JPH11184189A - 感光体表面の静電潜像の測定方法及び電子写真方法及び電子写真装置 - Google Patents
感光体表面の静電潜像の測定方法及び電子写真方法及び電子写真装置Info
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- JPH11184189A JPH11184189A JP9366533A JP36653397A JPH11184189A JP H11184189 A JPH11184189 A JP H11184189A JP 9366533 A JP9366533 A JP 9366533A JP 36653397 A JP36653397 A JP 36653397A JP H11184189 A JPH11184189 A JP H11184189A
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Abstract
布、例えばデジタル潜像の1ドットの電位形状を、精度
良く測定を行うことを可能とすること、また、静電潜像
の状態に応じて各電子写真工程を制御することで、高品
位な画像を形成することの可能な電子写真方法及び電子
写真装置を提供する。 【解決手段】 静電潜像が形成された感光体表面102
に対し近接して相対移動を行い、該感光体表面102の
静電潜像の電位変化により誘導電流を発生する電位セン
サ103により、感光体表面102に形成された静電潜
像を測定する測定方法であって、前記電位センサ103
は、シールド104を備えることにより感光体表面10
2に対向する面以外から誘導電流を受けない検出部を備
え、前記電位センサ103により検出した誘導電流を積
分解析することにより、感光体表面102の静電潜像の
電位状態を求める。
Description
潜像の測定方法を基礎として、これを利用する電子写真
方法および電子写真装置の技術に関するものである。よ
り詳細には、感光体表面の静電潜像の電位形状を高精度
に測定し、現像剤の帯電量を制御すること等により高品
位な画像を形成可能とする。 【0002】 【従来の技術】電子写真方法及びこれを利用した電子写
真装置としては、例えば複写機やファクシミリ装置、近
年需要の伸びの著しいコンピュータ等の出力手段である
プリンター等として広く一般に利用されている。 【0003】また、近年では形成される画像は文字だけ
でなく、写真や絵等の高品位な画像品質が要求されるも
のを出力する機会が急増しており、電子写真装置の高画
質化に対する要求が高まっている。 【0004】電子写真方式における出力画像は、電子写
真装置の各工程それぞれのプロセスファクターやプロセ
スクォリティ、すなわち書き込み情報の鮮鋭さ、感光体
表面に形成される静電潜像の鮮鋭さ、感光体表面に形成
される着色微粒子(以下トナー)像の鮮鋭さ、転写紙に
転写された後のトナー像の鮮鋭さ、トナー定着後の像の
鮮鋭さによって画質が大きく左右される。このため、よ
り高画質な画像を得るためには、各工程のプロセスクォ
リティを向上させる必要がある。 【0005】しかし、感光体表面上の静電潜像の鮮鋭さ
の善し悪しを判断することは、静電潜像であり直接観察
できないこと、暗所で且つきわめて短時間しか持続しな
いため観察手段が極めて限られることから、従来より、
(1)なんらかの方法で潜像を可視化する、(2)静電
潜像を電子写真工程中に電位測定手段を用いて定量化す
る、等の手段が用いられる。 【0006】前者の例として例えば、可視化手段として
トナーを用いて現像し、その画像を評価し、現像前の静
電潜像を推測する方法等は、一般によく行われている。
しかし、この方法では、現像工程のばらつきの影響を受
けてしまい、再現性の良好な静電潜像を評価する手段と
しては、適切ではない。また、用いるトナーの粒径が測
定精度に制約を加えるため、まずトナー、現像機などの
周辺装置を準備してからでないと潜像の評価ができなか
った。 【0007】後者の例として感光体表面上の電位変化を
電気的に評価する方法について、いくつか報告されてい
る。例えば、特開平5-508708に、検知電極を用いて表面
電位の均一性を測定する方法が記載されている。 【0008】この方法は、電位センサーを披測定表面の
近傍に配置し、それらを相対的に移動させることによっ
て、電位センサーに披測定表面の電位に変化による誘導
電流を発生させ、これを解析することにより、表面電位
の均一性を測定する方法である。電位センサーは、エッ
ジを有しており、披測定表面の電位変化を検知電極のエ
ッジで検出することを特徴としている。 【0009】この方法が本発明と決定的に異なる点は、
披測定表面の相対移動方向に対して、電位センサーが複
数のエッジを有し、披測定表面の電位変化を検知電極の
エッジで検出することを特徴としている点である。さら
にこの件において評価しうる量は2 次元的な電位形状で
あり、電位方向の情報に関しては全く開示されていない
ばかりか、原理的に測定し得ないものである。 【0010】また、電子写真学会誌 第30巻 第2号
(1991)、同第4号に、バイアス印加による放電防
止,放電開始電圧の高いガス(SF6)による放電防止
手段を用い電位センサーを披測定表面の近傍30μm程
度まで近接配置し、それらを相対的に移動させることに
よって、電位センサーに披測定表面の電位の変化による
誘導電流を発生させ、これを解析することにより、潜像
電位のエッジ部の勾配変化を測定する方法である。電位
センサーは、数十μm以下にするとともに、測定ギャッ
プも数十μm以下にして検出することを特徴としてい
る。 【0011】本発明は上記方法と異なり、構成において
放電防止をおこなっているので、放電開始電圧の高いガ
ス(SF6)による放電防止手段などを使用していな
い。従って、相対移動速度を大きくしても何ら問題ない
ばかりか、むしろ披測定表面の電位の変化による誘導電
流を解析しているため、相対移動速度を大きくした際に
特に有効な方法である。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】近年デジタル複写機の
解像度は600dpi から1200dpi が主力となってき
ており、これらデジタル複写機におけるレーザー露光ス
ポット径は40μmから20μmとなり、これにより形
成した潜像電位(以下デジタル潜像電位と呼ぶ)を上記
従来測定法で測定する場合、検出分解能が不十分となっ
てしまい、デジタル潜像電位の形状を精度良く測定をす
ることは不可能であった。 【0013】数十μmの幅で変化するデジタル潜像電位
を測定するためには、検出の分解能を数十μm以下まで
向上させることが必要である。分解能は、電位センサー
の検出部分の面積を小さくすることによって有る程度
は、改善することが出来る。しかし、検出部分の面積を
小さくするにつれて、検出信号の出力も小さくなってし
まい、S/Nの低下を招いてしまう。 【0014】検出信号の出力を大きくするためにはセン
サーとドラムの間隔を数十μmまで近接させる必要およ
びセンサーとドラムの相対速度を高める必要があるが、
従来のエッジ部を有するセンサー形状では、放電が発生
してしまい困難である。また、その回避のために放電開
始電圧の高いガス(SF6)による放電防止手段を講ず
ることは装置が複雑化してしまうばかりか、センサー、
ドラムの相対速度を高めてゆくとガスのもれが帯電工程
に悪影響を及ぼすといった弊害がある。 【0015】測定法は小型簡易が好ましく、特にレーザ
ープリンターのように実際に使用されている小型電子写
真装置において測定できることが、測定システムとして
きわめて有効である。 【0016】こうした状況からデジタル化が進展する現
在、表面電位変化を、数十μmオーダーの高分解能で測
定を行うために、S/N比を確保しながら、分解能を上
げる技術の確立が切望されている。 【0017】特にデジタル電子写真の高画質化において
は、画像形成の基本となるドットを高密度で形成するこ
とが必要であるが、静電潜像を細くする際には、露光源
であるところのたとえばレーザーの応答性がよくなくて
はならない。 【0018】すなわち高密度でドット形成する際、画像
情報に応じた電気信号のon-offに十分なスピードで露光
源がon-offできる追従性が必要であるにもかかわらず、
実際の露光源は、短時間(あるいは高周波数帯)でのon
-offに対しては追従できなくなり、その領域においては
onとoff の発光強度差が減少して、コントラストを維持
できなくなる。 【0019】一方、感光体の応答性、すなわち露光源の
on-offに応じた電位の追従性が必要であり露光源のドッ
ト形状を電位に忠実に再現する感光体特性が要求され
る。 【0020】ところが、露光源の応答性を測定するには
測定器として使用する光センサー(いわゆる光電変換素
子)の応答性がネックになり、感光体の応答性に至って
は、電位で測定する方法しかないのにもかかわらず、従
来の電位測定では、ドット単位の測定は不可能であり、
前述の通り、画像を出してみる以外方法がない、という
状況にあった。 【0021】一方、現像方式は、モノクロ・カラー等、
そのニーズによって1 成分現像・2成分ブラシ現像の様
々な方式が考案若しくは採用されており、一般に画像再
現特性は1 成分現像より2 成分ブラシ現像の方が優れて
いるとされているが、各方式にはそれぞれの特徴があ
る。 【0022】主な現像方式について、その特徴を挙げる
と、以下の様になる。 (a)BMT方式・FEED方式(1 成分・絶縁性・磁
性・接触) 特にFEED方式は2 成分ブラシ現像とほぼ同等の画像
特性。 (b)タッチダウン方式 (1 成分・絶縁性・非磁性
・接触) 接触現像によるカブリが問題。 (c)ジャンピング方式 (1 成分・絶縁性・磁性・
非接触) 非接触のため、カブリ・傷の問題が少ない。 (d)プロジェクション方式 (1 成分・絶縁性・非磁
性・非接触) 非接触のため、カブリ・傷の問題が少なく、非磁性のた
め、カラー化可能。 (e)マグネダイナミック方式 (1 成分・導電性・磁
性・接触) 潜像電界による誘導帯電、ブラシ現像。正、負いずれの
潜像でも現像できるが、転写が困難。 (f)IMB方式 (2 成分・絶縁性・非磁性・
接触) 絶縁性キャリアのため、現像後に逆極性電荷が蓄積され
る。ベタ部の再現性は良くないが、細線の再現性は良
い。 (g)CMB方式 (2 成分・絶縁性・非磁性・
接触) 導電性キャリアのため、現像後に逆極性電荷が蓄積され
ない。ベタ部の再現性は良いが、低濃度の細線の再現性
が劣る。 【0023】また、カブリについてここで簡単に説明す
る。カブリは、電界によるもの・鏡影力によるもの・付
着力によるものが考えられる。 (A)電界によるもの 主に摩擦帯電方式に現れる現象であり、感光体上の本来
現像されない電位部に対して、現像剤が帯電分布を有す
るが為に、現像され得る電界を有する現像剤が存在する
『地カブリ』と、逆極性帯電現像剤による『反転カブ
リ』がある。 (B)鏡影力によるもの 主に、摩擦帯電方式に現れる現象であり、感光体上に接
触・飛翔した現像剤が有する電荷量と感光体の比誘電率
から決定される鏡影力により、感光体の電位に無関係に
感光体上に付着してしまうカブリ。 (C)付着力によるもの 感光体上に接触・飛翔した現像剤がファンデルワールス
力により、感光体の電位に無関係に感光体上に付着して
しまうカブリ。 【0024】一般に、非接触方式は交流バイアスを印加
しているため、カブリに対しては軽減できる方向である
が、高い帯電量を有する現像剤を使用している従来の系
においてはカブリが発生するケースがあった。 【0025】また、アモルファスシリコン感光体は、一
般にSe・OPC等、他の感光体と比較して比誘電率が
大きい事、高画質に向けた現像剤の小径化は、鏡影力に
よるカブリに対しては不利な方向である。 【0026】鏡影力を小さくする手段としては、アモル
ファスシリコン系感光体の比誘電率を下げる方向があ
り、具体的にはC等を含んだ多元系があるが、例えば、
SiC系の場合、その配合比率に応じて比誘電率を変化
させることは可能であるが、同時に物性値、電気的特
性、光学的特性、機械的強度も変化し、従来からあるア
モルファスシリコン系感光体の電子写真特性を維持した
ままで、すべてを比誘電率の低いものに置き換えること
は困難である。 【0027】さらに、画像形成にあたっての一端を担う
現像剤の特性について述べる。 【0028】十分な画像濃度を得るためには、現像剤の
帯電量は、高い方が好ましいが、高すぎると現像剤自体
の寿命を短くしてしまうばかりでなく、現像されるべき
ではない領域まで現像剤が現像してしまう、カブリとい
った現象を生じるため好ましくない。 【0029】しかし、実際には、潜像形状を定量的に測
定する手段がなかったため、現像剤の帯電量を余裕を持
った領域まで高めて設計する場合がおおく、上記弊害が
ネックになっていた。 【0030】現像剤の帯電量は、下げすぎると現像剤が
飛散するといった傾向があるが、濃度が確保できる範囲
であれば、現像剤の帯電量は低い方が好ましいといった
状況にあるので、濃度が確保できる範囲の広い、すなわ
ち潜像形状が電位方向に深いものと、帯電量を下げた現
像剤を使用する系で電子写真が成立することが切望され
ている。 【0031】また、ここで重要なのは、単に潜像形状が
電位方向に深いものが良いわけではないことにある。潜
像形状を電位方向に深くするためには電位コントラスト
を大きくすれば良いが、その際には潜像幅も広くなって
しまうため、高密度ドットで画像形成する際の1 ドット
の大きさが大きくなってしまい、解像力を低下させてし
まう。従って、潜像幅を維持した状態で潜像深さが深い
潜像形状が必要になる。 【0032】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、感光体
表面に形成された静電潜像の電位分布、例えばデジタル
潜像の1ドットの電位形状を、精度良く測定を行うこと
を可能とすること、また、静電潜像の状態に応じて各電
子写真工程を制御することで、高品位な画像を形成する
ことの可能な電子写真方法及び電子写真装置を提供する
ことにある。 【0033】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、 (1)静電潜像が形成された感光体表面に対し近接して
相対移動を行い、該感光体表面の静電潜像の電位変化に
より誘導電流を発生する電位センサにより、感光体表面
に形成された静電潜像を測定する測定方法であって、前
記電位センサの検出部は、前記感光体表面との相対移動
方向の幅が測定する静電潜像の電位変化の幅よりも小さ
く設定された該感光体表面と対向する面と、この対向す
る面以外から誘導電流を受けないように該対向する面を
残して検出部をシールドするシールド手段とを有し、前
記電位センサにより検出した誘導電流を積分解析するこ
とにより、感光体表面の静電潜像の電位状態を求めるこ
とを特徴とする。 【0034】(2)前記電位センサの感光体表面との相
対移動方向をX軸方向、感光体表面の法線方向をY軸方
向、前記X及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とした
場合に、前記電位センサの検出部は、X軸方向及びZ軸
方向の幅が10から100μmであり、Y軸方向に伸長
する棒状の導電性部材を有することを特徴とする。 【0035】(3)前記感光体表面と電位センサの相対
移動速度は、10から10000mm/secであるこ
とを特徴とする。 【0036】(4)前記感光体表面と電位センサの検出
部との間隔は、近接した一定の間隔に保たれていること
を特徴とする。 【0037】(5)前記感光体表面と電位センサの検出
部との間隔は、10から300μmであることを特徴と
する。 【0038】(6)前記電位センサの検出部の材質が、
タングステンであることを特徴とする。 【0039】(7)感光体と、前記感光体の表面を帯電
する帯電手段と、帯電された感光体表面に静電潜像を形
成する潜像形成手段と、上記記載のいずれかの感光体表
面の静電潜像の測定方法により該静電潜像の電位状態を
求める電位測定手段と、前記静電潜像を現像剤により可
視像化する現像手段と、前記現像手段により現像された
画像を像担持体へと転写させる転写手段と、を利用し
て、画像を形成する電子写真方法であって、前記電位測
定手段により求められた静電潜像の電位状態に応じて、
前記帯電手段における感光体の帯電量、潜像形成手段に
おける潜像の電位強度、現像手段における現像剤の帯電
量のうち、いずれかを制御することを特徴とする。 【0040】(8)前記電位測定手段により求められた
静電潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電量
は、現像手段に感光体と平行となるように備えられた現
像スリーブの回転数を変更することにより制御されるこ
とを特徴とする。 【0041】(9)前記電位測定手段により求められた
静電潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電量
は、現像手段に感光体と平行となるように備えられた現
像スリーブと、該現像スリーブに付着した現像剤の厚み
を規制する規制部材との間の間隔を変更することにより
制御されることを特徴とする。 【0042】(10)感光体と、前記感光体の表面を帯
電する帯電手段と、帯電された感光体表面に静電潜像を
形成する潜像形成手段と、上記記載のいずれかの感光体
表面の静電潜像の測定方法により該静電潜像の電位状態
を求める電位測定手段と、前記静電潜像を現像剤により
可視像化する現像手段と、前記現像手段により現像され
た画像を像担持体へと転写させる転写手段と、を利用し
て、画像を形成する電子写真方法であって、前記電位測
定手段の電位センサの検出部と前記感光体表面との間隔
が10μmであるとき、1画素分の静電潜像の電位分布
が、1/e2 半値幅で50μm以下、深さ100v以上
であり、前記現像手段における現像剤の帯電量が5から
10μC/gと設定されることを特徴とする。 【0043】(11) 前記潜像形成手段は、前記感光
体表面にスポット露光を行うレーザー露光手段であるこ
とを特徴とする。 【0044】(12) 感光体と、前記感光体の表面を
帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に静電潜像
を形成する潜像形成手段と、上記記載のいずれかの感光
体表面の静電潜像の測定方法により該静電潜像の電位状
態を求める電位測定手段と、前記静電潜像を現像剤によ
り可視像化する現像手段と、前記現像手段により現像さ
れた画像を像担持体へと転写させる転写手段と、を備
え、画像を形成する電子写真装置であって、前記電位測
定手段により求められた静電潜像の電位状態に応じて、
前記帯電手段における感光体の帯電量、潜像形成手段に
おける潜像の電位強度、現像手段における現像剤の帯電
量のうち、いずれかを制御することを特徴とする。 【0045】(13)前記電位測定手段により求められ
た静電潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電
量は、現像手段に感光体と平行となるように備えられた
現像スリーブの回転数を変更することにより制御される
ことを特徴とする。 【0046】(14)前記電位測定手段により求められ
た静電潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電
量は、現像手段に感光体と平行となるように備えられた
現像スリーブと、該現像スリーブに付着した現像剤の厚
みを規制する規制部材との間の間隔を変更することによ
り制御されることを特徴とする。 【0047】(15) 感光体と、前記感光体の表面を
帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に静電潜像
を形成する潜像形成手段と、請求項1乃至6のいずれか
の感光体表面の静電潜像の測定方法により該静電潜像の
電位状態を求める電位測定手段と、前記静電潜像を現像
剤により可視像化する現像手段と、前記現像手段により
現像された画像を像担持体へと転写させる転写手段と、
を備え、画像を形成する電子写真装置であって、前記電
位測定手段の電位センサの検出部と前記感光体表面との
間隔が10μmであるとき、1画素分の静電潜像の電位
分布が、1/e2 半値幅で50μm以下、深さ100v
以上であり、前記現像手段における現像剤の帯電量が5
から10μC/gと設定されることを特徴とする。 【0048】(16)前記潜像形成手段は、前記感光体
表面にスポット露光を行うレーザー露光手段であること
を特徴とする。 【0049】 【発明の実施の形態】図1に、本発明を説明するための
実施の形態に欠かすことのできない表面電位測定の方
法、及び、装置の概略を表す模式図を示す。101 は、複
写機等の電子写真に用いられる感光体ドラムの断面で、
静電潜像が形成されて電位変化を伴う表面102 を有して
いる。本実施の形態の装置は、少なくとも一つの電位セ
ンサ103と、これを支える支持体を兼ねるシールド104
を備えている。 【0050】図2は図1の点線で囲まれたD1部を拡大
した図であり、この図により詳しく示されるように、本
実施の形態の電位センサ103 は、該表面の法線方向(垂
直方向)に延びる棒状の検出部を備え、該表面に対向す
る面以外から誘導電流を受けないように、導体部分をシ
ールドしてあることを特徴としている。 【0051】図2に示されるように、電位センサ103 の
検出部は、導線105 により回路要素106 に接続されてい
る。また、電位センサ103 は、被測定面と対向する面以
外の導体部分は、絶縁体108 を介してシールド104 によ
ってシールドされている。 【0052】シールド104 は、棒状の検出部の感光体表
面に対向する面の周囲を囲むような筒状部材であり、そ
の端面は検出部の感光体表面に対向する面と略同一位置
に設定されている。 【0053】シールド無しで、表面電位の測定を行った
ところ、被測定面と対向する面以外からも信号を拾って
しまうため、極めてS/Nの悪い信号しか得られず、画
像密度の高いデジタル潜像における電位形状を測定する
に到らなかった。 【0054】電位センサ103 と表面102 との間に相対移
動が生じたとき、電位の変化量をdV、相対移動速度をdx
/dt とすると電位センサ103 には、dV/dt=(dV/dx)・(dx/
xt)に比例する誘導電流が発生する。 【0055】本実施の形態では、相対移動速度は、任意
に設定出来るため、検出した誘導電流には、表面電位の
傾きに関する情報を含んでいる。これを、積分解析する
ことにより、表面電位分布を測定することが可能とな
る。解析時に用いる積分定数は、あらかじめ分布のわか
っている表面を測定したときに、その分布を再現するよ
うに決定した。 【0056】図3、図4に実際に測定を行った結果を示
す。図3は、600dpiの走査線密度のレーザー露光装置に
より形成した1 画素(必要に応じてドットと呼ぶ)のデ
ジタル潜像の測定結果、図4は、600dpiの走査線密度の
レーザー露光装置により形成した1 ドット1 スペースの
デジタル潜像の測定結果である。 【0057】図3(a)、図4(a)は検出波形、図3
(b),図4(b)が積分解析後の波形で、電位形状を
表している。この図から明らかなように、デジタル潜像
を極めて高精度で測定することに成功した。 【0058】本実施の形態における解析法では、電位セ
ンサ103 の検出部先端の表面102 との間の相対移動方向
における幅は、測定する電位変化の幅よりも小さいこと
が必要である。 【0059】電位センサ103 は、棒状の構造を採用して
いる。この場合、電位センサ103 の検出部の被測定面と
対向する面の幅は、検出分解能を大きく左右する。基本
的に被測定面と対向する面の幅(以下検出部の幅と呼
ぶ)及び、面積は小さい方が好ましい。しかしながら検
出部の幅が小さくなると信号強度が低下するため、下限
がある。このため、検出部の幅は、1 〜500 μm、好ま
しくは10〜100 μmであることが望ましい。 【0060】本実施の形態における検出信号、即ち、誘
導電流は、前述のように相対移動速度に比例している。
相対移動速度を速くすることで、信号強度が増大し、S/
N の良い信号を得ること出来る。しかしながら、速くし
すぎると、接続している回路要素等に起因する時定数の
影響によりかえってS/N が悪くなる場合が生じる。この
ため、相対移動速度は、10〜10000mm/sec の範囲内であ
ることが好ましい。 【0061】また、相対移動中に電位センサ103 と被測
定表面との間の間隔が変化することは、あまり好ましく
ない。このため、本実施の形態では、電位センサ103 と
被測定表面の間隔を一定に保つ手段が設けられている。 【0062】これは、種々の様々な手段によって達成す
ることが出来る。例えば、コロやスペーサーを用いて、
メカ的に一定間隔を保つ機構を設けたり、レーザー隙間
センサや渦電流変位センサを用いて、間隔をモニター
し、常に一定間隔を保つようにモーター等で制御を行う
方法などが挙げられる。 【0063】更に、間隔の設定値は測定精度に、影響を
与える。表面の電位分布を測定するためには、間隔は小
さい方が望ましい。しかし、あまり間隔を小さくしすぎ
ると、電位センサ103 と表面の間に放電が起こり、電界
が乱れてしまう場合が生じる。このため、電位センサ10
3 と被測定表面との間隔は、10〜300 μmの範囲内であ
ることが好ましい。 【0064】上述の測定法では、1 つの電位センサ103
からの信号では、相対移動方向における一次元の電位分
布を得ることができる。本実施の形態では、更に、複数
の電位センサ103 を配備することにより測定する表面の
2 次元の電位分布を測定することが可能である。 【0065】これら複数の電極は、相対移動方向を横切
る方向、即ち、図1〜図2に示す装置において、感光体
ドラムの軸方向、即ち、図にほぼ垂直方向に並べて配備
される。各電位センサ103 の並べかたは、一列に並べた
り、また、感光体ドラムの周方向に重なりかつ軸方向に
所定寸法ずつずらして並べることで、静電潜像の感光体
ドラムの軸方向の所定位置における電位分布が得られ
る。 【0066】そして、各電位センサにより測定された電
位分布を重ねるように合成することにより、3次元的な
電位分布を得ることも可能である。 【0067】尚、電位センサの感光体ドラムの軸方向の
ずらし量は、例えば10μm程度に設定することも可能
である。また、それぞれの電位センサは、感光体ドラム
の表面からの距離が等しくなるように設定することで、
各電位センサの出力補正を容易に行えるようにすること
も良い。 【0068】感光体の材料として、アモルファスシリコ
ン系感光体は表面硬度が高く、可視光領域のみならず、
半導体レーザー(770 nm〜800 nm)等の長波長光に
も高い感度を有し、しかも繰返し使用よる劣化も殆ど認
められない等、ハロゲンランプを光源とする高速複写機
や前記半導体レーザーを用いたデジタル複写機・LBP
(レーザービームプリンター)などの電子写真装置用感
光体として評価されて使用されている。 【0069】こうしたa−Si感光体を用いた電子写真
装置ならびに画像形成プロセスは概略以下のとおりであ
る。 【0070】図5はa−Si感光体を用いた従来の電子
写真装置の画像形成プロセスを示す概略図であって、X
方向に回転する紙面に垂直方向の回転円筒状のアモルフ
ァスシリコン感光体1801の周辺には該感光体に近接して
主帯電器1802、画像形成光線1803、現像器1804、転写紙
給送系1810、転写・分離帯電器1812、クリーニング装置
1805、主除電光源1806、搬送系1813などが配設してあ
る。 【0071】感光体1801は主帯電器1802によって一様に
帯電され、これに原稿の情報を有した画像形成光線1803
を照射する事によって、感光体1801上に静電潜像が形成
される。該潜像は現像器1804からトナーが供給されて可
視像、すなわち、トナー像となる。 【0072】一方、転写材Pは転写紙通路1811、レジス
トローラ1809よりなる転写紙供給系1810を通って、感光
体1801方向へと供給され、転写帯電器1812と感光体1801
との間隙において、背面からトナーとは反対極性の電界
を与えられ、これによって、感光体表面のトナー像は転
写材Pに転移する。 【0073】分離された転写材Pは、転写紙給送系1813
を通って定着装置(図示せず)に至って装置外に排出さ
れる。 【0074】尚、転写部位において転写に寄与せず感光
体表面に残る残留トナーは、クリーナー1805に至りクリ
ーニングブレード1807によってクリーニングされ、クリ
ーニングにより更新された感光体1801は、更に主除電光
源1806から除電光を与えられて再び次の画像形成プロセ
スに供せられる。 【0075】電子写真方法及び装置において、感光体に
おける感光層を形成する光導電材料としては、高感度
で、SN比〔光電流(Ip )/暗電流(Id )〕が高
く、照射する電磁波のスペクトル特性に適合した吸収ス
ペクトルを有すること、光応答性が早く、所望の暗抵抗
値を有すること、使用時において人体に対して無害であ
ること、等の特性が要求される。特に、事務機としてオ
フィスで使用される画像形成装置内に組み込まれる画像
形成装置用感光体の場合には、上記の使用時における無
公害性は重要な点である。この様な点に優れた性質を示
す光導電材料に水素化アモルファスシリコン(以下、
「a−Si:H」と表記する)があり、例えば、特公昭
60−35059 号公報には画像形成装置用感光体としての応
用が記載されている。 【0076】a−Si:Hを用いた画像形成装置用感光
体は、一般的には、導電性支持体を50℃〜400 ℃に加熱
し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオ
ンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズ
マCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層
を形成する。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原
料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放
電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成す
る方法が好適なものとして実用に付されている。 【0077】また、特開昭54−83746 号公報において
は、導電性支持体と、ハロゲン原子を構成要素として含
むa−Si(以下、「a−Si:X」と表記する)光導
電層からなる画像形成装置用感光体が提案されている。
当該公報においては、a−Siにハロゲン原子を1 乃至
40原子%含有させることにより、耐熱性が高く、画像形
成装置用感光体の光導電層として良好な電気的、光学的
特性を得ることができるとしている。 【0078】また、特開昭57−11556 号公報には、a−
Si堆積膜で構成された光導電層を有する光導電部材
の、暗抵抗値、光感度、光応答性等の電気的、光学的、
光導電的特性及び耐湿性等の使用環境特性、さらには経
時的安定性について改善を図るため、シリコン原子を母
体としたアモルファス材料で構成された光導電層上に、
シリコン原子及び炭素原子を含む非光導電性のアモルフ
ァス材料で構成された表面層を設ける技術が記載されて
いる。 【0079】更に、特開昭60−67951 号公報には、アモ
ルファスシリコン、炭素、酸素及び弗素を含有してなる
透光絶縁性オーバーコート層を積層する感光体について
の技術が記載され、特開昭62−168161号公報には、表面
層として、シリコン原子と炭素原子と41〜70原子%の水
素原子を構成要素として含む非晶質材料を用いる技術が
記載されている。 【0080】更に、特開昭60−67951 号公報には、アモ
ルファスシリコン、炭素、酸素及び弗素を含有してなる
透光絶縁性オーバーコート層を積層する感光体について
の技術が記載され、 特開昭62−168161号公報には、表
面層として、シリコン原子と炭素原子と41〜70原子%の
水素原子を構成要素として含む非晶質材料を用いる技術
が記載されている。 【0081】さらに、特開昭57−158650号公報には、水
素を10〜40原子% 含有し、赤外吸収スペクトルの2100cm
-1と2000cm-1の吸収ピークの吸収係数比が0.2 〜1.7 で
あるa−Si:Hを光導電層に用いることにより高感度
で高抵抗な画像形成装置用感光体が得られることが記載
されている。 【0082】一方、特開昭60−95551 号公報には、アモ
ルファスシリコン感光体の画像品質向上のために、感光
体表面近傍の温度を30乃至40℃に維持して帯電、露光、
現像および転写といった画像形成行程を行うことによ
り、感光体表面での水分の吸着による表面抵抗の低下と
それに伴って発生する画像流れを防止する技術が開示さ
れている。 【0083】これらの技術により、画像形成装置用感光
体の電気的、光学的、光導電的特性及び使用環境特性が
向上し、それに伴って画像品質も向上してきた。 【0084】図6は、本実施の形態の画像形成装置用感
光体の層構成を説明するための模式的構成図である。 【0085】図6(a)に示す画像形成装置用感光体11
00は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102
が設けられている。該感光層1102はa−Si:H、Xか
らなり光導電性を有する光導電層1103で構成されてい
る。 【0086】図6(b)は、本実施の形態の画像形成装
置用感光体の他の層構成を説明するための模式的構成図
である。図6(b)に示す画像形成装置用感光体1100
は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層102 が
設けられている。該感光層1102はa−Si:H,Xから
なり光導電性を有する光導電層1103と、アモルファスシ
リコン系表面層1104とから構成されている。 【0087】図6(c)は、本実施の形態の画像形成装
置用感光体の他の層構成を説明するための模式的構成図
である。図6(c)に示す画像形成装置用感光体1100
は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102が
設けられている。該感光層1102はa−Si:H,Xから
なり光導電性を有する光導電層1103と、アモルファスシ
リコン系表面層1104と、アモルファスシリコン系電荷注
入阻止層1105とから構成されている。 【0088】図6(d)は、本実施の形態の画像形成装
置用感光体のさらに他の層構成を説明するための模式的
構成図である。図6(d)に示す画像形成装置用感光体
1100は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層11
02が設けられている。該感光層1102は光導電層1103を構
成するa−Si:H,Xからなる電荷発生層1106ならび
に電荷輸送層1107と、アモルファスシリコン系表面層11
04とから構成されている。 【0089】(支持体)本実施の形態において使用され
る支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよ
い。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、
In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金
属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げら
れる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボ
ネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂の
フィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶
縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導
電処理した支持体も用いることができる。 【0090】本実施の形態に於いて使用される支持体11
01の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板
状無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通
りの画像形成装置用感光体1100を形成し得るように適宜
決定するが、画像形成装置用感光体1101としての可撓性
が要求される場合には、支持体1101としての機能が充分
発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。
しかしながら、支持体1101は製造上および取り扱い上、
機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。 【0091】特にレーザー光などの可干渉性光を用いて
像記録を行う場合には、可視画像において現われる、い
わゆる干渉縞模様による画像不良をより効果適に解消す
るために、帯電キャリアの減少が実質的にない範囲で支
持体1101の表面に凹凸を設けてもよい。支持体1101の表
面に設けられる凹凸は、特開昭60−168156号公報、同60
−178457号公報、同60−225854号公報等に記載された公
知の方法により作成される。 【0092】また、レーザー光などの可干渉光を用いた
場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
る別の方法として、帯電キャリアの減少が実質的にない
範囲で支持体1101の表面に複数の球状痕跡窪みによる凹
凸形状を設けてもよい。即ち、支持体1101の表面が画像
形成装置用感光体1100に要求される解像力よりも微少な
凹凸を有し、しかも該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによ
るものである。支持体1101の表面に設けられる複数の球
状痕跡窪みによる凹凸は、特開昭61−231561号公報に記
載された公知の方法により作成される。 【0093】又、レーザー光等の可干渉光を用いた場合
の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消するさ
らに別の方法として、感光層1102内、或いは該層1102の
下側に光吸収層等の干渉防止層或いは領域を設けても良
い。 【0094】(光導電層)本実施の形態に於いて、その
目的を効果的に達成するために支持体1101上、必要に応
じて下引き層( 不図示) 上に形成され、感光層1102の一
部を構成する光導電層1103は真空堆積膜形成方法によっ
て、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーターの
数値条件が設定されて作成される。具体的には、例えば
グロー放電法(低周波CVD法、高周波CVD法または
マイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、あるいは直
流放電CVD法等)、スパッタリング法、真空蒸着法、
イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法など
の数々の薄膜堆積法によって形成することができる。こ
れらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投資下の負荷
程度、製造規模、作成される画像形成装置用感光体に所
望される特性等の要因によって適宜選択されて採用され
るが、所望の特性を有する画像形成装置用感光体を製造
するに当たっての条件の制御が比較的容易であることか
らしてグロー放電法、特にRF帯またはVHF帯の電源
周波数を用いた高周波グロー放電法が好適である。 【0095】グロー放電法によって光導電層1103を形成
するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得
るH供給用の原料ガスまたは/及びハロゲン原子(X)
を供給し得るX供給用の原料ガスを、内部が減圧にし得
る反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反応容器
内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設
置されてある所定の支持体1101上にa−Si:H,Xか
らなる層を形成すればよい。 【0096】また、本実施の形態において光導電層1103
中に水素原子または/及びハロゲン原子が含有されるこ
とが必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補
償し、層品質の向上、特に光導電性および電荷保持特性
を向上させるために必須不可欠であるからである。よっ
て水素原子またはハロゲン原子の含有量、または水素原
子とハロゲン原子の和の量はシリコン原子と水素原子ま
たは/及びハロゲン原子の和に対して10〜30原子%、よ
り好ましくは15〜25原子%とされるのが望ましい。 【0097】本実施の形態において使用されるSi供給
用ガスとなり得る物質としては、SiH4 、Si2 H6
、Si3 H8 、Si4 H10等のガス状態の、またはガ
ス化し得る水素化珪素(シラン類)が有効に使用される
ものとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、S
i供給効率の良さ等の点でSiH4 、Si2 H6 が好ま
しいものとして挙げられる。 【0098】そして、形成される光導電層1103中に水素
原子を構造的に導入し、水素原子の導入割合の制御をい
っそう容易になるように図り、本実施の形態の目的を達
成する膜特性を得るために、これらのガスに更にH2 お
よび/またはHeあるいは水素原子を含む珪素化合物の
ガスも所望量混合して層形成することが必要である。ま
た、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数種混
合しても差し支えないものである。 【0099】また本実施の形態において使用されるハロ
ゲン原子供給用の原料ガスとして有効なのは、たとえば
ハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンをふくむハロゲ
ン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガ
ス状のまたはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙
げられる。また、さらにはシリコン原子とハロゲン原子
とを構成要素とするガス状のまたはガス化し得る、ハロ
ゲン原子を含む水素化珪素化合物も有効なものとして挙
げることができる。本実施の形態に於て好適に使用し得
るハロゲン化合物としては、具体的には弗素ガス(F2
)、BrF、ClF、ClF3 、BrF3 、BrF5
、IF3 、IF7 等のハロゲン間化合物を挙げること
ができる。ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハ
ロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的
には、たとえばSiF4 、Si2 F6等の弗化珪素が好
ましいものとして挙げることができる。 【0100】光導電層1103中に含有される水素原子また
は/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持
体1101の温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含
有させるために使用される原料物質の反応容器内へ導入
する量、放電電力等を制御すればよい。 【0101】本実施の形態においては、光導電層1103に
は必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させること
が好ましい。伝導性を制御する原子は、光導電層1103中
に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良いし、
あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している
部分があってもよい。 【0102】前記伝導性を制御する原子としては、半導
体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、
p型伝導特性を与える周期律表3b族に属する原子(以
後「第3b族原子」と略記する)またはn型伝導特性を
与える周期律表5b族に属する原子(以後「第5b族原
子」と略記する)を用いることができる。 【0103】第3b族原子としては、具体的には、硼素
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イ
ンジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に
B、Al、Gaが好適である。第5b族原子としては、
具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(S
b)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適
である。 【0104】光導電層1103に含有される伝導性を制御す
る原子の含有量としては、好ましくは1 ×10-2〜1 ×10
4 原子ppm、より好ましくは5 ×10-2〜5 ×103 原子
ppm、最適には1 ×10-1〜1 ×103 原子ppmとされ
るのが望ましい。 【0105】伝導性を制御する原子、たとえば、第3b
族原子あるいは第5b族原子を構造的に導入するには、
層形成の際に、第3b族原子導入用の原料物質あるいは
第5b族原子導入用の原料物質をガス状態で反応容器中
に、光導電層1103を形成するための他のガスとともに導
入してやればよい。第3b族原子導入用の原料物質ある
いは第5b族原子導入用の原料物質となり得るものとし
ては、常温常圧でガス状のまたは、少なくとも層形成条
件下で容易にガス化し得るものが採用されるのが望まし
い。 【0106】そのような第3b族原子導入用の原料物質
として具体的には、硼素原子導入用としては、B2 H6
、B4 H10、B5 9 、B5 H11、B6 H10、B6 H1
2、B6H14等の水素化硼素、BF3 、BCl3 、BBr
3 等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、AlC
l3 、GaCl3 、Ga(CH3 )3 、InCl3 、T
lCl3 等も挙げることができる。 【0107】第5b族原子導入用の原料物質として有効
に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3 、P
2 H4 等の水素化燐、PH4 I、PF3 、PF5 、PC
l3、PCl5 、PBr3 、PBr5 、PI3 等のハロ
ゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3 、AsF3 、
AsCl3 、AsBr3 、AsF5 、SbH3 、SbF
3 、SbF5 、SbCl3 、SbCl5 、BiH3 、B
iCl3 、BiBr3等も第3b族原子導入用の出発物
質の有効なものとして挙げることができる。 【0108】また、これらの伝導性を制御する原子導入
用の原料物質を必要に応じてH2 および/またはHeに
より希釈して使用してもよい。 【0109】さらに本実施の形態においては、光導電層
1103に炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素
原子を含有させることも有効である。炭素原子及び/ま
たは酸素原子/及びまたは窒素原子の含有量はシリコン
原子、炭素原子、酸素原子及び窒素原子の和に対して好
ましくは1 ×10-5〜1010原子%、より好ましくは1 ×10
-4〜108 原子%、最適には1 ×10-3〜105 原子%が望ま
しい。炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素
原子は、光導電層中に万遍なく均一に含有されても良い
し、光導電層の層厚方向に含有量が変化するような不均
一な分布をもたせた部分があっても良い。 【0110】本実施の形態において、光導電層1103の層
厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果
等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは
20〜50μm、より好ましくは23〜45μm、最適には25〜
40μmとされるのが望ましい。 【0111】本実施の形態の目的を達成し、所望の膜特
性を有する光導電層1103を形成するには、Si供給用の
ガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電
電力ならびに支持体温度を適宜設定することが必要であ
る。 【0112】希釈ガスとして使用するH2 および/また
はHeの流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選
択されるが、Si供給用ガスに対しH2 および/または
Heを、通常の場合3 〜20倍、好ましくは4 〜15倍、最
適には5 〜10倍の範囲に制御することが望ましい。 【0113】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1 ×10
-4〜1010Torr、好ましくは5 ×10-4〜105 Tor
r、最適には1 ×10-3〜101 Torrとするのが好まし
い。 【0114】放電電力もまた同様に層設計にしたがって
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量
に対する放電電力を、通常の場合2 〜7 倍、好ましくは
2.5〜6 倍、最適には3 〜5 倍の範囲に設定することが
望ましい。 【0115】さらに、支持体1101の温度は、層設計にし
たがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好
ましくは200 〜350 ℃、より好ましくは230 〜330 ℃、
最適には250 〜310 ℃とするのが望ましい。 【0116】本実施の形態においては、光導電層を形成
するための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲とし
て前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に
別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感
光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最
適値を決めるのが望ましい。 【0117】(表面層)本実施の形態においては、上述
のようにして支持体1101上に形成された光導電層1103の
上に、更にアモルファスシリコン系の表面層1104を形成
することが好ましい。この表面層1104は自由表面1106を
有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧
性、使用環境特性、耐久性において本実施の形態の目的
を達成するために設けられる。 【0118】又、本実施の形態においては、感光層1102
を構成する光導電層1103と表面層1104とを形成する非晶
質材料の各々がシリコン原子という共通の構成要素を有
しているので、積層界面において化学的な安定性の確保
が十分成されている。 【0119】表面層1104は、アモルファスシリコン系の
材料であればいれずの材質でも可能であるが、例えば、
水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有
し、更に炭素原子を含有するアモルファスシリコン(以
下「a−SiC:H,X」と表記する)、水素原子
(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に
酸素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a−
SiO:H,X」と表記する)、水素原子(H)及び/
またはハロゲン原子(X)を含有し、更に窒素原子を含
有するアモルファスシリコン(以下「a−SiN:H,
X」と表記する)、水素原子(H)及び/またはハロゲ
ン原子(X)を含有し、更に炭素原子、酸素原子、窒素
原子の少なくとも一つを含有するアモルファスシリコン
(以下「a−SiCON:H,X」と表記する)等の材
料が好適に用いられる。 【0120】本実施の形態に於いて、その目的を効果的
に達成するために、表面層1104は真空堆積膜形成方法に
よって、所望特性が得られるように適宜成膜パラメータ
ーの数値条件が設定されて作成される。具体的には、例
えばグロー放電法(低周波CVD法、高周波CVD法ま
たはマイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、あるい
は直流放電CVD法等)、スパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法
などの数々の薄膜堆積法によって形成することができ
る。これらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投資下
の負荷程度、製造規模、作成される画像形成装置用感光
体に所望される特性等の要因によって適宜選択されて採
用されるが、感光体の生産性から光導電層と同等の堆積
法によることが好ましい。 【0121】例えば、グロー放電法によってa−Si
C:H,Xよりなる表面層1104を形成するには、基本的
にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原
料ガスと、炭素原子(C)を供給し得るC供給用の原料
ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガ
スまたは/及びハロゲン原子(X)を供給し得るX供給
用の原料ガスを、内部を減圧にし得る反応容器内に所望
のガス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電を生
起させ、あらかじめ所定の位置に設置された光導電層11
03を形成した支持体1101上にa−SiC:H,Xからな
る層を形成すればよい。 【0122】本実施の形態に於いて用いる表面層の材質
としてはシリコンを含有するアモルファス材料ならば何
れでも良いが、炭素、窒素、酸素より選ばれた元素を少
なくとも1 つ含むシリコン原子との化合物が好ましく、
特にa−SiCを主成分としたものが好ましい。 【0123】表面層をa−SiCを主成分として構成す
る場合の炭素量は、シリコン原子と炭素原子の和に対し
て30%から90%の範囲が好ましい。 【0124】また、本実施の形態において表面層1104中
に水素原子または/及びハロゲン原子が含有されること
が必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償
し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特
性を向上させるために必須不可欠である。水素含有量
は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子%、
好適には35〜65原子%、最適には40〜60原子%とするの
が望ましい。また、弗素原子の含有量として、通常の場
合は0.01〜15原子%、好適には0.1 〜10原子%、最適に
は0.6 〜4 原子%とされるのが望ましい。 【0125】これらの水素及び/または弗素含有量の範
囲内で形成される感光体は、実際面に於いて従来にない
格段に優れたものとして充分適用させ得るものである。
すなわち、表面層内に存在する欠陥(主にシリコン原子
や炭素原子のダングリングボンド)は画像形成装置用感
光体としての特性に悪影響を及ぼすことが知られてい
る。例えば自由表面から光導電層への電荷の注入による
帯電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度のもとで表
面構造が変化することによる帯電特性の変動、更にコロ
ナ帯電時や光照射時に光導電層により表面層に電荷が注
入され、前記表面層内の欠陥に電荷がトラップされるこ
とにより繰り返し使用時の残像現象の発生等がこの悪影
響として挙げられる。 【0126】しかしながら表面層内の水素含有量を30原
子%以上に制御することで表面層内の欠陥が大幅に減少
し、その結果、従来に比べて電気的特性面及び高速連続
使用性において飛躍的な向上を図ることができる。 【0127】一方、前記表面層中の水素含有量が71原子
%以上になると表面層の硬度が低下するために、繰り返
し使用に耐えられなくなる。従って、表面層中の水素含
有量を前記の範囲内に制御することが格段に優れた所望
の電子写真特性を得る上で非常に重要な因子の1 つであ
る。表面層中の水素含有量は、H2 ガスの流量、支持体
温度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。 【0128】また、表面層中の弗素含有量を0.01原子%
以上の範囲に制御することで表面層内のシリコン原子と
炭素原子の結合の発生をより効果的に達成することが可
能となる。さらに、表面層中の弗素原子の働きとして、
コロナ等のダメージによるシリコン原子と炭素原子の結
合の切断を効果的に防止することができる。 【0129】一方、表面層中の弗素含有量が15原子%を
超えると表面層内のシリコン原子と炭素原子の結合の発
生の効果およびシリコン原子と炭素原子の結合の切断を
防止する効果がほとんど認められなくなる。さらに、過
剰の弗素原子が表面層中のキャリアの走行性を阻害する
ため、残留電位や画像メモリーが顕著に認められてく
る。従って、表面層中の弗素含有量を前記範囲内に制御
することが所望の電子写真特性を得る上で重要な因子の
一つである。表面層中の弗素含有量は、水素含有量と同
様にH2 ガスの流量、支持体温度、放電パワー、ガス圧
等によって制御し得る。 【0130】本実施の形態の表面層の形成において使用
されるシリコン(Si)供給用ガスとなり得る物質とし
ては、SiH4 、Si2 6 、Si3 H8 、Si4 H10等
のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン
類)が有効に使用されるものとして挙げられ、更に層作
成時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSi
H4 、Si2 H6 が好ましいものとして挙げられる。ま
た、これらのSi供給用の原料ガスを必要に応じてH2
、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用して
もよい。 【0131】炭素供給用ガスとなり得る物質としては、
CH4 、C2 H6 、C3 H8 、C4H10等のガス状態
の、またはガス化し得る炭化水素が有効に使用されるも
のとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si
供給効率の良さ等の点でCH4、C2 H6 が好ましいも
のとして挙げられる。また、これらのC供給用の原料ガ
スを必要に応じてH2 、He、Ar、Ne等のガスによ
り希釈して使用してもよい。 【0132】窒素または酸素供給用ガスとなり得る物質
としては、NH3 、NO、N2 O、NO2 、H2 O、O
2 、CO、CO2 N2 等のガス状態の、またはガス化し
得る化合物が有効に使用されるものとして挙げられる。
また、これらの窒素、酸素供給用の原料ガスを必要に応
じてH2 、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使
用してもよい。 【0133】また、形成される表面層1104中に導入され
る水素原子の導入割合の制御をいっそう容易になるよう
に図るために、これらのガスに更に水素ガスまたは水素
原子を含む珪素化合物のガスも所望量混合して層形成す
ることが好ましい。また、各ガスは単独種のみでなく所
定の混合比で複数種混合しても差し支えないものであ
る。 【0134】ハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効
なのは、たとえばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲ
ンをふくむハロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシ
ラン誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲン化
合物が好ましく挙げられる。また、さらにはシリコン原
子とハロゲン原子とを構成要素とするガス状のまたはガ
ス化し得る、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物も有
効なものとして挙げることができる。本実施の形態に於
て好適に使用し得るハロゲン化合物としては、具体的に
は弗素ガス(F2 )、BrF、ClF、ClF3 、Br
F3 、BrF5、IF3 、IF7 等のハロゲン間化合物
を挙げることができる。ハロゲン原子を含む珪素化合
物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体と
しては、具体的には、たとえばSiF4 、Si2 F6 等
の弗化珪素が好ましいものとして挙げることができる。 【0135】表面層1104中に含有される水素原子または
/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持体
1101の温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含有
させるために使用される原料物質の反応容器内へ導入す
る量、放電電力等を制御すればよい。 【0136】炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子は、表面層中に万遍なく均一に含有されても
良いし、表面層の層厚方向に含有量が変化するような不
均一な分布をもたせた部分があっても良い。 【0137】さらに本実施の形態においては、表面層11
04には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させる
ことが好ましい。伝導性を制御する原子は、表面層1104
中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良い
し、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有して
いる部分があってもよい。 【0138】前記の伝導性を制御する原子としては、半
導体分野における、いわゆる不純物を挙げることがで
き、p型伝導特性を与える周期律表第3b族原子または
n型伝導特性を与える周期律表第5b族原子を用いるこ
とができる。 【0139】第3b族原子としては、具体的には、硼素
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イ
ンジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に
B、Al、Gaが好適である。第5b族原子としては、
具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(S
b)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適
である。 【0140】表面層1104に含有される伝導性を制御する
原子の含有量としては、好ましくは1 ×10-3〜1 ×103
原子ppm、より好ましくは1 ×10-2〜5 ×102 原子p
pm、最適には1 ×10-1〜1 ×102 原子ppmとされる
のが望ましい。伝導性を制御する原子、たとえば、第3
b族原子あるいは第5b族原子を構造的に導入するに
は、層形成の際に、第3b族原子導入用の原料物質ある
いは第5b族原子導入用の原料物質をガス状態で反応容
器中に、表面層1104を形成するための他のガスとともに
導入してやればよい。第3b族原子導入用の原料物質あ
るいは第5b族原子導入用の原料物質となり得るものと
しては、常温常圧でガス状のまたは、少なくとも層形成
条件下で容易にガス化し得るものが採用されるのが望ま
しい。 【0141】そのような第3b族原子導入用の原料物質
として具体的には、硼素原子導入用としては、B2 H6
、B4 H10、B5 H9 、B5 H11、B6 H10、B6 H1
2、B6 H14等の水素化硼素、BF3 、BCl3 、BB
r3 等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、Al
Cl3 、GaCl3 、Ga(CH3 )3 、InCl3 、
TlCl3 等も挙げることができる。 【0142】第5b族原子導入用の原料物質として、有
効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3 、
P2 H4 等の水素化燐、PH4 I、PF3 、PF5 、P
Cl3 、PCl5 、PBr3 、PBr5 、PI3 等のハ
ロゲン化燐が挙げられる。 【0143】この他、AsH3 、AsF3 、AsCl3
、AsBr3 、AsF5 、SbH3、SbF3 、SbF
5 、SbCl3 、SbCl5 、BiH3 、BiCl3 、
BiBr3 等も第5b族原子導入用の出発物質の有効な
ものとして挙げることができる。 【0144】また、これらの伝導性を制御する原子導入
用の原料物質を必要に応じてH2 、He、Ar、Ne等
のガスにより希釈して使用してもよい。 【0145】本実施の形態に於ける表面層1104の層厚と
しては、通常0.01〜3 μm、好適には0.05〜2 μm、最
適には0.1 〜1 μmとされるのが望ましい。層厚が0.01
μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により
表面層が失われてしまい、3μmを越えると残留電位の
増加等の電子写真特性の低下がみられる。 【0146】本実施の形態による表面層1104は、その要
求される特性が所望通りに与えられるように注意深く形
成される。即ち、Si、C及び/またはN及び/または
O、H及び/またはXを構成要素とする物質はその形成
条件によって構造的には結晶からアモルファスまでの形
態を取り、電気物性的には導電性から半導体性、絶縁性
までの間の性質を、又、光導電的性質から非光導電的性
質までの間の性質を各々示すので、本実施の形態におい
ては、目的に応じた所望の特性を有する化合物が形成さ
れる様に、所望に従ってその形成条件の選択が厳密にな
される。 【0147】例えば、表面層1104を耐圧性の向上を主な
目的として設けるには、使用環境に於いて電気絶縁性的
挙動の顕著な非単結晶材料として作成される。 【0148】又、連続繰り返し使用特性や使用環境特性
の向上を主たる目的として表面層1104が設けられる場合
には、上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和され、照
射される光に対して有る程度の感度を有する非単結晶材
料として形成される。 【0149】更に、本実施の形態に掛る帯電機構におい
ては、表面層の低抵抗による画像流れを防止し、或いは
残留電位等の影響を防止する為に、一方では帯電効率を
良好にする為に、層作成に際して、その抵抗値を適宜に
制御する事が好ましい。 【0150】本実施の形態の目的を達成し得る特性を有
する表面層1104を形成するには、支持体1101の温度、反
応容器内のガス圧を所望にしたがって、適宜設定する必
要がある。 【0151】支持体1101の温度(Ts)は、層設計にし
たがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好
ましくは200 〜350 ℃、より好ましくは230 〜330 ℃、
最適には250 〜300 ℃とするのが望ましい。 【0152】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ま
しくは1 ×10-4〜1010Torr、より好ましくは5 ×10
-4〜105 Torr、最適には1 ×10-3〜101 Torrと
するのが好ましい。 【0153】本実施の形態においては、表面層を形成す
るための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として
前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に別
々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光
体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適
値を決めるのが望ましい。 【0154】さらに本実施の形態に於いては、光導電層
と表面層の間に、炭素原子、酸素原子、窒素原子の含有
量を表面層より減らしたブロッキング層(下部表面層)
を設けることも帯電能等の特性を更に向上させるために
は有効である。 【0155】また表面層1104と光導電層1103との間に炭
素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原子の含
有量が光導電層1103に向かって減少するように変化する
領域を設けても良い。これにより表面層と光導電層の密
着性を向上させ、界面での光の反射による干渉の影響を
より少なくすることができる。 【0156】(電荷注入阻止層)本実施の形態の画像形
成装置用感光体においては、導電性支持体と光導電層と
の間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働
きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的で
ある。すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の
帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導
電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆
の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能は発揮
されない、いわゆる極性依存性を有している。そのよう
な機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を
制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。 【0157】該層に含有される伝導性を制御する原子
は、該層中に万偏なく均一に分布されても良いし、ある
いは層厚方向には万偏なく含有されてはいるが、不均一
に分布する状態で含有している部分があってもよい。分
布濃度が不均一な場合には、支持体側に多く分布するよ
うに含有させるのが好適である。 【0158】しかしながら、いずれの場合にも支持体の
表面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく
含有されることが面内方向における特性の均一化をはか
る点からも必要である。 【0159】電荷注入阻止層に含有される伝導性を制御
する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純
物を挙げることができ、p型伝導特性を与える周期律表
第族原子またはn型伝導特性を与える周期律表第5族原
子を用いることができる。 【0160】第3族原子としては、具体的には、B(ほ
う素),Al(アルミニウム),Ga(ガリウム),I
n(インジウム),Ta(タリウム)等があり、特に
B,Al,Gaが好適である。第5族原子としては、具
体的にはP(リン),As(砒素),Sb(アンチモ
ン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好適
である。 【0161】本実施の形態において電荷注入阻止層中に
含有される伝導性を制御する原子の含有量としては、本
実施の形態の目的が効果的に達成できるように所望にし
たがって適宜決定されるが、好ましくは10〜1 ×104 原
子ppm、より好適には50〜5 ×103 原子ppm、最適
には1 ×102 〜1 ×103 原子ppmとされるのが望まし
い。 【0162】さらに、電荷注入阻止層には、炭素原子、
窒素原子及び酸素原子の少なくとも一種を含有させるこ
とによって、該電荷注入阻止層に直接接触して設けられ
る他の層との間の密着性の向上をよりいっそう図ること
ができる。 【0163】該層に含有される炭素原子または窒素原子
または酸素原子は該層中に万偏なく均一に分布されても
良いし、あるいは層厚方向には万偏なく含有されてはい
るが、不均一に分布する状態で含有している部分があっ
てもよい。しかしながら、いずれの場合にも支持体の表
面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含
有されることが面内方向における特性の均一化を図る点
からも必要である。 【0164】本実施の形態における電荷注入阻止層の全
層領域に含有される炭素原子及び/または窒素原子およ
び/または酸素原子の含有量は、本実施の形態の目的が
効果的に達成されるように適宜決定されるが、一種の場
合はその量として、二種以上の場合はその総和として、
好ましくは1 ×10-3〜50原子%、より好適には5 ×10-3
〜30原子%、最適には1 ×10-2〜10原子%とされるのが
望ましい。 【0165】また、本実施の形態における電荷注入阻止
層に含有される水素原子および/またはハロゲン原子は
層内に存在する未結合手を補償し膜質の向上に効果を奏
する。電荷注入阻止層中の水素原子またはハロゲン原子
あるいは水素原子とハロゲン原子の和の含有量は、好適
には1 〜50原子%、より好適には5 〜40原子%、最適に
は10〜30原子%とするのが望ましい。 【0166】本実施の形態において、電荷注入阻止層の
層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的
効果等の点から好ましくは0.1 〜5 μm、より好ましく
は0.3 〜4 μm、最適には0.5 〜3 μmとされるのが望
ましい。 【0167】本実施の形態において電荷注入阻止層を形
成するには、前述の光導電層を形成する方法と同様の真
空堆積法が採用される。 【0168】本実施の形態の目的を達成し得る特性を有
する電荷注入阻止層1105を形成するには、光導電層1103
と同様に、Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、反
応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体1101の温度
を適宜設定することが必要である。 【0169】希釈ガスであるH2 および/またはHeの
流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択される
が、Si供給用ガスに対しH2 および/またはHeを、
通常の場合1 〜20倍、好ましくは3 〜15倍、最適には5
〜10倍の範囲に制御することが望ましい。 【0170】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1 ×10
-4〜10Torr、好ましくは5 ×10-4〜5 Torr、最
適には1 ×10-3〜1 Torrとするのが好ましい。 【0171】放電電力もまた同様に層設計にしたがって
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量
に対する放電電力を、通常の場合1 〜7 倍、好ましくは
2 〜6 倍、最適には3 〜5 倍の範囲に設定することが望
ましい。 【0172】さらに、支持体1101の温度は、層設計にし
たがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好
ましくは200 〜350 ℃、より好ましくは230 〜330 ℃、
最適には250 〜300 ℃とするのが望ましい。 【0173】本実施の形態においては、電荷注入阻止層
を形成するための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電
力、支持体温度の望ましい数値範囲として前記した範囲
が挙げられるが、これらの層作成ファクターは通常は独
立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有
する表面層を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づ
いて各層作成ファクターの最適値を決めるのが望まし
い。 【0174】このほかに、本実施の形態の画像形成装置
用感光体においては、感光層1102の前記支持体1101側
に、少なくともアルミニウム原子、シリコン原子、水素
原子または/及びハロゲン原子が層厚方向に不均一な分
布状態で含有する層領域を有することが望ましい。 【0175】また、本実施の形態の画像形成装置用感光
体に於いては、支持体1101と光導電層1103あるいは電荷
注入阻止層1105との間の密着性の一層の向上を図る目的
で、例えば、Si3 N4 、SiO2 、SiO、あるいは
シリコン原子を母体とし、水素原子及び/またはハロゲ
ン原子と、炭素原子及び/または酸素原子及び/または
窒素原子とを含む非晶質材料等で構成される密着層を設
けても良い。更に、前述のごとく、支持体からの反射光
による干渉模様の発生を防止するための光吸収層を設け
ても良い。 【0176】次に、感光層を形成するための装置および
膜形成方法について詳述する。 【0177】図7は電源周波数としてRF帯を用いた高
周波プラズマCVD法(以後「RF−PCVD」と略記
する)による画像形成装置用感光体の製造装置の一例を
示す模式的な構成図である。図7に示す製造装置の構成
は以下の通りである。 【0178】この装置は大別すると、堆積装置(210
0)、原料ガスの供給装置(2200)、反応容器(2111)
内を減圧にするための排気装置(図示せず)から構成さ
れている。堆積装置(2100)中の反応容器(2111)内に
は円筒状支持体(2112)、支持体加熱用ヒーター(211
3)、原料ガス導入管(2114)が設置され、更に高周波
マッチングボックス(2115)が接続されている。 【0179】原料ガス供給装置(2200)は、SiH4 、
GeH4 、H2 、CH4 、B2 H6、PH3 等の原料ガ
スのボンベ(2221〜2226)とバルブ(2231〜2236,2241
〜2246,2251 〜2256)およびマスフローコントローラー
(2211〜2216)から構成され、各原料ガスのボンベはバ
ルブ(2260)を介して反応容器(2111)内のガス導入管
(2114)に接続されている。 【0180】この装置を用いた堆積膜の形成は例えば以
下のように行なうことができる。 【0181】まず、反応容器(2111)内に円筒状支持体
(2112)を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器(2111)内を排気する。続いて、支
持体加熱用ヒーター(2113)により円筒状支持体(211
2)の温度を200 ℃乃至350 の所定の温度に制御する。 【0182】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器(211
1)に流入させるには、ガスボンベのバルブ(2231〜223
7)、反応容器のリークバルブ(2117)が閉じられてい
ることを確認し、叉、流入バルブ(2241〜2246)、流出
バルブ(2251〜2256)、補助バルブ(2260)が開かれて
いることを確認して、まずメインバルブ(2118)を開い
て反応容器(2111)およびガス配管内(2116)を排気す
る。 【0183】次に真空計(2119)の読みが約5 ×10-6T
orrになった時点で補助バルブ(2260)、流出バルブ
(2251〜2256)を閉じる。 【0184】その後、ガスボンベ(2221〜2226)より各
ガスをバルブ(2231〜2236)を開いて導入し、圧力調整
器(2261〜2266)により各ガス圧を2 Kg/cm2 に調
整する。次に、流入バルブ(2241〜2246)を徐々に開け
て、各ガスをマスフローコントローラー(2211〜2216)
内に導入する。 【0185】以上のようにして成膜の準備が完了した後
以下の手順で各層の形成を行う。 【0186】円筒状支持体(2112)が所定の温度になっ
たところで流出バルブ(2251〜2256)のうちの必要なも
のおよび補助バルブ(2260)を徐々に開き、ガスボンベ
(2221〜2226)から所定のガスをガス導入管(2114)を
介して反応容器(2111)内に導入する。次にマスフロー
コントローラー(2211〜2216)によって各原料ガスが所
定の流量になるように調整する。 【0187】その際、反応容器(2111)内の圧力が1 T
orr以下の所定の圧力になるように真空計(2119)を
見ながらメインバルブ(2118)の開口を調整する。内圧
が安定したところで、周波数13.56 MHzのRF電源
(不図示)を所望の電力に設定して、高周波マッチング
ボックス(2115)を通じて反応容器(2111)内にRF電
力を導入し、グロー放電を生起させる。 【0188】この放電エネルギーによって反応容器内に
導入された原料ガスが分解され、円筒状支持体(2112)
上に所定のシリコンを主成分とする堆積膜が形成される
ところとなる。所望の膜厚の形成が行われた後、RF電
力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器へのガス
の流入を止め、堆積膜の形成を終える。 【0189】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の感光層が形成される。 【0190】それぞれの層を形成する際には必要なガス
以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うま
でもなく、また、それぞれのガスが反応容器(2111)
内、流出バルブ(2251〜2256)から反応容器(2111)に
至る配管内に残留することを避けるために、流出バルブ
(2251〜2256)を閉じ、補助バルブ(2260)を開き、さ
らにメインバルブ(2118)を全開にして系内を一旦高真
空に排気する操作を必要に応じて行う。 【0191】また、膜形成の均一化を図るために、層形
成を行なっている間は、支持体(2112)を駆動装置(不
図示)によって所定の速度で回転させることも有効であ
る。さらに、上述のガス種およびバルブ操作は各々の層
の作成条件にしたがって変更が加えられることは言うま
でもない。 【0192】次に、電源にVHF帯の周波数を用いた高
周波プラズマCVD(以後「VHF−PCVD」と略記
する)法によって形成される画像形成装置用感光体の製
造方法について説明する。 【0193】図7に示した製造装置におけるRF−PC
VD法による堆積装置(2100)を図8に示す堆積装置(310
0)に交換して原料ガス供給装置(2200)と接続することに
より、VHF−PCVD法による以下の構成の画像形成
装置用感光体製造装置を得ることができる。 【0194】この装置は大別すると、真空気密化構造を
成した減圧にし得る反応容器(3111)、原料ガスの供給装
置(2200)、および反応容器内を減圧にするための排気装
置(不図示)から構成されている。反応容器(3111)内に
は円筒状支持体(3112)、支持体加熱用ヒーター(311
3)、原料ガス導入管(3114)、電極が設置され、電極
には更に高周波マッチングボックス(3120)が接続され
ている。また、反応容器(3111)内は排気管(3121)を通じ
て不図示の拡散ポンプに接続されている。 【0195】原料ガス供給装置(2200)は、SiH4 、
GeH4 、H2 、CH4 、B2 H6、PH3 等の原料ガ
スのボンベ(2221〜2226)とバルブ(2231〜2236,2241
〜2246,2251 〜2256)およびマスフローコントローラー
(2211〜2216)から構成され、各原料ガスのボンベはバ
ルブ(2260)を介して反応容器(3111)内のガス導入管
(3114)に接続されている。また、円筒状支持体(3115)
によって取り囲まれた空間(3130)が放電空間を形成して
いる。 【0196】VHF−PCVD法によるこの装置での堆
積膜の形成は、以下のように行なうことができる。 【0197】まず、反応容器(3111)内に円筒状支持体
(3115)を設置し、駆動装置(3120)によって支持体
(3115)を回転し、不図示の排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器(3111)内を排気管(3121)を介して
排気し、反応容器(3111)内の圧力を1 ×10-7Torr以
下に調整する。続いて、支持体加熱用ヒーター(3116)
により円筒状支持体(3115)の温度を200 ℃乃至350 ℃
の所定の温度に加熱保持する。 【0198】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器(3111)
に流入させるには、ガスボンベのバルブ(2231 〜2236)
、反応容器のリークバルブ( 不図示) が閉じられてい
ることを確認し、叉、流入バルブ(2241 〜2246) 、流出
バルブ(2251 〜2256) 、補助バルブ(2260)が開かれてい
ることを確認して、まずメインバルブ( 不図示) を開い
て反応容器(3111)およびガス配管(3122)内を排気する。 【0199】次に真空計( 不図示) の読みが約5 ×10-6
Torrになった時点で補助バルブ(2260)、流出バルブ
(2251 〜2256) を閉じる。 【0200】その後、ガスボンベ(2221 〜2226) より各
ガスをバルブ(2231 〜2236) を開いて導入し、圧力調整
器(2261 〜2266) より各ガス圧を2 Kg/cm2 に調整
する。次に、流入バルブ(2241 〜2246) を徐々に開け
て、各ガスをマスフローコントローラー(2211 〜2216)
内に導入する。 【0201】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下のようにして円筒状支持体(3115)上に各層の
形成を行う。 【0202】円筒状支持体(3115)が所定の温度になった
ところで流出バルブ(2251 〜2256)のうちの必要なもの
および補助バルブ(2260)を徐々に開き、ガスボンベ(222
1 〜2226) から所定のガスをガス導入管(3117)を介して
反応容器(3111)内の放電空間(3130)に導入する。次にマ
スフローコントローラー(2211 〜2216) によって各原料
ガスが所定の流量になるように調整する。その際、放電
空間(3130)内の圧力が1 Torr以下の所定の圧力にな
るように真空計( 不図示) を見ながらメインバルブ( 不
図示) の開口を調整する。 【0203】圧力が安定したところで、周波数500 MH
zのVHF電源(不図示)を所望の電力に設定して、マ
ッチングボックス(3120)を通じて放電空間(3130)に
VHF電力を導入し、グロー放電を生起させる。かくし
て支持体(3115)により取り囲まれた放電空間(3130)にお
いて、導入された原料ガスは、放電エネルギーにより励
起されて解離し、円筒状支持体(3115)上に所定の堆積膜
が形成される。この時、層形成の均一化を図るため支持
体回転用モーター(3120)によって、所望の回転速度で回
転させる。 【0204】所望の膜厚の形成が行われた後、VHF電
力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器へのガス
の流入を止め、堆積膜の形成を終える。 【0205】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の感光層が形成される。 【0206】それぞれの層を形成する際には必要なガス
以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うま
でもなく、また、それぞれのガスが反応容器(3111)内、
流出バルブ(2251 〜2256) から反応容器(3111)に至る配
管内に残留することを避けるために、流出バルブ(2251
〜2256) を閉じ、補助バルブ(2260)を開き、さらにメイ
ンバルブ( 不図示) を全開にして系内を一旦高真空に排
気する操作を必要に応じて行う。 【0207】上述のガス種およびバルブ操作は各々の層
の作成条件にしたがって変更が加えられることは言うま
でもない。 【0208】いずれの方法においても、堆積膜形成時の
支持体温度は、特に200 ℃以上350℃以下、好ましくは2
30 ℃以上330 ℃以下、より好ましくは250 ℃以上300
℃以下が好ましい。 【0209】支持体の加熱方法は、真空仕様である発熱
体であればよく、より具体的にはシース状ヒーターの巻
き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒーター等
の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の
熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手
段による発熱体等が挙げられる。加熱手段の表面材質
は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属
類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用すること
ができる。 【0210】それ以外にも、反応容器以外に加熱専用の
容器を設け、加熱した後、反応容器内に真空中で支持体
を搬送する等の方法が用いられる。 【0211】また、特にVHF−PCVD法において、
放電空間の圧力として、好ましくは1 mTorr以上50
0 mTorr以下、より好ましくは3 mTorr以上30
0 mTorr以下、最も好ましくは5 mTorr以上10
0 mTorr以下に設定することが望ましい。 【0212】VHF−PCVD法において放電空間に設
けられる電極の大きさ及び形状は、放電を乱さないなら
ばいずれのものでも良いが、実用上は直径1 mm以上10
cm以下の円筒状が好ましい。この時、電極の長さも、
支持体に電界が均一にかかる長さであれば任意に設定で
きる。 【0213】電極の材質としては、表面が導電性となる
ものならばいずれのものでも良く、例えば、ステンレ
ス, Al, Cr, Mo, Au, In, Nb, Te, V,
Ti,Pt, Pb, Fe等の金属、これらの合金または
表面を導電処理したガラス、セラミック、プラスチック
等が通常使用される。 【0214】以上述べてきた手段及び作用を単独、組み
合わせで用いる事により、優れた効果を引き出す事が可
能である。 【0215】そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、
電位形状を測定することを可能にし、電位センサの検出
部と感光体表面との距離が10μであるとき、1 画素分の
電位形状が、1/e2半値幅で50μ以下、深さ100v以上であ
り、現像剤の帯電量が5~10μC /gであることであるこ
とにより、十分な濃度を確保しつつ、カブリがなく、高
密度ドットで形成される画像情報を忠実に再現する高画
質な電子写真装置を得ることが可能となり、また、測定
された電位形状に応じて、現像工程における現像剤の帯
電量を制御することにより、十分な濃度を確保しつつ、
カブリがなく、高密度ドットで形成される画像情報を忠
実に再現する高画質で、トータル性能に優れた電子写真
方法および電子写真装置を提供することが可能になると
いった結論に至った。 【0216】次に現像剤の帯電量の制御方法について述
べる。まず、代表的な現像手段である磁性1 成分現像に
ついて簡単に説明する。 【0217】図9において、現像スリーブ1901の略右半
周面は現像剤(以下、必要に応じてトナーと称す)容器
1902内のトナー溜りに常時接触していて、その現像スリ
ー部面近傍のトナーが現像スリーブ面の磁性トナー層が
規制部材としてのドクターブレード1904の位置を通過す
る過程で各部略均一厚さの薄層磁性トナーT1として整層
化される。 【0218】磁性トナーの帯電は主として現像スリーブ
1901の回転に伴うスリーブ面とその近傍のトナー溜りの
磁性トナーとの摩擦接触によりなされ、現像スリーブ19
01上の上記磁性トナー薄層面は現像スリーブの回転に伴
い潜像保持体1905側へ回転し、潜像保持体1905と現像ス
リーブ1901の最接近部である現像領域部A を通過する。 【0219】この通過過程で現像スリーブ1901面側の磁
性トナー薄層の磁性トナーが潜像保持体1905と現像スリ
ーブ1901間に印加した、直流と交流を重畳した電界によ
り飛翔し、現像領域部A の潜像保持体1905面と現像スリ
ーブ1901面との間(間隙α)を往復運動する。最終的に
は現像スリーブ1901側の磁性トナーが潜像保持体1905面
の表面の電位パターンに応じて選択的に移行付着してト
ナー像T2が順次形成される。 【0220】現像領域部A を通過して、磁性トナーが選
択的に消費された現像スリーブ面はホッパ1902のトナー
溜りへ再回転することにより磁性トナーの再供給を受
け、現像領域部A へ現像スリーブ1901の磁性トナー薄層
T1面が移送され、繰り返し現像工程が行われる。 【0221】ドクターブレード1904は、スリーブと一定
の間隙をおいて配置される金属ブレード、磁性ブレード
が用いられる。 【0222】トナー薄層化規制部材としてドクターブレ
ードの代りに、金属、樹脂、セラミックなどを用いた剛
体ローラーやスリーブを用いてもよく、内部に磁気発生
手段を入れてもよい。また、磁性1 成分現像法、非磁性
1 成分現像法においては、ドクターブレードとしてスリ
ーブ表面に弾性力で当接する弾性ブレードが用いられ
る。トナー薄層化規制部材としてドクターブレードの代
りに弾性体ローラーを用いてもよい。 【0223】弾性ブレード、弾性ローラーとしては、シ
リコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性体、
ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂弾性体、ス
テンレス、鋼の如き金属弾性体が使用できる。また、そ
れらの複合体であっても使用できる。好ましくはゴム弾
性体が良い。 【0224】また、弾性ブレード、弾性ローラーの材質
は、トナー担持体上のトナーの帯電に大きく関与する。
そのため、弾性体中に、有機物、無機物を添加してもよ
く、溶融混合させてもよいし、分散させてもよい。たと
えば、金属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素同素
体、ウィスカー、無機繊維、染料、顔料、界面活性剤な
どがある。 【0225】更に、ゴム、合成樹脂、金属弾性体に、ト
ナーの帯電性をコントロールする目的で、樹脂、ゴム、
金属酸化物、金属などの物質をスリーブ当接部分にあた
るように付けたものを用いてもよい。弾性体、トナー担
持体に耐久性が要求される場合には、金属弾性体に樹
脂、ゴムをスリーブ当接部にあたるように貼り合わせる
ものが好ましい。 【0226】トナーが負帯電性である場合には、ウレタ
ンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミド、ナイロンや正極性
に帯電しやすいものが好ましい。トナーが正帯電性であ
る場合には、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、シリコーン
ゴム、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂
(例えばテフロン樹脂)、ポリイミド樹脂や負極性に帯
電しやすいものが好ましい。 【0227】スリーブ当接部分が樹脂、ゴム等の成型体
の場合は、トナーの帯電性を調整するためにその中に、
シリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、ジルコニア、酸
化亜鉛等の金属酸化物、カーボンブラック、一般にトナ
ーに用いられる荷電制御剤等を含有させることも好まし
い。 【0228】弾性ブレードの上辺部側である基部は現像
剤容器側に固定保持され、下辺部側をブレードの弾性に
こうして現像スリーブの順方向あるいは逆方向にたわめ
状態にしてブレード内面側(逆方向の場合には外面側)
をスリーブ表面に適度の弾性押圧をもって当接させる。 【0229】画像形成装置の例を図10に示す。この様
な装置によると、環境の変動に対しても安定して薄い緻
密なトナー層が得られる。その理由は必ずしも明確では
ないが、通常用いられる金属製のブレードをスリーブか
らある間隙を隔てて取り付けた装置と比較してトナー粒
子が弾性ブレードによってスリーブ表面と強制的に摩擦
されるため、トナーの環境変化による挙動の変化に関係
なく常に同じ状態で帯電が行われるためと推測される。 【0230】その一方で、帯電が過剰になり易く、スリ
ーブ、ブレード上のトナーが融着しやすいが、流動性に
優れ摩擦帯電性が安定しているトナーを用いることで、
解決できる。 【0231】磁性1 成分現像法の場合、ブレードとスリ
ーブとの当接方法は、スリーブ母線方向の線圧とし
て、、0.1kg/m 以上、好ましくは、0.3 〜25kg/m、更に
好ましくは、0.51〜2kg/m が有効である。当接圧力が0.
1kg/m より小さい場合、トナーの均一塗布が困難とな
り、トナーの帯電量分布がブロードになりカブリや飛散
の原因となる。また、当接圧力が25kg/mを超えると現像
剤に大きな圧力がかかり、現像剤が劣化するため、現像
剤の凝集が発生するなど好ましくない。また、現像剤担
持体を駆動させるために大きなトルクを要するため好ま
しくない。潜像保持体とトナー担持体との間隙αは、例
えば、50〜500 μm に設定され、ドクターブレードとし
て、磁性ブレードを用いる場合には、磁性ブレードとト
ナー担持体との間隙は、50〜400 μm に設定されること
が好ましい。 【0232】トナー担持体上の磁性トナー層の層厚は、
潜像保持体とトナー担持体との間隙αよりも薄い事がも
っとも好ましいが、場合により磁性トナー層を構成する
磁性トナーの多数の穂のうち、一部は潜像保持体に接す
る程度の磁性トナー層の層厚を規制してもよい。 【0233】また、スリーブは潜像保持体に対し、100
〜200%の周速で回転される。交番バイアス電圧は、ピー
クトゥピークで0.1kV 上、好ましくは、0.2 〜3.0kV 、
更に好ましくは0.3 〜2.0kV で用いるのが良い。交番バ
イアス周波数は、1.0 〜5.0kHz好ましくは1.0 〜3.0kH
z、更に好ましくは1.5 〜3.0kHzで用いられる。交番バ
イアス波形は、矩形波、サイン波、のこぎり波、三角波
等の波形が適用できる。また、正、逆の電圧、時間の異
なる非対称交流バイアスも利用できる。また、直流バイ
アスを重畳するのも好ましい。 【0234】スリーブは、金属、セラミックスなどの材
質のものが用いられるが、アルミニウム、SUS などが、
トナーへの帯電性から好ましい。スリーブは引き抜き或
いは切削したままでも用いられることができるが、トナ
ーの搬送性、摩擦帯電付与性を制御するため、研磨した
り周方向或いは長手方向に荒しを入れたり、ブラスト処
理を施したり、コーティングなどが行われる。 【0235】また、現像スリーブとしてはスリーブ表面
に導電性微粒子を含有する被覆層が形成されているもの
も好ましい。導電性微粒子としてはカーボン微粒子、ま
たカーボン微粒子と結晶性グラファイト、または結晶性
グラファイトが好ましい。 【0236】結晶性グラファイトは、大別すると天然黒
鉛と人造黒鉛に分けられる。人造黒鉛は、ピッチコーク
スをタールピッチ等により固めて1200度位で一度熟成し
てから黒鉛化炉にいれ、2300度くらいの高温で処理する
ことにより、炭素の結晶が成長して黒鉛に変化する。天
然黒鉛は長い間天然の地熱と地下の高圧によって完全に
黒鉛化したものが地中より産出するものである。 【0237】これらの黒鉛は、種々の優れた性質を有し
ていることから工業的に広い用途を持っている。黒鉛は
暗灰色ないし黒色の光沢のある非常に柔らかい滑性のあ
る結晶鉱物で、鉛筆等に利用されその他耐熱性、科学的
安定性があるため潤滑剤、耐火性材料、電気材料とうに
固体や塗料の形で利用されている。結晶構造は六方晶と
その他菱面晶系に属するものがあり、完全な層状構造を
有している。電気的特性に関しては炭素と炭素の間に自
由電子が存在し、電気の良導体となっている。なお、被
覆層として用いる黒鉛は天然、人工のどちらでもよい。
黒鉛の粒径は0.5 〜20μm のものが好ましい。 【0238】また、被覆層を形成する高分子材料は、例
えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルス
ルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系
樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリイミド樹脂、等の熱硬化性樹脂或いは
光硬化性樹脂等を使用することができる。 【0239】中でもシリコーン樹脂、フッ素樹脂のよう
な離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド
樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン系樹脂、のような機
械的性質に優れたものがより好ましい。 【0240】導電性のアモルファスカーボンは、一般的
には「炭化水素または炭素を含む化合物を空気の供給が
不十分な状態で燃焼または熱分解させてできる結晶子の
集合体」と定義されている。特に電気伝導性にすぐれ、
高分子材料に充填して導電性を付与したり、添加量のコ
ントロールである程度任意の導電度を得ることができる
ため広く普及している。なお、導電性アモルファスカー
ボンの粒径は10nm〜80nmが好ましく、15nm〜40nmのもの
がより好ましい。 【0241】以上のように現像剤の帯電量を制御する材
料的な代表的手段としては、現像剤の粒径材質および現
像スリーブの材質を変更することが挙げられる。 【0242】一般に、現像剤の粒径を大きくすると帯電
量は増加する傾向にあり、現像剤の材質としては、内添
する荷電制御剤を変更することにより制御可能である。 【0243】材料的な帯電制御手段は、本体の設計時に
決定して使用するものであるため、該電位測定工程にお
いて、該検出部と該感光体表面との距離が10μであると
き、1 画素分の電位形状が、1/e2半値幅で50μm以下、
深さ100v以上のものを用い、現像工程における現像剤の
帯電量を5 〜10μC /g にすることにより、十分な濃度
を確保しつつ、カブリがなく、高密度ドットで形成され
る画像情報を忠実に再現する高画質な電子写真装置を得
ることが可能となる。 【0244】一方、現像剤の帯電量を制御するプロセス
条件的な代表的手段としては、現像スリーブの回転数、
ドクターブレードと現像スリーブの間隙(以下、SBギャ
ップと称す)を変更することが挙げられる。 【0245】一般に、現像スリーブの回転数を速くした
り、SBギャップを狭くすると帯電量は増加する傾向にあ
る。 【0246】プロセス条件的な手段は、潜像形状の測定
結果を受けて、現像剤の帯電量にフィードバックするこ
とが可能であるため、耐久による潜像の変化がある場合
にも、適正な現像剤帯電量を制御することができ、十分
な濃度を確保しつつ、カブリがなく、高密度ドットで形
成される画像情報を忠実に再現する高画質な電子写真方
法および電子写真装置を得ることが可能となる。 【0247】以下、実験例、及び、実施例により本発明
の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらの実験
例、及び、実施例になんら限定されるものではない。な
お、本実験における検出分解能は、1 画素に相当するデ
ジタル潜像を測定したときに、得られた電位信号の1/e2
半値幅として評価を行った。 【0248】(実験例1)図1に示す電位分布測定装置
を用い、400 〜1200dpi の走査線密度のレーザー露光装
置用によるデジタル潜像の電位分布について測定した結
果を図11に示す。測定条件は、表1に示す通りであ
る。 【0249】 【表1】 図11より、検出分解能は検出部の幅に強く依存してお
り、幅が小さくなると検出分解能が向上することがわか
る。1200dpi のデジタル潜像の測定結果では、検出部の
幅がレーザースポット径( ≒20μm)より小さくなると、
レーザースポット径にかなり近い高分解能で電位分布を
測定することが出来た。 【0250】同様に、600dpi、400dpiの場合において
も、それぞれのレーザースポット径より小さい径では、
スポット径に近い分解能が得られている。また、検出部
の幅が1 μm 電位センサを用いた場合においても、十分
S/N のよい信号を得ることが出来た。 【0251】一方、信号強度に関しては、図1に示す実
験においては、検出部の厚さが厚くなるにつれ、信号強
度も大きくなる。そこで、検出部の厚さと信号強度との
相関について調べた。その結果を図12に示す。この時
の電位変化は、検出部の厚さよりも大きくなる様に、幅
2mm の像露光により形成した。図12に示すように、検
出部の幅が500 μm を超えると、信号強度も弱くなる結
果が得られた。即ち、幅が500 μm を超える範囲におい
ては、検出分解能、信号強度ともに悪い結果となり、本
発明による表面電位分布測定には、適さないことがわか
った。 【0252】(実験例2)図1に示す電位分布測定装置
を用い、相対移動速度と信号強度、及び、測定した波形
の歪みの関係について実験を行った結果を図13に示
す。測定条件は、表4に示す通りである。 【0253】 【表2】 図13から明らかなように、相対移動速度が10(mm/sec)
より遅くなると、信号強度が弱く、十分S/N のよい波形
を得ることが出来なかった。また、相対移動速度が10,0
00(mm/sec)より速くなると、測定系に起因する時定数の
影響にで、検出波形に歪みが生じるようになり、表面上
の電位分布を正しく測定できなくなってしまった。 【0254】(実験例3)図1に示す電位分布測定装置
を用い、測定間隔と検出分解能の関係について実験を行
った結果を図14に示す。測定条件は、表3に示す通り
である。 【0255】 【表3】 図14を見ると、測定間隔が大きくなるとともに、検出
分解能が低下しているように見える。しかし、これは実
際の電位が空間的な広がりを持っているためであり、測
定系の問題ではない。 【0256】表面近傍の電位分布を正しく評価するため
には、測定間隔は200 μm以下、より好ましくは100 μ
m以下であることが好ましい。 【0257】電位分布の空間的な広がりの評価を行う場
合においては、測定間隔は任意に設定できる。 【0258】また、測定間隔を10[ μm]より小さくする
と、表面電位との電位センサの間で放電が起こり、検出
波形が著しく乱れ、表面電位分布を測定することが出来
なかった。 【0259】(実験例4)図7に示すRF−PCVD法
による電子写真用感光体の製造装置を用い、直径108 m
mの鏡面加工を施したアルミニウムシリンダー上に、表
4に示す条件で電荷注入阻止層、光導電層、表面層から
なる感光体を作製した。 【0260】 【表4】 この感光体の光導電層の作製時間を変えることにより、
膜厚の異なった感光体を作成した。このようにして作製
した感光体をキヤノン製複写機NP6060をデジタル用に改
造した評価機を用いて評価を行った。 【0261】この評価機には、本発明による潜像読みセ
ンサを装備した。潜像読みセンサは図2に示したような
形をしており、センサは感光体から10μmの位置に配置
した。露光光源には波長680nm の可視レーザーを用い
た。暗部電位は450 Vに設定し、露光時の表面電位は50
Vになるようにレーザーの光量を調整した。レーザーの
スポット径は30μmであった。 【0262】潜像読みセンサを用いて、感光体上に形成
した電位変化の測定を行った結果を図15に示す。図か
ら明らかなように、感光体の膜厚を変化することによ
り、潜像の深さ(Δy)及び潜像幅(Δx)を変化する
ことができた。 【0263】次に、光導電層までは上記方法で作製し、
表面層のみを変え感光体を作製した。表面層の処方は以
下の表5に示す。 【0264】 【表5】 次に、上記のように本発明による潜像読みセンサを搭載
したNP6060改造機を用いて、感光体上に形成した電位変
化の測定を行った。結果を図16に示す。図から明らか
なように、感光体の表面層を変化することにより、潜像
の深さ及び潜像幅を変化することができた。 【0265】(実験例5)実験例4で作製した光導電層
膜厚25μm、a−SiC表面層の感光体を実験例4で
用いたNP6060を改造した画像評価機に搭載し、感光体表
面電位と現像器の電位差に対する画像濃度の評価を行っ
た。このとき、現像器の現像剤の帯電量を変化させ、各
帯電量に対する画像濃度の関係を調べた結果を図17に
示す。現像剤の帯電量が大きくなるに従い、画像濃度の
カーブが画像濃度の濃い方向にずれていることが分か
る。その結果、十分な画像濃度を得るためには、現像剤
の帯電量を大きくする必要があった。 【0266】(実験例6)実験例4で作製した潜像深さ
の異なる感光体を用いて、感光体表面電位と現像器の電
位差を350Vに固定し、潜像深さに対する画像濃度の評価
を行った。結果を図18に示す。1ショットの潜像深さ
が深い場合、ベタ黒画像の画像濃度が濃くなる傾向があ
った。さらに現像剤の帯電量が小さい場合においても、
潜像深さが深い場合、十分な画像濃度が得られた。 【0267】(実験例7)実験例4で使用したNP6060を
改造機を用い、1 ラインにおける潜像深さが80Vになる
条件で、画像の評価を行った。このとき、現像器の現像
剤の帯電量を変化させ、各帯電量に対するかぶり及び現
像剤の飛び散りの関係を調べた。かぶりについては原紙
及び白色画像の反射率(%)を測定し、その反射率差を
求めた。飛び散りについては、ベタ黒部とベタ白部の境
界部分に飛び散っているトナーの量を相対的に求めた。
結果を図19に示す。現像剤の帯電量が大きくなるに従
い、白原稿上の画像濃度が濃くなった。また、現像剤の
飛び散りに対しては有利であることがわかった。 【0268】次に、実験例4で作製した潜像深が130 V
になる条件でのカブリ、飛び散りの関係を調べた結果を
図19の点線に示す。カブリについては1 ラインの潜像
深さが80Vの場合と同じ結果が得られた。また、現像
剤の飛び散りに対しては現像剤の帯電量が小さい場合に
おいても良好であった。 【0269】(実験例8)実験例4で作製した光導電層
の膜厚25μm、表面層a- SiCを持つ感光体を実験
例4で使用したNP6060を改造した画像評価機に搭載し、
10万枚耐久後の画像の評価を行った。このとき、現像器
の現像剤の帯電量を変化させ、各帯電量に対して現像器
の現像剤付着ムラを調べた。 【0270】結果を図20に示す。現像剤の帯電量が大
きくなるに従い、現像器の現像スリブ上についている現
像剤の付着ムラが大きくなり、その結果、画像上のムラ
が発生しやすくなることがわかった。 【0271】(実験例9)実験例4で作製した光導電層
の膜厚25μm、表面層a- SiCを持つ感光体を実験
例4で使用したNP6060を改造した画像評価機に搭載し、
現像剤の帯電量を変化させた場合における転写位置にお
ける現像剤の転写される割合(以下転写効率と記す)を
測定した。 【0272】結果を図21に示す。現像剤の帯電量が大
き過ぎる場合、転写効率が下がり、転写されない現像剤
が多く発生した。これは、帯電量が大きくなったことに
より、感光体との拘束力が大きくなり、その結果転写効
率を下げたものと考えられる。また、帯電量が小さすぎ
る場合も転写効率が減少した。 【0273】以上、実験例5から9からわかるように、
現像剤の帯電量が小さくなるに従い、かぶり、現像器上
の現像剤濃度ムラについては有利であるが、画像濃度、
飛び散りについて不利に働くことがわかった。しかしな
がら、潜像の深い感光体を使用しすることにより、現像
剤の帯電量が小さい場合においても、画像濃度、飛び散
りについても十分満足ができ、かつ利点のかぶり、現像
器上の現像剤濃度にも効果があり、転写効率についても
良好であった。 【0274】(実験例10)実験例4で作成した潜像幅
のことなる感光体を用いて、解像度チャートの評価を行
った。解像度チャートは1cm の幅に白黒のラインを引
き、その繰り返し本数で画像の解像度を判別できるよう
にしたものである。図22にベタ黒の濃度を同じになる
ように、潜像深さ、現像剤の帯電量を変えた場合の潜像
幅と解像度の関係を示す。潜像の幅が細くなるに従い、
解像度は向上した。特に現像剤の帯電量が小さい場合は
潜像幅か細くなるに従い、十分な解像度が得られた。 【0275】以下、現像剤の帯電量の制御方法について
の実験を行い、その結果を示す。 【0276】(実験例11)現像剤の内添剤の材料を変
えることによる、現像剤の帯電量の変化の測定を行っ
た。用いた現像剤の構成を以下の表6に示す。 【0277】 【表6】 表6中の荷電制御剤に、制御剤A:トリフェニルメタ
ン、制御剤B:ニグロシン、制御剤C:4級アンモニウ
ム塩を用いた。また、それぞれの構成比を1から8部の
範囲で変化した。こうして作製した現像剤のうち平均粒
度が7μmのものを用いた。次に、 NP6060 を改造した
画像評価機に今回作製した現像剤を使用し、テストチャ
ート(文字占有率8%)でA4画像20枚通紙した後におけ
る、現像器上の現像剤の帯電量を測定した。なお、現像
器のスリーブとカットブレードの間隔は0.25mmに設定
し、現像スリーブの回転速度は感光体と順方向で500
mm/sにした。 【0278】結果を図23に示す。荷電制御剤に4級ア
ンモニウム塩を用いることにより帯電量の小さい現像剤
を得ることができた。また、それぞれの荷電制御剤の内
添量を変えることにより帯電量の制御を行うことができ
た。 【0279】(実験例12)実験例11で使用した現像
剤のうち荷電制御剤に4級アンモニウム塩を2部にした
ものを用いて、現像剤の粒径と帯電量について測定を行
った。作製した現像剤は粒度測定機により、平均粒径を
求めた。次に、実験例11と同じ方法で、現像器上の現
像剤の帯電量を測定した。結果を図24に示す。現像剤
の粒径を変えることにより帯電量を変化することができ
た。 【0280】(実験例13)実験例11で作製した荷電
制御剤に4級アンモニウム塩を2部、平均粒径7μmの
現像剤を用いて、現像器の構成を変えることにより、現
像剤の帯電量の制御を行った。 【0281】まず、現像器のスリーブとカットブレード
の間隔を変化した。なお、現像スリーブの回転速度は感
光体と順方向で500 m/sにした。この状態で、スリーブ
とカットブレードの間隔を変えた。スリーブとカットブ
レードの間隔と現像剤の帯電量の関係を図25に示す。
スリーブとカットブレードの間隔を変えることにより、
現像剤の帯電量を制御することができた。 【0282】しかしながら、現像器のスリーブとカット
ブレードの間隔が0.05mm以下の場合現像剤の補給が十
分に行われなくなり、また、0.4 mm以上の場合は補給
が過剰になり過ぎるため帯電量不足や現像剤の利用効率
の低下等の問題を引き起こした。そのため、スリーブと
カットブレードの間隔は0.05から0.4 の間で制御するこ
とが良いと分かった。 【0283】次に、現像器のスリーブとカットブレード
の間隔を0. 25mmに固定し、現像スリーブの回転速
度を変化した場合の現像剤の帯電量を求めた結果を図2
6に示す。現像スリーブの回転速度を変化することによ
っても現像剤の帯電量を制御することができた。 【0284】(実験例14)図1に示す電位形状測定装
置において、図27に示すように、シールド形状の異な
る電位センサを製作し、表面電位形状の測定を行った。
表7にその結果を示す。 【0285】 【表7】この表7に示すように、図27(b),(c),(d)
に示した3種類のシールド104a,104b,104
cの形状は、いずれもデジタル潜像を測定するのに十分
な分解能が得られた。この結果、検出分解能はシールド
の形状には依存しないことがわかる。尚、シールド10
4aは丸型、シールド104bは楕円型、シールド10
4cは四角型である。 【0286】これに対し、シールド無しでデジタル潜像
の測定を行った場合、電位センサ103の側面に入力さ
れる信号が支配的となってしまう為、極めてS/Nの悪
い信号しか得られず、デジタル潜像を測定することは出
来なかった。 【0287】(実験例15)図1に示す電位形状測定装
置において、相対移動方向から見た電位センサの検出部
の形状が、図28(b)から図28(e)に示す形状の
電位センサを製作し、表面電位形状の測定を行った。表
8にその結果を示す。 【0288】 【表8】 表8に示されるように、図28(b)から図28(e)
の4種類の形状では、検出分解能に大差は見られず、い
ずれもデジタル潜像を測定するのに十分な分解能を得る
ことが出来た。 【0289】次に、本発明の具体的な実施例として、以
下に説明する。 【0290】(実施例1)図16に示すRF−PCVD
法による電子写真用感光体の製造装置を用い、直径108
mmの鏡面加工を施したアルミニウムシリンダー上に、
表9に示す条件で電荷注入阻止層、光導電層、表面層か
らなる感光体を作製した。 【0291】 【表9】 こうして作製した感光体を、キヤノン製複写機をNP6060
をデジタル用に改造した複写機に搭載した。画像用露光
の光源には波長680nm の可視レーザーを用い、そのスポ
ット径は35μm であった。この複写機には本発明の潜
像センサが搭載した。このとき、現像位置での暗部電位
は450V、画像露光が照射した場合の電位50Vに設
定し、潜像センサによる潜像深さは120V、潜像幅は
45μmであった。 【0292】次に、表6で示したように現像剤を作製し
た。なお、荷電制御剤にニグロシン3部を用いた。この
現像剤の平均粒度は7μmであった。なお、現像器のス
リーブとカットブレードの間隔は0.3 mmに設定し、現
像スリーブの回転速度は感光体と順方向で450mm/s にし
た。テストチャート(文字占有率8%)で20枚通紙した
後における、現像器上の現像剤の帯電量は8μc/ gで
あった。 【0293】この時、かぶり、現像器上の現像剤濃度む
ら、現像剤の転写効率、画像濃度、飛び散りについて評
価した。かぶりについては、濃度差1.1%と良好。1
0万枚耐久後の現像器上の現像剤のムラなし。現像剤の
転写効率は89%、ベタ黒画像の濃度は1. 32であっ
た。また現像剤の飛び散りも少なく良好であった。 【0294】(実施例2)直径108 mmの鏡面加工を施
したアルミニウムシリンダー上に、表10に示す条件で
電荷注入阻止層、光導電層、中間層、表面層からなる負
帯電用感光体を作製した。 【0295】 【表10】 こうして作製した感光体を、実施例1で用いた複写機で
評価を行った。このとき、現像位置での暗部電位は−4
20V、画像露光が照射した場合の電位−70Vに設定
し、潜像センサによる潜像深さは110V、潜像幅は4
0μmであった。 【0296】次に、現像剤は以下の表11のように作製
したものを用いた。 【0297】 【表11】 この現像剤の平均粒度は9μmであった。なお、現像器
のスリーブとカットブレードの間隔は0.45mmに設定
し、現像スリーブの回転速度は感光体と順方向で420
mm/sにした。テストチャート(文字占有率8%)で20枚
通紙した後における、現像器上の現像剤の帯電量は6.
5μC/gであった。 【0298】この時、かぶり、現像器上の現像剤濃度む
ら、現像剤の転写効率、画像濃度、飛び散りについて評
価した。かぶりについては、白原稿の濃度が0. 8%と
良好。10万枚耐久後の現像器上の現像剤のムラなし。
現像剤の転写効率は85%、ベタ黒画像の濃度は1.3
5であった。また現像剤の飛び散りも少なく良好であっ
た。 【0299】(実施例3)直径108 mmの鏡面加工を施
したアルミニウムシリンダー上に、表12に示す条件で
電荷注入阻止層、光導電層、表面層からなる感光体を作
製した。 【0300】 【表12】 こうして作製した感光体を、実施例1で用いた複写機で
評価を行った。このとき、現像位置での暗部電位は42
0V、画像露光が照射した場合の電位70Vに設定し、
潜像センサによる潜像深さは150V、潜像幅は40μ
mであった。 【0301】次に、表6に示したように現像剤を作製し
た。なお、荷電制御剤に4 級アンモニウム塩3部を用い
た。 【0302】この現像剤の平均粒度は5μmであった。
現像スリーブの回転速度は感光体と順方向に400mm/s に
した。なお、現像器のスリーブとカットブレードの間隔
が0. 35mmのときテストチャート(文字占有率8
%)で20枚通紙した後における、現像器上の現像剤の帯
電量は6μC/gであった。この時、かぶり、現像器上
の現像剤濃度むら、現像剤の転写効率、画像濃度、飛び
散りについて良好な結果が得られた。 【0303】(実施例4)実施例1で用いた評価装置を
用い、現像器のスリーブとカットブレードの間隔は潜像
読みセンサの結果から適切な現像剤の帯電量が得られる
ように可変できるようにした。現像スリーブの回転速度
は感光体と順方向で500mm/s にした。 【0304】この時、かぶり、現像器上の現像剤濃度む
ら、現像剤の転写効率、画像濃度、飛び散りについて良
好になる条件を合わせることができ、10万枚耐久後に
おいても均一な画像が得られた。 【0305】次に、現像器のスリーブとカットブレード
の間隔は0. 4mmと固定し、現像スリーブの回転速度
は潜像読みセンサの結果から適切な現像剤の帯電量が得
られるように可変できるようにした。 【0306】この時、かぶり、現像器上の現像剤濃度む
ら、現像剤の転写効率、画像濃度、飛び散りについて良
好になる条件を合わせることができ、10万枚耐久後に
おいても均一な画像が得られた。 【0307】 【発明の効果】以上のように説明された本発明による
と、電位センサにより感光体表面の静電潜像の電位状態
を高い分解能で求めることが出来る。 【0308】また、本発明を適用した電位センサの検知
部により、信号強度をある程度保つことが出来、非常に
S/N の良い信号を得ることが可能となり、これまでは、
測定が極めて難しいとされていたデジタル潜像を測定
し、感光体表面に形成された静電潜像の電位形状を正確
に評価することが可能となる。 【0309】また、電位状態が正確に求められた感光体
表面の静電潜像に対応させて、帯電手段、潜像形成手
段、現像手段を制御することにより、高画質な画像を形
成することが可能となる。 【0310】静電潜像の電位に対して現像手段における
現像剤の帯電量を制御することにより、所定分量の現像
剤を感光体表面に付着させることができ、高画質な画像
を形成することが可能となる。 【0311】電位センサの検出部と感光体表面との距離
が10μであるとき、1 画素分の電位形状が、1/e2半値幅
で50μ以下、深さ100v以上であり、現像手段における現
像剤の帯電量が5 から10μC /gと設定することによ
り、十分な濃度を確保しつつ、カブリがなく、高密度ド
ットで形成される高画質な画像を忠実に再現する電子写
真方法及び電子写真装置を得ることが可能となる。 【0312】また、現像剤の帯電量を低下させることが
可能となり、低湿環境における現像剤の過剰帯電が発生
しにくく、現像スリーブへの現像剤の付着むらの発生を
防止して高画質な画像が形成可能となる。 【0313】また、現像剤の帯電量を低下させることが
可能となり、感光体としてa-Siのような誘電率の高い材
料を用いた場合にも鏡映力による付着力が低く抑えられ
るため、感光体からの離型性が良く、転写工程における
現像剤の転写効率が向上し、トナー消費量の低減、残留
トナー量の低減、クリーナー手段への負荷軽減が推進さ
れる。
一例を表す模式図。 【図2】図2は図1の一部の拡大図で、実施の形態の電
位形状測定装置用電位センサの構成の一例を表す模式
図。 【図3】図3は感光体の表面層の変化による潜像形成状
態を示す図。 【図4】図4は感光体の表面層の変化による潜像形成状
態を示す図。 【図5】図5は実施の形態の電子写真装置の一例を示す
模式的構成図。 【図6】図6は実施の形態の感光体の層構成例を説明す
るための模式的層構成図。 【図7】図7は実施の形態の感光体の光受容層を形成す
るための装置の一例で、RF帯の高周波を用いたグロー放
電法による感光体の製造装置を説明するための模式的説
明図。 【図8】図8は実施の形態の感光体の光受容層を形成す
るための装置の一例で、VHF 帯の高周波を用いたグロー
放電法による感光体の製造装置を説明するための模式的
説明図。 【図9】図9は実施の形態の一成分現像方法における現
像器の一例を示す模式的構成図。 【図10】図10は実施の形態の一成分現像方法におけ
る現像器の一例を示す模式的構成図。 【図11】図11は実施の形態の電位形状測定装置用電
位センサの検出部の幅と検出分解能の関係を表わす図。 【図12】図12は実施の形態の電位形状測定装置用電
位センサの検出部の幅と信号強度の関係を表わす図。 【図13】図13は実施の形態の電位形状測定方法おけ
る、被測定表面と電位センサの相対移動速度と信号強
度、及び、検出波形の歪みの関係を表す図。 【図14】図14は実施の形態の電位形状測定方法おけ
る、測定間隔と検出波形の歪みの関係を表す図。 【図15】図15は実施の形態における潜像センサによ
り得たれた潜像波形の潜像深さ、潜像幅を説明するため
の図。 【図16】図16は感光体の表面層の変化による潜像形
成状態を示す図。 【図17】図17は感光体の表面電位と現像バイアスの
差に対する画像の濃度の変化を表す図。 【図18】図18は実施の形態における潜像センサによ
り1ラインの潜像を測定した時の潜像の深さに対し、そ
の時のベタ黒画像の濃度の変化を表す図。 【図19】図19は現像剤の帯電量に対するカブリ及び
飛び散り量をあらわす図。 【図20】図20は現像剤の帯電量を変えた場合の現像
剤の付着ムラを示す図。 【図21】図21は現像剤の帯電量に対する転写効率の
変化を表わす図。 【図22】図22は実施の形態における潜像センサによ
り1ラインの潜像を測定した時の潜像の幅に対し、現像
剤の帯電量を変化し、その時の解像度を表す図。 【図23】図23は荷電制御剤の含有量を変えた場合の
現像剤の帯電量の変化を表わす図。 【図24】図24は作成した現像剤の粒径に対し帯電量
の変化を表わす図。 【図25】図25は現像器のスリーブ−カットブレード
間隔を変えた場合、その時の帯電量変化を表す図。 【図26】図26は現像器のスリーブ速度を変えた場合
の帯電量変化を表す図。 【図27】図27はシールドの形状の一例を示す図。 【図28】図28は電位センサの検出部の形状を示す
図。 【符号の説明】 101 感光体ドラム 102 感光体ドラムの表面 103 電位センサ 104 シールド 105 導線 106 回路要素
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1 】 静電潜像が形成された感光体表面に対し
近接して相対移動を行い、該感光体表面の静電潜像の電
位変化により誘導電流を発生する電位センサにより、感
光体表面に形成された静電潜像を測定する測定方法であ
って、 前記電位センサの検出部は、前記感光体表面との相対移
動方向の幅が測定する静電潜像の電位変化の幅よりも小
さく設定された該感光体表面と対向する面と、この対向
する面以外から誘導電流を受けないように該対向する面
を残して検出部をシールドするシールド手段とを有し、 前記電位センサにより検出した誘導電流を積分解析する
ことにより、感光体表面の静電潜像の電位状態を求める
ことを特徴とする感光体表面の静電潜像の測定方法。 【請求項2】 前記電位センサの感光体表面との相対移
動方向をX軸方向、感光体表面の法線方向をY軸方向、
前記X及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とした場合
に、 前記電位センサの検出部は、X軸方向及びZ軸方向の幅
が10から100μmであり、Y軸方向に伸長する棒状
の導電性部材を有することを特徴とする請求項1に記載
の感光体表面の静電潜像の測定方法。 【請求項3】 前記感光体表面と電位センサの相対移動
速度は、10から10000mm/secであることを
特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の感光体表
面の静電潜像の測定方法。 【請求項4】 前記感光体表面と電位センサの検出部と
の間隔は、近接した一定の間隔に保たれていることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の感光体表面
の静電潜像の測定方法。 【請求項5】 前記感光体表面と電位センサの検出部と
の間隔は、10から300μmであることを特徴とする
請求項4に記載の感光体表面の静電潜像の測定方法。 【請求項6】 前記電位センサの検出部の材質が、タン
グステンであることを特徴とする請求項1乃至5のいず
れかに記載の感光体表面の静電潜像の測定方法。 【請求項7】 感光体と、 前記感光体の表面を帯電する帯電手段と、 帯電された感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手
段と、 請求項1乃至6のいずれかの感光体表面の静電潜像の測
定方法により該静電潜像の電位状態を求める電位測定手
段と、 前記静電潜像を現像剤により可視像化する現像手段と、 前記現像手段により現像された画像を像担持体へと転写
させる転写手段と、 を利用して、画像を形成する電子写真方法であって、 前記電位測定手段により求められた静電潜像の電位状態
に応じて、前記帯電手段における感光体の帯電量、潜像
形成手段における潜像の電位強度、現像手段における現
像剤の帯電量のうち、いずれかを制御することを特徴と
する電子写真方法。 【請求項8】 前記電位測定手段により求められた静電
潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電量は、
現像手段に感光体と平行となるように備えられた現像ス
リーブの回転数を変更することにより制御されることを
特徴とする請求項7に記載の電子写真方法。 【請求項9】 前記電位測定手段により求められた静電
潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電量は、
現像手段に感光体と平行となるように備えられた現像ス
リーブと、該現像スリーブに付着した現像剤の厚みを規
制する規制部材との間の間隔を変更することにより制御
されることを特徴とする請求項7または8のいずれかに
記載の電子写真方法。 【請求項10】 感光体と、 前記感光体の表面を帯電する帯電手段と、 帯電された感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手
段と、 請求項1乃至6のいずれかの感光体表面の静電潜像の測
定方法により該静電潜像の電位状態を求める電位測定手
段と、 前記静電潜像を現像剤により可視像化する現像手段と、 前記現像手段により現像された画像を像担持体へと転写
させる転写手段と、 を利用して、画像を形成する電子写真方法であって、 前記電位測定手段の電位センサの検出部と前記感光体表
面との間隔が10μmであるとき、1画素分の静電潜像
の電位分布が、1/e2 半値幅で50μm以下、深さ1
00v以上であり、 前記現像手段における現像剤の帯電量が5から10μC
/gと設定されることを特徴とする電子写真方法。 【請求項11】 前記潜像形成手段は、前記感光体表面
にスポット露光を行うレーザー露光手段であることを特
徴とする請求項7乃至10のいずれかの電子写真方法。 【請求項12】 感光体と、 前記感光体の表面を帯電する帯電手段と、 帯電された感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手
段と、 請求項1乃至6のいずれかの感光体表面の静電潜像の測
定方法により該静電潜像の電位状態を求める電位測定手
段と、 前記静電潜像を現像剤により可視像化する現像手段と、 前記現像手段により現像された画像を像担持体へと転写
させる転写手段と、 を備え、画像を形成する電子写真装置であって、 前記電位測定手段により求められた静電潜像の電位状態
に応じて、前記帯電手段における感光体の帯電量、潜像
形成手段における潜像の電位強度、現像手段における現
像剤の帯電量のうち、いずれかを制御することを特徴と
する電子写真装置。 【請求項13】 前記電位測定手段により求められた静
電潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電量
は、現像手段に感光体と平行となるように備えられた現
像スリーブの回転数を変更することにより制御されるこ
とを特徴とする請求項12に記載の電子写真装置。 【請求項14】 前記電位測定手段により求められた静
電潜像の電位状態に応じて制御される現像剤の帯電量
は、現像手段に感光体と平行となるように備えられた現
像スリーブと、該現像スリーブに付着した現像剤の厚み
を規制する規制部材との間の間隔を変更することにより
制御されることを特徴とする請求項12または13のい
ずれかに記載の電子写真装置。 【請求項15】 感光体と、 前記感光体の表面を帯電する帯電手段と、 帯電された感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手
段と、 請求項1乃至6のいずれかの感光体表面の静電潜像の測
定方法により該静電潜像の電位状態を求める電位測定手
段と、 前記静電潜像を現像剤により可視像化する現像手段と、 前記現像手段により現像された画像を像担持体へと転写
させる転写手段と、 を備え、画像を形成する電子写真装置であって、 前記電位測定手段の電位センサの検出部と前記感光体表
面との間隔が10μmであるとき、1画素分の静電潜像
の電位分布が、1/e2 半値幅で50μm以下、深さ1
00v以上であり、 前記現像手段における現像剤の帯電量が5から10μC
/gと設定されることを特徴とする電子写真装置。 【請求項16】 前記潜像形成手段は、前記感光体表面
にスポット露光を行うレーザー露光手段であることを特
徴とする請求項12乃至15のいずれかの電子写真装
置。
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| JP2007155974A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Ricoh Co Ltd | 感光体の微小領域電位の測定方法及び感光体の微小領域電位の測定装置 |
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| JP2015129845A (ja) * | 2014-01-07 | 2015-07-16 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
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