JPH11183473A - 試験液を吸引する引圧発生手段を備えた試験具 - Google Patents

試験液を吸引する引圧発生手段を備えた試験具

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JPH11183473A JP36398697A JP36398697A JPH11183473A JP H11183473 A JPH11183473 A JP H11183473A JP 36398697 A JP36398697 A JP 36398697A JP 36398697 A JP36398697 A JP 36398697A JP H11183473 A JPH11183473 A JP H11183473A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血液、尿などの試験液に含まれている成分を迅
速に且つ正確に分析することができる試験具を提供す
る。 【解決手段】一端が試験液導入口3と連通した、分析部
61を有する流路6と、この流路の他端を閉塞している
気体透過性且つ液体不透過性のフィルム8と、このフィ
ルムを介して前記流路と連通している引圧発生手段5と
を備え、流路の内面が、中間部では疎水性、中間部以外
では親水性であり、前記引圧発生手段5側の親水性の領
域が分析部61となり、流路6の疎水性の領域に、外部
と通じる空気孔4が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試験液、特に血
液、尿などの水溶液に含まれている成分を分析するため
の試験具に関する。
【0002】
【従来の技術】血液、尿などの試験液に含まれている特
定成分を迅速に分析したいとき、従来より、分析部に試
験液を塗布した試験具、若しくは分析部に試薬を含有し
たフィルムを設置した試験具が使用されている。この種
の試験具では、分析部において試験液中の特定成分と試
薬が反応して発色物を生成し、その結果試験液若しくは
試薬フィルムが呈色する。この呈色の程度をデンシトメ
ーター等の装置を用いて光学的に測定することにより試
験液中の特定成分を分析する。
【0003】この呈色の程度を光学的に測定する際に
は、分析部を外部光から保護する必要がある。そのた
め、通常この種の試験具では、分析部を試験液導入口か
ら距離を置いて設けることにより、試験液導入口より侵
入する外部光が分析部まで届かないようにする。このと
き試験液を導入口から分析部まで移動させる必要が生じ
るが、この移動方法として汎用されているのが毛細管現
象を利用した方法である。毛細管現象を利用した試験具
の例としては、特開昭63-274839号公報あるい
は特開平4-188065号公報に記載のものがある。
【0004】血漿成分を分析する際、全血のまま試薬と
反応させて測定すると、血球成分の影響を受けるため正
確な値を測定することができない。したがって血漿成分
を分析する場合は、予めガラスフィルター等による濾過
又は遠心分離などの手段によって血球成分を全血から除
去してから、血漿のみを試験具に供試するか、若しくは
血球除去層が内部に設けられている試験具を使用する。
【0005】図4は血球除去層が内部に設けられている
試験具の例の断面図を示す。この試験具17は試験液導
入口18に毛細管19が連通しており、毛細管19の中
に分析部191を有している。分析部191には、血球除去層
201、光反射層202、試薬層203がこの順序で試験液導入
口17側から積層されたフィルム20が設置されてい
る。また分析部191の上方には入光窓21が設けられて
いる。この試験具17の試験液導入口18に全血を供試
すると、毛細管現象によって、全血が分析部191へ移動
し、続いて血球除去層201から順に浸透していく。この
とき血球成分は血球除去層201によって除去されるの
で、血漿だけが試薬層203まで浸透する。分析対象の血
漿成分が試薬と反応すると、試薬層203が呈色する。こ
の呈色程度の測定は、デンシトメーター等の装置を用い
て、つまり入光窓21を通して試薬層203に光を照射
し、光反射層202によって返された光を検知することに
よって行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし毛細管現象によ
る吸引力は微弱であり、しかも液体のもつ物理的性質に
よって左右されやすい。また毛細管現象が発現するため
には毛細管内が常に液体で満たされる必要がある。した
がって毛細管現象を利用した試験具には、試験液が分析
部まで移動するのに時間がかかる、試験液導入口と分析
部との間の距離を大きくとることができない、分析に必
要な量より多量の試験液が必要となる、分析に必要な量
の試験液を分析部まで確実に到達させることができな
い、といった欠点がある。
【0007】また毛細管現象を利用した試験具には、分
析部まで移動し試薬と反応する試験液を適量に調節する
ことができないという欠点もある。特に血液、尿などの
体液を試験液とするとき、体液の粘性等の物理的性質に
は個人差があり、また温度条件などによっても変動する
ので、体液が分析部まで移動する時間及び量を一定させ
ることができない。その結果分析部において試薬と反応
する体液の量が過小となったりあるいは過剰となったり
するため、正確な分析結果を得ることができないことが
ある。
【0008】血漿成分を分析する場合、血球成分を全血
から除去するのにガラスフィルター等による濾過又は遠
心分離などを供試前にするのは時間及び手間がかかる
し、また図4のような血球除去層201が内部に設けられ
ている試験具を使用すると、血漿が試薬層203に到達す
るまでに光反射層202を通過しなければならないため、
血漿が変質する怖れがある。さらに図4のような試験具
では血球除去層201と試薬層203とが積層されているの
で、間に光反射層202があるとはいうものの、血球成分
に起因する測定誤差を完全に防ぐのは困難である。それ
故、本発明は、血液、尿などの試験液に含まれている成
分を迅速に且つ正確に分析することができる試験具を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】その目的を達成するため
に、本発明の試験具は、一端が試験液導入口と連通し
た、分析部を有する流路と、この流路の他端を閉塞して
いる気体透過性且つ液体不透過性のフィルムと、このフ
ィルムを介して前記流路と連通している引圧発生手段と
を備えているのを特徴としている。
【0010】本発明の試験具は、引圧発生手段によって
流路内に強力な吸引作用を発生させることができるの
で、この吸引作用を利用して試験液を試験液導入口から
分析部まで強制的に移動させることができる。したがっ
て従来までの毛細管現象を利用した試験具とは異なり、
移動時間を速くすることができ、量や物理的性質とは無
関係に試験液を分析部まで確実に到達させることができ
る。しかも試験液導入口と分析部との間の距離を大きく
とることができるため、試薬との反応結果を光学的に測
定する際に、試験液導入口より侵入する外部光が分析部
まで届くのを防止することができる。また本発明の試験
具は、流路がフィルムを介して引圧発生手段と連通して
おり、このフィルムが気体透過性でありながら液体不透
過性であるので、試験液が引圧発生手段内にまで及ぶ怖
れはない。
【0011】分析部で試薬と反応する試験液を適量に調
節するためには、前記流路の中間部に疎水性の領域を設
け、中間部以外の領域は親水性とし、そして前記引圧発
生手段側の親水性領域を分析部とすると良い。この流路
では分析部が親水性であり、また疎水性領域が分析部に
隣接しており、さらに疎水性領域から試験液導入口にか
けては第二の親水性領域となっているので、試験液は速
やかに流路内に導入され、分析部の方へ移動する。また
流路内の試験液は水溶性のため疎水性領域では停留する
ことができないので、分析部には常に分析部の容積に相
当する量の試験液を供給することができる。
【0012】引圧発生手段によって分析部まで移動する
試験液の量が万一過剰になったときでも、試験具に外力
を加えると、余剰分の試験液が分析部から第二の親水性
領域へ移動するので、試薬と反応する試験液を適量に調
節することができる。試験液の量を適量に調節するため
に試験具へ加える外力としては、流路の疎水性領域に外
部と通じる空気孔を設け、引圧発生手段の停止寸前に該
空気孔より流入する外気の流入圧力でも足りるが、作業
者が試験具へ軽く振動を加えても良い。また、流路の疎
水性領域に外部と通じる空気孔を設けると、流路内に混
入した空気が排除されて、余剰分の試験液が第二の親水
性領域へ移動しやすいという効果もある。
【0013】本発明の試験具を使用して血漿成分を分析
する場合には、流路を液体透過性且つ固体不透過性のフ
ィルターを介して試験液導入口と連通させれば良い。こ
のフィルターは血漿は透過させるが血球成分は透過させ
ないので、全血を試験液として本発明の試験具に供試し
ても、このフィルターによって血球成分は除去され、流
路内には血漿しか入らない。またこのフィルターは分析
部とは距離を隔てて設置されているので、試薬との反応
結果を光学的に測定する際に、血球成分の影響によって
誤差が生じる心配はない。
【0014】本発明における引圧発生手段を、容積を変
化させることが可能な引圧発生室とすると、試験具を小
型化、軽量化することができ、分析操作を容易にするこ
とができる。また試薬を、流路と引圧発生手段との間に
ある気体透過性且つ液体不透過性のフィルムに含有させ
ると、試薬フィルムを別に設置したり、試薬を塗布した
りする必要はない。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施形態
の試験具を示す斜視図である。また図2は、図1のXY
断面図である。
【0016】図1の試験具1は、直方体状の本体2を備
え、本体2の主面に試験液導入口3、空気孔4、引圧発
生室5が設けられている。引圧発生室5は、本体2の上
記の主面から突出させるようにして設置されており、中
は空洞になっている。また図2に見られるように試験具
1の内部では、試験液導入口3から引圧発生室5に至る
流路6が設けられている。流路6は、途中で空気孔4に
介して外気と連通している。流路6の両端は、試験液導
入口3側では血球除去フィルター7によって、引圧発生
室5側では試薬フィルム8によってそれぞれ閉塞されて
いる。流路6内面には、引圧発生室5側から試験液導入
口3側に向かって、親水性である分析部61、疎水性領域
62、第二の親水性領域63が直列に形成されている。前記
空気孔4は疎水性領域62に設けられている。
【0017】本体2の材質には、光透過性のプラスチッ
クを用いる。例えば、ABS、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタート(P
ET)などを用いる。引圧発生室5の材質は、室内の容
積を変えられるように弾力性を有する必要がある。引圧
発生室5に使用できる材質としては、ゴム、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、PETなどが挙げられる。
【0018】血球除去フィルター7には、液体透過性と
固体不透過性をもたせるために、ガラスフィルター等に
よるマトリックスを用いる。血球成分の除去能をより高
めるためにレクチンを濾剤にしても良い。試薬フィルム
8は、気体透過性であり且つ液体不透過性である必要が
ある。したがって、試薬フィルム8には多孔質の樹脂を
用いる。また試薬フィルム8には、特定成分を分析する
ための試薬と、二酸化チタン等の光反射剤を含有させて
いる。このとき試薬フィルム8の下半分を試薬を含有さ
せた試薬層81にし、上半分を光反射剤を含有させた光反
射層82にする。ただし、試薬と光反射剤を混合しても良
い。
【0019】流路6の内面に、親水性である分析部61、
疎水性領域62、第二の親水性領域63を直列に形成させる
には、例えば次のようにする。本体2の材質にABSの
ような疎水性のプラスチックを用いた場合には、分析部
61及び第二の親水性領域63を形成すべき部分に、低圧水
銀ランプを光源とする紫外線を照射する。これによって
照射部分が親水性に改質される。本体2の材料が親水性
である場合には、疎水性領域62を形成すべき部分にアル
コキシシランのような疎水化剤を塗布すれば良い。また
分析部61の容積は、試薬と反応するのに適した試験液の
容量に合わせて定める。
【0020】試験具1を使用して血漿成分を分析するに
は以下のようにする。まず全血を試験液導入口3に供試
した後、引圧発生室5を指で押さえることによって容積
を減少させ、同時に空気孔4から余分な空気を排除す
る。続いて空気孔4を別の指で塞ぎ、引圧発生室5を押
さえていた指を離す。引圧発生室5は弾力性を有する材
質からなるので、減少していた容積を元の状態に戻そう
とする。このとき引圧が発生し、試験液導入口3にある
全血は流路6の中に入り、分析部61の方へ移動しようと
する。しかし血球除去フィルター7は液体は通過させる
が固体は通過させないので、血球成分は除去され、血漿
のみが流路6内に入り分析部61の方へ移動する。
【0021】次に空気孔4を塞いでいた指を離し、しば
らく静置する。こうすることによって、一定量の血漿を
分析部61に供給することができる。つまり分析部61は、
親水性であり、しかも疎水性領域62と、気体透過性且つ
液体不透過性の試薬フィルム8によって囲まれているの
で、分析部61に供給される血漿の量は、常に分析部61の
容積分となる。ただし、引圧発生室5の吸引力が強い割
に疎水性領域62の撥水能力が不十分なために、過剰の血
漿が疎水性領域62に残ることがある。この場合は試験具
1を手で軽くゆするなどして、過剰量を第二の親水性領
域63に戻してやれば良い。またこのとき、流路6に混入
した空気があれば空気孔4から排除される。
【0022】分析部61に血漿が供給されると、試薬フィ
ルム8に含有させた試薬が溶出する。そして血漿の特定
成分と反応する結果、発色物が生成し、血漿が呈色す
る。本体2は光透過性であり、また試薬フィルム8には
光反射層82があるので、この呈色の程度は、デンシトメ
ーター等の光照射部9と光検知部10とを備えた装置に
よって測定できる。
【0023】本発明の第二の実施形態として、引圧発生
室の容積の増減、及び空気孔の開閉を自動的にするロー
ラーを試験具1に加えたものを図3に示す。図3は血漿
成分を分析するときの試験具の状態を段階別に示してい
る。(A)、(B)、(C)はそれぞれ、準備段階、血球除去段
階、血漿量調節段階の試験具11の状態を示す断面図で
ある。
【0024】準備段階(A)では、ローラー14が引圧発
生室5を上から押さえて、容積を減少させている。(B)
の段階では、ローラー14が引圧発生室5から転がり落
ちて空気孔4の上で止まり、空気の出入りを遮断する。
このとき引圧発生室5の容積が元に戻ろうとするため、
引圧が発生する。よって全血15から血球が除去され、
血漿16が流路内に入る。(C)の段階ではローラー14
が再び転がり、空気孔4が開口する。この段階で分析部
へ供給される血漿の量が調節される。
【0025】図3の試験具1では、ローラー14が自動
的に作動するため、作業者が指で引圧発生室5を押さえ
たり、また空気孔4を塞いだりする必要がない。したが
って操作がより簡単になり、作業者による操作ミスを防
ぐことができる。なお、以上の実施形態では、試薬フィ
ルム8が試薬を含んでいるが、これを単に気体透過性且
つ液体不透過性のフィルムに代えるとともに、それに対
向する分析部61の表面に試薬を塗布しても良い。
【0026】
【発明の効果】本発明の試験具によると、血液、尿など
の試験液に含まれている成分を迅速に且つ正確に分析す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の試験具を示す斜視図で
ある。
【図2】図1のXY断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態を示し、(A)、(B)、(C)
はそれぞれその準備段階、血球除去段階、血漿量調節段
階の試験具の状態を示す断面図である。
【図4】従来の試験具の断面図である。
【符号の説明】
1、17 試験具 2 本体 3、18 試験液導入口 4 空気孔 5 引圧発生室 6 流路 61 分析部、 62 疎水性領域、 63 第二の親水性領
域 7 血球除去フィルター 8 試薬フィルム 81 試薬層、 82 光反射層 9 光照射部 10 光検知部 14 ローラー 15 全血 16 血漿 19 毛細管 191 分析部 20 フィルム 201 血球除去層、 202 光反射層、 203 試薬層 21 入光窓

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が試験液導入口と連通した、分析部を
    有する流路と、この流路の他端を閉塞している気体透過
    性且つ液体不透過性のフィルムと、このフィルムを介し
    て前記流路と連通している引圧発生手段とを備えた試験
    具。
  2. 【請求項2】流路の内面が、中間部では疎水性、中間部
    以外では親水性であり、前記引圧発生手段側の親水性の
    領域が分析部となる請求項1に記載の試験具。
  3. 【請求項3】流路の疎水性の領域に、外部と通じる空気
    孔が設けられている請求項2に記載の試験具。
  4. 【請求項4】前記フィルムに特定成分を分析するための
    試薬を含有させた請求項1から3のいずれかに記載の試
    験具。
  5. 【請求項5】前記分析部の表面に試薬が塗布された請求
    項1から3のいずれかに記載の試験具。
  6. 【請求項6】試験液導入口が、液体透過性且つ固体不透
    過性のフィルターで閉塞されている請求項1から5のい
    ずれかに記載の試験具。
  7. 【請求項7】引圧発生手段が、容積を変化させることが
    可能な引圧発生室である請求項1から6のいずれかに記
    載の試験具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013542445A (ja) * 2010-11-10 2013-11-21 ベーリンガー インゲルハイム マイクロパーツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 血液濾過器具

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JP2013542445A (ja) * 2010-11-10 2013-11-21 ベーリンガー インゲルハイム マイクロパーツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 血液濾過器具

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