JPH11192452A - 塗布装置、コーターダイスの加工方法、コーターダイスの治具、研削盤、及び塗布製品 - Google Patents

塗布装置、コーターダイスの加工方法、コーターダイスの治具、研削盤、及び塗布製品

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JPH11192452A
JPH11192452A JP83198A JP83198A JPH11192452A JP H11192452 A JPH11192452 A JP H11192452A JP 83198 A JP83198 A JP 83198A JP 83198 A JP83198 A JP 83198A JP H11192452 A JPH11192452 A JP H11192452A
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JP
Japan
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coating liquid
coater die
processing
grinding
extruding
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JP83198A
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Inventor
Kikuo Maeda
菊男 前田
Hiroyuki Aizawa
宏行 相沢
Kazuhiro Aoki
一浩 青木
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布液をスリットより押し出して傾斜した平
面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つの孔よ
り押し出して、走行する支持体に塗布するためのコータ
ーダイスを備えた塗布装置において、残留応力が除去さ
れて、経時的にスリットの面精度が安定し、塗布液の流
量分布も安定して塗布製品の膜圧の均一化が図れるこ
と。 【解決手段】 素材より切削加工にて粗加工を行い、該
粗加工により残留応力が発生した加工変質層を研削加工
にて除去し、研削加工にて仕上げ加工を行ったこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用フィルム、
写真用印画紙、磁気記録テープ、接着テープ、感圧紙、
感熱紙、感光性オフセット版等の製造に用いられ、走行
する支持体に各種塗布液を塗布するためのコーターダイ
ス、及びその加工方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】コーターダイスを用いて走行する支持体
に各種塗布液を塗布する塗布装置は、特公昭33−89
77号公報、特開平6−335653号公報、特開平7
−328509号公報、特開平8−243462号公報
等により知られている。これらの公報には、走行する支
持体に対して、塗布液をスリットより押し出して傾斜し
た平面上に給送し流下させて塗布する塗布装置や、塗布
液を一つの孔より押し出して塗布する塗布装置(エクス
トルージョン塗布装置)等が記載されている。
【0003】これらの塗布装置において、塗布液を傾斜
した平面上に給送し流下させて塗布する形式の塗布装置
の模式図を図1に示し、コーターダイスの斜視図を図2
に示す。
【0004】両図において、複数のコーターダイス1が
支持体3を支持して回転するバックアップローラー4の
近傍に配設されている。各々の給液孔5よりコーターダ
イス1に供給された塗布液6a,6b,6cは、コータ
ーダイス1のマニホールド1bの中で幅方向に広げら
れ、スリット2にて整流されてスライド面1aを流下
し、支持体3に多層塗布膜として塗布される。
【0005】コーターダイス1の主たる目的は、均一な
塗布分布を得ることであるが、このためにはスリット2
の間隙が均一である必要があり、スリット2は隣合うコ
ーターダイス1の間隙により形成されるので、個々のコ
ーターダイス1の加工精度が非常に重要になってくる。
【0006】コーターダイス1の材質としては、析出硬
化系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、マ
ルテンサイト系ステンレス鋼、耐熱合金、超鋼、チタン
合金、その他工業用鋼材が用いられる。
【0007】このようなコーターダイス1の一般的な製
作方法は、素材をフライス盤、マシニング、プレーナ
ー、ボール盤等の切削加工機により一次加工としての粗
加工を行い、次に研削盤、ラッピング盤等により二次加
工としての仕上げ加工を行って製作する。このような加
工の一例が特開平7−328509号公報に記載されて
いる。
【0008】仕上げ加工は、粗加工で生じた加工痕の除
去、反り取り、表面粗さ仕上げの順で行われるが、主た
る目的は良好な表面粗さに仕上げるためである。
【0009】この仕上げ加工に用いる一般的な研削盤の
模式図を図3に示す。同図において、非研削物51はマ
グネットチャック52により固定され、砥石53が回転
すると共にマグネットチャック52が矢印方向に往復移
動し、砥石53の発熱防止及び目詰まり防止のために研
削油54が掛けられながら研削加工が行われる。55は
各種の操作を行うための操作パネルである。
【0010】このようにしてコーターダイスを研削加工
するときの削り量(深さ)の一般例を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】この中で、反り取りは重要な加工であり、
コーターダイスの真直度、平面度の向上のために行い、
コーターダイスを研削盤のテーブルに仮設し、テーブル
面と間隙がある場合に、適当なスペーサーを挿入してコ
ーターダイスを固定し、研削加工を行うものである。一
方の研削面の加工が終了した後は反転し、他方の面を研
削するが、必要に応じてこの反転を数回繰り返す。な
お、反り取りに関しては、「機械工作法(研削加工)
上」日本技能教育開発センター発行や特開平6−335
653号公報にも記載されている。
【0013】また、コーターダイスの製作においては、
流量分布を均一にするために、前述の如く真直度及び平
面度の向上のために幾度となく反り取り作業を繰り返し
て行い、使用に耐え得るコーターダイスを製作している
ため、多大な労力と時間を必要としている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】現在、塗布装置のコー
ターダイスの製作当初に比べ塗布液の流量分布が変化し
てしまうことがあり、塗布生産に支障を来すことがあ
る。この流量分布の変化はコーターダイスのスリットと
相関があり、改善手段としてはコーターダイスを更新す
るか、再加工するなどして、スリットを改善しなければ
ならない。
【0015】コーターダイスの製作完了直後と完了1年
後における流量分布とスリット分布の1例を表2に示
す。なお、データは平均値に対する最大バラツキ幅を示
す。
【0016】
【表2】
【0017】この事実に基づいて、所定のコーターダイ
スの製作完了直後と完了1年後におけるコーターダイス
を測定した所、表3に示す形状変化が見られた。測定方
法は、コーターダイスを使用状態に近い状態に立てて、
スリットを形成する面の所定の部分を幅方向に一方の端
から他方の端まで非接触測定器により測定した。データ
は1m当たりの最大バラツキ幅を示す。
【0018】
【表3】
【0019】かかる問題に鑑み、スリットを経時的に安
定させ、この結果、塗布液の流量分布を安定させること
ができるコーターダイス、及びコーターダイスの加工方
法を提供することを本発明の第1の課題とする。
【0020】また、従来の塗布装置のコーターダイスに
関しては製作当初においても必ずしも満足できる水準で
はなく、既存のコーターダイスにおける仕上がり後の真
直度を測定した結果、個々のコーターダイスでバラツキ
があることが判った。この結果、コーターダイスを図1
の如く組み合わせて使用すると、真直度が影響し、スリ
ットの均一化が損なわれ、良好な塗布分布が得られない
ことが判った。
【0021】このようなコーターダイスの状況を図4及
び図5に示すが、図4は4個のサンプルのコーターダイ
スを使用状態に近い状態にて立て、スリットの所定の面
を幅方向の一端から他端に向けて非接触測定器により測
定した分布図であり、図5はスリット間隙と流量分布の
幅手方向における分布図である。
【0022】コーターダイスの真直度は最終的には応力
により決定されると考え、応力は前述の残留応力の他に
コーターダイス自身の自重により発生する応力が考えら
れる。また、使用状態での温度や圧力による応力もあ
り、これらの応力のバランスが釣り合って、コーターダ
イスの形状が決定され、コーターダイスの反りや捻れと
して現れる。
【0023】前述の如く仕上げ工程においては反り取り
加工を行っているが、充分に反りが取りきれず、反り取
り加工後に仕上げ加工を行うと、再び別の形で反りが発
生することが判った。特に、近年のコーターダイスにお
いては幅広化、薄肉化により、一層顕著に上記の問題が
発生するようになった。
【0024】かかる問題に鑑み、コーターダイスの反り
取り加工を改善し、コーターダイスの真直度を向上させ
ることを本発明の第2の課題とする。
【0025】また、既存のコーターダイスにおける塗布
分布の更なる向上を図るため、スリット精度、及びコー
ターダイスの形状を測定したところ、個々のコーターダ
イスにおいて真直度が充分でないことが判った。そし
て、更に詳細にコーターダイスの真直度を調査した結
果、スリット面(図2の1c)と組み合わせ面(図2の
1d)で真直度が異なることが判った。個々のコーター
ダイスのスリット面と組み合わせ面の真直度が異なる
と、図1及び図2の如くコーターダイスを組み合わせて
使用する際には、スリットの均一化が損なわれ、良好な
塗布分布が得られないことが容易に想像が付く。
【0026】このような問題に関して、従来の方法で製
作したコーターダイスを組み合わせて得た幅手方向のス
リットの分布図を図6に、流量分布図を図7に示す。
【0027】更に、個々のコーターダイスのスリット面
と組み合わせ面との形状差の分布図を図8に示す。
【0028】本発明者達は、コーターダイスのスリット
面と組み合わせ面とに形状差が生ずる原因究明のために
研削時の作業に注目した。スリット面を研削するとき
と、組み合わせ面を研削するときは別プロセスで行う必
要があり、その結果、一方を研削するときには他方に研
削油が充分かからないことが判った。更に、研削時のコ
ーターダイスの温度に注目した結果、研削油が充分にか
かる部所とかからない部所とに温度差が生ずることが判
った。研削油は先の理由により使用し、基本的には雰囲
気温度と同等にするために温度管理を行っているが、雰
囲気温度に対して数度の差があり、更にコーターダイス
はスリット面と組み合わせ面とにマニホールドを有して
いるため、一方を研削する際にマニホールドより研削油
の大半は流れ落ち、他方には充分にかからないことが原
因であることが確認できた。
【0029】この状態を図9に示す。図9は砥石53を
回転させて研削油54を掛けながら組み合わせ面1dを
加工している図であるが、研削油54はスリット面1c
には充分に掛かっていない。
【0030】図10に研削油を掛けている状態のコータ
ーダイスのスリット面と組み合わせ面の分布図を示す。
なお1例として、25℃の研削油を掛けている部所は2
5℃になるが、研削油があまり掛からない部所は26〜
27℃になる。
【0031】かかる問題に鑑み、研削時におけるコータ
ーダイスの温度バラツキを均一にするコーターダイスの
加工方法、及び研削盤を提案することを本発明の第3の
課題とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題は下記の
何れかの構成により解決される。
【0033】(1)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、素材より
切削加工にて粗加工を行い、該粗加工により残留応力が
発生した加工変質層を研削加工にて除去し、研削加工に
て仕上げ加工を行ったコーターダイスを備えたことを特
徴とする塗布装置。
【0034】(2)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、素材より
切削加工にて粗加工を行い、該粗加工前に施した熱処理
と同条件の熱処理を粗加工後に行い、研削加工にて仕上
げ加工を行ったコーターダイスを備えたことを特徴とす
る塗布装置。
【0035】(3)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、素材より
切削加工にて粗加工を行い、研削加工にて仕上げ加工を
行い、前記粗加工前に施した熱処理と同条件の熱処理を
仕上げ加工後に行ったコーターダイスを備えたことを特
徴とする塗布装置。
【0036】(4)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、素材より
放電加工にて粗加工を行い、研削加工にて仕上げ加工を
行ったコーターダイスを備えたことを特徴とする塗布装
置。
【0037】(5)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、素材より
切削加工にて粗加工を行い、電解研磨にて仕上げ加工を
行ったコーターダイスを備えたことを特徴とする塗布装
置。
【0038】(6)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、素材より切削加
工にて粗加工を行う工程と、該粗加工により残留応力が
発生した加工変質層を研削加工にて除去する工程と、研
削加工にて仕上げ加工を行う工程とを有することを特徴
とするコーターダイスの加工方法。
【0039】(7)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、素材より切削加
工にて粗加工を行う工程と、該粗加工前に施した熱処理
と同条件の熱処理を粗加工後に行う工程と、研削加工に
て仕上げ加工を行う工程とを有することを特徴とするコ
ーターダイスの加工方法。
【0040】(8)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、素材より切削加
工にて粗加工を行う工程と、研削加工にて仕上げ加工を
行う工程と、前記粗加工前に施した熱処理と同条件の熱
処理を仕上げ加工後に行う工程とを有することを特徴と
するコーターダイスの加工方法。
【0041】(9)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、素材より放電加
工にて粗加工を行う工程と、研削加工にて仕上げ加工を
行う工程とを有することを特徴とするコーターダイスの
加工方法。
【0042】(10)塗布液をスリットより押し出して
傾斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を
一つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するた
めのコーターダイスの加工方法において、素材より切削
加工にて粗加工を行う工程と、電解研磨にて仕上げ加工
を行う工程とを有することを特徴とするコーターダイス
の加工方法。
【0043】上記第2の課題は下記の何れかの構成によ
り解決される。
【0044】(1)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、素材より
切削加工にて粗加工を行う工程と、粗研削を行う工程
と、前記粗研削に用いた砥石及び研削条件と同一の砥石
及び研削条件にて、反り取り加工を行う工程とにより加
工したコーターダイスを備えたことを特徴とする塗布装
置。
【0045】(2)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、前記コー
ターダイスを使用時の撓み及び反りと同等になるように
して治具に固定し、反り取り加工を行ったことを特徴と
する塗布装置。
【0046】(3)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、素材より切削加
工にて粗加工を行う工程と、粗研削を行う工程と、前記
粗研削に用いた砥石及び研削条件と同一の砥石及び研削
条件にて、反り取り加工を行う工程とを有することを特
徴とするコーターダイスの加工方法。
【0047】(4)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、前記コーターダ
イスを使用時の撓み及び反りと同等になるようにして治
具に固定し、反り取り加工を行うことを特徴とするコー
ターダイスの加工方法。
【0048】(5)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを反り取り加工時に固定する治具にお
いて、コーターダイスとの接合面には、溝若しくは凹凸
が形成されていることを特徴とするコーターダイスの治
具。
【0049】上記第3の課題は下記の何れかの構成によ
り解決される。
【0050】(1)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを備えた塗布装置において、研削油を
コーターダイス全体に掛けて研削加工を行ったコーター
ダイスを備えたことを特徴とする塗布装置。
【0051】(2)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスの加工方法において、研削油を前記コ
ーターダイス全体に掛けて研削加工を行うことを特徴と
するコーターダイスの加工方法。
【0052】(3)塗布液をスリットより押し出して傾
斜した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一
つの孔より押し出して、走行する支持体に塗布するため
のコーターダイスを研削する研削盤において、研削油を
前記コーターダイス全体に掛けるノズルを設けたことを
特徴とする研削盤。
【0053】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]前述の第1
の課題を解決する実施の形態を図11及び図12を参照
して説明する。
【0054】本発明者達はスリットを形成する面が経時
的に変化する原因を考察した結果、コーターダイスの製
作時における加工変質層に着目した。加工変質層とは、
加工雰囲気による汚染や工具の表皮物質の移着により生
成される表面層の下層に位置し、ベイルビー層、超微細
結晶層、酸化物層、繊維組織層、塑性変形層、弾性変形
層からなる。
【0055】加工変質層には残留応力が存在することは
一般に知られており、加工時の残留応力としては、フラ
イス盤、マシニング、プレーナー、ボール盤等の切削加
工機による粗加工での残留応力と、研削盤、ラッピング
盤等による仕上げ加工での残留応力がある。
【0056】そこで、機械的に外力が加わらない電解研
磨により、コーターダイスを表面から段階的に削り込
み、その時点での形状を測定した。この結果を図11と
図12に示すが、図11は粗加工におけるコーターダイ
スの表層からの電解研磨量と初期値からの変化量を示
し、図12は研削加工におけるコーターダイスの表層か
らの電解研磨量と初期値からの変化量を示す。なお、研
削加工におけるコーターダイスのサンプルは、図11の
粗加工によるデータから電解研磨により粗加工の残留応
力の影響がなくなるまで削り込んだものを使用した。
【0057】この結果、図11,12共に表層から削る
につれて形状に変化が見られ、更にある一定量以上深く
削ると形状が安定することが確認できた。即ち、図11
における粗加工においては約300〜500μmの深さ
まで削ると安定し、図12における研削加工においては
約10〜数10μmの深さまで削ると安定する。特に、
研削加工においては、深さは少なくても形状が大きく変
化することが確認された。
【0058】この形状が変化する原因は、粗加工及び研
削加工での残留応力であると判断する。一般の切削加工
や研削加工においては加工面に加工変質層をもたらし、
加工変質層には残留応力が発生しており、表層に引っ張
り及び圧縮の応力として存在することが文献により知ら
れている。この残留応力が変化すると、素材の反りや捻
りが変化することは容易に想像がつき、更に図11及び
図12に示した変化量の曲線は残留応力の引っ張り・圧
縮の曲線と近似していることからも上記判断は妥当であ
ると考えられる。
【0059】また、従来の研削加工による研削深さは表
1に示したように、50〜200μmであり、一方、粗
加工による残留応力の深さは約300〜500μmであ
るので、粗加工時の残留応力が残り、更に研削加工時の
残留応力も残っていると考えられる。
【0060】なお、残留応力に関する文献としては、
「研削工学」精密工学会編、「機械の研究、第38号、
第5号」、「切削・研削・研磨用語辞典」砥粒加工学会
編等がある。
【0061】以上の検討結果により、コーターダイスの
経時変化は、コーターダイスの製作時に生じる残留応力
が経時と共に緩和、若しくは消滅することにより、コー
ターダイスの形状が変化し、このためスリット間隙も変
化し、流量分布が変化すると考えた。そこで、残留応力
を削除することにより、コーターダイスの経時変化を抑
制することにした。残留応力としては、前述の如く粗加
工によるものと仕上げ加工によるものとに大別できるの
で、以下の実施例の如く効果を確認した。
【0062】〈実施例〉表4に従来方法による比較例と
6種の実施例を示すが、下記の条件は共通である。
【0063】・コーターダイスの材質:析出硬化系ステ
ンレスSUS630 ・形状測定方法:使用状態に近い状態に立てて、スリッ
ト面の所定の部分を幅方向に一方の端から他方の端まで
非接触測定器により測定 ・ゼラチン水溶液:粘度=40cp ・流量:10cc/cm/min 比較例:従来方法 実施例1:粗加工後に、粗加工により残留応力が発生し
た加工変質層を研削加工により除去し、通常通り研削加
工にて仕上げた。なお、除去量は前記結果から500μ
m以上とした。
【0064】実施例2:粗加工後に再熱処理を施し、通
常通り研削加工にて仕上げた。但し、熱処理条件は析出
硬化処理条件とし、加熱温度を析出硬化処理温度(40
0℃〜700℃)の600℃とした。
【0065】実施例3:粗加工を残留応力が小さい放電
加工にて行い、通常通り研削加工にて仕上げた。
【0066】実施例4:通常通りの粗加工後に残留応力
が殆ど発生しない電解研磨により仕上げた。
【0067】実施例5:通常通りに仕上げた後に、再熱
処理を施した。
【0068】実施例6:粗加工での残留応力を除去した
後、電解研磨で仕上げた。
【0069】
【表4】
【0070】なお、形状差は製作完了直後の形状と1年
後の形状との最大バラツキ幅の差であり、流量分布の変
化量は使用開始時の流量分布と1年後の流量分布との最
大バラツキ幅の差である。
【0071】[第2の実施の形態]前述の第2の課題を
解決する3種の実施の形態を図13乃至図18を参照し
て詳細に説明する。
【0072】(1)実施の形態その1 本形態は、コーターダイス表面の残留応力の釣り合い状
態を予め仕上げ加工後の残留応力の釣り合い状態にして
から反り取り加工を行う方法である。本発明者達は、同
一の砥石を用い、同一の研削条件にて研削した場合、加
工面に略同一の残留応力が生ずることを見い出した。こ
の結果に基づいた、スライド面1a、スリット面1c、
組み合わせ面1d、及びスリット背面1eの反り取り加
工の実施の形態を以下に示す。なお、各面における符号
は図2に示してある。
【0073】粗加工までの加工プロセスは従来の加工
方法と同様である。
【0074】粗研削にてスリット背面1e、スライド
面1a、スリット面1c、組み合わせ面1dを同一の砥
石を用い、同一の研削条件にて研削加工する。
【0075】スリット背面1e、スライド面1a、ス
リット面1c、組み合わせ面1dを同一の砥石を用い、
同一の研削条件で従来方法の反り取りを行う。
【0076】スリット背面1e、スライド面1a、ス
リット面1c、組み合わせ面1dを同一の砥石を用い、
同一の研削条件で仕上げ研削加工を行う。
【0077】なお、コーターダイスはスリット面1cの
表面粗さを所望の値にする必要があるが、表面粗さは砥
石の種類で決まるため、仕上げに用いる砥石はスリット
表面粗さに対応した砥石とする。
【0078】上記加工方法において、仕上げ加工と同
一の砥石を使用することが好ましいが、その際はの仕
上げ研削加工は不要となる。
【0079】(2)実施の形態その2 本形態は樹脂によりコーターダイスを使用状態に近い状
態で固定して反り取りを行うものであり、図13乃至図
18を参照して以下に加工方法を説明する。
【0080】先ず、図13に示す斜視図により説明す
る。
【0081】マグネットチャックを備えた研削盤にお
いては、マグネットチャック22をオンして治具21を
固定する。マグネットチャックを備えていない場合は、
ボルト等を使用して治具を固定する。
【0082】なお、マグネットチャック22のチャック
面22aは事前にセルフドレッシングにより精度よく仕
上げておく必要がある。
【0083】コーターダイス1を使用状態において支
持するときと同等にコーターダイス1を支持できるよう
に、ブロック25をマグネットチャック22の上にて治
具21に近接させて設置する。
【0084】スリットを形成する面の内、加工を施す
面の反対側の面(スライド面の加工の場合は、隣合う
面)に硬化させる準備を終えた樹脂26を前面に塗布す
る。
【0085】樹脂26を塗ったコーターダイス1をブ
ロック25に載せ、静かに樹脂全面が治具21に接触す
るように押しつける。また、必要に応じて樹脂26を補
給する。
【0086】樹脂26が充分に硬化するまでコーター
ダイス1を静置する。
【0087】樹脂26が硬化した後に、研削盤の砥石
23を適切な角度に合わせて研削する。この研削の状態
を図14(A)乃至図14(C)に示す。このとき研削
する面としては、スリット面1cとスライド面1aであ
る。図14(A)の砥石23はスリット面1cを加工し
ているが、二点鎖線で示した砥石23aはスライド面1
aを加工する。また、図14(B),(C)も同様であ
る。
【0088】なお、スライド面1aはスリット寸法の均
一化と目的は異なるが、流量の均一化の観点では、塗布
液がスライド面1aを流下中にスライド面の幅手方向に
傾きがあれば、流量分布に影響を及ぼすので、スライド
面1aの平面度も重要である。
【0089】また、好ましい形態としては、砥石の角度
を適切に設定できる研削盤で加工することであるが、コ
ーターダイスの厚みが充分にある場合は、使用状態での
スリット面の角度が0〜30°程度では、コーターダイ
スを鉛直にした場合と大きな形状変化が認められないの
で、縦形研削で鉛直面として仕上げてもよい。但し、コ
ーターダイスの大きさにより若干の角度変化でも形状差
が生ずる場合もあるので、考慮すべきである。
【0090】コーターダイス1を治具21より分離
し、硬化した樹脂26を削除する。
【0091】加工済みの面を基準として反対の面を上
述と同一の加工方法にて研削加工を行う。
【0092】また、加工済みの面を基準として反対の面
を平面研削により研削し、更に反転させて再度同一条件
で平面研削によりで研削した面を研削してもよい。
【0093】なお、前述の貼り付け作業において用いる
樹脂の樹脂量は作業者の熟練度による所が大きく、未経
験者が適量を付けることは困難である。樹脂量が少ない
と空洞ができ、本来の目的を達成することができない。
また、樹脂量が多いと貼り付け直後のコーターダイス1
と治具21との間に大きな隙間ができてしまい、図15
に示す如く樹脂26が硬化する前に流下してしまう様な
問題が発生する。
【0094】そこで、コーターダイスと治具との間に樹
脂の流出を妨げる様な状況を作り、且つ樹脂の塗布量に
影響されず安定した貼り付けを行うため、図16乃至図
18の如くコーターダイスを貼りつける治具の面に溝若
しくは凹凸を設けることを実施した。
【0095】図16は治具に横溝を設けた図であり、図
16(A)は斜視図、図16(B)は側面図である。同
図において、マグネットチャックにより固定された治具
31の横溝に樹脂を塗ったコーターダイスを貼りつけ
る。25はブロックである。
【0096】また、図17は治具に縦溝を設けた図であ
り、図17(A)は斜視図、図17(B)は縦溝の部分
拡大図である。
【0097】また、図18は治具に凹凸を設けた図であ
り、図18(A)は斜視図、図18(B)は凹凸の部分
拡大図である。
【0098】表5に、従来の平坦な治具を用いたとき
(比較例)と、このような3種の治具を用いたとき(実
施例1〜3)との作業性の比較を示す
【0099】
【表5】
【0100】なお、樹脂の塗布量は500〜3000c
c/m2とした。
【0101】また、使用した樹脂は丸本工業(株)の
「冷間硬化樹脂」埋込樹脂No.105であるが、その
他同等の冷間硬化樹脂も使用できる。
【0102】上記の如く、治具に溝若しくは凹凸を設け
ることにより、コーターダイスの貼り付け作業が安定
し、誰でも容易に行えるようになった。
【0103】溝寸法については、実施例に示した以外の
寸法も考えられるが、溝があまりに広いと本来の目的で
あるコーターダイスの保持性が損なわれる。また、凸部
が広すぎると、樹脂の流下防止に役立たない。更に、作
業後の治具の清掃も必要である。従って、溝寸法として
は以下の範囲が好ましい。
【0104】凸部長さ(S):0.5〜20mm 凹溝長さ(L):1.0〜40mm 溝深さ(H) :0.5〜10mm なお、実施例3の凹凸形状の場合、貼り付け作業は横溝
形状の場合と同等であるが、治具の製作及び作業後の清
掃を考慮すると、横溝形状に比べて多少難がある。
【0105】(3)実施の形態その3 本形態はシックネステープ等からなるシムによりコータ
ーダイスを使用状態に固定して反り取りを行うものであ
る。
【0106】コーターダイスを使用状態と同様の支持
方法で固定する。
【0107】スリット側面と反対側の面の真直度をレ
ーザー変位計を用いて測定し、幅手方向のプロフィール
を得る。
【0108】スリット側面の幅手方向のプロフィール
の両端を結ぶ直線を引き、幅手方向プロフィールと該直
線との距離を幅手方向に10mm刻みで計算する。な
お、この直線は横型平面研削盤のマグネットチャックの
面を想定している。
【0109】スリット側面を下向きに横型平面研削盤
の上に置き、スリット側面とマグネットチャックとの間
に、先に計算した距離と同じ厚さのシックネステープを
挿入し固定する。
【0110】スリット側面と反対側の側面の幅手方向
のプロフィールをレーザー変位計にて測定し、使用状態
で固定した際に測定したプロフィールと比較する。比較
の結果、プロフィールに差が生じた場合は、プロフィー
ルが同じ様になるようにシックネステープを挿入し直
す。
【0111】スリット側面と反対側の側面を平面研削
する。
【0112】該反対側の側面を下にしてマグネットチ
ャックに固定し、スリット側面を平面研削する。
【0113】次に以上の3種の実施の形態を実施し、反
り量と幅手方向の流量分布を測定した実施例を以下の表
6に記す。なお、加工は、粗加工、粗研削、反り取り、
仕上げ加工の順で行った。
【0114】実施例1:反り取り加工前にコーターダイ
スの表面を仕上がり状態と同等の応力バランスに加工し
た後、樹脂により使用状態に近い状態で固定し、反り取
り加工を行った。
【0115】実施例2:反り取り加工前にコーターダイ
スの表面を仕上がり状態と同等の応力バランスに加工し
た後、シムにより使用状態に近い状態で固定し、反り取
り加工を行った。
【0116】実施例3:樹脂により使用状態に近い状態
で固定し、反り取り加工を行った。
【0117】実施例4:シムにより使用状態に近い状態
で固定し、反り取り加工を行った。
【0118】実施例5:反り取り加工前にコーターダイ
スの表面を仕上がり状態と同等の応力バランスに加工し
た後、従来の反り取り加工を実施した。
【0119】比較例1,2,3:従来の反り取り加工を
実施した。
【0120】
【表6】
【0121】また、図19及び図20に本発明により改
善された分布図を示すが、図19は4個のサンプルのコ
ーターダイスを使用状態に近い状態にて立て、スリット
の所定の面を幅方向の一端から他端に向けて非接触測定
器により測定した分布図であり、図20はスリットと流
量分布の幅手方向における分布図である。
【0122】[第3の実施の形態]上述の第3の課題を
解決する実施の形態を図21を参照して詳細に説明す
る。
【0123】図21は研削油吹き出しノズルを追加して
研削している図であり、砥石53によりコーターダイス
1の組み合わせ面1dを研削しているが、研削油吹き出
しノズル57により組み合わせ面1dに研削油54を掛
けるだけでなく、他の研削油吹き出しノズル58により
スリット面1cにも研削油54を掛けて、コーターダイ
ス1の温度を均一化して温度バラツキがないようにして
いる。
【0124】このようにして研削加工した実施例を表7
に3種示す。なお、既設の研削盤における研削油供給装
置より研削油吹き出しノズルを追加して、研削油をコー
ターダイス全体に掛かるようにしてあり、コーターダイ
スの寸法を1000mm×100mm×40mm、研削
油の温度を25℃、室温を24〜26℃に設定した。
【0125】また、コーターダイスに掛ける研削油の流
量は、実施例1は0.5L/分、実施例2は2L/分、
実施例3は10L/分とした。また、比較例は従来の方
法である。
【0126】
【表7】
【0127】なお、表7における各項目の意味は下記の
如くである。
【0128】温度差:研削時のコーターダイスの温度バ
ラツキ 形状差:コーターダイスのスリット部と組み合わせ面の
形状差 スリット間隙バラツキ:最大値−最小値 流量分布:実際に使用しての流量分布(最大バラツキ
幅) 上記結果のように、研削油をコーターダイス全体に充分
に掛けることにより、コーターダイスのスリット面と組
み合わせ面の形状が一致した。更に、本方法で製作した
コーターダイスを組み合わせたスリット間隙は均一化が
図れ、塗布分布が安定した。
【0129】なお、コーターダイスに掛ける研削油の流
量が少ないとその効果も充分でなく、少なくともコータ
ーダイス全面に掛ける必要がある。本実施例によれば、
2L/分以上の供給が好ましい。
【0130】以上の如く詳細に説明した各実施の形態に
おいては、走行する支持体に対して塗布液をスリットよ
り押し出して傾斜した平面上に給送し、流下させて塗布
する形式の塗布装置に用いるコーターダイスにて説明し
たが、本発明はこのようなコーターダイスに限定される
ものではなく、塗布液をスリットより押し出して塗布す
る塗布装置(エクストルージョン塗布装置)等に用いる
コーターダイスにも適用できる。
【0131】また、本実施の形態の加工方法はコーター
ダイスに限らず、高精度を必要とする広幅断裁用カッタ
ー刃の製作等にも適用可能である。
【0132】
【発明の効果】請求項1〜10に記載の塗布装置によれ
ば、残留応力が除去され、経時的にスリットの面精度が
安定するので、塗布液の流量分布も安定し、塗布製品の
膜圧の均一化が図れる。
【0133】請求項11〜20に記載のコーターダイス
の加工方法によれば、残留応力が除去され、経時的にス
リットの面精度が安定したコーターダイスが得られるの
で、塗布液の流量分布も安定し、塗布製品の膜圧の均一
化が図れる。
【0134】請求項21〜25に記載の塗布装置によれ
ば、反り取り加工の改善によりコーターダイスの真直度
が向上するので、塗布液の流量分布も安定し、塗布製品
の膜圧の均一化が図れる。
【0135】請求項26〜30に記載のコーターダイス
の加工方法によれば、反り取り加工の改善によりコータ
ーダイスの真直度が向上するので、塗布液の流量分布も
安定し、塗布製品の膜圧の均一化が図れる。
【0136】請求項31に記載の治具によれば、樹脂が
コーターダイスと治具の間に流下することがなく、且つ
樹脂の塗布量に影響されず安定したコーターダイスの貼
り付けが可能となる。
【0137】請求項32に記載の塗布装置によれば、コ
ーターダイスの温度を均一に加工できるので、コーター
ダイスの真直度が向上し、その結果、塗布液の流量分布
も安定し、塗布製品の膜圧の均一化が図れる。
【0138】請求項33に記載のコーターダイスの加工
方法によれば、コーターダイスの温度を均一に加工でき
るので、コーターダイスの真直度が向上し、その結果、
塗布液の流量分布も安定し、塗布製品の膜圧の均一化が
図れる。
【0139】請求項34に記載の研削盤によれば、コー
ターダイスの温度を均一に加工できるので、コーターダ
イスの真直度が向上し、その結果、塗布液の流量分布も
安定し、塗布製品の膜圧の均一化が図れる。
【0140】請求項35,36に記載の塗布製品によれ
ば、膜圧の均一化が図れた塗布製品を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布装置の模式図である。
【図2】コーターダイスの斜視図である。
【図3】研削盤の模式図である。
【図4】従来の幅手方向のスリット面の分布図である。
【図5】従来の幅手方向のスリットと流量の分布図であ
る。
【図6】従来の幅手方向のスリットの分布図である。
【図7】従来の幅手方向の流量の分布図である。
【図8】従来のスリット面と組み合わせ面との形状差の
分布図である。
【図9】従来の研削油を掛けている状態の研削加工の図
である。
【図10】従来のスリット面と組み合わせ面との分布図
である。
【図11】粗加工におけるコーターダイスの表層からの
電解研磨量と初期値からの変化量を示すグラフである。
【図12】研削加工におけるコーターダイスの表層から
の電解研磨量と初期値からの変化量を示すグラフであ
る。
【図13】コーターダイスを使用状態に固定して反り取
りを行う斜視図である。
【図14】コーターダイスを樹脂にて治具に貼り付けた
側面図である。
【図15】樹脂が流下した状態のコーターダイスの側面
図である。
【図16】治具に横溝を設けた斜視図及び側面図であ
る。
【図17】治具に縦溝を設けた斜視図及び部分拡大図で
ある。
【図18】治具に凹凸を設けた斜視図及び部分拡大図で
ある。
【図19】本実施の形態における幅手方向のスリット面
の分布図である。
【図20】本実施の形態における幅手方向のスリットと
流量の分布図である。
【図21】本実施の形態における研削油を掛けている状
態の研削加工の図である。
【符号の説明】
1 コーターダイス 1a スライド面 1b マニホールド 1c スリット面 1d 組み合わせ面 1e スリット背面 2 スリット 3 支持体 6a,6b,6c 塗布液 21 治具 22,52 マグネットチャック 25 ブロック 26 樹脂 53 砥石 54 研削油

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液をスリットより押し出して傾斜し
    た平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つの
    孔より押し出して、走行する支持体に塗布するためのコ
    ーターダイスを備えた塗布装置において、 素材より切削加工にて粗加工を行い、該粗加工により残
    留応力が発生した加工変質層を研削加工にて除去し、研
    削加工にて仕上げ加工を行ったコーターダイスを備えた
    ことを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記コーターダイスの研削加工にて少な
    くとも前記加工変質層と同等以上の量を除去することを
    特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記加工変質層の除去量が300μm以
    上であることを特徴とする請求項2に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記加工変質層の除去量が500μm以
    上であることを特徴とする請求項2に記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 塗布液をスリットより押し出して傾斜し
    た平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つの
    孔より押し出して、走行する支持体に塗布するためのコ
    ーターダイスを備えた塗布装置において、 素材より切削加工にて粗加工を行い、該粗加工前に施し
    た熱処理と同条件の熱処理を粗加工後に行い、研削加工
    にて仕上げ加工を行ったコーターダイスを備えたことを
    特徴とする塗布装置。
  6. 【請求項6】 塗布液をスリットより押し出して傾斜し
    た平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つの
    孔より押し出して、走行する支持体に塗布するためのコ
    ーターダイスを備えた塗布装置において、 素材より切削加工にて粗加工を行い、研削加工にて仕上
    げ加工を行い、前記粗加工前に施した熱処理と同条件の
    熱処理を仕上げ加工後に行ったコーターダイスを備えた
    ことを特徴とする塗布装置。
  7. 【請求項7】 前記コーターダイスの材質が析出硬化系
    ステンレスであり、前記熱処理は析出硬化処理条件と同
    等であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載
    の塗布装置。
  8. 【請求項8】 塗布液をスリットより押し出して傾斜し
    た平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つの
    孔より押し出して、走行する支持体に塗布するためのコ
    ーターダイスを備えた塗布装置において、 素材より放電加工にて粗加工を行い、研削加工にて仕上
    げ加工を行ったコーターダイスを備えたことを特徴とす
    る塗布装置。
  9. 【請求項9】 塗布液をスリットより押し出して傾斜し
    た平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つの
    孔より押し出して、走行する支持体に塗布するためのコ
    ーターダイスを備えた塗布装置において、 素材より切削加工にて粗加工を行い、電解研磨にて仕上
    げ加工を行ったコーターダイスを備えたことを特徴とす
    る塗布装置。
  10. 【請求項10】 前記粗加工により残留応力が発生した
    加工変質層を研削加工にて除去した後、電解研磨にて仕
    上げ加工を行ったコーターダイスを備えたことを特徴と
    する請求項9に記載の塗布装置。
  11. 【請求項11】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 素材より切削加工にて粗加工を行う工程と、該粗加工に
    より残留応力が発生した加工変質層を研削加工にて除去
    する工程と、研削加工にて仕上げ加工を行う工程とを有
    することを特徴とするコーターダイスの加工方法。
  12. 【請求項12】 研削加工にて少なくとも前記加工変質
    層と同等以上の量を除去することを特徴とする請求項1
    1に記載のコーターダイスの加工方法。
  13. 【請求項13】 前記加工変質層の除去量が300μm
    以上であることを特徴とする請求項12に記載のコータ
    ーダイスの加工方法。
  14. 【請求項14】 前記加工変質層の除去量が500μm
    以上であることを特徴とする請求項12に記載のコータ
    ーダイスの加工方法。
  15. 【請求項15】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 素材より切削加工にて粗加工を行う工程と、該粗加工前
    に施した熱処理と同条件の熱処理を粗加工後に行う工程
    と、研削加工にて仕上げ加工を行う工程とを有すること
    を特徴とするコーターダイスの加工方法。
  16. 【請求項16】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 素材より切削加工にて粗加工を行う工程と、研削加工に
    て仕上げ加工を行う工程と、前記粗加工前に施した熱処
    理と同条件の熱処理を仕上げ加工後に行う工程とを有す
    ることを特徴とするコーターダイスの加工方法。
  17. 【請求項17】 前記コーターダイスの材質が析出硬化
    系ステンレスであり、前記熱処理は析出硬化処理条件と
    同等であることを特徴とする請求項15又は請求項16
    に記載のコーターダイスの加工方法。
  18. 【請求項18】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 素材より放電加工にて粗加工を行う工程と、研削加工に
    て仕上げ加工を行う工程とを有することを特徴とするコ
    ーターダイスの加工方法。
  19. 【請求項19】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 素材より切削加工にて粗加工を行う工程と、電解研磨に
    て仕上げ加工を行う工程とを有することを特徴とするコ
    ーターダイスの加工方法。
  20. 【請求項20】 前記粗加工により残留応力が発生した
    加工変質層を研削加工にて除去する工程と、電解研磨に
    より仕上げ加工を行う工程とを有することを特徴とする
    請求項19に記載のコーターダイスの加工方法。
  21. 【請求項21】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスを備えた塗布装置において、 素材より切削加工にて粗加工を行う工程と、粗研削を行
    う工程と、前記粗研削に用いた砥石及び研削条件と同一
    の砥石及び研削条件にて、反り取り加工を行う工程とに
    より加工したコーターダイスを備えたことを特徴とする
    塗布装置。
  22. 【請求項22】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスを備えた塗布装置において、 前記コーターダイスを使用時の撓み及び反りと同等にな
    るようにして治具に固定し、反り取り加工を行ったこと
    を特徴とする塗布装置。
  23. 【請求項23】 前記コーターダイスを樹脂により治具
    に固定したことを特徴とする請求項22に記載の塗布装
    置。
  24. 【請求項24】 前記治具におけるコーターダイスとの
    接合面には、溝若しくは凹凸が形成されていることを特
    徴とする請求項23に記載の塗布装置。
  25. 【請求項25】 前記コーターダイスをシムにより治具
    に固定したことを特徴とする請求項22に記載の塗布装
    置。
  26. 【請求項26】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 素材より切削加工にて粗加工を行う工程と、粗研削を行
    う工程と、前記粗研削に用いた砥石及び研削条件と同一
    の砥石及び研削条件にて、反り取り加工を行う工程とを
    有することを特徴とするコーターダイスの加工方法。
  27. 【請求項27】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 前記コーターダイスを使用時の撓み及び反りと同等にな
    るようにして治具に固定し、反り取り加工を行うことを
    特徴とするコーターダイスの加工方法。
  28. 【請求項28】 前記コーターダイスを樹脂により治具
    に固定したことを特徴とする請求項27に記載のコータ
    ーダイスの加工方法。
  29. 【請求項29】 前記治具におけるコーターダイスとの
    接合面には、溝若しくは凹凸が形成されていることを特
    徴とする請求項28に記載のコーターダイスの加工方
    法。
  30. 【請求項30】 前記コーターダイスをシムにより治具
    に固定したことを特徴とする請求項27に記載のコータ
    ーダイスの加工方法。
  31. 【請求項31】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスを反り取り加工時に固定する治具におい
    て、 コーターダイスとの接合面には、溝若しくは凹凸が形成
    されていることを特徴とするコーターダイスの治具。
  32. 【請求項32】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスを備えた塗布装置において、 研削油をコーターダイス全体に掛けて研削加工を行った
    コーターダイスを備えたことを特徴とする塗布装置。
  33. 【請求項33】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスの加工方法において、 研削油を前記コーターダイス全体に掛けて研削加工を行
    うことを特徴とするコーターダイスの加工方法。
  34. 【請求項34】 塗布液をスリットより押し出して傾斜
    した平面上に給送して流下させるか、又は塗布液を一つ
    の孔より押し出して、走行する支持体に塗布するための
    コーターダイスを研削する研削盤において、 研削油を前記コーターダイス全体に掛けるノズルを設け
    たことを特徴とする研削盤。
  35. 【請求項35】 請求項1〜10、21〜25の何れか
    1項に記載の塗布装置によって支持体に塗布液が塗布さ
    れたことを特徴とする塗布製品。
  36. 【請求項36】 前記塗布製品が、写真用フィルム、写
    真用印画紙、磁気記録テープ、接着テープ、感圧紙、感
    熱紙、若しくは感光性オフセット版の何れかであること
    を特徴とする請求項35に記載の塗布製品。
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