JPH11186096A - 有機薄膜コンデンサ - Google Patents

有機薄膜コンデンサ

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JPH11186096A
JPH11186096A JP9357064A JP35706497A JPH11186096A JP H11186096 A JPH11186096 A JP H11186096A JP 9357064 A JP9357064 A JP 9357064A JP 35706497 A JP35706497 A JP 35706497A JP H11186096 A JPH11186096 A JP H11186096A
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film
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Hisayoshi Watanabe
久芳 渡辺
Shinichi Suzawa
眞一 陶澤
Nobuki Sunanagare
伸樹 砂流
Hideki Matsuda
英樹 松田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大容量で高信頼性が要求される電子機器およ
び電気機器に使用される有機薄膜コンデンサにおいて、
誘電体である有機薄膜をさらに薄くし、素子の凸部発生
防止と保護層の剥離を防止することを目的とする。 【解決手段】 2個二重結合を有したモノマ分子を、放
射線が照射された面に、放射線を照射しながら、重合・
堆積した厚み0.05μm以上の一定厚みの有機薄膜1
により高耐圧化を図り、さらに全層がオイルマージン部
2により分離された金属蒸着膜4、5が形成されること
により、全層の硬化収縮率が同じになり、保護層12の
剥離がなく、かつ、金属蒸着膜7と電極引出し層14が
電気的に強固に結合されることにより、小形・大容量で
低インピーダンスの特性を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大容量で高信頼性
が要求される電子機器および電気機器に使用される小形
・大容量で低インピーダンスの有機薄膜コンデンサに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、屋外で使用される携帯型の電子機
器あるいはコンピュータ関連の電子機器が急速な伸びを
示し、小形・大容量で高信頼性を有する表面実装用の電
子部品に対する需要は極めて大きい。そのため、使用さ
れる電子部品にも従来以上に大幅な小形化・大容量化そ
して低インピーダンス化に対して特に厳しい要求が定格
電圧の低下と共に増えている。
【0003】従来、有機薄膜コンデンサは特公昭44−
25014号、特開昭52−151854号および特開
平6−29147号に記載されたものが知られている。
【0004】図6と図7は、従来の有機薄膜コンデンサ
の断面図である。図6において、有機薄膜コンデンサ
は、ポリスチレンフィルム等の保護層を兼ねた絶縁性基
板61と、コンデンサとして作用するための素子層とし
て、アルミニウム等の金属蒸着膜63、66が二つの外
部電極である導電性材料層68間で短絡しないように、
真空蒸着の際に固定マスク方式で設けた金属蒸着膜の存
在しない領域であるマージン部62、65を、導電性材
料層68の手前に交互に配置し、かつ金属蒸着膜63,
66の間を誘電体である有機薄膜64で絶縁され、厚み
方向に繰り返して積層され、最後に、金属蒸着膜63と
一つおきの金属蒸着膜と、そして金属蒸着膜66と一つ
おきの金属蒸着膜とがそれぞれ導電性材料層68と電気
的に結合されて構成される。また、技術の進歩と共に小
形化の強い要請に応えるために、寸法が縦7.5mm、
横3.2mmそして高さが6.8mmの、図7に示した
ような小形の有機薄膜コンデンサも提案された。それ
は、基板の代りに誘電体と同じ材料で保護層が形成され
たものである。まず、超音波噴霧方式により多官能アク
リレートや紫外線増感剤等からなる液体を直接塗布され
紫外線により重合されて得られる厚み0.4μmの有機
薄膜71を幾層も積層されて保護層が形成される。次に
幅が約0.4mmで厚みが70nmのパラフィンオイル
からなる残留オイル膜77であるオイルマージン部72
が形成され、その上にアルミニウムを抵抗加熱方式で真
空蒸着し、厚みが30nmの分離され絶縁された金属蒸
着膜73と74が形成され、その上に、同様にして超音
波噴霧と紫外線照射により有機薄膜75が形成された。
そして、コンデンサの対向電極として、前記有機薄膜7
5上に所定の対向幅となる寸法だけ離してオイルマージ
ン部72が形成され、残りの面に金属蒸着膜73、74
を形成する。以下、このようにして前記オイルマージン
の位置を交互にずらし、所定数だけ積層し、素子層が形
成され、さらにその上に同じようにして前記有機薄膜の
みからなる前記保護層が形成されて前記積層体が得られ
る。その後、特開昭52−151854号に示された技
術であるスパッタエッチングあるいは酸素プラズマ等に
よるエッチングにより、選択的に前記有機薄膜を除去す
ることで前記積層体から前記金属蒸着膜を突き出した突
き出し部78を形成し、その上に厚みが約0.4mmの
真鍮の溶射層と、さらにその上の錫が60%で残りが鉛
である厚みが約0.1mmの溶融めっき層からなる導電
性材料層76が電気的に接続される。この時、オイルマ
ージン部72と導電性材料層76とが直接接触させず
に、金属蒸着膜73を設ける理由は、前記残留オイル膜
77から液状の多量のオイルが滲み出すのを距離を離す
ことで防止し、前記オイルがわずか0.4μmしか離れ
ていないその上下の金属膜と導電材料層の界面に滲み出
て、電気的接続を阻害し、インピーダンスが高くなるこ
とを防止するためである。その後、必要に応じて積層面
の露出部にシートの貼り付け、もしくは紫外線硬化性樹
脂コートにより端面外装が施されて有機薄膜コンデンサ
が提供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の有機薄膜コンデ
ンサを小型・大容量化するためには、有機薄膜の厚みを
薄くするか、または有機薄膜の比誘電率を高くするかの
いずれかの手段が考えられる。
【0006】ところが、従来品の有機薄膜の厚みを0.
4μmから0.3μmに薄くすると、耐電圧が130V
から30Vに低下し、期待される耐電圧が得られないと
いう問題点が分かった。この傾向は厚みが薄い時にさら
に顕著となった。従来の超音波噴霧によるコーティング
方式は、霧化した粒子を付着させて、流動させて薄い膜
を得ようとする方法である。そのため、薄い膜を形成す
る際には、超音波霧化方式による霧化粒子径が数μmあ
るため、離散的に付着させることとなり、平均して0.
3μmであっても、原因が明確になっていないが、一つ
には、付着した隣り合う粒子の間隔が広すぎ、十分広が
らないために厚みむらが起こり、極端に薄い部分が生じ
るためであること等が考えられる。
【0007】そして、従来品の有機薄膜を薄くした時
に、有機薄膜コンデンサの表面に凸部が生じ、プリント
配線基板上で前記有機薄膜コンデンサの電極接続層が浮
くため、はんだが付かず電気的接続ができないという問
題点の起こることが分かった。従来の方法では図8に示
すように、有機薄膜81を0.3μmと薄くした場合、
金属蒸着膜84と金属蒸着膜85を絶縁するためのオイ
ルマージン部82の残留オイル膜83の方が40nm程
度厚いため、一層形成する度に、前記残留オイル膜の厚
い分だけ前記有機薄膜の厚みが見かけ上13%増加す
る。その結果、特に積層数の大きい大容量コンデンサに
おいて顕著であるが、前記オイルマージン部82の積層
方向での有機薄膜の盛り上がり部87が生ずる。そのた
め、電子機器の組み立て工程において、図5に示したよ
うに、図中(イ)従来の有機薄膜コンデンサをはんだ付
けした場合のように、従来品では問題なかったものが、
前記有機薄膜の厚みを薄くすると、図中(ロ)従来品の
有機薄膜を薄くした場合のように、従来品の有機薄膜を
薄くした時に、発生する突起55のために、導電材料層
と銅配線52とが浮いて隙間が生ずるためにはんだ接続
できないためと考えられる。
【0008】さらに、従来品の有機薄膜を薄くした時
に、金属蒸着膜と電極引出し層との電気的接続抵抗が高
くなり、インピーダンス特性が高くなることが分かっ
た。原因は、前記有機薄膜の厚みが薄くなった場合、前
記突き出し部の隙間が狭くなるために、前記電極引出し
層を構成する真鍮の溶射粒子の径が大きいために、前記
隙間に溶射粒子が侵入しにくくなるため機械的付着力が
低下し、同時にそのため、前記金属蒸着膜と前記電極引
出し層との電気的接続が破壊される部分が生じて電気的
接続抵抗値が高くなるためであると考えられる。
【0009】また、従来品の有機薄膜を薄くした時に、
前記保護層と前記素子層の界面において、界面剥離が生
じ、前記保護層が外れてしまうという問題点が分かっ
た。原因は、前記素子層では有機薄膜が薄くなる程、実
質的に熱収縮率が小さくなるのに対し、保護層は、有機
薄膜層のみから構成されるため、放射線が内部に侵入し
易く、モノマの架橋反応が進行し、本来の大きな熱収縮
率を示すために、大きな応力が発生するためと考えられ
る。
【0010】一方、後者では、従来、トリシクリデカン
ジメタノールジアクリレートの比誘電率は約3であり、
比誘電率を高めて、同じ体積で膜厚を3/4にする場合
と同じ静電容量を得るためには、比誘電率が約5.3の
有機材料が必要となる。しかも、蒸発し、放射線で硬化
し、三次元架橋することが必要であり、この要望に答え
られる材料は見つかっていない。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、小形・大容量で低インピーダンスの有機薄膜コンデ
ンサを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、従来2個の二重結合を有するモノマの微粒
子から液状の膜を形成した後に膜を硬化して得た有機薄
膜ではなく、ブロックをはめ込むように硬化した構造の
有機薄膜とすることで困難であった、より薄くした場合
の高耐電圧の有機薄膜を得る事を可能とし、蒸着時のオ
イルマージン部の残留オイル膜を熱分解容易な新規なオ
イルを採用することにより凸部発生の防止を可能にして
プリント配線基板へのはんだ付け性の改良を図り、保護
層にも金属蒸着膜を形成可能にして保護層の熱収縮を抑
制して保護層の剥離を防止し、かつ、裏側を厚みが徐々
に連続して薄くなる有機薄膜で補強された金属蒸着膜を
突き出した構造とすることにより電極引出し層との機械
的付着力の低下を防止できるようにし、さらに新導電性
材料層構造の採用と新導電性材料の導入と新電極接続層
材料の導入によりさらに電気的な接続を高めるように構
成したものである。
【0013】これにより、小形・大容量で低インピーダ
ンスの有機薄膜コンデンサが得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、2個の二重結合を有したモノマ分子が、蒸着される
直前に放射線が照射され、形成されるべき表面に放射線
を照射されながら重合・堆積した長方形様の有機薄膜で
あり、含有二重結合の90%以上が相互に重合しかつ
0.1%以上が酸素と付加して前記有機薄膜の上面に偏
在している厚みが0.05〜20μmの範囲の有機薄膜
と、その前記上面の対向する第一の辺間にわたって形成
された細帯状の0.15mm以上の幅のパーフルオロア
ルキルエーテルからなるオイルマージン部と、その残り
の全面に形成された前記オイルマージン部の残留オイル
膜よりも厚く15〜40nmの範囲のアルミニウムの金
属蒸着膜と、前記有機薄膜および前記金属蒸着膜が繰り
返し積層された厚みが0.6mm以上の積層体と、前記
上面の別の対向する第二の辺が位置する積層された面に
おいて、前記金属蒸着膜の全ての層が突き出し、同時に
その下側に前記酸素が付加した二重結合を介して接着
し、突き出した先端部の接着した有機薄膜の厚みが0μ
mとなるように連続的に減少した有機薄膜とからなる1
μm以上の長さの突き出し部と、前記突き出し部の大半
が上下左右の方向にばらばらに変形した面と、前記変形
した面の中の変形した金属粒子が多数固着して前記第二
の辺である前記突き出し部と電気的に接続した厚みが
0.2mm以下の電極引出し層と、前記積層体の前記第
一の辺を包含する積層面と同じ面である前記電極引出し
層の側面を除いた目視可能な表面部分および前記積層体
の上下の最表面の前記第二の辺から内側へ向かって0か
ら0.6mmの領域とにわたって配置され前記電極引出
し層と電気的に接続した厚みが0.3mm以下の導電性
材料層と、さらに前記導電性材料層の前記電極引出し層
の側面と同一平面上にある側面以外の目視可能な最外面
に電気的に接続された厚みが0.1mm以下の電極接続
層とからなることを特徴とする有機薄膜コンデンサとし
たものである。
【0015】まず、この2個の二重結合を有するモノマ
分子が、蒸着される直前に放射線が照射され、形成され
るべき表面に放射線を照射されながら重合・堆積するこ
とにより、材料の粘度・表面張力等の影響を受けずに、
均一で高耐圧の薄膜を形成する作用を有する。
【0016】そして、パーフルオロアルキルエーテルか
らなるオイルマージン部を導入することにより、オイル
膜の厚みを金属蒸着膜の厚みと同等以下にし、積層体表
面に突起の形成を抑制する作用を有する。
【0017】さらに、含有二重結合の90%以上が相互
に重合し、かつ残りの0.1%相当以上が酸素とラジカ
ル反応した末端基となり前記有機薄膜の上面に偏在した
厚みが0.05から20μmの範囲の有機薄膜と、その
前記有機薄膜の面上の一対の対向する第一の辺間にわた
って形成された細帯状の少なくとも0.15mm以上の
幅で付着厚みが薄いパーフルオロアルキルエーテルから
なるオイルマージン部と、その残りの全面に形成された
15〜40nmのアルミニウムの金属蒸着膜と、前記有
機薄膜および前記金属蒸着膜の組合せが繰り返し積層さ
れ厚みが0.6mm以上の積層体とすることにより、積
層体の全層にわたり、熱収縮率を同じにすることがで
き、さらに、有機薄膜と金属蒸着膜間に酸化したモノマ
の末端基を導入することで、機械的付着力を向上させる
ことが分かり、これらが相乗効果を示し、層間剥離を防
止する作用を有する。
【0018】また、有機薄膜の別の一対の対向する第二
の辺が位置する積層された面において、前記金属蒸着膜
の全ての層が突き出し、同時にその下側に化学的に接着
し、突き出した先端部では厚みが0μmの有機薄膜とか
らなる1μm以上の長さの突き出し部と、前記突き出し
部の大半が上下左右の方向にばらばらに変形した面と、
前記変形した面の中の変形した金属粒子と、前記金属粒
子が多数固着し合い前記突き出し部と電気的に接続した
厚みが0.2mm以下の電極引出し層と、前記電極引出
し層の前記有機薄膜第一の辺を包含する側面を除いた目
視可能な表面部分および前記積層体の上下の最表面の前
記第二の辺から内側へ向かって0から0.6mmの領域
とにわたって配置された前記電極引出し層と電気的に接
続した厚みが0.3mm以下の導電性材料層と、さらに
前記導電性材料層の前記電極引出し層の側面と同一平面
上にある側面以外の目視可能な最外面に電気的に接続さ
れた厚みが0.1mm以下の電極接続層とすることによ
り、溶融金属粒子が突き出し部をばらばらに上下左右方
向に変形するまで高速で吹き付けた状態を形成すること
により強固なくさび効果が得られ、個々では小さく、薄
いけれども全面に分布する多数層の有機薄膜と電極引出
し層との強い機械的強度が得られる作用と、同時に存在
する金属蒸着膜と電極引出し層も安定で非常に導通抵抗
値の低い電気的接続が得られ、積層面にまで到達し、プ
リント配線基板と確実に接触できる導電性材料層と電極
接続層の相乗効果により、新たに低インピーダンスを実
現する作用と、プリント配線基板との接続不良を防止す
る作用を有する。
【0019】請求項2に記載の発明は、前記積層体は、
最下層と最上層に有機薄膜層を有し、かつ各々から内部
に向かい少なくとも0.1mm以上にわたり前記オイル
マージン部が積層方向に全て一定の位置に直線状に配置
された静電容量を与えない二つの保護層を有することを
特徴とする請求項1に記載の有機薄膜コンデンサとした
ものである。これにより、保護層を含めて全ての層の熱
収縮率を同じにすることにより、前記保護層の剥離を防
止する作用と、前記金属蒸着膜と前記電極引出し層・前
記導電材料層・前記電極接続層の電気的結合力を高め低
インピーダンスを実現する作用と、積層された最も下と
最も上の有機薄膜層により有機薄膜コンデンサの漏電防
止作用が得られる。
【0020】請求項3に記載の発明は、前記オイルマー
ジン部は、前記第二の辺の一方の位置から前記オイルマ
ージン部の最も近い部分が凡そ0〜0.5mmの範囲に
相当する位置に配置されており、かつ最下層を含む前記
保護層と最上層を含む前記保護層の各々において、前記
第二の辺の一方に偏って揃って配置されていることと、
前記積層体の前記保護層以外の残りの層である静電容量
が100pF以上となる素子層において、前記有機薄膜
層の一層毎に、前記第二の辺から交互に配置されている
ことと、前記最上層において、前記積層体の厚みに換算
して0〜30%の範囲の凹み部を形成することを特徴と
する請求項2に記載の有機薄膜コンデンサとしたもので
ある。これにより、前記積層体表面に一般的に生ずる凸
部の発生を防止し、逆に平坦かさらには凹み部とするこ
とにより、プリント配線基板から導電性材料層の浮き上
がりを抑制し、プリント配線基板との接続不良をなくす
作用と素子層が薄く小さな静電容量の場合でも請求項2
の場合と同様に低いインピーダンスを実現する作用が得
られる。
【0021】請求項4に記載の発明は、前記導電性材料
層は、銅とニッケルと銀の成分比が(100)対(30
〜55)対(1.5〜4)の範囲にある粒径が1〜50
μmの範囲内に分布する合金かまたは二つの合金に残り
をめっきした粒子と熱硬化性のフェノール樹脂からな
り、前記導電性材料層の内側と外側は5mΩ以下を示す
ことを特徴とする請求項1、請求項2および請求項3に
記載の有機薄膜コンデンサとしたものであり、本発明の
材料により、本発明の導電性樹脂材料の組成により低イ
ンピーダンスを実現する作用が得られる。
【0022】請求項5に記載の発明は、前記電極接続層
は、重量比で錫を85〜97%の範囲で含む材料で構成
されたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3
および請求項4に記載の有機薄膜コンデンサとしたもの
であり、本発明の組成により、プリント配線基板とのは
んだ付け不良を減らす作用を有するものである。
【0023】請求項6に記載の発明は、前記モノマ分子
は、シクロペンタジェンを2量体化し、次に2個の二重
結合部に一酸化炭素と水素を付加しホルミル化し、さら
に水素添加してジヒドロキシ化合物とし、次に、アクリ
ル酸を加えエステル化して得られる多数の異性体からな
り、前記エステル化反応時の未反応成分が水洗除去さ
れ、その後水分を100ppm以下に除去され、真空度
が100Pa以下で、沸点以下の温度で徐々に蒸発させ
たものであることを特徴とする請求項1、請求項2、請
求項3、請求項4および請求項5に記載の有機薄膜コン
デンサとしたものであり、多数の成分からなる組成とす
ることにより、重合反応をし易くし、材料の粘度・表面
張力等の影響を受けずに、均一で高耐圧の薄膜を構成す
る作用を有するものである。
【0024】請求項7に記載の発明は、前記放射線が、
前記金属蒸着膜形成用の電子線に由来する電子であるこ
とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5および請求項6に記載の有機薄膜コンデン
サとしたものであり、より均一な有機薄膜の形成に不可
欠なブロックを積み上げるように重合させて、均一で高
耐圧の薄膜を構成する作用を有するものである。
【0025】以下、本発明の実施の形態を図1および図
4を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の一実施例の斜視図を
示し、図4は本発明の電極突き出し部の状態を示した有
機薄膜コンデンサの部分断面斜視図を示し、具体的には
一方の電極引出し層と導電性材料層と電極接続層の一部
を欠き、電極突き出し部を拡大して、電極突き出し部と
電極引出し層の接続界面の状態の一例を示したものであ
る。図1において、有機薄膜1は、従来、超音波噴霧法
により、非常に微細な霧状粒子を作り、付着させ、表面
張力により流動させ、均一な膜とさせ、その後、紫外線
を照射して、放射線硬化有機膜を形成してきた。しか
し、この技術では、微細な霧状粒子径が数μm近辺に霧
化の限界のあることが分かり、付着した霧状粒子のぬれ
拡散により形成した放射線硬化有機膜の厚みを0.3μ
m以下にすることは、技術的困難を伴い、一般的には、
モノマの真空蒸着法の方が優れていると考えられてき
た。しかし、トリシクロデカンジメタノールジアクリレ
ートを蒸着した場合、厚みは0.3μmであっても、面
方向に数〜数十μmの直径を有するうろこ状の模様の膜
ができることが分かった。さらに調べてみると、材料本
来の耐電圧の半分以下しかでていないことが分かった。
本発明者等は、トリシクロデカンジメタノールジアクリ
レートモノマの真空蒸着による蒸気を、電子線を照射し
た面に前記モノマの蒸着膜の形成を行うことで、厚みが
0.05〜0.4μmであっても、均一な薄膜を得られ
ることを見出したものである。このとき、前記真空蒸着
による蒸気雰囲気中に電子線を注入するとさらに均一な
膜が得られる効果があった。またモノマに揮発性の紫外
線増感剤を加えた場合は、金属表面、例えばアルミニウ
ム蒸着膜に紫外線を照射しながらモノマを蒸着すること
で均一な薄膜が得られることも見出したものである。さ
らに、厚みを20μmまで増やすと、一般的には厚みが
厚すぎるため、膜に加わる重力等の影響で液状の膜が流
れ、厚みのむらができる。しかし、本発明によると、厚
みを20μmまで増やしても、厚みが安定で極めて平坦
な有機膜が形成されることが分かった。理由は、蒸着さ
れる表面に付着した多量の電荷あるいは表面から飛び出
そうとする多量の電荷により、モノマが表面に到達した
瞬間あるいは到達する直前にラジカルイオン化され、モ
ノマの重合やモノマ分子の固定等が生じ、即ち、非常に
高速で次々と堆積と重合が行われ、表面張力や遠心力等
の影響がでる前に薄膜が形成されたため、厚みが非常に
厚い場合でも流動しないためと考えられる。この効果
は、多官能アクリレート全般にも効果が認められ、他に
少なくともビニル基を二個有するモノマとしてジビニル
エーテル類あるいは、ジシクロペンタジエンのようなシ
クロアルカジエンあるいはアルカジエン等においても確
認された。この現象は吸着後に電子線等を照射する訳で
はなくモノマの蒸着直前であり、さらにモノマの蒸気圧
も従来は0.0001〜0.1mPaの範囲であった
が、本発明の技術は1Pa以上の領域であり、その両者
が揃って始めて本発明の効果があるため、特公昭44−
25014号に記載の電子線衝撃法の技術とは明らかに
異なる。また、類似技術として、特開昭58−7470
1号に記載された、基板上にモノマ膜を蒸着すると同時
に電子線を照射するという技術があるが、本発明は、液
状の有機膜を形成しながら硬化させるという方法であ
り、本発明は基本的に異なり、電子線を含む放射線が照
射されている面に蒸着を行うことで最も良い効果が得ら
れ、有機薄膜を形成すべき表面からむらなく一様にモノ
マを重合・架橋反応をさせながら有機薄膜を堆積・硬化
・架橋させて得た構造をコンデンサ用誘電体に用いたも
のであり、明らかに異なる。
【0026】また、金属蒸着膜4、5は、一般的に抵抗
加熱方式で行うことが多い。しかし、電子線ビームでア
ルミニウムを加熱して真空蒸着を行うと、真空槽の中に
多量の散乱電子線が発生していることが分かった。この
散乱電子線を用いることにより、容易に、有機薄膜の厚
みを安定に形成できることが分かった。即ち、金属蒸着
膜4,5あるいはオイルマージン部2は、アルミニウム
の真空蒸着後に、溶けた液体アルミニウムの電子線の圧
力で凹んだ部分から生ずる熱電子線に由来する反射電子
が照射される。その結果、金属蒸着膜4,5あるいはオ
イルマージン部2の表面に多量の電荷が蓄積され、一部
は弱い速度で表面から離脱する。そして、次の段階であ
るモノマの加熱蒸気の中にも、あらゆる方向から電子線
が飛来し、その中の一部のモノマはその蒸着されるまで
の非常に短い時間内でラジカルイオン化し前記表面に堆
積と同時に重合開始し、残りの大半のモノマは蒸着され
ると同時に分子レベルで、付着面で多量の蓄積された電
荷によりラジカルイオン化し、その結果、重合反応が生
じ、架橋反応が一様に厚み方向に進行するため流動化が
起こらず均一な厚みの有機薄膜となったためと考えられ
る。この場合、別途に電子線源あるいは紫外線源を設け
る必要がなく経済的である。但し、電子線量を制限し、
後に紫外線照射を行うことで、全層の有機薄膜の残存二
重結合を一定にでき、機械的強度を均一にでき、特に大
形形状にはこの方法により、内部ひずみを無くすことが
できて有利となる。
【0027】一方、有機薄膜1を構成するコンデンサ用
誘電体として開発されたトリシクロデカンジメタノール
ジアクリレートは、純粋に合成したもので、非常に高価
であり、実用的でない。しかし、本発明者らは、出発原
料として、シクロペンタジェンを用い、これをまず二量
体化し、ジシクロペンタジェンを合成し、次にこれを分
離・抽出し、次に2個の二重結合部に一酸化炭素と水素
を付加しホルミル化し、さらに水素添加してジヒドロキ
シ化合物化し、そしてアクリル酸を加えエステル化する
ことにより、次式で示される異性体(化1)、(化
2)、(化3)、(化4)、(化5)、(化6)、(化
7)、(化8)、(化9)と(化10)及びアクリル酸
の二重結合が前記異性体に付加した不純物あるいは前記
ジヒドロキシ化合物の一方しかアクリル酸とエステル化
していない不純物等を含んだ混合物が得られる。その後
に未反応成分は水洗除去し、その後水分を100ppm
以下に乾燥した複数の異性体が混在してなるモノマを用
いることで、原材料代が安価で、また、真空下での加熱
蒸発あるいは重合の際に、アクリロイルオキシ基の加水
分解が防止でき、この多数の異性体を含有することで、
非常に硬化速度が速まり、さらにはモノマの気化の過程
でのアクリル酸エステルの加水分解を防止できるように
なり、良好な均一な有機薄膜が得られ、耐電圧も0.3
μmで123Vと高い特性が得られ、同時に温度60
℃、相対湿度95%における静電容量増加率が、完全に
乾燥した時を0%として、従来12%であったものが、
8%に抑えられるようになったものである。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】
【化10】
【0038】次に、保護層12は、従来、有機薄膜のみ
から成っていたが、前述した方法で長方形様の有機薄膜
1を形成した後、二重結合を含まない液状の有機液体を
前記長方形様の対向する第一の辺11間にわたり連続し
て蒸着したオイルマージン部2を形成し、その上にアル
ミニウムを電子線加熱法により真空蒸着することで、前
記オイルマージン部には金属薄膜が形成されずに、その
両隣に電気的な導通がない金属蒸着膜4と金属蒸着膜5
を形成させ、さらにその上に有機薄膜を形成するという
ことを繰り返すもので、オイルマージン部2の位置を積
層方向で一定位置に固定することで静電容量に寄与しな
いが機械的強度の高い厚い層とすることができる。ま
た、オイルマージンは、この第一の辺11間を連続して
結んでいれば、図4に示した残る第二の辺47と平行で
あっても斜めであっても曲線を描いていても良い。さら
に、二つある保護層12の中のそれぞれのオイルマージ
ン部は、それぞれの保護層のなかでのみ積層方向に一定
であれば良く、二つとも同じ位置であっても、異なって
いても良い。また、このオイルマージン部2は一直線で
ある必要はなく、保護層12も素子層も同様に有機薄膜
1と金属蒸着膜4,5あるいは有機薄膜7と金属蒸着膜
8,9のように交互に形成することで、熱収縮率の差を
同じにすることができ、保護層12の剥離の問題の解決
が図れたものである。また、積層体の最外層である保護
層12の最下層および最上層は有機薄膜1とすること
で、漏電あるいは耐圧不良を招くことが無い特徴もあ
る。ところで最上層が金属蒸着膜の場合は、プリント配
線基板に実装された後に全体をモールドして使用する際
に好適である。さらに、素子層の厚みに関係なく、長方
形様の有機薄膜1と同じ物である図4の有機薄膜49の
別の第二の辺の組が作る積層面から1μm以上突き出し
た金属蒸着膜41でありかつその裏面に酸素とラジカル
反応した前記二重結合が反応して取り込まれて接着し、
突き出した先端部に向かい厚みが徐々に薄くなり先端部
での厚みが0μmである有機薄膜とからなる構造となっ
た突き出し部42が積層体の全面に存在するため、真鍮
をアーク溶射法により溶融した微粒子化し高速で吹き付
けて形成する電極引出し層44との接続時に、突き出し
部41が前記高速の溶融した真鍮の微粒子のため上下左
右方向に変形したり折れて欠落した状態になる変形した
突き出し部43と、従来は裏側に補強材がないために弱
かったが、本発明では機械的に非常に強く結合し、金属
蒸着膜4や有機薄膜1等で構成される積層体と電極引出
し層14の機械的結合力が一定以上に保たれるようにな
った。その結果、電気的接続が向上し、基本的には素子
層の積層数と金属蒸着膜9の膜抵抗値と導電性材料層1
5の抵抗値で決まるが、安定した低インピーダンス特性
が常時確保できるようになったものである。また、突き
出し部18の形成は、従来同様に、スパッタエッチング
あるいは酸素プラズマにより、選択的に有機薄膜を除去
することにより得られる。
【0039】さらに図8の従来品の有機薄膜を薄くした
場合のオイルマージン部82に残留する、特開平6−2
9147号で開示されたパラフィンオイルは、モノマと
の相溶性が良く、さらに分子量分布が広く、熱的にも非
常に安定しているため、再蒸発不可能な性質を有してい
た。そのため、図8に示したように、積層体表面のオイ
ルマージン部82により生ずる盛り上がり部87が防止
できなかったものである。本発明者らは、種々の材料を
検討した結果、テトラフルオロエチレングリコールとヘ
キサフルオロプロピレングリコールの共重合化合物であ
るパーフルオロアルキルエーテルが熱的に弱く、加熱に
よる沸点が180℃以上の成分は容易に解離し、沸点が
160〜180℃以下の成分に分解しやすいことを見出
したもので、残留量を大幅に低減可能にすることができ
るようになったものである。その結果、パーフルオロア
ルキルエーテルの膜が、蒸着金属の凝縮を阻害する性質
を残して良好なオイルマージン部2を形成できること
と、真空下において再蒸発あるいは熱分解により残留量
を低減でき実質的に金属蒸着膜1,4に比較して厚みの
薄い残留オイル膜3になること、前記保護層の前記オイ
ルマージン部が積層方向に一定の直線状の位置に配置さ
れることと、前記積層体の残りの層に含まれる前記オイ
ルマージン部は一層毎に、前記長方形の面の一対の対向
する第二の辺27の各々の位置から凡そ0〜0.5mm
に相当するところに配置されることにより、前記積層体
の中で前記オイルマージン部が積層方向に多数集まった
部分に相当する前記積層体の一つの表面のみに、オイル
マージン部の幅よりも広い幅で、従来は盛り上がってい
たものが、逆に、前記積層体の厚みに換算して0〜30
%凹ませることができるようになり、実装性が飛躍的に
向上するようになったものである。また好ましくは、沸
点が170〜290℃の範囲内のパーフルオロアルキル
エーテルが良く、沸点がその範囲よりも下では、揮発性
が強く、オイルマージン部の形成が不安定であり、逆に
沸点がその範囲よりも上でも、蒸発よりも不安定な分解
した低分子成分の付着が多くなるためにオイルマージン
の厚み変動が多くなり、オイルマージン部2に薄く金属
蒸着膜が形成され、金属蒸着膜4、5間の絶縁が100
0MΩ以下となったり、凹まずに突起を生ずる部分が生
じたりした。
【0040】そして、一般に導電性材料層15は、銀、
銅の数十μmの径の微粉末を熱硬化性エポキシ樹脂に分
散して用いることが多く、前記微粉末がプリント配線基
板と接続するためのはんだとの濡れ性および溶解性が高
くまたバインダーであるエポキシ樹脂のガラス転移温度
が低いため、数秒間の200℃を超える加熱により、前
記微粉末が溶け出してしまい、実装した後に、導電性材
料層のはんだ付けする表面と電極引き出し層14と接続
する裏面との間の電気抵抗が1MΩを超えてしまい、有
機薄膜コンデンサの空間構造から生ずるインダクタンス
と有機薄膜コンデンサの設計された静電容量から生ずる
共振周波数において、本来は合成インピーダンスが0m
Ωであるべきものが、1MΩと高くなるという致命的な
問題が生ずるが、本発明者らは、前記導電性材料層に銅
とニッケルと銀の比率が(100)対(30〜55)対
(1.5〜4)の比率にある、少なくとも粒径が1〜5
0μmの範囲内の分布を有する合金あるいは相互にめっ
きされてなる混合粒子と熱硬化性フェノール樹脂を用
い、前記有機薄膜1の第一の辺11と同じ面である前記
電極引出し層14の側面を除いた目視可能な表面と、前
記有機薄膜1の第二の辺から内側へ0から0.6mmの
領域とにわたって配置され、前記電極引出し層14と電
気的に接続されている厚みが0.3mm以下とすること
で、前記導電性材料層15の内側と外側は5mΩ以下で
導通させることを見出し、さらに溶融はんだ中で200
℃〜260℃で5秒間加熱しても、ニッケルを合金化す
ることで、銅とニッケル合金あるいは銅粒子にニッケル
めっきされた微粒子と溶融はんだとの合金化速度が低下
することが分かり、フェノール樹脂のガラス転移温度の
高いことの相乗効果により、微粒子が溶けすぎて溶け出
したり、バインダーの軟化による微粒子の脱落を招かな
いようにすることができ、接続抵抗値も5mΩ以下とす
ることができるようになったものである。
【0041】さらに、従来、電極接続層16は、従来重
量比で6対4の鉛錫はんだが使用されてきたが、近年、
実装性の向上や環境の面で鉛の使用が嫌われる傾向にあ
り、重量比で錫を85〜97%含む鉛の少ない材料とす
ることで、材料コストは高くなるが、さらにプリント配
線基板とのはんだ付け性が向上し、前記共振周波数での
インピーダンスを低く抑えることができるようになった
ものである。また、錫以外の材料として、鉛、銀、ニッ
ケル、亜鉛、アンチモン、インジュウム、銅、鉄を単独
あるいは組み合わせて使用することができる。
【0042】
【実施例】以下に、本発明の具体例を説明する。
【0043】(実施例1)モノマは、原料にシクロペン
タジェンを用い、これをまず二量体化し、ジシクロペン
タジェンを合成し、次にこれを分離・抽出し、次に2個
の二重結合部に一酸化炭素と水素を付加しホルミル化
し、さらに水素添加してジヒドロキシ化合物化し、次
に、アクリル酸を加えエステル化した後に未反応成分は
水洗除去し、その後水分を100ppm以下に乾燥し、
次式で示される異性体(化11)、(化12)、(化1
3)、(化14)、(化15)、(化16)、(化1
7)、(化18)、(化19)と(化20)がそれぞれ
50:50:10:10:50:10:0.1:0.
1:0.1:0.1の比率である水添ジシクロペンタジ
ェニルジメタノールジアクリレートを160℃で加熱
し、10Paの真空下で蒸発させ、その際、アルミニウ
ムを蒸着させるための加速電圧15kVでエミッション
電流が1.5Aの電子線流の一部の電子線が散乱され、
その一部の電子線が常に、有機薄膜を付着させる面に照
射され、また残りの電子線の一部が前記アクリレートの
蒸気中に散乱進入し、アクリレートモノマの一部をラジ
カルイオン化し瞬時に蒸着・硬化した厚み0.3μmの
有機薄膜を形成し、さらに残りの散乱電子線が有機薄膜
をより高密度に重合させる。次に、沸点が150℃〜2
90℃の範囲のテトラフルオロエチレングリコールとヘ
キサフルオロプロピレングリコールを重合して得たパー
フルオロアルキルエーテルを厚み約70nmで幅0.2
mmの帯状に蒸着しオイルマージン部を形成し、続いて
直ちにアルミニウムを厚み30nmで真空蒸着し金属蒸
着膜を形成した後、続いて赤外線ヒーターで加熱し、表
面温度を高くして再蒸発と加熱分解を生じさせて残留オ
イル膜の厚みを0〜20nmまで低減させ、前記放射線
硬化有機薄膜の二重結合の95%を二重結合同士で反応
させ、残り0.1%の二重結合は酸素プラズマとラジカ
ル反応させた。次に積層が保護層の間は、次のオイルマ
ージン部の位置は同じ位置となるように制御され、所定
の積層数だけ繰り返した後、オイルマージン位置を対向
幅の分だけ約0.8mmずらし、以降、一層毎にずらし
続けて素子層を形成し、次に先の保護層を形成した時の
オイルマージン位置とは対向幅の分だけずらした位置で
残りの保護層を形成し、最後の層は有機薄膜を形成して
止める。このようにして、オイルマージンの位置が積層
方向に揃い、一方の保護層の面には積層体の厚みに対
し、10%の凹みを形成した。またこのとき、二つの保
護層の厚みはそれぞれ、0.1mmとし、オイルマージ
ン部から0.2mm外側まではすべての層に金属蒸着膜
が形成されかつ、すべての層の有機薄膜層の断面は50
μm以内の凸凹の中にそろっており、その後、その断面
から、金属蒸着膜が1μm以上突き出しかつその裏面に
酸素とラジカル反応した末端基が反応して取り込まれて
接着し、突き出した先端部では厚みが薄くなり先端部で
の厚みが0μmである有機薄膜とからなる構造となるよ
うに、スパッタエッチングあるいは酸素プラズマエッチ
ングを施した。次に、真鍮をアーク溶射法により、真鍮
の微粒子を高速で吹き付け、前記積層体の断面から突き
出た金属蒸着膜を上下左右に変形させ、前記微粒子を強
く食い込ませ厚みが0.1mmとなるように形成した。
そして、前記有機薄膜の第一の辺と同じ面である前記電
極引出し層の側面を除いた目視可能な表面と、前記有機
薄膜の第二の辺から内側の約0.2mmの位置の領域ま
でわたり、銅とニッケルと銀の比率が100対40対3
の比率にある、少なくとも粒径が1〜50μmの範囲内
で平均粒径が20μmの分布を有する銅とニッケルの合
金で上に銀がめっきされた粒子と熱硬化性フェノール樹
脂からなり、前記導電性材料層の内側と外側は5mΩ以
下で導通させた厚み0.2mmの導電性材料層を形成
し、さらにその上に、錫が95%で残りが鉛の溶融はん
だめっきを厚み0.02mmで、前記導電性材料層の一
対の断面以外の目視可能な表面に形成した。
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】
【化19】
【0053】
【化20】
【0054】この縦2.5mm、横3.2mm、高さ
2.1mmで、静電容量が1.0μFの有機薄膜コンデ
ンサ100個を作った結果、コンデンサとしての電極が
対向する部分に相当する積層方向での厚みのむらが±5
%以内の極めて均一な有機薄膜が得られ、従来と静電容
量と損失角の温度に対する特性はほとんど変わらない
が、耐電圧が従来の2倍以上の123Vを示し、また費
用が従来の3分の1で済むようになった。さらに、前記
放射線硬化有機膜を形成した後に酸素イオンと接触さ
せ、表面に残存する前記モノマの二重結合の0.1%を
化学反応させた場合、温度60℃、相対湿度95%、印
加電圧直流16Vで1000時間経過した後も、一般的
には金属蒸着膜が湿気と反応し導電性を消失するために
静電容量変化率が−20〜−100%低下するのに対し
て、静電容量変化率が+8%で変わらない良好な結果を
得、さらに前記モノマの二重結合の0.5%を酸素イオ
ンと接触させた時は3000時間でも全く静電容量の低
下は見られなかった。また、230℃のリフロー法での
実装の結果、100個とも接続した時の共振周波数での
導電性材料層の内側と外側の抵抗は5mΩ以下となり、
コンデンサの共振周波数でのインピーダンスは25mΩ
以下であり、実装不良率が0%で非常に低インピーダン
スで良好な特性を得た。
【0055】(実施例2)実施例1において、有機薄膜
の厚みを0.1μmとし、以下同様にして縦2.5m
m、横3.2mm、高さ2.1mmで、静電容量が10
μFで定格電圧が4Vの有機薄膜コンデンサを100個
得た。この場合も同様に、リフロー実装での不良率が0
%であり、共振周波数でのインピーダンスが10mΩの
良好な特性を得た。
【0056】(実施例3)実施例1において、有機薄膜
の厚みが0.4μmとし、以下同様にして縦2.5m
m、横3.2mm、高さ2.1mmで、静電容量が0.
56μFで定格電圧が25Vの有機薄膜コンデンサを1
00個得た。この場合も同様に、リフロー実装での不良
率が0%であり、共振周波数でのインピーダンスが35
mΩの良好な特性を得た。
【0057】(従来例)また、従来例として、前記実施
例において、有機薄膜の形成方法がトリシクロデカンジ
メタノールジアクリレートと揮発性の紫外線増感剤ベン
ゾインイソプロピルエーテルを重量比で1%を加えて超
音波霧化コーティングし、100W/cmの紫外線ラン
プで硬化し、金属蒸着膜の形成の際にパラフィンオイル
でオイルマージン形成を行った以外は同様にして、有機
薄膜の厚みが0.3μmとし、以下同様にして縦2.5
mm、横3.2mm、高さ2.1mmで、静電容量が
1.0μFで定格電圧が実力4Vの有機薄膜コンデンサ
を100個得た。この場合は、リフロー実装での不良率
が17%であり、共振周波数でのインピーダンスが25
0mΩの特性を得た。
【0058】上記実施例による、本発明と従来例を比較
し、本発明は小形化・大容量で低インピーダンス特性で
さらに実装性に優れた特徴を有していることが分かる。
【0059】以上、本発明の1実施例を示したが、その
他に、縦0.8〜20mm、横1.6〜20mm、高さ
0.6〜20mmのあらゆる寸法、そして二重結合を2
個有するアクリレート、ジビニルエーテル、アルカジェ
ン、また本発明のシクロペンタジェンから合成して得た
10種類の異性体の比率をそれぞれ0.001〜100
%の範囲内において、温度・圧力・時間・触媒を変えて
得られた合計が100%となる任意に混合した組成物
等、あるいはテトラフルオロエチレングリコールやヘキ
サフルオロプロピレングリコールの単独で沸点が150
〜290℃の重合物をオイルマージン部に用いた場合に
も同様に、有機薄膜は高耐電圧であり実施例と同じ厚み
で同じ定格電圧が得られ、凹んだ表面を有する有機薄膜
コンデンサを得ることができ、プリント配線基板への実
装不良率が100個中0%の良好な実装性を得ることが
できた。また、前記の各種寸法と各種のモノマやオイル
マージンオイル材料において、前記モノマの二重結合の
90〜99.5%の二重結合同士をラジカル反応させ、
さらに有機薄膜の表面近傍において、全体厚みで換算さ
れた0.1%以上の二重結合を酸素とラジカル反応させ
た場合にも同様の効果を得ることができ、従来例と比較
して優れた有機薄膜コンデンサを提供できるようになっ
た。さらに、前記オイルマージン部の静電容量を形成し
ない外側の領域にも金属蒸着膜のあることが必須であ
り、残留オイル量によるが、残留オイル量がほぼ0nm
であればオイルマージンの位置は、積層体の蒸着膜の突
き出した断面から0.001μm〜0.5mmに相当す
るところに配置されること、残留オイル量が金属蒸着薄
膜よりも少し薄ければ、同様に0.01μm〜0.5m
mに相当するところに配置することで、蒸着厚みが15
〜40nmで積層数が100以上で縦および横が10m
m以下の素子で同様に10〜60mΩと低インピーダン
スが実現できるようになった。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、0.4μ
m以下の耐電圧の高い超薄膜誘電体が形成できるように
なり、小型・大容量で実装性に優れ、そして低インピー
ダンスの有機薄膜コンデンサが提供できるようになった
ことは価値がある。また、従来のタンタル電解コンデン
サあるいは積層セラミックコンデンサとほぼ同等の形状
であることは互換性の観点からも産業上価値がある。さ
らに、本発明品は、タンタル電解コンデンサのように極
性がなく、リップル電流にも強く、また共振周波数にお
いて、インピーダンスが低く、そして、積層セラミック
コンデンサのように電圧による静電容量変化がなくショ
ックノイズの発生がないため、回路設計上からも大きな
産業上の価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機薄膜コンデンサの斜視図
【図2】本発明の別の有機薄膜コンデンサの斜視図
【図3】本発明のさらに別の有機薄膜コンデンサの斜視
【図4】本発明の電極突き出し部の状態を示した有機薄
膜コンデンサの電極引出し層の部分を欠いた部分断面斜
視図
【図5】有機薄膜コンデンサをはんだ付けしたときの正
面図
【図6】従来の有機薄膜コンデンサの正面図
【図7】従来の保護層を設けた有機薄膜コンデンサの正
面図
【図8】従来の有機薄膜コンデンサの厚みを薄くしたと
きの正面図
【符号の説明】
1 有機薄膜 2 オイルマージン部 3 残留オイル膜 4 金属蒸着膜 5 金属蒸着膜 6 オイルマージン部 7 有機薄膜 8 金属蒸着膜 9 金属蒸着膜 10 オイルマージン部 11 第一の辺 12 保護層 13 素子層 14 電極引き出し層 15 導電性材料層 16 電極接続層 17 凹み部 18 突き出し部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の二重結合を有したモノマ分子が、
    蒸着される直前に放射線が照射され、形成されるべき表
    面に放射線を照射されながら重合・堆積した長方形様の
    有機薄膜であり、含有二重結合の90%以上が相互に重
    合しかつ0.1%以上が酸素と付加して前記有機薄膜の
    上面に偏在している厚みが0.05〜20μmの範囲の
    有機薄膜と、その前記上面の対向する第一の辺間にわた
    って形成された細帯状の0.15mm以上の幅のパーフ
    ルオロアルキルエーテルからなるオイルマージン部と、
    その残りの全面に形成された前記オイルマージン部の残
    留オイル膜よりも厚く15〜40nmの範囲のアルミニ
    ウムの金属蒸着膜と、前記有機薄膜および前記金属蒸着
    膜が繰り返し積層された厚みが0.6mm以上の積層体
    と、前記上面の別の対向する第二の辺が位置する積層さ
    れた面において、前記金属蒸着膜の全ての層が突き出
    し、同時にその下側に前記酸素が付加した二重結合を介
    して接着し、突き出した先端部の接着した有機薄膜の厚
    みが0μmとなるように連続的に減少した有機薄膜とか
    らなる1μm以上の長さの突き出し部と、前記突き出し
    部の大半が上下左右の方向にばらばらに変形した面と、
    前記変形した面の中の変形した金属粒子が多数固着して
    前記第二の辺である前記突き出し部と電気的に接続した
    厚みが0.2mm以下の電極引出し層と、前記積層体の
    前記第一の辺を包含する積層面と同じ面である前記電極
    引出し層の側面を除いた目視可能な表面部分および前記
    積層体の上下の最表面の前記第二の辺から内側へ向かっ
    て0から0.6mmの領域とにわたって配置され前記電
    極引出し層と電気的に接続した厚みが0.3mm以下の
    導電性材料層と、さらに前記導電性材料層の前記電極引
    出し層の側面と同一平面上にある側面以外の目視可能な
    最外面に電気的に接続された厚みが0.1mm以下の電
    極接続層とからなることを特徴とする有機薄膜コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記積層体は、最下層と最上層に有機薄
    膜層を有し、かつ各々から内部に向かい少なくとも0.
    1mm以上にわたり前記オイルマージン部が積層方向に
    全て一定の位置に直線状に配置された静電容量を与えな
    い二つの保護層を有することを特徴とする請求項1に記
    載の有機薄膜コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記オイルマージン部は、前記第二の辺
    の一方の位置から前記オイルマージン部の最も近い部分
    が凡そ0〜0.5mmの範囲に相当する位置に配置され
    ており、かつ最下層を含む前記保護層と最上層を含む前
    記保護層の各々において、前記第二の辺の一方に偏って
    揃って配置されていることと、前記積層体の前記保護層
    以外の残りの層である静電容量が100pF以上となる
    素子層において、前記有機薄膜層の一層毎に、前記第二
    の辺から交互に配置されていることと、前記最上層にお
    いて、前記積層体の厚みに換算して0〜30%の範囲の
    凹み部を形成することを特徴とする請求項2に記載の有
    機薄膜コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記導電性材料層は、銅とニッケルと銀
    の比率が(100)対(30〜55)対(1.5〜4)
    の範囲にある粒径が1〜50μmの範囲内に分布する合
    金かまたは二つの合金に残りをめっきした粒子と熱硬化
    性のフェノール樹脂からなり、前記導電性材料層の内側
    と外側は5mΩ以下を示すことを特徴とする請求項1、
    請求項2および請求項3に記載の有機薄膜コンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記電極接続層は、重量比で錫を85〜
    97%の範囲で含む材料で構成されたことを特徴とする
    請求項1、請求項2、請求項3および請求項4に記載の
    有機薄膜コンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記モノマ分子は、シクロペンタジェン
    を2量体化し、次に2個の二重結合部に一酸化炭素と水
    素を付加しホルミル化し、さらに水素添加してジヒドロ
    キシ化合物とし、次に、アクリル酸を加えエステル化し
    て得られる多数の異性体からなり、前記エステル化反応
    時の未反応成分が水洗除去され、その後水分を100p
    pm以下に除去され、真空度が100Pa以下で、沸点
    以下の温度で徐々に蒸発させたものであることを特徴と
    する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4および請
    求項5に記載の有機薄膜コンデンサ。
  7. 【請求項7】 前記放射線が、前記金属蒸着膜形成用の
    電子線に由来する電子であることを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5および請
    求項6に記載の有機薄膜コンデンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063637A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Ulvac Japan Ltd 有機薄膜製造方法および光cvd装置
JP2019197787A (ja) * 2018-05-08 2019-11-14 ルビコン株式会社 有機高分子コンデンサ
CN113692633A (zh) * 2019-05-02 2021-11-23 阿维科斯公司 具有顺应性端子的表面安装薄膜熔断器

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