JPH11190349A - 軸受用軌道輪 - Google Patents

軸受用軌道輪

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JPH11190349A
JPH11190349A JP9358935A JP35893597A JPH11190349A JP H11190349 A JPH11190349 A JP H11190349A JP 9358935 A JP9358935 A JP 9358935A JP 35893597 A JP35893597 A JP 35893597A JP H11190349 A JPH11190349 A JP H11190349A
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JP
Japan
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bearing
ring
alloy steel
medium carbon
present
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Withdrawn
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JP9358935A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Kondo
幸博 近藤
Koji Maeda
浩二 前田
Kikuo Maeda
喜久男 前田
Kunio Kamo
邦男 賀茂
Junichi Yokoi
純一 横井
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な材料で製造でき、かつ従来例と同程度
に優れた軸受性能を有する軸受用軌道輪を提供する。 【解決手段】 軸受用軌道輪21、22は、化学成分%
でBを0.0010%以上0.0025%以下含む中炭
素合金鋼よりなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受用軌道輪に関
するものであり、より特定的には、建設機械の旋回部に
使用される旋回軸受用の軌道輪に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル、トラッククレーン、トン
ネル掘進機などの建設機械の旋回部に使用される旋回軸
受には現在、高周波焼入れ鋼が採用されている。特に軌
道輪の転走面については、その材料を高周波焼入れする
ことにより旋回軸受に必要な表面硬度が十分に得られ
る。また必要に応じて軌道輪に設けられた旋回用歯車部
にも高周波焼入れが施される。
【0003】大型軸受や断面寸法が大きな軸受で深い高
周波焼入れ層が要求される場合には、Cr(クロム)や
Mo(モリブデン)を添加した合金鋼、たとえばSCM
445が軌道輪に採用されている。このCrおよびMo
は、鋼に対して焼入れ性を向上させる元素である。
【0004】このSCM445は、化学成分%でC(炭
素)を0.43〜0.48%、Si(シリコン)を0.
15〜0.35%、Mn(マンガン)を0.60〜0.
85%、P(リン)を0.030%以下、S(硫黄)を
0.030%以下、Crを0.690〜1.20%、M
oを0.15〜0.30%含み、残部がFe(鉄)より
なるクロムモリブデン鋼である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】CrやMoは、上述し
たように軌道輪の焼入れ性を向上させることで軸受性能
を良好とすることから採用されている。しかし、Crや
Moは比較的高価な材料であるため、従来のSCM44
5などの合金鋼で軌道輪を作製すると旋回軸受が高価な
ものになってしまうという問題点があった。
【0006】それゆえ、本発明の目的は、安価な材料で
製造でき、かつ従来例と同程度の優れた軸受性能を有す
る軸受用軌道輪を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは種々の材
料および処理方法について鋭意検討を行なった結果、中
炭素合金鋼にB(ボロン)を所定量添加することで、S
CM445よりCr、Mo量を少なくしても優れた焼入
れ性が得られ、結果として優れた軸受性能を有する軸受
用軌道輪の得られることを見出した。
【0008】それゆえ、本発明の軸受用軌道輪は、化学
成分%でBを0.0010%以上0.0025%以下含
む中炭素合金鋼よりなっている。
【0009】このようにBを添加したことでSCM44
5よりCr、Mo量を低減させても、SCM445を用
いた場合と同程度に優れた軸受性能(転がり疲労特性、
リング回転割れ疲労特性および静的割れ強度)を有する
軸受用軌道輪が得られる。つまり、安価でかつ優れた軸
受性能を有する軸受用軌道輪が得られる。
【0010】また上記の軸受用軌道輪において、中炭素
合金鋼は、化学成分%でCを0.37%以上0.43%
以下含むことが好ましい。
【0011】また上記の軸受用軌道輪において、中炭素
合金鋼は、化学成分%でSiを0.15%以上0.35
%以下、Mnを0.70%以上1.20%以下、Pを
0.030%以下、Sを0.035%以下、Cuを0.
30%以下、Niを0.20%以下、Crを0.60%
以上1.20%以下含むことが好ましい。
【0012】このような組成とすることで軸受用軌道輪
に適したボロンを含む中炭素合金鋼(中炭素ボロン合金
鋼)が得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0014】まず本願発明者らは、以下の表1および表
2に示す2種の材料を用いて、軌道輪の内輪および外輪
の各1セットを、鍛造−調質−切削−歯切り−高周波焼
入れまで行ない、調質および高周波焼入れの熱処理特性
を調べた。
【0015】また本願発明者らは、上記と同様の処理を
施した本発明鋼1、2よりなる各試験片を用いて、φ1
2円筒点接触疲労寿命試験、リング回転割れ疲労強度試
験、および静的割れ強度試験を行なった。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】なお、表1、表2に示した組成のものを各
々、本発明鋼1、本発明鋼2とし、比較材としてSCM
445(従来鋼)を用いた。
【0019】以下、上記の処理および試験の条件および
結果について説明する。 (1) 調質について 上記本発明鋼1、本発明鋼2、SCM445よりなる
内、外輪を各1個づつ準備し、各々に標準条件で調質を
行なった。この調質は、加熱後に油冷による焼入れを
し、焼戻し後に空冷をすることで行なった。上記条件で
調質を行なった場合の各鋼種における硬度を表3に示
す。
【0020】
【表3】
【0021】表3の結果より明らかなように、SCM4
45と同じ調質条件では、本発明鋼1および2の双方と
もSCM445ほどの硬度が得られないことが判明し
た。そこで、本願発明者らは本発明鋼1および2につい
て適当な調質条件を検討し、冷却条件をコントロールす
ることで、SCM445と同等の硬度を得た。その結果
を表4に示す。
【0022】
【表4】
【0023】この結果より、本発明鋼1および2でも、
調質条件を適切に設定すれば、SCM445と同程度の
硬度の得られることが判明した。
【0024】(2) 高周波焼入れについて 上記の調質処理後に、切削および歯切りを行なった。そ
の後、転走面については表5に示す条件で、また歯面に
ついては表6に示す条件で各々高周波焼入れを行なっ
た。その高周波焼入れ後の熱処理特性を表5および表6
に併せて示す。
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】本発明鋼1および2ではSCM445と異
なる条件で高周波焼入れを行なった。これは、SCM4
45と同じ条件で本発明鋼1および2について高周波焼
入れを行なうと、本発明鋼1および2ではSCM445
程の硬度が得られなかったためである。そこで、本願発
明者らは従来例のSCM445と同程度の硬度を得るべ
く鋭意検討した結果、冷却速度条件をコントロールする
ことで本発明鋼1および2でも、従来例のSCM445
と同程度の硬度を得た。
【0028】(3) φ12円筒点接触疲労寿命試験に
ついて この試験は、図1に示すように、本発明鋼1、2もしく
はSCM445よりなるφ12×L22の円筒形状の試
験片1を、案内輪4に接する鋼球2と駆動輪3との間で
支持した状態で駆動輪3を回転駆動させ、そのときの寿
命(L10寿命)を測定することにより行なった。なお、
図1(a)は、図1(b)の矢印A方向から見た図に対
応する。
【0029】この試験条件を表7に、またこの試験の結
果得られた寿命(L10寿命)を試験数(n数)および硬
度とともに表8に示す。
【0030】
【表7】
【0031】
【表8】
【0032】上記の結果より、本発明鋼1および2で
も、従来鋼であるSCM445と同程度の転がり寿命の
得られることが判明した。
【0033】(4) リング回転割れ疲労強度試験 この試験は、図2に示すように、本発明鋼1、2もしく
はSCM445よりなるφ45×φ60×L15の円筒
形状の試験片11を、駆動ロール12と負荷ロール13
との間で負荷荷重(9.8kN)を加えた状態で駆動ロ
ール12を回転させ、そのときの寿命時間を測定するこ
とにより行なった。この際、駆動ロール12と試験片1
1との間には潤滑油を供給部15から供給した。また試
験片11には案内ロール14が接するように配置した。
この試験条件および試験結果を表9および表10に示
す。
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】なお表10においては中炭素ボロン合金鋼
の寿命時間は本発明鋼1および2の平均値で示してい
る。
【0037】上記の結果より、本発明鋼1および2で
も、従来鋼であるSCM445と同程度の回転割れ疲労
寿命の得られることが判明した。
【0038】(5) 静的割れ強度試験 静的割れ強度試験は、アムスラー押し試験により、本発
明鋼1、2もしくはSCM445よりなる試料に破断が
生じるまでの荷重を測定することにより行なった。な
お、この静的割れ強度試験は、試料を図3に示すように
長さ方向に5つの部位に分け、外縁部A、中心部B、外
縁部Aと中心部Bとの間の部分との各部位で行なった。
その結果を表11に示す。
【0039】
【表11】
【0040】この結果より、本発明鋼1および2でも、
従来鋼であるSCM445と同程度もしくはそれ以上の
破断強度の得られることが判明した。
【0041】なお、本実施例では本発明鋼1、2の処理
および試験結果について説明したが、以下の表12に示
すように化学成分%でBを0.0010〜0.0025
%含むのであれば、Cを0.37〜0.43%、Siを
0.15〜0.35%、Mnを0.70〜1.20%、
Pを0.030%以下、Sを0.035%以下、Cuを
0.30%以下、Niを0.20%以下、Crを0.6
0〜1.20%含む組成範囲の中炭素ボロン合金鋼では
本発明鋼1、2と同様の結果の得られることも確認し
た。
【0042】
【表12】
【0043】上述した本発明の中炭素ボロン合金鋼の軌
道輪が用いられる軸受として、以下に旋回座用玉軸受を
例に挙げて説明する。
【0044】図4は、旋回座用玉軸受を示す部分断面図
である。図4を参照して、旋回座用玉軸受20は、外輪
21、内輪22と、玉23とを有する単列玉軸受であ
り、内輪2の内周側に歯車22bを備えた形式のもので
ある。外輪21の内周側に内輪22が配置され、外輪2
1および内輪22の断面形状が半円状の転走面21a、
22aに玉23が装入されている。そして内輪21およ
び外輪22の少なくともいずれかが、上述した表12の
組成を有する中炭素ボロン合金鋼よりなっている。
【0045】上記の中炭素ボロン合金鋼は特に大型の軸
受に適用されることが好ましい。ここで大型の軸受と
は、軌道輪の高さが80mm以上であり、軌道輪の内周
面と外周面との間の径方向寸法が80mm以上のもの、
つまり80角以上のものである。また、上記の中炭素ボ
ロン合金鋼は、軌道輪の高さが160mm以上であり、
軌道輪の内周面と外周面との間の径方向寸法が160m
m以上、つまり160角以上のより大型の軸受に適用さ
れることがより好ましい。もちろん、上記の中炭素ボロ
ン合金鋼は80角以下の軌道輪にも適用されうる。
【0046】上記のような処理方法を採用することで、
表12に示す組成の中炭素ボロン合金鋼をこのような大
型の軸受に適用しても、軸受に必要な諸性能を得ること
ができる。
【0047】今回開示された実施例はすべての点で例示
であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味およ
び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の軸受用軌
道輪では、化学成分%でBを0.0010%以上0.0
025%以下含む中炭素合金鋼にて軸受用軌道輪を構成
している。このようにBを添加したことで、SCM44
5よりCr、Mo量を低減させてもSCM445を用い
た場合と同程度に優れた軸受特性を有する軸受用軌道輪
が得られる。このため、油圧ショベル、トラッククレー
ン、トンネル掘進機などの建設機械の旋回部に使用され
る旋回軸受として、安価でかつ優れた軸受特性を有する
ものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】φ12円筒点試験機の主要部を示す概略図であ
る。
【図2】リング回転割れ疲労試験機の主要部を示す概略
図である。
【図3】試験片の各部位を示す概略図である。
【図4】本発明の中炭素ボロン合金鋼の軌道輪を有する
旋回座用玉軸受の部分断面図である。
【符号の説明】
1、11 試験片 2 鋼球 3 駆動輪 4 案内輪 12 駆動ロール 13 負荷ロール 14 案内ロール 15 潤滑油供給部 20 旋回座用玉軸受 21 外輪 22 内輪 23 玉

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学成分%でBを0.0010%以上
    0.0025%以下含む中炭素合金鋼よりなる、軸受用
    軌道輪。
  2. 【請求項2】 前記中炭素合金鋼は、化学成分%でCを
    0.37%以上0.43%以下含む、請求項1に記載の
    軸受用軌道輪。
  3. 【請求項3】 前記中炭素合金鋼は、化学成分%でSi
    を0.15%以上0.35%以下、Mnを0.70%以
    上1.20%以下、Pを0.030%以下、Sを0.0
    35%以下、Cuを0.30%以下、Niを0.20%
    以下、Crを0.60%以上1.20%以下含む、請求
    項1に記載の軸受用軌道輪。
JP9358935A 1997-12-26 1997-12-26 軸受用軌道輪 Withdrawn JPH11190349A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007046687A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Ntn Corp 一方向クラッチの内方部材及びその製造方法とその内方部材を備えたクラッチ内蔵プーリ
EP2427666B1 (de) 2009-05-06 2017-07-12 Aktiebolaget SKF Grosswälzlager

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 20050301