。
テムの外部記憶装置等に用いられる磁気記憶装置及びそ
れに用いる磁気記録媒体に係り、特に高記録密度化対応
の磁気記録媒体を有する磁気記憶装置及びそれに用いる
磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の増加に伴い、磁気記憶装
置は年々高密度化、大容量化、高速アクセス化及び小型
化の傾向が益々強くなっている。従って、磁気記録媒体
の小口径化が進み、その面記録密度は増加の一途を辿
り、また、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の相対速度
が低下して、従来の記録再生兼用の誘導型磁気ヘッドで
は十分な再生出力、S/Nが確保できなくなってきた。
そのため情報の記録・再生のための磁気ヘッドとして、
例えば、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの相対速度に依存
せずに高い再生出力が得られる磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ド(MRヘッド)を用いるようになってきた。この磁気
ヘッドは、再生素子と記録素子が独立に形成され、再生
素子として磁気抵抗効果(MR効果)を有するMRヘッ
ドと、記録素子として磁束を変化させるためのコイル
と、前記磁束を集めるための一対の磁気コアとを有する
誘導型薄膜ヘッドとから構成される複合型磁気ヘッドと
して用いられることが多い。
置は年々高密度化、大容量化、高速アクセス化及び小型
化の傾向が益々強くなっている。従って、磁気記録媒体
の小口径化が進み、その面記録密度は増加の一途を辿
り、また、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の相対速度
が低下して、従来の記録再生兼用の誘導型磁気ヘッドで
は十分な再生出力、S/Nが確保できなくなってきた。
そのため情報の記録・再生のための磁気ヘッドとして、
例えば、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの相対速度に依存
せずに高い再生出力が得られる磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ド(MRヘッド)を用いるようになってきた。この磁気
ヘッドは、再生素子と記録素子が独立に形成され、再生
素子として磁気抵抗効果(MR効果)を有するMRヘッ
ドと、記録素子として磁束を変化させるためのコイル
と、前記磁束を集めるための一対の磁気コアとを有する
誘導型薄膜ヘッドとから構成される複合型磁気ヘッドと
して用いられることが多い。
【0003】このMRヘッドは、記録媒体からの磁気抵
抗効果層の電気抵抗が磁化の方向によって変化する物理
現象をその抵抗変化として検出し、磁気記録媒体上の磁
気的信号を電気的信号に電磁変換して情報の再生を行な
うものである。MRヘッドの再生出力は、磁気記録媒体
と磁気ヘッド間の相対速度に依存しないので、小口径の
磁気記録媒体に高密度で記録された信号を効率良く再生
するのに適したものである。
抗効果層の電気抵抗が磁化の方向によって変化する物理
現象をその抵抗変化として検出し、磁気記録媒体上の磁
気的信号を電気的信号に電磁変換して情報の再生を行な
うものである。MRヘッドの再生出力は、磁気記録媒体
と磁気ヘッド間の相対速度に依存しないので、小口径の
磁気記録媒体に高密度で記録された信号を効率良く再生
するのに適したものである。
【0004】このようなMR効果を利用して情報を再生
するMRヘッドとしては、従来から知られている磁性膜
単体(単層膜)の磁化の方向と電流方向のなす角度によ
り微小な磁気抵抗変化を生じる異方性磁気抵抗(AM
R)効果を用いたAMRヘッドが製品化され、さらに最
近製品化されつつある1平方インチ当たり3ギガビット
以上の高記録密度の磁気記録を実現するための、少なく
とも2層の磁性膜(多層膜)の磁化の方向のなす角度変
化により生ずる巨大磁気抵抗変化(GMR)を用いたG
MRヘッドの開発が進められている。
するMRヘッドとしては、従来から知られている磁性膜
単体(単層膜)の磁化の方向と電流方向のなす角度によ
り微小な磁気抵抗変化を生じる異方性磁気抵抗(AM
R)効果を用いたAMRヘッドが製品化され、さらに最
近製品化されつつある1平方インチ当たり3ギガビット
以上の高記録密度の磁気記録を実現するための、少なく
とも2層の磁性膜(多層膜)の磁化の方向のなす角度変
化により生ずる巨大磁気抵抗変化(GMR)を用いたG
MRヘッドの開発が進められている。
【0005】このようにMR効果を利用して情報を再生
するMRヘッドは、再生感度が極めて高いため、高密度
の磁気記録に適している。しかし、磁気記録媒体からの
再生信号のみならず、ノイズに対する感度も同時に高く
なるため、磁気記録媒体には従来以上に低ノイズ化が求
められる。
するMRヘッドは、再生感度が極めて高いため、高密度
の磁気記録に適している。しかし、磁気記録媒体からの
再生信号のみならず、ノイズに対する感度も同時に高く
なるため、磁気記録媒体には従来以上に低ノイズ化が求
められる。
【0006】一方、磁気記録媒体には、金属磁性体の薄
膜をスパッタリングにより基板上に形成した薄膜磁気記
録媒体が用いられているが、上記の磁気ヘッドに対応す
るために、高密度記録に好適な保磁力の高い、ノイズの
少ない磁気記録媒体の開発が不可欠である。磁気記憶装
置の性能を種々の環境で一定の範囲内に保持するために
は、保磁力の周囲温度に対する変化率を小さくする必要
がある。また、磁気記録媒体のノイズを低減するために
は、磁気記録媒体の結晶粒を小さく、かつ粒径を揃え、
さらに結晶粒間の磁気的相互作用を小さくすることが重
要である。
膜をスパッタリングにより基板上に形成した薄膜磁気記
録媒体が用いられているが、上記の磁気ヘッドに対応す
るために、高密度記録に好適な保磁力の高い、ノイズの
少ない磁気記録媒体の開発が不可欠である。磁気記憶装
置の性能を種々の環境で一定の範囲内に保持するために
は、保磁力の周囲温度に対する変化率を小さくする必要
がある。また、磁気記録媒体のノイズを低減するために
は、磁気記録媒体の結晶粒を小さく、かつ粒径を揃え、
さらに結晶粒間の磁気的相互作用を小さくすることが重
要である。
【0007】現在実用化されている磁気記録媒体では、
記録磁性層の材料としてCo−Cr−Pt、Co−Cr
−Pt−Ta、Co−Cr−Pt−B等のように、Co
を主成分とする飽和磁束密度Bsや保磁力Hcの高い合
金層が用いられている。これらのCo合金層はc軸方向
を磁化容易軸とする稠密六方充填構造(hcp構造)を
有する。このc軸が膜面内に配向する結晶配向が面内磁
気記録媒体として望ましい。
記録磁性層の材料としてCo−Cr−Pt、Co−Cr
−Pt−Ta、Co−Cr−Pt−B等のように、Co
を主成分とする飽和磁束密度Bsや保磁力Hcの高い合
金層が用いられている。これらのCo合金層はc軸方向
を磁化容易軸とする稠密六方充填構造(hcp構造)を
有する。このc軸が膜面内に配向する結晶配向が面内磁
気記録媒体として望ましい。
【0008】しかし、このような配向は基板上に直接C
oを形成しても生じ難い。そこで、EUROPIAN
PATENT APPLICATION(欧州特許)0
140513号公報に記載のように、基板上に下地層と
磁性層を設けた磁気記録媒体の下地層と磁性層が共にC
oとCrの他に少なくとも一つの元素を含有し、かつ、
下地層として主に体心立方構造(bcc構造)を有する
Crの結晶格子面がCoと整合性がよい面内磁気記録媒
体が提案されている。
oを形成しても生じ難い。そこで、EUROPIAN
PATENT APPLICATION(欧州特許)0
140513号公報に記載のように、基板上に下地層と
磁性層を設けた磁気記録媒体の下地層と磁性層が共にC
oとCrの他に少なくとも一つの元素を含有し、かつ、
下地層として主に体心立方構造(bcc構造)を有する
Crの結晶格子面がCoと整合性がよい面内磁気記録媒
体が提案されている。
【0009】さらに、高保磁力化の先行技術として、特
開平4−15910号公報にはガラス基板上にTi、Z
r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの一種とY
からなる非晶質又は微結晶の中間層を形成し、この上に
金属下地層と磁性層を形成することにより、Hcを向上
できることが示されている。
開平4−15910号公報にはガラス基板上にTi、Z
r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの一種とY
からなる非晶質又は微結晶の中間層を形成し、この上に
金属下地層と磁性層を形成することにより、Hcを向上
できることが示されている。
【0010】また、特開平5−135343号公報に
は、ガラス基板上に希土類元素とTa、Y、Nb、Hf
から選択される少なくとも一種の元素を含む酸素隔離中
間層を形成し、この上に金属下地層と磁性層を形成する
ことによりHcを向上できることが示されている。
は、ガラス基板上に希土類元素とTa、Y、Nb、Hf
から選択される少なくとも一種の元素を含む酸素隔離中
間層を形成し、この上に金属下地層と磁性層を形成する
ことによりHcを向上できることが示されている。
【0011】一方、媒体ノイズを低減するためには、磁
性層中のCr濃度を高めて、磁性結晶粒間の磁気的な相
互作用を低減することが効果的であることが知られてい
る。これによって磁化反転単位が小さくなり、磁化の遷
移領域において、磁化の変化をより急峻に記録でき、再
生時のノイズが小さく、高いS/Nを得ることができる
からである。これには磁化反転の最小単位をできるだけ
小さくする必要があるが、磁化の最小単位を過度に小さ
くすると、保磁力Hcが低下する問題がある。この磁化
反転の最小単位は、活性化体積vと飽和磁化Isとの積
(vIs)により評価できる。
性層中のCr濃度を高めて、磁性結晶粒間の磁気的な相
互作用を低減することが効果的であることが知られてい
る。これによって磁化反転単位が小さくなり、磁化の遷
移領域において、磁化の変化をより急峻に記録でき、再
生時のノイズが小さく、高いS/Nを得ることができる
からである。これには磁化反転の最小単位をできるだけ
小さくする必要があるが、磁化の最小単位を過度に小さ
くすると、保磁力Hcが低下する問題がある。この磁化
反転の最小単位は、活性化体積vと飽和磁化Isとの積
(vIs)により評価できる。
【0012】さらにノイズを小さくするために、磁気記
録媒体の結晶粒を小さくして、残留磁化保磁力又は保磁
力と等しい磁界強度で揺らぎ場(Hf)を大きくする手
法が特開平8−77543号公報にて提案されている。
録媒体の結晶粒を小さくして、残留磁化保磁力又は保磁
力と等しい磁界強度で揺らぎ場(Hf)を大きくする手
法が特開平8−77543号公報にて提案されている。
【0013】さらに、媒体の低ノイズ化の先行技術とし
て、特開平7−57238号公報には、ガラス基板上に
5〜80オングストローム(Å)の厚さと、Cr(11
0)配向を主体とするCr含有中間層(添加物:O、
C、N、B、Ti、Mo、Zr、Hf、Si、Nb、A
l、Y、V、Mn、Ag、Gd)を形成した後、その上
に下地層、磁性層を形成することにより、媒体ノイズを
低減できることが示されている。
て、特開平7−57238号公報には、ガラス基板上に
5〜80オングストローム(Å)の厚さと、Cr(11
0)配向を主体とするCr含有中間層(添加物:O、
C、N、B、Ti、Mo、Zr、Hf、Si、Nb、A
l、Y、V、Mn、Ag、Gd)を形成した後、その上
に下地層、磁性層を形成することにより、媒体ノイズを
低減できることが示されている。
【0014】さらに、特開昭62−293511号公報
には、金属下地層の接着性を向上させるために、非磁性
基板上に、Ti、Zr、Ta等の1種以上の元素を含む
金属の酸化物からなり、かつ、厚み方向の酸素濃度が金
属下地層方向に減少する中間層を形成し、その上に金属
下地層、磁性層を形成した磁気記録媒体が開示されてい
る。
には、金属下地層の接着性を向上させるために、非磁性
基板上に、Ti、Zr、Ta等の1種以上の元素を含む
金属の酸化物からなり、かつ、厚み方向の酸素濃度が金
属下地層方向に減少する中間層を形成し、その上に金属
下地層、磁性層を形成した磁気記録媒体が開示されてい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記欧州特許0140
513号公報に記載の従来技術は、磁化容易軸を完全に
膜面内に配向させることも可能であるが、エピタキシャ
ル成長を維持し、同時に結晶粒を微細化することには限
界があった。そのため高い線記録密度では、十分に電磁
変換特性を得られないという問題があった。
513号公報に記載の従来技術は、磁化容易軸を完全に
膜面内に配向させることも可能であるが、エピタキシャ
ル成長を維持し、同時に結晶粒を微細化することには限
界があった。そのため高い線記録密度では、十分に電磁
変換特性を得られないという問題があった。
【0016】また、上記特開平4−15910号公報及
び特開平5−135343号公報に記載の従来技術は、
この方法を用いて作製した磁気記録媒体とMRヘッドを
組合わせて2ギガビット以上の高記録密度の磁気記憶装
置を試作してみると、ガラス基板を用いた媒体では媒体
ノイズが大きく、十分な電磁変換特性(S/N)が得ら
れないという問題があった。
び特開平5−135343号公報に記載の従来技術は、
この方法を用いて作製した磁気記録媒体とMRヘッドを
組合わせて2ギガビット以上の高記録密度の磁気記憶装
置を試作してみると、ガラス基板を用いた媒体では媒体
ノイズが大きく、十分な電磁変換特性(S/N)が得ら
れないという問題があった。
【0017】また、磁気記憶装置の性能をいろいろな環
境で一定の範囲内に保つためには、磁気記録媒体の保磁
力の周囲温度に対する変化率を小さくする必要がある。
上記特開平8−77543号公報に記載の従来技術は、
再生時のノイズが小さく、高いS/Nを示すが、保磁力
の温度変化率が大きくなり、磁気記憶装置の性能が温度
により変化してしまうという問題があった。このように
Hfを大きくして媒体ノイズを小さくすると、保磁力の
温度変化率が大きくなる傾向がある。これはHfが大き
い磁気記録媒体は、外部磁界により磁化が反転する頻度
が周囲温度に強く依存するためである。
境で一定の範囲内に保つためには、磁気記録媒体の保磁
力の周囲温度に対する変化率を小さくする必要がある。
上記特開平8−77543号公報に記載の従来技術は、
再生時のノイズが小さく、高いS/Nを示すが、保磁力
の温度変化率が大きくなり、磁気記憶装置の性能が温度
により変化してしまうという問題があった。このように
Hfを大きくして媒体ノイズを小さくすると、保磁力の
温度変化率が大きくなる傾向がある。これはHfが大き
い磁気記録媒体は、外部磁界により磁化が反転する頻度
が周囲温度に強く依存するためである。
【0018】また、上記特開平7−57238号公報に
記載の従来技術は、5〜80オングストローム(Å)の
薄さで膜厚を制御しなければならず、大量生産の製品と
して、膜厚の制御が困難であるという問題があった。望
ましくは各層の膜厚は少なくとも100オングストロー
ム(Å)以上とすることが好ましい。
記載の従来技術は、5〜80オングストローム(Å)の
薄さで膜厚を制御しなければならず、大量生産の製品と
して、膜厚の制御が困難であるという問題があった。望
ましくは各層の膜厚は少なくとも100オングストロー
ム(Å)以上とすることが好ましい。
【0019】また、上記特開昭62−293511号公
報に記載の従来技術は、金属下地層の接着性は改良でき
るが、媒体ノイズの低減には効果が認められないという
問題があった。
報に記載の従来技術は、金属下地層の接着性は改良でき
るが、媒体ノイズの低減には効果が認められないという
問題があった。
【0020】本発明の目的は、媒体ノイズの少ない、か
つ、高保磁力の電磁変換特性に優れた極めて高い面記録
密度で記録可能な磁気記録媒体を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、極めて高い面記録密度を有
する磁気記録媒体を用い、安価で小型で大容量の信頼性
の高い磁気記憶装置を提供することである。
つ、高保磁力の電磁変換特性に優れた極めて高い面記録
密度で記録可能な磁気記録媒体を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、極めて高い面記録密度を有
する磁気記録媒体を用い、安価で小型で大容量の信頼性
の高い磁気記憶装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁気記録媒体は、基板上に、下地層及び磁
性層を積層し、この下地層と磁性層が共にCoとCrを
少なくとも含有し、さらに下地層を主に非晶質構造と
し、かつ、下地層の磁性層側の表面近傍に、酸素濃度が
高い領域を設けるようにしたものである。
に、本発明の磁気記録媒体は、基板上に、下地層及び磁
性層を積層し、この下地層と磁性層が共にCoとCrを
少なくとも含有し、さらに下地層を主に非晶質構造と
し、かつ、下地層の磁性層側の表面近傍に、酸素濃度が
高い領域を設けるようにしたものである。
【0022】下地層は、Zr及びTaから選ばれた少な
くとも1つの元素を有することが好ましい。Zr及びT
aの合計の量は4at.%以上であることが好ましい。
4at.%未満では非晶質構造を取りにくいからであ
る。また、その量の上限の値は、Zr、Ta及びCrを
合わせた量が50at.%未満であることが好ましい。
下地層は、酸素濃度がその厚さ方向の中央部よりも磁性
層側の表面近傍で高いようにした構造とすることができ
る。さらに、この磁気記録媒体は、その円周方向に測定
した保磁力が120kA/m以上であることが好まし
い。
くとも1つの元素を有することが好ましい。Zr及びT
aの合計の量は4at.%以上であることが好ましい。
4at.%未満では非晶質構造を取りにくいからであ
る。また、その量の上限の値は、Zr、Ta及びCrを
合わせた量が50at.%未満であることが好ましい。
下地層は、酸素濃度がその厚さ方向の中央部よりも磁性
層側の表面近傍で高いようにした構造とすることができ
る。さらに、この磁気記録媒体は、その円周方向に測定
した保磁力が120kA/m以上であることが好まし
い。
【0023】また、上記他の目的を達成するために、本
発明の磁気記憶装置は、磁気記録媒体と、磁気記録媒体
を記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からな
る磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相
対運動させる手段と、磁気ヘッドへの記録信号入力及び
磁気ヘッドからの再生信号出力を得るための記録再生信
号処理手段とを有し、この磁気記録媒体として、基板上
に、下地層及び磁性層を積層し、この下地層と磁性層が
共にCoとCrを少なくとも含有し、さらに下地層を主
に非晶質構造とし、かつ、下地層の磁性層側の表面近傍
に、酸素濃度が高い領域を設けるようにしたものであ
る。
発明の磁気記憶装置は、磁気記録媒体と、磁気記録媒体
を記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からな
る磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相
対運動させる手段と、磁気ヘッドへの記録信号入力及び
磁気ヘッドからの再生信号出力を得るための記録再生信
号処理手段とを有し、この磁気記録媒体として、基板上
に、下地層及び磁性層を積層し、この下地層と磁性層が
共にCoとCrを少なくとも含有し、さらに下地層を主
に非晶質構造とし、かつ、下地層の磁性層側の表面近傍
に、酸素濃度が高い領域を設けるようにしたものであ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面を参照にして詳細に説明する。 〈実施例1〉図4は、本発明の一実施例の磁気記憶装置
を示す斜視図である。この磁気記憶装置は、磁気記録媒
体203と、これを記録方向に駆動する駆動部であるス
ピンドルモータ202と、記録部と再生部からなる磁気
ヘッド204と、この磁気ヘッド204を磁気記録媒体
203に対して相対運動をさせる手段であるガイドアー
ム205と、磁気ヘッド204への信号入力と磁気ヘッ
ド204からの出力信号再生を行うための記録再生信号
処理回路201を有する。なお、実際の磁気記憶装置
は、複数の磁気記録媒体203を有し、各磁気記録媒体
203に対応して複数のガイドアーム205と複数の磁
気ヘッド204を有する構成となっている。また本発明
による磁気記憶装置を構成する磁気ヘッド204は、異
方性磁気抵抗効果(AMR)を用いたMRヘッドだけで
なく、巨大磁気抵抗効果(GMR)を利用したスピンバ
ルブ型MRヘッドにも適用できるものである。
図面を参照にして詳細に説明する。 〈実施例1〉図4は、本発明の一実施例の磁気記憶装置
を示す斜視図である。この磁気記憶装置は、磁気記録媒
体203と、これを記録方向に駆動する駆動部であるス
ピンドルモータ202と、記録部と再生部からなる磁気
ヘッド204と、この磁気ヘッド204を磁気記録媒体
203に対して相対運動をさせる手段であるガイドアー
ム205と、磁気ヘッド204への信号入力と磁気ヘッ
ド204からの出力信号再生を行うための記録再生信号
処理回路201を有する。なお、実際の磁気記憶装置
は、複数の磁気記録媒体203を有し、各磁気記録媒体
203に対応して複数のガイドアーム205と複数の磁
気ヘッド204を有する構成となっている。また本発明
による磁気記憶装置を構成する磁気ヘッド204は、異
方性磁気抵抗効果(AMR)を用いたMRヘッドだけで
なく、巨大磁気抵抗効果(GMR)を利用したスピンバ
ルブ型MRヘッドにも適用できるものである。
【0025】〈実施例2〉図1に本実施例の磁気記録媒
体の層構成の断面模式図を示す。基板11には直径2.
5インチで厚さ0.635mmの化学強化されたソーダ
ライムガラスを使用した。基板洗浄後、静止対向型のス
パッタ装置を用いて連続して薄膜を形成した。まず、基
板は真空に排気され、予熱することなく、Co−35a
t.%Cr−5at.%Mo−5at.%Zr合金から
なる厚さ25nmの下地層12を2.7PaのArガス
圧力になるようにして形成した。下地層形成後、Arに
酸素を10vol.%添加した低真空中で基板温度が2
00℃になるように基板加熱を行なった。さらに酸素を
含まない真空化で、Co−Cr−Pt合金からなる磁性
層13を20nm、その後厚さ10nmのカーボンの保
護膜14をDCスパッタ法により形成した。膜形成後、
低浮上が保証されるような表面突起の除去を機械的に行
ない、パーフルオロアルキルポリエーテル系の材料をフ
ルオロカーボン材料で希釈したものを潤滑膜15として
塗布した。
体の層構成の断面模式図を示す。基板11には直径2.
5インチで厚さ0.635mmの化学強化されたソーダ
ライムガラスを使用した。基板洗浄後、静止対向型のス
パッタ装置を用いて連続して薄膜を形成した。まず、基
板は真空に排気され、予熱することなく、Co−35a
t.%Cr−5at.%Mo−5at.%Zr合金から
なる厚さ25nmの下地層12を2.7PaのArガス
圧力になるようにして形成した。下地層形成後、Arに
酸素を10vol.%添加した低真空中で基板温度が2
00℃になるように基板加熱を行なった。さらに酸素を
含まない真空化で、Co−Cr−Pt合金からなる磁性
層13を20nm、その後厚さ10nmのカーボンの保
護膜14をDCスパッタ法により形成した。膜形成後、
低浮上が保証されるような表面突起の除去を機械的に行
ない、パーフルオロアルキルポリエーテル系の材料をフ
ルオロカーボン材料で希釈したものを潤滑膜15として
塗布した。
【0026】上記の磁気記録媒体から縦と横の長さが各
々8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁
力計で室温の保磁力を測定した。その結果、複数回の測
定結果で周方向に測定した保磁力が120kA/m以上
あった。また、X線回折を測定した結果、磁性層から得
られる回折ピーク以外には回折ピークが得られなかっ
た。また、オージェ電子分光分析により深さ方向の元素
分布を測定した。その結果Co−Cr−Mo−Zr合金
下地層と磁性層の界面には酸素濃度が高いことが明らか
になった。
々8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁
力計で室温の保磁力を測定した。その結果、複数回の測
定結果で周方向に測定した保磁力が120kA/m以上
あった。また、X線回折を測定した結果、磁性層から得
られる回折ピーク以外には回折ピークが得られなかっ
た。また、オージェ電子分光分析により深さ方向の元素
分布を測定した。その結果Co−Cr−Mo−Zr合金
下地層と磁性層の界面には酸素濃度が高いことが明らか
になった。
【0027】磁性層は、上記の材料に変えて、Co−C
r−Pt、Co−Cr−Pt−SiO2、Co−Cr−
Pt−Ta、Co−Cr−V−Pt、Co−Cr−Pt
−Ti、Co−Cr−Ta、Co−Ni−Cr、Co−
Cr−Pt−Mn等Coを主成分とする合金を用いるこ
とができるが、高い保磁力を得るためには、Ptを含む
Co合金を用いることが特に好ましい。また、Sm−C
o、Fe−Sm−N等の希土類元素を含む磁性合金を用
いることもできる。さらに、磁性層を直接又は非磁性中
間層等を介した複数の磁性層で構成することもできる。
r−Pt、Co−Cr−Pt−SiO2、Co−Cr−
Pt−Ta、Co−Cr−V−Pt、Co−Cr−Pt
−Ti、Co−Cr−Ta、Co−Ni−Cr、Co−
Cr−Pt−Mn等Coを主成分とする合金を用いるこ
とができるが、高い保磁力を得るためには、Ptを含む
Co合金を用いることが特に好ましい。また、Sm−C
o、Fe−Sm−N等の希土類元素を含む磁性合金を用
いることもできる。さらに、磁性層を直接又は非磁性中
間層等を介した複数の磁性層で構成することもできる。
【0028】また、保護層として水素を添加したカーボ
ン膜、炭化シリコン、炭化タングステン、(W−Mo)
−C、(Zr−Nb)−N等の化合物からなる膜若しく
はこれらの化合物とカーボンの混合膜又は積層膜を用い
ると耐摺動性、耐食性を向上できるので好ましい。ま
た、これらの保護層を形成した後、微細マスク等を用い
てプラズマエッチングすることで表面に微細な凹凸を形
成したり、化合物、混合物のターゲットを用いて保護層
表面に突起を生じせしめたり、熱処理によって表面に凹
凸を形成すると、ヘッドと媒体との接触面積を低減で
き、CSS動作時にヘッドが媒体表面に粘着する問題が
回避されるので好ましい。
ン膜、炭化シリコン、炭化タングステン、(W−Mo)
−C、(Zr−Nb)−N等の化合物からなる膜若しく
はこれらの化合物とカーボンの混合膜又は積層膜を用い
ると耐摺動性、耐食性を向上できるので好ましい。ま
た、これらの保護層を形成した後、微細マスク等を用い
てプラズマエッチングすることで表面に微細な凹凸を形
成したり、化合物、混合物のターゲットを用いて保護層
表面に突起を生じせしめたり、熱処理によって表面に凹
凸を形成すると、ヘッドと媒体との接触面積を低減で
き、CSS動作時にヘッドが媒体表面に粘着する問題が
回避されるので好ましい。
【0029】〈比較例1〉洗浄した基板上に、下地層を
形成せずに、酸素を添加した低真空中で基板温度が20
0℃になるように基板加熱を行なった。さらに酸素を意
図して添加せずに、以下は実施例2と同様にして、Ar
ガスを用いて、厚さ20nmのCo−Cr−Pt合金磁
性層を、その後厚さ10nmのカーボン保護膜をDCス
パッタ法により形成してこれを比較例1とした。この場
合、円周方向に測定した保磁力が120kA/m以上に
はならなかった。これは、真空中で基板を加熱していて
も基板の表面状態が安定せず、結果として磁性層の結晶
成長方位が制御できていないことによると考えられる。
形成せずに、酸素を添加した低真空中で基板温度が20
0℃になるように基板加熱を行なった。さらに酸素を意
図して添加せずに、以下は実施例2と同様にして、Ar
ガスを用いて、厚さ20nmのCo−Cr−Pt合金磁
性層を、その後厚さ10nmのカーボン保護膜をDCス
パッタ法により形成してこれを比較例1とした。この場
合、円周方向に測定した保磁力が120kA/m以上に
はならなかった。これは、真空中で基板を加熱していて
も基板の表面状態が安定せず、結果として磁性層の結晶
成長方位が制御できていないことによると考えられる。
【0030】〈実施例3〉直径2.5インチでNi−P
めっきした厚さ0.8mmのAl合金基板上に、実施例
2と同様にして、基板洗浄後、静止対向型のスパッタ装
置を用いて連続して薄膜を形成した。まず、基板は真空
に排気され、予熱することなく、Co−37at.%C
r−5at.%Ta−5at.%Zr合金からなる厚さ
30nmの下地層12を形成した。その後、10vo
l.%の酸素を添加した低真空中で基板温度が200℃
になるように基板加熱を行なった。さらにCo−17a
t.%Cr−8at.%Pt−4mol.%SiO2合
金磁性層13を22nm、その後厚さ9nmのカーボン
の保護膜14をDCスパッタ法により形成した。保護膜
形成後、低浮上が保証されるような表面突起の除去を機
械的に行ない、パーフルオロアルキルポリエーテル系の
材料をフルオロカーボン材料で希釈したものを潤滑膜1
5として塗布した。
めっきした厚さ0.8mmのAl合金基板上に、実施例
2と同様にして、基板洗浄後、静止対向型のスパッタ装
置を用いて連続して薄膜を形成した。まず、基板は真空
に排気され、予熱することなく、Co−37at.%C
r−5at.%Ta−5at.%Zr合金からなる厚さ
30nmの下地層12を形成した。その後、10vo
l.%の酸素を添加した低真空中で基板温度が200℃
になるように基板加熱を行なった。さらにCo−17a
t.%Cr−8at.%Pt−4mol.%SiO2合
金磁性層13を22nm、その後厚さ9nmのカーボン
の保護膜14をDCスパッタ法により形成した。保護膜
形成後、低浮上が保証されるような表面突起の除去を機
械的に行ない、パーフルオロアルキルポリエーテル系の
材料をフルオロカーボン材料で希釈したものを潤滑膜1
5として塗布した。
【0031】上記の磁気記録媒体から縦と横の長さが各
々8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁
力計で保磁力を測定した。その結果複数回の測定結果で
いずれの場合も周方向に測定した保磁力が120kA/
m以上あった。また、X線回折を測定した結果、磁性層
から得られる回折ピーク以外には回折ピークが得られな
かった。また、オージェ電子分光分析により深さ方向の
元素分布を測定した。その結果、下地層と磁性層の界面
は酸素濃度が高いことが明らかになった。
々8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁
力計で保磁力を測定した。その結果複数回の測定結果で
いずれの場合も周方向に測定した保磁力が120kA/
m以上あった。また、X線回折を測定した結果、磁性層
から得られる回折ピーク以外には回折ピークが得られな
かった。また、オージェ電子分光分析により深さ方向の
元素分布を測定した。その結果、下地層と磁性層の界面
は酸素濃度が高いことが明らかになった。
【0032】上記磁気記録媒体を10,000rpm以
上で高速回転する磁気記憶装置に組み込んだ。その結
果、従来の0.635mm厚みの同様にして形成した磁
気記録媒体を組み込んだ場合に比べ、高速回転にもかか
わらず、変形が少ない磁気記録媒体であることが明らか
になった。
上で高速回転する磁気記憶装置に組み込んだ。その結
果、従来の0.635mm厚みの同様にして形成した磁
気記録媒体を組み込んだ場合に比べ、高速回転にもかか
わらず、変形が少ない磁気記録媒体であることが明らか
になった。
【0033】〈実施例4〉実施例2で下地層を形成する
ために用いるターゲットの組成をCo−42at.%C
r−10at.%Ta合金に変えて下地層を形成した。
また、下地層の形成を加熱して行なった。その後、10
vol.%の酸素をArに添加した低真空中で200℃
に基板加熱を行なった。この他は全て実施例2と同様な
条件で磁気記録媒体を試作した。
ために用いるターゲットの組成をCo−42at.%C
r−10at.%Ta合金に変えて下地層を形成した。
また、下地層の形成を加熱して行なった。その後、10
vol.%の酸素をArに添加した低真空中で200℃
に基板加熱を行なった。この他は全て実施例2と同様な
条件で磁気記録媒体を試作した。
【0034】これらの磁気記録媒体について縦と横の長
さが各々8mmになるように試料片を切り出し、試料振
動型磁力計で24℃における保磁力と活性化磁気モーメ
ントvIsを測定した。その結果、すべての試料で周方
向に測定した保磁力が120kA/m以上にはなったも
のの、250℃以上に加熱した磁気記録媒体でX線回折
を測定した場合には、磁性層から得られる回折ピークの
中で00・2回折強度が最も強くなることが明らかにな
った。この結果から面内の磁化成分を考慮すると、下地
層形成のときの基板温度を低めにするとX線回折ピーク
の中で00・2回折強度が最も強くなることはないため
好ましいことが明らかになった。
さが各々8mmになるように試料片を切り出し、試料振
動型磁力計で24℃における保磁力と活性化磁気モーメ
ントvIsを測定した。その結果、すべての試料で周方
向に測定した保磁力が120kA/m以上にはなったも
のの、250℃以上に加熱した磁気記録媒体でX線回折
を測定した場合には、磁性層から得られる回折ピークの
中で00・2回折強度が最も強くなることが明らかにな
った。この結果から面内の磁化成分を考慮すると、下地
層形成のときの基板温度を低めにするとX線回折ピーク
の中で00・2回折強度が最も強くなることはないため
好ましいことが明らかになった。
【0035】一方、活性化磁気モーメントvIsを測定
した結果、基板温度の低下に従いvIsは増加してお
り、高密度磁気記録を実現する上で基板温度が低すぎる
ことはノイズの増大につながり好ましくないことが明ら
かになった。基板温度の低下に伴い、vIsが増加した
のは、基板温度の低下により磁性層中のCr濃度の揺ら
ぎが少なくなったことによると考えられる。これらの相
反する結果から、基板温度は概ね100〜200℃にす
るのがよいと考えられる。この最適な基板温度は、下地
層に用いる非晶質合金の組成に依存する。これは非晶質
合金の結晶化温度が組成に依存し、かつ、酸素に対する
活性度が異なるためである。
した結果、基板温度の低下に従いvIsは増加してお
り、高密度磁気記録を実現する上で基板温度が低すぎる
ことはノイズの増大につながり好ましくないことが明ら
かになった。基板温度の低下に伴い、vIsが増加した
のは、基板温度の低下により磁性層中のCr濃度の揺ら
ぎが少なくなったことによると考えられる。これらの相
反する結果から、基板温度は概ね100〜200℃にす
るのがよいと考えられる。この最適な基板温度は、下地
層に用いる非晶質合金の組成に依存する。これは非晶質
合金の結晶化温度が組成に依存し、かつ、酸素に対する
活性度が異なるためである。
【0036】〈実施例5〉Co−35at.%Cr−5
at.%Mo−5at.%Zr合金からなる厚さ25n
mの下地層12を2.0、1.4、0.7、0.3Pa
のArガス圧力になるようにして形成したことを除き、
実施例2と同様にして磁気記録媒体を形成した。
at.%Mo−5at.%Zr合金からなる厚さ25n
mの下地層12を2.0、1.4、0.7、0.3Pa
のArガス圧力になるようにして形成したことを除き、
実施例2と同様にして磁気記録媒体を形成した。
【0037】この磁気記録媒体から縦と横の長さが各々
8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁力
計で室温の保磁力を測定した。その結果、0.7Paと
0.3Paで下地層を形成した場合には、複数回の測定
結果で円周方向に測定した保磁力の中には120kA/
m未満の試料があった。これは下地層を形成時に放電ガ
ス圧力を低下させることにより下地層の表面形状が平滑
になり、その上にエピタキシャル成長する膜の結晶成長
方向が実施例2の場合とは異なることによると考えられ
る。なお、下地層の形成は1.0Paから3.0Paの
範囲のガス圧力で行なうことが好ましい。
8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁力
計で室温の保磁力を測定した。その結果、0.7Paと
0.3Paで下地層を形成した場合には、複数回の測定
結果で円周方向に測定した保磁力の中には120kA/
m未満の試料があった。これは下地層を形成時に放電ガ
ス圧力を低下させることにより下地層の表面形状が平滑
になり、その上にエピタキシャル成長する膜の結晶成長
方向が実施例2の場合とは異なることによると考えられ
る。なお、下地層の形成は1.0Paから3.0Paの
範囲のガス圧力で行なうことが好ましい。
【0038】〈実施例6〉図1に本実施例の磁気記録媒
体の層構成の断面模式図を示す。基板11には直径2.
5インチで厚さ0.635mmの化学強化されたソーダ
ライムガラスを使用した。基板洗浄後、静止対向型のス
パッタ装置を用いて連続して薄膜を形成した。まず基板
は真空に排気され、予熱することなく、Co−30a
t.%Cr−5at.%Zr合金からなる厚さ25nm
の下地層12が2.7PaのArガス圧力になるように
して形成された。その後、基板温度が270℃になるよ
うに基板加熱を行ない、1モル%酸素を含んだArガス
中に0.6Paで3.5秒暴露した。さらに酸素を含ま
ない真空下でCo−Cr−6%Pt合金磁性層13を5
0nm、その後厚さ8nmのカーボン保護膜14をDC
スパッタ法により形成した。膜形成後、低浮上が保証さ
れるような表面突起の除去を機械的に行ない、パーフル
オロアルキルポリエーテル系の材料をフルオロカーボン
材料で希釈したものを潤滑膜15として塗布した。
体の層構成の断面模式図を示す。基板11には直径2.
5インチで厚さ0.635mmの化学強化されたソーダ
ライムガラスを使用した。基板洗浄後、静止対向型のス
パッタ装置を用いて連続して薄膜を形成した。まず基板
は真空に排気され、予熱することなく、Co−30a
t.%Cr−5at.%Zr合金からなる厚さ25nm
の下地層12が2.7PaのArガス圧力になるように
して形成された。その後、基板温度が270℃になるよ
うに基板加熱を行ない、1モル%酸素を含んだArガス
中に0.6Paで3.5秒暴露した。さらに酸素を含ま
ない真空下でCo−Cr−6%Pt合金磁性層13を5
0nm、その後厚さ8nmのカーボン保護膜14をDC
スパッタ法により形成した。膜形成後、低浮上が保証さ
れるような表面突起の除去を機械的に行ない、パーフル
オロアルキルポリエーテル系の材料をフルオロカーボン
材料で希釈したものを潤滑膜15として塗布した。
【0039】上記の磁気記録媒体から縦と横の長さが各
々8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁
力計で室温の保磁力を測定した。その結果、複数回の測
定結果で周方向に測定した保磁力が120kA/m以上
あった。また、X線回折を測定した結果、実施例2の場
合と同様に、磁性層から得られる回折ピーク以外には回
折ピークが得られなかった。また、オージェ電子分光分
析により深さ方向の元素分布を測定した。その結果Co
−Cr−Mo−Zr合金下地層と磁性層の界面には酸素
濃度が高いことが明らかになった。
々8mmになるように試料片を切り出し、試料振動型磁
力計で室温の保磁力を測定した。その結果、複数回の測
定結果で周方向に測定した保磁力が120kA/m以上
あった。また、X線回折を測定した結果、実施例2の場
合と同様に、磁性層から得られる回折ピーク以外には回
折ピークが得られなかった。また、オージェ電子分光分
析により深さ方向の元素分布を測定した。その結果Co
−Cr−Mo−Zr合金下地層と磁性層の界面には酸素
濃度が高いことが明らかになった。
【0040】〈比較例2〉実施例6と同様にして、基板
洗浄後、静止対向型のスパッタ装置を用いて連続して薄
膜を形成した。まず、基板は真空に排気され、予熱する
ことなく、Co−30at.%Cr−5at.%Zr合
金からなる厚さ25nmの下地層12が2.7PaのA
rガス圧力になるようにして形成された。その後、基板
温度が270℃になるように基板加熱を行ない、1モル
%酸素を含んだArガス中に暴露することなく、Co−
Cr−6%Pt合金磁性層13を加熱された基板上に直
接50nmの厚さとなるように形成し、その後厚さ8n
mのカーボン保護膜14をDCスパッタ法により形成し
た。膜形成後、低浮上が保証されるような表面突起の除
去を機械的に行ない、パーフルオロアルキルポリエーテ
ル系の材料をフルオロカーボン材料で希釈したものを潤
滑剤15として塗布した。
洗浄後、静止対向型のスパッタ装置を用いて連続して薄
膜を形成した。まず、基板は真空に排気され、予熱する
ことなく、Co−30at.%Cr−5at.%Zr合
金からなる厚さ25nmの下地層12が2.7PaのA
rガス圧力になるようにして形成された。その後、基板
温度が270℃になるように基板加熱を行ない、1モル
%酸素を含んだArガス中に暴露することなく、Co−
Cr−6%Pt合金磁性層13を加熱された基板上に直
接50nmの厚さとなるように形成し、その後厚さ8n
mのカーボン保護膜14をDCスパッタ法により形成し
た。膜形成後、低浮上が保証されるような表面突起の除
去を機械的に行ない、パーフルオロアルキルポリエーテ
ル系の材料をフルオロカーボン材料で希釈したものを潤
滑剤15として塗布した。
【0041】上記の磁気記録媒体から縦と横の長さが各
々8mmになるように試料片を切り出し、X線回折を測
定した結果を図3に示す。この結果から明らかなよう
に、1モル%酸素を含んだArガス中に暴露することな
く連続して下地層上にCo−Cr−Pt磁性層を形成し
た場合には、hcp構造の00・2回折強度が強く、h
cp構造の10・0回折強度はノイズレベルであった。
一方、1モル%酸素を含んだArガス中に0.6Paで
3.5秒間暴露した実施例6の場合には、比較例2の場
合に比べてhcp構造の00・2回折強度が減少し、h
cp構造の10・0回折強度が相対的に増加していた。
この測定結果は磁化の面内成分が増大していることを支
持している。
々8mmになるように試料片を切り出し、X線回折を測
定した結果を図3に示す。この結果から明らかなよう
に、1モル%酸素を含んだArガス中に暴露することな
く連続して下地層上にCo−Cr−Pt磁性層を形成し
た場合には、hcp構造の00・2回折強度が強く、h
cp構造の10・0回折強度はノイズレベルであった。
一方、1モル%酸素を含んだArガス中に0.6Paで
3.5秒間暴露した実施例6の場合には、比較例2の場
合に比べてhcp構造の00・2回折強度が減少し、h
cp構造の10・0回折強度が相対的に増加していた。
この測定結果は磁化の面内成分が増大していることを支
持している。
【0042】〈実施例7〉下地層を形成する直前の基板
温度を100℃に固定し、磁性膜を形成する直前の基板
温度を変えた他は全て実施例4と同様な条件で磁気記録
媒体を試作した。これらの磁気記録媒体について実施例
4の場合と同様に、縦と横の長さが各々8mmになるよ
うに試料片を切り出し、試料振動型磁力計で24℃にお
ける保磁力と活性化磁気モーメントvIsを測定した。
その結果、すべての試料で周方向に測定した保磁力が1
20kA/m以上になっていた。活性化磁気モーメント
vIsは、基板温度の上昇に従い低下していた。高密度
磁気記録を実現する上で磁性層を形成する直前の基板温
度が低すぎることはノイズの増大につながり好ましくな
い。250℃以上に加熱した磁気記録媒体でX線回折を
測定した場合に、磁性層から得られる回折ピークの中で
00・2回折強度が最も強くなることはなかった。これ
らの結果から、磁性層を形成する直前の基板温度は概ね
200℃以上、より好ましくは300℃程度、380℃
以下に設定するのがよいと考えられる。前記の最適な基
板温度は、下地層に用いる非晶質合金の組成及び薄膜形
成装置およびプロセス等に依存する。下地層に用いる非
晶質合金の組成に前記の最適な基板温度が依存するのは
非晶質合金の結晶化温度が組成に依存し、かつ酸素に対
する活性度が異なるためであり、薄膜形成装置およびプ
ロセス等に前記の最適な基板温度が依存するのは周知の
事実である。
温度を100℃に固定し、磁性膜を形成する直前の基板
温度を変えた他は全て実施例4と同様な条件で磁気記録
媒体を試作した。これらの磁気記録媒体について実施例
4の場合と同様に、縦と横の長さが各々8mmになるよ
うに試料片を切り出し、試料振動型磁力計で24℃にお
ける保磁力と活性化磁気モーメントvIsを測定した。
その結果、すべての試料で周方向に測定した保磁力が1
20kA/m以上になっていた。活性化磁気モーメント
vIsは、基板温度の上昇に従い低下していた。高密度
磁気記録を実現する上で磁性層を形成する直前の基板温
度が低すぎることはノイズの増大につながり好ましくな
い。250℃以上に加熱した磁気記録媒体でX線回折を
測定した場合に、磁性層から得られる回折ピークの中で
00・2回折強度が最も強くなることはなかった。これ
らの結果から、磁性層を形成する直前の基板温度は概ね
200℃以上、より好ましくは300℃程度、380℃
以下に設定するのがよいと考えられる。前記の最適な基
板温度は、下地層に用いる非晶質合金の組成及び薄膜形
成装置およびプロセス等に依存する。下地層に用いる非
晶質合金の組成に前記の最適な基板温度が依存するのは
非晶質合金の結晶化温度が組成に依存し、かつ酸素に対
する活性度が異なるためであり、薄膜形成装置およびプ
ロセス等に前記の最適な基板温度が依存するのは周知の
事実である。
【0043】本発明の磁気記録媒体は、磁性層の核形成
を容易にし、多くの核を形成させるために、下地層と磁
性層の界面(下地層の表面近傍)に酸素濃度が高い領域
を有している。ここで酸素の濃度は、下地層に含有され
るCoを除く添加元素が酸化する程度に添加されればよ
く、下地層に含有されるCoが有意的に酸化されない程
度までの酸素濃度がよい。
を容易にし、多くの核を形成させるために、下地層と磁
性層の界面(下地層の表面近傍)に酸素濃度が高い領域
を有している。ここで酸素の濃度は、下地層に含有され
るCoを除く添加元素が酸化する程度に添加されればよ
く、下地層に含有されるCoが有意的に酸化されない程
度までの酸素濃度がよい。
【0044】磁気記録媒体の円周方向に磁界を印加して
測定した磁気記録媒体の保磁力を120kA/m以上と
することにより、高記録密度における十分な信号強度を
得ることができ、孤立再生波の出力に対する出力分解能
を高めることができる。下地層が主に非晶質構造を有す
る磁気記録媒体を用いることにより、1平方インチ当た
り2ギガビット以上の記録密度を持った磁気記憶装置用
の低ノイズ磁気記録媒体を実現することができる。
測定した磁気記録媒体の保磁力を120kA/m以上と
することにより、高記録密度における十分な信号強度を
得ることができ、孤立再生波の出力に対する出力分解能
を高めることができる。下地層が主に非晶質構造を有す
る磁気記録媒体を用いることにより、1平方インチ当た
り2ギガビット以上の記録密度を持った磁気記憶装置用
の低ノイズ磁気記録媒体を実現することができる。
【0045】基板は、直径2.5インチの場合、厚さ
0.635mmに限られることなく、高密度な実装を考
慮したガラス磁気記録媒体の場合には厚さ0.51mm
以下の基板を用いることが可能である。また、10,0
00rpmを超える高速回転を実現するためにはNi−
Pメッキを施した厚さ0.8mm程度のAl合金を基板
として利用することも可能である。
0.635mmに限られることなく、高密度な実装を考
慮したガラス磁気記録媒体の場合には厚さ0.51mm
以下の基板を用いることが可能である。また、10,0
00rpmを超える高速回転を実現するためにはNi−
Pメッキを施した厚さ0.8mm程度のAl合金を基板
として利用することも可能である。
【0046】下地層に用いる材料は、Co−35at.
%Cr−5at.%Mo−5at.%Zr、Co−37
at.%Cr−5at.%Ta−5at.%Zr、Co
−40at.%Cr−8at.%Mo−5at%Ta−
10at.%Zr、Co−42at.%Cr−10a
t.%Ta合金等CoとCrを少なくとも含有し、主に
非晶質構造を有するものであれば表面を酸化することが
可能であるので好ましい。Coに対してCrを35a
t.%から40at.%添加するのはCoの磁化を消失
するためである。Zr、Taから選ばれる少なくとも1
つの元素を含むのは、これらの元素を添加することによ
り金属−金属系の非晶質膜を形成可能であることによ
る。Si、B、P等の半金属を添加しても非晶質膜の下
地層を形成することは可能であるが、これらの元素を添
加して形成した非晶質膜下地層は錆びやすく、基板を水
洗後も残存した水分が真空加熱しても除去できないた
め、経時変化を生じることがあり、耐食信頼性に問題が
ある。このため、下地層は前述したように、Zr、Ta
から選ばれる少なくとも1つの元素を含んでいる金属−
金属系の非晶質膜であることが好ましい。
%Cr−5at.%Mo−5at.%Zr、Co−37
at.%Cr−5at.%Ta−5at.%Zr、Co
−40at.%Cr−8at.%Mo−5at%Ta−
10at.%Zr、Co−42at.%Cr−10a
t.%Ta合金等CoとCrを少なくとも含有し、主に
非晶質構造を有するものであれば表面を酸化することが
可能であるので好ましい。Coに対してCrを35a
t.%から40at.%添加するのはCoの磁化を消失
するためである。Zr、Taから選ばれる少なくとも1
つの元素を含むのは、これらの元素を添加することによ
り金属−金属系の非晶質膜を形成可能であることによ
る。Si、B、P等の半金属を添加しても非晶質膜の下
地層を形成することは可能であるが、これらの元素を添
加して形成した非晶質膜下地層は錆びやすく、基板を水
洗後も残存した水分が真空加熱しても除去できないた
め、経時変化を生じることがあり、耐食信頼性に問題が
ある。このため、下地層は前述したように、Zr、Ta
から選ばれる少なくとも1つの元素を含んでいる金属−
金属系の非晶質膜であることが好ましい。
【0047】下地層は、厚さが10〜50nmの範囲で
あることが好ましく、15〜30nmの範囲であること
がより好ましい。また、下地層は有意的に非晶質構造を
とるので、基板との接着強度を向上するために、図2に
示すように、Cr等の接着層21を基板と下地層12の
間に形成しても何ら本発明の効果には影響しない。
あることが好ましく、15〜30nmの範囲であること
がより好ましい。また、下地層は有意的に非晶質構造を
とるので、基板との接着強度を向上するために、図2に
示すように、Cr等の接着層21を基板と下地層12の
間に形成しても何ら本発明の効果には影響しない。
【0048】下地層を通常の高周波のスパッタ法で形成
すると基板表面温度が上がりやすく、下地層が結晶化し
やすくなるため、マグネトロンスパッタ法で下地層を形
成することが望ましい。また、媒体ノイズを低減する観
点から、下地層を形成する際に放電ガス圧力を高め、同
時に基板温度を低くして、スパッタ粒子の自己陰影効果
による下地層表面の空間分離を促進することが望まし
い。このようにして形成した非晶質下地層の表面を酸化
後、Co系の磁性膜を形成して、hcp構造をとるCo
合金の磁化容易軸であるc軸の膜面法線方向の分散をω
−scanで測定した。X線源にはNi箔を介した銅の
特性X線(Kα線)を用いた。発散スリットと散乱防止
スリットはそれぞれ0.5度、受光スリットは0.15
mmとした。走査速度は2度/分とした。その結果、0
02反射強度の半値幅は30度以上あり、磁化の面内成
分がかなり大きくなり、磁化容易軸の膜面内成分が大き
くなることが明らかになった。
すると基板表面温度が上がりやすく、下地層が結晶化し
やすくなるため、マグネトロンスパッタ法で下地層を形
成することが望ましい。また、媒体ノイズを低減する観
点から、下地層を形成する際に放電ガス圧力を高め、同
時に基板温度を低くして、スパッタ粒子の自己陰影効果
による下地層表面の空間分離を促進することが望まし
い。このようにして形成した非晶質下地層の表面を酸化
後、Co系の磁性膜を形成して、hcp構造をとるCo
合金の磁化容易軸であるc軸の膜面法線方向の分散をω
−scanで測定した。X線源にはNi箔を介した銅の
特性X線(Kα線)を用いた。発散スリットと散乱防止
スリットはそれぞれ0.5度、受光スリットは0.15
mmとした。走査速度は2度/分とした。その結果、0
02反射強度の半値幅は30度以上あり、磁化の面内成
分がかなり大きくなり、磁化容易軸の膜面内成分が大き
くなることが明らかになった。
【0049】磁性層は、Co−Cr−Pt、Co−Cr
−Pt−Ta、Co−Cr−Pt−B、Co−Cr−P
t−V、Co−Cr−Pt−Mn、Co−Cr−Pt−
Ta−Nb合金等、Coを主成分とし、Ptを含有する
合金が保磁力を高くできるので好ましい。酸化物とNi
を含有し、Crを含有しない合金を磁性層としたCo−
Ni−Pt−Si−O系でも非晶質下地層上で膜面内方
向に測定した保磁力は向上できた。しかしながら、磁化
反転単位に関係する活性化磁気モーメントを1.2fe
mu(femto emu)以下にするためには添加す
る酸化硅素を増加させる必要があった。結果として残留
磁束密度が減少し、酸化硅素を添加させた場合には、高
い線記録密度で出力分解能が大きく低下した。これらの
検討結果から、Coを主成分とし、CrとPtを少なく
とも含有する合金が磁性層を構成する合金として好まし
い。Cr濃度を18at.%以上、25at.%迄とし
た場合には、媒体ノイズはさらに低減するので好まし
い。
−Pt−Ta、Co−Cr−Pt−B、Co−Cr−P
t−V、Co−Cr−Pt−Mn、Co−Cr−Pt−
Ta−Nb合金等、Coを主成分とし、Ptを含有する
合金が保磁力を高くできるので好ましい。酸化物とNi
を含有し、Crを含有しない合金を磁性層としたCo−
Ni−Pt−Si−O系でも非晶質下地層上で膜面内方
向に測定した保磁力は向上できた。しかしながら、磁化
反転単位に関係する活性化磁気モーメントを1.2fe
mu(femto emu)以下にするためには添加す
る酸化硅素を増加させる必要があった。結果として残留
磁束密度が減少し、酸化硅素を添加させた場合には、高
い線記録密度で出力分解能が大きく低下した。これらの
検討結果から、Coを主成分とし、CrとPtを少なく
とも含有する合金が磁性層を構成する合金として好まし
い。Cr濃度を18at.%以上、25at.%迄とし
た場合には、媒体ノイズはさらに低減するので好まし
い。
【0050】さらに、好ましくは磁性層の保護層として
カーボンを厚さ5nm〜30nm形成し、さらに吸着性
のパーフルオロアルキルポリエーテル等の潤滑層を厚さ
2nm〜10nm設けることにより信頼性が高く、1平
方インチ当たり2ギガビット以上の高密度記録が可能な
磁気記録媒体が得られる。
カーボンを厚さ5nm〜30nm形成し、さらに吸着性
のパーフルオロアルキルポリエーテル等の潤滑層を厚さ
2nm〜10nm設けることにより信頼性が高く、1平
方インチ当たり2ギガビット以上の高密度記録が可能な
磁気記録媒体が得られる。
【0051】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体によれば、媒体S
/Nを高くできるので、媒体ノイズを十分に低減するこ
とができると共に、高保磁力化することにより高記録密
度における十分な信号強度を得ることができるために、
孤立再生波の出力に対する出力分解能を高めることがで
き、極めて高い面記録密度で記録することができる。
/Nを高くできるので、媒体ノイズを十分に低減するこ
とができると共に、高保磁力化することにより高記録密
度における十分な信号強度を得ることができるために、
孤立再生波の出力に対する出力分解能を高めることがで
き、極めて高い面記録密度で記録することができる。
【0052】また、さらにこの磁気記録媒体とMRヘッ
ドや高精度に磁気ヘッドを位置決めする技術等を組合わ
せることで、極めて高い面記録密度を有する安価で小型
で大容量の信頼性の高い磁気記憶装置が得られる。
ドや高精度に磁気ヘッドを位置決めする技術等を組合わ
せることで、極めて高い面記録密度を有する安価で小型
で大容量の信頼性の高い磁気記憶装置が得られる。
【図1】本発明の一実施例の磁気記録媒体の層構成の断
面模式図である。
面模式図である。
【図2】本発明の他の実施例の磁気記録媒体の層構成の
断面模式図である。
断面模式図である。
【図3】本発明の一実施例及び比較例の磁気記録媒体試
料のX線回折測定結果を示すグラフである。
料のX線回折測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施例の磁気記憶装置を示す斜視図
である。
である。
11…基板 12…下地層 13…磁性層 14…保護膜 15…潤滑膜 21…接着層 201…記録再生信号処理回路 202…スピンドルモータ 203…磁気記録媒体 204…磁気ヘッド 205…ガイドアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 好文 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 屋久 四男 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 阪本 浩二 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 菱沼 寿夫 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内
Claims (3)
- 【請求項1】基板、該基板上に配置された下地層及び該
下地層上に配置された磁性層からなる磁気記録媒体にお
いて、上記下地層と上記磁性層が共にCoとCrを少な
くとも含有し、上記下地層が主に非晶質構造であり、か
つ、上記下地層の上記磁性層側の表面近傍に、酸素濃度
が高い領域を有することを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】上記下地層は、Zr及びTaからなる群か
ら選ばれた少なくとも1つの元素を有することを特徴と
する請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を記録方
向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘ
ッドと、該磁気ヘッドを上記磁気記録媒体に対して相対
運動させる手段と、上記磁気ヘッドへの記録信号入力及
び上記磁気ヘッドからの再生信号出力を得るための記録
再生信号処理手段とを有する磁気記憶装置において、上
記磁気記録媒体は、請求項1又は2記載の磁気記録媒体
であることを特徴とする磁気記憶装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33958197A JPH11175944A (ja) | 1997-12-10 | 1997-12-10 | 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33958197A JPH11175944A (ja) | 1997-12-10 | 1997-12-10 | 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11175944A true JPH11175944A (ja) | 1999-07-02 |
Family
ID=18328836
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33958197A Pending JPH11175944A (ja) | 1997-12-10 | 1997-12-10 | 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11175944A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010086651A (ja) * | 2010-01-18 | 2010-04-15 | Fuji Electric Device Technology Co Ltd | 垂直磁気記録媒体 |
| JPWO2021010490A1 (ja) * | 2019-07-18 | 2021-01-21 |
-
1997
- 1997-12-10 JP JP33958197A patent/JPH11175944A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010086651A (ja) * | 2010-01-18 | 2010-04-15 | Fuji Electric Device Technology Co Ltd | 垂直磁気記録媒体 |
| JPWO2021010490A1 (ja) * | 2019-07-18 | 2021-01-21 | ||
| WO2021010490A1 (ja) * | 2019-07-18 | 2021-01-21 | 田中貴金属工業株式会社 | 磁気記録媒体用スパッタリングターゲット |
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