JPH11193416A - 溶鋼の脱硫方法 - Google Patents
溶鋼の脱硫方法Info
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- JPH11193416A JPH11193416A JP36685397A JP36685397A JPH11193416A JP H11193416 A JPH11193416 A JP H11193416A JP 36685397 A JP36685397 A JP 36685397A JP 36685397 A JP36685397 A JP 36685397A JP H11193416 A JPH11193416 A JP H11193416A
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- molten steel
- mgo
- desulfurizing agent
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- desulfurization
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶鋼の温度降下を低減することができ、さら
に安価な原料を使用することにより脱硫コストを低減す
ることができる溶鋼の脱硫方法を提供すること。 【解決手段】 AlとMgOとを含む脱硫剤を溶鋼に供
給して、溶鋼中でAlとMgOを反応させてAl2O3と
Mg蒸気とを生成させ、このMg蒸気を、溶鋼中に溶解
したSと反応させて、MgSを生成、析出させ溶鋼を脱
硫する。
に安価な原料を使用することにより脱硫コストを低減す
ることができる溶鋼の脱硫方法を提供すること。 【解決手段】 AlとMgOとを含む脱硫剤を溶鋼に供
給して、溶鋼中でAlとMgOを反応させてAl2O3と
Mg蒸気とを生成させ、このMg蒸気を、溶鋼中に溶解
したSと反応させて、MgSを生成、析出させ溶鋼を脱
硫する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶鋼の脱硫方法に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】近年、不純物の低い高級鋼製造に対する
要請が増大しており、特に、硫黄濃度の低い低硫鋼が求
められている。低硫鋼の製造においては、転炉での脱炭
工程の前に脱硫処理を実施することが行われているが、
硫黄濃度が極めて低い極低硫鋼では、さらに転炉から出
鋼後に取鍋中で溶鋼の脱硫が行われている。
要請が増大しており、特に、硫黄濃度の低い低硫鋼が求
められている。低硫鋼の製造においては、転炉での脱炭
工程の前に脱硫処理を実施することが行われているが、
硫黄濃度が極めて低い極低硫鋼では、さらに転炉から出
鋼後に取鍋中で溶鋼の脱硫が行われている。
【0003】溶鋼の脱硫剤としては、石灰、アルミニウ
ムドロス、硅石、蛍石等、またはこれらの混合品、さら
にこれらのプリメルト品を用い、CaO−Al2O3−S
iO2系、CaO−Al2O3−CaF2系スラグに調整
し、溶鋼中にインジェクションしたり、溶鋼上に上置き
して溶融させることにより、スラグとメタルとを反応さ
せ脱硫している。
ムドロス、硅石、蛍石等、またはこれらの混合品、さら
にこれらのプリメルト品を用い、CaO−Al2O3−S
iO2系、CaO−Al2O3−CaF2系スラグに調整
し、溶鋼中にインジェクションしたり、溶鋼上に上置き
して溶融させることにより、スラグとメタルとを反応さ
せ脱硫している。
【0004】しかし、従来のCaOを使用したスラグ組
成ではCaOの融点が高いため、脱硫に直接関係のない
Al2O3やSiO2等を添加し、融点の低いスラグ組成
としスラグとメタルとの反応性を向上させて脱硫してい
る。このため、スラグ量が増大し、滓化させるのに必要
な熱量も増大する。そのため、溶鋼の温度降下を招く。
成ではCaOの融点が高いため、脱硫に直接関係のない
Al2O3やSiO2等を添加し、融点の低いスラグ組成
としスラグとメタルとの反応性を向上させて脱硫してい
る。このため、スラグ量が増大し、滓化させるのに必要
な熱量も増大する。そのため、溶鋼の温度降下を招く。
【0005】一方、脱硫剤としては金属Mgも知られて
いる。金属Mgは、溶鋼中のSと容易に反応してMgS
を生成するため、高い脱硫能を有しているが、高価であ
るため脱硫剤原単位が上昇し、一般的に使用されるに至
っていない。
いる。金属Mgは、溶鋼中のSと容易に反応してMgS
を生成するため、高い脱硫能を有しているが、高価であ
るため脱硫剤原単位が上昇し、一般的に使用されるに至
っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであって、溶鋼の温度降下を低減
することができ、さらに安価な原料を使用することによ
り脱硫コストを低減することができる溶鋼の脱硫方法を
提供することを目的とする。
に鑑みてなされたものであって、溶鋼の温度降下を低減
することができ、さらに安価な原料を使用することによ
り脱硫コストを低減することができる溶鋼の脱硫方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、溶鋼を脱
硫する際に、高価な金属Mgの代わりに安価なMgOお
よびAlを用いることにより、以下の(1)式に従って
これらが反応してMg蒸気が発生し、アルミナ(Al2
O3)が残留することを見出した。 4MgO+2Al→3Mg(g)+Al2O3 (1) そして、発生したMg蒸気が、以下の(2)式に従って
溶鋼中のSと有効に反応し、溶鋼が脱硫される。 Mg(g)+〔S〕→(MgS) (2)
硫する際に、高価な金属Mgの代わりに安価なMgOお
よびAlを用いることにより、以下の(1)式に従って
これらが反応してMg蒸気が発生し、アルミナ(Al2
O3)が残留することを見出した。 4MgO+2Al→3Mg(g)+Al2O3 (1) そして、発生したMg蒸気が、以下の(2)式に従って
溶鋼中のSと有効に反応し、溶鋼が脱硫される。 Mg(g)+〔S〕→(MgS) (2)
【0008】これらの反応はCaO系スラグによる脱硫
と異なり、脱硫に直接関係のないAl2O3、SiO2を
必要とせず、また安価なMgOやAlを用いるため、脱
硫剤原単価の低減が可能である。また、CaO系スラグ
による脱硫と異なりスラグ成分を滓化させる必要がな
く、AlによるMgOの還元は発熱反応であるため、脱
硫による温度降下を低減することができる。
と異なり、脱硫に直接関係のないAl2O3、SiO2を
必要とせず、また安価なMgOやAlを用いるため、脱
硫剤原単価の低減が可能である。また、CaO系スラグ
による脱硫と異なりスラグ成分を滓化させる必要がな
く、AlによるMgOの還元は発熱反応であるため、脱
硫による温度降下を低減することができる。
【0009】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たものであり、AlとMgOとを含む脱硫剤を溶鋼に供
給して、溶鋼中でAlとMgOを反応させてAl2O3と
Mg蒸気とを生成させ、このMg蒸気を、溶銑中に溶解
したSと反応させて、MgSを生成、析出させることを
特徴とする溶鋼の脱硫方法を提供するものである。
たものであり、AlとMgOとを含む脱硫剤を溶鋼に供
給して、溶鋼中でAlとMgOを反応させてAl2O3と
Mg蒸気とを生成させ、このMg蒸気を、溶銑中に溶解
したSと反応させて、MgSを生成、析出させることを
特徴とする溶鋼の脱硫方法を提供するものである。
【0010】本発明において、前記脱硫剤のAl/Mg
Oは重量比で0.455〜1.45の範囲とすることが
好ましい。また、前記脱硫剤を塊成化して溶鋼に添加す
ることが好ましい。さらに、溶鋼を不活性ガスで攪拌し
ながら前記脱硫剤を溶鋼に供給することが好ましい。
Oは重量比で0.455〜1.45の範囲とすることが
好ましい。また、前記脱硫剤を塊成化して溶鋼に添加す
ることが好ましい。さらに、溶鋼を不活性ガスで攪拌し
ながら前記脱硫剤を溶鋼に供給することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、より詳細
に説明する。本発明は、溶鋼の脱硫を対象とするもので
あり、脱硫剤は転炉出鋼後に取鍋中に添加することが好
ましい。この場合に、溶鋼を不活性ガスにより攪拌しつ
つ脱硫剤を溶鋼に供給する方法を採用することができ
る。
に説明する。本発明は、溶鋼の脱硫を対象とするもので
あり、脱硫剤は転炉出鋼後に取鍋中に添加することが好
ましい。この場合に、溶鋼を不活性ガスにより攪拌しつ
つ脱硫剤を溶鋼に供給する方法を採用することができ
る。
【0012】本発明においては、脱硫剤としてAlおよ
びMgOを主成分として用いる。Al源粉末とMgO源
粉末の粒径は両者の反応性を支配する重要な因子であ
る。粉砕粉は一般的に粉砕が進むほど粒子形状が単純に
なり球に近づく傾向があることが知られている。
びMgOを主成分として用いる。Al源粉末とMgO源
粉末の粒径は両者の反応性を支配する重要な因子であ
る。粉砕粉は一般的に粉砕が進むほど粒子形状が単純に
なり球に近づく傾向があることが知られている。
【0013】Al源粉末内部のAlは溶融と昇温により
膨張する。この膨張により表面のアルミナ皮膜には引張
応力が働くが、粒子形状が球に近いほどアルミナ皮膜は
変形が困難であり応力を緩和することができない。この
ため破裂し易くなる。すなわち、Al源粉末は細かいほ
どアルミナ皮膜が壊れやすく、Al融液が外部に漏れて
外部のMgOと反応しやすくなる。したがって、Al源
粉末は細かい方が好ましい。具体的には32メッシュの
篩通過粉、すなわち、粒径0.5mm以下の粉末を適用
することによってAlの反応率を上げることができる。
膨張する。この膨張により表面のアルミナ皮膜には引張
応力が働くが、粒子形状が球に近いほどアルミナ皮膜は
変形が困難であり応力を緩和することができない。この
ため破裂し易くなる。すなわち、Al源粉末は細かいほ
どアルミナ皮膜が壊れやすく、Al融液が外部に漏れて
外部のMgOと反応しやすくなる。したがって、Al源
粉末は細かい方が好ましい。具体的には32メッシュの
篩通過粉、すなわち、粒径0.5mm以下の粉末を適用
することによってAlの反応率を上げることができる。
【0014】MgO源粉末も細かいほどAl融液との接
触面積が増加するので反応が進みやすくなる。したがっ
て、MgO源粉末は細かい方が好ましい。具体的には1
00メッシュの篩通過粉、すなわち粒径0.15mm以
下の粉末を適用することによってMgOの反応率を上げ
ることができる。さらに好ましくは200メッシュの篩
通過粉、すなわち、粒径0.074mm以下の粉末を適
用する。
触面積が増加するので反応が進みやすくなる。したがっ
て、MgO源粉末は細かい方が好ましい。具体的には1
00メッシュの篩通過粉、すなわち粒径0.15mm以
下の粉末を適用することによってMgOの反応率を上げ
ることができる。さらに好ましくは200メッシュの篩
通過粉、すなわち、粒径0.074mm以下の粉末を適
用する。
【0015】Al源粉末の反応性は粉末の表面を覆う酸
化膜の特性に支配される。純度の高いAl粉末は強靭な
Al2O3(アルミナ)皮膜で覆われており、内部のAl
融液は外部へ吹き出し難く、外部のMgOとの反応は抑
制される。高純度のAl源粉末に加えて高純度のMgO
源粉末を用いればこの傾向はさらに顕著になる。したが
って、前記Al源粉末とMgO源粉末の適正粒度選択に
加えて、アルミナ皮膜を改質すること、すなわちアルミ
ナの融点を降下させる物質をAl源粉末に適用するか、
あるいはAl源粉末にこのような物質を添加することが
好ましい。
化膜の特性に支配される。純度の高いAl粉末は強靭な
Al2O3(アルミナ)皮膜で覆われており、内部のAl
融液は外部へ吹き出し難く、外部のMgOとの反応は抑
制される。高純度のAl源粉末に加えて高純度のMgO
源粉末を用いればこの傾向はさらに顕著になる。したが
って、前記Al源粉末とMgO源粉末の適正粒度選択に
加えて、アルミナ皮膜を改質すること、すなわちアルミ
ナの融点を降下させる物質をAl源粉末に適用するか、
あるいはAl源粉末にこのような物質を添加することが
好ましい。
【0016】このような物質としては、MgCl2、C
aCl2、KCl、NaCl、CaF2、KOH、NaO
H、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、CaO等が挙
げられる。
aCl2、KCl、NaCl、CaF2、KOH、NaO
H、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、CaO等が挙
げられる。
【0017】このようなアルミナ融点降下物質が含有さ
れると、Al源粉末表面のアルミナ皮膜は脆弱となり、
内部の溶融Alは容易に外部へ吹き出し、(1)式にし
たがってMgOと活発に反応し、Mg蒸気が発生する。
この方法によって反応性の悪い高純度のAl源粉末でも
同様に反応しやすくなる。
れると、Al源粉末表面のアルミナ皮膜は脆弱となり、
内部の溶融Alは容易に外部へ吹き出し、(1)式にし
たがってMgOと活発に反応し、Mg蒸気が発生する。
この方法によって反応性の悪い高純度のAl源粉末でも
同様に反応しやすくなる。
【0018】このようなアルミナ融点降下物質は、脱硫
剤中のAl1kgに対して0.001〜0.10kg含
むことが好ましい。これは、0.001kg未満ではA
l粉末のアルミナ皮膜を脆弱にすることは困難であり、
また、0.1kgを超えるとアルミナ皮膜破壊には過剰
となり、不要な成分となるからである。
剤中のAl1kgに対して0.001〜0.10kg含
むことが好ましい。これは、0.001kg未満ではA
l粉末のアルミナ皮膜を脆弱にすることは困難であり、
また、0.1kgを超えるとアルミナ皮膜破壊には過剰
となり、不要な成分となるからである。
【0019】Al源粉末中のAl濃度は40wt%以上
とすることが望ましい。これは40wt%未満では脱硫
に寄与しない成分が過多となり脱硫剤消費量が増加する
からである。
とすることが望ましい。これは40wt%未満では脱硫
に寄与しない成分が過多となり脱硫剤消費量が増加する
からである。
【0020】Al源は特に制限されるものではない。A
l源としては、アルミニウム融液をガスでアトマイズし
て得られるアトマイズ粉末、アルミニウム合金を研磨、
切削する際に発生する粉末、アルミニウムスクラップを
溶解再生するときに発生するアルミニウムドロス粉末等
を好適に用いることができる。
l源としては、アルミニウム融液をガスでアトマイズし
て得られるアトマイズ粉末、アルミニウム合金を研磨、
切削する際に発生する粉末、アルミニウムスクラップを
溶解再生するときに発生するアルミニウムドロス粉末等
を好適に用いることができる。
【0021】この中でアルミニウムドロス粉末はそれ自
身で高反応性Alの条件を満足するのでAl源粉末とし
て好適である。アルミニウムドロスは金属Alを主成分
とし、その他Al2O3、AlN、MgO、NaCl、K
Cl、CaCl2を含む、また、金属Siを含むものも
ある。これらのうち、NaCl、KCl、CaCl2は
Al融液を収納するアルミナ皮膜を破れやすくするので
Alの良好な反応性が保証される。アルミニウムドロス
粉末は細かいほうがよりよいが、前述したように粒径
0.5mm以下であればよい。
身で高反応性Alの条件を満足するのでAl源粉末とし
て好適である。アルミニウムドロスは金属Alを主成分
とし、その他Al2O3、AlN、MgO、NaCl、K
Cl、CaCl2を含む、また、金属Siを含むものも
ある。これらのうち、NaCl、KCl、CaCl2は
Al融液を収納するアルミナ皮膜を破れやすくするので
Alの良好な反応性が保証される。アルミニウムドロス
粉末は細かいほうがよりよいが、前述したように粒径
0.5mm以下であればよい。
【0022】MgO源も特に制限されるものではない。
MgO源としては、ブルーサイト(Mg(OH)2)や
マグネサイト(MgCO3)等を熱分解して得られる天
然マグネシア、海水から得られる海水マグネシアを好適
に用いることができる。また、MgO源粉末として90
0℃までに熱分解してMgOになる各種のMgO前駆体
を使用してもよい。例えば、Mg(OH)2やMgCO3
が挙げられる。ドロマイト(MgCO3・CaCO3)を
補助的に添加してもよい。
MgO源としては、ブルーサイト(Mg(OH)2)や
マグネサイト(MgCO3)等を熱分解して得られる天
然マグネシア、海水から得られる海水マグネシアを好適
に用いることができる。また、MgO源粉末として90
0℃までに熱分解してMgOになる各種のMgO前駆体
を使用してもよい。例えば、Mg(OH)2やMgCO3
が挙げられる。ドロマイト(MgCO3・CaCO3)を
補助的に添加してもよい。
【0023】MgO源粉末としてはアルミナ皮膜を脆弱
にする成分を含んでいるものが好ましい。例えば0.5
%〜10.0%のCaOを含むものが好適である。これ
はCaOはAl源粉末の表面のAl2O3と反応して複合
酸化物を生成し、Al源粉末表面のアルミナ皮膜を脆弱
にするからである。このような条件に適合する粉末とし
て上記天然マグネシアが挙げられる。また、例えばNa
Cl、KClを含む海水マグネシアも好適である。
にする成分を含んでいるものが好ましい。例えば0.5
%〜10.0%のCaOを含むものが好適である。これ
はCaOはAl源粉末の表面のAl2O3と反応して複合
酸化物を生成し、Al源粉末表面のアルミナ皮膜を脆弱
にするからである。このような条件に適合する粉末とし
て上記天然マグネシアが挙げられる。また、例えばNa
Cl、KClを含む海水マグネシアも好適である。
【0024】MgO源粉末のMgO濃度は88wt%以
上が好ましい。88wt%未満ではMg蒸気発生に寄与
しない成分が過多となり好ましくない。
上が好ましい。88wt%未満ではMg蒸気発生に寄与
しない成分が過多となり好ましくない。
【0025】上記(1)式の反応に必要なAl量は化学
量論的にはMgO1kg当たり0.45kgであるがM
gO1kg当たり0.005〜1.0kgの過剰のAl
を配合することが好ましい。過剰のAlは脱硫剤中に配
合してもよく、脱硫剤とは別に加えてもよい。このよう
にしてAlを過剰に配合することにより、溶鋼中への復
硫を防止することができる。過剰Al量はMgO1kg
当たり0.005kg未満となると復硫を抑制する効果
が不十分となり、1.0kgを超えるとMgO量が過少
となり脱硫剤原単位が上昇してしまう。
量論的にはMgO1kg当たり0.45kgであるがM
gO1kg当たり0.005〜1.0kgの過剰のAl
を配合することが好ましい。過剰のAlは脱硫剤中に配
合してもよく、脱硫剤とは別に加えてもよい。このよう
にしてAlを過剰に配合することにより、溶鋼中への復
硫を防止することができる。過剰Al量はMgO1kg
当たり0.005kg未満となると復硫を抑制する効果
が不十分となり、1.0kgを超えるとMgO量が過少
となり脱硫剤原単位が上昇してしまう。
【0026】すなわち、浴面に浮上した(MgS)が、
浴面で大気中の酸素と接触すると、以下の(3)式で示
す反応を起こして復硫するが、この反応は、浴面に浮遊
する脱硫剤中の過剰Alにより以下の(4)式にしたが
って酸素を捕捉することにより抑制することができる。 2(MgS)+O2→2(MgO)+〔S〕 (3) 4Al+3O2(g)→2(Al2O3) (4)
浴面で大気中の酸素と接触すると、以下の(3)式で示
す反応を起こして復硫するが、この反応は、浴面に浮遊
する脱硫剤中の過剰Alにより以下の(4)式にしたが
って酸素を捕捉することにより抑制することができる。 2(MgS)+O2→2(MgO)+〔S〕 (3) 4Al+3O2(g)→2(Al2O3) (4)
【0027】また、浴中に懸濁した(MgS)が、大気
から溶鋼中に侵入した酸素〔O〕と反応すると、次の
(5)式に示す反応を起こして復硫するが、この反応も
浴面に浮遊する脱硫剤中の過剰Alにより以下の(6)
式にしたがって酸素を捕捉することにより抑制すること
ができる。 (MgS)+〔O〕→(MgO)+〔S〕 (5) 2Al+3〔O〕→(Al2O3) (6) なお、Alは溶鋼に溶解しても同様の効果を発揮する。
から溶鋼中に侵入した酸素〔O〕と反応すると、次の
(5)式に示す反応を起こして復硫するが、この反応も
浴面に浮遊する脱硫剤中の過剰Alにより以下の(6)
式にしたがって酸素を捕捉することにより抑制すること
ができる。 (MgS)+〔O〕→(MgO)+〔S〕 (5) 2Al+3〔O〕→(Al2O3) (6) なお、Alは溶鋼に溶解しても同様の効果を発揮する。
【0028】このような配合条件は、脱硫剤の配合で満
足させることができる。この場合(1)式に従うAlと
MgOの化学量論比0.45に過剰のAl分を加算する
と、AlとMgOの重量比は0.455〜1.45とな
る。また、脱硫剤の配合でAlとMgOの比を化学量論
比近傍の値とし、過剰のAlは別途加えてもよい。この
ときの過剰のAlとは、通常溶鋼を脱酸するために添加
している量にさらに追加して加えるものとする。この場
合には、脱硫剤中のAlとMgOの重量比が0.42以
上の成形体とすることが好ましい。これは、0.42未
満ではMgOが過多となり、その過多分が未反応のまま
残留し、(1)式の反応に効率よく使われないからであ
る。
足させることができる。この場合(1)式に従うAlと
MgOの化学量論比0.45に過剰のAl分を加算する
と、AlとMgOの重量比は0.455〜1.45とな
る。また、脱硫剤の配合でAlとMgOの比を化学量論
比近傍の値とし、過剰のAlは別途加えてもよい。この
ときの過剰のAlとは、通常溶鋼を脱酸するために添加
している量にさらに追加して加えるものとする。この場
合には、脱硫剤中のAlとMgOの重量比が0.42以
上の成形体とすることが好ましい。これは、0.42未
満ではMgOが過多となり、その過多分が未反応のまま
残留し、(1)式の反応に効率よく使われないからであ
る。
【0029】さらに、この脱硫剤は、Al源粉末とMg
O源粉末との合計が90wt%以上となるようにするこ
とが好ましい。90wt%未満ではMg蒸気の発生が過
少となる。脱硫剤の残部は必要に応じて添加するアルミ
ナ融点降下物質、バインダー、その他の脱硫性物質等で
構成する。
O源粉末との合計が90wt%以上となるようにするこ
とが好ましい。90wt%未満ではMg蒸気の発生が過
少となる。脱硫剤の残部は必要に応じて添加するアルミ
ナ融点降下物質、バインダー、その他の脱硫性物質等で
構成する。
【0030】脱硫剤は、構成原料を成形して塊成化する
ことが好ましい。塊成化することにより、上記(1)式
の反応を効率よく進行させることができる。この際の成
形バインダーは常温から溶鋼温度に到るまで強度を維持
できるものでなければならない。このようなバインダー
としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、コールタール
ピッチ、糖蜜等のカーボン系バインダー、アルミナ、ジ
ルコニア、マグネシア等の酸化物系バインダー等を適用
することができる。エチルシリケート、水ガラス等のシ
リケート系バインダーは生成するSiO2がAlと反応
しAlが消費される欠点があるが、5wt%以下であれ
ば問題はない。Mg(OH)2−H2Oのスラリーを予め
調整してこれをバインダーとして使用してもよい。この
場合、このバインダーは600℃以上で熱分解してMg
Oに変化するのでMg蒸気発生源としても機能する。
ことが好ましい。塊成化することにより、上記(1)式
の反応を効率よく進行させることができる。この際の成
形バインダーは常温から溶鋼温度に到るまで強度を維持
できるものでなければならない。このようなバインダー
としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、コールタール
ピッチ、糖蜜等のカーボン系バインダー、アルミナ、ジ
ルコニア、マグネシア等の酸化物系バインダー等を適用
することができる。エチルシリケート、水ガラス等のシ
リケート系バインダーは生成するSiO2がAlと反応
しAlが消費される欠点があるが、5wt%以下であれ
ば問題はない。Mg(OH)2−H2Oのスラリーを予め
調整してこれをバインダーとして使用してもよい。この
場合、このバインダーは600℃以上で熱分解してMg
Oに変化するのでMg蒸気発生源としても機能する。
【0031】成形方法には特に制限はなく、ペレタイザ
ー等の転動造粒、タブレットマシーン、ブリケッテイン
グマシーン等の圧縮成形、押し出し成形、噴霧乾燥造粒
等公知の方法を適用することができ、脱硫剤の使用方法
に合わせて選択される。例えばインジェクションには気
流輸送に適した直径2mm以下の小粒を成形する噴霧乾
燥造粒、インペラー攪拌には粒径5〜50mmの大粒を
成形する圧縮成形が適している。
ー等の転動造粒、タブレットマシーン、ブリケッテイン
グマシーン等の圧縮成形、押し出し成形、噴霧乾燥造粒
等公知の方法を適用することができ、脱硫剤の使用方法
に合わせて選択される。例えばインジェクションには気
流輸送に適した直径2mm以下の小粒を成形する噴霧乾
燥造粒、インペラー攪拌には粒径5〜50mmの大粒を
成形する圧縮成形が適している。
【0032】他の脱硫物質としては、CaO、Na2C
O3、CaC2等が考えられる。なお、復硫防止剤とし
て、CaOまたはCaCO3を主成分としたものを、脱
硫成分添加後に別個に添加してもよい。すなわち、生成
したMnSを以下の(7)式によりCaSに変え、復硫
を防止する。この場合には、CaOまたはCaCO3を
先に添加した脱硫剤の5重量%以上の量とすることが好
ましい。 MgS+CaO→MgO+CaS (7)
O3、CaC2等が考えられる。なお、復硫防止剤とし
て、CaOまたはCaCO3を主成分としたものを、脱
硫成分添加後に別個に添加してもよい。すなわち、生成
したMnSを以下の(7)式によりCaSに変え、復硫
を防止する。この場合には、CaOまたはCaCO3を
先に添加した脱硫剤の5重量%以上の量とすることが好
ましい。 MgS+CaO→MgO+CaS (7)
【0033】Al源とMgO源とを成形して添加する場
合には、これらが同時に添加されることとなるが、Al
源に含まれるアルミナ等の介在物により、Mg発生反応
が阻害される場合がある。これに対しては、まずAl源
を溶鋼中に添加し、その中のAl濃度を所定値以上と
し、その後MgOを添加すればよい。この場合に、溶鋼
中には金属Alのみが溶解するため、介在物がAlとM
gOとの反応を阻害するという問題は生じない。また、
MgO源を供給すると同時に石灰、または石灰および蛍
石を供給してもよい。これにより、(MnS)が安定化
し、脱硫率が向上するという効果が付加される。
合には、これらが同時に添加されることとなるが、Al
源に含まれるアルミナ等の介在物により、Mg発生反応
が阻害される場合がある。これに対しては、まずAl源
を溶鋼中に添加し、その中のAl濃度を所定値以上と
し、その後MgOを添加すればよい。この場合に、溶鋼
中には金属Alのみが溶解するため、介在物がAlとM
gOとの反応を阻害するという問題は生じない。また、
MgO源を供給すると同時に石灰、または石灰および蛍
石を供給してもよい。これにより、(MnS)が安定化
し、脱硫率が向上するという効果が付加される。
【0034】金属Mg脱硫ではMgが爆発的に蒸発する
のに対して、(1)式の反応によるMg蒸気の発生は緩
やかである。このため、溶鋼脱硫の場合には、取鍋に設
けられているプラグから不活性ガスを噴出させて溶鋼を
攪拌しながら脱硫剤を添加することにより、Mg蒸気に
よる脱硫反応が有効に生じる。
のに対して、(1)式の反応によるMg蒸気の発生は緩
やかである。このため、溶鋼脱硫の場合には、取鍋に設
けられているプラグから不活性ガスを噴出させて溶鋼を
攪拌しながら脱硫剤を添加することにより、Mg蒸気に
よる脱硫反応が有効に生じる。
【0035】なお、以上は、金属Mgを用いずに、Al
源およびMgO源を用いてMg蒸気を発生させてそのM
g蒸気により脱硫を行うものであるが、嵩比重が小さい
アルミナ融点降下物質等のフラックスを用いる場合に
は、脱硫時間が長くなる。したがって、この場合には脱
硫剤との合計の20wt%以下の金属Mgを添加して処
理時間を短縮してもよい。この程度の金属Mgであれ
ば、上述したような不都合は生じない。
源およびMgO源を用いてMg蒸気を発生させてそのM
g蒸気により脱硫を行うものであるが、嵩比重が小さい
アルミナ融点降下物質等のフラックスを用いる場合に
は、脱硫時間が長くなる。したがって、この場合には脱
硫剤との合計の20wt%以下の金属Mgを添加して処
理時間を短縮してもよい。この程度の金属Mgであれ
ば、上述したような不都合は生じない。
【0036】次に、本発明を適用する具体例について説
明する。図1は、転炉精錬後の溶鋼を取鍋に出鋼した後
脱酸し、その後大気圧下で、不活性ガス雰囲気にて、不
活性ガスにて溶鋼を攪拌しながら、MgOとAlとを主
成分とする脱硫剤を添加した状態を示す断面図である。
図1において、参照符号1は取鍋であり、その中に転炉
から出鋼された溶鋼2が貯留されている。取鍋1の底に
は底吹き用のプラグ3が設けられており、そのプラグ3
から不活性ガス、例えばArガスが溶鋼2に供給され、
溶鋼が攪拌されるとともに、周囲が不活性ガス雰囲気と
なる。このように不活性ガスで攪拌された状態の溶鋼に
MgOとAlとを主成分とする脱硫剤4を供給する。溶
鋼の熱で加熱された脱硫剤4は、上記(1)式の反応に
よりMg蒸気を生成し、このMg蒸気が不活性ガスで攪
拌されている溶鋼に速やかに混合されて(2)式の脱硫
反応が促進される。したがって、比較的短時間で高い脱
硫率が得られる。
明する。図1は、転炉精錬後の溶鋼を取鍋に出鋼した後
脱酸し、その後大気圧下で、不活性ガス雰囲気にて、不
活性ガスにて溶鋼を攪拌しながら、MgOとAlとを主
成分とする脱硫剤を添加した状態を示す断面図である。
図1において、参照符号1は取鍋であり、その中に転炉
から出鋼された溶鋼2が貯留されている。取鍋1の底に
は底吹き用のプラグ3が設けられており、そのプラグ3
から不活性ガス、例えばArガスが溶鋼2に供給され、
溶鋼が攪拌されるとともに、周囲が不活性ガス雰囲気と
なる。このように不活性ガスで攪拌された状態の溶鋼に
MgOとAlとを主成分とする脱硫剤4を供給する。溶
鋼の熱で加熱された脱硫剤4は、上記(1)式の反応に
よりMg蒸気を生成し、このMg蒸気が不活性ガスで攪
拌されている溶鋼に速やかに混合されて(2)式の脱硫
反応が促進される。したがって、比較的短時間で高い脱
硫率が得られる。
【0037】図2は、転炉精錬後の溶鋼を取鍋に出鋼し
た後脱酸し、その後減圧下、不活性ガスにて攪拌しなが
ら、MgOとAlとを主成分とする脱硫剤を添加した状
態を示す断面図である。図2においては、図1の取鍋1
を真空容器5内に装入して、排気口6を介して真空容器
5内を排気しながら、不活性ガスで攪拌されている溶鋼
2にMgOとAlとを主成分とする脱硫剤4を供給す
る。この場合にも同様にしてMg蒸気が生成し、これが
不活性ガスで攪拌されている溶鋼に速やかに混合されて
脱硫反応が促進される。この場合には、図1の大気圧の
場合よりもさらに高い脱硫率が得られる。
た後脱酸し、その後減圧下、不活性ガスにて攪拌しなが
ら、MgOとAlとを主成分とする脱硫剤を添加した状
態を示す断面図である。図2においては、図1の取鍋1
を真空容器5内に装入して、排気口6を介して真空容器
5内を排気しながら、不活性ガスで攪拌されている溶鋼
2にMgOとAlとを主成分とする脱硫剤4を供給す
る。この場合にも同様にしてMg蒸気が生成し、これが
不活性ガスで攪拌されている溶鋼に速やかに混合されて
脱硫反応が促進される。この場合には、図1の大気圧の
場合よりもさらに高い脱硫率が得られる。
【0038】図3は、転炉精錬後の溶鋼を取鍋に出鋼し
た後脱酸し、その後溶鋼を真空下で処理するRH槽内で
処理しつつ脱硫剤を添加した状態を示す断面図である。
図3においては、取鍋1内の溶鋼に、RH槽6を設置し
ている。RH槽6は、その下部に上昇管7および下降管
8が設けられており、その側部には内部を減圧排気する
ための排気口11が設けられている。また、その上部に
は脱硫剤の投入口10が設けられている。さらに上昇管
7には、不活性ガス、例えばArガスをその中に導入す
るための配管9が接続されている。そして、上昇管7お
よび下降管8を溶鋼に浸漬させ、RH槽6内を真空排気
して溶鋼を槽内に導入するとともに、配管9を介して上
昇管7内に不活性ガスを供給すると、不活性ガスの上昇
にともない、溶鋼2が上昇管7を上昇し下降管8を下降
して環流する。この状態で投入口10からMgOとAl
とを主成分とする脱硫剤4を供給すると、溶鋼の熱で加
熱された脱硫剤4は、上記(1)式の反応によりMg蒸
気を生成し、このMg蒸気は、溶鋼が環流しているため
に、速やかに溶鋼に混合され、(2)式の脱硫反応が著
しく促進される。したがって、少ない脱硫剤原単位で短
時間で高い脱硫率が得られる。
た後脱酸し、その後溶鋼を真空下で処理するRH槽内で
処理しつつ脱硫剤を添加した状態を示す断面図である。
図3においては、取鍋1内の溶鋼に、RH槽6を設置し
ている。RH槽6は、その下部に上昇管7および下降管
8が設けられており、その側部には内部を減圧排気する
ための排気口11が設けられている。また、その上部に
は脱硫剤の投入口10が設けられている。さらに上昇管
7には、不活性ガス、例えばArガスをその中に導入す
るための配管9が接続されている。そして、上昇管7お
よび下降管8を溶鋼に浸漬させ、RH槽6内を真空排気
して溶鋼を槽内に導入するとともに、配管9を介して上
昇管7内に不活性ガスを供給すると、不活性ガスの上昇
にともない、溶鋼2が上昇管7を上昇し下降管8を下降
して環流する。この状態で投入口10からMgOとAl
とを主成分とする脱硫剤4を供給すると、溶鋼の熱で加
熱された脱硫剤4は、上記(1)式の反応によりMg蒸
気を生成し、このMg蒸気は、溶鋼が環流しているため
に、速やかに溶鋼に混合され、(2)式の脱硫反応が著
しく促進される。したがって、少ない脱硫剤原単位で短
時間で高い脱硫率が得られる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)この実施例においては、図1の状態で脱硫
する例を示す。転炉精錬後の溶鋼を取鍋に出鋼した後、
脱酸し、その後大気圧下で、不活性ガス雰囲気にて、不
活性ガスにて溶鋼を攪拌しながら、MgOとAlとを主
成分とする脱硫剤を添加した。脱硫剤としては、粉状の
MgOと金属Alをレジンをバインダーとしタブレット
状に塊成化したもの、または従来のCaO系脱硫剤を用
いた。これら脱硫剤の組成を表1に示す。
する例を示す。転炉精錬後の溶鋼を取鍋に出鋼した後、
脱酸し、その後大気圧下で、不活性ガス雰囲気にて、不
活性ガスにて溶鋼を攪拌しながら、MgOとAlとを主
成分とする脱硫剤を添加した。脱硫剤としては、粉状の
MgOと金属Alをレジンをバインダーとしタブレット
状に塊成化したもの、または従来のCaO系脱硫剤を用
いた。これら脱硫剤の組成を表1に示す。
【0040】表2および図4は、スラグ原単位をCaO
系脱硫剤およびMgO脱硫剤ともに14kg/Tとした
場合の溶鋼S濃度〔S〕の推移を示すものであり、表3
および図5は、脱硫剤原単位と脱硫率の関係を示すもの
である。
系脱硫剤およびMgO脱硫剤ともに14kg/Tとした
場合の溶鋼S濃度〔S〕の推移を示すものであり、表3
および図5は、脱硫剤原単位と脱硫率の関係を示すもの
である。
【0041】これらの結果から、本発明のMgO−Al
脱硫剤は、従来のCaO系脱硫剤よりも、短時間でかつ
少ない脱硫剤原単位で溶鋼を脱硫できることが確認され
た。また、同じ処理時間および同じ脱硫剤原単位で、本
発明の脱硫剤の方が高い脱硫率が得られることが確認さ
れた。
脱硫剤は、従来のCaO系脱硫剤よりも、短時間でかつ
少ない脱硫剤原単位で溶鋼を脱硫できることが確認され
た。また、同じ処理時間および同じ脱硫剤原単位で、本
発明の脱硫剤の方が高い脱硫率が得られることが確認さ
れた。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】(実施例2)この実施例においては、図2
の状態で脱硫する例を示す。転炉精錬後の溶鋼を取鍋に
出鋼した後脱酸し、その後減圧下、不活性ガスにて攪拌
しながら、MgOとAlとを主成分とする脱硫剤を添加
した。脱硫剤としては、粉状のMgOと金属Alをレジ
ンをバインダーとしタブレット状に塊成化したもの、ま
たは従来のCaO系脱硫剤を用いた。これら脱硫剤の組
成を表4に示す。
の状態で脱硫する例を示す。転炉精錬後の溶鋼を取鍋に
出鋼した後脱酸し、その後減圧下、不活性ガスにて攪拌
しながら、MgOとAlとを主成分とする脱硫剤を添加
した。脱硫剤としては、粉状のMgOと金属Alをレジ
ンをバインダーとしタブレット状に塊成化したもの、ま
たは従来のCaO系脱硫剤を用いた。これら脱硫剤の組
成を表4に示す。
【0046】表5および図6は、スラグ原単位をCaO
系脱硫剤およびMgO脱硫剤ともに14kg/Tとした
場合の溶鋼S濃度〔S〕の推移を示すものであり、表6
および図7は、脱硫剤原単位と脱硫率の関係を示すもの
である。
系脱硫剤およびMgO脱硫剤ともに14kg/Tとした
場合の溶鋼S濃度〔S〕の推移を示すものであり、表6
および図7は、脱硫剤原単位と脱硫率の関係を示すもの
である。
【0047】これらの結果から、本発明のMgO−Al
脱硫剤および従来のCaO系脱硫剤の双方とも、実施例
1の場合よりも、脱硫が短時間で進行し、脱硫率も高く
なることがわかる。しかし、両者を比較すると、やはり
この実施例でも本発明のMgO−Al脱硫剤は、従来の
CaO系脱硫剤よりも、短時間でかつ少ない脱硫剤原単
位で溶鋼を脱硫できることが確認された。また、同じ処
理時間および同じ脱硫剤原単位で、本発明の脱硫剤の方
が高い脱硫率が得られることが確認された。
脱硫剤および従来のCaO系脱硫剤の双方とも、実施例
1の場合よりも、脱硫が短時間で進行し、脱硫率も高く
なることがわかる。しかし、両者を比較すると、やはり
この実施例でも本発明のMgO−Al脱硫剤は、従来の
CaO系脱硫剤よりも、短時間でかつ少ない脱硫剤原単
位で溶鋼を脱硫できることが確認された。また、同じ処
理時間および同じ脱硫剤原単位で、本発明の脱硫剤の方
が高い脱硫率が得られることが確認された。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】(実施例3)この実施例においては、図3
の状態で脱硫する例を示す。転炉精錬後の溶鋼を取鍋に
出鋼した後脱酸し、その後溶鋼を真空下で処理するRH
槽内で処理しつつMgOとAlとを主成分とする脱硫剤
を添加した。脱硫剤としては、粉状のMgOと金属Al
をレジンをバインダーとしタブレット状に塊成化したも
の、または従来のCaO系脱硫剤を用いた。これら脱硫
剤の組成を表7に示す。
の状態で脱硫する例を示す。転炉精錬後の溶鋼を取鍋に
出鋼した後脱酸し、その後溶鋼を真空下で処理するRH
槽内で処理しつつMgOとAlとを主成分とする脱硫剤
を添加した。脱硫剤としては、粉状のMgOと金属Al
をレジンをバインダーとしタブレット状に塊成化したも
の、または従来のCaO系脱硫剤を用いた。これら脱硫
剤の組成を表7に示す。
【0052】表8および図8は、スラグ原単位をCaO
系脱硫剤およびMgO脱硫剤ともに4kg/Tとした場
合の溶鋼S濃度〔S〕の推移を示すものであり、表9お
よび図9は、脱硫剤原単位と脱硫率の関係を示すもので
ある。
系脱硫剤およびMgO脱硫剤ともに4kg/Tとした場
合の溶鋼S濃度〔S〕の推移を示すものであり、表9お
よび図9は、脱硫剤原単位と脱硫率の関係を示すもので
ある。
【0053】これらの結果から、本発明のMgO−Al
脱硫剤は少ない脱硫剤原単位で比較的短時間で高い脱硫
率が得られているのに対し、従来のCaO系脱硫剤では
同じ脱硫剤原単位であまり脱硫が進行せずに高いS濃度
に止まっていることが確認された。これは、RH槽内で
溶鋼が循環することにより、本発明の脱硫剤で生成され
るMg蒸気は溶鋼と有効に反応するが、固体である従来
のCaO系脱硫剤では脱硫反応が生じにくいためと推測
される。
脱硫剤は少ない脱硫剤原単位で比較的短時間で高い脱硫
率が得られているのに対し、従来のCaO系脱硫剤では
同じ脱硫剤原単位であまり脱硫が進行せずに高いS濃度
に止まっていることが確認された。これは、RH槽内で
溶鋼が循環することにより、本発明の脱硫剤で生成され
るMg蒸気は溶鋼と有効に反応するが、固体である従来
のCaO系脱硫剤では脱硫反応が生じにくいためと推測
される。
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶鋼の温度降下を低減することができ、さらに安価な原
料を使用することにより脱硫コストを低減することがで
きる溶鋼の脱硫方法を得ることができる。
溶鋼の温度降下を低減することができ、さらに安価な原
料を使用することにより脱硫コストを低減することがで
きる溶鋼の脱硫方法を得ることができる。
【図1】本発明の脱硫方法の実施状態の一例を示す断面
図。
図。
【図2】本発明の脱硫方法の実施状態の他の例を示す断
面図。
面図。
【図3】本発明の脱硫方法の実施状態のさらに他の例を
示す断面図。
示す断面図。
【図4】実施例1における溶鋼S濃度〔S〕の推移を示
す図。
す図。
【図5】実施例1における脱硫剤原単位と脱硫率との関
係を示す図。
係を示す図。
【図6】実施例2における溶鋼S濃度〔S〕の推移を示
す図。
す図。
【図7】実施例2における脱硫剤原単位と脱硫率との関
係を示す図。
係を示す図。
【図8】実施例3における溶鋼S濃度〔S〕の推移を示
す図。
す図。
【図9】実施例3における脱硫剤原単位と脱硫率との関
係を示す図。
係を示す図。
1……取鍋 2……溶鋼 3……プラグ 4……脱硫剤 5……真空容器 6……RH槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 明彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 AlとMgOとを含む脱硫剤を溶鋼に供
給して、溶鋼中でAlとMgOを反応させてAl2O3と
Mg蒸気とを生成させ、このMg蒸気を、溶鋼中に溶解
したSと反応させて、MgSを生成、析出させることを
特徴とする溶鋼の脱硫方法。 - 【請求項2】 前記脱硫剤のAl/MgOを重量比で
0.455〜1.45の範囲とすることを特徴とする請
求項1記載の溶鋼の脱硫方法。 - 【請求項3】 前記脱硫剤を塊成化して溶鋼に添加する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶鋼
の脱硫方法。 - 【請求項4】 溶鋼を不活性ガスで攪拌しながら前記脱
硫剤を溶鋼に供給することを特徴とする請求項1ないし
請求項3に記載の溶鋼の脱硫方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36685397A JPH11193416A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 溶鋼の脱硫方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36685397A JPH11193416A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 溶鋼の脱硫方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11193416A true JPH11193416A (ja) | 1999-07-21 |
Family
ID=18487846
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP36685397A Pending JPH11193416A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 溶鋼の脱硫方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11193416A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007254844A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Jfe Steel Kk | 溶鋼の脱硫方法 |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP36685397A patent/JPH11193416A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007254844A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Jfe Steel Kk | 溶鋼の脱硫方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040826 |
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|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050726 |
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| A02 | Decision of refusal |
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