JPH11180138A - 冷凍サイクル - Google Patents

冷凍サイクル

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JPH11180138A
JPH11180138A JP9355861A JP35586197A JPH11180138A JP H11180138 A JPH11180138 A JP H11180138A JP 9355861 A JP9355861 A JP 9355861A JP 35586197 A JP35586197 A JP 35586197A JP H11180138 A JPH11180138 A JP H11180138A
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refrigeration cycle
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pressure
refrigerant compressor
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義昭 高野
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聡 井澤
Takashi Wakizaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホットガスヒータ回路32を使うようなヒー
タモード時の冷媒圧縮機7を起動する時に、冷媒圧縮機
7の吐出圧力を上昇させて、冷媒圧縮機7の吐出口より
吐出される吐出容量を大きくすることのできる冷凍サイ
クル5を備えた車両用空調装置を提供する。 【解決手段】 温水式暖房装置の温水ヒータの暖房能力
を補助するために、エバポレータ6にホットガスを供給
するホットガスヒータ回路32を使うようなヒータモー
ド時の冷媒圧縮機7の起動時に、冷媒圧縮機7を起動し
てから所定条件を満足するまで第1、第2電磁弁33、
34を閉弁することにより、冷媒圧縮機7の吐出圧力を
高くして、冷凍サイクル5の高低圧差を大きくとってか
ら、第2電磁弁34を開弁して冷凍サイクル5にホット
ガスヒータ回路32を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内を暖房する冷
凍サイクルに関するもので、特に冷媒圧縮機より吐出さ
れた高温、高圧のガス冷媒を冷媒蒸発器に導いてその冷
媒蒸発器にて空調ダクト内を流れる空気を加熱して車室
内を暖房するようにした冷凍サイクルを備えた車両用空
調装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用暖房装置としては、エ
ンジンを冷却する冷却水を空調ダクト内の温水ヒータに
導いてその温水ヒータにて空調ダクト内を流れる空気を
加熱して車室内を暖房する温水式暖房装置が一般的であ
る。しかし、このような温水式暖房装置は、外気温度が
低く、冷却水温度が低い時に、エンジンを始動して温水
式暖房装置を起動する場合、すなわち、温水式暖房装置
の立ち上がり時に著しく暖房能力が不足するという不具
合が生じている。
【0003】そこで、上記の不具合を解消する目的で、
例えば特開平5−223357号公報においては、冷凍
サイクルのコンプレッサの吐出口より吐出された高温、
高圧のガス冷媒(ホットガス)を減圧装置を経て冷媒蒸
発器に導いてその冷媒蒸発器にて空調ダクト内を流れる
空気を加熱することにより、温水ヒータの暖房能力を補
助するようにした冷凍サイクル(補助暖房装置)を備え
た車両用空調装置が提案されている。
【0004】また、コンプレッサを頻繁にON、OFF
することなく、能力制御および圧力制御を行うために、
上記の冷凍サイクルに、可変容量型のコンプレッサを組
み込むことが考えられる(従来の技術)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、可変容量型のコンプレッサが、吸入口より
吸入される吸入圧力が低い程、吐出口より吐出される吐
出容量が小さくなるように構成されているので、ホット
ガスヒータ回路にて運転する暖房運転の起動時に、暖房
熱負荷が大きいと、すなわち、エバポレータに吸い込ま
れる空気の吸込温度が所定温度(例えば0℃)以下であ
ると、コンプレッサの吐出容量を大きくする要因であ
る、冷凍サイクルの高圧圧力と低圧圧力との高低圧差が
あまりとれないため、コンプレッサの吐出容量がいつま
でたっても大きくならない。これにより、エバポレータ
内に流入する高温の冷媒の流量が少ないので、温水ヒー
タの暖房能力を補助する補助暖房性能を充分発揮できな
くなるという問題が生じる。
【0006】また、従来より、暖房運転の起動時に、吹
出口からの冷風の吹き出しを防止する目的で、エンジン
を冷却する冷却水の温度が例えば40℃以上に上昇する
まで送風機を止めておくようにする制御(送風機の水温
遅動制御)が行われている。このような車両用空調装置
の場合に、排熱量の少ないエンジンを搭載した車両で
は、外気温度が−30℃以下の極寒時に冷却水の温度が
例えば40℃以上に上昇せず、いつまでたっても送風機
が動かず、車室内の暖房ができないという問題が生じて
いる。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、冷媒循環回路を運転す
る暖房運転の起動時に、冷媒圧縮機の吐出口から冷媒蒸
発器の入口までの冷媒通路の通路断面積を絞ることによ
り、冷媒圧縮機の吐出圧力を上昇させて、冷媒圧縮機よ
り吐出される吐出容量を大きくすることのできる冷凍サ
イクルを提供することにある。また、極寒時にも、冷却
水の温度を素早く、所定値以上に上昇させることで、車
室内の暖房を行うことのできる車両用空調装置を提供す
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし請求項4
に記載の発明によれば、冷媒循環回路を運転する暖房運
転の起動時に、冷媒圧縮機の吐出口から冷媒蒸発器の入
口までの冷媒通路の通路断面積を絞ることにより、冷媒
圧縮機より吐出される冷媒の吐出圧力を高くすることが
できるので、冷凍サイクルの高圧圧力と低圧圧力との高
低圧差を大きくとることができる。それによって、可変
容量型のコンプレッサを冷凍サイクルに組み込んだ場合
でも、冷媒圧縮機の吐出口より吐出される冷媒の吐出容
量を大きくすることができるので、冷媒蒸発器に充分な
流量の冷媒を流入させることができ、暖房性能を充分発
揮することができる。
【0009】請求項5に記載の発明によれば、冷媒循環
回路を運転する暖房運転の起動時に、冷媒圧縮機を起動
してから所定条件を満足するまで前記冷媒循環回路を閉
弁することにより、冷媒圧縮機の吐出口より吐出される
冷媒の吐出圧力を高くすることができるので、冷凍サイ
クルの高圧圧力と低圧圧力との高低圧差を大きくとるこ
とができる。それによって、請求項1に記載の発明と同
様な効果を達成することができる。
【0010】請求項6に記載の発明によれば、冷媒循環
回路を運転する暖房運転の起動時に、冷媒圧縮機の吐出
口より吐出される冷媒の吐出圧力が低いと、可変絞り弁
の弁体により絞り孔の開度が絞られることにより、冷媒
圧縮機の吐出口より吐出される冷媒の吐出圧力を高くす
ることができるので、冷凍サイクルの高圧圧力と低圧圧
力との高低圧差を大きくとることができる。それによっ
て、請求項1に記載の発明と同様な効果を達成すること
ができる。
【0011】請求項7に記載の発明によれば、冷媒循環
回路を運転する暖房運転の起動時に、冷媒圧縮機の吐出
口より吐出される冷媒の吐出圧力が所定値以上に上昇す
るまで差圧弁が閉弁することにより、冷媒圧縮機より吐
出される冷媒の吐出圧力を高くすることができるので、
冷凍サイクルの高圧圧力と低圧圧力との高低圧差を大き
くとることができる。それによって、請求項1に記載の
発明と同様な効果を達成することができる。
【0012】請求項8に記載の発明によれば、冷媒圧縮
機の吐出口より吐出される冷媒の吐出圧力を高くするこ
とができるので、温水式ヒータの暖房能力を補助する補
助暖房性能を充分発揮できる。このとき、冷媒蒸発器の
温度が上昇することにより、温水ヒータの温度が上昇す
る。また、冷媒循環回路を運転する冷媒圧縮機が内燃機
関の駆動負荷を増加させることにより、内燃機関の排熱
量が大きくなる。したがって、冷却水の温度が素早く上
昇するので、冷却水の温度が所定値以上に上昇し、送風
機が動いて、車室内を暖房することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態の構成〕図1ない
し図10は本発明の第1実施形態を示したもので、図1
は車両用空調装置の空調ユニットを示した図で、図2は
車両用空調装置の冷凍サイクルを示した図である。
【0014】本実施形態の車両用空調装置は、暖房用主
熱源である内燃機関であるディーゼルエンジン(以下エ
ンジンと略す)を搭載する車両の車室内を空調する空調
ユニット(エアコンユニット)1における各空調手段
(アクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコンE
CUと言う)10によって制御するように構成された車
両用オートエアコンである。
【0015】空調ユニット1は、車室内に空調空気を導
く通風路を成す空調ダクト2を備えている。この空調ダ
クト2の最も空気上流側には、外気吸込口11、内気吸
込口12および内外気切替ドア13が設けられ、これら
よりも空気下流側には遠心式送風機3が設けられてい
る。また、空調ダクト2の最も空気下流側には、デフロ
スタ吹出口14、フェイス吹出口15、フット吹出口1
6および2個の吹出口切替ドア17、18が設けられて
いる。
【0016】なお、内外気切替ドア13および2個の吹
出口切替ドア17、18は、例えばサーボモータ等のア
クチュエータ13a、17a、18a(図7参照)によ
り駆動される。遠心式送風機3は、空調ダクト2に一体
的に設けられたスクロールケーシングと、ブロワ駆動回
路19a(図7参照)により制御されるブロワモータ1
9と、このブロワモータ19に回転駆動される遠心式フ
ァン20とから構成されている。
【0017】次に、各吹出口切替ドア17、18よりも
空気上流側には、後記するエバポレータ6を通過した空
気を再加熱する温水ヒータ4が空調ダクト2内の通風路
の一部を塞ぐように設置されている。この温水ヒータ4
は、エンジンEにより駆動されるウォータポンプ21に
より冷却水の循環流が発生する冷却水循環回路22の途
中に設置されている。そして、温水ヒータ4は、冷却水
循環回路22に設置された温水弁23が開弁すると内部
にエンジンEの排熱を吸収した冷却水が還流し、この冷
却水を暖房用熱源として利用する第2加熱用熱交換器で
ある。
【0018】ここで、これらのエンジンE、温水ヒータ
4、冷却水循環回路22および温水弁23によって温水
式暖房装置(主暖房装置)が構成される。なお、温水ヒ
ータ4には、温水ヒータ4を通過する空気量と温水ヒー
タ4を迂回する空気量とを調節するエアミックスドア2
4が取り付けられている。このエアミックスドア24
は、例えばサーボモータ等のアクチュエータ24a(図
7参照)により駆動される。
【0019】次に、遠心式送風機3と温水ヒータ4との
間には、車両に搭載された冷凍サイクル5の一構成部品
を成すエバポレータ6が空調ダクト2内の通風路全面を
塞ぐように設置されている。上記の冷凍サイクル5は、
第1冷媒循環回路(以下通常の冷凍サイクル回路と言
う)31と、第2冷媒循環回路(以下ホットガスヒータ
回路と言う)32と、通常の冷凍サイクル回路31とホ
ットガスヒータ回路32とを切り替える第1、第2電磁
式開閉弁(以下第1、第2電磁弁と言う)33、34と
を備えている。
【0020】通常の冷凍サイクル回路31は、冷媒圧縮
機7の吐出口より吐出された高温、高圧のガス冷媒を、
第1電磁弁33→コンデンサ(冷媒凝縮器)35→レシ
ーバ(気液分離器)36→逆止弁36a→膨張弁(第1
減圧装置)37→エバポレータ6→アキュームレータ
(気液分離器)38を流して、冷媒圧縮機7の内部に戻
すようにした冷媒回路(通常の冷凍サイクル)である。
また、ホットガスヒータ回路32は、冷媒圧縮機7の吐
出口より吐出された高温、高圧のガス冷媒(ホットガ
ス)を、第2電磁弁34→固定絞り(第2減圧装置)3
9→エバポレータ6→アキュームレータ38を流して、
冷媒圧縮機7の内部に戻すようにした冷媒回路(ホット
ガスバイパスサイクル)である。
【0021】第1電磁弁33は、通常の冷凍サイクル回
路31において冷媒圧縮機7の吐出口とコンデンサ35
の入口との間に冷媒通路の途中に設置されている。第2
電磁弁34は、本発明の冷媒通路絞り手段に相当するも
ので、ホットガスヒータ回路32において冷媒圧縮機7
の吐出口から固定絞り39の入口までの冷媒通路の途中
に設置されている。そして、第1電磁弁33が開弁し、
第2電磁弁34が閉弁すると、通常の冷凍サイクル回路
31中を冷媒が還流する。また、第1電磁弁33が閉弁
し、第2電磁弁34が開弁すると、ホットガスヒータ回
路32中を冷媒が還流する。なお、第1、第2電磁弁3
3、34は循環回路切替手段を構成する。また、25は
駆動モータ26により回転駆動される冷却ファンで、コ
ンデンサ35に強制的に室外空気(外気)を吹き付け
る。
【0022】エバポレータ6は、本発明の冷媒蒸発器に
相当するもので、冷凍サイクル回路31中を冷媒が流れ
る時に、膨張弁37より流入する低温の気液二相冷媒を
蒸発させて通過する空気を冷却する冷却用熱交換器とし
て働く。また、エバポレータ6は、ホットガスヒータ回
路32中を冷媒が流れる時に、固定絞り39より流入す
る高温のガス冷媒を流して通過する空気を加熱する第1
加熱用熱交換器(補助暖房装置、補助熱源システムのホ
ットガスヒータ)として働く。ここで、膨張弁37は、
冷媒を断熱膨張させるだけでなく、エバポレータ6の出
口の冷媒過熱度に応じて冷媒の循環量を調節するもので
ある。
【0023】次に、本実施形態の外部可変容量型のコン
プレッサを図3ないし図6に基づいて簡単に説明する。
ここで、図3は外部可変容量型のコンプレッサを示した
図である。
【0024】外部可変容量型のコンプレッサは、自身の
吐出容量を変更可能な例えばワッブルタイプの周知のも
ので、吸入した冷媒を圧縮して吐出する冷媒圧縮機7
と、エンジンEの動力を冷媒圧縮機7に伝達したり遮断
する電磁クラッチ8と、冷媒圧縮機7の吐出容量を可変
するための電磁式容量制御弁(本発明の吐出容量可変手
段に相当する)9とから構成されている。
【0025】電磁クラッチ8は、円環状の取付フランジ
41を介して冷媒圧縮機7のハウジングに固定されたス
テータハウジング42と、エンジンEにベルトVを介し
て連結されるプーリ43が外周に接合されたロータ44
と、このロータ44との間に狭い間隙を隔てて対向配置
され、ロータ44の摩擦面と摩擦係合する摩擦面が形成
されたアーマチャ45と、通電されると磁束を発生する
ことによりアーマチャ45をゴムハブ(弾性体)46の
弾性力に抗してロータ44に吸着させる電磁コイル47
と、アウターハブ48およびゴムハブ46を介してアー
マチャ45と冷媒圧縮機7の回転軸50とを連結するイ
ンナーハブ49とから構成されている。
【0026】冷媒圧縮機7の回転軸50には、電磁クラ
ッチ8を介してエンジンEの動力が伝達され、回転軸5
0が回転する。この回転軸50には斜板51が一体に回
転可能に連結され、この斜板51が回転することにより
ピストン52が軸方向に往復移動する。さらに、斜板5
1の傾斜角度(θ)の変化によりピストン52のストロ
ークを変化させて、冷媒圧縮機7の吐出口より吐出され
る吐出容量を可変するように構成されている。このた
め、斜板51は回転軸50に対して揺動可能に連結さ
れ、具体的には、球面状支持部51aにて斜板51が揺
動可能に支持されている。
【0027】斜板51の傾斜角度(θ)は、ピストン5
2の前後に作用する圧力、すなわち、ピストン52の背
面に作用するクランク室53内の圧力、つまり制御圧力
Pcと、ピストン52が往復移動するシリンダ54内の
圧力(吐出圧力Pdおよび吸入圧力Ps)との釣り合い
により変化する。したがって、クランク室53内の制御
圧力(Pc)を調整することにより、斜板51の傾斜角
度(θ)を変化させることができる。
【0028】冷媒圧縮機7のシリンダ54で圧縮された
ガス冷媒は、吐出室55に吐出され、ここから吐出口
(図示せず)を経てガス冷媒が吐出される。また、冷媒
圧縮機7のシリンダ54には吸入室56を通して冷媒が
吸入される。この吸入室56は、吸入口57を介してエ
バポレータ6の出口側に通じている。そして、上記した
クランク室53の制御圧力(Pc)は、吐出室55の吐
出圧力(Pd)と吸入室56の吸入圧力(Ps)を利用
して、電磁式容量制御弁9により変化させるように構成
されている。
【0029】以上により、電磁クラッチ8の電磁コイル
47が通電状態(ON)のときには、電磁クラッチ8の
アーマチャ45がロータ44に吸着してロータ44とア
ーマチャ45とが摩擦係合することにより、エンジンE
の動力がベルトVおよび電磁クラッチ8を介して冷媒圧
縮機7の回転軸50に伝達される。これにより、冷凍サ
イクル5が起動することによってエバポレータ6による
空気冷却作用または空気加熱作用が行われる。また、電
磁クラッチ8の電磁コイル47への通電が停止(OF
F)のときには、電磁クラッチ8のアーマチャ45がロ
ータ44より離れてロータ44とアーマチャ45との摩
擦係合が遮断される。これにより、エンジンEの動力が
冷媒圧縮機7の回転軸50に伝達されず、エバポレータ
6による空気冷却作用または空気加熱作用が停止され
る。
【0030】次に、本実施形態の電磁式容量制御弁9を
図1ないし図4に基づいて説明する。この電磁式容量制
御弁9のバルブボディ60内には、吐出室55に連通す
る吐出圧力室61と、吸入室56に連通する吸入圧力室
62と、クランク室53に連通する制御圧力室63とが
設けられている。そして、吐出圧力室61は、制御圧力
室63に、弁体64により開度が調節される可変絞り6
5を介して連通している。本実施形態では、弁体64と
可変絞り65とにより可変絞り機構を構成している。ま
た、吸入圧力室62は、固定絞り66を介して制御圧力
室63に連通している。これらの各圧力室の関係は、図
4および図5に分かり易く示されている。
【0031】また、吸入圧力室62の内部には、伸縮可
能な材料からなるベローズ(圧力応動機構)67が配設
されており、このベローズ67内には予め所定の圧力の
内部圧力(Pb)が設定されており、この内部圧力(P
b)に対する吸入圧力(Ps)の変化により、ベローズ
67が伸縮する。このベローズ67の伸縮によりロッド
68を介して弁体64が変位するように構成されてい
る。このベローズ67および弁体64には、電磁機構の
電磁力も作用するように構成されている。
【0032】すなわち、本実施形態の電磁式容量制御弁
9の電磁機構は、電磁コイル69と、固定磁極部材70
と、電磁コイル69の電磁力(吸引力)により固定磁極
部材70の方向(ベローズ67が伸びる方向)に吸引さ
れる可動磁極部材(プランジャ)71と、この可動磁極
部材71にバネ荷重(ロッド68側方向の付勢力)を作
用させるコイルスプリング72とから構成されている。
可動磁極部材71の中心部にはロッド73が連結され、
このロッド73と弁体64とロッド68は一体に連結さ
れ、一体的に変位する。
【0033】したがって、電磁式容量制御弁9は、エア
コンECU10からの制御電流によって、図6のグラフ
に示したように、冷媒圧縮機7の吸入圧力(Ps)の設
定値を変えることにより、冷媒圧縮機7の吐出口より吐
出される吐出容量を可変する吐出容量可変手段である。
すなわち、電磁式容量制御弁9は、電磁コイル69に制
御電流を加えることで可動磁極部材71およびベローズ
67への外力を可変させる構造であり、吸入圧力(P
s)に対する弁体64の開度の関係を可変させること
で、例えば実際のエバ後温度(TE)が目標エバ後温度
(TEO)となるように制御する。
【0034】次に、エアコンECU10を図7に基づい
て説明する。ここで、図7は車両用空調装置の制御系を
示した図である。空調ユニット1における各空調手段を
制御するエアコンECU(暖房制御手段)10には、車
室内前面に設けられたエアコン操作パネル(図示せず)
上の各スイッチからの各スイッチ信号が入力される。ま
た、エアコンECU10の内部には、CPU、ROM、
RAM等からなる周知のマイクロコンピュータが設けら
れ、各センサからの各センサ信号が図示しない入力回路
によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータ
へ入力されるように構成されている。
【0035】なお、エアコンECU10は、自動車のエ
ンジンEの始動および停止を司るイグニッションスイッ
チ(キースイッチ)が投入(IG・ON)されたとき
に、自動車に搭載された車載電源であるバッテリ(図示
せず)から直流電源が供給されると制御処理を開始する
ように構成されている。そして、エアコン操作パネル上
には、空調モードを冷房運転モードと補助暖房運転モー
ドと通常の暖房運転モードのいずれかに切り替えるモー
ド切替スイッチ75、車室内の温度を所望の温度に設定
する温度設定スイッチ(温度設定手段)76、冷凍サイ
クル5(冷媒圧縮機7の電磁クラッチ8)の起動または
停止を指令するエアコンスイッチ77、および遠心式フ
ァン20の送風量を切り替えるための風量切替レバー7
8等が設置されている。
【0036】なお、冷房運転モードとは、通常の冷凍サ
イクル回路31で冷凍サイクル5のみを運転するクーラ
モードの事である。また、通常の暖房運転モードとは、
温水弁23を開弁し、温水式暖房装置のみで車室内を暖
房するヒータモードである。そして、補助暖房運転モー
ドとは、温水弁23を開弁すると共に、温水式暖房装置
の暖房能力を補助するために、ホットガスヒータ回路3
2で冷凍サイクル5を運転するヒータモードの事であ
る。ここで、モード切替スイッチ75によって、通常の
冷凍サイクル回路31で冷凍サイクル5を運転し、温水
弁23を開弁して温水式暖房装置で車室内を除湿暖房す
る除湿運転モードに切り替えるようにしても良い。
【0037】上記のうち、風量切替レバー78は、OF
F、AUTO、ME1、ME2、HIのレバー位置を持
つ。レバー位置がOFFの場合には、遠心式送風機3の
ブロワモータ19をOFFする指令を出し、レバー位置
がAUTOの場合には、ブロワモータ19のブロワ制御
電圧を0段階(OFF)から32段階(HI)まで連続
的または段階的に自動コントロールするように指令を出
す。また、レバー位置がME1、ME2およびHIの場
合には、それぞれブロワモータ19のブロワ制御電圧を
最小値(最小風量)、中間値1(中間風量1)、中間値
2(中間風量2)および最大値(最大風量)に固定する
ように指令を出す。
【0038】そして、エアコンECU10には、車室内
の空気温度(以下内気温度と言う)を検出する内気温度
センサ(内気温度検出手段)81と、車室外の空気温度
(以下外気温度と言う)を検出する外気温度センサ(外
気温度検出手段)82と、車室内に入射する日射量を検
出する日射センサ(日射量検出手段)83と、エバポレ
ータ6を通過した直後の空気温度(以下エバ後温度と言
う)を検出するエバ後温度センサ(エバ後温度検出手
段)84と、温水ヒータ4に流入する冷却水温度を検出
する冷却水温度センサ(冷却水温度検出手段)85と、
冷凍サイクル5の高圧圧力(吐出圧力:Pd)を検出す
る冷媒圧力センサ(高圧圧力検出手段)86とからの各
センサ信号が入力される。なお、上記の各スイッチや各
センサは、自動車の車室内を空調するのに必要な空調環
境因子を検出するものである。
【0039】〔第1実施形態の制御方法〕次に、本実施
形態のエアコンECU10によるブロワ制御電圧制御を
図1ないし図8に基づいて簡単に説明する。ここで、図
8はエアコンECU10によるブロワ遅動制御方法を示
したフローチャートである。
【0040】イグニッションスイッチがONされてエア
コンECU10に直流電源が供給されると、図8のルー
チンの実行が開始される。このとき、先ず、データ処理
用メモリ(RAM)の記憶内容等を初期化する(ステッ
プS1)。このステップS1の処理は、エアコンECU
10の起動時のみ行われる。次に、各種データをデータ
処理用メモリに読み込む。すなわち、モード切替スイッ
チ75の設定位置、風量切替レバー78のレバー位置や
冷却水温度センサ85にて検出した冷却水温度を入力す
る(冷却水温度検出手段:ステップS2)。
【0041】次に、風量切替レバー78のレバー位置が
AUTOであるか否かを判定する(ステップS3)。こ
の判定結果がNOの場合には、風量切替レバー78のレ
バー位置に応じたブロワ制御電圧に固定する(ステップ
S4)。その後に、図8のルーチンを抜ける。また、ス
テップS3の判定結果がYESの場合には、補助暖房運
転モードまたは通常の暖房運転モードが選択されている
か否かを判定する。具体的には、目標吹出温度(TA
O)が所定温度以上であるか否か、あるいはモード切替
スイッチ75により補助暖房運転モードに設定されてい
るか否かを判定する(ステップS5)。この判定結果が
NOの場合には、通常のブロワ制御を行う。例えば目標
吹出温度(TAO)に対応したブロワ制御電圧に設定す
る(ステップS6)。その後に、図8のルーチンを抜け
る。
【0042】また、ステップS5の判定結果がYESの
場合には、補助暖房運転モードまたは通常の暖房運転モ
ードの起動時であるか否かを判定する。すなわち、エン
ジンEを始動してから所定時間(例えば10分間)以内
であるか否かを判定する(ステップS7)。この判定結
果がNOの場合には、ステップS6の制御処理に進む。
また、ステップS7の判定結果がYESの場合には、冷
却水温度センサ85にて検出した冷却水温度(TW)が
所定冷却水温度(例えば40℃)TWa以上であるか否
かを判定する(ステップS8)。この判定結果がNOの
場合には、ブロワモータ19をOFFする(ステップS
9)。その後に、図8のルーチンを抜ける。
【0043】また、ステップS8の判定結果がYESの
場合には、暖房初期ブロワ制御を行う。すなわち、予め
決められたブロワ遅動特性図(図示せず)に対応したブ
ロワ制御電圧に設定する(ステップS10)。その後
に、図8のルーチンを抜ける。具体的には、補助暖房運
転または通常の暖房運転を起動してから第1所定時間
(例えば8秒間〜30秒間)が経過するまでブロワモー
タ19をOFFし、第1所定時間が経過すると、風量モ
ードがLoモードとなるようにブロワ制御電圧を制御す
る。そして、風量モードをLoモードにしてから第2所
定時間(例えば2秒間〜30秒間)が経過したら、風量
モードがHIモードとなるようにLoモードより連続的
または段階的にブロワ制御電圧を増大させる。
【0044】次に、本実施形態のエアコンECU10に
よる空調モード制御を図1ないし図9に基づいて簡単に
説明する。ここで、図9はエアコンECU10による吐
出容量制御方法を示したフローチャートである。
【0045】イグニッションスイッチがONされてエア
コンECU10に直流電源が供給されると、図9のルー
チンの実行が開始される。このとき、先ず、データ処理
用メモリ(RAM)の記憶内容等を初期化する(ステッ
プS11)。このステップS11の処理は、エアコンE
CU10の起動時のみ行われる。次に、各種データをデ
ータ処理用メモリに読み込む。すなわち、図7に示した
各種スイッチからのスイッチ信号および各種センサから
のセンサ信号を入力する(冷却水温度検出手段、高圧圧
力検出手段、エバ後温度検出手段:ステップS12)。
【0046】次に、予めROMに記憶された下記の数1
の式に基づいて、車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度
(TAO)を算出する(目標吹出温度決定手段:ステッ
プS13)。
【数1】TAO=Kset×Tset−KR×TR−K
AM×TAM−KS×TS+C ここで、Tsetは温度設定スイッチ76にて設定した
設定温度で、TRは内気温度センサ81にて検出した内
気温度で、TAMは外気温度センサ82にて検出した外
気温度で、TSは日射センサ83にて検出した日射量で
ある。また、Kset、KR、KAM、KSはゲイン
で、Cが補正用の定数である。
【0047】次に、補助暖房運転モードが選択されてい
るか否かを判定する。具体的には、目標吹出温度(TA
O)が所定温度以上であるか否か、あるいはモード切替
スイッチ75により補助暖房運転モードに設定されてい
るか否かを判定する(ステップS14)。この判定結果
がNOの場合には、電磁クラッチ8の電磁コイル47を
ONする(ステップS15)。次に、第1電磁弁33を
開弁し、第2電磁弁34を閉弁して、通常の冷凍サイク
ル回路31にて冷凍サイクル5を運転する(ステップS
16)。
【0048】次に、目標吹出温度(TAO)に基づい
て、冷房熱負荷または暖房熱負荷を判定し、この冷房熱
負荷または暖房熱負荷から目標エバ後温度(TEO)を
決定する。具体的には、目標吹出温度(TAO)が高く
なる程、目標エバ後温度(TEO)が高くなるように算
出する(ステップS17)。次に、エバ後温度センサ8
4にて検出した実際のエバ後温度(TE)が、目標エバ
後温度(TEO)に等しくなるように冷媒圧縮機7の容
量制御を行う。具体的には、電磁式容量制御弁9の電磁
コイル69への制御電流を制御する(ステップS1
8)。その後に、図9のルーチンを抜ける。
【0049】ステップS14の判定結果がYESの場合
には、電磁クラッチ8の電磁コイル47をONする(ス
テップS19)。なお、このとき、エアミックスドア2
4は最大暖房運転位置(MAX・HOT位置)に制御す
る。次に、冷媒圧縮機7が起動した時であるか否かを判
定する。具体的には、冷媒圧縮機7が起動してから所定
時間(例えば10秒間〜10分間)以内であるか否かを
判定する(ステップS20)。この判定結果がNOの場
合には、第1電磁弁33を閉弁し、第2電磁弁34を開
弁して、ホットガスヒータ回路32にて冷凍サイクル5
を運転する(ステップS21)。その後に、ステップS
17の制御処理に進む。
【0050】なお、ステップS21とステップS20と
の間に、冷却水温度センサ85にて検出した冷却水温度
(TW)が所定冷却水温度(例えば75℃)TWb以上
であるか否かを判定する判定を入れて、この判定結果が
NOの場合には、ステップS21の制御処理を行い、そ
の判定結果がYESの場合には、冷媒圧縮機7を停止し
温水ヒータ4とエアミックスドア24のドア開度制御と
による吹出温度コントロールを行うようにしても良い。
【0051】また、内気温度センサ81にて検出した内
気温度(TR)または外気温度センサ82にて検出した
外気温度(TAM)が所定温度(例えば0℃)Tb以下
であるか否かを判定する(ステップS22)。この判定
結果がNOの場合には、ステップS21の制御処理に進
む。また、ステップS22の判定結果がYESの場合に
は、冷媒圧力センサ86にて検出した冷凍サイクル5の
高圧圧力(冷媒圧縮機7の吐出圧力:Pd)が所定圧力
(例えば2kg/cm2 G)Pda以上に増加している
か否かを判定する(ステップS23)。この判定結果が
YESの場合には、ステップS21の制御処理に進む。
【0052】また、ステップS23の判定結果がNOの
場合には、冷媒圧縮機7を起動してから所定時間(例え
ば10秒間)Taが経過しているか否かを判定する(ス
テップS24)。この判定結果がYESの場合には、ス
テップS21の制御処理に進む。また、ステップS24
の判定結果がNOの場合には、第1電磁弁33および第
2電磁弁34を閉弁する(ステップS25)。その後
に、ステップS17の制御処理に進む。なお、図8のフ
ローチャートおよび図9のフローチャートの各制御処理
は、他のエアミックス制御(吹出温度コントロール)、
吸込口制御および吹出口制御と合わせて交互に繰り返し
て実行される。
【0053】〔第1実施形態の作用〕次に、本実施形態
の車両用空調装置1の作用を図1ないし図10に基づい
て簡単に説明する。ここで、図4および図5は電磁式容
量制御弁の作動状態および冷媒圧縮機の作動状態を示し
た図である。なお、図4および図5では、電磁式容量制
御弁の各部の配置状態は図示の簡略化のために図3とは
異なっている。
【0054】図4は冷媒圧縮機7の吐出口より吐出され
る吐出容量が大きくなっている状態を示しており、冷房
熱負荷の増大により吸入圧力(Ps)がベローズ67の
内部圧力Pbより上昇すると、ベローズ67が収縮する
ので、ロッド68、73が図4(a)において矢印方
向へ移動し、これにより、弁体64が同方向へ変位して
可変絞り65の開度を減少させる。したがって、吐出圧
力室61と制御圧力室63との間の圧力損失が増大し
て、制御圧力室63内の制御圧力(Pc)が低下する。
【0055】この制御圧力(Pc)の低下によりクラン
ク室53の圧力が低下して、ピストン52の背圧が低下
するので、図4(b)の矢印に示すように、斜板51
が傾いて、斜板51の傾斜角度(θ)が増大する。その
結果、ピストン52のストロークが増大して冷媒圧縮機
7の吐出口より吐出される吐出容量が増大する。これに
より、冷凍サイクル5中を循環する冷媒流量が増加し
て、エバポレータ6内に流入する冷媒流量が増え、エバ
ポレータ6の冷房能力が増大するので、吸入圧力(P
s)が次第に低下する。
【0056】そして、吸入圧力(Ps)が逆にベローズ
67の内部圧力(Pb)よりも低下すると、ベローズ6
7が伸長するので、ロッド68、73が図5(a)にお
いて矢印方向へ移動し、これにより、弁体64が同方
向へ変位して可変絞り65の開度を増加させる。したが
って、吐出圧力室61と制御圧力室63との間の圧力損
失が減少して、制御圧力室63内の制御圧力(Pc)が
上昇する。
【0057】この制御圧力(Pc)の上昇によりクラン
ク室53の圧力が上昇すると、図5(b)の矢印に示
すように、斜板51が立って、斜板51の傾斜角度
(θ)が減少するので、ピストン52のストロークが減
少して冷媒圧縮機7の吐出口より吐出される吐出容量が
減少する。これにより、冷凍サイクル5中を循環する冷
媒流量が減少して、エバポレータ6内に流入する冷媒流
量が減り、エバポレータ6の冷房能力が減少するので、
吸入圧力(Ps)が次第に上昇する。
【0058】このように、吸入圧力(Ps)の変化に対
応してベローズ67が伸縮することにより、制御圧力
(Pc)を調整して冷媒圧縮機7の吐出口より吐出され
る吐出容量を可変制御するものにおいて、電磁機構部
は、ベローズ67の内部圧力(Pb)による吸入圧力
(Ps)の設定値を可変するものである。電磁コイル6
9の電磁力の方向は、ベローズ67が伸長する方向であ
り、したがって、電磁コイル69の電磁力は弁体64に
対して可変絞り65の開度を増加させる方向に作用す
る。
【0059】一方、電磁コイル69の電磁力は、電磁コ
イル69に流れる制御電流(In)に比例するので、こ
の制御電流(In)が増加するにつれて、可変絞り65
の開度を増加させて、制御圧力(Pc)を増大させ、冷
媒圧縮機7の吐出口より吐出される吐出容量を減少させ
る。したがって、図6に示したように、制御電流(I
n)の増加とともに吸入圧力(Ps)の設定値が上昇す
ることになる。
【0060】ここで、温水ヒータ4の暖房能力を補助す
るために、冷凍サイクル5をホットガスヒータ回路32
に切り替えて使用する場合には、電磁コイル69に流す
制御電流値を0(A)に設定し、吸入圧力(Ps)の設
定値を例えば−1kg/cm 2 Gとすることで、電磁式
容量制御弁9を図4(a)の作動状態にして使うように
している。
【0061】しかし、このように制御圧力(Pc)を最
も下がるように制御しても、ホットガスヒータ回路32
を使うような外気温度が例えば−10℃以下の極寒領域
では、図10のタイムチャートに破線で示したように、
冷媒の飽和圧力が1kg/cm2 G以下となり、冷媒圧
縮機7の吐出口より吐出される吐出容量を大きくする要
因である(冷凍サイクル5の高圧圧力と低圧圧力との)
高低圧差がとれないため、いつまでたっても吐出容量が
大きくならない状態となる。
【0062】このため、本実施形態のように、ヒートモ
ードの立ち上がり時に、車室内への冷風の吹き出しを防
止する目的で、エンジンEの冷却水温度(TW)が所定
温度(例えば40℃)Ta以上に上昇するまで、ブロワ
モータ19をOFFしておく水温遅動制御を行う車両用
空調装置の場合に、排熱量の少ないエンジンを搭載した
際に、外気温度(TAM)が−30℃以下の極寒領域で
は冷却水温度(TW)が所定温度(例えば40℃)TW
a以上に上昇せず、いつまでたっても遠心式ファン20
が回らず、車室内の暖房ができなくなってしまう。
【0063】そこで、温水式暖房装置の温水ヒータ4の
暖房能力を補助する補助暖房運転モードの起動時、すな
わち、ホットガスヒータ回路32にて冷凍サイクル5を
運転する際の冷媒圧縮機7の起動時に、第1、第2電磁
弁33、34を両方とも閉弁し、冷凍サイクル5の高圧
圧力、つまり冷媒圧縮機7の吐出口の吐出圧力(Pd)
を2kg/cm2 G以上に上げ易くすることにより、冷
媒圧縮機7の吐出容量を大きくする。その後に、第2電
磁弁34を開弁してホットガスヒータ回路32を構成す
る。その冷媒圧縮機7の吐出圧力(Pd)および吸入圧
力(Ps)の変化状況を、図10のタイムチャートに実
線で示した。
【0064】したがって、第2電磁弁34を開弁したま
までは、吐出圧力(Pd)と吸入圧力(Ps)との高低
圧差がなく、吐出容量が最小のままであるが、冷媒圧縮
機7を起動した際に第2電磁弁34を所定条件を満足す
るまで一旦閉じておくことで、吐出圧力(Pd)が急上
昇することで冷媒圧縮機7の吐出容量が大きくなること
が分かる。
【0065】ここで、温水式暖房装置の温水ヒータ4の
暖房能力を補助する補助暖房運転モードの起動時、すな
わち、ホットガスヒータ回路32にて冷凍サイクル5を
運転する際の冷媒圧縮機7の起動時に、第2電磁弁34
を閉弁しておく条件(所定条件)としては、例えば冷媒
圧力センサ86にて検出する冷凍サイクル5の高圧圧力
(吐出圧力)が2kg/cm2 Gよりも低下している場
合、あるいはエバポレータ6に吸い込まれる空気の吸込
温度(エバ吸込温度)が0℃以下の場合等である。な
お、エバ吸込温度が0℃以下とは、吸込口モードが内気
循環モードの時、内気温度センサ81にて検出した内気
温度(TR)が0℃以下の場合であり、吸込口モードが
外気導入モードの時、外気温度センサ82にて検出した
外気温度(TAM)が0℃以下の場合である。
【0066】また、補助暖房運転モードの起動後、すな
わち、ホットガスヒータ回路32にて冷凍サイクル5を
運転する際の冷媒圧縮機7の起動後に第2電磁弁34を
開弁する条件(所定条件)は、例えば冷凍サイクル5の
高圧圧力が2kg/cm2 G以上に上昇した場合、ある
いは冷媒圧縮機7の起動後10秒間程度経過した後の場
合等である。
【0067】〔第1実施形態の効果〕以上のように、本
実施形態の空調ユニット1は、補助暖房運転モードの起
動時に、仮に外気温度(TAM)が0℃以下(特には−
20℃以下)であっても、冷媒圧縮機7を起動してから
所定条件を満足するまで第2電磁弁34を閉弁すること
により、冷媒圧縮機7の吐出圧力(Pd)を高くするこ
とができるので、冷凍サイクル5の高低圧差を大きくと
ることができる。
【0068】それによって、本実施形態のような外部可
変容量型のコンプレッサを冷凍サイクル5に組み込んだ
場合でも、冷媒圧縮機7の吐出容量を大きくすることが
できるので、エバポレータ6に充分な流量の冷媒を流入
させることができる。これにより、仮に外気温度(TA
M)が0℃以下であっても、エバポレータ6の暖房能力
を向上できるので、本実施形態の冷凍サイクル5では、
温水ヒータ4の暖房能力を補助する補助暖房性能を充分
発揮することができる。
【0069】そして、本実施形態の空調ユニット1は、
補助暖房運転モードの起動時に、エンジンEの始動直後
にエバポレータ6での放熱温度を上昇させることができ
るので、空調ダクト2内においてエバポレータ6の近傍
に設置された温水ヒータ4の表面温度が上昇し、温水ヒ
ータ4内を還流する冷却水の温度の立ち上がりが早くな
る。また、補助暖房運転モード時に電磁クラッチ8を介
してエンジンEにより冷媒圧縮機7をベルト駆動してい
るので、冷媒圧縮機7がエンジンEの駆動負荷を増加さ
せることになる。それによって、エンジンの排熱量が大
きくなるので、冷却水循環回路22中を還流する冷却水
の温度が素早く立ち上がる。それらにより、冷却水の温
度が所定温度(例えば40℃)Ta以上に素早く上昇す
るので、ブロワ遅動制御を行う場合でも、遠心式ファン
20がすぐに回りだし、車室内を迅速に暖房することが
できる。
【0070】〔第2実施形態〕図11ないし図13は本
発明の第2実施形態を示したもので、図11は車両用空
調装置の冷凍サイクルを示した図で、図12は冷凍サイ
クルに組み込まれる可変絞り弁を示した図で、図13は
冷凍サイクルの高圧圧力に対する可変絞り弁の開度を示
したグラフである。
【0071】本実施形態の冷凍サイクル5には、第1実
施形態の固定絞り39を、可変絞り弁27に変更してい
る。この可変絞り弁27は、本発明の冷媒通路絞り手段
に相当するもので、第2電磁弁34からエバポレータ6
へ冷媒を導く冷媒通路に連通する連通路90の途中に絞
り孔91が形成された弁ハウジング92と、この弁ハウ
ジング92内に往復変位可能に配設されたボール形状の
弁体93と、この弁体93を作動棒94およびストッパ
95を介して駆動するダイヤフラム96と、調節ねじ9
7により弁体93の開弁圧力が調節される調節スプリン
グ98とから構成されている。
【0072】上記のうち、弁体93は、絞り孔91の開
度を調節するもので、図示下部に調節スプリング98が
当接するバネ座99を設けている。ダイヤフラム96
は、本発明の弁体駆動手段に相当するもので、ハウジン
グ100内に収容されている。そして、ダイヤフラム9
6とダウジング100とで囲まれた圧力室101内に
は、冷凍サイクル5の高圧圧力が作用する。
【0073】本実施形態の可変絞り弁27は、上記の構
成によって、圧力室101内に冷凍サイクル5の高圧圧
力が導かれており、図13のグラフに示したように、高
圧圧力が2kg/cm2 G以下で全閉し、高圧圧力の上
昇と共に弁開度が大きくなる弁特性とすることで、補助
暖房運転モードの起動時に、仮に外気温度(TAM)が
−20℃以下であっても、冷媒圧縮機7の吐出容量を増
大させることができる。
【0074】〔第3実施形態〕図14は本発明の第3実
施形態を示したもので、冷凍サイクルに組み込まれる差
圧弁を示した図である。
【0075】本実施形態では、第1実施形態のホットガ
スヒータ回路32において冷媒圧縮機7の吐出口から固
定絞り39の入口までの冷媒通路の途中に、差圧弁28
を設置している。この差圧弁28は、バルブボディー1
02と、このバルブボディー102内を往復変位可能に
配設されたバルブ103と、調節ねじ104によりバル
ブ103の開弁圧力が調節される調節スプリング105
とから構成されている。なお、バルブ103の外周面と
絞り孔106の内周面との間には、冷媒通路107が形
成されている。また、バルブ103には、鉤状のストッ
パ108が形成されている。そして、バルブ103の外
周には、Oリング109が装着されている。
【0076】本実施形態の差圧弁28は、冷媒圧縮機7
の吐出口から固定絞り39の入口までの冷媒通路の途中
に設置することで、補助暖房運転モードの起動時は絞り
孔106を全閉し、冷媒圧縮機7の吐出容量を増大さ
せ、バルブ103の前後差圧が大きくなった際、つまり
バルブ103の開弁圧力(例えば2kg/cm2 G)よ
りも高圧圧力が上昇した際に、バルブ103が開き、冷
凍サイクル5にホットガスヒータ回路32を形成する。
【0077】〔他の実施形態〕本実施形態では、本発明
を、ディーゼルエンジン(エンジンE)を搭載した車両
の車室内を冷暖房する空調ユニット1を備えた車両用空
調装置に適用した例を示したが、本発明を、走行用モー
タと走行用エンジンとを搭載したハイブリッド自動車の
車室内を冷暖房する空調ユニットを備えた車両用空調装
置に適用しても良い。また、直接噴射式のガソリンエン
ジン等の高効率で排熱量の少ない各種エンジンを搭載し
た車両の車室内を冷暖房する空調ユニット1を備えた車
両用空調装置に適用しても良い。
【0078】本実施形態では、空調ダクト2内に温水ヒ
ータ4とエバポレータ6とを収容した空調ユニット1の
例を示したが、空調ダクト2内にエバポレータ6のみを
収容した空調ユニットを適用しても良い。また、本実施
形態では、エアミックス温度コントロール方式の空調ユ
ニット1を示したが、リヒート式温度コントロール方式
の空調ユニットを適用しても良い。
【0079】本実施形態では、外部可変容量型のコンプ
レッサを、冷媒圧縮機7、電磁クラッチ8および電磁式
容量制御弁9等から構成したが、外部可変容量型のコン
プレッサを、電磁クラッチ8等のクラッチ手段を設ける
ことなく、冷媒圧縮機7および電磁式容量制御弁9等か
ら構成しても良い。この場合には、内燃機関により冷媒
圧縮機7を直接駆動させるようにする。
【0080】本実施形態では、補助暖房運転モードの起
動時に、冷媒圧縮機7を起動してから所定条件を満足す
るまでホットガスヒータ回路32を全閉し、その所定条
件を満足したらホットガスヒータ回路32を形成するよ
うに各種弁装置を開弁するようにしているが、補助暖房
運転モードの起動時に、冷媒圧縮機7を起動してから所
定条件を満足するまでホットガスヒータ回路32を構成
する冷媒通路の通路断面積を通常の運転時よりも絞る
(全閉しない)ようにしても良い。
【0081】本実施形態では、冷媒圧縮機7の吸入口に
吸入される冷媒の吸入圧力が高くなると、冷媒圧縮機7
の吐出口より吐出される冷媒の吐出容量を大きくする電
磁式容量制御弁9を備えた外部可変容量型のコンプレッ
サを使用した例を示したが、冷媒圧縮機の吸入口に吸入
される冷媒の吸入圧力が高くなると、冷媒圧縮機の吐出
口より吐出される冷媒の吐出容量を小さくする吐出容量
可変手段を備えた可変容量型のコンプレッサを使用して
も良い。また、冷媒圧縮機の吐出口より吐出される冷媒
の吐出圧力が高くなると、冷媒圧縮機の吐出口より吐出
される冷媒の吐出容量を小さくする吐出容量可変手段を
備えた可変容量型のコンプレッサを使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の空調ユニットを示した概略図
である(第1実施形態)。
【図2】車両用空調装置の冷凍サイクルを示した構成図
である(第1実施形態)。
【図3】外部可変容量型のコンプレッサを示した断面図
である(第1実施形態)。
【図4】(a)は電磁式容量制御弁の作動状態を示した
説明図で、(b)は冷媒圧縮機の作動状態を示した説明
図である(第1実施形態)。
【図5】(a)は電磁式容量制御弁の作動状態を示した
説明図で、(b)は冷媒圧縮機の作動状態を示した説明
図である(第1実施形態)。
【図6】電磁式容量制御弁への制御電流と吸入圧力の設
定値との関係を示したグラフである(第1実施形態)。
【図7】車両用空調装置の制御系を示したブロック図で
ある(第1実施形態)。
【図8】エアコンECUによるブロワ遅動制御方法を示
したフローチャートである(第1実施形態)。
【図9】エアコンECUによる吐出容量制御方法を示し
たフローチャートである(第1実施形態)。
【図10】冷媒圧縮機の吸入圧力および吐出圧力を示し
たタイムチャートである(第1実施形態)。
【図11】車両用空調装置の冷凍サイクルを示した構成
図である(第2実施形態)。
【図12】可変絞り弁を示した断面図である(第2実施
形態)。
【図13】冷凍サイクルの高圧圧力に対する可変絞り弁
の開度を示したグラフである(第2実施形態)。
【図14】差圧弁を示した断面図である(第3実施形
態)。
【符号の説明】
1 空調ユニット 2 空調ダクト 3 遠心式送風機 4 温水ヒータ(第2加熱用熱交換器) 5 冷凍サイクル 6 エバポレータ(冷媒蒸発器、第1加熱用熱交換器) 7 冷媒圧縮機 8 電磁クラッチ 9 電磁式容量制御弁(吐出容量可変手段) 10 エアコンECU(空調制御装置) 27 可変絞り弁(冷媒通路絞り手段) 28 差圧弁(冷媒通路絞り手段) 31 通常の冷凍サイクル回路(第1冷媒循環回路) 32 ホットガスヒータ回路(冷媒循環回路、第2冷媒
循環回路) 33 第1電磁弁(循環回路切替手段) 34 第1電磁弁(冷媒通路絞り手段、開閉弁、循環回
路切替手段) 35 コンデンサ(冷媒凝縮器) 37 膨張弁(第1減圧装置) 39 固定絞り(第2減圧装置) 57 吸入口 85 冷却水温度センサ(冷却水温度検出手段) 86 冷媒圧力センサ(高圧圧力検出手段) 91 絞り孔 93 弁体 96 ダイヤフラム(弁体駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F25B 1/00 371 F25B 1/00 371C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)内燃機関により回転駆動されて、吸
    入した冷媒を圧縮して吐出する冷媒圧縮機、並びにこの
    冷媒圧縮機の吐出圧力および吸入圧力の変化に対応して
    制御圧力を調整し、前記冷媒圧縮機の吐出口より吐出さ
    れる吐出容量を可変する吐出容量可変手段を有する可変
    容量型のコンプレッサと、 (b)流入した冷媒を空気と熱交換させて蒸発気化させ
    る冷媒蒸発器と、 (c)前記冷媒圧縮機の吐出口より吐出された冷媒を、
    前記冷媒蒸発器に直接流し、前記冷媒圧縮機に戻すよう
    にした冷媒循環回路と、 (d)前記冷媒圧縮機の吐出口から前記冷媒蒸発器の入
    口までの冷媒通路の途中に設けられ、前記冷媒循環回路
    を運転する暖房運転の起動時に、前記冷媒通路の通路断
    面積を絞る冷媒通路絞り手段とを備えた冷凍サイクル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の冷凍サイクルにおいて、 前記吐出容量可変手段は、前記冷媒圧縮機の吸入口に吸
    入される冷媒の吸入圧力が高くなると、前記冷媒圧縮機
    の吐出口より吐出される冷媒の吐出容量を大きくするこ
    とを特徴とする冷凍サイクル。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の冷凍サイクルにおいて、 前記吐出容量可変手段は、前記冷媒圧縮機の吸入口に吸
    入される冷媒の吸入圧力が高くなると、前記冷媒圧縮機
    の吐出口より吐出される冷媒の吐出容量を小さくするこ
    とを特徴とする冷凍サイクル。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の冷凍サイクルにおいて、 前記吐出容量可変手段は、前記冷媒圧縮機の吐出口より
    吐出される冷媒の吐出圧力が高くなると、前記冷媒圧縮
    機の吐出口より吐出される冷媒の吐出容量を小さくする
    ことを特徴とする冷凍サイクル。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のうちのいずれか
    に記載の冷凍サイクルにおいて、 前記冷媒通路絞り手段は、前記冷媒循環回路を開閉する
    開閉弁であり、 前記開閉弁は、前記冷媒圧縮機を起動してから所定条件
    を満足するまで前記冷媒循環回路を閉弁することを特徴
    とする冷凍サイクル。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項4のうちのいずれか
    に記載の冷凍サイクルにおいて、 前記冷媒通路絞り手段は、冷媒が通過する絞り孔、この
    絞り孔の開度を調節する弁体、および前記冷媒圧縮機の
    吐出圧力が低い程、前記弁体の開度を小さくする弁体駆
    動手段を有する可変絞り弁であることを特徴とする冷凍
    サイクル。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項4のうちのいずれか
    に記載の冷凍サイクルにおいて、 前記冷媒通路絞り手段は、前記冷媒圧縮機の吐出圧力が
    所定値以上になるまで閉弁する差圧弁であることを特徴
    とする冷凍サイクル。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7のうちのいずれか
    に記載の冷凍サイクルを備えた車両用空調装置におい
    て、 前記冷媒蒸発器を収容すると共に、車室内に空気を送る
    ための空調ダクトと、 この空調ダクト内において車室内に向かう空気流を発生
    させる送風機と、 前記空調ダクト内において前記冷媒蒸発器よりも空気下
    流側に設置され、前記内燃機関を冷却する冷却水を暖房
    用熱源とする温水ヒータと、 冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、 この冷却水温度検出手段にて検出した冷却水の温度が所
    定値以上に上昇するまで前記送風機を停止させる空調制
    御装置とを備えたことを特徴とする車両用空調装置。
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JP2001124440A (ja) * 1999-08-18 2001-05-11 Pacific Ind Co Ltd 冷媒流路の切換弁
US6449971B1 (en) 1999-12-27 2002-09-17 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Air-conditioning system
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JP2007099072A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Denso Corp 車両用空調装置

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