JPH11180429A - 缶及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

缶及びその製造方法並びに製造装置

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JPH11180429A
JPH11180429A JP35175597A JP35175597A JPH11180429A JP H11180429 A JPH11180429 A JP H11180429A JP 35175597 A JP35175597 A JP 35175597A JP 35175597 A JP35175597 A JP 35175597A JP H11180429 A JPH11180429 A JP H11180429A
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JP
Japan
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dome
annular convex
convex portion
punch
axial direction
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JP35175597A
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English (en)
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Tatsuya Hanabusa
達也 花房
Masahiro Hosoi
正宏 細井
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Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶胴の底部に形成した環状凸部に変形を生じ
させない缶及びその製造方法並びに製造装置を得る。 【解決手段】 缶23は、缶底13に、缶胴11の内部
側へ凹むドーム部15を形成するとともに、このドーム
部15の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部17を
形成し、缶胴11に連なる環状凸部17の外周壁17c
に、缶胴11の内部側へ凹む凹部21を円周方向に複数
形成する。缶23の製造方法は、缶胴11の上端を、ベ
ースに当接して缶胴の移動を規制し、ドーム部15に先
端球面状のドーム嵌入部を嵌合する。ドーム嵌入部の外
方に配置したポンチ爪を環状凸部17の外周壁17cに
当接した後、ポンチ爪を半径方向内方に移動すること
で、外周壁17cに、缶胴11の内部側へ凹む凹部21
を円周方向に複数成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有底円筒状の缶胴
の缶底に形成した環状凸部にボトムグロースと称される
変形が生じないようにした缶及びその製造方法並びに製
造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料用に用いる缶としては、有底
円筒状に形成した缶胴の開口部に、缶蓋を固定して構成
するアルミ合金製の2ピース缶が知られている。この2
ピース缶の缶胴を製造するには、先ず、絞り装置を用い
てアルミ合金製の素板を打ち抜き・絞り加工してカップ
状部材を成形する。次いで、このカップを保持しつつ内
部にパンチスリーブを挿入して再絞り・しごき加工を施
すとともに、パンチスリーブと同軸上に対向配置した先
端が半球面状のドーム成形部との間にカップの底部を挟
みつつ底部の周縁部を絞って、図13に示す底部形状の
缶胴1を得る。
【0003】従って、缶胴1の缶底3には、缶胴1の内
部側へ球面状に凹んだドーム部5と、このドーム部5の
周縁に連なり缶胴1の外部側へ缶軸方向に突出した環状
凸部(リム)7とが形成される。この環状凸部7は、缶
胴1を直立させた際に接地する脚となり、缶胴1の直立
安定性及び支持強度を向上させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、省資
源化や低コスト化の観点から缶の薄肉化が図られてお
り、缶強度が低下することに起因して種々の不都合が生
じている。その一つに、内容物封入後の内圧の作用によ
って缶底3の環状凸部7が、図14の鎖線で示すように
下方へ突出しつつ半径方向外方へ変形する、所謂ボトム
グロースがある。このボトムグロースを生じさせる要因
の一つに、環状凸部7の外周壁であるアウターウォール
7aの剛性不足がある。アウターウォール7aは、缶胴
1と、環状凸部先端(ノーズ部)7bとの間で連なる凹
曲面(R)状の周壁となって形成されている。缶底3に
内圧が作用すると、アウターウォール7aには円周方向
の応力と、缶軸方向の応力との平面応力が生じる。この
時アウターウォール7aのRが大きいと剛性が不足し、
アウターウォール7aの円周方向、及び缶軸方向にひず
みが生じ、特に缶軸方向のひずみが大きくなると、環状
凸部7を下方、及び半径方向外方へ変形させることにな
る。そして、ボトムグロースが生じれば、缶の全高が高
くなり、製品出荷前では、搬送コンベア上で引っ掛かっ
たり、梱包を困難としたりするなど多くの問題を発生さ
せた。そのような不具合を解消するために、アウターウ
ォール7aにロール成形を施し、Rを小さくして剛性を
高めることも考えられるが、アウターウォール7aに傷
の付く虞れがあった。また、缶底成形の際に、同時にア
ウターウォール7aを小さいRで成形することも考えら
れるが、この場合には加工代が大きくなり、皺の生じる
問題があった。本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、缶胴の底部に形成した環状凸部に変形を生じさせな
い缶及びその製造方法並びに製造装置の提供を目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る缶の構成は、缶底に、缶胴の内部側へ凹
むドーム部を形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶
軸方向外方に突出する環状凸部を形成し、前記缶胴に連
なる該環状凸部の外周壁に、缶胴の内部側へ凹む凹部を
円周方向に複数形成したことを特徴とするものである。
【0006】この缶では、外周壁の円周方向に複数の凹
部が形成され、外周壁の剛性が高められ、内圧の作用に
よっても外周壁にひずみが生じにくくなり、環状凸部の
下方、及び半径方向外方への変形が阻止される。
【0007】請求項2の缶の製造方法は、缶軸方向外方
に突出する環状凸部を缶底に有した缶胴の上端を、ベー
スに当接して該缶胴の缶軸方向の移動を規制し、前記環
状凸部に包囲され前記缶胴の内部側へ凹むドーム部に先
端球面状のドーム嵌入部を嵌合し、該ドーム嵌入部の外
方に位置して円周方向に複数設けた半径方向に移動可能
なポンチ爪を前記環状凸部の外周壁に当接した後、該ポ
ンチ爪を半径方向内方に移動することで前記環状凸部の
外周壁に、缶胴の内部側へ凹む凹部を円周方向に複数成
形することを特徴とするものである。
【0008】この缶の製造方法では、環状凸部を成形し
た後の缶底に、ポンチ爪が当接され、環状凸部の成形と
は別途に凹部が成形されることにより、平面方向の応力
と、厚み方向の応力とが外周壁に同時に作用しなくな
り、環状凸部と同時に凹部を成形した場合に、生じやす
い過酷な塑性変形による凹部での亀裂等が生じなくな
る。また、ポンチ爪が縮径する前に、環状凸部のドーム
部にドーム嵌入部が挿入され、環状凸部が内方から支持
されて、環状凸部の内方への変形がなくなる。
【0009】請求項3の缶の製造方法は、缶軸方向外方
に突出する環状凸部を缶底に有した缶胴の上端を、ベー
スに当接して該缶胴の缶軸方向の移動を規制し、前記環
状凸部に包囲され前記缶胴の内部側へ凹むドーム部に先
端球面状のドーム嵌入部を嵌合し、該ドーム嵌入部の外
方に位置して円周方向に複数設けた半径方向に移動可能
なポンチ爪を前記環状凸部の外周壁に当接した後、隣接
する前記ポンチ爪を相互が接触して円環状となるように
半径方向内方に移動することで前記環状凸部の外周壁
に、前記缶胴の内部側へ凹む曲げ部を円周方向に連続成
形することを特徴とするものである。
【0010】この缶の製造方法では、ポンチ爪の先端を
半径方向内方に移動させると、ポンチ爪は、縮径された
円環状となって外周壁を押圧する。これにより、外周壁
には、缶胴の内部側へ凹む小さいRの曲げ部が円周方向
に連続して成形されることになる。
【0011】本発明に係る缶の製造装置は、缶軸方向外
方に突出する環状凸部を缶底に有した缶胴の上端に当接
して該缶胴の缶軸方向上端側への移動を規制するベース
と、該ベースの当接面に垂直な軸線方向に前後移動可能
で前記環状凸部に包囲されたドーム部に嵌合する先端球
面状のドーム嵌入部と、該ドーム嵌入部の外方に位置し
て円周方向に複数設けた半径方向に移動可能なポンチ爪
と、該ポンチ爪の外周面に形成され該ポンチ爪の先端に
向けて前記ドーム嵌入部の半径方向外方に傾斜する傾斜
面と、前記ポンチ爪の外周に位置して前記ドーム嵌入部
の軸線方向で前後移動可能に設けられ前記ベース方向へ
前進移動した時に内周を前記ポンチ爪の傾斜面に摺動さ
せて前記環状凸部の外周壁に当接している前記ポンチ爪
の先端を半径方向内方に移動させるガイドリングとを具
備したことを特徴とする。
【0012】この缶の製造装置では、ドーム嵌入部が環
状凸部のドーム部に挿入されることで、環状凸部がドー
ム嵌入部によって内側から支持されることになる。ま
た、ガイドリングを軸線方向に移動することで、ポンチ
爪が縮径され、ドーム嵌入部とガイドリングとの軸線方
向の駆動のみにより、外周壁に凹部の成形が可能とな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る缶及びその製
造方法並びに製造装置の好適な実施の形態を図面を参照
して詳細に説明する。図1は本発明に係る缶の底部を断
面にした要部側面図、図2は図1の缶を底部側から視た
平面図、図3は図1に示した凹部の拡大斜視図である。
缶胴11の缶底13には、缶胴11の内部側へ凹むドー
ム部15を形成してある。ドーム部15の周縁には、缶
胴11の外部側へ缶軸方向に突出した環状凸部(リム)
17を形成してある。
【0014】環状凸部17は、先端のノーズ部17a
と、ノーズ部17aより半径方向内側の内周壁(インナ
ーウォール)17bと、ノーズ部17aより半径方向外
方の外周壁(アウターウォール)17cとからなる。イ
ンナーウォール17bは環状の凹曲面部(カウンターシ
ンクR部)19を介してドーム部15に連なり、ノーズ
部17aはアウターウォール17cを介して缶胴11に
連なる。このアウターウォール17cは、缶胴11の内
部側へ凹む凹曲面(R)状となっている。
【0015】アウターウォール17cには、缶胴11の
内部側へ凹む凹部21を円周方向に複数形成してある。
従って、アウターウォール17cの円周方向には、この
凹部21と、凹部21同士の間の凸部22とが交互に連
なることになる。この例による凹部21は、四角形であ
り、図3に示すように上辺21aがアウターウォール1
7cの高さ方向略中間に位置し、下辺21bがノーズ部
17aの先端に一致している。即ち、凹部21は、上辺
21aと、この上辺21aに隣接する左右の二辺21
c、21dとで三方から包囲され、下辺21bで開放さ
れた凹部形状となっている。従って、ノーズ部17aの
厚みは、この凹部21の形成された箇所で、凹部21を
凹ませた深さ分、薄くなっている。
【0016】なお、凹部21は、下辺21bをノーズ部
17aの先端に一致させずに、周囲の閉じた凹部形状と
しても良く、その形状も四角形以外のその他の多角形、
或いは円形であっても良い。
【0017】凹部21の数は、円周方向の凹部21の幅
と、凹部21同志のピッチとを考慮してアウターウォー
ル17cの剛性が高まるように最適に設定する。この例
では、図2に示すように、凹部21と略同等の幅分の間
隔を隔てて、12箇所の凹部21をアウターウォール1
7cの周方向に等間隔で形成してある。
【0018】このように構成した缶23では、アウター
ウォール17cの円周方向に複数の凹部21が形成さ
れ、アウターウォール17cの剛性、特に、缶軸方向の
応力に対する剛性が高められることになる。従って、内
圧の作用によってもアウターウォール17cに缶軸方向
のひずみが生じなくなり、環状凸部17の下方、及び半
径方向外方への変形が阻止されることになる。
【0019】上述の缶23によれば、アウターウォール
17cの円周方向に複数の凹部21を設けたので、アウ
ターウォール17cの剛性を高めて、アウターウォール
17cに生じるひずみを抑制し、環状凸部17の変形を
防止することができる。
【0020】次に、上述の缶23を製造する本発明に係
る製造装置の構成を図4乃至図7に基づき説明する。図
4は本発明に係る製造装置の缶軸方向の断面図、図5は
図4に示した縮径機構の要部拡大断面図、図6は図5の
縮径機構の通常状態を(A)、縮径状態を(B)で示し
た正面図、図7は図4に示したタレット機構を回転軸方
向から視た平面図である。本実施形態の製造装置31
は、缶胴11の上端に当接して缶胴11の缶軸方向の移
動を規制するベース33と、ベース33に垂直な軸線方
向で前後移動可能となった縮径機構35と、ベース33
と縮径機構35との間に凹部21の未だ形成されていな
い缶(ワーク)37を供給するタレット機構39とによ
り概略構成してある。
【0021】缶胴11は、絞り加工により素板から有底
円筒状のカップを成形する絞り工程と、カップにパンチ
スリーブを挿入して再絞り加工及びしごき加工を施すと
ともに、缶底13をパンチスリーブとドーム成形部とで
挟んでドーム部15を成形する再絞り・しごき加工及び
缶底成形工程と、缶胴11の外面を印刷する印刷工程
と、缶胴11の開口上端部(ネック)を形成するネッキ
ング工程とを順次経て製造されて行く。本実施形態で
は、このうちネッキング工程の中の一工程に製造装置3
1を設けてある。
【0022】ベース33は、製造装置31の不図示のフ
レームに固設してあり、一側面がワーク37の上端に当
接する当接面33aとなっている。ワーク37は、上端
をベース33の当接面33aに当接することで、缶軸方
向上端側への移動が規制される。
【0023】縮径機構35は、ベース33の当接面33
aに垂直な軸線方向に前後移動可能な中心軸41と、こ
の中心軸41の先端に固着され缶底のドーム部15に嵌
入する先端球面状のドーム嵌入部43と、このドーム嵌
入部43の外方に位置して中心軸41の先端からベース
33へ向けて突設した複数のポンチ爪45と、中心軸4
1の先端外周とポンチ爪45の外周とに亘って摺動自在
に設けられた環状のガイドリング47とにより構成して
ある。
【0024】図5に示すように、ポンチ爪45は、基部
45aを中心軸41の先端周縁41aに固定して、ドー
ム嵌入部43の円周方向に複数配置され、先端45bが
ベース33へ向かって突出する自由端となっている。こ
の例によるポンチ爪45は、ドーム嵌入部43の円周方
向に、ポンチ爪45と同等の間隔を隔てて12本設けて
ある(図6参照)。ポンチ爪45の基部近傍には、薄肉
のヒンジ部49を形成してある。ポンチ爪45は、バネ
鋼などにより形成することで、ヒンジ部49で可撓性を
有し、先端がドーム嵌入部43の半径方向へ移動可能と
なっている。ポンチ爪45の長手方向中央部には、この
半径方向の移動を助けるために、薄肉部45cが形成さ
れている。
【0025】ポンチ爪45の外周には、上述のガイドリ
ング47が軸線方向に移動自在に挿嵌してある。ポンチ
爪45の外周面には、ポンチ爪45の先端に向けてドー
ム嵌入部43の半径方向外方に傾斜する傾斜面51を形
成してある。従って、ポンチ爪45の先端45bは、ガ
イドリング47が前進することにより、ガイドリング4
7の内周47aが傾斜面51に摺動して、図6(B)に
示すようにドーム嵌入部43の半径方向内方に移動する
ようになっている。
【0026】上述した中心軸41と、ガイドリング47
とは、不図示の円周カムを後端面に摺接することで、所
望のタイミングで、軸線方向へ所定距離移動されるよう
になっている。
【0027】図7に示すように、タレット機構39に
は、縮径機構35の軸線と平行な回転軸53により回転
自在となった把持板55を設けてある。把持板55の円
周方向には、缶胴11を保持可能としたポケット部57
を等間隔で複数設けてある。ポケット部57は、例えば
バキュームにより缶胴11を吸着保持するようになって
いる。上述した縮径機構35は、任意のポケット部57
の位置に、このポケット部57に把持された缶胴11と
同軸上で配置してある。
【0028】タレット機構39は、把持板55を回転す
ることで、ポケット部57に把持したワーク37を縮径
機構35へ供給するとともに、縮径機構35にて成形の
施された缶23を、縮径機構35から移動して、次の工
程へ受渡しするようになっている。
【0029】次に、このように構成した製造装置31を
用いての缶23の製造方法を説明する。図8は本発明に
係る製造装置の縮径機構を缶底に当接した状態を示す部
分断面図、図9は図8のポンチ爪を縮径した状態を示す
要部拡大断面図である。先ず、図4に示すように、缶底
13を成形したワーク37を、タレット機構39によ
り、ベース33と縮径機構35との間に供給し、上端部
をベース33の当接面33aに当接して、縮径機構35
と同軸上に位置決めする。
【0030】次いで、中心軸41を、不図示の円周カム
によりベース33側へ移動し、図8に示すように、ドー
ム嵌入部43をドーム部15に嵌入するとともに、ポン
チ爪45の先端をアウターウォール17cに当接する。
この状態で、ワーク37は、ドーム嵌入部43によっ
て、ベース33側へ押し付けられて、ベース33とドー
ム嵌入部43とで挟持される。
【0031】次に、不図示の円周カムにより、ガイドリ
ング47のみを前進させ、図9に示すようにガイドリン
グ47をポンチ爪45の外周側に移動させる。ガイドリ
ング47がポンチ爪45の外周側に突出すると、ガイド
リング47の内周47aがポンチ爪45の傾斜面51に
摺動し、全てのポンチ爪45の先端が半径方向内方に移
動させる。
【0032】この結果、ポンチ爪45は、環状凸部17
のアウターウォール17cを押圧して、アウターウォー
ル17cの円周方向に複数の凹部21を成形する。この
際、環状凸部17には、半径方向内方への押圧力が作用
するが、ドーム部15にドーム嵌入部43が嵌入されて
いるため、内方へ縮径する変形が環状凸部17に生じる
ことがない。また、この際、環状凸部17は、インナー
ウォール17bがドーム嵌入部43の外周に密着して、
ドーム嵌入部43の外径に倣って若干縮径される方向に
成形されることになる。
【0033】凹部21を成形した後、ガイドリング47
を後退させることにより、ポンチ爪45は再び弾性力に
より半径方向外側に移動して、アウターウォール17c
から離反することとなる。次いで、縮径機構35を缶底
13から離れる方向へ後退させ、次の缶底13の押圧に
備えた待機位置に戻すことで、アウターウォール17c
への凹部21の成形を終了する。
【0034】そして、凹部21の成形が終了した缶23
は、タレット機構39の把持板55を回転することによ
り、ベース33と縮径機構35との間から移動し、次工
程へと受け渡される。
【0035】上述の製造方法では、環状凸部17を成形
した後の缶底13に、縮径機構35を当接し、環状凸部
17との成形とは別途に凹部21を成形するので、平面
方向の応力と、厚み方向の応力とがアウターウォール1
7cに同時に作用せず、環状凸部17と同時に凹部21
を成形した場合に生じやすい過酷な塑性変形が生じず、
亀裂等を発生させずに凹部21の形成が可能になる。ま
た、ポンチ爪45が縮径する前に、ドーム部15にドー
ム嵌入部43が嵌合され、環状凸部17が内方から支持
されることにより、環状凸部17の内方への変形が防止
される。
【0036】上述の製造装置では、環状凸部17の内周
に嵌合するドーム嵌入部43が中心軸41の先端に設け
られ、このドーム嵌入部43がドーム部15に嵌合さ
れ、環状凸部17が内方から支持される。また、中心軸
41を軸線方向に移動することで、ワーク37が挟持さ
れ、ガイドリング47を軸線方向に移動することで、ポ
ンチ爪45が縮径されるので、軸線方向の駆動のみによ
り凹部21の成形が可能となる。
【0037】次に、本発明に係る缶の製造方法並びに製
造装置の他の実施形態を説明する。図10は他の製造装
置に用いる縮径機構の通常状態を(A)、縮径状態を
(B)で示した正面図、図11は他の実施形態における
加工前の缶底を(A)、加工後の缶底を(B)で示した
要部拡大断面図、図12は他の実施形態における加工後
の缶底を示す要部斜視図である。
【0038】この実施形態の製造装置は、ポンチ爪6
1、ガイドリング63が上述の製造装置31と異なる。
他の部分は、上述の製造装置31と同様に構成してある
ので、その説明は省略するものとする。ポンチ爪61
は、上述のポンチ爪45と同様に、ドーム嵌入部43の
円周方向に12本設けてあり、ヒンジ部49を境に先端
が半径方向へ移動可能となっている。一方、図10
(A)に示すように円周方向の長さLが長く形成され、
円周方向のポンチ爪61同士の間隔が上述のポンチ爪4
5に比べて小さくなるように設定されている。また、ガ
イドリング63は、このポンチ爪61に合わせて内周形
状が形成されている。
【0039】従って、ポンチ爪61は、先端が半径方向
内方へ移動されると、隣接するポンチ爪61同士が相互
に当接して、図10(B)に示すように縮径された円環
状となって配置される。
【0040】このようなポンチ爪61を備えた製造装置
において、ドーム嵌入部43をドーム部15に嵌入する
とともに、ポンチ爪61の先端をアウターウォール17
cに当接し、ガイドリング63を前進させて、ポンチ爪
61の先端を半径方向内方に移動させると、ポンチ爪6
1は、縮径された円環状となってアウターウォール17
cを押圧する。これにより、図11(A)に示すように
加工前に大きいRで形成されていたアウターウォール1
7cには、図11(B)、図12に示すように缶胴11
の内部側へ凹む小さいRの曲げ部65が円周方向に連続
して成形されることになる。
【0041】この製造方法によれば、ポンチ爪61を半
径方向内方へ移動した際、個々のポンチ爪61が円環状
となって配置されるように構成したので、大きいRで形
成されたアウターウォール17cに、小さいRの曲げ部
65を円周方向に連続して成形することができる。
【0042】このようにしてアウターウォール17cを
成形した缶によれば、Rを小さくして剛性を高めること
ができ、ボトムグロースを減少させることができるのに
加え、アウターウォール下部17eの外径が小さくなる
ので、下段の缶の小口径蓋内方に、ノーズ部17aを挿
入して、缶のスタッキングも可能にすることができる。
【0043】なお、上述の実施形態では、アウターウォ
ール17cのみに、凹部21或いは曲げ部65を形成す
る場合を例に説明したが、本発明に係る缶及びその製造
方法並びに製造装置は、インナーウォール17bに対し
て、別工程で同様の凹部を併せて形成するものであって
もよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る缶によれば、環状凸部の外周壁の円周方向に複数の凹
部を設けたので、外周壁の剛性を高めて、外周壁に生じ
るひずみを抑制することができ、環状凸部の変形を防止
することができる。この結果、製品出荷前における搬送
コンベア上での引っ掛かり、梱包の障害、製品出荷後に
おける自動販売機内での引っ掛かりなどを防止すること
ができる。
【0045】請求項2の缶の製造方法によれば、環状凸
部を成形した後の缶底に、凹部を成形するので、通常、
環状凸部と同時に凹部を成形した場合に、生じやすい凹
部での亀裂を防止することができる。また、ドーム嵌入
部をドーム部に挿入して、ポンチ爪を縮径するので、環
状凸部の内方への変形を防止しながら、外周壁に凹部を
成形することができる。更に、ネッキング工程の一部で
加工を行えるため、新たな成形ラインを増設することな
く、凹部を成形することができる。
【0046】請求項3の缶の製造方法によれば、ポンチ
爪を半径方向内方へ移動して、円環状に配置させるの
で、外周壁に小さいRの曲げ部を円周方向に連続して成
形することができる。
【0047】本発明に係る缶の製造装置によれば、中空
軸を軸線方向に移動して缶胴を挟持し、ガイドリングを
軸線方向に移動してポンチ爪を縮径するので、軸線方向
の駆動のみにより凹部を成形することができ、ネッキン
グ工程での実施を容易に可能にすることができる。ま
た、環状凸部の内周にドーム嵌入部を挿入するので、凹
部成形時に、環状凸部が内方から支持され、環状凸部の
内方への変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る缶の底部を断面にした要部側面
図である。
【図2】 図1の缶を底部側から視た平面図である。
【図3】 図1に示した凹部の拡大斜視図である。
【図4】 本発明に係る製造装置の缶軸方向の断面図で
ある。
【図5】 図4に示した縮径機構の要部拡大断面図であ
る。
【図6】 図5の縮径機構の通常状態を(A)、縮径状
態を(B)で示した正面図である。
【図7】 図4に示したタレット機構を回転軸方向から
視た平面図である。
【図8】 本発明に係る製造装置の縮径機構を缶底に当
接した状態を示す部分断面図である。
【図9】 図8のポンチ爪を縮径した状態を示す要部拡
大断面図である。
【図10】 他の製造装置に用いる縮径機構の通常状態
を(A)、縮径状態を(B)で示した正面図である。
【図11】 他の実施形態における加工前の缶底を
(A)、加工後の缶底を(B)で示した要部拡大断面図
である。
【図12】 他の実施形態における加工後の缶底を示す
要部斜視図である。
【図13】 従来の缶の底部を断面にした側面図であ
る。
【図14】 従来の缶の底部を断面にした要部拡大図で
ある。
【符号の説明】
11 缶胴 13 缶底 15 ドーム部 17 環状凸部 17c アウターウォール(外周壁) 21 凹部 23 缶 31 製造装置 33 ベース 43 ドーム嵌入部 45 ポンチ爪 47 ガイドリング 51 傾斜面 65 曲げ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を
    形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に
    突出する環状凸部を形成し、 前記缶胴に連なる該環状凸部の外周壁に、缶胴の内部側
    へ凹む凹部を円周方向に複数形成したことを特徴とする
    缶。
  2. 【請求項2】 缶軸方向外方に突出する環状凸部を缶底
    に有した缶胴の上端を、ベースに当接して該缶胴の缶軸
    方向の移動を規制し、 前記環状凸部に包囲され前記缶胴の内部側へ凹むドーム
    部に先端球面状のドーム嵌入部を嵌合し、 該ドーム嵌入部の外方に位置して円周方向に複数設けた
    半径方向に移動可能なポンチ爪を前記環状凸部の外周壁
    に当接した後、 該ポンチ爪を半径方向内方に移動することで前記環状凸
    部の外周壁に、缶胴の内部側へ凹む凹部を円周方向に複
    数成形することを特徴とする缶の製造方法。
  3. 【請求項3】 缶軸方向外方に突出する環状凸部を缶底
    に有した缶胴の上端を、ベースに当接して該缶胴の缶軸
    方向の移動を規制し、 前記環状凸部に包囲され前記缶胴の内部側へ凹むドーム
    部に先端球面状のドーム嵌入部を嵌合し、 該ドーム嵌入部の外方に位置して円周方向に複数設けた
    半径方向に移動可能なポンチ爪を前記環状凸部の外周壁
    に当接した後、 隣接する前記ポンチ爪を相互が接触して円環状となるよ
    うに半径方向内方に移動することで前記環状凸部の外周
    壁に、前記缶胴の内部側へ凹む曲げ部を円周方向に連続
    成形することを特徴とする缶の製造方法。
  4. 【請求項4】 缶軸方向外方に突出する環状凸部を缶底
    に有した缶胴の上端に当接して該缶胴の缶軸方向上端側
    への移動を規制するベースと、 該ベースの当接面に垂直な軸線方向に前後移動可能で前
    記環状凸部に包囲されたドーム部に嵌合する先端球面状
    のドーム嵌入部と、 該ドーム嵌入部の外方に位置して円周方向に複数設けた
    半径方向に移動可能なポンチ爪と、 該ポンチ爪の外周面に形成され該ポンチ爪の先端に向け
    て前記ドーム嵌入部の半径方向外方に傾斜する傾斜面
    と、 前記ポンチ爪の外周に位置して前記ドーム嵌入部の軸線
    方向で前後移動可能に設けられ前記ベース方向へ前進移
    動した時に内周を前記ポンチ爪の傾斜面に摺動させて前
    記環状凸部の外周壁に当接している前記ポンチ爪の先端
    を半径方向内方に移動させるガイドリングとを具備した
    ことを特徴とする缶の製造装置。
JP35175597A 1997-12-19 1997-12-19 缶及びその製造方法並びに製造装置 Withdrawn JPH11180429A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3107200A1 (fr) * 2020-02-18 2021-08-20 Constellium Neuf-Brisach Installation pour la fabrication de contenants en aluminium ou en alliage d’aluminium apte à créer des dissymétries axiales de rigidification dans le contenant après traitement thermique
FR3124958A1 (fr) * 2021-07-06 2023-01-13 Constellium Neuf-Brisach Matrice de formage et procédé de formage d’un contenant par une telle matrice.

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WO2021165614A1 (fr) * 2020-02-18 2021-08-26 Constellium Neuf-Brisach Installation pour la fabrication de contenants en aluminium ou en alliage d'aluminium apte a creer des dissymetries axiales de rigidification dans le contenant apres traitement thermique
FR3124958A1 (fr) * 2021-07-06 2023-01-13 Constellium Neuf-Brisach Matrice de formage et procédé de formage d’un contenant par une telle matrice.

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