JPH11178311A - 位置決め装置、駆動ユニット及び前記装置を備えた露光装置 - Google Patents

位置決め装置、駆動ユニット及び前記装置を備えた露光装置

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JPH11178311A
JPH11178311A JP10104524A JP10452498A JPH11178311A JP H11178311 A JPH11178311 A JP H11178311A JP 10104524 A JP10104524 A JP 10104524A JP 10452498 A JP10452498 A JP 10452498A JP H11178311 A JPH11178311 A JP H11178311A
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drive unit
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positioning device
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Kazuya Ono
一也 小野
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Linear Motors (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハのような位置決め対象物が載置された
テーブルを非接触で安定に支持できると共に、そのテー
ブルを非接触で正確に位置決めできる位置決め装置を提
供する。 【解決手段】 磁石板を含むウエハテーブル5上にウエ
ハWを保持し、ウエハテーブル5を底部ヨーク10、ト
ップヨーク16、及び支柱15A等からなる磁気回路内
に収納する。ウエハテーブル5の底面側に、それぞれコ
ア20に対してXコイル12A,12B、Yコイル13
A,13B、及びZコイル14を装着してなる駆動ユニ
ット11を2次元的に多数配列し、Zコイル14でウエ
ハテーブル5の浮上力を制御し、Xコイル12A,12
B、及びYコイル13A,13Bによってウエハテーブ
ル5に対してX方向、Y方向への推力を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハ等の位置決め対象物が載置された平板状可動体を非接
触で位置決めする位置決め装置、及びこの位置決め装置
を備えた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、撮像素子(CC
D等)、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等を製造す
るためのフォトリソグラフィ工程で、マスクとしてのレ
チクルのパターンを投影光学系を介して基板としてのウ
エハ(又はガラスプレート等)の各ショット領域に転写
するステッパー等の投影露光装置が使用されている。こ
のような投影露光装置では、ウエハを高精度に露光位置
に位置決めする必要があるため、ウエハはウエハホルダ
上に真空吸着等によって保持され、従来はこのウエハホ
ルダが高精度に位置決め可能なウエハステージ上に固定
されていた。
【0003】これに対して最近、ウエハをより高速に、
且つ機械的な案内面の精度等に影響されずに高精度に位
置決めするために、ウエハが載置された平板状のテーブ
ルを非接触で浮上させて位置決めする位置決め装置の開
発が進められている。そして、例えば米国特許(US
P)第5196745号明細書には、ウエハが載置され
たテーブルの上下面に外側がN極及びS極となっている
永久磁石を交互に2次元的に配置し、そのテーブルが収
納される固定体側にそれらの永久磁石に対応した多相コ
イル列を配置した位置決め装置が提案されている。この
位置決め装置では、それらの永久磁石の磁束がテーブル
に対して垂直になっている場所の多相コイルでは水平方
向の推力が発生し、その磁束が水平になっている場所の
コイルでは鉛直方向の推力が発生することを利用して、
そのテーブルを6自由度の方向に非接触で位置決めして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の非接
触方式の位置決め装置では、可動体としてのテーブルの
上下面に極性が交互に反転する複数の永久磁石が取り付
けられていた。そのため、そのテーブルが大型化し、且
つ重量も重くなっていた。また、多相コイルによる鉛直
方向の推力は非常に小さく、その鉛直方向の推力のみで
その大きな重量のテーブルを浮上させるのは実質的に困
難であった。
【0005】また、その位置決め装置は、テーブルの移
動ストロークの2倍の大きさのコイル列を必要とするた
め、装置が大型化するという不都合があった。本発明は
斯かる点に鑑み、ウエハのような位置決め対象物が載置
された可動体を安定に支持できると共に、その可動体を
正確に位置決めできる位置決め装置を提供することを第
1の目的とする。
【0006】また、本発明はその可動体の移動ストロー
クに比べて駆動機構をあまり大型化することなく非接触
にその可動体を位置決めできる位置決め装置を提供する
ことを第2の目的とする。更に本発明は、そのような位
置決め装置で使用できる駆動ユニット、及びそのような
位置決め装置を備え、高いスループットで高精度に半導
体素子等を製造できる露光装置を提供することをも目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の位置
決め装置は、位置決め対象物(W)が載置される可動体
(6)を位置決めするための位置決め装置であって、可
動体(6)に一体的に組み込まれ可動体(6)の移動面
に垂直な一方向に向かう磁束を発生する(例えば平板状
の1枚、又は複数枚の)発磁体(8)と、可動体(6)
及び発磁体(8)を上下に挟むように配置され発磁体
(8)と共に磁気回路を形成する磁気部材(10,15
A〜15C,16)と、発磁体(8)とその磁気部材と
の間に配置され発磁体(8)を駆動する駆動ユニット
(11)と、を備えている。
【0008】そして、その駆動ユニット(11)は、発
磁体(8)に対してその移動面に垂直な方向に可変の推
力を発生するように巻回された浮上用コイル(14)を
有し、その磁気部材、及び駆動ユニット(11)によっ
てその可動体を非接触状態で位置決めするものである。
【0009】斯かる本発明によれば、可動体(6)及び
発磁体(8)よりなる可動テーブル(6,8)は、薄く
軽量化できる。このとき、発磁体(8)が可動体(6)
を兼用してもよい。また、本発明では主に2つの磁気回
路が形成される。第1の磁気回路は、発磁体(8)のN
極から出た磁束が上面、又は底面の磁気部材、及びそれ
に対向する磁気部材を介して発磁体(8)のS極に戻る
磁気回路である。第2の磁気回路は、発磁体(8)のN
極から出た磁束が空間中にリークして例えば上面の磁気
部材を通ってそのS極に戻る磁気回路である。
【0010】第1、及び第2の磁気回路はそれぞれ可動
テーブル(6,8)に対して上面、及び底面の磁気部材
への吸引力を発生しており、この吸引力を磁気的に制御
することでその可動テーブルに浮上力が発生して、その
可動テーブルの自重を支えることができる。これによっ
て、駆動ユニット(11)の浮上用コイル(14)は反
発力、又は吸引力を所定範囲で調整するのみでよくなる
ため、その発熱は最小となる。その吸引力を磁気的に制
御するには、その可動テーブルの高さを調整してもよ
く、駆動ユニット(11)のコイルの大きさを調整して
もよく、その磁気部材のパーミアンスを調整してもよ
い。
【0011】そして、例えば3個以上の駆動ユニット
(11)の浮上用コイルでの反発力、又は吸引力を制御
することで、その可動テーブルの高さ、及び2軸の周り
の傾斜角が制御できる。即ち、高さ方向の位置決めを正
確に行うことができる。次に、本発明の第2の位置決め
装置は、その本発明の第1の位置決め装置において、そ
の駆動ユニット(11)が、その磁気回路内で磁束を通
過させるコア部材(20)と、発磁体(8)に対してそ
の移動面内の第1の方向にローレンツ力よりなる推力を
発生するようにそのコア部材に巻回された第1の推力発
生用コイル(12A)と、発磁体(8)に対してその移
動面内のその第1の方向に交差する第2の方向にローレ
ンツ力よりなる推力を発生するようにそのコア部材に巻
回された第2の推力発生用コイル(13A)と、を有す
るものである。
【0012】斯かる第2の位置決め装置によれば、その
可動テーブルの底面、又は上面の推力発生用コイル(1
2A,13A)に流れる電流と、発磁体(8)の磁束と
によって発生するローレンツ力の反力によって、その可
動テーブルに対して2次元的な推力が発生する。従っ
て、その推力発生用コイルを例えば3個(駆動ユニット
としては2個)設けることで、その可動テーブルに対し
て2次元の大きな推力、及び回転力を付与できる。即
ち、2次元平面内でその可動テーブル(6,8)を正確
に位置決めできる。
【0013】そして、その第1の位置決め装置と第2の
位置決め装置とを組み合わせることによって、その可動
テーブルを非接触で正確に6自由度で位置決めできる。
この際に、その可動テーブルの移動ストロークに対し
て、複数の駆動ユニットの設置面積は同程度でよいた
め、位置決め装置が大型化することはない。また、複数
のその駆動ユニットは磁気的に直接連結されていないの
で、各コイルのインダクタンスを低減でき、電流の応答
性が向上するため、高速に位置決めを行うことができ
る。
【0014】次に、本発明による第3の位置決め装置
は、位置決め対象物(W)が載置される可動体(6)を
位置決めするための位置決め装置であって、その可動体
に一体的に組み込まれその可動体の移動面に垂直な一方
向に向かう磁束を発生する発磁体(8)と、その可動体
及びその発磁体を上下に挟むように配置されその発磁体
と共に磁気回路を形成する磁気部材(10,15A〜1
5C,16)と、その発磁体とその磁気部材との間に配
置されその発磁体を駆動する駆動ユニット(70X;7
4X)と、を備えている。
【0015】そして、その駆動ユニット(70X;74
X)は、その磁気回路内で磁束を通過させるコア部材
(71;75)と、その発磁体に対してその移動面に沿
った方向にローレンツ力よりなる推力を発生するように
そのコア部材に巻回された推力発生用コイル(73;7
3d,73e))と、その発磁体に対してその移動面に
垂直な方向に可変の推力を発生するようにそのコア部材
に巻回された浮上用コイル(72A,72B;76)
と、を有し、その磁気部材、及び駆動ユニットによって
その可動体を位置決めするものである。
【0016】斯かる第3の位置決め装置によっても、そ
の可動体はその発磁体と共にその磁気回路によって大部
分の重量が支持されている。そして、その浮上用コイル
によってその可動体の高さ、及び傾斜角の制御が行わ
れ、その推力発生用コイルによってその可動体の移動面
内での位置が制御される。この場合、一例として、その
コア部材(71)は、その発磁体側に凸部を向けた円弧
状の部材であり、かつこの円弧状の部材の2つの端部が
その磁気部材に磁気的に連結され、その推力発生用コイ
ル(73)は、その円弧状の部材の中間部に巻回され、
かつその推力発生用コイルは外側の面積が実質的にその
コア部材の面積以上であると共に、その外側の面積に対
して内側の面積が狭く形成され、その浮上用コイル(7
2A,72B)は、その円弧状の部材の2つの端部に巻
回されているものである。
【0017】こられの場合、その可動体のその移動面内
での位置を計測する位置計測系(17X,17Y,18
X,18Y1,18Y2)を設けることが望ましい。そ
の位置計測結果に基づいて駆動ユニット(11)を駆動
することによって、閉ループ方式で高精度にその可動体
の位置決めが行われる。また、発磁体(8)の変形量を
計測する変形量計測系(9A〜9D)を設けるようにし
てもよい。例えばこれらの近傍に伸縮するアクチュエー
タを設けておき、検出される歪を相殺するようにそれら
のアクチュエータを駆動することで発磁体(8)の変形
が抑制される。アクチュエータを使用する代わりに複数
の浮上用コイル(14)で発生する浮上力を制御しても
よい。
【0018】また、発磁体(8)に、この発磁体の磁気
による変形を自立的に相殺するように変形する磁歪部材
を被着してもよい。その磁歪部材としては、例えばフェ
ライトガーネット系、又は希土類合金系等の磁歪材料よ
り形成された部材が使用できる。このように磁歪材料を
使用するとき、その発磁体が磁場によって凸に歪み易い
位置には、磁場によって収縮する磁歪材料(CoFe2
O4 やSmFe2 等)を被着すればよく、その発磁体が
磁場によって凹に歪み易い位置には、磁場によって膨張
する磁歪材料(TbFe2 や70wt%Tb−30wt
%Fe等)を被着すればよい。
【0019】また、本発明による第4の位置決め装置
は、位置決め対象物(W)が載置される可動体(44)
を位置決めするための位置決め装置であって、可動体
(44)に連結され、それぞれ可動体(44)の移動面
に垂直な一方向に向かう磁束を発生する第1及び第2の
発磁体(45A,45B)と、第1及び第2の発磁体
(45A,45B)をそれぞれ上下に挟むように連結さ
れた状態で配置されると共に、第1及び第2の発磁体
(45A,45B)と共にそれぞれ磁気回路を形成する
磁気部材(46)と、第1の発磁体(45)と磁気部材
(46)との間に配置されこの発磁体を駆動する第1の
駆動ユニット(11)と、第2の発磁体(45B)と磁
気部材(46)との間に配置されこの発磁体を駆動する
第2の駆動ユニット(11C)と、を備えている。
【0020】そして、第1の駆動ユニット(11)は、
その磁気回路内で第1の発磁体(45A)に対してその
移動面に垂直な方向に可変の推力を発生するように巻回
された浮上用コイル(14)を有し、第2の駆動ユニッ
ト(11C)は、その磁気回路内でその第2の発磁体に
対してその移動面に垂直な方向に可変の推力を発生する
ように巻回された浮上用コイル(14)を有し、その磁
気部材、第1の駆動ユニット、及び第2の駆動ユニット
によってその可動体を非接触状態で位置決めするもので
ある。
【0021】斯かる本発明によれば、ウエハ等の位置決
め対象物が載置される可動体(44)は、例えば細長い
平板状の非磁性材料から構成され、可動体(44)の両
端部に第1及び第2の発磁体(45A,45B)が連結
され、可動体(44)の一端の底面若しくは上面(又は
両面)に第1の駆動ユニット(11)が配置され、可動
体(44)の他端の底面若しくは上面(又は両面)に第
2の駆動ユニット(11C)が配置される。そして、可
動体(44)に対する浮上力の大部分はその磁気回路
(第1の磁気回路)、及び空間中にリークする磁束で形
成される第2の磁気回路によって与えられる。
【0022】また、可動体(44)の移動面の2方向を
X方向、Y方向として、その移動面に垂直な方向をZ方
向とすると、それらの駆動ユニットによって可動体(4
4)はZ方向に非接触で正確に位置決めされる。この際
に、可動体(44)の中央部には磁束が殆ど存在しない
ため、例えば電子線転写装置等にもその位置決め装置が
適用できる。
【0023】これらの場合において、その可動体が位置
決めされる際に発生する推力による反力を、床に逃がす
構造を有することが望ましい。これによって振動の発生
が抑制される。また、その発磁体は、単極(発磁体が複
数個有る場合には、全部が同一方向に磁束を発生するこ
と)、又は多極の何れでもよい。
【0024】次に、本発明の露光装置は、上記の本発明
の位置決め装置を備え、この位置決め装置で位置決めさ
れる基板(W)上にマスクパターンを転写するものであ
る。露光装置としては、光学式の投影露光装置の他に電
子線転写装置等も使用できる。次に本発明による駆動ユ
ニットは、発磁体と磁気部材とから形成される磁気回路
内に配置され、ローレンツ力を発生する駆動ユニット
(70X;74X)であって、その磁気回路内で第1方
向に磁束を通過させると共に、その磁気部材と磁気的に
連結されるコア部材(71;75)と、そのコア部材に
その第1方向に直交する第2方向に巻回されたコイル
(73;73d,73e)と、を備え、そのコイルはそ
の発磁体側に面積が大きく、その発磁体と反対側に面積
が狭くなるように巻回されているものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
につき図面を参照して説明する。本例は投影露光装置に
おける半導体ウエハの位置決め部に本発明を適用したも
のである。図1は、本例の投影露光装置を示す概略構成
図であり、この図1において、照明光学系1からの露光
光(水銀ランプのi線等の輝線、又はエキシマレーザ光
等)ILにより、レチクルRの下面に形成されたパター
ンが均一な照度分布で照明され、露光光ILのもとでレ
チクルRのパターンが投影光学系3を介して所定の投影
倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で、半導体ウエ
ハ(以下、単に「ウエハ」という)W上の所定のショッ
ト領域に投影される。ウエハWの表面にはフォトレジス
トが塗布され、その表面は投影光学系3の像面にほぼ合
致している。以下、投影光学系3の光軸AXに平行にZ
軸を取り、光軸AXに垂直な平面内で図1の紙面に平行
にX軸を、図1の紙面に垂直にY軸を取って説明する。
【0026】レチクルRは、X方向、Y方向、及び回転
方向に微動可能なレチクルステージ2上に保持され、レ
チクルステージ2の位置は不図示のレーザ干渉計の計測
値に基づいて制御されている。一方、本例の薄い円板状
のウエハWは、薄い円板状のウエハホルダ4(図2参
照)上に例えば静電吸着で保持され、ウエハホルダ4は
全体として矩形の平板状のウエハテーブル5上に固定さ
れている。本例のウエハテーブル5は、ウエハホルダ4
側から順に、非磁性体としてのセラミックス製のプレー
ト6、及びZ方向に向かう一様な磁束を発生している1
枚の磁石板8を貼り合わせたものであり、磁石板8は、
例えば底面側がN極で上面側がS極(逆でも可)の1枚
の永久磁石である。
【0027】また、ウエハテーブル5の底面側にはウエ
ハテーブル5の移動範囲の全面を覆うように強磁性体よ
りなる平板状の底部ヨーク10が配置され、底部ヨーク
10は、不図示の床上に直接、又は防振ゴム等の防振機
構を介して設置されている。底部ヨーク10の上面に多
数の駆動ユニット11が取り付けられ、各駆動ユニット
11の駆動回路がウエハテーブル駆動系23内に組み込
まれている。駆動ユニット11は、それぞれ磁石板8
(ひいてはウエハテーブル5)にX方向、Y方向、Z方
向への可変の推力を付与する(詳細後述)。これらの駆
動ユニット11は、非磁性体の薄板よりなり狭い中空部
が設けられたカバー部材21に覆われている。カバー部
材21は、駆動ユニット11用の冷却装置としても機能
しており、カバー部材21の中空部には、供給口21a
を介して不図示の冷媒供給装置から温度の低い液体より
なる冷媒が供給され、カバー部材21内を流れて多数の
駆動ユニット11から発生する熱を吸収した冷媒は、排
出口21bからその冷媒供給装置に戻されている。本例
の各駆動ユニット11で発生する熱量は少ないが、僅か
に発生する熱量もカバー部材21内の冷媒によって外部
に運ばれるため、ウエハテーブル5の温度上昇が少な
く、高精度に位置決めが行われる。
【0028】また、ウエハテーブル5の上面側には、強
磁性体からなる平板状のトップヨーク16が配置され、
トップヨーク16の中央部の開口16aに投影光学系3
の先端部が差し込まれている。投影光学系3の鏡筒は強
磁性体より形成され、投影光学系3の先端部もトップヨ
ーク16の一部となっている。そして、底部ヨーク10
とトップヨーク16とは4隅で強磁性体よりなる支柱1
5A〜15D(図1では15A,15Bのみが現れてい
る)によって連結され、底部ヨーク10、磁石板8、ト
ップヨーク16、及び支柱15A,15B等が第1の閉
じた磁気回路を形成している。更に、磁石板8のN極か
ら空間中にリークした磁束がトップヨーク16を経て磁
石板8のS極に戻るという第2の磁気回路も形成され、
本例では主に第2の磁気回路によってウエハテーブル5
には定常的な浮上力が与えられている。実際には駆動ユ
ニット11によって磁石板8を底部ヨーク10側に吸引
する推力を発生することによって、磁石板8(ウエハテ
ーブル5)はZ方向の所望の位置で浮上した状態で安定
に支持される。
【0029】本来、磁石の吸引力は非線形で負の剛性を
持つため、ウエハテーブル5のZ方向の位置の制御は困
難であるように思われるが、本例のその第2の磁気回路
を磁場解析した所、その定常的浮上力は負の剛性を持つ
ものの非線形性の程度は非常に小さいことが判明した。
従って、Z方向の位置は容易に所定の目標値に安定化す
ることができ、且つ応答性にも優れている。
【0030】また、ウエハテーブル5の上面のウエハホ
ルダ4の周囲の3箇所に、合成ゴム等からなる円柱状の
柔らかいタッチダウン部材7A〜7C(図2参照)が固
定され、ウエハテーブル5がトップヨーク16側に吸引
されても、タッチダウン部材7A〜7Cによって衝撃力
が緩和されるようになっている。そして、ウエハテーブ
ル5のプレート6の上面の−X方向の端部にX軸の移動
鏡17Xが固定され、+Y方向の端部にY軸の移動鏡1
7Yが固定され、移動鏡17Xにレーザ干渉計18Xか
らのレーザビームがX軸に平行に照射され、移動鏡17
Yに2個の並列に配置されたレーザ干渉計18Y1,1
8Y2(図2参照)からのレーザビームがY軸に平行に
照射されている。レーザ干渉計18X,18Y1,18
Y2はそれぞれ対応する移動鏡18X,18Yの変位を
例えば0.001μm〜0.01μm程度の分解能で計
測し、計測結果を図1の装置全体の動作を統轄制御する
主制御系22に出力する。この場合、例えばレーザ干渉
計18Xの計測値、及びレーザ干渉計18Y1,18Y
2の計測値の平均値よりそれぞれウエハテーブル5(ウ
エハW)のX座標、及びY座標が求められ、Y軸の2つ
のレーザ干渉計18Y1,18Y2の計測値の差分より
ウエハテーブル5の回転角が求められる。主制御系22
は、その計測値に基づいてウエハテーブル駆動系23を
介して、ウエハテーブル5の底面側に配置された多数の
駆動ユニット11による推力を制御することによって、
ウエハテーブル5(ウエハW)の位置決めを行う。
【0031】また、不図示であるが、投影光学系3の側
面(トップヨーク16の一部)にはウエハWの表面にス
リット像等を投影して、そのウエハWからの反射光によ
って再結像されるスリット像の横ずれ量からウエハWの
デフォーカス量を検出する斜入射方式の焦点位置検出系
も配置され、この焦点位置検出系の出力等に基づいて主
制御系22は、オートフォーカス方式でウエハWのZ方
向の位置及び傾斜角の制御を行ってウエハWの表面を投
影光学系3の像面に合わせ込む。そして、露光時には、
ウエハW上の或るショット領域への露光が終了すると、
複数の駆動ユニット11を介してウエハWを非接触で高
速にステッピングして次のショット領域を投影光学系3
の露光フィールドに移動して、レチクルRのパターン像
をそのショット領域へ投影露光するという動作がステッ
プ・アンド・リピート方式で繰り返されて、ウエハWの
各ショット領域への露光が行われる。
【0032】さて、上述のように本例のウエハテーブル
5の磁石板8には、その底面に配置された多数の駆動ユ
ニット11によってX方向、Y方向、Z方向への推力が
付与されている。以下では、駆動ユニット11の構成、
及び動作につき詳細に説明する。図2は、図1のトップ
ヨーク16、及びカバー部材21の一部を切り欠いた斜
視図であり、この図2に示すように、底部ヨーク10内
でウエハテーブル5(ウエハW)が移動する全部の領域
を覆うように、X方向及びY方向に所定ピッチで多数の
(本例では7行×7列で)同一構成の駆動ユニット11
が組み込まれている。この場合、ウエハテーブル5の底
面には駆動ユニット11が、常時合わせて3行×3列程
度以上配置されるように駆動ユニット11の配列ピッチ
が設定されている。各駆動ユニット11は、それぞれコ
ア20と、磁石板8(ウエハテーブル5)に対してX方
向への推力を付与するためのコイルであるXコイル12
A,12Bと、磁石板8(ウエハテーブル5)に対して
Y方向への推力を付与するためのコイルであるYコイル
13A,13Bと、Z方向へ磁束を発生するためのコイ
ルであるZコイル14とから構成されている。
【0033】この場合、複数の駆動ユニット11は互い
に磁気的に直接連結されていないため、各コイルのイン
ダクタンスが低減され、駆動電流を切り換える際の応答
性も良好である。図3(a)は、駆動ユニット11用の
強磁性体よりなるコア20を示す平面図、図3(b)は
その側面図であり、図3(a),(b)に示すように、
コア20は、断面が正方形の角柱20aの上部側面に4
枚の矩形のボビンを兼用するフランジ部20b〜20e
を取り付けた形状である。この結果、フランジ部20b
〜20eを通過する磁束BAは、それぞれ折れ曲がって
角柱20aの内部を通過するため、フランジ部20b〜
20eの底面には殆ど磁束が存在しなくなる。
【0034】図4は、駆動ユニット11を示す分解斜視
図であり、底部ヨーク10上に設置された状態ではこの
図4に示すように、フランジ部20b及び20cがそれ
ぞれ−X方向及び+X方向を向くようにコア20は位置
決めされる。そして、コア20のX方向のフランジ部2
0b及び20cの周りに、即ちX軸に平行な軸の周りに
それぞれXコイル12A及び12Bを巻回し、コア20
のY方向のフランジ部20d及び20eの周りに、即ち
Y軸に平行な軸の周りにそれぞれYコイル13A及び1
3Bを巻回し、コア20の底部の角柱20aの周りに、
即ちZ軸に平行な軸の周りにZコイル14を巻回するこ
とによって、1つの駆動ユニット11が構成される。他
の駆動ユニット11も同じように構成されている。
【0035】この場合、Xコイル12Aには例えば上部
で+Y方向(又は−Y方向)に流れ底部で−Y方向(又
は+Y方向)に流れる電流IXが供給されるが、Xコイ
ル12Aの上部を通過する磁束BAはコア20の作用に
よって底部は通過しないため、Xコイル12Aには全体
としてX方向へのローレンツ力FXAが作用する。他方
のXコイル12Bにも同様にX方向へのローレンツ力が
作用する。一方、Yコイル13Bには例えば上部で−X
方向(又は+X方向)に流れ底部で+X方向(又は−X
方向)に流れる電流IYが供給されるが、Yコイル13
Bの上部を通過する磁束BAは底部を通過しないため、
Yコイル13Bには全体としてY方向へのローレンツ力
FYBが作用し、他方のYコイル12Aにも同様にY方
向へのローレンツ力が作用する。
【0036】また、Zコイル14に通電することによっ
て、コア20の上部の磁石板8に対して可変の反発力、
又は吸引力が発生する。この際に、Zコイル14はXコ
イル12A,12B、及びYコイル13A,13Bの下
側で、コア20と底部ヨーク10との連結部分近くに配
置されている。Zコイル14はその連結部全体を取り囲
んでいるため、コア20の全体に起磁力を与えることが
できる。そのため、ウエハテーブル5に対して比較的線
形なZ方向の推力を与えることができるの。仮に、Zコ
イル14がコア20に部分的に起磁力を与えるような構
成にすると、コア20において局所的な磁気回路が形成
され、Zコイル14が発生する力は非常に非線形になっ
てしまい、例えばウエハテーブル5を浮上させようとし
ても吸引力が働いてしまうこともある。
【0037】次に、駆動ユニット11の駆動回路の構
成、及び駆動ユニット11の動作につき図5を参照して
説明する。図5は図2の一部の拡大図であり、この図2
において、ウエハテーブル5の底面に位置している一つ
の駆動ユニット11に着目する。この場合、ウエハテー
ブル5内の磁石板8と、図2の底部ヨーク10及びトッ
プヨーク16等とによって、磁石板8から駆動ユニット
11に対して例えば−Z方向に向かう磁束BAが発生し
ている。
【0038】また、その駆動ユニット11に対して駆動
回路31が接続され、駆動回路31内の制御部35が、
主制御系22からの指令のもとで各回路の動作を統轄制
御する。そして、駆動回路31内には、X軸駆動回路3
2、Y軸駆動回路33、及びZ軸駆動回路34が設けら
れ、X軸駆動回路32は、対応する駆動ユニット11の
Xコイル12A,12Bに上部側でY方向に流れる電流
IXを供給し、Y軸駆動回路33は、Yコイル13A,
13Bに上部側でX方向に流れる電流IYを供給し、Z
駆動回路34は、Zコイル14に対して電流IZを供給
している。この結果、図4を参照して説明したように、
Xコイル12A,12Bに流れる電流IXとZ方向の磁
束BAとによって、Xコイル12A,12BにはX方向
にローレンツ力が発生し、磁石板8(ウエハテーブル
5)にはそのローレンツ力の反力としてのX方向への推
力FXが発生する。
【0039】同様に、Yコイル13A,13Bに流れる
電流IYとZ方向の磁束BAとによって、Yコイル13
A,13BにはY方向にローレンツ力が発生し、磁石板
8(ウエハテーブル5)にはそのローレンツ力の反力と
してのY方向への推力FYが発生する。推力FX,FY
はそれぞれ電流IX,IYに比例するため、X軸駆動回
路32及びY軸駆動回路33ではそれぞれ制御部35か
ら指示される推力に応じて電流IX及びIYを制御す
る。それらの推力FX,FYの方向(±X方向、±Y方
向)は、それぞれ対応する電流IX,IYの方向(符
号)によって何れにも任意に設定できる。
【0040】また、Z軸駆動回路34からZコイル14
に供給する電流IZの値を制御することによって、上述
のようにZコイル14を貫通する新たな可変の磁束が発
生し、この可変の磁束によって磁石板8には、リラクタ
ンス力よりなるZ方向への推力FZが作用する。この推
力FZも、Zコイルに供給する電流の方向(符号)によ
って+Z方向(反発力)、又は−Z方向(吸引力)の何
れにも設定できる。Z軸駆動回路34では、制御部35
から指示される推力FZに応じて、Zコイル14に供給
する電流IZを制御する。
【0041】図5の駆動回路31と同一の駆動回路は、
それぞれ図2の各駆動ユニット11に接続されており、
このような多数の駆動回路31より図1のウエハテーブ
ル駆動系23が構成されている。この際のウエハテーブ
ル5(ウエハW)のX方向、Y方向の座標、及び回転角
はレーザ干渉計18X,18Y1,18Y2の計測値よ
り求められ、この結果に基づいて主制御系22は各駆動
ユニット11の駆動回路31内の制御部35に対して、
各部分でどの程度ウエハテーブル5を変位させるかの指
令を与え、この指令に応じて制御部35は対応するコイ
ルによって所定の推力を発生させる。本例のウエハテー
ブル5の底面には常時3行×3列程度以上の駆動ユニッ
ト11が配置されているため、それらの駆動ユニット1
1から磁石板8(ウエハテーブル5)に対して発生する
X方向、Y方向、Z方向への推力FX,FY,FZを組
み合わせることによって、ウエハテーブル5が6自由度
(X方向、Y方向、Z方向への変位、及びX軸、Y軸、
Z軸の周りの回転)で位置決めできる。
【0042】更に、本例のウエハテーブル5のプレート
6の上面の4隅に歪ゲージ9A〜9Dが貼着され、歪ゲ
ージ9A〜9Dが不図示の可撓性の有るリード線を介し
て不図示の検出回路に接続され、この検出回路で検出さ
れるプレート6の歪量が主制御系22に供給されてい
る。主制御系22は、磁石板8ひいてはプレート6の歪
が検出されたときには、ウエハテーブル5の底面側の複
数の駆動ユニット11によるZ方向の推力を制御してそ
の歪を補正する。
【0043】なお、このように能動的に歪を補正するの
ではなく、磁石板8の上面、又は底面に磁場によって変
形する磁歪材料よりなる補正板を貼着して、自立的にそ
の磁石板8の歪を補正しても良い。その磁歪材料として
は、例えばフェライトガーネット系(CoFe2 O
4 等)、又は希土類合金系(70wt%Tb−30wt
%Fe,SmFe2 ,TbFe2 ,Tb(CoFe)2
等)等が使用できる。このように磁歪材料を使用すると
き、一例として磁石板8が磁場によって凸に歪み易い位
置には、磁場によって収縮する磁歪材料を被着すればよ
く、その発磁体が磁場によって凹に歪み易い位置には、
磁場によって膨張する磁歪材料を被着すればよい。
【0044】次に、ウエハテーブル5を2次元的に変位
させる場合の動作の一例につき図6を参照して説明す
る。先ず、ウエハテーブル5(ウエハW)をY方向へ変
位させる場合には、図6(a)に示すように、主制御系
22はウエハテーブル5の底部の複数の駆動ユニット1
1A,11B,11Cの制御部に対して、Y方向への推
力FY1を発生させるように指令を発する。これに応じ
て駆動ユニット11A〜11Cからウエハテーブル5に
対してそれぞれY方向への推力FY1が作用して、ウエ
ハテーブル5がY方向に変位する。同様に、ウエハテー
ブル5をX方向へ変位させる場合には、ウエハテーブル
5の底部の複数の駆動ユニット11D,11B,11E
からウエハテーブル5に対してそれぞれX方向への推力
FX1を作用させればよい。
【0045】また、図6(b)に示すように、ウエハテ
ーブル5(ウエハW)に回転誤差θが発生している場合
には、ウエハテーブル5の底部のX方向に離れた1対の
駆動ユニット11A,11Cからそれぞれ−Y方向への
推力FY2及び+Y方向への推力−FY2を発生させ、
Y方向に離れた1対の駆動ユニット11D,11Eから
それぞれ−X方向への推力FX2及び+X方向への推力
−FX2を発生させて、ウエハテーブル5を回転誤差θ
を相殺するように回転すればよい。この際に、ウエハテ
ーブル5の回転角は図2のレーザ干渉計18Y1,18
Y2の計測値よりモニタされているため、これに基づい
て閉ループでウエハテーブル5の回転角が正確に補正さ
れる。
【0046】このように本例では、ウエハWが載置され
るウエハテーブル5が非接触で駆動されるため、ウエハ
Wを高速に位置決めすることができる。従って、露光工
程のスループット(生産性)が高まる。また、駆動ユニ
ット11はウエハテーブル5の移動範囲のほぼ全面に配
置すればよいだけであるため、位置決め装置が大型化す
ることがない。なお、例えば図1において、ウエハWの
交換は、トップヨーク16の端部に設けた切り欠き部
(不図示)を通して行うことができる。
【0047】また、本例において、駆動ユニット11
は、ウエハテーブル5の上面側に配置してもよく、更に
ウエハテーブル5の上面側、及び底面側の両方に駆動ユ
ニット11を配置してもよい。このように両側に駆動ユ
ニット11を配置することによってより大きな推力が得
られる。更に、上記実施の形態では、ウエハWの表面の
Z方向の位置を計測するための斜入射方式の焦点位置検
出系(不図示)を設けているが、その他に底部ヨーク1
0側にウエハテーブル5との間隔を計測するための複数
のギャップセンサを設けてもよい。また、上述の実施の
形態は、本発明を一括露光型の投影露光装置に適用した
ものであるが、本発明はレチクル及びウエハを投影光学
系に対して同期して走査して転写を行うステップ・アン
ド・スキャン方式のような走査露光型の投影露光装置に
適用してもよい。
【0048】次に、本発明の第2の実施の形態につき図
7〜図9を参照して説明する。本例は第1の実施の形態
とは異なる駆動ユニットを使用するものであり、図7〜
図9において図1及び図2に対応する部分には同一符号
を付してその詳細説明を省略する。図7は、本例の投影
露光装置のウエハステージ側の要部を示す断面図であ
り、この図7において、底部ヨーク10上に支柱15
C,15D等を介してトップヨーク16が固定され、底
部ヨーク10上にウエハテーブル5の移動面の全面を覆
うようにX方向、及びY方向に所定ピッチで多数の駆動
ユニット60が配置され、多数の駆動ユニット60上に
ウエハテーブル5(底部が磁石板8となっている)が配
置されている。
【0049】本例においても、底部ヨーク10、ウエハ
テーブル5内の磁石板8、トップヨーク16、及び支柱
15C,15D等からなる第1の磁気回路、及び磁石板
8の底面から空間中にリークする磁束がトップヨーク1
6を経て磁石板8に戻る第2の磁気回路が形成され、主
に第2の磁気回路によってウエハテーブル5にはトップ
ヨーク16側への浮上力が作用している。また、ウエハ
テーブル5の底面には常時3行×3列程度の駆動ユニッ
ト60が配置されている。そして、駆動ユニット60
も、それぞれ磁石板8に対してX方向への推力を与える
Xコイル27A,27B、Y方向への推力を与えるYコ
イル28A,28B、及びZ方向への推力を与えるZコ
イル29を備えている。
【0050】図8は、図7中の1つの駆動ユニット60
を分解した状態を示し、この図8において、底部ヨーク
10上に、X方向に平行な逆U字型のコア25A及び2
5Bが斜めに設置され、これらのコアに交差するように
Y方向に平行な逆U字型のコア26A及び26Bが設置
されている。そして、2点鎖線で示すように、コア25
A,25Bの上部でX軸に平行な軸の周りにXコイル2
7A,27Bを巻回し、コア26A,26Bの上部でY
軸に平行な軸の周りにYコイル28A,28Bを巻回
し、実線で示すようにこれらを囲むようにZ軸に平行な
軸の周りにZコイル29を巻回することで駆動ユニット
60が構成されている。
【0051】本例において、例えばコア25Aの上部か
ら入り込む磁束BAは、逆U字型の経路で底部ヨーク1
0に向かうため、Xコイル27Aの底部には磁束が殆ど
存在しない。従って、Xコイル27Aに上部でY方向に
向かう電流IXを供給すると、電流IX及び磁束BAに
よってXコイル27AにはX方向に向かうローレンツ力
FXAが作用する。他方のXコイル27Bも同様であ
る。一方、Yコイル28A,28B側ではX方向に向か
う電流を供給することによってY方向に向かうローレン
ツ力が作用する。更に、本例では例えばコア25Aで
は、Xコイル27Aによって生じる磁束は経路30で示
すように、コア25A及び底部ヨーク10よりなる閉じ
た磁気回路を形成し、他のコア25B,26A,26B
には影響を与えないため、X方向、及びY方向への推力
の制御精度が向上している。
【0052】次に、図9を参照して本例の駆動ユニット
60の動作を説明すると、この図9において、駆動ユニ
ット60の駆動回路としては、第1の実施の形態の図5
の駆動回路31が使用できる。そして、Xコイル27
A,27Bに流れる電流IXとZ方向の磁束BAとによ
って、X方向にローレンツ力が発生し、磁石板8(ウエ
ハテーブル5)にはその反力としてのX方向への推力F
Xが発生する。同様に、Yコイル28A,28Bに流れ
る電流IYとZ方向の磁束BAとによって、Y方向にロ
ーレンツ力が発生し、磁石板8にはその反力としてのY
方向への推力FYが発生する。また、Zコイル29に供
給する電流IZの値を制御することによって、Zコイル
29を貫通する新たな可変の磁束が発生し、この可変の
磁束によって磁石板8には、リラクタンス力よりなるZ
方向への推力FZ(反発力、又は吸引力)が作用する。
従って、複数の駆動ユニット60を組み合わせて使用す
ることで、第1の実施の形態と同様にウエハテーブル5
を6自由度で駆動できる。
【0053】次に、本発明の第3の実施の形態、及びこ
の変形例につき図14〜図17を参照して説明する。本
例も上記の実施の形態とは異なる駆動ユニットを使用す
るものであり、図14〜図17において図7〜図9に対
応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略す
る。図14は、本例の投影露光装置のウエハステージ側
の要部を示す断面図であり、この図14において、底部
ヨーク10と不図示のトップヨーク16(図7参照)と
の間の磁気回路中にウエハテーブル5がほぼ浮上するよ
うに配置され、底部ヨーク10の上面にウエハテーブル
5の移動面の全面を覆うようにX方向、及びY方向に所
定ピッチで交互に2種類の駆動ユニット70X,70Y
が配置されている。X軸の駆動ユニット70Xは、ウエ
ハテーブル5内の磁石板8にZ方向及びX方向への可変
の推力を与え、Y軸の駆動ユニット70Yはその駆動ユ
ニット70Xを90°回転して配置されており、磁石板
8(ひいてはウエハテーブル5)にZ方向及びY方向へ
の可変の推力を与える。ウエハテーブル5の底面には常
時3行×3列程度の駆動ユニット70X,70Yが配置
され、これらによってウエハテーブル5(磁石板8)に
は全体として6自由度の可変の推力が作用する。
【0054】そして、一方の駆動ユニット70Xは、底
部ヨーク10上に2つの脚部が固定されると共に磁石板
8に対して凸の円弧状の、即ち逆U字型の強磁性体より
なるコア71と、このボビンとしてのコア71の上部の
ほぼX軸に平行な軸の周りに巻回された水平コイル73
と、コア71の2つの脚部よりなるZ軸に平行な軸の周
りに巻回された2つのZコイル72A,72Bとから構
成されている。駆動ユニット70Xの水平コイル73は
Xコイルに、駆動ユニット70Yの水平コイル73はY
コイルに相当している。
【0055】図15は、駆動ユニット70X,70Yか
らそれぞれ水平コイル73を分離した状態を示し、この
図15において、駆動ユニット70Xの水平コイル73
は、コア71の点線より上の上部71aが挿通される開
口部73cの周りにコイルを巻回したものである。そし
て、水平コイル73の上部73aはほぼ平坦で、コア7
1の上部71aよりも広い面積を持ち、その下部73b
ではコイルが絞り込まれており、下部73bがコア71
の脚部71b,71cの間を通過できるように構成され
ている。
【0056】この場合、一例として、コア71を構成す
る脚部71b,71c及び上部71aを3個の別体の板
状部材より形成し、水平コイル73は上部71aと同じ
断面積の板状部材を用いて巻回しておき、水平コイル7
3の開口部73cに上部71aを挿通させた後に、上部
71aの両端部にそれぞれZコイル72A,72Bが巻
回された脚部71c,71bを底面側からねじ止めする
ことによって、駆動ユニット70Xを組み立てることが
できる。又は、L字型の強磁性体の薄板を水平コイル7
3の開口部73cに左右から交互に差し込んだ後、左右
の隙間部にI字型の強磁性体の薄板を装着するようにし
ても、駆動ユニット70Xを組み立てることができる。
他方の駆動ユニット70Yも同様である。
【0057】図15において、コア71の脚部71b,
71cはそれぞれ底部ヨーク10に直接磁気的に連結し
ているが、脚部71b,71c同士は直接的には磁気的
に連結されていない。これは各コイル72A,72B,
73のインダクタンスを低減させて、推力の応答性を向
上させるためである。また、図14において、駆動ユニ
ット70Xの水平コイル73(Xコイル)の上面部で
は、磁石板8、コア71、及び底部ヨーク10を含む磁
気回路中の磁束BAは、Z方向(図14では−Z方向)
を向いており、水平コイル73に+Y方向の電流IXを
流すと、水平コイル73には−X方向へのローレンツ力
が発生し、ウエハテーブル5(磁石板8)にはその反作
用としての+X方向の推力FXが発生する。その電流I
Xの方向及び大きさを制御することで、ウエハテーブル
5に対する推力FXの方向及び大きさが制御できる。同
様に、駆動ユニット70Yの水平コイル73(Yコイ
ル)に供給するX方向への電流IYを制御することで、
ウエハテーブル5に対してY方向に可変の推力FYを発
生できる。水平コイル73の上部73a以外では磁束密
度は小さいため、例えば水平コイル73の下部73b
(図15参照)で逆方向へのローレンツ力は殆ど発生し
ない。なぜなら、磁石板8から出た磁束は強磁性体であ
るコア71を経て、底部ヨーク10に流れていくからで
ある。
【0058】また、Zコイル72A,72Bは水平コイ
ル73の下側で、コア71と底部ヨーク10との連結部
近くに配置されている。Zコイル72A,72Bは実質
的にその連結部全体を取り囲んでいるため、駆動ユニッ
ト70XのZコイル72A,72BにZ軸の周りの電流
IZ1を流すことによって、コア73の全体に起磁力を
与えることができる。そのため、ウエハテーブル5(磁
石板8)に対して比較的線形なZ方向の推力FZ1を与
えることができる。更に、他方の駆動ユニット70Yの
Zコイル72A,72Bに流す電流IZ2を制御してウ
エハテーブル5に対するZ方向への推力FZ2を制御す
ることで、ウエハテーブル5のレベリングを行うことが
できる。
【0059】なお、本例では例えば駆動ユニット70X
の水平コイル73に電流IXを流そうとすると、逆方向
に電流を流そうとする起電力、即ちコア71及び底部ヨ
ーク10よりなる閉じた磁気回路内を貫通する磁束が発
生して、ウエハテーブル5に対する推力FXが小さくな
る恐れがある。このような推力FXの低下を防止するた
めには、Zコイル72A,72Bに対して電流IZ1に
重畳するように、かつその磁束を相殺するための磁束を
発生するように互いに逆方向に電流を流すようにすれば
よい。これによって、ウエハテーブル5に対するX方向
への推力FX(FYについても同様)を所望の値に制御
することができる。
【0060】ここで、水平コイル73に対して逆方向に
電流を流そうとする起電力を少なくするための上記の第
3の実施の形態の駆動ユニットの変形例につき、図1
6、図17を参照して説明する。図16は、この変形例
の1つのX軸の駆動ユニット74Xを分解した状態を示
し、この図16において、底部ヨーク10上に矩形の厚
い平板状の強磁性体よりなるコア75が固定され、コア
75の上部をX方向に挟むようにそれぞれX軸に平行な
軸(開口73c)の周りに巻回された1対の水平コイル
73d,73eが装着されている。水平コイル73d及
び73eはそれぞれ、図14の水平コイル73をZY平
面に平行な面で対称に2等分した場合の−X方向、及び
+X方向の半分のコイルと等価なものである。そして、
コア75及び水平コイル73d,73eを囲むように、
Z軸の周りに矩形の枠状に巻回されたZコイル76を装
着することで、駆動ユニット74Xが構成されている。
【0061】図17は、図16の駆動ユニット74Xの
上にウエハテーブル5が位置する状態を示すAA線に沿
う断面図であり、この図17において、ウエハテーブル
5の磁石板8、コア75、及び底部ヨーク10を含む磁
気回路によって、コア75の上面の水平コイル73d,
73eをZ方向に磁束BAが通過している。従って、水
平コイル73d,73eにY方向に電流IX1を流すこ
とによって(図16参照)、磁石板8(ウエハテーブル
5)には水平コイル73d,73eに発生するローレン
ツ力の反作用としてのX方向への可変の推力FXが発生
する。また、Zコイル76にZ軸に平行な軸の周りの電
流IZを流すことによって、コア75の全体を貫通する
磁束が変化して、磁石板8(ウエハテーブル5)に対し
てほぼ線形に変化する可変のZ方向への推力FZが発生
する。
【0062】この変形例では、水平コイル73d,73
eに電流IX1を供給する際に、コア75にその電流I
X1を打ち消す方向の起電力(磁束)が発生しないた
め、Zコイル76にはZ方向への推力FZに対応する電
流のみを供給すればよい。また、コア76が飽和するこ
とがなくなる。次に、本発明の第4の実施の形態につき
図10及び図11を参照して説明する。例えば図1及び
図2に示す実施の形態では、ウエハWは磁束の中を移動
するために、その位置決め装置は荷電粒子線を用いてマ
スクパターンを転写する露光装置、例えば電子線転写装
置には適用しにくい傾向がある。そこで、本例ではウエ
ハが磁束の中を通過しなくとも済むようにして、電子線
転写装置等にも使用できる位置決め装置の例を示す。
【0063】図10は、本例の投影露光装置の要部を示
し、この図10において、不図示のマスクパターンが投
影光学系41を介してウエハW上に転写される。投影光
学系41としては、エキシマレーザ光のような紫外光の
もとでパターン像を投影する光学式の投影光学系の他
に、電子線のもとでマスクパターンの縮小像等を転写す
る電子光学系等も使用できる。以下、投影光学系41の
光軸方向にZ軸を取り、Z軸に垂直な面内の直交座標系
をX軸、及びY軸として説明する。
【0064】このとき、ウエハWは、ウエハホルダ42
上に吸着保持され、ウエハホルダ42は試料台43上に
固定され、試料台43は、ほぼX軸に沿って細長い非磁
性体の可動プレート44の中央部に固定されている。そ
して、可動プレート44の+X方向の端部44a、及び
−X方向の端部44bの底面に、それぞれZ方向に向か
う一様な磁束を発生する矩形の板状の磁石板45A、及
び45Bが固定されている。磁石板45A,45Bはそ
れぞれ例えば底面がN極で上面がS極の1枚の永久磁石
である。また、可動プレート44の底面側に強磁性体よ
りなるヨーク板46が配置され、このヨーク板46の両
端部46a及び46bは、それぞれ可動プレート44の
両端部の磁石板45A及び45Bを上下に挟むようにコ
の字型に形成されている。
【0065】そして、+X方向側の磁石板45Aとヨー
ク板46との間に、磁石板45Aの移動範囲を覆うよう
にX方向、Y方向に所定ピッチで多数の駆動ユニット1
1が配置され、−X方向側の磁石板45Bとヨーク板4
6との間に、磁石板45Bの移動範囲を覆うようにX方
向、Y方向に所定ピッチで多数の駆動ユニット11Yが
配置されている。+X方向側の駆動ユニット11は、図
5に示す第1の実施の形態の駆動ユニット11と同一構
成であり、図10において、+X方向側の磁石板45A
には、ヨーク板46の中で浮上力が付与されていると共
に、磁石板45Aには複数の駆動ユニット11からX方
向への推力fX1、Y方向への推力fY1、及びZ方向
への推力fZ1が作用している。これらの推力を制御す
ることによって、磁石板45A、ひいては可動プレート
44の+X方向側の端部44aは、X方向、Y方向、Z
方向に非接触で位置決めされる。
【0066】一方、−X方向側の駆動ユニット11Y
は、第1の実施の形態の駆動ユニット11とは異なり、
Y方向、及びZ方向への推力のみを発生する駆動ユニッ
トである。図11は、図10の−X方向側の磁石板45
Bの底面の状態を示し、この図11において、磁石板4
5Bの底面側には常時例えば3行×3列程度の駆動ユニ
ット11Yが収まっている。そして、1つの駆動ユニッ
ト11Yは、図4に示されているコア20に対して、Y
方向の1対のフランジ部(図4のフランジ部20d,2
0e)のみにYコイル13A,13Bを巻回すると共
に、コア20の底部を囲むようにZコイル14を巻回し
て構成されている。例えばYコイル13BにX方向に電
流IYを供給すると、コア20の上面から入ってフラン
ジ部で内側に曲がる磁束BAによって、Yコイル13B
にはY方向へのローレンツ力FYBが作用し、同様に他
方のYコイル13AにもY方向へのローレンツ力が作用
し、これらの反作用として上部の磁石板45BにはY方
向への推力が発生する。また、Zコイル14に電流を供
給することによってその上方の磁石板45BにはZ方向
への推力が発生する。この結果、駆動ユニット11Y
は、その上の磁石板45Bに対して非接触でY方向、及
びZ方向への可変の推力を付与できる。
【0067】図10に戻り、−X方向側の磁石板45B
には、ヨーク板46の中で浮上力が付与されていると共
に、磁石板45Bには複数の駆動ユニット11YからY
方向への推力fY2、及びZ方向への推力fZ2が作用
している。これらの推力を制御することによって、磁石
板45B、ひいては可動プレート44の−X方向側の端
部44bは、Y方向、Z方向に非接触で位置決めされ
る。このように端部44bをY方向に変位させること
は、可動プレート44をZ軸に平行な軸の周りに回転す
ることを意味する。更に、磁石板45A,45Bの底面
の3個以上の駆動ユニット11,11YでのZ方向への
推力を制御することで、可動プレート44のZ方向の位
置、X軸の周りの傾斜角、及びY軸の周りの傾斜角が制
御でき、結果として可動プレート44に固定された試料
台43上のウエハWを6自由度で位置決めできる。
【0068】この場合、本例のヨーク板46は、左右の
コの字型のヨーク板を連結する構造であるため、可動プ
レート44の中央部、即ちウエハW側への磁束の漏れが
極めて少なくなっている。従って、本例の位置決め部
は、電子線転写装置等のウエハステージとしても使用で
きる。なお、本例においても、駆動ユニット11,11
Yをそれぞれ磁石板45A,45Bの上面側に配置して
もよく、更に磁石板45A,45Bの上面及び底面の両
側に駆動ユニット11,11Yを配置してもよい。ま
た、本実施の形態では駆動ユニット11にコア、Xコイ
ル、Yコイル及びZコイルが設けられ、駆動ユニット1
1Yにコア、Yコイル及びZコイルが設けられている
が、それ以外に例えば駆動ユニットを4つ設けてその内
の2つの駆動ユニットがZコイルのみ、1つの駆動ユニ
ットがコア、Xコイル及びYコイルのみ、残りの1つが
コア及びYコイルのみを備えるようにしておいてもよ
い。
【0069】次に、本発明の第5の実施の形態につき図
12を参照して説明する。本例も位置決め対象物として
のウエハWに磁束が作用することなく、荷電粒子線転写
装置にも適用できる位置決め装置の例であり、図12に
おいて図10に対応する部分には同一符号を付してその
詳細説明を省略する。図12は、本例の投影露光装置の
要部を示し、この図12において、不図示のマスクパタ
ーンが投影光学系41を介してウエハW上に転写されて
いる。ウエハWは、ウエハホルダ42上に吸着保持さ
れ、ウエハホルダ42はほぼX軸に沿って細長い非磁性
体の可動プレート47の−X方向の端部47b上に固定
されている。ウエハWが載置されている端部47bの底
面には所定の間隔で、随時その端部47bを載置できる
ベース51が配置されている。
【0070】そして、可動プレート47の+X方向の端
部47aの底面に、Z方向に向かう一様な磁束を発生す
る矩形の板状の磁石板45が固定されている。磁石板4
5は例えば底面がN極で上面がS極の1枚の永久磁石で
ある。また、可動プレート47の端部の磁石板45を上
下に挟むように、且つ磁石板45の移動範囲の全面を覆
うように底部ヨーク50、4隅の支柱49A〜49D
(図12では49A〜49Cのみが現れている)、及び
トップヨーク48を連結してなるヨーク部材が配置され
ている。そして、磁石板45の底部で底部ヨーク50の
上面にX方向、Y方向に所定ピッチで多数の駆動ユニッ
ト11が配置されている。駆動ユニット11は、図5に
示す第1の実施の形態の駆動ユニット11と同一構成で
あり、図12において、磁石板45には、ヨーク部材の
中で浮上力が付与されていると共に、磁石板45には複
数の駆動ユニット11からX方向への推力fX、Y方向
への推力fY、Z方向への推力fZ、Z軸の周りのθ方
向へのトルク、X軸の周りのトルク、及びY軸の周りの
トルクが付与できる。これらの推力やトルクを制御する
ことによって、磁石板45、ひいては可動プレート47
の端部上のウエハWは片持ち方式で6自由度に位置決め
される。
【0071】本例においても、磁束中にあるのは可動プ
レート47の+X方向の端部47aのみであり、ウエハ
Wには殆ど磁束は作用しないため、この位置決め装置を
電子線転写装置等のウエハステージにも使用できる。な
お、以上の実施の形態においては、磁石板8が単極の構
造であったが、多極の構造であっても同様にテーブルを
位置決めできる。
【0072】図13は、多極化した磁石板8Aの一例の
平面図を示し、この図13において、磁石板8Aの底面
側に点線で示すようにX方向、Y方向に所定ピッチで複
数の駆動ユニット11(図2に示すものと同じ)が配置
されている。磁石板8Aは、矩形の板状の小さい磁石板
を4行×4列に配列したものであり、且つそれらの小さ
い磁石板の極性はX方向、Y方向共に交互に反転してい
る。また、1つの駆動ユニット11に対して磁石板8A
内の2行×2列(4個)の小さい磁石板(極性は同一の
対角線上のものが互いに同じで、且つ交差する対角線上
のものの極性は異なっている)が配置されており、Xコ
イル12に底面がN極(又はS極)の磁石板が対向する
ときには、Yコイル13には底面がS極(又はN極)の
磁石板が対向している。従って、Xコイル12、又はY
コイル13に流れる電流の極性を反転するのみで、上記
の実施の形態と同様に磁石板8Aを駆動できる。
【0073】また、図13では、Xコイル12、Yコイ
ル13の一部が極性の異なる磁石板にかかっているが、
この部分はコイルがZ方向に折れ曲がる部分であるた
め、X方向、Y方向の推力にはあまり寄与しない。な
お、このように多極の磁石板8Aを使用する場合には、
磁石板8Aの位置に応じてどのコイルに電流を流すか決
定しなくてはならないので、制御は複雑になり易い。
【0074】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0075】
【発明の効果】本発明の第1の位置決め装置によれば、
可動体及び発磁体よりなる可動テーブルは、薄く軽量化
できる。また、例えばその可動テーブルの自重の殆どを
磁気部材及び発磁体よりなる磁気回路で支持し、浮上用
コイルでその発磁体の浮上力を制御しているため、ウエ
ハのような位置決め対象物が載置された可動体を非接触
で安定に支持できると共に、大きな推力でその可動体を
高さ方向に正確に位置決めできる利点がある。
【0076】また、高さ方向に大きな推力が得られるた
め、その可動テーブルと駆動ユニットとのギャップを大
きく取れることになり、このギャップの空間に例えば冷
却機構等を容易に配置できる利点もある。同様に、本発
明の第2、又は第3の位置決め装置によれば、可動体及
び発磁体を含む可動テーブルの自重の殆どが磁気回路で
支持されると共に、推力発生用コイル(又は駆動ユニッ
ト)でその発磁体にその可動体の移動面内で2次元的な
推力を発生しているため、ウエハのような位置決め対象
物が載置された可動体を非接触で安定に支持できると共
に、大きな推力でその可動体を2次元的に正確に位置決
めできる利点がある。
【0077】また、例えば複数の駆動ユニットを、その
可動体(発磁体)の移動範囲のほぼ全面を覆うように配
置すればよいため、その可動体の移動ストロークに比べ
て駆動機構をあまり大型化することなく非接触にその可
動体を位置決めできる。また、可動体の移動面内での位
置を計測する位置計測系を設けたときには、位置決め精
度が向上し、発磁体の変形量を計測する変形量計測系を
設けたときには、能動的にその発磁体の変形を補正でき
る。
【0078】また、その発磁体に、この発磁体の磁気に
よる変形を自立的に相殺するように変形する磁歪部材を
被着したときには、この発磁体の平坦度等を高精度に維
持できる。次に、本発明の第4の位置決め装置によれ
ば、第1、又は第2の位置決め装置と同様に位置決め対
象物が載置された可動体を非接触で安定に支持できると
共に、大きな推力でその可動体を正確に位置決めできる
利点がある。更に、位置決め対象物を例えば2つの発磁
体の間に載置することによって、位置決め対象物に磁束
が殆ど作用しなくなるため、例えば荷電粒子線転写装置
等の位置決め装置としても適用できる利点がある。
【0079】また、その可動体が位置決めされる際に発
生する推力による反力を、床に逃がす構造を有する場合
には、振動の発生が抑制される。また、その発磁体は、
単極である場合には構造が簡素化される。次に、本発明
の露光装置によれば、本発明の位置決め装置を備えてい
るため、高いスループットで高精度に半導体素子等を製
造できる。また、本発明の駆動ユニットは、例えば本発
明の第3の位置決め装置の駆動ユニットとして使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の投影露光装置を
示す概略構成図である。
【図2】 図1のトップヨーク16から底部ヨーク10
までの構成を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図3】 (a)は図2中の駆動ユニット11のコア2
0を示す平面図、(b)はその側面図である。
【図4】 図2中の駆動ユニット11を示す分解斜視図
である。
【図5】 図2中の駆動ユニット11の駆動回路、及び
駆動ユニット11の動作の説明に供する図である。
【図6】 図2中の複数の駆動ユニット11を用いてウ
エハテーブル5のX方向、Y方向への駆動、及び回転を
行う場合の平面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の投影露光装置の
要部を示す断面図である。
【図8】 図7中の駆動ユニット60を示す分解斜視図
である。
【図9】 図7中の駆動ユニット60の動作の説明に供
する図である。
【図10】 本発明の第4の実施の形態の投影露光装置
の要部を示す斜視図である。
【図11】 図10の磁石板45Bの底面側の駆動ユニ
ット11Yを示す平面図である。
【図12】 本発明の第5の実施の形態の投影露光装置
の要部を示す斜視図である。
【図13】 本発明の実施の形態において、多極の磁石
板を使用する場合を示す平面図である。
【図14】 本発明の第3の実施の形態のウエハステー
ジの要部を示す斜視図である。
【図15】 図14の駆動ユニット70X,70Yから
一部のコイルを取り外した状態を示す分解斜視図であ
る。
【図16】 その第3の実施の形態の変形例の駆動ユニ
ットから一部のコイルを取り外した状態を示す分解斜視
図である。
【図17】 その第3の実施の形態の変形例の駆動ユニ
ットを組み立てた状態を示す、図16のAA線に沿う断
面図である。
【符号の説明】
R レチクル、3 投影光学系、W ウエハ、5 ウエ
ハテーブル、6 プレート、8,45,45A,45B
磁石板、10 底部ヨーク、11,11Y,60,7
0X,70Y,74X 駆動ユニット、12A,12B
Xコイル、13A,13B Yコイル、14 Zコイ
ル、15A,15B 支柱、16 トップヨーク、17
X,17Y 移動鏡、18X,18Y1,18Y2 レ
ーザ干渉計、20,71,75 コア、21 カバー部
材、22 主制御系、23 ウエハテーブル駆動系、3
1 駆動回路、44,47 可動プレート、46 ヨー
ク板、72A,72B,76 Zコイル、73,73
d,73e 水平コイル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置決め対象物が載置される可動体を位
    置決めするための位置決め装置であって、 前記可動体に一体的に組み込まれ前記可動体の移動面に
    垂直な一方向に向かう磁束を発生する発磁体と、 前記可動体及び前記発磁体を上下に挟むように配置され
    前記発磁体と共に磁気回路を形成する磁気部材と、 前記発磁体と前記磁気部材との間に配置され前記発磁体
    を駆動する駆動ユニットと、を備え、 前記駆動ユニットは、前記発磁体に対して前記移動面に
    垂直な方向に可変の推力を発生するように巻回された浮
    上用コイルを有し、 前記磁気部材、及び前記駆動ユニットによって前記可動
    体を位置決めすることを特徴とする位置め装置。
  2. 【請求項2】 位置決め対象物が載置される可動体を位
    置決めするための位置決め装置であって、 前記可動体に一体的に組み込まれ前記可動体の移動面に
    垂直な一方向に向かう磁束を発生する発磁体と、 前記可動体及び前記発磁体を上下に挟むように配置され
    前記発磁体と共に磁気回路を形成する磁気部材と、 前記発磁体と前記磁気部材との間に配置され前記発磁体
    を駆動する駆動ユニットと、を備え、 前記駆動ユニットは、前記磁気回路内で磁束を通過させ
    るコア部材と、 前記発磁体に対して前記移動面内の第1の方向にローレ
    ンツ力よりなる推力を発生するように前記コア部材に巻
    回された第1の推力発生用コイルと、 前記発磁体に対して前記移動面内の前記第1の方向に交
    差する第2の方向にローレンツ力よりなる推力を発生す
    るように前記コア部材に巻回された第2の推力発生用コ
    イルと、を有し、 前記磁気部材、及び前記駆動ユニットによって前記可動
    体を位置決めすることを特徴とする位置め装置。
  3. 【請求項3】 位置決め対象物が載置される可動体を位
    置決めするための位置決め装置であって、 前記可動体に一体的に組み込まれ前記可動体の移動面に
    垂直な一方向に向かう磁束を発生する発磁体と、 前記可動体及び前記発磁体を上下に挟むように配置され
    前記発磁体と共に磁気回路を形成する磁気部材と、 前記発磁体と前記磁気部材との間に配置され前記発磁体
    を駆動する駆動ユニットと、を備え、 前記駆動ユニットは、前記磁気回路内で磁束を通過させ
    るコア部材と、 前記発磁体に対して前記移動面に沿った方向にローレン
    ツ力よりなる推力を発生するように前記コア部材に巻回
    された推力発生用コイルと、 前記発磁体に対して前記移動面に垂直な方向に可変の推
    力を発生するように前記コア部材に巻回された浮上用コ
    イルと、を有し、 前記磁気部材、及び前記駆動ユニットによって前記可動
    体を位置決めすることを特徴とする位置め装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の位置決め装置であって、 前記コア部材は、前記発磁体側に凸部を向けた円弧状の
    部材であり、かつ該円弧状の部材の2つの端部が前記磁
    気部材に磁気的に連結され、 前記推力発生用コイルは、前記円弧状の部材の中間部に
    巻回され、かつ前記推力発生用コイルは外側の面積が実
    質的に前記コア部材の面積以上であると共に、前記外側
    の面積に対して内側の面積が狭く形成され、 前記浮上用コイルは、前記円弧状の部材の2つの端部に
    巻回されていることを特徴とする位置決め装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項記載の位置決
    め装置であって、 前記可動体の前記移動面内での位置を計測する位置計測
    系を設けたことを特徴とする位置決め装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項記載の位置決
    め装置であって、 前記発磁体の変形量を計測する変形量計測系を設けたこ
    とを特徴とする位置決め装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか一項記載の位置決
    め装置であって、 前記発磁体に、該発磁体の磁気による変形を自立的に相
    殺するように変形する磁歪部材を被着したことを特徴と
    する位置決め装置。
  8. 【請求項8】 位置決め対象物が載置される可動体を位
    置決めするための位置決め装置であって、 前記可動体に連結され、それぞれ前記可動体の移動面に
    垂直な一方向に向かう磁束を発生する第1及び第2の発
    磁体と、 前記第1及び第2の発磁体をそれぞれ上下に挟むように
    連結された状態で配置されると共に、前記第1及び第2
    の発磁体と共にそれぞれ磁気回路を形成する磁気部材
    と、 前記第1の発磁体と前記磁気部材との間に配置され該発
    磁体を駆動する第1の駆動ユニットと、 前記第2の発磁体と前記磁気部材との間に配置され該発
    磁体を駆動する第2の駆動ユニットと、を備え、 前記第1の駆動ユニットは、前記磁気回路内で前記第1
    の発磁体に対して前記移動面に垂直な方向に可変の推力
    を発生するように巻回された浮上用コイルを有し、 前記第2の駆動ユニットは、前記磁気回路内で前記第2
    の発磁体に対して前記移動面に垂直な方向に可変の推力
    を発生するように巻回された浮上用コイルを有し、 前記磁気部材、前記第1の駆動ユニット、及び前記第2
    の駆動ユニットによって前記可動体を非接触状態で位置
    決めすることを特徴とする位置め装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れか一項記載の位置決
    め装置であって、 前記可動体が位置決めされる際に発生する推力による反
    力を、床に逃がす構造を有することを特徴とする位置決
    め装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の何れか一項記載の位置
    決め装置であって、 前記発磁体は、単極、又は多極であることを特徴とする
    位置決め装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れか一項記載の位
    置決め装置を備え、該位置決め装置で位置決めされる基
    板上にマスクパターンを転写することを特徴とする露光
    装置。
  12. 【請求項12】 発磁体と磁気部材とから形成される磁
    気回路内に配置され、ローレンツ力を発生する駆動ユニ
    ットであって、 前記磁気回路内で第1方向に磁束を通過させると共に、
    前記磁気部材と磁気的に連結されるコア部材と、 前記コア部材に前記第1方向と直交する第2方向に巻回
    されたコイルと、を備え、 前記コイルは、前記発磁体側に面積が大きく、反発磁体
    側に面積が狭くなるように巻回されていることを特徴と
    する駆動ユニット。
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