JPH11194515A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH11194515A
JPH11194515A JP36104597A JP36104597A JPH11194515A JP H11194515 A JPH11194515 A JP H11194515A JP 36104597 A JP36104597 A JP 36104597A JP 36104597 A JP36104597 A JP 36104597A JP H11194515 A JPH11194515 A JP H11194515A
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aluminum
less
water
present
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JP36104597A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Katagiri
宏之 片桐
康好 ▲高▼井
Yasuyoshi Takai
Yoshio Seki
好雄 瀬木
Hideaki Matsuoka
秀彰 松岡
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像欠陥及び画像濃度むらの無い均一で高品
位の画像を得ることができる電子写真感光体の製造方法
を提供する。 【解決手段】 減圧気相成長法により、アルミニウム基
体の表面にシリコン原子を母材とする非晶質材料からな
る機能性膜を形成させる工程を有する電子写真感光体の
製造方法において、電子写真感光体を形成する工程の前
に膜厚が5Å以上150Å以下の範囲でかつ組成比が下
記式で表されるアルミニウムとシリコンと酸素を主成分
とした皮膜をインヒビターを含んだ水を用いて形成する
工程を有することを特徴とする。 アルミニウム:シリコン:酸素=a:b:cとし、a=
1とした時にb及びc0.1≦b≦1.0 1≦c≦5
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性膜を形成し
た電子写真感光体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の堆積膜を形成するため
の基体としては、ガラス、耐熱性合成樹脂、ステンレ
ス、アルミニウム(Al)などが提案されている。しか
し、実用的には帯電、露光、現像、転写、クリーニング
といった電子写真プロセスに耐え、また画質を落とさな
いために常に位置精度を高く保つため、金属を使用する
場合が多い。中でもアルミニウムは加工性が良好で、コ
ストが低く、重量が軽い点から電子写真感光体の基体と
して最適な材料の1つである。
【0003】電子写真感光体の基体の材質に関する技術
が、特開昭59−193463号公報、特開昭60−2
62936号公報に記載されている。特開昭59−19
3463号公報には、支持体の鉄(Fe)含有率が20
00ppm以下のアルミニウム合金にすることにより、
良好な画質のアモルファスシリコン電子写真感光体を得
る技術が開示されている。更に、該公報中では円筒状
(シリンダー状)基体を旋盤により切削を行い鏡面加工
した後、グロー放電によりアモルファスシリコンを形成
するまでの手順が開示されている。特開昭60−262
936号公報には、マグネシウム(Mg)を3.0〜
6.0wt%を含有し、不純物として、マンガン(M
n)を0.3wt%以下、クロム(Cr0)を0.01
wt%未満、Feを0.15wt%以下、シリコン(S
i)を0.12wt%以下に抑制し、残部Alからなる
アモルファスシリコンの蒸着性に優れた押し出しアルミ
ニウム合金が開示されている。
【0004】これらの材料は電子写真感光体の用途に応
じ、基体の表面加工を施し、その表面に光受容部層が形
成される。その基体の表面加工に関する技術が特開昭6
1−231561号公報、特開昭62−95545号公
報に記載されている。アルミニウム合金を基体として用
いた場合の、水洗浄工程での腐食防止技術として、特開
平6−273955号公報には二酸化炭素を溶解した水
により基体を洗浄する技術についての提案がなされてい
るが、特定のインヒビターを含んだ水によりある範囲の
膜厚と組成比を規定することについては全く述べられて
いない。
【0005】また特開昭63−311261号報、特開
平1−156758号報、及び特公平7−341223
号報にはそれぞれAl基体上に酸化膜を形成する技術に
つい述べられているが特定の成分のインヒビターを含ん
だ水により洗浄することで皮膜を形成することについて
は述べられていない。
【0006】電子写真感光体に用いる素子部材の技術と
しては、セレン、硫化カドミニウム、酸化亜鉛、アモル
ファスシリコン、フタロシアニン等の有機物など各種の
材料が提案されている。中でも、アモルファスシリコン
に代表される珪素原子を主成分として含む非単結晶堆積
膜、例えば水素及び(または)ハロゲン(例えば弗素、
塩素等)で補償さたアモルファスシリコン等のアモルフ
ァス堆積膜は高性能、高耐久性、無公害の感光体として
提案され、その幾つかは実用に付されている。特開昭5
4−86341号公報には、光導電層を主としてアモル
ファスシリコンで形成した電子写真感光体の技術が開示
されている。
【0007】また、こうした珪素原子を主成分として含
む非単結晶堆積膜の形成方法としてスパッタリング法、
熱により原料ガスを分解する方法(熱CVD法)、光に
より原料ガスを分解する方法(光CVD法)、プラズマ
により原料ガスを分解する方法(プラズマCVD法)
等、多数の方法が知られている。
【0008】プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを
直流、高周波またはマイクロ波グロー放電等によって分
解し、基体上に薄膜状の堆積膜を形成する方法は、電子
写真用アモルファスシリコン堆積膜の形成方法に最適で
あり、現在実用化が非常に進んでいる。中でも、近年堆
積膜形成方法としてマイクロ波グロー放電分解を用いた
プラズマCVD法すなわちマイクロ波プラズマCVD法
が工業的にも注目されている。
【0009】マイクロ波プラズマCVD法は、他の方法
に比べ高いデポジション速度と高い原料ガス利用効率と
いう利点を有している。こうした利点を生かしたマイク
ロ波プラズマCVD技術の1つの例が、米国特許4,5
04,518号に記載されている。該特許に記載の技術
は、0.1Torr以下の低圧によりマイクロ波プラズ
マCVD法により高速の堆積速度で良質の堆積膜を得る
というものである。
【0010】更に、マイクロ波プラズマCVD法により
原料ガスの利用効率を改善するための技術が特開昭60
−186849号公報に記載されている。該公報に記載
の技術は、概要、マイクロ波エネルギーの導入手段を取
り囲むように基体を配置して内部チャンバー(すなわち
放電空間)を形成するようにして、原料ガス利用効率を
非常に高めるようにしたものである。
【0011】また、特開昭61−283116号公報に
は、半導体部材製造用の改良形マイクロ波技術が開示さ
れている。すなわち、当該公報は、放電空間中にプラズ
マ電位制御として電極(バイアス電極)を設け、このバ
イアス電極に所望の電圧(バイアス電圧)を印加して堆
積膜へのイオン衝撃を制御しながら膜堆積を行なうよう
にして堆積膜の特性を向上させる技術を開示している。
【0012】基体としてアルミニウム合金製シリンダー
を用いた場合、これらの従来の技術による電子写真感光
体製造方法は具体的には以下のように実施される。
【0013】必要に応じ旋盤、フライス盤等を用いたダ
イヤモンドバイト切削により所定範囲内の平面度に加工
され、その後トリエタン洗浄される。、次にこれらの表
面加工を施した基体をトリエタン洗浄し、基体上にグロ
ー放電分解法によって光導電部材の堆積膜であるアモル
ファスシリコンを主体とした堆積膜を形成する。そして
このようにして得られた堆積膜を用いて電子写真感光体
が製造される。
【0014】しかし、従来技術の電子写真感光体では、
堆積膜中に異常成長の部分があり、その部分は微小な面
積の表面電荷の乗らない部分となる。これらの現象は特
にアモルファスシリコンのようにプラズマCVD法に堆
積膜を形成した電子写真感光体の場合特に顕著である。
しかし、それらの表面電位の乗らない部分は基体の表面
加工条件、洗浄条件及び堆積条件の最適化を行えば最小
限にくい止めることができ、従来は現像の解像力または
それ以下の程度であった為、実用上問題は生じていなか
った。
【0015】しかし、近年のように 1)電子写真装置の高画質化が要求されそれに伴い現像
の解像力が向上し、また、2)複写機の高速化が進み帯
電条件が過酷になるに従い、表面で電位の乗らない部分
が実質上周辺の電位に対して大きな影響を与えその結果
該部分による画像欠陥が指摘されるようになってきた。
【0016】さらに、従来の電子写真装置は、文字を複
写することを主たる用途としていたため活字だけの原稿
(いわゆるラインコピー)が中心であったので、画像欠
陥は実用上大きな問題とならなかった。しかし、近来複
写機の画質が上がるにつれて、写真などのハーフトーン
を含む原稿が多くコピーされるようになり(現在は異常
成長部分のより少ない電子感光体が必要とされてい
る。)特に、近来普及しているカラー複写機に於いて
は、現在は異常成長部分のより少ない電子感光体が必要
とされている。画像欠陥は、より視覚的に明らかなもの
となるため、異常成長部分のより少ない電子写真感光体
が必要となる。また、異常成長部分は微小なので、上部
に電極を付け導電率の測定を行なってもその存在を検知
することはむづかしい。しかし電子写真感光体として電
子写真プロセスにより帯電、露光、現像を行なったと
き、特にハーフトーンで均一の画像を形成した時、電子
写真感光体表面上の僅かな電位の差が画像欠陥となって
視覚的に顕著なものとして現れてくる。特に、マイクロ
波プラズマCVD法により作成した電子写真感光体に於
ては、前述の問題は更に顕著に現れてしまうのである。
【0017】一方、この様な画像欠陥は、真空蒸着によ
り作成したSe電子写真感光体、ブレード塗布法または
ディッピング法等により作成したOPC電子写真感光体
に比べ、プラズマCVD法で作成した電子写真感光体で
は特に顕著に現れるのである。
【0018】また、同じくプラズマCVD法で作成する
デバイスでも太陽電池のように基板上の位置による微妙
な特性の差がその性能に影響しない、または後処理で修
正が可能なデバイスでは、上述の問題は発生しないので
ある。
【0019】また、従来技術では、基体の洗浄工程は、
トリクロルエタンを使用していた為に、問題とはならな
かったが、近年の環境問題のために、これらの塩素系溶
剤を安易には使うことができないため水系洗浄に変わっ
てきている。しかし、アルミニウムを水で洗浄する際、
アルミニウム表面に部分的に露出した不純物(Si等)
が多い部分は周囲の通常のアルミニウムの部分と局部的
な電池を形成して、基体表面の腐食を促進するという問
題があった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基体加工時
の腐食防止を図り、安価に安定して歩留良く高速形成し
得る、異常成長部分の少ない高性能の電子写真感光体を
高い歩留りで製造する製造方法を提供することにある。
【0021】更に本発明は、プラズマCVD法で特に顕
著な画像欠陥の発生という問題を解決して、均一な高品
位の画像を得る事が出来る電子写真感光体の製造方法を
提供する事にある。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の手段
によって達成される。
【0023】すなわち、本発明は、減圧気相成長法によ
り、アルミニウム基体の表面にシリコン原子を母材とす
る非晶質材料からなる機能性膜を形成させる工程を有す
る電子写真感光体の製造方法において、電子写真感光体
を形成する工程の前に膜厚が5Å以上150Å以下の範
囲でかつ組成比が下記式で表されるアルミニウムとシリ
コンと酸素を主成分とした皮膜をインヒビターを含んだ
水を用いて形成する工程を有することを特徴とした電子
写真感光体の製造方法を提案するものであり、アルミニ
ウム:シリコン:酸素=a:b:cとし、a=1とした
時にb及びcの範囲が0.1≦b≦1.0 1≦c≦
5である。
【0024】前記インヒビターは珪酸塩であること、前
記珪酸塩は珪酸カリウムであること、前記水に含まれる
インヒビターのモル濃度は100乃至10-6mol/l
の範囲であること、前記アルミニウム基体上に前記機能
性膜を形成させるする工程は、水素原子及びフッ素原子
の少なくともいずれか一方と珪素原子とからなる非晶質
堆積膜をプラズマCVD法により前記アルミニウム基体
上に形成する工程であること、前記水は界面活性剤、二
酸化炭素のいずれかを含むこと、前記水は、2kg・f
/cm2〜300kg・f/cm2の圧力にて、前記基体
を洗浄すること、前記基体を温水から引き上げて乾燥す
ること、前記温水は、温純水、あるいは二酸化炭素を溶
解した温水、前記インヒビターを含んだ温水の少なくと
もいずれかひとつであること、前記アルミニウム基体
が、鉄を10ppm以上、1wt%以下含有したアルミ
ニウム基体であること、前記アルミニウム基体が、シリ
コンを10ppm以上、1wt%以下含有したアルミニ
ウムを基体であること、前記アルミニウム基体が、銅を
10ppm以上、1wt%以下含有したアルミニウム基
体であること、前記アルミニウム基体中の、鉄とシリコ
ンと銅の総含有量は、0.01wt%を越え1wt%以
下であることを含む。
【0025】
【発明の実施の形態】アルミニウム基体の異常成長部分
が発生する画像欠陥の原因を (A)基体上の粉塵、洗浄、乾燥工程の洗浄水の汚物等
が付着してそれが核となること。 (B)基体の表面欠陥が核となること。 に大別する。
【0026】(A)の塵等の付着は切削、洗浄など基体
を取り扱う場所のクリーン化を図る及び成膜炉内の清掃
を厳密に行うことと共に堆積膜形成の直前に基体表面を
洗浄することによりある程度防止することが可能になっ
た。従来はトリクロルエタン等の塩素系溶剤で洗浄する
ことによりこの目的を達成していた。しかし、近年オゾ
ン層の破壊等の理由でこうした塩素系の溶剤の使用が制
限されるようになってきたため、水による洗浄方法を塩
素系溶剤を用いた洗浄方法の代替手段として検討をする
必要がある。
【0027】一方、(B)の欠陥を減少させる方法とし
て、特定の成分含有のアルミニウムの特定の洗浄方法を
検討する必要がある。
【0028】また、アルミニウム中の局所的に高硬度の
部分があり、堆積膜形成に先立つ前加工として、切削等
の表面加工の際に加工機の刃にこれらの高硬度の部分が
えぐられアルミニウム基体上に表面欠陥できることが
(B)の原因であることが明かとなった。
【0029】これらの現象を防ぐため本発明ではシリコ
ンを含有するアルミニウムを用いる。その理由はアルミ
ニウムに含有される不純物は少ない方が好ましいが、し
かし非常に高純度のアルミニウムを基体の形状に溶融加
工すると酸化物が発生し易くなり異常成長部分が多く発
生する。これに対してSi原子をアルミニウムに含有さ
せることで酸化物の発生を抑制することができるからで
ある。
【0030】また本発明は珪酸塩等を腐食防止剤(イン
ヒビター)として溶解させた水系洗浄剤を用いるが、そ
の理由は珪素(Si)原子を含むアルミニウムは、Si
原子が局所的に多い部分を中心に水によって腐食させる
ことがあるのでその腐食を防ぐ目的でインヒビターを用
いる。またSi原子だけでなく、その他Fe原子、Cu
原子が局所的に多い部分にも同様の腐食が発生すること
があるが、珪酸塩等によるインヒビターを用いることで
効果的に腐食を防ぐことができる。
【0031】また腐食は洗浄水の温度が高い場合や、あ
るいはアルミニウム中にSi、Fe、Cu原子と共に切
削性を向上する目的でマグネシウムを含む場合顕著であ
り、Si、Fe、Cuを含んだ電子写真感光体の基体と
して用いるアルミニウム基体の腐食を防止するための腐
食防止剤を水系洗浄剤に加えることが好ましい。
【0032】本発明者は、基体上に機能性膜を堆積する
前の基体加工工程において、洗浄の際用いる界面活性剤
に何らかの腐食防止剤の添加処理を行い、後の機能性膜
に影響を及さない皮膜を形成し、上記のような欠陥の発
生を抑えることができないかないかと言う点に着目して
鋭意研究した結果、本発明を完成させるに至った。
【0033】アルミニウム表面に部分的に露出したS
i、Fe、Cu原子が多い部分は周囲の通常のアルミニ
ウムの部分と局部的な電池を形成して水中下では腐食が
促進されると考えられる。
【0034】インヒビターを用いることで腐食を防ぎ基
体表面を保護することができる理由は、アルミニウム表
面にAl−Si−O皮膜を形成することができるためと
考える。尚、Al−Si−O皮膜が形成されると基体表
面には欠陥となるものがなくなり、その結果、機能性膜
形成時に異常成長の発生を防止することができる。
【0035】また、異常成長の発生が防止されるだけで
なく珪酸塩を含む水系洗浄剤を用いて洗浄することで、
電子写真特性の向上がみられる。
【0036】また、本発明の実施の形態はプラズマCV
D法によりアモルファスシリコン堆積膜を基体上に形成
する。このときの反応は、気相に於ける原料ガスの分解
過程、放電空間から基体表面までの活性種の輸送過程、
基体表面での表面反応過程の3つに分けて考えることが
できる。中でも、表面反応過程は完成した堆積膜の構造
の決定に非常に大きな役割を果たしている。そして、こ
れらの表面反応は、基体表面の温度、材質、形状、吸着
物質などに大きな影響を受ける。
【0037】特に純度の高いアルミニウム基体は、基体
表面に水が不均一に吸着する。
【0038】そのため基体上に例えばプラズマCVD法
によりアモルファスシリコン膜を形成する珪素を、ある
いは水素及び弗素を含んだ堆積膜を形成する場合、前記
表面の反応は、基体表面の水により生じる。そして、堆
積膜の基体ー堆積膜界面の組成及び構造が部分的に変化
する。その結果、電子写真プロセス中にその部分の電荷
の注入性が変化し、表面電位の差が現われるのである。
【0039】本発明では、プラズマCVD法によるアモ
ルファスシリコンからなる機能性膜の形成前にアルミニ
ウム基体表面にインヒビターである珪酸塩にてAl−S
i−O皮膜を形成することで、堆積膜を形成する際良好
な電荷のやりとりができる界面を形成することができ
る。このため、得られた基体は帯電性が向上し、光感度
等電子写真特性の向上を果たすことが可能となる。
【0040】本発明では切削さ基体に堆積膜を成膜する
成膜工程の前に基体を基体表面を脱脂洗浄する脱脂洗浄
工程,基板表面をリンスするリンス工程,そして基板表
面を乾燥する乾燥工程の順で処理する。脱脂洗浄工程で
は,界面活性剤を有する水系洗浄剤を取り入れることに
より基体上の油脂及びハロゲン化物等の残留物の除去を
行い、更に、珪酸塩を加えることでアルミニウム基体表
面に腐食防止効果の皮膜を付けるという方法により高品
質のアモルファス堆積膜を有したアルミニウム基体を得
る。
【0041】アルミニウム合金製シリンダーを基体とし
て、本発明の電子写真感光体製造方法により電子写真感
光体(基体)を実際に形成する手順の一例を、図1で示
す本発明よる洗浄装置、及び、図3に示す堆積膜形成装
置を用いて以下に説明する。洗浄工程に搬送される基体
は鏡面切削された基体である。精密切削用のエアダンパ
ー付旋盤(PNEUMO PRECLSION IN
C.製)に、ダイヤモンドバイト(商品名:ミラクルバ
イト、東京ダイヤモンド製)を、シリンダー中心角に対
して5°の角のすくい角を得るようにセットする。次
に、この旋盤の回転フランジに、基体を真空チャック
し、付設したノズルから白燈油噴霧、同じく付設した真
空ノズルから切り粉の吸引を併用しつつ、周速1000
m/min、送り速度0.01mm/Rの条件で外形が
108mmとなるように鏡面切削を施す。
【0042】切削が終了した基体は、洗浄装置に搬送さ
れる。図1は基体表面を洗浄する洗浄装置である。
【0043】洗浄装置は、処理部102と基体搬送機構
103よりなっている。処理部102は、基体投入台1
11、基体洗浄槽121、リンス槽131、乾燥槽14
1、基体搬出台151よりなっている。基体洗浄槽12
1、リンス槽131、乾燥層141とも液の温度を一定
に保っための温度調節装置(図示せず)が付いている。
搬送機構103は、搬送レール165と搬送アーム16
1よりなり、搬送アーム161は、レール165上を移
動する移動機構162、基体101を保持するチャッキ
ング機構163及びチャッキング機構163を上下させ
るためのエアーシリンダー164よりなっている。
【0044】投入台上111に置かれた基体101は、
搬送機構103により洗浄槽121に搬送される。洗浄
槽121中には界面活性剤を含む水系洗浄剤或は、珪酸
塩を添加した界面活性剤を含む水系洗浄剤122が入っ
ており中で基体101を超音波洗浄して表面に付着して
いる塵、油脂等を洗浄する。
【0045】脱脂洗浄工程を終了した基体101は、次
にリンス工程に至る。搬送機構103によりリンス槽1
31へ運ばれ、25℃の温度に保たれた純水等により更
にすすぎ洗浄が行われる。純水等は工業用導電率計(商
品名:α900R/C、堀場製作所製)により一定にそ
の純度が制御されている。リンス工程を終了した基体1
01は、次に、乾燥工程に至る。基体101は搬送機構
103により温純水等による乾燥槽141へ移動され、
60℃の温度に保たれた温純水等にて昇降装置(図示せ
ず)により引き上げ乾燥が行われる。温純水等は工業用
導電率計(商品名:α900R/C、堀場製作所製)に
より一定にその精度が制御される。
【0046】乾燥工程の終了した基体101は、搬送機
構103により搬出台151に運ばれ図1に示す洗浄装
置から搬出される。
【0047】次に基体上に図3に示すプラズマCVD法
による光導電部材の堆積膜形成装置、を用いてアモルフ
ァスシリコンを主体とした堆積膜を形成する。
【0048】図3に於て反応容器301は、ベースプレ
ート304とカソード電極を兼ねる壁302とトッププ
レート303から構成され、この反応容器301内に
は、アモルファスシリコン堆積膜が形成される基体30
6はカソード電極302の中央部に設置され、アノード
電極も兼ねている。
【0049】この堆積膜形成装置を使用してアモルファ
スシリコン堆積膜を基体306上に形成するには、ま
ず、原料ガス流入バルブ311を閉じ、排気バルブ31
4を開け、反応容器301を排気する。真空計(図示せ
ず)の読みが約5×10−6torrになった時点で原
料ガス流入バルブ311を開く。ガス流量は、マスフロ
ーコントローラ312内で所定の流量に調整される。例
えばSiH4ガス等の原料ガスを反応容器301内に流
入させる。そして基体306の表面温度が加熱ヒーター
308により所定の温度に設定されている事を確認した
後、高周波電源(周波数:13.56MHz)316を
所望の電力に設定して反応容器301内にグロー放電を
生起させる。
【0050】また、堆積膜形成を行っている間は、堆積
膜形成の均−化を図るために基体306をモーター(図
示せず)により一定速度で回転させる。この様にして基
体306上に、アモルファスシリコン堆積膜を形成す
る。
【0051】本発明において、基体は基体表面凸凹を平
坦に処理され、鏡面とされたもの及至は干渉縞防止等の
目的で非鏡面とされたもの、或は所望形状の凹凸が付与
されたものでも良い。
【0052】またアルミニウム表面に部分的に露出した
Si,Fe,Cu原子が多い部分では腐食が促進される
事から、本発明は脱脂洗浄工程、リンス工程及び乾燥工
程の中で少なくとも一工程において使われる水に珪酸塩
を添加し皮膜形成を行う。また基体が純水等に接触する
前に皮膜が形成されていることがより好ましい。本発明
の皮膜は、比較的早い段階で形成される事から、一度皮
膜が基板上に形成された後ならばリンス工程及び乾燥工
程において純水を用いることができる。具体的に例を挙
げると、切削後の脱脂洗浄工程の為の基体洗浄槽の界面
活性剤を含む水系洗浄剤にのみ珪酸塩を含有させる方法
と、珪酸塩を脱脂洗浄工程にもちいずにリンス工程にお
いてのみ珪酸塩を用いる方法やあるいは珪酸塩を脱脂洗
浄工程を用いずにリンス工程及び乾燥工程に用いる方法
やあるいは全ての工程に珪酸塩を用いる方法があり何れ
も本発明には適している。
【0053】また本発明のインヒビターとして燐酸塩、
珪酸塩、ほう酸塩等を挙げることができるが、珪酸塩が
本発明には特に好ましい。
【0054】また、珪酸塩の中でも、珪酸カリウム、珪
酸ナトリウム等が挙げられいずれを使用してもよいが珪
酸カリウムが本発明には特に好ましい。
【0055】また本発明において用いられる界面活性剤
は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非
イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、またはそれらの
混合したもの等いずれのものでも可能である。中でも、
カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、燐酸エ
ステル塩等の陰イオン性界面活性剤または、脂肪酸エス
テル等の非イオン性界面活性剤を使用することがは特に
本発明では好ましい。
【0056】本発明の脱脂洗浄工程,リンス工程あるい
は乾燥工程において用いられる水は、半導体グレードの
純水、特に超LSIグレードの超純水が望ましい。具体
的には、水温25℃の時の抵抗率として、下限値は1M
Ω・cm以上、好ましくは3MΩ・cm以上、最適には
5MΩ・cm以上が本発明には適している。上限値は理
論抵抗値(18.25MΩ・cm)までの何れの値でも
可能であるが、コスト、生産性の面から17MΩ・cm
以下、好ましくは15MΩ・cm以下、最適には13M
Ω・cm以下が本発明には適している。微粒子量として
は、0.2μm以上が1ミリリットル中に10000個
以下、好ましくは1000個以下、最適には100個以
下が本発明には適している。微生物量としては、総生菌
数が1ミリリットル中に100個以下、好ましくは10
個以下、最適には1個以下が本発明には適している。有
機物量(TOC)は、1リットル中に10mg以下、好
ましくは1mg以下、最適には0.2mg以下が本発明
には適している。
【0057】上記の水質の水を得る方法としては、活性
炭法、蒸留法、イオン交換法、フィルター濾過法、逆浸
透法、紫外線殺菌法等があるが、これらの方法を複数組
み合わせて用い、要求される水質まで高めることが望ま
しい。
【0058】本発明において珪酸塩を含有した界面活性
剤を含む水系洗浄剤の温度は、高すぎると基体表面に液
跡によるシミが発生してしまい、堆積膜の剥れ等の原因
となる。また、低すぎると脱脂効果、皮膜効果が小さ
く、充分な皮膜が得られない結果良質の堆積膜を得るこ
とがむづかしい。この為、温度としては、10℃以上、
60℃以下、好ましくは15℃以上、50℃以下、最適
には20℃以上、40℃以下が本発明には適している。
【0059】本発明に於て、界面活性剤を含む水系洗浄
剤の濃度は、濃すぎると液跡によるシミが発生してしま
い、堆積膜の刷れ等の原因となる。また、薄すぎると脱
脂効果、皮膜効果が小さく、本発明の効果が充分得られ
ない。
【0060】この為、珪酸塩を含有した界面活性剤の水
系洗浄剤中における重量パーセント濃度は、0.1w
t.%以上、20%wt.以下、好ましくは1%wt.
以上、10wt.%以下、最適には2wt.%以上、8
wt.%以下が本発明には適している。
【0061】本発明に於て、洗浄で用いられる界面活性
剤を含む水系洗浄剤のpHは、高すぎると液跡によるシ
ミが発生してしまい、堆積膜の剥れ等の原因となる。ま
た、薄すぎると脱脂効果、皮膜効果が小さく、本発明の
効果が充分得られない。
【0062】この為、界面活性剤を含む水系洗浄剤のp
Hは、8以上、12.5以下、好ましくは9以上、12
以下、最適には10以上、11.5以下が本発明には適
している。
【0063】本発明において、洗浄を行なう場合の、水
に含まれる珪酸塩の濃度は、濃すぎると液跡によるシミ
が発生してしまい、堆積膜の剥れ等の原因となる。ま
た、薄すぎると脱脂効果、皮膜効果が小さく本発明の効
果が十分に得られない。この為、水に含まれる珪酸塩の
モル濃度の範囲は、10-6〜100内好ましくは10-5
〜10-1最適には10-2〜10-4が本発明には適してい
る。
【0064】本発明においてアルミニウム基体上に形成
される皮膜の膜厚は薄くては効果が現れず厚過ぎるとア
ルミニウム基体との導電性が下がって弊害が出てしま
う。この為、皮膜の膜厚としては5Å以上150Å以
下、好ましくは10Å以上130Å以下、最適には15
Å以上120Å以下が適している。
【0065】本発明においてアルミニウム基体上に形成
されるAl−Si−O膜の組成比としてはSiやOが少
なくてはAlの成分が多く皮膜として不十分であり、多
くても導電性が下がってしまう為適さない。Alを1と
した時にSiは0.1以上1.0以下、好ましくは0.
15以上0.8以下、最適には0.2以上0.6以下が
適している。またAlを1とした時にOは1以上5以
下、好ましくは1.5以上4以下、最適には2以上3.
5以下が適している。
【0066】本発明の洗浄で、超音波を用いることは本
発明の効果を出す上で有効である。超音波の周波数は、
好ましくは100Hz以上、10MHz以下、更に好ま
しくは1kHz以上、5MHz以下、最適には10kH
z以上100kHz以下が効果的である。超音波の出カ
は、好ましくは0.1W/リットル以上、1kW/リッ
トル以下、更に好ましくは1W/リットル以上、100
W/リットル以下が効果的である。
【0067】本発明に於て洗浄工程終了後、シャワー洗
浄、温風乾燥を行う事は高性能のアルミニウム基体を作
成する上で有効であるが、特に洗浄装置を用い洗浄する
事は更に有効である。
【0068】また上述したようにリンス工程あるいは乾
燥工程において用いられる水に珪酸塩を溶解させること
で基体に皮膜を形成させることも好ましい。また本発明
はリンス工程あるいは乾燥工程に於て、使用される水に
二酸化炭素を溶解させてリンス効果、あるいは乾燥効果
を向上させてもよい。このとき使用される水の水質は、
非常に重要であり二酸化炭素溶解前の状態では半導体グ
レードの純水、特に超LSIグレードの超純水が望まし
い。具体的には、水温25℃の時の抵抗率として、下限
値は1MΩ・cm以上、好ましくは3MΩ・cm以上、
最適には5MΩ・cm以上が本発明には適している。抵
抗値の上限は理論抵抗値(18.25MΩ・cm)まで
の何れの値でも可能であるが、コスト、生産性の面から
17MΩ・cm以下、好ましくは15MΩ・cm以下、
最適には13MΩ・cm以下が本発明には適している。
微粒子量としては、0.2μm以上が1ミリリットル中
に10000個以下、好ましくは1000個以下、最適
には100個以下が本発明には適している。微生物量と
しては、総生菌数が1ミリリットル中に100個以下、
好ましくは10個以下、最適には1個以下が本発明には
適している。有機物量(TOC)は、1リットル中に1
9mg以下、好ましくは1mg以下、最適には0.2m
g以下が本発明には適している。
【0069】上記の水質の水を得る方法としては、活性
炭法、蒸留法、イオン交換法、フィルター濾過法、逆浸
透法、紫外線殺菌法等があるが、これらの方法を複数組
み合わせて用い、要求される水質まで高めることが望ま
しい。
【0070】これらの水に溶解する二酸化炭素の量は飽
和溶解度までのいずれの量でも本発明は可能だが、多す
ぎると水温が変動したときに泡が発生し基体表面に付着
することによりスポット上のシミが発生する場合があ
る。更に、溶解した二酸化炭素の量が多いとpHが小さ
くなるため基体にダメージを与える場合がある。一方、
溶解した二酸化炭素の量が少なすぎると本発明の効果を
得ることができない。
【0071】基体に要求される品質等を考慮しながら、
状況に合わせて二酸化炭素の溶解量を最適化する必要が
ある。
【0072】一般的に本発明による好ましい二酸化炭素
の溶解量は飽和溶解度の60%以下、更に好ましくは4
0%の条件である。
【0073】本発明のリンス工程において二酸化炭素の
溶解量は水の導電率またはpHで管理することが実用的
であるが、導電率で管理した場合、好ましい範囲は2μ
S/cm以上、40μS/cm以下、更に好ましくは4
μS/cm以上、30μS/cm以下、6μS/cm以
上、25μS/cm以下、pHで管理した場合、好まし
い範囲は3.8以上、6.0以下、更に好ましくは4.
0以上、5.0以下で本発明は効果が顕著である。導電
率の測定は導電率計等により行い、値としては温度補正
により25℃に換算した値を用いる。
【0074】水の温度は、5℃以上、90℃以下、好ま
しくは10℃以上、55℃以下、最適には15℃以上、
40℃以下が本発明には適している。
【0075】二酸化炭素を水に溶解する方法はバブリン
グによる方法、隔膜を用いる方法等いずれでも良い。ま
た本発明においては、二酸化炭素を溶解した水を用いる
ことで炭酸イオンを得るために炭酸ナトリウム等の炭酸
塩を用いた場合に起こり得る、ナトリウムイオン等の陽
イオンによる基板への影響を防ぐことができる。
【0076】このようにして得られた二酸化炭素を溶解
した水により基体表面を洗浄するときは、ディッピング
により洗浄する方法、水圧を掛けて吹き付ける方法等が
ある。
【0077】ディッピングにより洗浄する場合、二酸化
炭素を溶解した水を導入した水槽に基体を浸積する事が
基本であるが、その際に超音波を印加する、水流を与え
る、空気等を導入することによりバブリングを行う等を
併用すると本発明は更に効果的なものとなる。
【0078】吹き付ける場合、水の圧力は、弱すぎると
本発明の効果が小さいものとなり、強すぎると得られた
電子写真感光体の画像上、特にハーフトーンの画像上で
梨肌状の模様が発生してしまう。この為、水の圧力とし
ては、2kg・f/cm2以上、300kg・f/cm
2以下、好ましくは10kg・f/cm2以上、200
kg・f/cm2以下、最適には20kg・f/cm2
以上、150kg・f/cm2以下が本発明には適して
いる。但し、本発明に於ける圧力単位kg・f/cm2
は、重力キログラム毎平方センチメートルを意味し、1
kg・f/cm2は98066.5Paと等しい。
【0079】水を吹き付ける方法には、ポンプにより高
圧化した水をノズルから吹き付ける方法、または、ポン
プで汲み上げた水を高圧空気とノズルの手前で混合し
て、空気の圧力により吹き付ける方法等がある。
【0080】水の流量としては、発明の効果と、経済性
から、基体1本当り1リットル/min以上、200リ
ットル/min以下、好ましくは2リットル/min以
上、100リットル/min以下、最適には5リットル
/min以上、50リットル/min以下が本発明には
適している。
【0081】二酸化酸素を溶解した水による洗浄処理の
処理時間は、10秒以上、30分以下、好ましくは20
秒以上、20分以下、最適には30秒以上、10分以下
が本発明には適している。
【0082】また、本発明の乾燥工程において二酸化炭
素の溶解量は水の導電率またはpHで管理することが実
用的であるが、導電率で管理した場合、好ましい範囲は
5μS/cm以上、40μS/cm以下、更に好ましく
は6μS/cm以上、35μS/cm以下、8μS/c
m以上、30μS/cm以下、pHで管理した場合、好
ましい範囲は3.8以上、6.0以下、更に好ましくは
4.0以上、5.0以下で本発明は効果が顕著である。
導電率の測定は導電率計等により行い、値としては温度
補正により25℃に換算した値を用いる。尚、二酸化炭
素を溶解させる水の純度、二酸化炭素を溶解させ溶解方
法はリンス工程における方法と同じである。
【0083】また温水の温度は、30℃以上、90℃以
下、好ましくは35℃以上、80℃以下、最適には40
℃以上、70℃以下が本発明には適している。
【0084】引き上げ乾燥する際の引き上げ速度は非常
に重要であり、好ましい範囲は100mm/min以
上、2000mm/min、更に好ましくは200mm
/min、最適には300mm/min以上、1000
mm/minが本発明には適している。
【0085】二酸化酸素を溶解した水による洗浄処理か
ら堆積膜形成装置へ投入までの時間は、長すぎると本発
明の効果が小さくなってしまい、短すぎるとが安定しな
いため、1分以上、8時間以下、好ましくは2分以上、
4時間以下、最適には3分以上、2時間以下が本発明に
は適している。
【0086】本発明はリンス工程、乾燥工程の少なくと
もいずれか一方に珪酸塩を添加させても良い。珪酸塩を
含有した水の濃度は、濃すぎると液跡によるシミが発生
してしまい、堆積膜の剥れ等の原因となる。また、薄す
ぎると脱脂効果、皮膜効果が小さく、本発明の効果が充
分得られない。この為、水に含まれる珪酸塩のモル濃度
の範囲は、100〜10-6内好ましくは10-1〜10-5
最適には10-2〜10- 4が本発明には適している。
【0087】本発明において表面加工後の洗浄を行う場
合の、珪酸塩を含有した水のpHは、高すぎると液跡に
よるシミが発生してしまい、堆積膜の剥れ等の原因とな
る。また、薄すぎると皮膜効果が小さく、本発明の効果
が充分得られない。
【0088】この為、水に含まれる珪酸塩モル濃度の範
囲はpHは、8以上、12.5以下、好ましくは9以
上、12以下、最適には10以上、11.5以下が本発
明には適している。
【0089】本発明において、基体の材質は、アルミニ
ウムを母体としたものであれば何れも可能であるが、 アルミニウム基体が、Feを10ppm以上含有 アルミニウム基体が、Siを10ppm以上含有 アルミニウム基体が、Cuを10ppm以上含有 でFe+Si+Cuの総含有量が、0.01wt%を越
え1wt%以下含有したものが本発明には適している。
【0090】本発明において基体の加工性を向上させる
ためにマグネシウムを含有させる事は有効である。好ま
しいマグネシウムの含有量としては、0.1wt%以
上、10wt%以下、更に好ましくは0.2wt%以
上、5wt%以下の範囲である。
【0091】更に本発明では、H、Li、Na、K、B
e、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Ag、Zn、Cd、Hg、B、Ca、In、C、S
i、Ge、Sn、N、P、As、O、S、Se、F、C
l、Br、I等如何なる物質をアルミニウム中に含有さ
せても有効である。
【0092】本発明において基体の形状は、所望によっ
て決定されるが、例えば電子写真用として使用するので
あれば、連続高速複写機の場合には、無端べルト状又は
前述した様に円筒形のものが本発明に最適である。円筒
状の場合基体の大きさには特に制限はないが、実用的に
は直径20mm以上、500mm以下、長さ10mm以
上、1000mm以下が好ましい。支持体の厚みは、所
望通りの光導電部材が形成される様に適宜決定される
が、光導電部材として可能性が要求される場合には、支
持体としての機能が十分発揮される範囲内であれば可能
な限り薄くされる。しかしながら、この様な場合にも、
支持体の製造上及び取り扱い上、更には機械的強度等の
点から、通常は10μm以上とされる。
【0093】本発明で用いられる感光体は、アモルファ
スシリコン感光体、セレン感光体、硫化カドミニウム感
光体、有機物感光体等何れでも可能であるが、特にアモ
ルファスシリコン感光体等の珪素含む非単結晶感光体の
場合その効果が顕著である。
【0094】珪素含む非単結晶感光体の場合、堆積膜形
成時に使用される原料ガスとしてはシリコン化合物ガ
ス、例えばシラン(SiH4)、ジシラン(Si
26)、四弗化珪素(SiF4)、六弗化二珪素(Si2
6)等のアモルファスシリコン形成原料ガス又はそれ
らの混合ガスが挙げられる。
【0095】希釈ガスとしては水素(H2)、アルゴン
(Ar)、ヘリウム(He)等が挙げられる。
【0096】又、堆積膜のバンドギャップ幅を変化させ
る等の特性改善ガスとして、窒素(N2)、アンモニア
(NH3)等の窒素原子を含む元素、酸素(O2)、一酸
化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、酸化二窒素
(N2O)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2
等酸素原子を含む元素、メタン(CH4)、エタン(C2
6)、エチレン(C24)、アセチレン(C22)、
プロパン(C38)等の炭化水素、四弗化ゲルマニウム
(GeF4)、弗化窒素(NF3)等の弗素化合物または
これらの混合ガスが挙げられる。
【0097】また、本発明に於ては、ドーピングを目的
としてジボラン(B26)、フッ化ほう素(BF3)、
ホスフィン(PH3)等のドーパントガスを同時に放電
空間に導入しても本発明は同様に有効である。
【0098】本発明の電子写真感光体では、基体上に堆
積した堆積膜の総膜厚はいずれでも良いが、5μm以
上、100μm以下、更に好ましくは10μm以上、7
0μm以下、最適には15μm以上、50μm以下に於
て、電子写真感光体として特に良好な画像を得る事がで
きた。
【0099】本発明では、堆積膜の堆積中の放電空間の
圧力がいずれの領域でも効果が認められたが、特に0.
5mtorr以上、100mtorr以下、好ましくは
1mtorr以上、50mtorr以下に於いて、放電
の安定性及び堆積膜の均一性の面で特に良好な結果が再
現性良く得られた。
【0100】本発明において、堆積膜の堆積時の基体温
度は、100℃以上、500℃以下の範囲で有効である
が、特に150℃以上、450℃以下、好ましくは20
0℃以上、400℃以下、最適には250℃以上、35
0℃以下に於で著しい効果が確認された。
【0101】本発明において、基体の加熱手段として
は、真空仕様の発熱体であればよく、より具体的にはシ
ース状ヒーターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セ
ラミックスヒーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンラン
プ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体
等を温媒とし熱交換手段による発熱体等が挙げられる。
加熱手段の表面材質は、ステンレス、二ッケル、アルミ
ニウム、銅等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹
脂等を使用することができる。また、それ以外にも、反
応容器とは別に加熱専用の容器を設け、加熱した後、反
応容器内に真空中で基体を搬送する等の方法も使用する
ことができる。以上の手段を単独にまたは併用して用い
ることが本発明では可能である。
【0102】本発明において、プラズマを発生させるエ
ネルギーは、DC、RF、マイクロ波等いずれでも可能
であるが、特に、プラズマの発生のエネルギーにマイク
ロ波を用いた場合、基体の表面欠陥による異常成長が顕
著に現れ且つ、吸着した水分にマイクロ波が吸収され、
界面の変化がより顕著なものとなるため、本発明の効果
がより顕著なものとなる。またVHF帯を使用すること
も本発明では好ましぃ。
【0103】本発明において、プラズマ発生のためにマ
イクロ波を用いる場合、マイクロ波電力は、放電を発生
させることができればいずれでも良いが、100W以
上、10kW以下、好ましくは500W以上、4kW以
下が本発明を実施するに当たり適当である。
【0104】本発明において、堆積膜形成中に放電空間
に電圧(バイアス電圧)を印加することは有効であり、
少なくとも基体に陽イオンが衝突する方向に電界が掛か
ることが好ましい。なおDC成分の電圧が1V以上、5
00V以下、好ましくは5V以上、100V以下である
バイアス電圧を堆積膜形成中に印加することが望まし
い。
【0105】本発明において、反応容器内に誘電体窓を
用いてマイクロ波導入する場合、誘電体窓の材質として
はアルミナ(Al23)、窒化アルミニウム(Al
N)、窒化ボロン(BN)、窒化珪素(SiN)、炭化
珪素(SiC)、酸化珪素(SiO2)、酸化ベリリウ
ム(BeO)、テフロン、ポリスチレン等マイクロ波の
損失の少ない材料が通常使用される。
【0106】複数の基体で放電空間を取り囲む構成の堆
積膜形成方法に於いては基体の間隔は1mm以上、50
mm以下が好ましい。基体の数は放電空間を形成できる
ならばいずれでも良いが3本以上、より好ましくは4本
以上が適当である。
【0107】本発明は、いずれの電子写真感光体製造方
法にも適用が可能であるが、特に、放電空間を囲むよう
に基体を設け、少なくとも基体の一端側から導波管によ
りマイクロ波を導入する構成により堆積膜を形成する場
合大きな効果がある。
【0108】本発明の方法で製造された電子写真感光体
は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービ
ームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンタ
ー、液晶プリンター、レーザー製版機などの電子写真応
用分野にも広く用いることができる。
【0109】以下、本発明の実験例を説明するが、本発
明はこれらにより何ら限定されるものではない。 〈実験例1〉Siが0.05wt%、Feが0.03w
t%,Cuが0.01wt%のアルミニウムよりなる直
径108mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒状基
体を、前述の本発明による電子写真感光体の製造方法の
手順の一例と同様の手順で表面の切削を行った。なお本
発明で示す基体上に存在する全ての原子の存在比はX線
光電子分光法(XPS)を用い、X線アノードをMg、
15KV、400Wでまたエネルギー分解能を0.98
eV(Ag3d5/2)で真空度を1×10-9Torr
以下の条件テで測定されたものである。
【0110】切削終了15分後に図1に示す本発明の表
面処理装置により、表1に示す条件にて洗剤(非イオン
性界面活性剤)により脱脂、リンス、乾燥を行なった。
その際、表3に示す様にインヒビターを入れる槽を変更
させた。(尚:インヒビターは日本化学工業(株)製A
珪酸カリウム(商品名)を用いた。A珪酸カリウムは1
Kg中に400gの珪酸カリウム(K2O・3SiO2
が溶解した溶液である。)またA珪酸カリウムが溶解し
た水のpHの値は11.0であった。 その時、各表面
処理基体について、表面処理に生じている表面欠陥(ス
ジ状キズ等)を目視及び金属顕微鏡により検査した。結
果を同じく表3に示す。
【0111】次に、これらの表面処理を施した基体上に
図3に示す堆積膜形成装置を用い表2の条件で、基体上
に、アモルファスシリコン堆積膜の形成を行い、図6に
示す層構成の阻止型電子写真感光体を作製した。図6に
於て601、602、603及び604はそれぞれ、ア
ルミニウム基体、電荷注入阻止層、光導電層及び表面層
を示している。
【0112】この様にして作成した電子写真感光体の電
子写真的特性の評価を以下の様に行なった。
【0113】作成した電子写真感光体を実験用に予めプ
ロセススピードを200〜800mmsecの範囲で任
意に変更し、帯電器に6〜7kVの電圧を印加してコロ
ナ帯電を行ない、788nmのレーザー像露光にて電子
写真感光体表面に潜像を形成した後通常の複写プロセス
により転写紙上に画像を作製できるように改造を行った
キヤノン社製複写機、NP6650にいれ、黒ポチ、画
像欠陥、電子写真特性(感度)の総合的な評価と環境性
の評価をおこなった。その結果を同じく表3に示す。 〈黒ポチ、画像欠陥の評価〉プロセススピードを変え全
面ハーフトーン原稿及び文字原稿を原稿台に置いてコピ
ーした時に得られた画像サンプル中で一番画像欠陥の多
く現れる画像サンプルを選び評価を行った。評価の方法
としては画像サンプル上を拡大鏡で観察し同―面積内に
ある自点の状態により評価を行った。
【0114】 ◎・・・良好。
【0115】 ○・・・一部微少な欠陥あるが全く問題無し。
【0116】 △・・・全面に微少な欠陥があるが実用上支障無し。
【0117】 ×・・・全面に大きな欠陥があり問題あり。 〈環境性の評価〉 ○・・・前処理工程にオゾン層の破壊に係わる物質を用
いない。
【0118】 ×・・・前処理にオゾン層の破壊に係わる物質を用いて
いる。
【0119】
【表1】
【0120】
【表2】
【0121】
【表3】 表3より界面活性剤中、または界面活性剤直後にインヒ
ビターを入れる事により良好な結果が得られた。 〈比較実験例1〉洗浄工程にインヒビターを用いなかっ
た以外は実験例1と同様の方法にて洗浄を行ない、その
後同様の方法にて阻止型電子写真感光体を作成し同様の
評価を行なった。その結果を比較実験傾幅として同じく
表3に示す。 〈従来例1〉実験例1と同様のアルミニウムの円筒状基
体を使用し表面の切削を行なった後、図2に示す従来の
基体表面洗浄装置により表4の条件で脱脂及び洗浄の処
理を行った。図2に示す基体洗浄装置は、処理槽202
と基体搬送機構203よりなっている。処理槽202
は、基体投入台211、基体洗浄槽221、基体搬出台
251よりなっている。洗浄槽221は液の温度を一定
に保つための温度調節装置(図示せず)が付いている。
搬送機構203は、搬送レール265と搬送アーム26
1よりなり、搬送アーム261は、レール265上を移
動する移動機構262、基体201を保持するチャッキ
ング機構263、及びこのチャツキング機構263を上
下させるためのエアーシリンダー264よりなってい
る。
【0122】
【表4】 切削後、投入台上211に置かれた基体201は、搬送
機構203より洗浄槽221に搬送される。洗浄槽22
1中のトリクロルエタン(商品名:エターナVG 旭化
成エ業社製)221より表面に付着している切削油及び
切り粉を除去するための洗浄が行なわれる。
【0123】洗浄後、基体201は、搬送機構203に
より搬出台251に運ばれる。
【0124】更にその後、実験例1と同様の方法で電子
写真感光体を作製した。
【0125】この様にして作成した電子写真感光体を実
験例2と同様の方法で評価した結果を従来例1として同
じく表3に示す。このように脱脂洗浄工程とリンス工程
の少なくともいずれか一方にインヒビター(珪酸塩)が
含まれている場合、電子感光体の性能が良好であるいう
結果があらわれた。 〈実験例2〉実験例1の表1に示すリンス及び乾燥工程
に表5に示す水を用いた以外は実験例1と同様の方法に
て基体上に阻止型電子写真感光体を作成し、その後実験
例1と同様の方法にて評価を行なった。その結果を表6
に示す。このように脱脂洗浄工程とリンス工程の少なく
ともいずれか一方にインヒビター(珪酸塩)が含まれて
いる場合、電子感光体の性能が良好であるいう結果があ
らわれた。
【0126】
【表5】
【0127】
【表6】 〈実験例3〉実験例1と同様の基体を用い、表7に示す
ように脱脂洗浄工程、リンス工程、乾燥工程の各工程に
おいて界面活性剤の使用、水温、処理時間、超音波処理
の有無、インヒビターである珪酸塩の添加をかえて処理
をを行なった時、表8に示す様に導入する珪酸塩の種類
を変更させた。その後実験例1と同様の方法にて基体上
に阻止型電子写真感光体を作成し同様の方法にて測定を
行なった。その結果を同じく表8に示す。
【0128】
【表7】
【0129】
【表8】 表8より明らかな様にいずれの珪酸塩を用いても良好な
結果が得られたが特に珪酸カリウムが一番良好な結果を
得る事が出来た。 〈実験例4〉実験例1と同様の基体を用い、実験例3と
同じく表7に示す条件にて処理を行なった。その時に導
入する珪酸カリウムのモル濃度を表9に示す様に変化さ
せ、洗浄後の基体表面を肉眼でシミの状態を観察した。
その後、実験例1と同様の方法にて阻止型電子写真感光
体を作製し実験例1と同様の方法にて評価を行なった。
その結果を同じく表9に示す。 〈外観(シミ)の確認〉洗浄後の基体表面に強露光の光
を反射させ肉眼で確認出来る基体上のシミを確認した。
【0130】 ○・・・シミが全く無く良好 △・・・シミが大変薄く全く問題ない。
【0131】 ×・・・シミがはっきりと認められる。
【0132】
【表9】 表9の結果より水に溶解する珪酸カリウムのモル濃度の
範囲が10-2〜10-4において良好な結果が得られた。 〈実験例5〉Al基体に含まれるSiの含有量を表10
に示す様に変化させたアルミニウムを用い、実験例1と
同様の方法にて脱脂及び洗浄を行なった。その後、実験
例1と同等の阻止型電子写真感光体を作製し、実験例1
と同様の評価を行なった。その結果を同様に表10に示
す。
【0133】
【表10】 表10より明らかな様にAl基体に含まれるSiの重量
パーセント濃度が0.001wt%≦Si≦1wt%に
て含有量が変化しても本発明は有効で有る。 〈実験例6〉Al基体に含まれるFeの含有量を変化さ
せた以外は、実験例5と同様の方法にて阻止型電子写真
感光体を作製し、同様の評価を行なった。その結果を同
様に表11に示す。
【0134】
【表11】 表11より明らかな様にAl基体に含まれるFeの重量
パーセント濃度が0.001wt%≦Fe≦1wt%の
範囲において良好な結果を示した。 〈実験例7〉Al基体に含まれるCuの含有量を変化さ
せた以外は実験例5と同様の方法にて阻止型電子写真感
光体を作製し、同様の評価を行なった。その結果を同様
に表12に示す。
【0135】
【表12】 表12より明らかな様にAl基体に含まれるCuの各重
量パーセント濃度が0.001wt%≦Cu≦1.0w
t%の範囲において良好な結果を示した。 〈実験例8〉Al基体に含まれるSi、Fe、Cuの各
含有量を表10に示す様に変化させたアルミニウムを用
い、実験例1と同様の方法にて脱脂及び洗浄を行なっ
た。その後、実験例1と同等の阻止型電子写真感光体を
作製し、実験例1と同様の評価を行なった。その結果を
同様に表13に示す。
【0136】
【表13】 表13より明らかな様にAl基体に含まれるSi,F
e,Cuの総重量パーセント濃度が0.01wt%、<
Si+Fe+Cu≦1wt%の範囲で更に本発明は有効
で有る。 〈実験例9〉実験例1と同等の基体を用い、表14に示
す条件にて処理温度と時間を変化させ皮膜の膜厚を変化
させ、その後実験例1と同等の阻止型電子写真感光体を
作成し同様の評価を行なった。その結果を表15に示
す。
【0137】
【表14】
【0138】
【表15】 〈実験例10〉実験例1と同様の基体を用い、表16に
示す条件にて処理温度と時間を変化させ表16に示す条
件にて皮膜を形成し、その時のAlに対するSiとOの
それぞれの組成比率を変化させた。その後、実験例1と
同等の阻止型電子写真感光体を作成し評価を行なった。
その結果を表17に示す。その時の組成比率は実験例1
に示したXPS法によって測定された値である。
【0139】
【表16】
【0140】
【表17】 Siが0.1以上、1.0以下、Oが1以上、5以下の
範囲に於て良好な結果を示した。 〈実験例11〉実験例1と同様の基体を用い、表18に
示す条件にて脱脂洗浄しその後の洗浄(リンス)にて吹
き付ける圧力を変化させた。その後、実験例1と同等の
阻止型電子写真感光体を作成し評価を行なった。その結
果を表19に示す。 〈外観観察評価〉洗浄後の基体表面に強露光の光を反射
させ肉眼で確認出来る基体上のシミ及び基体表面の面荒
れの状況を総合的に評価した。
【0141】 ◎・・・非常に良好 ○・・・良好 △・・・実用上問題ない。
【0142】
【表18】
【0143】
【表19】 表19より明らかな様に2kg・f/cm2〜300k
g・f/cm2の範囲、特に20kg・f/cm2〜1
50kg・f/cm2の圧力の範囲が非常に良好な結果
となった。
【0144】
【実施例】〈実施例1〉Siが0.03wt%、Feが
0.05wt%、Cuが0.02wt%含有したアルミ
ニウムよりなる直径108mm、長さ358mm、肉厚
5mmの円筒状基体を、前述の本発明による電子写真感
光体の製造方法の手順の―例と同様の手順で表面の切削
を行い、切削終了15分後に表20に示す条件により基
体表面の脱脂及びリンス及び乾燥をを行った。その後、
図3に示す堆積膜形成装置を用い、表21の条件で、基
体上に、図6−Aに示す層構成の阻止型電子写真感光体
を作製した。尚この時のAl−Si−O皮膜としては
1:0.25:3の組成で膜厚75Aとした。
【0145】この様にして作成した電子写真感光体の電
子写真的特性の評価を以下のようにして行った。但し、
同―成膜条件で作製した感光体を各10本づつ評価を行
った。
【0146】作成した電子写真感光体の外観を目視によ
り膜はがれを観察し評価した後、実験用に予めプロセス
スピードを200〜800mm/secの範囲で任意に
変更し、帯電器に6〜7kvの電圧を印加してコロナ帯
電を行ない、788nmのレーザー像露光にて電子写真
感光体表面に潜像を形成した後通常の複写プロセスによ
り転写紙上に画像を作製できるように改造を行ったキヤ
ノン社製複写機、NP6650にいれ、画像性の評価を
行った。
【0147】
【表20】
【0148】
【表21】
【0149】
【表22】 画像評価として以下の四つの方法を行った。その結果を
表22に示す。 〔画像欠陥の評価〕プロセススピードを変え全面ハーフ
トーン原稿及び文字原稿を原稿台に置いてコピーした時
に得られた画像サンプル中で一番画像欠陥の多く現れる
画像サンプルを選び評価を行った。評価の方法としては
画像サンプル上を拡大鏡で観察し同一面積内にある白点
の状態により評価を行った。
【0150】 ◎・・・良好。
【0151】 ○・・・一部微少な白点有り。
【0152】 △・・・全面に微少な白点があるが文字の認識には支障
無し。
【0153】 ×・・・白点が多い為一部文字が読みにくい部分が有
る。 〔黒しみの評価〕プロセススピードを変え全面ハーフト
ーン原稿を原稿台に置いて得らた画像の平均濃度が0.
4±0.1になるように画像を出力した。このようにし
て得られた画像サンプル中で一番しみの目立つものを選
び評価を行った。評価の方法としてはこれらの画像を目
より40cm離れたところで観察して、黒しみが認めら
れるか調べ、以下の基準で評価を行った。
【0154】 ◎・・・いずれのコピー上にも黒しみは認められない。
【0155】 ○・・・わずかに黒しみが認められるものがあった。
【0156】しかし軽微であり全く問題無し。
【0157】 △・・・いずれのコピー上にも黒しみが認められる。
【0158】しかし軽微であり実用上支障ない。
【0159】 ×・・・全数のコピー上に大きな黒しみが認められる。 〔電子写真特性1の評価〕通常のプロセススピードで同
一の帯電電圧を与えたときに現像位置で得られる感光体
の表面電位を帯電能として相対値により評価する。但
し、従来例1で得られた電子写真感光体の帯電能を10
0%としている。 〔電子写真特性2の評価〕通常のプロセススピードで同
一の帯電電圧を与えた後、光を照射し一定の電位に下が
った時に得られる光量を感度として相対値により評価す
る。但し、従来例1で得られた電子写真感光体の帯電能
を100%としている。 〔コストの評価〕 ◎・・・安価に作製出来る ○・・・従来と同等 ×・・・コストアップになる 〈実施例2〉実施例1と同様の基体を用い、実施例1と
同様の方法にて作製された阻止型電子写真感光体を下記
に示す方法にて評価した結果を表23に示す。また比較
例2として従来例1で示した方法にて処理後、阻止型電
子写真感光体を作製した。画像評価には以下の三つの方
法を行った。その結果を表23に示す。
【0160】
【表23】 〔すべり性の評価〕ブレートに任意の荷重をかけてピエ
ゾ素子を用い、ドラムの回転開始前後でのブレードがド
ラムに引っ張られる力=摩擦力を検出する。荷重と回転
開始直前の“最大静止摩擦力”から「最大静止摩擦係
数」を、同様に定常回転中の“動摩擦力”から「動摩擦
係数」を算出した時に従来例1を100%とした時の相
対値で比較した(値が低いほどすべり性が良好で有る事
を示す) 〔画像むらの評価〕A3方眼紙(コクヨ社製)を複写機
の原稿台に置き、複写機の絞りを変える事により原稿の
露光量を、グラフの線が辛うじて認められる程度から白
地の部分がかぶり始める程度迄の範囲の画像が得られる
ように変え、濃度の異なる10枚のコピーを出力した。
【0161】これらの画像を目より40cm離れたとこ
ろで観察して、濃度の違いが認められるか調べ、以下の
基準で評価を行った。
【0162】 ◎・・・いずれのコビー上にも画像のむらは認められな
い。
【0163】 ○・・・画像むらが認められるコピーと認められないコ
ピーがある。
【0164】しかし、いずれも軽微でありまったく問題
無い。
【0165】 △・・・いずれのコピー上にも画像むらが認められる。
【0166】しかし少なくとも1枚のコピー上では画像
むらが軽微であり実用上支障ない。
【0167】 ×・・・全数のコピー上に大きな画像むらが認められ
る。 〔白地かぶりの評価〕白地に全面文字よりなる通常の原
稿を原稿台に置いてコピーした時に得られた画像サンプ
ルを観察し、白地の部分のかぶりを評価した。
【0168】 ◎・・・良好。
【0169】 ○・・・一部僅かにかぶりあり。
【0170】 △・・・全面に渡りかぶりあるが文字の認識には全く支
障無し。
【0171】 ×・・・かぶりのため文字が読みにくい部分がある。 〈実施例3〉実施例1と同様の基体を用い、実施例1と
同様の方法にて表面処理を行なった後、図4−(A)、
図4−(B)に示すマイクロ波CVD装置(μwPCV
D装置)を用い表24に示す条件にて図6−Bに示す阻
止型電子写真感光体を作製した。画像評価には上述した
画像欠陥、黒シミ、画像写真特性1、画像写真特性2を
行って、その結果を表25に示す。また比較例3として
従来例1で示した方法にて処理後、同様の阻止型電子写
真感光体を作製し同様の方法にて評価した結果を同じく
表25に示す。尚:図6−Bに於て601、602、6
03ー2、603ー2及び604はそれぞれ、アルミニ
ウム基体、電荷注入阻止層、電荷輸送層、電荷発生層、
及び表面層を示している。
【0172】
【表24】
【0173】
【表25】 表25より明らかな様に装置及び層構成が異なっても本
発明は有効で有る。 〈実施例4〉実施例1と同様の基体を用い、実施例1と
同等の表面処理を行なった後図5に示すVHF PCV
D装置を用い表26に示す条件にて図6−Bに示す層構
成の阻止型電子写真感光体を作製し同様の方法にて評価
した。その結果実施例1と同様の良好な結果が得られ
た。
【0174】
【表26】
【0175】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、アルミニウム基体上に機能性膜を形成する電子写真
感光体製造方法に於いて、前記機能性膜を形成する前に
基体の表面をインヒビターを含んだ水を用い、皮膜の膜
厚が5Å以上150Å以下の範囲で組成基体表面にA
l:Si:O=a:b:cとしa=1した時0.1≦b
≦0.5、1≦c≦5であり皮膜の膜厚が時Al−Si
−O皮膜を形成する様にした事により、均―な高品位の
画像を与える電子写真感光体を安価に高い歩留りで製造
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を実施するために使用
される洗浄装置の―例を示す該略図である。
【図2】従来方法にて基体の洗浄を行なう為の洗浄装置
の概略的断面図である。
【図3】RFプラズマCVD法により円筒状基体上に堆
積膜を形成するための堆積膜形成装置の概略縦断面図で
ある。
【図4】図4(A)はマイクロ波プラズマCVD法によ
り円筒状基体上に堆積膜を形成するための堆積膜形成装
置の概略縦断面図であり、図4(B)は図(A)のX−
X横断面図である。
【図5】VHFプラズマCVD法により円筒状基体上に
堆積膜を形成するための堆積膜形成装置の概略縦断面図
である。
【図6】電子写真感光体の層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
101、201、306、406、526 基体 102、202 処理部 103、203 基体搬送機構 111、211 基体投入台 131 リンス槽 122、142 水系洗浄剤 141 乾燥槽 151、251 基体搬出台 161、261 搬送アーム 162、262 移動機構 163、263 チャッキング機構 164、264 エアーシリンダー 165、265 搬送レール 301 反応容器 302 カソード電極 303 トッププレート 304 ベースプレート 305 絶縁碍子 307 基体ホルダー 308、403、523 加熱ヒーター 309 原料ガス導入管 311 原料ガス流入バルブ 312、528 マイクローコントローラー 313、404、524 排気配管 314 排気バルブ 315 真空排気装置 316 高周波電源 402、522、529 回転用モーター 407 放電空間 408 原料ガス導入管及び直流印加電極 409 直流電源 410 マイクロ波導入窓 411 導波管 601 アルミニウム基体 602 電荷注入阻止層 603ー1電荷輸送層 603ー2電荷発生層 604 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 秀彰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧気相成長法により、アルミニウム基
    体の表面にシリコン原子を母材とする非晶質材料からな
    る機能性膜を形成させる工程を有する電子写真感光体の
    製造方法において、電子写真感光体を形成する工程の前
    に膜厚が5Å以上150Å以下の範囲でかつ組成比が下
    記式で表されるアルミニウムとシリコンと酸素を主成分
    とした皮膜をインヒビターを含んだ水を用いて形成する
    工程を有することを特徴とした電子写真感光体の製造方
    法。 アルミニウム:シリコン:酸素=a:b:cとし、a=
    1とした時にb及びcの範囲が0.1≦b≦1.0
    1≦c≦5である。
  2. 【請求項2】 前記インヒビターは珪酸塩である請求項
    1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記珪酸塩は珪酸カリウムである請求項
    2に記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記水に含まれるインヒビターのモル濃
    度は100乃至10- 6mol/lの範囲である請求項1
    に記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アルミニウム基体上に前記機能性膜
    を形成させるする工程は、水素原子及びフッ素原子の少
    なくともいずれか一方と珪素原子とからなる非晶質堆積
    膜をプラズマCVD法により前記アルミニウム基体上に
    形成する工程である請求項1に記載の電子写真感光体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記水は界面活性剤、二酸化炭素のいず
    れかを含む請求項1に記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記水は、2kg・f/cm2〜300
    kg・f/cm2の圧力にて、前記基体を洗浄する請求
    項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基体を温水から引き上げて乾燥する
    請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記温水は、温純水、あるいは二酸化炭
    素を溶解した温水、前記インヒビターを含んだ温水の少
    なくともいずれかひとつである請求項1に記載の電子写
    真感光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記アルミニウム基体が、鉄を10p
    pm以上、1wt%以下含有したアルミニウム基体であ
    る請求項1に記載の電子写真感光体製造方法。
  11. 【請求項11】 前記アルミニウム基体が、シリコンを
    10ppm以上、1wt%以下含有したアルミニウムを
    基体である請求項1に記載の電子写真感光体製造方法。
  12. 【請求項12】 前記アルミニウム基体が、銅を10p
    pm以上、1wt%以下含有したアルミニウム基体であ
    る請求項1に記載の電子写真感光体製造方法。
  13. 【請求項13】 前記アルミニウム基体中の、鉄とシリ
    コンと銅の総含有量は、0.01wt%を越え1wt%
    以下である請求項1に記載の電子写真感光体製造方法。
JP36104597A 1997-11-06 1997-12-26 電子写真感光体の製造方法 Pending JPH11194515A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6635397B2 (en) 2001-04-24 2003-10-21 Canon Kabushiki Kaisha Negative-charging electrophotographic photosensitive member

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